JP3944337B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置及び該装置に用いる現像装置に係り、詳しくは、該現像剤担持体上にある現像剤のトナー濃度の変化により、該現像剤担持体上の現像剤とトナー収容部から補給されるトナーとの接触状態を変化させて、現像剤中へのトナー取り込み状態を変化させる現像装置、及び該装置を用いる画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トナー濃度検知手段を必要としない現像装置としては、内部に固定配置された磁石を有する現像剤担持体上にトナーと磁性キャリアの混合された現像剤層を形成するとともに、トナー収容部においてこの現像剤層に接触するようにトナーを収容し、該現像剤担持体の回転に伴う現像剤層の移動により、該現像剤層内にトナー収容部からトナーを取り込み、該現像剤層を現像剤規制部材で層厚規制して現像領域に搬送する現像装置が知られている。
【0003】
例えば、この種の現像装置としては、図4に示すように、内部に固定配置された磁石を有し、トナー101と磁性キャリアとを含む2成分現像剤102を担持して搬送する現像剤担持体103と、現像剤担持体103に担持されて搬送される現像剤102の量を規制する第一の現像剤規制部材104と、第一の現像剤規制部材104で掻き落とされた現像剤102を収納する現像剤収納部105と、第一の現像剤規制部材104よりも現像剤担持体103の現像剤搬送方向上流側に配設された第二の現像剤規制部材106と、現像剤収容部105に現像剤担持体103の現像剤搬送方向上流側から隣接し、収容されているトナー101が現像剤担持体103上の現像剤102に接触して取り込まれるようにトナー補給路107を有するトナー収容部108とを備える現像装置が知られている。
【0004】
この現像装置においては、現像剤102のトナー濃度(現像剤に占めるトナーの重量百分率)が適正範囲にあるときは、トナー補給路107内において、第二の現像剤規制部材106により進行を阻止された現像剤102が現像剤102とトナー101との接触部に溜まって現像剤滞留部Xを形成するため、現像剤102とトナー101との接触部で現像剤102とトナー101とが混ざり合わず、トナー101が取り込まれない。逆に、トナー101の消費によってトナー濃度が低下すると、現像剤102の嵩が減少し、現像剤102とトナー101との接触部で現像剤滞留部Xが小さくなるため、現像剤102の循環が起きて現像剤循環部Yが形成され、トナー101がこの現像剤循環部Yに取りこまれるようになる。そして、現像剤102のトナー濃度が上昇して現像剤102の嵩が大きくなると、前述同様に再び現像剤滞留部Xが形成され、トナー101の取り込みを停止する。
【0005】
この現像装置によれば、トナー濃度に応じて変化する現像剤の嵩によって自動的に現像剤担持体に付着している現像剤にトナーを直接補給できるので、トナー濃度センサが必要なくなると共にトナー補給装置を簡素化でき、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。一方で、この種の現像装置は、現像剤の動きが活発な箇所とそうでない箇所、或いは現像剤の多い箇所と少ない箇所とで、トナーの取り込み量が異なり、部分的にトナー濃度が不安定になって、黒帯状濃度ムラや波状濃度ムラ等の画像濃度ムラが発生しやすくなるという問題点がある。そこで、現像剤担持体内部の磁石の極配置・磁力や、第二の現像剤規制部材の位置、その手前側に形成される現像剤が循環するための空間の形状と位置、及びこれらとトナー補給路の相対位置関係等の適正化が図られ、濃度ムラの低減が実現されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術においては、高画質化を図るために粒子の細かい、即ち凝集度の高いトナーを用いると、現像剤担持体上の現像剤に安定的にトナーが補給されず、不良画像が発生しやすくなるという課題が残っていた。例えば、図4に示すように、凝集度の高いトナー101がトナー補給路107に補給されると、トナー補給路107内でトナー101が凝集し、該トナー補給路107を形成している部材の上側内壁面から下側内壁面に向かってブリッジ109を形成してしまう場合がある。ブリッジ109が形成されているときに画像面積の大きい画像を連続して現像するようなトナー101の消費が多い状況になると、現像剤収容部105にトナー101を補給することができないために現像剤102の嵩が減少してしまい、凝集トナー101のブリッジ109と現像剤循環部Yとの間に予期せぬ隙間Gができ、現像剤循環部Yが形成されているにもかかわらずトナー101の供給が停止してしまうという問題があった。
【0007】
また、トナー補給路107の現像剤担持体103からトナー収容部108側へと離れた部分には、現像剤担持体103からの磁気による拘束力をほとんど受けないフリーな状態の現像剤102が存在する。そのため、現像装置が軸方向で傾斜するとフリーな状態の現像剤102が相対的に低い側に集まり、その状態でトナー補給が続けられると、軸方向で現像剤担持体103表面の現像剤102のトナー濃度に偏差ができ、画像に濃度偏差として現れるという問題があった。
【0008】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、凝集度の高いトナーを使用した場合でも現像剤担持体上の現像剤に安定的にトナーを補給することができるとともに、現像装置が傾いた場合でも均一な画像濃度を実現することができる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部に第一の磁界発生手段を有し、磁性トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に担持されて搬送される現像剤の量を規制する第一の現像剤規制部材と、該第一の現像剤規制部材よりも現像剤搬送方向上流側に配設され、該現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度が上昇して該現像剤の層厚が増加した場合に該現像剤の増加分の通過を規制すべく、該現像剤担持体との間隔が設定された第二の現像剤規制部材と、これらの現像剤規制部材の間に位置し、該第一の現像剤規制部材で掻き落とされた現像剤を収納する現像剤収納部と、該現像剤収容部に該現像剤担持体の現像剤搬送方向上流側から隣接し、収容されているトナーが該現像剤担持体上の現像剤に接触して取り込まれるように、該第二の現像剤規制部材と該第二の現像剤規制部材よりも現像剤搬送方向上流側でこれに対向する対向面との間にトナー収容部側から現像剤担持体側にむけた所定の長さのトナー補給路を有するトナー収容部とを備え、該現像剤担持体上にある現像剤のトナー濃度の変化により、該現像剤担持体上の現像剤と該トナー補給路に位置するトナーとの接触状態を変化させて、現像剤中へのトナー取り込み状態を変化させる現像装置において、該現像剤担持体の外部に配置され、該第一の磁界発生手段の磁力を受けない位置にある該トナー補給路内の磁性トナーを該現像剤担持体側に移動させるような磁界を発生させる第二の磁界発生手段を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項1の現像装置においては、第二の磁界発生手段の磁力がトナー収容部からトナー補給路内に送り込まれた磁性トナーの移動を促進するため、トナー補給路内でトナーが凝集することがない。また、第二の磁界発生手段の磁力は、トナー補給路内において現像剤担持体から離れ第一の磁界発生手段の磁力を受けない位置にある現像剤に働いて該現像剤を拘束するため、現像装置を軸方向に傾けた場合にも現像剤が軸方向へ移動することがない。
【0011】
特に、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、該トナー補給路を形成している該対向面を備えたケーシング部材を有し、該第二の磁界発生手段として回転可能な磁石部材を該トナー補給路に露出しないようにケーシング部材の内側に設けたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項2の現像装置においては、トナー収容部からトナー補給路内に送り込まれた磁性トナーが回転する磁石部材の磁力により搬送される。そのため、トナー補給路内で磁性トナーが凝集することがない。また、上記磁石部材は、トナー補給路に露出しないようにケーシング部材の内側に設けられているため、トナー或いは現像剤と直接接することがなく、軸受けにこれらが回り込んで回転不能になることがない。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2の現像装置において、該トナー収容部内のトナーを撹拌しながら該トナー補給路側に送り込むトナー補給撹拌部材と、該トナー補給撹拌部材によって該トナー収容部内のトナーが該トナー補給路に送り込まれるときに回転するように該磁石部材を駆動制御する制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項3の現像装置においては、トナー収容部内のトナーがトナー補給撹拌部材によりトナー補給路に送り込まれトナー収容部内で凝集しやすくなる時に、制御手段が磁石部材を回転させるように制御しているため、トナーが過剰に補給されることがなく、トナーがトナー補給路内で凝集することを効率良く防止することができる。
【0019】
また、請求項4の発明は、潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像しトナー像を形成する現像装置とを備える画像形成装置において、該現像装置として、請求項1、2又は3の現像装置を用いることを特徴とするものである。
【0020】
請求項4の画像形成装置においては、第二の磁界発生手段の磁力がトナー収容部からトナー補給路内に送り込まれた磁性トナーの移動を促進するため、トナー補給路内でトナーが凝集することがない。また、第二の磁界発生手段の磁力は、トナー補給路内において現像剤担持体から離れ第一の磁界発生手段の磁力を受けない位置にある現像剤に働いて該現像剤を拘束するため、現像装置を軸方向に傾けた場合にも現像剤が軸方向へ移動することがない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真複写機(以下、プリンタという)の現像装置に適用した一実施形態について説明する。図1は、現像装置の概略構成を示す正面図である。まず、プリンタ全体の構成及び動作について説明する。
像担持体としての感光体ドラム1は、図中矢印A方向に回転駆動されながら図示しない帯電手段で一様に帯電された後、光書き込み装置により画像情報に基づき走査露光されて表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム1上に形成された静電潜像は後述する現像装置2により現像され、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、図示しない転写装置及び定着装置により用紙上に転写・定着される。なお、転写されなかった感光体ドラム1上の残留トナーは、図示しないクリーニング装置により感光体ドラム1から除去される。
【0022】
次に、現像装置2の構成及び動作について説明する。上記現像装置2は、感光体ドラム1の側方に配置され、感光体ドラム1に向けて開口部が形成されたケーシング部材としての支持ケース3と、磁性トナー(以下、トナーと称す)4及び磁性キャリア(以下、キャリアと称す)からなる現像剤5を表面に担持し、該開口部から一部が露出するように配設された現像剤担持体としての現像スリーブ6とを備えている。現像スリーブ6は、図示しない駆動手段で図中矢印B方向に回転駆動され、その内部に第一の磁界発生手段としてのP1極、P2極、P3極、P4極の4極の磁石群が極性を交互に固定配置されている。感光体ドラム1の外周面に対向する位置にP1極が、そして反時計周りにP2極とP3極が、また現像剤収容部に対向する位置にP4極が配設されている。
【0023】
そして、支持ケース3の感光体ドラム1側には、現像スリーブ6上に担持されて搬送されている現像剤5の量を規制する第一の現像剤規制部材としてのドクタ7と、現像スリーブ6に搬送されドクタ7で進行が阻止された現像剤5を収納する現像剤収納部材8とが一体的に取り付けられている。ドクタ7は、その先端を現像スリーブ6の中心に向け、現像スリーブ6の外周面との間に一定の間隔を保った状態で配設されている。現像剤収納部材8は、現像スリーブ6の磁力が及ぶ範囲内で現像剤5を循環移動させるのに十分な空間を有するように、現像剤収納部9を形成している。現像剤収納部材8の現像スリーブ6に対向する先端部は、現像剤収容部9内に向かって進行しようとする現像剤5の量を規制する第2の規制部材としてのプレドクタ10となっている。プレドクタ10は、現像スリーブ6上の現像剤5の層厚が増加した場合に該現像剤5の増加分を規制すべく、現像スリーブ6との間隔が設定されている。
【0024】
また、上記支持ケース3は、現像剤収納部9に現像スリーブ6の現像剤搬送方向上流側から隣接するようにして、内部にトナー4を収容するトナーホッパ11を形成している。プレドクタ10の下方に位置する支持ケース3の底部には、トナー補給台12が形成され、トナーホッパ11側から現像スリーブ6側に向けて下向きに傾斜するように所定の長さにわたってプレドクタ10に対向する対向面12aが形成される。そして、トナーホッパ11内に収納されているトナー4が現像スリーブ6上の現像剤5に接触して取り込まれるように、プレドクタ10とトナー補給台12(対向面12a)との間の空間にトナー補給路13が形成されている。そして、上記トナーホッパ11内には、トナーホッパ11内のトナー4をトナー補給路13に向けて攪拌しながら送り出すトナー攪拌部材としてのトナー補給アジテータ14が配置されている。このトナー補給アジテータ14は、図中破線で示すように、その最外周軌跡がトナー補給台12に接するように長さが設定されて一定周期で回転している。
【0025】
なお、プレドクタ10の現像スリーブ6に対向する面10aでは、現像剤搬送方向上流側端部の規制間隔が現像剤搬送方向下流側端部の規制間隔より大きくなっている。このような形状にすることで、現像剤5が現像剤収容部9中に入り込む直前に現像剤層間の摩擦力を高めることができるので、トナー4に十分な帯電量を付与することができ、トナー4の帯電量不足による画像濃度ムラを抑制することができる。また、上述したように、プレドクタ10の現像スリーブ6に対向する面10aに所定の長さをもたせることで、後述する現像剤循環部Yの拡散が抑制され、現像剤5がトナーホッパ11側に溢れ出すのを防止している。
【0026】
上記構成により、トナーホッパ11の内部からトナー補給アジテータ14によって送り出されたトナー4は、トナー補給路13を通って現像スリーブ6に担持された現像剤5に供給され、現像スリーブ6の回転に伴って搬送されて現像剤収納部9へ運ばれる。そして、現像剤収納部9内に取りこまれた現像剤5は、現像スリーブ6に担持されドクタ7で規制されて薄層化された後、感光体ドラム1の外周面と対向する現像領域まで搬送され、トナー4のみが感光体ドラム1上に形成された静電潜像と静電的に結合することにより、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。その後、現像スリーブ6上の現像剤5は、現像スリーブ6の回転に伴ってトナー補給路13側に搬送され、後述するように現像剤5のトナー濃度に応じてトナーホッパ11内のトナー補給アジテータ14により送り出された新しいトナー4をトナー補給路13から取り込んだ後、現像剤収納部9に戻る。
【0027】
この現像装置2においては、現像剤5のトナー濃度(現像剤に占めるトナーの重量百分率)が適正範囲にあるときは、トナー補給路13内において、プレドクタ10により進行を阻止された現像剤5がトナー4と現像剤5との接触部に溜まって現像剤滞留部Xを形成するため、トナー4と現像剤5との接触部でトナー4と現像剤5とが混ざり合わず、トナー4が取り込まれない。逆に、トナー4の消費によってトナー濃度が低下すると、現像剤5の嵩が減少し、トナー4と現像剤5との接触部で現像剤滞留部Xが小さくなるため、現像剤5の循環が起きて現像剤循環部Yが形成され、トナー4がこの現像剤循環部Yに取りこまれるようになる。そして、現像剤5のトナー濃度が上昇して現像剤5の嵩が大きくなると、前述同様に再び現像剤滞留部Xが形成され、トナー4の取り込みを停止する。この現像装置2によれば、トナー濃度応じて変化する現像剤5の嵩によってトナー濃度が自己制御され、現像剤5のトナー濃度が常にほぼ一定濃度の範囲となるように保たれる。このため、トナー濃度センサやトナー補給部材などの複雑なトナー濃度制御機構が不要となる。
【0028】
ところで、上記現像装置2においては、図1に示すように、上記トナー補給台12の内部に、第二の磁界発生手段としての円柱状の磁石部材15が現像スリーブ6の回転方向とは逆方向の図中矢印C方向に回転可能な状態で備えられていることを特徴する。この磁石部材15は、トナー補給台12の内部に備え付けられているので、トナー4や現像剤5と直接接することがない。そのため、磁石部材15の軸受けにトナー4や現像剤5が入り込み、磁石部材15が回転不能になるという不具合が発生することがない。
【0029】
そして、トナー補給台12内部の磁石部材15が矢印C方向に回転することにより、トナー補給路13内のトナー4はトナーホッパ11から現像スリーブ6の方向への力を受け、現像剤循環部Yへ供給される。図2(a)(b)に示すように、トナー補給路13内において、磁石部材15により磁化されてチェーン状になった磁性トナー4は、例えばS極の端部が第二の磁界磁界発生手段15のN極に引き付けられるが、もう一方のN極の端部が矢印C方向の回転により近づいてくる磁石部材15のS極に引き付けられるため反転し、この繰り返しにより矢印C方向とは逆方向の力を受ける。したがって、凝集度の高いトナー4を用いた場合、図4に示すように、トナー補給路13内でトナー4が凝集してブリッジ109を形成しやすくなるが、トナー補給台12内部で磁石部材15を矢印C方向へ回転させることにより、トナーホッパ11からトナー補給アジテータ14により送り込まれるトナー4が現像スリーブ6側へ搬送され、トナー4がトナー補給路13内で凝集することを防止できる。磁石部材15の回転方向を矢印C方向とは逆方向にした場合には、トナー補給路13内のトナー4の凝集を崩すことはできるが、トナーホッパ11側へ押し戻す力がトナー4に働くので、結果としてトナー4の補給を妨げてしまうことが考えられる。
【0030】
また、上述したトナー4の凝集は、トナーホッパ11内のトナー4がトナー補給アジテータ14によってトナー補給路13内に送り込まれる時に発生しやすいと考えられる。そこで、上記現像装置2において、上記磁石部材15は、制御手段としての電磁クラッチ16によりトナー補給アジテータ14がトナー補給台12に接触するタイミングでのみ回転するように制御されている。このように、トナー補給アジテータ14の周期に合わせて磁石部材15を回転させることにより、トナー4の過補給を防止することができる。その結果、ハーフトーン画像形成時に目立っていたトナー4の過補給による画像濃度ムラを防止することができる。
【0031】
さらに、トナー補給路13の現像剤5は、現像剤循環部Yが小さいときは現像剤スリーブ6からの磁力を受けているが、トナー濃度が上昇すると、現像剤循環部Xの嵩が増え或いは現像剤滞流部Xが形成され、現像スリーブ6から離れることにより現像剤スリーブ6からの磁気による拘束力を受けない現像剤5が存在するようになる。しかし、逆にこの現像剤5は、トナー補給台12内部の磁石部材15に近づくため、この磁石部材15からの磁気による拘束力を受けることになる。そのため、従来では、現像装置を軸方向で傾斜させるとフリーな現像剤が移動して軸方向でトナー濃度に偏差が生じることがあったが、上記構成の現像装置2では、フリーな現像剤5が存在しないため、現像装置2を軸方向で傾斜させても現像剤5が移動することがなく、軸方向で現像スリーブ6上の現像剤5のトナー濃度に偏差が生じることを防止することができる。
【0032】
本実施形態では、図3に示すように、前記P3極、P4極の配置と磁力、プレドクタ10の位置、プレドクタ10手前側に形成される現像剤が循環するための空間の形状と位置、及びこれらとトナー補給路13の相対位置関係を下記に示す設定条件にて実験を行った。これにより、現像剤循環部Yがトナー4を取り込み、所定のトナー濃度に達した場合にはトナー4と現像剤5との接触部に現像剤滞流部Xを形成してトナー4の取り込みを中止させ、トナー濃度を一定に保ち安定させることができた。なお、これらの設定条件は組み合わせにより別の設定条件でも前記動作を再現できることができ、これに限定されるものではない。また、第二の磁界発生手段は、本実施形態で例示した磁石部材15に限定されるものではない。
【0033】
<メカ条件>
P3極:θ1=127° 現像スリーブ面法線方向の最大磁束密度53mT
P4極:θ2=35° 現像スリーブ面法線方向の最大磁束密度56mT
プレドクタ角度:θ3=14°
プレドクタの現像スリーブとの対向面が鉛直方向となす角度:θ4=24°
プレドクタと現像スリーブ表面との間隔:a=0.6mm
トナー補給路開口幅:b=5.4mm
現像スリーブ径:c=16mm
<現像剤>
キャリア:マグネタイト若しくは鉄 粒径40〜50μm
トナー:磁性体量15〜40重量%、シリカ量0.5〜1.0重量%、
トナーのキャリアに対する被覆率50〜120重量%、
帯電量Q/M 10〜30μC/g 粒径6〜7.5μm
【0034】
【発明の効果】
請求項1乃至4の発明によれば、凝集度の高いトナーを使用した場合でも、第二の磁界発生手段の磁力がトナー補給路内の磁性トナーに働いてトナーの凝集を防止するため、現像剤担持体上の現像剤に安定的にトナーを供給することができるという効果がある。また、第二の磁界発生手段の磁力がトナー補給路内において現像剤担持体から離れ第一の磁界発生手段の磁力を受けない位置にある現像剤に働いて該現像剤を拘束するので、現像装置を軸方向に傾けた場合にも該現像剤が軸方向へ移動することがない。そのため、軸方向で現像剤担持体上の現像剤にトナー濃度偏差が生じることを防止でき、該トナー濃度偏差による不良画像を防止することができるという効果がある。
【0035】
また特に、請求項2の発明によれば、第二の磁界発生手段としての磁石部材がトナー補給路に露出しないようにケーシング部材の内側に設けられているため、磁石部材の軸受けに現像剤やトナーが回り込んで磁石部材が回転不能になることを防止できるという効果がある。
【0036】
また特に、請求項3の発明によれば、制御手段はトナー補給撹拌部材によってトナー収容部内のトナーがトナー補給路に送り込まれるときに磁石部材が回転するように制御するため、トナーが過剰に補給されることを防止でき、トナーがトナー補給路内で凝集することを効率よく防止できるという効果がある。また、ハーフトーン画像形成時に目立っていた、トナーの過補給による画像濃度ムラの発生を防止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る現像装置の概略構成を示す正面図。
【図2】トナー補給路内の様子を説明する部分拡大正面図であり、(a)は、磁性トナーのS極の端部が磁石部材のN極に引き付けられている様子を示す正面図。(b)は、磁性トナーのN極の端部が近づいてきた磁石部材のS極に引き付けられている様子を示す正面図。
【図3】本実施形態に係る現像装置のメカ条件を説明する正面図。
【図4】従来の現像装置の概略構成を示す正面図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 現像装置
3 支持ケース
4 トナー
5 現像剤
6 現像スリーブ
7 ドクタ
8 現像剤収納部材
9 現像剤収容部
10 プレドクタ
11 トナーホッパ
12 トナー補給台
13 トナー補給路
14 トナー補給アジテータ
15 磁石部材
16 電磁クラッチ
Claims (4)
- 内部に第一の磁界発生手段を有し、磁性トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、
該現像剤担持体に担持されて搬送される現像剤の量を規制する第一の現像剤規制部材と、
該第一の現像剤規制部材よりも現像剤搬送方向上流側に配設され、該現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度が上昇して該現像剤の層厚が増加した場合に該現像剤の増加分の通過を規制すべく、該現像剤担持体との間隔が設定された第二の現像剤規制部材と、
これらの現像剤規制部材の間に位置し、該第一の現像剤規制部材で掻き落とされた現像剤を収納する現像剤収納部と、
該現像剤収容部に該現像剤担持体の現像剤搬送方向上流側から隣接し、収容されているトナーが該現像剤担持体上の現像剤に接触して取り込まれるように、該第二の現像剤規制部材と該第二の現像剤規制部材よりも現像剤搬送方向上流側でこれに対向する対向面との間にトナー収容部側から現像剤担持体側にむけた所定の長さのトナー補給路を有するトナー収容部とを備え、
該現像剤担持体上にある現像剤のトナー濃度の変化により、該現像剤担持体上の現像剤と該トナー補給路に位置するトナーとの接触状態を変化させて、現像剤中へのトナー取り込み状態を変化させる現像装置において、
該現像剤担持体の外部に配置され、該第一の磁界発生手段の磁力を受けない位置にある該トナー補給路内の磁性トナーを該現像剤担持体側に移動させるような磁界を発生させる第二の磁界発生手段を設けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
該トナー補給路を形成している該対向面を備えたケーシング部材を有し、
該第二の磁界発生手段として、回転可能な磁石部材を該トナー補給路に露出しないようにケーシング部材の内側に設けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項2の現像装置において、
該トナー収容部内のトナーを撹拌しながら該トナー補給路側に送り込むトナー補給撹拌部材と、
該トナー補給撹拌部材によって該トナー収容部内のトナーが該トナー補給路に送り込まれるときに回転するように該磁石部材を駆動制御する制御手段とを設けたことを特徴とする現像装置。 - 潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像しトナー像を形成する現像装置とを備える画像形成装置において、
該現像装置として、請求項1、2又は3の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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