JP3954664B2 - 洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシリコンウェハー等の基板について自動洗浄を行う洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばシリコンウェハーを自動的に洗浄する洗浄装置においては、種々の処理液を夫々貯留した複数の処理槽を備え、洗浄されるべきシリコンウェハーを移送ロボットによってこれらの処理液に順に浸漬させるように移送することが行われる。
【0003】
一方、前段の工程より供給される未洗浄のシリコンウェハーを受け入れて上記構成の洗浄手段が備える上記移送ロボットへの受渡し位置に持ち来すべく搬送する搬送手段が設けられる。この搬送手段は、該洗浄手段を経ることにより洗浄を完了したシリコンウェハーを更に後段の工程へ向けて搬出することも行う。
【0004】
すなわち、該搬送手段は、未洗浄のシリコンウェハーを上記洗浄手段に搬入するための搬入手段と、該洗浄手段を経た洗浄後のシリコンウェハーを後段の工程に向けて搬出する搬出手段とを有している。該搬入手段及び搬出手段は互いにほぼ同様の構成でなる。
【0005】
なお、通常、未洗浄のシリコンウェハーは前段の工程からカセット内に複数枚が配列収容された状態で送り込まれ、上記搬送手段としてはこのカセットごと搬送するカセット搬送方式のものと、該カセット内のシリコンウェハーのみを保持して搬送するいわゆるカセットレス方式のものとがあり、いずれかが適宜選定される。
【0006】
また、前述した洗浄手段の移送ロボットに関しても同様で、カセット搬送方式及びカセットレス方式があり、どちらかが選定される。
【0007】
図15に、従来の洗浄装置、この場合シリコンウェハー用の洗浄装置の要部を示す。
【0008】
図示のように、当該洗浄装置は、洗浄処理をなす洗浄手段201(一部のみを示している)と、該洗浄手段201による洗浄に供されるシリコンウェハー(Silicon Wafer)SWに対して予め所要の作業を施すFA(Factory Autometion:ここでは洗浄以外の作業を自動的に行うことを表わすものとする)部202とを備えている。そして、前段の工程より供給(矢印uにて示す)される未洗浄のシリコンウェハーSWを受け入れて該FA部202のの処理手段(後述)による作業位置を経て洗浄手段201に搬入するための搬入手段(図示せず)が設けられている。但し、未洗浄のシリコンウェハーSWはカセットK内に複数枚が配列収容された状態で供給され、該搬入手段はこのカセットKごと搬送するカセット搬送方式のものである。
【0009】
なお、図示してはいないが、上記洗浄手段201の後段(図で右側)には、上記FA部201とほぼ同様の構成のFA部と、洗浄手段201を経て洗浄されたシリコンウェハーを該後段のFA部の各処理手段による作業位置を経るようにして後段の工程に向けて搬出する搬出手段とが設けられている。この搬出手段は上記搬入手段とほぼ同様に構成されており、該搬入手段及び搬出手段を搬送手段(前述)と総称する。
【0010】
上記洗浄手段201及びFA部202について詳述する。
【0011】
まず、洗浄手段201は、複数の処理槽204と、移送ロボット205とを有している。これらの処理槽204には種々の処理液が貯留されている。移送ロボット205は、上記搬入手段により搬入されて来たシリコンウェハーSWを保持し、これを該各処理液に順に浸漬させるように移送し、この間に該シリコンウェハーSWの洗浄が行われる。該移送ロボット205は、洗浄処理を終えたシリコンウェハーSWを後段のFA部上に持ち来し、搬出手段(前述)に受け渡す。該移送ロボット205はカセットレス方式のものである。図において、該移送ロボット205の作動エリアを一点鎖線207にて示している。
【0012】
FA部202は次のように構成されている。
【0013】
すなわち、前段の工程より供給されるカセットK(シリコンウェハー入り)が最初に載置されるローディング位置から、上記移送ロボット205がシリコンウェハーSWを受け入れ得る位置まで、11(この数は一例である)の位置211乃至221が設定されている。上記搬入手段(図示せず)は、作業者または作業ロボットによってこのローディング位置211に次々と送り込まれるカセットKを、これに続く各位置212、213、214、‥‥221へと順に送り込むことを行う。この搬送動作を先詰動作と称している。
【0014】
ローディング位置211から数えて例えば2つ目の位置212には、搬入されるカッセットK内の各シリコンウェハーSWの枚数を検知するための手段225が設けられている。
【0015】
また、例えば位置215には、各シリコンウェハーSWのオリエンテーション・フラット(Orientation Flat:以下、O/Fと略して示す)を揃えるためのO/F揃え手段227が配設されており、その隣りの位置216にはカセットK、従って各シリコンウェハーSWの向きを180°反転せしめるための反転手段229が設けられている。そして、最終段及びその手前の両位置221、220にわたって立替手段231が設けられている。この立替手段231は、この位置220、221に持ち来された2つのカセットK内に夫々収容されている各シリコンウエハーSWを、上方へ押し上げるようにして該カセットKから分離させることを行う。残る位置213及び214、並びに217乃至219は、カセットKを待機させるための位置である。
【0016】
洗浄手段201が備える上記移送ロボット205は、上記両位置220及び221の直上まで移動し、両カセットKから分離された各シリコンウェハーSWを保持し、洗浄すべく移送する。
【0017】
また、上記両位置220、221でシリコンウェハーSWを取り出されて空となったカセットKは、ストッカー233上に移され、ストックされる。そして、該ストッカー233の送り動作(矢印vで示す)により、洗浄手段201の後段のFA部(図示せず)へと送られ、該FA部が装備する立替手段(上記前段のFA部202が有する立替手段231と同様のもの)上に載置される。洗浄手段201が有する移送ロボット205は、洗浄を終えたシリコンウェハーをこの立替手段上に持ち来し、該シリコンウェハーはこの空のカセット内に収容される。このように洗浄後のシリコンウェハーが収納されたカセットは、該FA部に併設された上記搬出手段によって後段の工程に向けて搬出される。但し、この後段のFA部でも、前段のFA部202が備えるものと同様の反転手段及び枚数検知手段が設けられている。(O/F揃え手段は後段のFA部では不要故、設けられてはいない)。
【0018】
上記前段のFA部202が有する枚数検知手段225、O/F揃え手段227、反転手段229及び立替手段231、並びに後段のFA部が備えた立替手段、反転手段及び枚数検知手段の各処理手段については、夫々周知の構成のものが使用されているので、ここではその各々の構成の説明を省略する。但し、これらの処理手段を設けることの理由に関しては、後の実施例でも同様であるので、実施例の説明にて言及する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
図示してはいないが、かかる従来の装置においては、洗浄手段201の前段及び後段に夫々備えられた両FA部(前段のFA部のみ参照符号202で示している)においてカセットKの先詰動作を行わしめるべく設けられた搬送手段(前記搬入手段と搬出手段とからなる)が、カセットKの上方に配置されており、該カセットKを上から吊支するようにして搬送する。この構成では、該搬送手段から発生するパーティクル(particle)がシリコンウェハーSW上に降着することによる汚染が憂慮されている。
【0020】
また、例えば前段のFA部202において、全ての位置211乃至221にカセットK(シリコンウェハー入り)が載置されている状況で、例えば位置214で何等かのトラブルが発生した場合にこの位置214に載置されているカセットKを点検等のために取り出すには、上記搬送手段によって該位置より手前の各位置211乃至213にあるカセットKをローディング位置211に戻して取り除いた後に同様に戻さなければならない。従って、発生したトラブルの対処に比較的長時間を要すという欠点がある。
【0021】
本発明は上記従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、その主目的とするところは、被洗浄物の搬送時に発生するパーティクル等による該被洗浄物の汚染を防止し、又、搬送経路中で発生したトラブルを迅速に処理することが可能な洗浄装置を提供することである。
【0022】
また、本発明は、上記に加えて更に他の効果をも併せ奏し得る洗浄装置を提供することをも目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記主目的達成するため、本発明による洗浄装置は、シリコンウェハー等の基板又は該基板を収容したカセットからなる被洗浄物を洗浄する洗浄手段と、該被洗浄物を搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送される被洗浄物に対して所要の作業を施す処理手段とを備える洗浄装置において、前記洗浄手段は、被洗浄物を洗浄する複数の処理槽、処理液が付着した被洗浄物の乾燥処理を行う遠心乾燥機、被洗浄物の搬送を移動経路に沿って行う移送ロボットとを有し、前記搬送手段は、前記被洗浄物を下方から支持して直線的な搬送経路に沿って搬送し、前記搬送経路に沿って駆動手段により移動する移動台と、該移動台上で水平面内において揺動自在に設けられ、駆動手段により揺動するアームと、該アーム上において上下方向に伸長可能に設けられ、かつ、伸長軸を中心として回転可能で前記被洗浄物を支持し、駆動手段により伸長及び回動する支持台とを有し、前記搬送経路は、前記洗浄手段における移送ロボットの移動経路に対して直角に設けられ、前記処理手段は、前記搬送経路の搬送方向に沿う両側に設けられ、枚数検知手段、O/F揃え手段及び反転手段からなり、前記被洗浄物が前記搬送手段によって前記搬送経路に沿って搬送される上部空間とその下方の下部空間との間にはベースプレートが設けられ、該ベースプレートは清浄空気が前記上部空間から下方の下部空間へ供給可能な開口部が形成され、該開口部は、前記支持台の作動時に前記ベースプレートと干渉し合わないように構成され、前記搬送手段は、前記処理手段の特定の被洗浄物を他の前記処理手段に存在する後続の被洗浄物を取り出すことなしに、前記搬送経路を移動して搬送できるようにしたものである。
【0026】
上記構成の洗浄装置及び搬送装置においては、被洗浄物を搬送するための構造部分の作動により発生するパーティクル等は該被洗浄物の下方にて浮遊する。
【0027】
また、複数の被洗浄物を連続的に搬送している際にある1つの被洗浄物を装置の外部に取り出す必要があるとき、その後で搬送されている他の被洗浄物を回避して取り出される。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明は、特に汚染防止が厳重になされるべきシリコンウェハー等を搬送する場合に搬送の環境を清浄に保つべく、又、搬送中のトラブル発生時における対応の迅速化を図るために実施されて好適であり、他面、洗浄処理能力の向上を達成するためにも実施される。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の実施例としてのシリコンウェハー用洗浄装置(搬送装置を含む)を、添付図面を参照しながら説明する。
【0030】
なお、以下の説明において、被洗浄物であるシリコンウェハーについてはこれを示す記号として、前述の従来例と同様にSWを使用し、該シリコンウェハーに対して洗浄以外の作業を施す機構部分に関してはFA(Factory Automation)の記号を用いて示す。
【0031】
図1は当該洗浄装置全体の概略を示す平面図であり、図2はその内部機構を詳細に示す平面図で、図3はこの図2に関するA−A矢視にて、断面を含む正面図である。
【0032】
この図1乃至図3に示すように、当該洗浄装置は、シリコンウェハーSW(図2、図3参照)を洗浄処理するための洗浄手段1と、該洗浄手段1の前段に配設されて該洗浄手段1による洗浄に供されるシリコンウェハーSWに対して予め所要の作業(後述するO/F揃え等)を施すFA部2と、洗浄手段1の後段に設けられて該洗浄手段1を経た洗浄後のシリコンウェハーSWに対して所要の作業をなすFA部3とを備えている。
【0033】
洗浄手段1の前段に配置されたFA部2の略中央には、更にその前段の工程より供給(図1、図2で矢印mにて示している)される未洗浄のシリコンウェハーSWを受け入れて該FA部2が有する各処理手段(後述)による作業位置を経て洗浄手段1に搬入するための搬入手段5が付設されている。
【0034】
また、後段のFA部3の略中央には、上記搬入手段5とほぼ同様の構成にして洗浄手段1により洗浄されたシリコンウェハーSWを該FA部3の各処理手段(後述)による作業位置を経るようにして後段の工程に向けて搬出する搬出手段6が設けられている。
【0035】
上記搬入手段5及び搬出手段6を搬送手段と総称する。
【0036】
図2及び図3に示すように、未洗浄のシリコンウェハーSWはカセットK内に複数枚が配列収容された状態で供給され、上記搬入手段5はこのカセットKごと搬送するカセット搬送方式のものである。上記搬出手段6も同様にカセット搬送方式である。
【0037】
図1及び図2に示すように、前段のFA部2と後段のFA部3との間にはストッカー8が介装されている。このストッカー8は、空のカセットKをストックすると共に、このカセットKを前段のFA部2側から後段のFA部3に向けて送るためのものである。
【0038】
すなわち、前段のFA部2では、上記搬入手段5がシリコンウェハーSWをカセットKごと洗浄手段1に向けて搬入するが、この搬入の最終段階で該シリコンウェハーSWは該カセットK外に取り出されて洗浄手段1に受け渡され、空となったカセットKは上記ストッカー8上に移され、後段のFA部3へと送られる。
【0039】
また、後段のFA部3では、洗浄手段1より洗浄後のシリコンウェハーSWを受け入れると共に、ストッカー8により送られて来た空のカセットKを受け入れ、付設された上記搬出手段6と協働して該シリコンウェハーSWを該カセットK内に収納する。
【0040】
上記洗浄手段1及び両FA部2、3について詳述する。
【0041】
まず、洗浄手段1は、複数の処理槽11乃至14と、該各処理槽を経ることにより処理液が付着したシリコンウェハーの乾燥処理を行う遠心乾燥機16(図1参照)と、移送ロボット18とを有している。
【0042】
上記各処理槽11乃至14には種々の処理液が貯留されている。移送ロボット18は、上記搬入手段5により搬入されて来たシリコンウェハーSWを保持し、これを該各処理液に順に浸漬させるように移送する。この移送の間に該シリコンウェハーSWが洗浄される。該移送ロボット18は、洗浄処理を完了したシリコンウェハーSWを上記遠心乾燥機16に入れて乾燥を行わしめた後、更に後段のFA部3上に持ち来し、搬出手段6に受け渡す。
【0043】
すなわち、上記移送ロボット18はシリコンウェハーSWのみを運ぶカセットレス方式のものである。図1及び図2において、該移送ロボット18の作動エリアを一点鎖線20にて示している。
【0044】
なお、上記遠心乾燥機16に関しては、後述する反転手段を設けたことの理由と共に後に説明する。
【0045】
上述した洗浄手段1の前段に設けられたFA部2は次のように構成されている。
【0046】
すなわち、図2及び図4に示すように、作業者又は作業ロボット(図示せず)によって前段の工程より供給(矢印mにて示す)されるカセットK(シリコンウェハー入り)が最初に載置されるローディング位置から、上記移送ロボット18がシリコンウェハーSWを受け入れ得る位置まで、10(この数は一例である)の位置21乃至30が設定されている。該FA部2に付設された上記搬入手段5は、作業ロボット等によってこのローディング位置21に次々と送り込まれるカセットKを、これに続く各位置22、23、24‥‥30へと適宜送り込むことを行う。
【0047】
上記ローディング位置21から数えて例えば2つ目の位置22には、搬入されるカセットK内の各シリコンウェハーSWの枚数を検知するための枚数検知手段32が設けられている。
【0048】
また、例えば位置26には、各シリコンウェハーSWのオリエンテーション・フラット(Orientation Flat:以下、O/Fと略して示す)を揃えるためのO/F揃え手段34が配設されており、他の位置28にはカセットK、従って各シリコンウェハーSWの向きを180°反転させるための反転手段36が設けられている。そして、最終段及びその1つ手前の両位置29、30にわたって立替手段38が設けられている。他の3つの位置23乃至25は、カセットKを待機させるための位置であり、残る1つの位置27は空になったカセットKを前述のストッカー8上に移すための位置であり、当該洗浄装置の上部に配設された該ストッカー8に空のカセットKを移すためのエレベータ40が該位置27に隣接して設けられている。
【0049】
上記枚数検知手段32、O/F揃え手段34、反転手段36及び立替手段38の各処理手段については、夫々周知の構成のものが使用されているので、ここではその各々の構成の説明を省略し、これらを設けることの理由に関して説明する。
【0050】
なお、上記枚数検知手段32等の各処理手段により施される各種の作業は、上記搬入手段5がシリコンウェハーSWを上記洗浄手段1の移送ロボット18に受け渡すまでの過程で、一旦、上記各位置22、26、28、29及び30にカセットKを載置する状態にして行われる。
【0051】
まず、枚数検知手段32を設けた理由を述べる。
【0052】
複数枚が同時に洗浄に供される各シコンウェハーSWのうちいずれかが洗浄手段1による洗浄処理中や上記搬入手段5、搬出手段6による搬送中に破壊又は脱落することが考えられ、その場合、洗浄装置の作動を停止して破片を回収するなど対処しなければならない。そこで、上記搬入手段5による搬入の初期段階と搬出手段6による搬出の末期段階との両時点でシリコンウェハーの枚数を検知し、制御部側がこれら両検知信号に基づき比較して事故の有無を判定することが行われる。上記枚数検知手段32は、上記搬入初期段階で枚数検知をなすためのものである。
【0053】
次に、O/F揃え手段34に関して説明する。
【0054】
作業ロボット等によって前段の工程より供給されるカセットK内の各シリコンウェハーSWは、各々のO/Fが揃っておらず、そのままの状態で洗浄手段1による洗浄処理に供することは洗浄効果等の観点から好ましくない。そこで、各シリコンウェハーSWのO/Fを揃える必要があり、O/F揃え手段34はこの作業を行うべく設けられている。
【0055】
一方、立替手段38は、該立替手段38が延在する両位置29、30に持ち来された2つのカセットK内に夫々収容されている各シリコンウェハーSWを、その具備した押上ブロック38a(図3に図示)によって同時に上方へ押し上げるようにして該各カセットKから分離させることを行う。
【0056】
洗浄手段1が備える移送ロボット18は、上記両位置29、30、すなわち立替手段38の直上まで移動し得、両カセットKから上方に分離された各シリコンウェハーSWを保持し、洗浄すべく移送する。
【0057】
続いて、反転手段36を設ける理由を説明する。
【0058】
当該洗浄装置においては、洗浄手段1の洗浄処理能力を高めることなどを目的として、上記カセットKの1つ分、すなわち25枚(この枚数は1つのカセットKに収容される一例である)ではなく、カセット2つ分である50枚のシリコンウェハーSWをまとめて同時に洗浄処理することが行われる。よって、前述したように、上記搬入手段5は、各々25枚ずつのシリコンウェハーSWを収容した2つのカセットKを上記立替手段38上に持ち込み、洗浄手段1が備える移送ロボット18は該立替手段38によって両カセットKから分離された合計50枚のシリコンウェハーSWをまとめて保持し、各処理槽内に搬入する。
【0059】
この場合、この2つのカセットK内に夫々収容されている25枚ずつの2群のシリコンウェハー群に関して、処理すべき処理面の向きが全て同じであると、下記の訳によって不都合が生ずる。よって、これら2群のシリコンウェハー群の向きが全て同じであるなら、その一方の群を反転させて両群のシリコンウェハーの処理面の向きを互いに逆向きにすることが必要となる。上記反転手段36はこの作業を行うものである。
【0060】
25枚ずつ2群のシリコンウェハーSWの向きが全て同じであることによる不都合とは次の点である。
【0061】
すなわち、当該洗浄装置においては、洗浄手段1の各処理槽11乃至14(図1参照)内の処理液に浸されたシリコンウェハーSWを乾燥させるための遠心乾燥機16(図1参照)が設けられている。
【0062】
図5及び図6に示すように、この遠心乾燥機16は、図示しないモータによって回転駆動されるターンテーブル51を備えている。そして、このターンテーブル51上であってその回転中心51aから偏倚し且つ該回転中心51aに関して対称な位置に2つのクレードル52が取り付けられている。
【0063】
上記両クレードル52は、25枚ずつのシリコンウェハーSWをその配列状態を保ったまま保持し得る。そして、図5において実線及び二点鎖線にて示すように、両クレードル52は、その保持したシリコンウェハーSWの主たる面が水平になる位置と鉛直になる位置との間で回動可能(矢印Qにて示している)となっている。詳しくは、クレードル52はその端部にてシャフト53に嵌着されており、該シャフト53はターンテーブル51に回転自在に取り付けられている。そして、該シャフト53を回転駆動することによってクレードル52を上記2つの位置に位置決めするシリンダ(図示せず)が設けられている。
【0064】
上記構成の遠心乾燥機16により乾燥処理を行う場合、まず、ケーシング55上に設けられた蓋体56を二点鎖線で示すように開かせる。そして、両クレードル52を上方に回動させて待機させると共に、該両クレードル52が具備する蓋体52aも開状態とする。この状態で、乾燥させるべきシリコンウェハーSWが各クレードル52内に搬入される。
【0065】
次に、各クレードル52の蓋体52aを閉状態にすると共に該各クレードル52を下方に回動させ、更に蓋体56を閉じる。このようにクレードル52が下方に回動することによって、該クレードル52に収容されている各シリコンウェハーSWはその主たる面が水平となる。この状態でターンテーブル51が回転駆動される。これによって各シリコンウェハーSWの表面に付着している処理液が遠心力により飛散等し、乾燥する。
【0066】
上記した構成の遠心乾燥機16においては、遠心乾燥をなすべくターンテーブル51を回転させる際、各シリコンウェハーSWはその主たる面が水平となるように保持される。具体的には、各クレードル52が具備する棒状の各保持部材52bに長手方向に沿って並設された受け溝によって、シリコンウェハーSWがその外周部下面を支え持たれる状態となる。従って、ターンテーブル51が回転し始めると、シリコンウェハーSWの外周部下面とこれに当接している該受け溝内側面とが微視的に互いに擦れ合う状態が生ずる。
【0067】
シリコンウェハーSWは、その片面にパターンすなわち電子回路などが形成され、この面が処理面とされるが、この処理面が下側になると該受け溝内側面との擦れ合いによってパターンの一部が損傷することが懸念される。
【0068】
そこで、全てのシリコンウェハーSWは、遠心乾燥作動時にこのパターン面、すなわち処理面が上側となるように両クレードル52に収容される。つまり、上述のように上方に回動して待機状態にあるクレードル52に対して、25枚ずつを1群とする2群のシリコンウェハーSWを振り分けて収容する際、この2群のシリコンウェハーSWの処理面の向きを互いに逆向きとしておく。前述した反転手段36は、このように2群のシリコンウェハーSWの処理面の向きを逆にするためのものである。
【0069】
続いて、洗浄手段1の後段に設けられたFA部3について、図2及び図3に基づいて詳述する。
【0070】
前述もしたように、このFA部3は、洗浄手段1より洗浄後のシリコンウェハーSWを受け入れると共に、ストッカー8により送られて来た空のカセットKを受け入れ、付設された搬出手段6と協働して該シリコンウェハーSWを該カセットK内に収納する。そして、このカセットKに収容された各シリコンウェハーSWに対して所要の作業(後述する反転作業等)を施す。
【0071】
図2から明らかなように、このFA部3は前段のFA部2とほぼ同様の構成、詳しくは対称の構成を有している。
【0072】
すなわち、該FA部3では、前段のFA部2からストッカー8により送り込まれる空のカセットKが最初に載置される位置から、洗浄後のシリコンウェハーSWを収容させたカセットKを更に後段の工程へと送り出す(矢印nにて示す)アンローディング位置まで、10の位置61乃至70が設定されている。該FA部3に付設された搬出手段6は、最初の位置61に次々と送り込まれるカセットKを、これに続く位置62、63、‥‥70へと適宜送り込む。
【0073】
なお、上記最初の位置61には、前段のFA部2におけると同様のエレベータ40が隣接して設けられており、該エレベータ40はストッカー8を経た空のカセットKを該位置61に載置すべく下降せしめることを行う。
【0074】
上記最初の位置61から数えて2つ目の位置62には、前段のFA部2におけると同様の、カセットKの向きを180°反転させるための反転手段36が配設されている。
【0075】
また、3つ目及び4つ目の両位置63、64にわたって、前段のFA部2におけると同様の立替手段38が配置されている。そして、9つ目の位置、すなわちアンローディング位置70の1つ手前の位置には、前段のFA部2と同様の枚数検知手段32が設けられている。残る4つの位置65乃至68は、洗浄後のシリコンウェハーSWが収納されたカセットKを待機させるための位置である。
【0076】
次いで、前段のFA部2においてカセットKの搬入を行う搬入手段5と、後段のFA部3においてカセットKを搬出する搬出手段6とについて詳述する。但し、該搬入手段5及び搬出手段6は同様の構成である故、搬入手段5に関してのみ詳述し、搬出手段6の説明は省略する。
【0077】
なお、説明を省略する搬出手段6の各構成部分に関し、これらに対応する搬入手段5の各構成部分と同じ参照符号を付して示す。
【0078】
図1乃至図3に示すように、この搬入手段5は、搬送ロボット75と、該搬送ロボット75が直線的な搬送経路77(図4にも示す)に沿って移動するように案内する案内機構79とを有している。この搬送経路77は、洗浄手段1における移送ロボット18の移動経路に対して直角に設定されており、前述した枚数検知手段32、O/F揃え手段34、反転手段36及び立替手段38の各処理手段による作業位置の側方に位置せしめられている。
【0079】
図2及び図3並びに図7に示すように、上記搬送ロボット75はスカラー型のものであり、上記搬送経路77に沿って進退自在(図7において矢印eにて示す)な移動台81を有している。図示してはいないが、この移動台81を移動せしめる駆動手段が設けられている。
【0080】
図7から特に明らかなように、上記移動台81上には、アーム83がシャフト84を介して水平面内において揺動自在(矢印fで示す)に設けられている。該アーム83内には、該アーム83を揺動させるための駆動手段(図示せず)が設けられている。該アーム83の自由端部にはシャフト86が上下方向に伸長すべく設けられており、その軸方向において往復動自在(矢印gにて示す)にして回動自在(矢印hで示す)となされている。アーム83内には、該シャフト86をして適宜往復動及び回動をなさしめるべく駆動する駆動手段が設けられている。
【0081】
上記シャフト86の上端部には支持台としてのカセットハンド89が固着されている。図8乃至図10にも示すように、このカセットハンド89は平板状であり、そのリスト(wrist)部89aにてシャフト86に対して水平に取り付けられている。カセットハンド89のパーム(palm)部89b、すなわち手のひらの部分に前述したカセットKを支持し得る。つまり、当該搬送ロボット75は、カセットK、従ってシリコンウェハーSWを下側から支持して搬送する。
【0082】
上記パーム部89b上には、2つの三角片89dと4つの係止駒89eとが固設されている。図7、図9及び図10に示すように、カセットKは平行な2条の脚部Ka(図4にも示す)を有し、該三角片89dはこれら脚部Kaの中央下部に形成された三角形の凹部Kb(図10に図示)に係合する。これにより、該脚部Kaの長手方向におけるカセットKのずれ止めがなされる。そして、4つの係止駒89eは、該脚部Kaの内側に各々係合し、該脚部Kaに対して直角な方向のずれ止めをなす。これらのずれ止め作用によって、搬送中にカセットKがカセットハンド89上から脱落することが防止される。
【0083】
なお、図7及び図8に示すように、上記各係止駒89eには、カセットKの脚部Kaと係合する一側部にテーパ面89f(図8参照)が形成されており、該各係止駒89eが該脚部Kaの内側に入り込む際にこのテーパ面89fがその案内をなす。
【0084】
搬送ロボット75の構成は上記の通りである。この搬送ロボット75は、その移動台81が駆動されることにより、図1、図2、図4及び図7に示した直線的な搬送経路77に沿って移動し、カセットKを搬送する。
【0085】
図4において、上記搬送経路77を通じて搬送されるカセットKの、各位置21乃至30(前述)に対する搬入・搬出は、本経路たる該搬送経路77に略直角に連なる支経路77a乃至77jを経て行われる。これら支経路77a乃至77jにおけるカセットKの移動は、搬送ロボット75が具備するアーム83及びカセットハンド89の揺動及び回動に加え、上記移動台81の微動がなされることによって行われる。
【0086】
上記搬送ロボット75によって上記各位置21乃至30に待ち来されたカセットKを図3及び図4に示すように、該各位置に定置させるためのベースプレート95が設けられている(後段のFA部3においても同様に設けられている)。詳しくは、図4、図9及び図10に示すように、該ベースプレート95には該各位置21乃至30の夫々に対応して4つずつの支持駒96が設けられており、カセットKの2条の脚部Kaが、その各両端部にてこれら支持駒96によって支持される。図10に示すように、この支持駒96には、カセットKの脚部Kaを支える平坦な支持面96aと、該脚部Kaを該支持面96a上に案内する案内面としてのテーパ面96aとが形成されている。
【0087】
上記ベースプレート95は、上述のようにカセットKを上記各位置21乃至30にて担持する機能を有する他、次の作用をもなす。
【0088】
すなわち、図3から明らかなように、シリコンウェハーSWがこれを収容したカセットKと共に搬送される空間を含む上部空間99とその下方の下部空間100とを隔てる隔壁部材として作用する。
【0089】
図3及び図10に示すように、前述した搬送ロボット75は通常、カセットKを支持していない状態にあるとき(停止し待機している状態及び走行状態の双方にて)には、カセットハンド89をも含めその全体が上記下部空間100に位置する。そして、カセットKを支持するとき、図11に示すようにシャフト86を上昇させてカセットハンド89をベースプレート95の上方、すなわち上記上部空間99に上げて支持し、この状態のまま走行して搬送する。逆に、カセットKを載置する場合、図10に示すように所定の位置でカセットハンド89を下降させれば、該カセットKはベースプレート95に設けられた支持駒96上にその脚部Kaにて支持される。
【0090】
上記のため、図3及び図4、並びに図9乃至図11、これらのうち特に図4から明らかなように、上記ベースプレート95には本経路たる搬送経路77及び各支経路77a乃至77jに沿うスリット状の開口部95aが形成されており、カセットハンド89及びシャフト86がその作動時に該ベースプレート95と干渉し合わないようになされている。
【0091】
これまでの説明から明らかなように、当該洗浄装置においては、被洗浄物であるシリコンウェハーSWを収容したカセットKを、搬送ロボット75によって下方から支持して搬送する。それ故に、該搬ロボット75の作動により発生するパーティクル等は該シリコンウェハーSWの下方にて浮遊し、該シリコンウェハーSWに及ぶことがない。従って、シリコンウェハーSWの汚染が防止され、シリコンウェハーの洗浄効果を失わせることがなくなり、信頼度が高い。
【0092】
また、当該洗浄装置では、枚数検知手段32、O/F揃え手段34、反転手段36及び立替手段38の各処理手段によって各シリコンウェハーSWに対して所要の作業が施されるべき作業位置(位置22、26、28、29、30、62、63、64、69)の側方に搬送経路77が設定され、シリコンウェハーSWの搬入・搬出をこの搬送経路77に沿って行うようにしている。
【0093】
この構成によれば、夫々シリコンウェハーSWを収容した複数のカセットKを連続的に搬送している際に搬送経路中で何らかのトラブルが発生し、ある1つのカセット、例えば位置26(O/F揃え手段34が設けられている)にあるカセットKを装置の外部に取り出さねばならないとき、このカセットKに続いて各位置21乃至25に存在する他のカセットKを回避して、上記搬送経路77を逆行するように取り出すことができる。よって、搬送中のトラブル発生時に迅速に対処することが可能である。
【0094】
ところで、当該洗浄装置においては、上記枚数検知手段32、O/F揃え手段34、反転手段36及び立替手段38の各処理手段(但し、後段のFA部3にはO/F揃え手段34は無い)が、上記搬送経路77の両側に振り分けて配置されている。このため、該各処理手段の夫々において起こり得る上述の如きトラブル発生時の対処が効率的になされ、又、その際に点検等のために装置外部に向けて搬出されるカセットKの搬送距離も短くて済み、スピードアップが達成される。
【0095】
また、前述したように、当該洗浄装置では、シリコンウェハーSWを収容したカセットKの搬送が行われる上部空間99(図3参照)と搬送ロボット75の本体部分たる移動台81及びアーム83が位置する下部空間100(図3参照)とを隔てる隔壁部材として作用するベースプレート95が設けられている。従って、搬送ロボット75の該本体部分の作動によって発生するパーティクル等はこのベースプレート95によって遮られることとなり、上方のシリコンウェハーSWに対する汚染防止がより効果的となる。この点は、該下部空間100にて作動する他の各機構部分、すなわち、枚数検知手段32、O/F揃え手段34、反転手段36及び立替手段38の各処理手段の本体部分から発生するパーティクル等に関しても有効である。
【0096】
当該洗浄装置においては、隔壁部材たる上記ベースプレート95を設けたことに関連し、更に下記の構成が付加されている。
【0097】
すなわち、図3に示すように、装置の上部にクリーンユニット103が複数配置され、該各クリーンユニット103から下方に向けて清浄な空気が供給される。そして、装置の下部からはその排気がなされる。これにより、図3で矢印N、O、Pで示すような清浄空気の流れが生じる。ベースプレート95の隔壁部材としての作用によって、上部空間99と下部空間100とで圧力差(下部空間側が低い)が生じやすくなり、上部空間99から下部空間100に一旦流入した清浄空気は再び上部空間99に戻ることはなく、装置内部でのパーティクル等の循環は完全に防止され、シリコンウェハーSWに関する汚染防止効果がより一層高められている。
【0098】
次に、当該洗浄装置の動作を説明する。
【0099】
なお、この動作は、図1に示す自立型制御盤105内に設けられたマイクロコンピュータ等よりなる制御部が制御する。
【0100】
図2において、まず、未洗浄のシリコンウェハーSWが収納されたカセットKが、作業者又はカセット移載用の作業ロボットによって前段のFA部2のローディング位置21に供給される(矢印mで示している)。このカセットKの供給は次々となされ、下記の一連の動作はこれらカセット各々について連続的に行われる。
【0101】
ローディング位置21に載置されたカセットK(シリコンウェハー入り)は搬送ロボット75によって次の位置22へと運ばれ、ここで枚数検知手段32により該カセットK内のシリコンウェハーSWの枚数が検知される。
【0102】
この枚数検知が終了すると、該カセットKは搬送ロボット75により位置26に運ばれ、該カセットK内の各シリコンウェハーSWについてO/F揃え手段34によるO/F揃えが行われる。この間に、上記枚数検知処理を経る後続のカセットKがあれば、そのカセットについては位置23乃至25のいずれかに運ばれてストックされ、順次O/F揃え手段34に掛けられる。
【0103】
なお、以下、カセットKの搬送は、エレベータ40及びストッカー8による以外は全て搬送ロボット75による。
【0104】
O/F揃え手段34に掛けられたカセットKのうち反転の必要があるものは一旦位置28へと運ばれて反転手段36によって180°反転され、その後、立替手段38に対応する2つの位置29、30のうち一方、この場合、位置29に搬送される。
【0105】
また、反転させる必要のないカセットKについては、そのままの状態で立替手段38上の他の位置30へと運ばれる。
【0106】
立替手段38に対応する両位置29、30に夫々カセットKが載置されると、該立替手段38が作動する。これによって、両カセットK内に25枚ずつ収容されている合計50枚のシリコンウェハーSWが該カセットKの上方に押し上げられる。
【0107】
立替手段38にてカセットKから上方に分離された各シリコンウェハーSWは、洗浄手段1が備える移送ロボット18によってまとめて保持され、各処理槽11乃至14(図1参照)内の各種処理液に順に浸漬され、洗浄される。該移送ロボット18はこの洗浄された各シリコンウェハーSWを遠心乾燥機16(図1、図5及び図6参照)内に持ち込み、乾燥を行わせる。乾燥した各シリコンウェハーSWは再び該移送ロボット18により保持され、後段のFA部3に設けられた立替手段38上に運ばれる。
【0108】
一方、前段のFA部2の立替手段38にてシリコンウェハーが抜き取られて空となった2つのカセットKについては次のように扱われる。
【0109】
すなわち、位置28で反転手段36による反転が行われなかったカセットKについてはそのままの状態で位置27に運ばれ、エレベータ40によって上昇されてストッカー8に受け渡される。
【0110】
また、反転されている他方のカセットKに関しては、位置28に戻されて反転手段36により再度180°反転され(元の向きに戻る)、その後、上記位置27に運ばれてエレベータ40によりストッカー8へと受け渡される。
【0111】
ストッカー8では、エレベータ40より受け入れた空のカセットKを後段のFA部3側に順次移動させ、ストックする。そして、後段のFA部3が備えるエレベータ40に最先のカセットKから順に受け渡す。
【0112】
この後段のエレベータ40上に載置されたカセットKは、該エレベータ40の作動によって下降せしめられ、位置61上に載置される。該位置61に置かれた空のカセットKは、この後段のFA部3に付設された搬送ロボット75によって搬送される。
【0113】
搬送ロボット75により支持されたカセットKが反転される必要のあるものの場合。一旦位置62へと運ばれて反転手段36によって180°反転され、その後、立替手段38に対応する2つの位置63、64のうち一方、この場合、位置63に搬送される。
【0114】
また、反転させる必要がないカセットKに関しては、そのままの状態で立替手段38上の他の位置64へと運ばれる。
【0115】
洗浄手段1が備える上記移送ロボット18は、上記のように2つの空のカセットKが立替手段38上に定置されると、保持している各シリコンウェハーSWをこの両カセットK内に収納する。
【0116】
上記のように洗浄後のシリコンウェハーSWが収納された2つのカセットKのうち、更に反転を要するものについては、一旦位置62に戻されて反転手段36により180°反転され、その後、位置69へと運ばれ、ここで枚数検知手段32によりその収容している各シリコンウェハーSWの枚数を検知される。
【0117】
また、反転させる必要のないカセットKに関しては、そのままの状態で枚数検知手段32に掛けられる。
【0118】
なお、枚数検知手段32が設けられた位置69に先行のカセットKがあって塞がっている場合、後続のカセットKは位置65乃至68のいずれかにストックされ、順に枚数検知手段32に掛けられる。
【0119】
上述のようにして最後の枚数検知処理までを完了したカセットK(洗浄後のシリコンウェハー入り)は、アンローディング位置70へと運ばれ、作業者やカセット移載用の作業ロボットによって更に後段の工程に向けて搬出(矢印nで示す)される。
【0120】
ところで、本発明に係る上述の洗浄装置は、前述した作動シーケンスによる他、図12に示すシーケンスに従って作動させることもできる。
【0121】
すなわち、制御部は、例えば前段のFA部2において、O/F揃え手段34が設けられている作業位置26に搬送ロボット75によってカセットK(シリコンウェハー入り)を搬入してO/F揃え作業を開始(ステップS1)せしめた直後、反転手段36が配設されている他の作業位置28からの空き情報の有無、すなわちカセットが無いか載置されているかを確認する(ステップS2)。但し、この空き情報は、各作業位置にカセットKを検出するためのセンサを設けておくこと等によって得られる。
【0122】
作業位置28からの空き情報が得られなければ、搬送ロボット75をホーム位置等、定められた位置にて待機させる(ステップS3)。
【0123】
一方、作業位置28より作業指令としての空き情報が到来した場合、制御部は、搬送ロボット75がストック位置23乃至25のいずれかにある他のカセットKをこの作業位置28まで持ち来すまでに要する時間(予め計測されて記憶されている)とO/F揃え手段34がその作業開始から完了までに要する時間(予め計測されて記憶されている)とを比較し、O/F揃えの所要時間の方が長いかどうかを判定する(ステップS4)。
【0124】
O/F揃えの所要時間の方が短いときには、搬送ロボット75をそのまま待機せしめることを優先する。
【0125】
また、O/F揃えの所要時間の方が長い場合には、他のカセットK(シリコンウェハー入り)を作業位置28に搬入して反転作業を優先して行う(ステップS5)。
【0126】
上記の作動シーケンスによって、カセットK(シリコンウェハー入り)は停滞することなく効率的に搬送され、洗浄処理能力が高まる。
【0127】
なお、本実施例においては、例えば前段のFA部2において、ローディング位置21、各作業位置22、26、28、29、30、各ストック位置23、24、25等が平面的に並べられ、これら各位置間でカセットKを搬送する搬送ロボット75も二次元的に移動するが、次のようにすることも可能である。
【0128】
すなわち、上述のFA部2と同様なFA部を上下方向において複数配設し、図1において参照符号110で示す如きエレベータを設けてこのエレベータ110によって搬送ロボット75をこれら各段のFA部に対応する位置まで適宜昇降せしめるものである。搬送ロボット75を案内する案内機構79に関しては各段のFA部各々に設けてもよいし、エレベータ110を大型のものにしてこのエレベータ110によって搬送ロボット75と共に昇降するようにしてもよい。後段のFA部3も同様にする。
【0129】
かかる構成によれば、前段及び後段の各FA部2、3でストックし得るカセットの数が大幅に増大すると共に、被洗浄物であるシリコンウェハーに対して施すべき作業の種類も増やし得る。
【0130】
また、図1乃至図3に示した洗浄装置はフロントタイプと称されるべきもので、前段のFA部2に対するカセットKの搬入と後段のFA部3からのカセットKの搬出が夫々矢印m、n(図1、図2参照)で示すように装置の前側にてなされる。本装置は、ソフト(プログラム)の変更によって被洗浄物の流れを図13に示すような形態とすることもできる。
【0131】
すなわち、洗浄装置に対するカセットKの搬入・搬出を共にFA部2の側方で行うものである。この場合、洗浄手段1におけるシリコンウェハーの搬送は矢印Mにて示すように、図1に示した洗浄装置とは逆向きとなる。このような形式はサイドタイプと称される。
【0132】
このように、本発明に係る洗浄装置はプログラムの変更によってフロントタイプ、サイドタイプのいずれにも設定し得、洗浄装置が設置される工場等におけるスペース等、様々な環境に同一機種で対応させることができ、コストの低減、製品製作の簡易化が図られる。
【0133】
図14は、カセットKの搬送を行う搬送ロボットの変形例を示すものである。図示のように、この搬送ロボット75では、搬送経路77(前述)に沿って移動する移動台81上に1軸テーブル機構112がブラケット113を介して装着されている。そして、該1軸テーブル機構112が備える可動テーブル112a上にZ・θテーブル115が搭載されている。カセットKを担持するカセットハンド89(前述)は、このZ・θテーブル115が具備するシャフト状のテーブル115aの先端部に装着されている。
【0134】
この構成の搬送ロボットでは、1軸テーブル機構112の可動テーブル112aが水平にして上記搬送経路77に対して直交する方向で往復動を行い、又、Z・θテーブル115のテーブル115aが昇降運動gと回転運動hを行う。これらの運動により、図7に示した搬送ロボット75と同様の経路にてカセットKを搬送することができる。
【0135】
図7及び図14に示した如き各搬送ロボット75を採用することにより、図4に示すような比較的複雑な経路(本経路77と各支経路77a乃至77j)であっても自在かつ高精度に搬送することができる。
【0136】
また、上記実施例においては、シリコンウェハーSWのみが洗浄手段1の各処理槽内に搬入されて洗浄を施されるが、カセットKに収容した状態で、このカセットKごと洗浄処理を行うようにすることもできる。
【0137】
更には、被洗浄物としては、これらシリコンウェハー等の基板やカセットKに限らず、他の種々の物品を扱ってもよい。但し、シリコンウェハーや液晶用のガラス基板等の基板、並びにこれら基板を収容するカセットに関しては、パーティクル等の付着をほぼ完全に防止することが望まれるから、本発明の適用は特に有効である。
【0138】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る洗浄装置及び搬送装置においては、被洗浄物を下方から支持して搬送する故、被洗浄物を搬送するための構造部分の作動により発生するパーティクル等は該被洗浄物の下方にて浮遊し、被洗浄物に及ぶことがない。従って、被洗浄物の汚染が防止され、被洗浄物の洗浄効果を失わせることがなくなり、信頼度が高い。
また、本発明による洗浄装置及び搬送装置では、処理手段によって被洗浄物に対して所要の作業が施されるべき作業位置の側方に搬送経路が設定され、被洗浄物の搬入・搬出をこの搬送経路に沿って行うようにしている。この構成によれば、複数の被洗浄物を連続的に搬送している際に搬送経路中でトラブルが発生し、ある1つの被洗浄物を装置の外部に取り出さねばならないとき、該被洗浄物に続いて搬送中の他の被洗浄物を回避して取り出すことができる。よって、搬送中のトラブル発生時に迅速に対処することが可能である。
一方、本発明による搬送方法では、被洗浄物を搬送手段により所定の作業位置に載置し、該作業位置で所要の作業を行う間、他の作業位置からの作業指令が到来したときには、判定手段により優先順位を判定して所要の搬送作業を行わせるようにしている。これにより、被洗浄物は停滞することなく効率的に搬送され、洗浄処理能力が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例としての洗浄装置の概略を示す平面図である。
【図2】図2は、図1に示した洗浄装置の内部機構を示す平面図である。
【図3】図3は、図2に関するA−A矢視図である。
【図4】図4は、図1乃至図3に示した洗浄装置が備えるFA(Factory Automation)部の平面図である。
【図5】図5は、図1乃至図3に示した洗浄装置が備える遠心乾燥機の縦断面図である。
【図6】図6は、図5に示した遠心乾燥機の一部の、断面を含む平面図である。
【図7】図7は、図1乃至図3に示した洗浄装置が備える搬送ロボットの斜視図である。
【図8】図8は、図7に示した搬送ロボットが具備するカセットハンドの斜視図である。
【図9】図9は、洗浄装置が備えるカセット載置部と図8に示したカセットハンドとを示す、一部断面を含む平面図である。
【図10】図10は、図9に関するB−B矢視図である。
【図11】図11は、図10に示した構成に関し、カセットハンドが上昇してカセットを支持した状態を示す図である。
【図12】図12は、本発明に係る洗浄装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図13】図13は、本発明に係る洗浄装置の変形例の概略を示す平面図である。
【図14】図14は、本発明に係る洗浄装置が装備すべき搬送ロボットの変形例を示す斜視図である。
【図15】図15は、従来の洗浄装置の一部の概略を示す平面図である。
【符号の説明】
SW シリコンウェハー
K カセット
1 洗浄手段
2 FA部(前段)
3 FA部(後段)
5 搬入手段(FA部2側)
6 搬出手段(FA部3側)
8 ストッカー
11、12、13、14 処理槽
16 遠心乾燥機
18 移送ロボット(洗浄手段1の)
21〜30 (カセットKが載置される)位置(FA部2側)
32 枚数検知手段
34 O/F揃え手段
36 反転手段
38 立替手段
40 エレベータ
61〜70 (カセットKが載置される)位置(FA部3側)
75 搬送ロボット
77 搬送経路(本経路)
77a〜77j 支経路
79 室内機構(搬送ロボット75用)
81 (搬送ロボット75)の移動台
83 (搬送ロボット75)のアーム
89 (搬送ロボット75)のカセットハンド(支持台)
95 ベースプレート(隔壁部材)
99 上部空間
100 下部空間
103 クリーンユニット
105 自立型制御盤

Claims (1)

  1. シリコンウェハー等の基板又は該基板を収容したカセットからなる被洗浄物を洗浄する洗浄手段と、該被洗浄物を搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送される被洗浄物に対して所要の作業を施す処理手段とを備える洗浄装置において、
    前記洗浄手段は、被洗浄物を洗浄する複数の処理槽、処理液が付着した被洗浄物の乾燥処理を行う遠心乾燥機、被洗浄物の搬送を移動経路に沿って行う移送ロボットとを有し、
    前記搬送手段は、前記被洗浄物を下方から支持して直線的な搬送経路に沿って搬送し、前記搬送経路に沿って駆動手段により移動する移動台と、該移動台上で水平面内において揺動自在に設けられ、駆動手段により揺動するアームと、該アーム上において上下方向に伸長可能に設けられ、かつ、伸長軸を中心として回転可能で前記被洗浄物を支持し、駆動手段により伸長及び回動する支持台とを有し、前記搬送経路は、前記洗浄手段における移送ロボットの移動経路に対して直角に設けられ、
    前記処理手段は、前記搬送経路の搬送方向に沿う両側に設けられ、枚数検知手段、O/F揃え手段及び反転手段からなり、
    前記被洗浄物が前記搬送手段によって前記搬送経路に沿って搬送される上部空間とその下方の下部空間との間にはベースプレートが設けられ、該ベースプレートは清浄空気が前記上部空間から下方の下部空間へ供給可能な開口部が形成され、該開口部は、前記支持台の作動時に前記ベースプレートと干渉し合わないように構成され、
    前記搬送手段は、前記処理手段の特定の被洗浄物を他の前記処理手段に存在する後続の被洗浄物を取り出すことなしに、前記搬送経路を移動して搬送できるようにしたこと
    を特徴とする洗浄装置。
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