JP3956906B2 - 電子部品の樹脂封止方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子回路を形成する電子部品の樹脂封止方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成方法としては、実装された電子部品に封止樹脂を、ディスペンサにより供給し注入充填する樹脂封止およびアンダーフィル形成方法が知られている。
【0003】
図12は、従来における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用のディスペンサによる樹脂封止装置の要部構成断面図である。
【0004】
図12において、1は電子機器に使用される電子回路を形成するための、樹脂やセラミックなどの基材で成る多層構造の回路基板、2は同電子回路を形成するための、半田および金などのLGAおよびBGAを有し、回路基板1に搭載され実装された能動部品、そして3は同電子回路を形成するための、半田にて回路基板1に搭載され実装された受動部品である。
【0005】
4は熱伝導材および絶縁材からなる絶縁基材や、熱伝導材を含有するフィラー材でなり、低粘度で高流動性を有する封止樹脂、5は封止樹脂4が封入され、エアや油圧などの圧力により回路基板1の所定箇所に封止樹脂4を供給し注入充填するディスペンサである。
【0006】
6は前記構成部材や機器を内蔵し、ステンレスなどの硬質金属材でなる真空チャンバ、7は真空チャンバ6の内部を真空吸引するための真空ポンプである。
【0007】
以上のように構成し配設された樹脂封止装置において、真空ポンプ7を駆動させて真空チャンバ6内を真空吸引して所定の真空度(圧)にする。次に封止すべき所定の能動部品2および受動部品3の周囲に、ディスペンサ5により所定量の封止樹脂4を供給し注入充填する。
【0008】
その後、真空チャンバ6内を大気圧に開放することにより、能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙へ封止樹脂4を浸透充填させるものである。
【0009】
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−217267号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のディスペンサによる電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成方法では、フィラー含有率の高い封止樹脂4を使用した能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙への浸透充填においては、封止樹脂4が高粘度で低流動性の物性であり、かつ真空圧と大気圧との差圧力による浸透充填であるため、未充填部分が発生するという課題を有していた。
【0012】
本発明は前記従来の課題を解決しようとするものであり、フィラー含有率の高い高粘度で低流動性の封止樹脂を、能動部品および受動部品と回路基板との空隙へ、確実かつ緻密に浸透充填し、接続信頼性や密着強度を向上させることのできる電子部品の樹脂封止方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0014】
本発明の請求項1に記載の発明は、内部の真空圧や雰囲気を調整するための切替え弁およびリークバルブを有する真空加圧チャンバ内に、電子回路を形成する電子部品が搭載、実装された回路基板を挿入し、前記電子部品の周辺と封止樹脂とを大気圧から真空圧下で脱気、注入充填を行い所定時間放置した後、気体媒体を前記真空加圧チャンバ内へ供給した加圧雰囲気下で、前記封止樹脂を回路基板へ差圧浸透充填し、その後大気圧に開放する電子部品の樹脂封止方法であって、前記封止樹脂の注入充填は、真空加圧チャンバ内に有するスキージと孔版による印刷塗布により行い、この印刷塗布後に前記孔版を昇温することで封止樹脂を半硬化あるいは本硬化させて、その後大気圧に開放するものであり、これにより、高密度に実装された電子部品相互間や、回路基板との空隙にも、十分に封止樹脂を注入することができるとともに、チャンバ内を大気開放する際に、加圧状態の雰囲気から大気状態の雰囲気への差圧で、搭載し実装された電子部品と回路基板との空隙に充填された封止樹脂の抜け、すなわち喪失を防ぐことができるという作用効果が得られる。また、封止樹脂を脱泡する際に電子部品への負荷を低減することができるという作用効果も同時に得られる。
【0015】
本発明の請求項2に記載の発明は、内部の真空圧や雰囲気を調整するための切替え弁およびリークバルブを有する真空加圧チャンバ内に、電子回路を形成する電子部品が搭載、実装された回路基板を挿入し、前記電子部品の周辺と封止樹脂とを大気圧から真空圧下で脱気、注入充填を行い所定時間放置した後、気体媒体を前記真空加圧チャンバ内へ供給した加圧雰囲気下で、前記封止樹脂を回路基板へ差圧浸透充填して、大気圧に開放する電子部品の樹脂封止方法であって、前記封止樹脂の注入充填は、移動可能なディスペンサと孔版とを用いて二回以上に分割して行うとともに、前記孔版を、桟で区分けされた複数の開口部を有する分割孔版として、これら開口部に対応する電子部品に封止樹脂の注入充填を行い、この注入充填後に前記分割孔版を昇温することで封止樹脂を半硬化あるいは本硬化させて、その後大気圧に開放するものであり、これにより、封止樹脂を必要な注入充填量に高精度に制御して、最小限の封止樹脂量で、搭載、実装した電子部品と回路基板との空隙に、確実に封止樹脂を注入充填することができる作用効果が得られる。
【0016】
本発明の請求項3に記載の発明は、分割孔版の上面には、開口部側面に貫通した封止樹脂の注入管口を有し、この注入管口にディスペンサの先端を挿入して、前記注入管口を経由して封止樹脂を注入充填するものであり、これにより、回路基板の直近上面に沿った封止樹脂の注入充填が可能になるという作用効果が得られる。
【0017】
本発明の請求項4に記載の発明は、内部の真空圧や雰囲気を調整するための切替え弁およびリークバルブを有する真空加圧チャンバと、この真空加圧チャンバ内に設置された、電子部品を搭載、実装した回路基板を固定、保持して移動自在な基板保持台と、この基板保持台上に設置された、中央部に封止樹脂が注入充填される開口部を有する孔版と、前記封止樹脂を回路基板上に印刷塗布するためのスキージまたはディスペンサとを備え、前記孔版は、温度制御が自在な加熱媒体である昇温体、または冷却媒体である冷却体を内蔵した電子部品の樹脂封止装置であって、これにより、封止樹脂を低粘度で流動化させて注入充填することができるとともに、高真空の雰囲気と加圧の雰囲気を同一のチャンバ内で設定することができるので、真空圧下で封止樹脂を注入充填した回路基板を、加圧用チャンバ内へ移し替えるための操作および作業時間を削減することができるという作用効果が得られる。
【0018】
本発明の請求項5に記載の発明は、孔版は、桟で区分けされた複数の開口部を有する分割孔版である請求項4に記載の電子部品の樹脂封止装置であって、これにより、封止樹脂を必要な注入充填量に高精度で制御することが可能となり、空隙に封止樹脂を確実に注入充填することができるという作用効果が得られる。
【0019】
本発明の請求項6に記載の発明は、孔版の開口部外周下面に、弾性体からなるゴムパッキンを配設し、基板保持台を上昇させることで、前記ゴムパッキンを変形圧縮させて、前記基板保持台と回路基板との密着および押圧を行う請求項4または請求項5に記載の電子部品の樹脂封止装置であって、これにより、封止樹脂の塗布における孔版と回路基板との界面を、封止樹脂が流出するのを防ぐと共に、孔版の開口部に注入充填された封止樹脂を、真空圧の雰囲気で脱泡する際に、孔版の上面より確実に脱泡することができるという作用効果が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1〜5,10〜13に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。なお、従来の技術で説明した構成機器および部材に関しては、同一の記号を付与し詳細な説明は省略する。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態1における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用の樹脂封止(印刷)装置の要部構成断面図である。
【0029】
図1において、1は回路基板、2は能動部品、3は受動部品、そして4は封止樹脂である。8は回路基板1を上面に搭載して固定し保持する硬質金属材でなる基板保持台、9はステンレスなど化学的、機械的および耐熱性の金属材である孔版であり、厚みを所定の樹脂封止の印刷厚みとし、中央部分に回路基板1における封止樹脂4が印刷により注入充填される範囲の面積とした開口部を設けている。
【0030】
封止樹脂4は、孔版9の上面の一端に予め供給され蓄積されている。10は孔版9に内蔵され、加熱および温度調整機構(図示せず)により温度制御が自在で、水やオイルなど加熱媒体でなる昇温体、11は同じく孔版9に内蔵され、冷却および温度調整機構(図示せず)により温度制御が自在で、水やオイルなど冷却媒体でなる冷却体である。
【0031】
12は孔版9の下面の開口部外周付近に設置されたシール用の弾性体でなるゴムパッキン、13は孔版9上面を水平摺動移動自在で、ガラエポキシ樹脂や硬質ゴム材などでなる移動自在なスキージ、14は前記構成機構や部材を内蔵し、鋼やステンレスなどの硬質金属材でなる真空加圧チャンバである。
【0032】
15は真空加圧チャンバ14の上部に設置され、アクリル樹脂やエポキシ樹脂などの硬質樹脂材でなる供給扉、16は供給扉15と真空加圧チャンバ14をシールするためのゴム材やシリコン樹脂材などの弾性体でなる2重パッキンである。
【0033】
7は真空加圧チャンバ14の内部を真空引きするための真空ポンプ、17は真空加圧チャンバ14の内部を気体媒体であるエア加圧するためのコンプレッサ、18は真空ポンプ7による真空吸引と、コンプレッサ15による気体媒体のエア加圧を切替えるための黄銅などの金属材でなり、切替機構であるところの切替え弁である。
【0034】
19は操作弁を有し、真空加圧チャンバ14の内部における真空圧の雰囲気および加圧の雰囲気を、大気圧に開放するための黄銅などの金属材でなるリークバルブである。
【0035】
以上のように構成された電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用の樹脂封止(印刷)装置の動作について、図面を参照しながら説明する。図2〜5は、本発明の実施形態1における樹脂封止およびアンダーフィル形成の製造工程断面図である。
【0036】
なお、20は回路基板1の上面に注入充填された封止樹脂4が、孔版9における昇温体10の駆動による加熱にて硬化し、半硬化あるいは本硬化してなる封止回路基板である。
【0037】
まず図2に示すように、真空加圧チャンバ14の供給扉15を開放し、能動部品2および受動部品3を搭載し実装した回路基板1を、基板保持台8に載置して固定し保持する。
【0038】
その後、供給扉15を閉じ、孔版9の下面に設置されたゴムパッキン12が圧縮し密着するまで基板保持台8を上昇させる。
【0039】
そして、孔版9を昇温体10の駆動により、30℃〜50℃程度に加熱し、孔版9の上面に予め蓄積された封止樹脂4を低粘度で流動化させる。
【0040】
能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙と、封止樹脂4の脱気をするために、操作弁を操作してリークバルブ19を閉じると共に、切替え弁18を操作して真空ポンプ7側に接続して開放した後、真空ポンプ7を作動させて真空加圧チャンバ14内を200Pa以下の高真空圧の雰囲気に設定する。
【0041】
次に図3に示すように、リークバルブ19の操作弁の操作による開閉量調整により、真空加圧チャンバ14内を300Pa〜500Paの範囲の低真空圧の雰囲気とし、スキージ13を孔版9の上面開口部分を通過する際には低速として移動させ、孔版9の開口部へ低粘度で流動化した封止樹脂4を、孔版9の厚み分にて印刷することにより注入充填する。
【0042】
封止樹脂4を回路基板1の所定箇所に印刷により注入充填した後、前記真空圧の雰囲気で一定時間放置し、スキージ13の移動時に発生する封止樹脂4のローリングによって巻き込まれたエアを脱気する。
【0043】
次に図4に示すように、真空ポンプ7の駆動を停止した後、操作弁の操作によりリークバルブ19を開放して、真空加圧チャンバ14の内部を大気圧に開放する。
【0044】
真空加圧チャンバ14の内部を大気圧に開放した後、操作弁の操作によりリークバルブ19を閉じて、切替え弁18を操作してコンプレッサ17側に接続して開放した後、コンプレッサ17を駆動させて真空加圧チャンバ14の内部を0.5MPa以上の加圧の雰囲気にして、差圧により能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙などに封止樹脂4を浸透充填させる。
【0045】
その後、図5に示すように、真空加圧チャンバ14の内部が前記加圧の雰囲気で、孔版9を昇温体10の駆動により、30℃〜50℃から100℃以上の温度に加熱して一定時間放置することにより、封止樹脂4を半硬化あるいは本硬化させる。
【0046】
半硬化あるいは本硬化した後に、操作弁の操作によりリークバルブ19を開放して真空加圧チャンバ14の内部を大気圧に開放する。
【0047】
樹脂封止およびアンダーフィル形成した半硬化あるいは本硬化の封止回路基板20は、基板保持台8より取り外し、そして供給扉15を開放して真空加圧チャンバ14より取出し、その後、孔版9は冷却体11の駆動により再び30℃〜50℃の温度に冷却される。
【0048】
以上のように、本実施の形態1における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用の樹脂封止(印刷)装置は、真空加圧チャンバ内部の雰囲気が真空圧から加圧に移行する際に生じる差圧により、回路基板所定箇所の樹脂封止およびアンダーフィル形成を行うのであり、高密度実装の電子部品相互間、および低背実装電子部品と回路部品との空隙へ封止樹脂を確実かつ緻密に注入充填することができるのである。
【0049】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項6〜9に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施の形態2における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用の樹脂封止装置の要部構成断面図である。
【0050】
本実施の形態2における図6と、前記実施の形態1における図1との主な相違は、封止樹脂4の供給用のディスペンサが、真空加圧チャンバ14の内部に配設されている構造と孔版の構造である。
【0051】
図6において、5は水平および垂直に移動自在に内部に封止樹脂4が封入されおり、エアやオイルなどの圧力により封止樹脂4を供給し注入充填するためのディスペンサである。
【0052】
21はステンレスなどの金属材でなる分割孔版であり、厚みを所定の樹脂封止の充填(すなわち実施の形態1における印刷)厚みとし、中央部分に個片分割される封止回路基板の完成製品寸法サイズにて、桟で区分けされた複数の開口部を設けている。そして22は、分割孔版21の上面から分割孔版21の開口部側面に貫通した封止樹脂4の注入管口である。
【0053】
以上のように構成された電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用の樹脂封止装置の動作について、図面を参照しながら説明する。図7〜11は、本発明の実施の形態2における樹脂封止およびアンダーフィル形成の製造工程断面図である。
【0054】
まず図7に示すように、真空加圧チャンバ14の供給扉15を開放し、能動部品2および受動部品3を搭載し実装した回路基板1を基板保持台8に載置して固定し保持する。
【0055】
その後、供給扉15を閉じ分割孔版21の下面に設置されたゴムパッキン12が圧縮し密着するまで基板保持台8を上昇させる。そして、分割孔版21を昇温体10の駆動により、30℃〜50℃程度に加熱する。
【0056】
能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙と、封止樹脂4の脱気をするために、操作弁を操作してリークバルブ19を閉じると共に、切替え弁18を操作して真空ポンプ7側に接続して開放した後、真空ポンプ7を作動させて真空加圧チャンバ14内を200Pa以下の高真空圧の雰囲気に設定する。
【0057】
また、分割孔版21の上部におけるディスペンサ5を、注入管口22の直上まで移動させた後、ディスペンサ5の先端を上面の注入管口22へ挿入する。
【0058】
次に図8に示すように、ディスペンサ5を作動させることにより、能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙に、封止樹脂4を脱気しつつ注入管口22を経由して注入充填する。
【0059】
封止用樹脂4は注入管口22を通過する際に、分割孔版21による加熱にて低粘度となり流動化する。このディスペンサ5の作動による封止樹脂4の注入充填を、個片分割される完成製品寸法サイズにて、桟で区分けされた複数の各開口部に対して同じ動作にて繰り返す。
【0060】
次に図9に示すように、リークバルブ19の操作弁の操作による開閉量調整により、真空加圧チャンバ14内を300Pa〜500Paの範囲である低真空圧の雰囲気とし、能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙などに、差圧により封止樹脂4を浸透充填させる。
【0061】
次に図10に示すように、回路基板1における樹脂封止の厚みが設定の厚みとなるように、再度ディスペンサ5を作動させ、能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙に、封止樹脂4を脱気しつつ注入管口22を経由して注入充填する。同じく個片分割される完成製品寸法サイズにて、桟で区分けされた複数の各開口部に対して繰り返す。
【0062】
そして、真空加圧チャンバ14の内部を、真空ポンプ7の駆動を停止させた後、操作弁の操作によりリークバルブ19を開放して大気圧に開放する。真空加圧チャンバ14の内部を大気圧に開放した後、操作弁の操作によりリークバルブ19を閉じ、切替え弁18をコンプレッサ17側に接続し作動させて、真空加圧チャンバ14の内部を0.5MPa以上の加圧の雰囲気にし、能動部品2および受動部品3と回路基板1との空隙などに、差圧により封止樹脂4を浸透充填させる。
【0063】
その後、図11に示すように、真空加圧チャンバ14の内部が前記加圧の雰囲気で、分割孔版21を昇温体10の駆動により、30℃〜50℃から100℃以上の温度に加熱して一定時間放置することにより、封止樹脂4を半硬化あるいは本硬化させる。
【0064】
半硬化あるいは本硬化した後に、操作弁の操作によりリークバルブ19を開放して真空加圧チャンバ14の内部を大気圧に開放する。
【0065】
樹脂封止およびアンダーフィル形成した半硬化あるいは本硬化の封止回路基板20は、基板保持台8より取り外し、そして供給扉15を開放して真空加圧チャンバ14より取出し、その後、分割孔版21は冷却体11の駆動により再び30℃〜50℃の温度に冷却される。
【0066】
以上のように、本実施の形態2における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用の樹脂封止装置は、先の(1次)の封止樹脂の注入充填を実装した電子部品と回路基板との空隙が埋まる量だけ直接実装部品周辺に行い、そして次の(2次)の封止樹脂の注入充填を、所定の樹脂封止厚みとなる量を注入充填することにより、精度良く、確実かつ緻密に樹脂封止する事が出来るのである。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、本発明の電子部品の樹脂封止方法およびその装置によれば、高密度に回路基板上に実装された電子部品相互間や回路基板との間隙に、封止樹脂を脱泡した後、塗布量を高精度に制御して確実に注入充填させ、その後に大気圧に開放するので、フィラー含有率の高い封止樹脂であっても、上記空隙に確実かつ緻密に浸透充填させて、回路基板の機械的信頼性や電気的接続の信頼性、密着強度を向上させることができるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用の樹脂封止(印刷)装置の要部構成断面図
【図2】同製造工程における真空吸引工程断面図
【図3】同製造工程における印刷充填工程断面図
【図4】同製造工程における加圧工程断面図
【図5】同製造工程における硬化工程断面図
【図6】本発明の実施の形態2における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用の樹脂封止装置の要部構成断面図
【図7】同製造工程における真空吸引工程断面図
【図8】同製造工程における1次注入充填工程断面図
【図9】同製造工程における真空差圧工程断面図
【図10】同製造工程における2次注入充填工程断面図
【図11】同製造工程における硬化工程断面図
【図12】従来における電子部品の樹脂封止およびアンダーフィル形成用のディスペンサによる樹脂封止装置の要部構成断面図
【符号の説明】
1 回路基板
2 能動部品
3 受動部品
4 封止樹脂
5 ディスペンサ
6 真空チャンバ
7 真空ポンプ
8 基板保持台
9 孔版
10 昇温体
11 冷却体
12 ゴムパッキン
13 スキージ
14 真空加圧チャンバ
15 供給扉
16 2重パッキン
17 コンプレッサ
18 切替え弁
19 リークバルブ
20 封止回路基板
21 分割孔版
22 注入管口
Claims (6)
- 内部の真空圧や雰囲気を調整するための切替え弁およびリークバルブを有する真空加圧チャンバ内に、電子回路を形成する電子部品が搭載、実装された回路基板を挿入し、前記電子部品の周辺と封止樹脂とを大気圧から真空圧下で脱気、注入充填を行い所定時間放置した後、気体媒体を前記真空加圧チャンバ内へ供給した加圧雰囲気下で、前記封止樹脂を回路基板へ差圧浸透充填し、その後大気圧に開放する電子部品の樹脂封止方法であって、前記封止樹脂の注入充填は、真空加圧チャンバ内に有するスキージと孔版による印刷塗布により行い、この印刷塗布後に前記孔版を昇温することで封止樹脂を半硬化あるいは本硬化させて、その後大気圧に開放することを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
- 内部の真空圧や雰囲気を調整するための切替え弁およびリークバルブを有する真空加圧チャンバ内に、電子回路を形成する電子部品が搭載、実装された回路基板を挿入し、前記電子部品の周辺と封止樹脂とを大気圧から真空圧下で脱気、注入充填を行い所定時間放置した後、気体媒体を前記真空加圧チャンバ内へ供給した加圧雰囲気下で、前記封止樹脂を回路基板へ差圧浸透充填し、その後大気圧に開放する電子部品の樹脂封止方法であって、前記封止樹脂の注入充填は、移動可能なディスペンサと孔版とを用いて二回以上に分割して行うとともに、前記孔版を、桟で区分けされた複数の開口部を有する分割孔版として、これら開口部に対応する電子部品に封止樹脂の注入充填を行い、この注入充填後に前記分割孔版を昇温することで封止樹脂を半硬化あるいは本硬化させて、その後大気圧に開放することを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
- 分割孔版の上面には、開口部側面に貫通した封止樹脂の注入管口を有し、この注入管口にディスペンサの先端を挿入して、前記注入管口を経由して封止樹脂を注入充填する請求項2に記載の電子部品の樹脂封止方法。
- 内部の真空圧や雰囲気を調整するための切替え弁およびリークバルブを有する真空加圧チャンバと、この真空加圧チャンバ内に設置された、電子部品を搭載、実装した回路基板を固定、保持して移動自在な基板保持台と、この基板保持台上に設置された、中央部に封止樹脂が注入充填される開口部を有する孔版と、前記封止樹脂を回路基板上に印刷塗布するためのスキージまたはディスペンサとを備え、前記孔版は、温度制御が自在な加熱媒体である昇温体、または冷却媒体である冷却体を内蔵した電子部品の樹脂封止装置。
- 孔版は、桟で区分けされた複数の開口部を有する分割孔版である請求項4に記載の電子部品の樹脂封止装置。
- 孔版の開口部外周下面に、弾性体からなるゴムパッキンを配設し、基板保持台を上昇させることで、前記ゴムパッキンを変形圧縮させて、前記基板保持台と回路基板との密着および押圧を行う請求項4または請求項5に記載の電子部品の樹脂封止装置。
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