JP3958712B2 - 放射性有機廃液を含む廃液処理方法と装置 - Google Patents

放射性有機廃液を含む廃液処理方法と装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インビトロ或いはインビボ検査、診断、試験等を行う試験、医療、研究施設などから排出される放射性有機廃液を含む廃液の処理に適用される廃液処理方法と装置に関し、特に放射性有機物を含有する廃液の処理方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、生体物質や生体内部で起こる特定の反応部分を生体内外で試験することは生物化学ではしばしば行われる。このようなインビトロ検査やインビボ検査においては様々な検査試薬が使用されているが、特にヨウ素125やヨウ素131のような放射性ハロゲン化蛋白質はハロゲンの放射性核種がタンパク質のいわば標識として使用されることから、生化学分野や医学分野で多く使用されている。
このような放射性核種を有する試薬を使用する施設から廃棄される放射性核種を含む廃液は、放射性廃液として取り扱わなければならず、そのまま公共下水道等に放流することはできない。
【0003】
現在、このような放射性ハロゲン核種を含む廃液の法的基準は、放射性物質ごとに定められた濃度を基準とした管理がなされている。そこで、放射性廃液の放流が許容される排水中濃度基準に適合させるため、放射性廃液を貯留槽で長期にわたり貯留し、放射性物質の半減期を経て、その放射能レベルが減衰した後、多量の水で放射性廃液を希釈し、放流する処理方式がとられている。
【0004】
しかしながら、前記従来の廃液処理手段では、放射性物質の半減期を経るまで、放射性物質を含む廃液を貯留槽に貯留し、減衰を待たなければならないため、大きな容積の貯留槽を必要とし、放射性物質排水処理設備が大型になるという課題がある。さらに、多量の水で放射性廃液を希釈し、放流するため、放射性廃液の処理に多量の希釈水を必要とし、この点でも処理設備が大型化する。それだけでなく、放流する放射性物質の絶対量は低減できないので、放流水による自然環境への汚染が問題となる。
【0005】
そこで本件発明者らは先に、小規模な処理設備でハロゲン元素を含む廃液を処理することを可能とし、これにより、ハロゲンを含む廃液処理の負担を軽減し、当該廃液処理を容易にするため、ハロゲンを含む廃液から当該ハロゲン元素を選択的に無機化し、無機化したハロゲン元素を吸着保持するハロゲン吸着濾材に通すことにより、廃液に含まれるハロゲン元素を吸着濾材に吸着させ、廃液から除去する技術を提案した(特開2000−219642号公報、特開2000−239190号公報)。特に、特開2000−239190号公報では、有機ハロゲン化合物を含む廃液を通過させる容器内に、有機ハロゲン化合物の分子内のハロゲン元素を選択的に無機化し、無機化したハロゲン元素を吸着保持するハロゲン吸着濾材(以下「ハロゲン吸着濾材」という。)を充填したカラムが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
ところが、前記のような放射性ハロゲン化タンパク質を含む試薬を使用した研究施設等から廃棄される廃液の処理においては、前記のようなハロゲン吸着濾材では十分な処理効果を得ることが出来ないことが明らかになった。このような廃液中のハロゲン核種はタンパク質と結合し、その複雑な立体的分子構造の中に包含されている。
【0007】
一般にタンパク質等の高分子化合物は活性炭等の吸着濾材に吸着され難く、また吸着されたとしても、吸着濾材の細孔を覆ってしまい、吸着濾材の吸着能力を早期に低下させる。これが原因で、前記のような放射性ハロゲン化タンパク質を含む検査試薬等を使用した場合の廃液中のハロゲンは前記のハロゲン吸着濾材を充填したカラムを通しても50%程度しか除去出来なかった。これはタンパク質分子の巨大さと複雑な立体構造による妨害である。
【0008】
本発明は、従来の放射性ハロゲン化タンパク質を含む廃液の処理技術における課題に鑑み、タンパク質とハロゲンとを分離して廃液から除去出来ると共に、ハロゲンの除去率を高く、且つ吸着濾材の機能保持の長期化を図り、放射性ハロゲン化タンパク質を含む廃液の処理をより容易にすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
既に述べた通り、放射性ハロゲン化タンパク質を含む検査試薬等の廃液中のハロゲン元素はタンパク質と結合し、その複雑な立体的分子構造に包含されている。そこでこのように、タンパク質に結合し、あるいはタンパク質に包含された廃液中のハロゲンを吸着濾材に通して廃液から除去するためには、その前に予めタンパク質を分解し低分子化させる必要がある。
【0010】
そこで本件発明者らは、廃液を吸着濾材に通す前の前処理として、廃液中のタンパク質の分解による低分子化、または、放射性ハロゲンの脱離を期待し、過酸化水素を添加することを検討し、実験を行った。これにより、一応の成果は見られたものの、必ずしも十分ではなかった。そこで過酸化水素による前処理に加え、紫外線照射、タンパク分解酵素の添加を検討した。その中で廃液にタンパク分解酵素を添加し40℃で5〜7日間保持しタンパク質を分解させることにより、放射性ハロゲンの高い除去性能を維持できることが分かった。
本発明による放射性ハロゲン化タンパク質を含む廃液処理方法と装置は、このような観点からなされたものである。
【0011】
まず本発明による廃液処理方法は、高濃度のタンパク質を含む有機廃液に有機物分解酵素として中性プロテアーゼを適用して廃液中のタンパク質の有機物を分解する工程を有するものである。より具体的には、放射性同位元素が結合あるいは放射性同位元素を含有するタンパク質の有機物を含む廃液を処理する方法において、廃液に有機物分解酵素を適用して廃液中の有機物を分解する工程、有機物を分解した廃液を吸着濾材で処理して放射性同位元素を除去する工程、これらの工程を組合せた放射性有機廃液の処理方法である。
【0012】
加えて、廃液中のタンパク質の有機物を分解する工程において、廃液中に過酸化水素を添加して有機物の分解を促進する。また、この廃液中のタンパク質の有機物を分解する工程において、光触媒作用により有機物の分解を促進させることも出来る。
また、吸着濾材で処理する工程では、吸着濾材を添加した吸着反応槽の中で廃液を流動、循環させた後、吸着濾材を充填したカラムに通す。吸着濾材として、活性炭やゼオライトの多孔質吸着材、または選択的吸着機能が付加された活性炭やゼオライトの多孔質吸着材あるいはイオン交換樹脂や無機イオン交換体が使用される。
【0013】
なお、廃液中の除去対象物質が放射性ハロゲン元素の場合は、そのハロゲン元素よりも化学的活性の高い非放射性ハロゲン元素が添着された前記選択的吸着機能が付加された活性炭やゼオライトの吸着濾材で、ハロゲン置換反応を利用して廃液を処理する。
【0014】
さらに、このような放射性ハロゲン化タンパク質を含む廃液処理方法を実施するための装置は、前記の廃液に有機物分解酵素として中性プロテアーゼを適用して廃液中の有機物を分解する反応槽と、必要な場合その前後のいずれかに前記の過酸化水素添加及び/または前記の光触媒作用による廃液中有機物の分解反応槽と、これら有機物分解廃液を吸着濾材で処理する吸着処理手段を一連のプロセスとして有する。
【0015】
例えば、廃液を吸着濾材で処理する吸着処理手段が、吸着濾材を添加し、この吸着濾材と共に廃液を流動、循環させる吸着反応槽と、この吸着反応槽を通過した廃液を通す吸着濾材を充填した吸着カラムからなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
まず、本発明による放射性ハロゲン化タンパク質を含む廃液処理方法と装置を開発するに至る検討と実験の過程を含めてその廃液処理方法と装置について説明する。
【0017】
放射性ハロゲンとしてI−125を含むインビトロ検査試薬を使用する施設から排出される廃液の処理手段を検討した。具体的には、廃液中のハロゲンを吸着濾材に通して除去する前に、予めタンパク質を分解し、低分子化させ、その後に活性炭や臭素を添着した活性炭からなるハロゲン吸着濾材を充填した吸着カラムに通し、残った放射性ヨウ素を除去するシステムを検討した。
【0018】
最初に、廃液に過酸化水素を添加した後に、活性炭を添加し、廃液中のI−125等の放射性ヨウ素を除去し、その後にハロゲン吸着濾材を充填した吸着カラムに通し、残った放射性ヨウ素を除去するシステムを検討した。
【0019】
しかし、I・125を含むインビトロ検査試薬を使用する施設から排出される廃液は、採取日や保存期間によりその性状が変化し、前述のような過酸化水素による前処理のみでは除去性能が不足することが分かった。そこで、図1のフローシートに示すように、過酸化水素による前処理に加え、光触媒のもとで紫外線照射をすること及び酵素の添加を検討した。その中で廃液に酵素を添加し、酵素が活性化する40℃前後の温度で、5〜7日間保持し、廃液中に含まれるタンパク質を分解させることにより高い除去性能を維持できることが分かった。
【0020】
図2にこの試験結果を示す。図2のグラフから明らかな通り、過酸化水素による前処理のみでは、処理回数を数回重ねるとI−125の除去率が急激に低下する。これに対し、過酸化水素の添加による前処理に加え、酵素を添加し、酵素が活性化する40℃前後の温度で、5〜7日間保持した方法や、さらに光触媒を添加し、紫外線照射したものでは、処理回数を経ても除去率が低下しにくいことが分かった。特に酵素を適用することによる除去率の維持の効果が大きい。紫外線照射による除去率維持に対する寄与はそれ程大きくはない。
【0021】
次に、酵素添加によるI−125の除去率の向上の効果を確認するため、中性プロテアーゼ(エイチビィアイ製:商品名オリエンターゼ10NL)0.3重量%で処理した廃液 200ml に、活性炭(三菱化学製:商品名ダイアホープ008S24/42)を2g添加し、攪拌した。その後上澄み水を取り出し、I−125の除去率を測定したところ、攪拌時間60分以上で90%以上の除去率を得ることが出来た。
【0022】
なお、本願発明に係るものではないが、前記の酵素以外にも、酸性プロテアーゼ(新日本化学工業製:商品名スミチームAP、キッコーマン製:商品名モルシンF)についても同様にして廃液の処理実験を行った。この結果を参考までに図4に示す。図4において、「AC」の表示はフラスコ中の廃液に活性炭を添加したことを、「KBAC」の表示は、フラスコ中の廃液に臭素を添着した活性炭を添加したことを示す。
【0023】
さらに、図3の実験では、三角フラスコを2段に配置し、同じ廃液に対して前記の処理を2回繰り返して行うことも試みた。この場合の処理1段目のI−125の除去率と処理2段目のI−125の除去率及び2段処理しないで同じ時間の処理を行った時のI−125の除去率を処理回数との関係で示したのが図5である。また、2段階の処理を30回繰り返し行った結果が図6である。
【0024】
次に、酵素処理の最適条件を検討した。図7は検討に用いたデータの一例であり、活性炭処理回数をパラメータにI−125の除去率を示している。処理は合計各6回行い、データの整理には処理各回目の平均値を用いた。この図7の結果から図8を得ている。これにより、処理時間として7日間程度で除去率が平衡に達することが分かった。
【0025】
同様にして、図9は処理温度をパラメータとしたI−125の除去率を示しており、図10は酵素添加量をパラメータとしたI−125の除去率を示している。これらの結果から最適な酵素処理条件は、処理時間7日程度、処理温度40℃、酵素添加量0.3重量%であることが分かった。
【0026】
このような検討結果から、I−125を含むインビトロ検査試薬を使用し、その廃液を排出する施設に廃水処理装置を設置した。図11はその装置による廃水処理のフローを示し、図12はその廃水処理装置の処理系統図を示す。
【0027】
この廃水処理装置では、始め分解反応槽(1)に廃水を移送して40℃で約7日間酵素処理を行う。分解反応槽(1)はヒータを備え、廃水温度を40℃に維持することが出来る。同時に7日間静置することにより、ハロゲン化タンパク質を低分子化する一方活性炭及び臭素添着活性炭に負荷をかける不溶物を沈殿させて不純物を低分子化して活性炭の延命化を図り、最終的に貯留槽に返送する機能を有する。
【0028】
分解反応槽(1)で酵素処理を施した廃液は、分解反応槽(2)に送りpH3に調整し、過酸化水素を添加し、吸着反応手段に送る。まずI−125を吸着反応槽内の活性炭により除去する。吸着反応槽で廃水を処理した後、廃液は活性炭を充填した吸着カラムと臭素を添着した活性炭を充填した吸着カラムに順次通し、排水槽に送られる。排水槽でpHを中性に戻し、貯留槽に送られる。
【0029】
図12に示した装置では、分解反応槽(1)が2基、吸着反応槽が2基、活性炭を充填した吸着カラムと活性炭に臭素を添着したハロゲン吸着濾材を充填した吸着カラムとの直列接続が3系統設けられている。これらは同時に使用し、例えば分解反応槽(2)や吸着反応槽を2段のステップ処理にすることもできる。また、例えば図12に黒く塗りつぶしたバルブを閉じたバルブで、白抜きのバルブを開いたバルブとしたように、2基、3系統ある設備を交互に使用することも出来る。特に、吸着カラム類は処理回数を重ねて吸着したI−125が飽和状態に達したときは、それへの廃水の通水を停止し、その間他のカラム系統に通水しながら、新たな吸着カラムに交換することが可能である。分解反応槽(1)や吸着反応槽も同様であり、定期的なメンテナンスのために、2基づつ設置しておくことは有効であろう。
【0030】
図12に示した装置において、実際に廃液処理を行ったときの処理回数毎のI−125の除去率の結果を図13に示す。処理プロセスとして、吸着反応槽は2段階の処理を行っており、吸着反応槽1段と吸着反応槽2段はそれぞれ1段目と2段目の処理した後のI−125除去率であり、吸着カラム出口は2段階の吸着反応槽で処理した後、活性炭に臭素を添着した吸着濾材を充填した吸着カラムを通した後のI−125除去率を示している。
【0031】
図11に示した実際の廃液処理装置としては、廃液濃度100Bq/ml)、廃液量(500L/回)、処理回数(2回/日)という処理条件において、I−125除去率が平均90%以上、連続1ヶ月間維持できるものを目標として開発した。図13の吸着カラム出口の除去率の結果は、この目標を十分達成し得るものであった。この装置による1年間当りの廃水処理量は、廃液処理量:180m、I−125吸着除去量:13.5GBqに相当するものである。この吸着除去量:I−125は、I−125半減期(59.4日)換算で貯留槽に約7カ月間保管した減衰率に相当する。
【0032】
使用済のカラムは低レベル放射性廃棄物として処理する必要があり、乾燥処理後に半減期排出基準まで適切に保管することになる。しかし、その容積は廃水に比べて遙かに小さく、保管の負担を大幅に低減出来ることになる。
前述した実施形態では、I−125を含むインビトロ検査試薬を使用する施設から排出される廃液について説明したが、本発明はこれに限らず、放射性有機廃液を含む他の廃液にも同様にして適用することが出来る。
【0033】
但し、最終工程として使用されるハロゲン吸着濾材を充填したカラムは、廃液中に含まれるハロゲンの種類により若干異なる。最終工程として使用されるハロゲン吸着濾材は、廃液に含まれるハロゲンよりも化学反応性の高いハロゲンをゼオライト、活性炭、その他の多孔質物質からなる担体に含有、含浸させて安定化させたものである。例えば、廃液に含まれるハロゲンが臭素の場合、ハロゲン吸着濾材に添着させるハロゲンは、臭素よりも化学反応性の高い塩素である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明による放射性有機廃液を含む廃液処理方法と装置では、廃液を吸着濾材に通す前の前処理として、廃液中のタンパク質を酵素やその他の手段により分解し、低分子化するかまたは放射性ヨウ素をタンパク質から脱離させることにより、吸着濾材の高い吸着能力を維持し、なお且つその長寿命化を図ることが出来る。これにより、吸着濾材の除去性能を長期にわたって維持できるので、従来困難とされてきたタンパク質と結合した放射性ハロゲンを含む廃液の処理を容易に行うことが出来る。さらに、医療診断等に頻繁に使われているテクネシウム99m(放射性)や将来多用されると予想される放射性レニウムなども、図11に示す廃液処理プロセスにおいて同時に除去される。
【0035】
具体的には、放射性ハロゲンを含む廃液を、その廃液のまま放射性ハロゲンの半減期を利用して処理する従来の処理手段に比べ、放射性ハロゲンのみを吸着濾材またはハロゲン吸着濾材に吸着保持した状態で処理出来るので、処理に要する容積を大幅に小さくすることが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をなすに当たり、実験的に行った処理方法の工程を示すフローシートである。
【図2】図1による実験的な処理方法の検証結果としての各処理条件における処理回数とI−125の除去率との関係を示すグラフである。
【図3】実験的に行った図1の処理方法において、酵素の適用による効果を検証するための実験を示す概略説明図である。
【図4】図1による実験的な処理方法の検証結果としての各処理条件における攪拌時間とI−125の除去率との関係を示すグラフである。
【図5】図3による実験的な処理方法の検証結果として処理1段目のI−125の除去率と処理2段目のI−125の除去率及び2段処理しないで同じ時間の処理を行った時のI−125の除去率を処理回数との関係で示したグラフである。
【図6】図3による処理方法により30回繰り返し処理を行ったときの処理回数毎のI−125の除去率を示す。
【図7】酵素処理の効果とその使用最適条件を検討するため、処理回数をパラメータに酵素の使用の有無及び酵素による処理日数毎にI−125の除去率を示したグラフである。
【図8】酵素処理の最適条件を検討するため、酵素処理日数をパラメータにI−125の除去率を示したグラフである。
【図9】酵素処理の最適条件を検討するため、処理温度をパラメータとしたI−125の除去率を示したグラフである。
【図10】酵素処理の最適条件を検討するため、酵素添加量をパラメータとしたI−125の除去率を示したグラフである。
【図11】本発明により開発された放射性有機廃液を含む廃液処理方法の一実施形態を示す廃水処理のフローシートである。
【図12】本発明により開発された放射性有機廃液を含む廃液処理方法の一実施形態を示す処理系統図である。
【図13】図12に示した装置において、実際に廃液処理を行ったときの処理回数毎のI−125の除去率を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 放射性同位元素が結合あるいは放射性同位元素を含有するタンパク質の有機物を含む廃液を処理する方法において、前記廃液に過酸化水素を添加して有機物の分解を促進すると共に、有機物分解酵素として中性プロテアーゼを適用して前記廃液中の有機物を分解する工程の後、この有機物を分解した廃液を吸着濾材で処理して放射性同位元素を除去する工程を組合せたことを特徴とする放射性有機廃液を含む廃液処理方法。
  2. 前記廃液中のタンパク質の有機物を分解する工程において、光触媒作用により前記有機物の分解を促進させることを特徴とする請求項1に記載の放射性有機廃液を含む廃液処理方法。
  3. 前記吸着濾材で処理する工程が、吸着濾材を添加した吸着反応槽の中で前記廃液を流動、循環させた後、この廃液を吸着濾材を充填したカラムに通す工程であることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の放射性有機廃液を含む廃液処理方法。
  4. 前記吸着濾材として、活性炭やゼオライトの多孔質吸着材、または選択的吸着機能が付加された活性炭やゼオライトの多孔質吸着材あるいはイオン交換樹脂や無機イオン交換体であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の放射性有機廃液を含む廃液処理方法。
  5. 前記廃液中の除去対象物質が放射性ハロゲン元素の場合で、そのハロゲン元素よりも化学的活性の高い非放射性ハロゲン元素が添着されて選択的吸着機能が付加された活性炭やゼオライトの吸着濾材で、ハロゲン置換反応を利用して前記廃液を処理する工程を有することを特徴とする請求項に記載の放射性有機廃液を含む廃液処理方法。
  6. 放射性有機物を含む廃液を処理する装置において、放射性同位元素が結合あるいは放射性同位元素を含有するタンパク質の有機物を含む前記廃液に有機物分解酵素として中性プロテアーゼを適用してこの廃液中の有機物を分解する反応槽と、その前後のいずれかに過酸化水素添加及び/または光触媒作用により廃液中の有機物を分解する分解反応槽と、これら有機物が分解された廃液を吸着濾材で処理する吸着処理手段とを一連のプロセスとして有することを特徴とする放射性有機廃液を含む廃液処理装置。
  7. 前記廃液を吸着濾材で処理する吸着処理手段が、吸着濾材を添加し、この吸着濾材と共に廃液を流動、循環させる吸着反応槽と、この吸着反応槽を通過した廃液を通す吸着濾材を充填した吸着カラムからなることを特徴とする請求項に記載の放射性有機廃液を含む廃液処理装置。
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