JP3956197B2 - 自動車用フロアカーペットの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所要の遮水性および遮音性を有する主に自動車用のフロアカーペットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用フロアカーペットは、通常、タフトカーペットやニードルパンチカーペットからなり、該カーペットを自動車内部の床面全体に敷設して接着し、車内の美観を高めて快適な車内空間を演出している。しかし、このフロアカーペットには、現在、耐摩耗性が高くて比較的安価なニードルパンチカーペットを使用することが多く、該カーペットを落ち着いた色に着色して車内環境と調和させる。ニードルパンチカーペットは、フロアカーペットとして遮水性が比較的低いため、車内で水やジュースなどをこぼすと車床の鉄板が錆びて強度が落ち、最悪の事態で床が抜けるなどの事故発生の要因となりやすいことが指摘されていた。
【0003】
一方、遮水性が高い素材であるビニルシートをそのままフロアカーペットとして用いると、自動車内部が安っぽくなるうえに、遮音性が低いので自動車内部で音がこもって車内環境が悪化してしまう。このような遮水性と遮音性の問題を改善するために、従来のフロアカーペットでは、図8に示すように、薄いフェルト材Aと、厚さ200μm程度のビニルシートBとを熱接着した2層構造を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示すフロアカーペットを製造するには、ビニルシートBを押出成形機のバレルを経てTダイから押出成形し、Tダイによって薄いフェルト材Aの上にラミネートすればよい。ポリエチレンなどのビニルシートBは、薄すぎると腰が弱くて機械作業性が悪くなるので、薄くするのに限界があり、厚さを200μm以下にすることは作業上困難である。図8に示すフロアカーペットは、遮水性および遮音性についてはかなり良好である反面、ビニルシートBが比較的厚いために加熱成形時の熱変形および寸法変化が比較的大きく、加熱成形後の寸法合わせが難しくなって寸法精度の点で不十分であり、特に複雑な形状であると寸法精度が著しく低下する。
【0005】
また、ニードルパンチカーペットは、ニードルパンチングによってビニルシートとの一体化も可能であり、この一体化処理ではより薄いビニルシートを用いることもできる。しかしながら、ニードルパンチングによる2層構造のカーペットでは、ビニルシートの全面に多数の小孔が穿孔されるため、遮水性の低下が著しく、自動車用のフロアカーペットとして使用できない。
【0006】
本発明は、従来のフロアカーペットに関する耐熱性および機械的性質の点を改善するために提案されたものであり、自動車用として加熱成形時の熱変形および寸法変化が小さいフロアカーペットを提供することを目的としている。本発明の他の目的は、吸音率や耐摩耗性も良好で比較的安価な自動車用フロアカーペットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る自動車用フロアカーペットは、単独または複数の着色繊維および低融点の熱融着性繊維を混綿してからニードルパンチで一体化したフェルト材と、下側に配置する厚さ10〜150μmのプラスチックフィルムとを備える。このフロアカーペットを得るには、フェルト材を高温にヒートセットした後に、プラスチックフィルムと重ねてロール対を通して貼り合わせればよい。
【0008】
本発明の自動車用フロアカーペットは、単独または複数の着色繊維および低融点の熱融着性繊維を混綿した表面フェルト材と、通常の繊維および低融点の熱融着性繊維を混綿した中間フェルト材と、下側に配置する厚さ10〜150μmのプラスチックフィルムとを備えると好ましい。このフロアカーペットを得るには、2層のラップをニードルパンチによって一体化し、ついで高温にヒートセットした後に、プラスチックフィルムと重ねてロール対を通して貼り合わせるだけでよい。
【0009】
より具体的には、本発明の自動車用フロアカーペットは、単独または複数の着色繊維30〜100重量%および低融点の熱融着性繊維0〜70重量%を混綿してからニードルパンチで一体化したフェルト材と、下側に配置する厚さ40〜60μmの極薄のプラスチックフィルムとを貼り合わせる。このフロアカーペットは、好適な遮水性および遮音性を有し、加熱成形時の熱変形および寸法変化が小さいという利点を有する。
【0010】
より具体的には、本発明の自動車用フロアカーペットは、単独または複数の着色繊維60〜100重量%および低融点の熱融着性繊維0〜40重量%を混綿した表面フェルト材と、通常の繊維20〜80重量%および低融点の熱融着性繊維20〜80重量%を混綿した中間フェルト材と、下側に配置する厚さ40〜60μmの極薄のプラスチックフィルムとを貼り合わせると好ましい。このフロアカーペットは、好適な遮水性および遮音性を有し、加熱成形時の熱変形および寸法変化が小さいという利点を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のフロアカーペット1は、図1に示すように、フェルト材2の裏側に薄いプラスチックフィルム3を貼り合わせて用いる。フェルト材2は、単独または複数の着色繊維および低融点の熱融着性繊維を混綿したカードラップをニードルパンチで一体化しており、単一層(図4参照)または複数層(図1参照)のいずれでもよい。
【0012】
フェルト材2が単一層であるならば、通常の着色繊維30〜100重量%および低融点の熱融着性繊維0〜70重量%を混綿したカードラップを用いると好ましい。繊維の混綿は、公知のラップフォーミング方法によって全体を均一に行い、ついで展綿・積層するものであり、カード方式以外で製造したラップも使用可能である。熱融着性繊維の添加量は、無添加でもよいが一般に20重量%未満であると繊維抜けが多くなってフェルト材2の耐久性が低下しやすく、70重量%を超えるとフェルト材2が硬くなってクッション性を欠く。得たカードラップは、その全体を通常のロッキングニードルを用いて100〜300本/cm2の針密度でニードルパンチングしてフェルト化し、厚さ2.0〜4.0mm,重さ150〜500g/m2のフェルト材2を得る。
【0013】
単一層のフェルト材2において、通常の繊維は、自動車の内装に応じて黒色、グレー、褐色などに着色されている。通常の繊維は、ポリエステル,ポリプロピレン,アクリル,ナイロンなどの合成繊維、羊毛,木綿などの天然繊維,アセテートなどの化学繊維またはこれらを混綿した繊維のいずれでもよく、一般にポリエステル繊維が耐久性とコストの点で好ましい。
【0014】
低融点の熱融着性繊維は、通常の繊維よりも融点が約40℃以下、好ましくは70℃以下であり、通常の繊維を混綿する際に同時に加える。熱融着性繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、低融点ポリエステル繊維、低融点ポリアミドが好ましく、エチレンまたはブテンなどとのコポリマーも好適である。熱融着性繊維は、通常の繊維よりも低融点であれば、融点が90〜170℃である公知の繊維や樹脂フィラメントまたはこれらの混合物なども使用可能であり、並列や芯鞘構造などの複合繊維であってもよい。
【0015】
フェルト材2が複数層であるならば、該フェルト材は、通常の着色繊維60〜100重量%および低融点の熱融着性繊維0〜40重量%を混綿した表面フェルト材2aと、通常の繊維20〜80重量%および低融点の熱融着性繊維20〜80重量%を混綿した中間フェルト材2bとを有し、使用繊維の種類は単一層と同様である。一般に、中間フェルト材2bにおける通常の繊維は、表面フェルト材2aのそれと同様に着色する。
【0016】
複数層の場合には、中間フェルト材2bは、表面フェルト材2aに比べて熱融着性繊維の添加量を増やして比較的硬くすると好ましい。典型的には、中間フェルト材2bにおいて、ポリエチレンを60〜75重量%または低融点ポリエステルを35〜50重量%添加する。表面および中間フェルト材として2層に積層したラップは、その全体を通常のロッキングニードルを用いて100〜300本/cm2の針密度でニードルパンチングしてフェルト化し、厚さ2.0〜4.0mm,重さ200〜600g/m2のフェルト材2を得る。
【0017】
一方、プラスチックフィルム3には、ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン、アクリル、ポリウレタンなどが例示できる。プラスチックフィルム3は、厚さ10〜150μm、好ましくは厚さ40〜60μmであり、厚さ10μm未満ではフィルム成形が困難になり、100μm以上になるとカーペットの熱変形性と寸法変化がかなり大きく、150μmを超えるとカーペットの熱変形性と寸法変化がいっそう大きくなってしまう。フィルム3は、熱変形性と経済性の点で厚さ40〜60μmが最適であり、例えばインフレーション法によって薄いチューブを成形してから、その両端を切り開いて2枚同時に製造できる。
【0018】
本発明のフロアカーペットは、少なくとも1層の薄いフェルト材2とプラスチックフィルム3とを有し、フェルト材を3層以上で構成したり、所望に応じてごく薄いスパンボンド不織布などの基布を介在させることも可能である。本発明のフロアカーペットは、敷設した自動車を廃棄して焼却処分する際に、公害源となる塩素ガスなどの有毒ガスが発生せず、オーバーロックなどのミシン縫製をしても周囲が破れることも殆どない。
【0019】
フェルト材2は、フィルム3との貼り合わせの前に、高温にヒートセットすることを要し、例えば、図2に示すような加熱炉5内を図2の矢印方向に走行させ、該炉内で180〜200℃前後に加熱する。加熱炉5を出た加熱状態のフェルト材2には、下側からフィルム3を送り込んでロール対7を通し、この際に、フェルト材側のロール7aを約100℃に加熱し、フィルム側のロール7bは常温である。ロール対7を通過すると、フェルト材2とフィルム3とを加熱・加圧処理によって強固に貼り合わせる。
【0020】
本発明のフロアカーペット1は、図3に示すように、自動車8の床面の上に密に敷設するため、適宜の凹凸形状に成形しなければならず、例えば先端部1aを上方へ湾曲させる。フロアカーペット1は、熱融着性繊維を含む薄いフェルト材2とおよび極薄のフィルム3の介在により、予熱後に直ちにプレスすると所望の形状に正確に成形でき、成形時に熱変形および寸法変化が少なく、自動車内部において多少の凹凸形状を要する際に好適である。
【0021】
フロアカーペット1は、フェルト材2の存在によって吸音特性が良好であり、車内装材として高い遮音効果を有するうえに、適宜の着色によって車内装材としての調和を保っている。表側のフェルト材2は感触性が良好であり、カーペット自体が比較的屈曲しやすいので、自動車の床面にフィットさせやすく、コーナー部における皺発生も回避できる。
【0022】
フロアカーペット1は、フェルト材2で適度のクッション性を有するとともに、下側に極薄のプラスチックフィルム3が存在することによって遮水性と防水性に富んでいる。また、フロアカーペット1は、苛酷な使用環境において耐摩耗性や引っ張り強度などの機械的性質も比較的優れている。
【0023】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0024】
実施例1
図1に示すフロアカーペット1を製造するため、表面フェルト材2aとして、6デニールの黒色ポリエステル70重量%、3デニールのレーヨン繊維10重量%と、4デニールのポリエステル系熱融着性繊維(商品名:メルティー、ユニチカ製)20重量%とを相互に混綿・積層してカードラップを得る。このカードラップは、厚さ約1.0mm,重さ200g/m2である。
【0025】
また、中間フェルト材2bとして、3デニールの黒色ポリエステル30重量%、6デニールの低融点のポリエチレン繊維(チッソ製)70重量%とを相互に混綿・積層してカードラップを得る。このカードラップは、厚さ約1.0mm,重さ200g/m2である。
【0026】
両カードラップは重ね合わせて走行させ、図2において、通常のロッキングニードル9を用いて100本/cm2の針密度でニードルパンチングによってフェルト化する。フェルト化の後に、得たフェルト材2は、加熱炉5内を走行させ、炉5内の通過によって約190℃に加熱する。
【0027】
加熱炉5を出た加熱状態のフェルト材2には、下側からプラスチックフィルム3を送り込んで重ね合わせ、積層した状態でロール対7を通す。フィルム3は、厚さ50μmのポリエチレンフィルムである。ロール対7において、フェルト材側のロール7aを約100℃に加熱し、フィルム側のロール7bは常温である。ロール対7の通過により、フェルト材2とフィルム3とを加熱・加圧処理で貼り合わせる。得たカーペット1は、厚さ1.91mm、重さ440g/m2である。
【0028】
実施例2
図1と同様のフロアカーペットを製造するため、表面フェルト材用のカードラップを実施例1と同様に製造する。中間フェルト材として、6デニールの黒色ポリエステル60重量%、4デニールのポリエステル系熱融着性繊維(商品名:メルティー)40重量%とを相互に混綿・積層してカードラップを得る。このカードラップは、厚さ約1.0mm,重さ200g/m2である。
【0029】
両カードラップは重ね合わせて走行させ、実施例1と同様に加熱・加圧処理し、厚さ50μmのポリエチレンフィルム3を下側に貼り合わせる。得たカーペット1は、厚さ1.9mm、重さ440g/m2である。
【0030】
実施例3
図4に示すフロアカーペット10を製造するため、10デニールの黒色ポリエステル70重量%、3デニールのレーヨン繊維10重量%と、4デニールのポリエステル系熱融着性繊維(商品名:メルティー、ユニチカ製)20重量%とを相互に混綿・積層してカードラップを得る。このカードラップは、厚さ約2.0mm,重さ400g/m2である。このカードラップを走行させ、実施例1と同様に加熱・加圧処理し、厚さ50μmのポリエチレンフィルム12を貼り合わせる。得たカーペット10は、厚さ2.0mm、重さ440g/m2である。
【0031】
比較例1
表面フェルト材のカードラップを実施例1と同様に、中間フェルト材のカードラップを実施例2と同様に製造する。両カードラップおよび厚さ50μmのポリエチレンフィルムの3層を重ね合わせて走行させ、通常のロッキングニードルを用い、100本/cm2の針密度でニードルパンチングして全体をフェルト化する。
【0032】
比較例2
表面フェルト材およぼ中間フェルト材用のカードラップをそれぞれ実施例1と同様に製造する。両カードラップおよび厚さ50μmのポリエチレンフィルムの3層を重ね合わせて走行させ、比較例1と同様にニードルパンチングして全体をフェルト化する。
【0033】
比較例3(現行品と類似)
フェルト材のカードラップを実施例1と同様に製造し、該カードラップを通常のロッキングニードルにより、250本/cm2の針密度でニードルパンチングして全体をフェルト化する。得たフェルト材は、厚さ約1.0mm,重さ200g/m2である。このフェルト材を走行させ、ポリエチレンを押出成形機のバレルを経てTダイから押出成形し、Tダイによって厚さ200μm、重さ250g/m2のポリエチレンシートをフェルト材の上にラミネートする。
【0034】
実験例1
熱変形および接着性試験を行うため、実施例1などで製造したフロアカーペットを細長く裁断し、図5および図6に示す形状に成形する。カーペット片14の裏側には、直径90mm、厚さ10mmのフェルト製フロアインシュレータ片16を加圧接着する。成形に用いる試験機は、成型試験機(M機)であり、190℃で45秒加熱してから、常温で30秒加圧成形する。成形深さは円筒部の55mmである。
【0035】
熱変形試験は、各カーペット片14を熱風オーブン内に80℃で12時間放置して行う。図5に示す各部分について寸法変化を測定し、外観観察によって評価する。各部分の寸法変化を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
外観観察により、実施例1では、B部の反り返りがほんの僅か認められるが、そのほかの熱変形は殆ど発生していない。比較例1および比較例2では、B部の反り返りが多少認められるが、そのほかの熱変形はあまり発生していない。一方、比較例3(現行品)では、全体に熱変形が大きく、特にB部の反り返りが大きい。また、天井部分つまりA部が若干垂れている。結論として、実施例1は現行品よりも熱変形が相当に少なく、フロアカーペットとして好適である。
【0038】
同時に行った接着性試験において、実施例1および現行品は、比較例1および比較例2に比べて接着性が良好であった。
【0039】
実験例2
吸音率を測定するため、実施例1などで製造したフロアカーペットを厚さ10mmのフェルト製フロアインシュレータと組み合わせ、公知の方法で吸音率を試験する。その試験結果を図7に示す。
【0040】
図7から明らかなように、実施例1は、全ての音域において現行品よりも優れた吸音性を有する。特に、実施例1は、遮音性の評価目安である500〜2000Hzにおいて比較例1および比較例2よりも優れている。
【0041】
実験例3
実施例1などで製造したフロアカーペットについて種々の物性を測定する。その試験結果を下記の表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
実施例1は、重さを適宜調整すれば、全ての項目において自動車の規格に適合する。実施例1は、熱収縮性および耐摩耗性において現行品よりきわめて優れており、比較例1、2に対しては接着性および吸音性に優れ、当然のことながら遮水効果もあることから、自動車用のフロアカーペットとしてきわめて好適である。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係るフロアカーペットは、薄いフェルト材および極薄のプラスチックフィルムの介在によって軽く、遮水性および遮音性を高めるとともに加熱成形時に熱変形と寸法変化が小さい。このフロアカーペットは、成形加工がしやすいうえに、接着性および耐摩耗性についても優れた性能を有する。本発明で用いるプラスチックフィルムは、非常に薄いので全体重量に与える影響が少なく、貼り合わせ時に多数の小孔が穿孔されないので遮水性が良好であり、床全面に使用してもフロアカーペットの全体重量はそれほど増加しない。
【0045】
本発明のフロアカーペットは、加熱・加圧プレスによって成形すると所望の立体形状に容易に成形でき、自動車内部の狭い設置個所に適した形状に成形して施工できる。また、本発明のカーペットは、フロアカーペットとして裁断作業などを容易に行え、作業環境が悪化せず、比較的安価であるので経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動車用フロアカーペットの一例を示す概略側面図である。
【図2】 本発明で用いる加熱炉の概略断面図である。
【図3】 フロアカーペットを敷設した自動車の概略断面図である。
【図4】 フロアカーペットの変形例を示す概略側面図で
【図5】 熱変形試験に用いるサンプルを示す断面図である。
【図6】 図5のカーペットサンプルの平面図である。
【図7】 各フロアカーペットの吸音率を示すグラフである。
【図8】 従来のフロアカーペットを示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 フロアカーペット
2 フェルト材
2a 表面フェルト材
2b 中間フェルト材
3 プラスチックフィルム
5 加熱炉
7 ロール対
Claims (4)
- 単独または複数の着色繊維および低融点の熱融着性繊維を混綿してからニードルパンチで一体化したフェルト材と、下側に配置する厚さ10〜150μmのプラスチックフィルムとを備え、フェルト材の全体を加熱して高温にヒートセットした後に、フェルト材側のロールを加熱し且つフィルム側のロールが常温であるロール対を用いて、加熱状態のフェルト材をプラスチックフィルムと重ねてロール対を通して貼り合わせる自動車用フロアカーペットの製造方法。
- 単独または複数の着色繊維および低融点の熱融着性繊維を混綿した表面フェルト材と、通常の繊維および低融点の熱融着性繊維を混綿した中間フェルト材と、下側に配置する厚さ10〜150μmのプラスチックフィルムとを備え、2層のラップをニードルパンチによって一体化し、ついで一体化したフェルト材の全体を加熱して高温にヒートセットした後に、フェルト材側のロールを加熱し且つフィルム側のロールが常温であるロール対を用いて、加熱状態のフェルト材をプラスチックフィルムと重ねてロール対を通して貼り合わせる自動車用フロアカーペットの製造方法。
- 単独または複数の着色繊維30〜100重量%および低融点の熱融着性繊維0〜70重量%を混綿してからニードルパンチで一体化したフェルト材と、下側に配置する厚さ40〜60μmの極薄のプラスチックフィルムとを貼り合わせ、この貼り合わせでは、フェルト材側のロールを加熱し且つフィルム側のロールが常温であるロール対を用いて、加熱状態のフェルト材をプラスチックフィルムと重ねてロール対を通すことにより、好適な遮水性および遮音性を有し、加熱成形時の熱変形および寸法変化が小さい自動車用フロアカーペットの製造方法。
- 単独または複数の着色繊維60〜100重量%および低融点の熱融着性繊維0〜40重量%を混綿した表面フェルト材と、通常の繊維20〜80重量%および低融点の熱融着性繊維20〜80重量%を混綿した中間フェルト材と、下側に配置する厚さ40〜60μmの極薄のプラスチックフィルムとを貼り合わせ、この貼り合わせでは、フェルト材側のロールを加熱し且つフィルム側のロールが常温であるロール対を用いて、加熱状態のフェルト材をプラスチックフィルムと重ねてロール対を通すことにより、好適な遮水性および遮音性を有し、加熱成形時の熱変形および寸法変化が小さい自動車用フロアカーペットの製造方法。
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