JP3954510B2 - 埋込型光部品及びその製造方法並びに埋込型光部品を用いた光回路 - Google Patents

埋込型光部品及びその製造方法並びに埋込型光部品を用いた光回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、埋込型光部品及びその製造方法並びに埋込型光部品を用いた光回路に関し、特に光学素子とこれを支持する補強部材とを有する埋込型光部品及びその製造方法並びに埋込型光部品を用いた光回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報伝送の高速化・大容量化を達成すべく光通信が幅広く利用されている。光通信においては、目的に応じ、光導波路(光ファイバや埋込型光導波路)の所定の部分に光アイソレータや光フィルタ等が適宜挿入され、光回路が構成される。
【0003】
光アイソレータ等の光非相反デバイスは、特許文献1に記載されているように、一般にファラデー回転子や偏光子等からなる光アイソレータ素子が2つのレンズ間に配置された構成を有しており、光フィルタについても特許文献2に記載されているように、一般に2つのレンズ間に光フィルタ素子が配置された構成を有している。
【0004】
しかしながら、このような構成を有する光回路は部品点数が多いことから小型化が困難であるとともに、精密な光軸調整が必要であることから製造コストが高くなるという問題があった。このため、レンズを用いることなく、光導波路を分断して設けられた溝に単一の光部品を直接挿入するタイプの光回路が注目されている。光導波路を分断して設けられた溝に直接挿入可能な光部品は、一般に「埋込型光部品」と呼ばれている。
【0005】
図23は従来の埋込型光部品の外観を示す略斜視図であり、図24は図23に示す埋込型光部品を各要素に分解した状態(組み立て前の状態)を示す分解斜視図である。
【0006】
図23に示すように、従来の埋込型光部品100は、補強部材102と光学素子104によって構成されている。補強部材102は光学素子104を支持するための部材であり、補強部材102の凹部102aに光学素子104を収容した後、生じる隙間を接着剤106で埋め、光学素子104を固定することによって埋込型光部品100が完成する。組み立て後(図23参照)においては、光学素子104の一方の主面104a及びその裏面に位置する他方の主面104bが露出する板状体となる。このような構成を有する埋込型光部品100は、図25に示すように、一方の主面104aが一方の光導波路108に対向し、他方の主面104b(図25には示されていない)が他方の光導波路110に対向するよう、これら光導波路を分断する溝112に挿入され、これによって光回路が構成される。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−68910号公報
【特許文献2】
特開平9−68660号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光学素子は、通常、そのサイズが非常に小さいことから、従来の埋込型光部品100では、補強部材102の凹部102aの中に光学素子104を正しく位置決めすることは困難である。このため従来の埋込型光部品100においては、これを溝112に挿入した場合に、光導波路108,110を伝搬する光の光軸と光学素子104との相対的な位置関係に誤差が生じるという問題があった。このような問題は、光軸と光学素子104との相対的な位置関係に高い精度が要求される場合において特に顕著となる。このため、例えば、光学素子104がファラデー回転子や偏光子等からなる光アイソレータ素子である場合には、光軸と光学素子104との相対的な位置関係によって生じる光軸ずれにより、光学特性が大きく変動するという深刻な問題が発生する。
【0009】
したがって、本発明の目的は、光学素子が高精度に位置決めされた埋込型光部品及びその製造方法並びに埋込型光部品を用いた光回路を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、第1及び第2の側面を有する光学素子と、第1及び第2の支持面を有し、これらが成す角が前記第1及び第2の側面が成す角と実質的に等しい第1の補強部材と、前記第1及び第2の側面を前記第1及び第2の支持面にそれぞれ位置決めする第2の補強部材とを備えることを特徴とする埋込型光部品によって達成される。
【0011】
本発明によれば、第2の補強部材によって光学素子が確実に第1の補強部材に位置決めされることから、光学素子を高精度に位置決めした状態で固定することが可能となる。このため、光軸と光学素子との相対的な位置関係に高い精度が要求される場合であっても、かかる要求を容易に満たすことが可能となる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態においては、前記光学素子は第3及び第4の側面をさらに有し、前記第2の補強部材は第3及び第4の支持面を有しており、前記第3及び第4の側面が成す角と前記第3及び第4の支持面が成す角が実質的に等しく、前記第1の補強部材は、前記第3及び第4の側面を前記第3及び第4の支持面にそれぞれ位置決め可能に構成されている。これによれば、光学素子をより高精度に位置決めした状態で固定することが可能となる。
【0013】
また、前記第1の補強部材には、前記第1及び第2の支持面の間に切り欠き部が設けられていることが好ましい。このような切り欠き部を設ければ、光学素子の第1及び第2の側面を第1の補強部材の第1及び第2の支持面により確実に密着させることができるので、光学素子をより高精度に位置決めすることができるとともに、光学素子の角部の損傷を防止することが可能となる。
【0014】
また、前記第1の光学素子には、前記第1及び第2の側面の間に面取り部が設けられていることが好ましい。このような面取り部を設ければ、第1の補強部材に切り欠き部を設けた場合と同様の効果を得ることができる。
【0015】
本発明の好ましい実施態様においては、前記光学素子には、少なくともファラデー回転子が含まれている。ファラデー回転子を含む光学素子は、光軸との相対的な位置関係に高い精度が要求されるが、本発明によれば、これを容易に達成することが可能となる。
【0016】
本発明の好ましい実施態様においては、前記光学素子には、少なくとも光フィルタが含まれている。光フィルタを含む光学素子は、光軸との相対的な位置関係に高い精度が要求されるが、本発明によれば、これを容易に達成することが可能となる。
【0017】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記第1及び第2の補強部材の少なくとも一方の一部又は全部が磁石からなる。これによれば、部品点数を減らし、埋込型光部品を用いた光回路全体を小型化することが可能となる。
【0018】
本発明の前記目的はまた、それぞれ第1及び第2の側面を有する複数の光学素子と、前記複数の光学素子に対して各々第1及び第2の支持面を有し対応する前記第1及び第2の支持面が成す角が対応する光学素子の前記第1及び第2の側面が成す角と実質的に等しい第1の補強部材と、各光学素子の前記第1及び第2の側面を対応する前記第1及び第2の支持面にそれぞれ位置決めする第2の補強部材とを備えることを特徴とする埋込型光部品によって達成される。
【0019】
本発明によれば、第2の補強部材によって複数の光学素子を確実に第1の補強部材に位置決めすることができることから、複数の光学素子に対して、簡単且つ高精度に光軸に対する位置決めを行うことが可能となる。
【0020】
本発明の前記目的はまた、第1及び第2の補強部材を用いて複数の光学素子を固定するステップと、前記第1及び第2の補強部材を切断することにより、少なくとも一つの光学素子をそれぞれ含む複数の埋込型光部品に分離するステップとを備える埋込型光部品の製造方法であって、前記複数の光学素子はそれぞれ第1及び第2の側面を有し、前記第1の補強部材は前記複数の光学素子に対して各々第1及び第2の支持面を有し対応する前記第1及び第2の支持面が成す角が対応する光学素子の前記第1及び第2の側面が成す角と実質的に等しく、前記第2の補強部材は各光学素子の前記第1及び第2の側面を対応する前記第1及び第2の支持面にそれぞれ位置決めするものであることを特徴とする埋込型光部品の製造方法によって達成される。
【0021】
本発明によれば、第2の補強部材によって複数の光学素子を確実に第1の補強部材に位置決めすることが可能であるとともに、切断により複数の埋込型光部品に分離していることから、より少ない工程にて高精度に光軸に対する位置された複数の埋込型光部品を製造することができる。
【0022】
また、本発明の光回路は、溝により分断された少なくとも一対の光導波路と、前記溝に挿入された本発明の埋込型光部品とを備える。これによれば、光軸のずれを最小限に抑え、高性能な光回路を構成することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態による埋込型光部品について説明する。
【0024】
図1は、本発明の好ましい実施の形態による埋込型光部品2の外観を示す略斜視図であり、図2は、図1に示す埋込型光部品2を各要素に分解した状態(組み立て前の状態)を示す分解斜視図である。
【0025】
図1及び図2に示すように、本実施形態による埋込型光部品2は、光学素子4と、補強部材6と、補強部材8とから構成される。
【0026】
光学素子4は、一方の主面4a及びその裏面に位置する他方の主面4bの形状が四角形である板状体の素子であり、図2に示すように、主面4a、4bに対して実質的に垂直である4つの側面A1,B1,C1,D1を有している。側面A1と側面C1とは互いに対向する面であり、側面B1と側面D1とは互いに対向する面である。
【0027】
補強部材6及び補強部材8は光学素子4を支持するための部材であり、いずれも断面が略L字状の板状体である。その厚さ(一方の主面6a又は8aから他方の主面6b又は8bまでの距離)は光学素子4の厚さ(一方の主面4aから他方の主面4bまでの距離)とほぼ等しく設定されている。補強部材6及び補強部材8の材料としては特に限定されないが、機械的強度や加工性、小型化、信頼性などを考慮してその材料が選ばれる。
【0028】
例えば、光ファイバ接着済みフェルールに埋め込む場合、このフェルール材質がジルコニアの場合は、補強部材にジルコニアを用いることで高信頼性を得ることができる。また加工性や価格などを考慮すると結晶化ガラスや硼珪酸ガラスを用いることが好ましい。その他、埋込型光部品を構成する機能材料を用いることもできる。例えば、光アイソレータの場合にはファラデー回転子への磁界印可磁石を補強部材に用いることにより、部品全体の小型化、低価格化を図ることができる。
【0029】
例えば、光ファイバ接着済みフェルールに埋め込む場合、このフェルール材質がジルコニアの場合は、補強部材にジルコニアを用いることで高信頼性を得ることができる。また加工性や価格などを考慮するとや結晶化ガラスや硼珪酸ガラスを用いることが好ましい。その他、埋込型光部品を構成する機能材料を用いることもできる。例えば、光アイソレータの場合にはファラデー回転子への磁界印可磁石を補強部材に用いることにより、部品全体の小型化、低価格化を図ることができる。
【0030】
補強部材6は、主面6a,6bに対して実質的に垂直である2つの支持面E1,F1及び接着面G1を有しており、これら支持面E1,F1がなす角θEF1は、光学素子4の側面A1,B1がなす角θAB1と実質的に等しく設定されている。したがって、例えば、光学素子4の主面4a,4bの形状が正方形又は長方形であるために、光学素子4の側面A1,B1がなす角θAB1が約90°である場合には、補強部材6の支持面E1,F1がなす角θEF1もまた約90°に設定される。
【0031】
補強部材8は、主面8a,8bに対して実質的に垂直である2つの支持面H1,I1及び接着面J1を有しており、これら支持面H1,I1がなす角θHI1は、光学素子4の側面C1,D1がなす角θCD1と実質的に等しく設定されている。したがって、例えば、光学素子4の主面4a,4bの形状が正方形又は長方形であるために、光学素子4の側面C1,D1がなす角θCD1が約90°である場合には、補強部材8の支持面H1,I1がなす角θHI1もまた約90°に設定される。
【0032】
ここで、光学素子4の側面A1及び側面B1の交線L11から、光学素子4の側面B1及び側面C1の交線L12までの距離をX1とし、補強部材6の支持面E1及び支持面F1の交線L21から、補強部材6の支持面F1及び接着面G1の交線L22までの距離をX2とした場合、
X1>X2
に設定されており、光学素子4の側面C1及び側面D1の交線L13から、光学素子4の側面A1及び側面D1の交線L14までの距離をX3とし、補強部材8の支持面H1及び支持面I1の交線L31から、補強部材8の支持面I1及び接着面J1の交線L32までの距離をX4とした場合、
X3>X4
に設定されている。
【0033】
一方、光学素子4の交線L11から交線L14までの距離をX5とし、補強部材6の交線L21から、補強部材6の支持面E1及び端面6cの交線L23までの距離をX6とした場合、
X5<X6
に設定されており、光学素子4の交線L12から交線L13との距離をX7とし、補強部材8の交線L31から、補強部材8の支持面H1及び端面8cの交線L33までの距離をX8とした場合、
X7<X8
に設定されている。
【0034】
このような構成を有する光学素子4、補強部材6及び補強部材8を用いて本実施形態による埋込型光部品2を作成する場合、光学素子4の側面A1及び側面B1がそれぞれ補強部材6の支持面E1及び支持面F1に接するとともに、光学素子4の側面C1及び側面D1がそれぞれ補強部材8の支持面H1及び支持面I1に接するようこれらを組み立て、接着剤10によって固定する。
【0035】
この場合、補強部材6の支持面E1,F1がなす角θEF1が光学素子4の側面A1,B1がなす角θAB1と実質的に等しく設定されていることから、光学素子4の側面A1と補強部材6の支持面E1とをほぼ密着させることができると同時に、光学素子4の側面B1と補強部材6の支持面F1とをほぼ密着させることができる。同様に、補強部材8の支持面H1,I1がなす角θHI1が光学素子4の側面C1,D1がなす角θCD1と実質的に等しく設定されていることから、光学素子4の側面C1と補強部材8の支持面H1とをほぼ密着させることができると同時に、光学素子4の側面D1と補強部材8の支持面I1とをほぼ密着させることができる。換言すれば、補強部材8によって、光学素子4の側面A1,B1が補強部材6の支持面E1,F1にそれぞれ位置決めされるとともに、補強部材6によって、光学素子4の側面C1,D1が補強部材8の支持面H1,I1にそれぞれ位置決めされることになる。
【0036】
したがって、光学素子4、補強部材6及び補強部材8を組み立てると、図1に示すように、補強部材6の接着面G1と補強部材8の支持面H1との間、並びに、補強部材8の接着面J1と補強部材6の支持面E1との間に隙間が形成される他は、光学素子4と補強部材6及び補強部材8とをほぼ密着させることができる。補強部材6の接着面G1と補強部材8の支持面H1との間に形成される隙間の距離はX1−X2で与えられ、補強部材8の接着面J1と補強部材6の支持面E1との間に形成される隙間の距離はX3−X4で与えられる。これら隙間はいずれも接着剤10によって満たされ、これにより光学素子4、補強部材6及び補強部材8が一体化されて埋込型光部品2となる。
【0037】
このように、本実施形態による埋込型光部品2は、上記構造を有する補強部材6及び補強部材8を用い、補強部材8によって光学素子4の側面A1,B1を補強部材6の支持面E1,F1にそれぞれ位置決めするとともに、補強部材6によって光学素子4の側面C1,D1を補強部材8の支持面H1,I1にそれぞれ位置決めしていることから、光学素子4が補強部材6及び補強部材8によって確実に固定される。これにより、光学素子4を補強部材6,8に対して高精度に位置決めすることが可能となる。
【0038】
また、組み立て後において光学素子4の主面4a、4bを研磨加工すれば、光学素子4、補強部材6及び補強部材8の厚さの相違による段差を解消することが可能となる。
【0039】
尚、上記実施形態による埋込型光部品2においては、補強部材6の支持面E1及び補強部材8の支持面H1が接着面を兼ねているが、これら支持面E1,H1とは別の接着面を設けても構わない。
【0040】
次に、支持面E1,H1とは別の接着面を設けた実施形態について説明する。
【0041】
図3は、本発明の好ましい他の実施形態による埋込型光部品12の外観を示す略斜視図であり、図4は、図3に示す埋込型光部品12を各要素に分解した状態(組み立て前の状態)を示す分解斜視図である。
【0042】
図3及び図4に示す埋込型光部品12は、光学素子4と、補強部材16と、補強部材18とから構成されており、補強部材16は、支持面E1と平行な接着面E1’を備える点において図1及び図2に示す実施形態において用いた補強部材6と異なり、補強部材18は、支持面H1と平行な接着面H1’を備える点において上記実施形態において用いた補強部材8と異なる。その他の点については上記実施形態による埋込型光部品2と同様である。
【0043】
このような構成を用いた場合であっても、補強部材18によって光学素子4の側面A1,B1を補強部材16の支持面E1,F1にそれぞれ位置決めし、補強部材16によって光学素子4の側面C1,D1を補強部材18の支持面H1,I1にそれぞれ位置決めすることができることから、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0044】
また、図1及び図2に示した埋込型光部品2においては、距離X1とX2との関係、距離X3とX4との関係、距離X5とX6との関係、並びに、距離X7とX8との関係が上記の通りに設定されているが、一方の補強部材による光学素子4の位置決め、並びに、他方の補強部材による光学素子4の位置決めが可能であれば、距離X1,X3,X5,X7と距離X2,X4,X6,X8との関係がこれ以外であっても構わない。
【0045】
次に、距離X1,X3,X5,X7と距離X2,X4,X6,X8との関係が上記実施形態とは異なる例について説明する。
【0046】
図5は、本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品22の外観を示す略斜視図であり、図6は、図5に示す埋込型光部品22を各要素に分解した状態(組み立て前の状態)を示す分解斜視図である。
【0047】
図5及び図6に示す埋込型光部品22は、光学素子4と、補強部材26と、補強部材28とから構成されており、補強部材26は、距離X1とX2との関係が
X1<X2
に設定されている点において図1及び図2に示す実施形態において用いた補強部材6と異なり、補強部材28は、距離X7とX8との関係が
X7>X8
に設定されている点において上記実施形態において用いた補強部材8と異なる。その他の点については図1及び図2に示す実施形態による埋込型光部品2と同様である。
【0048】
このような構成を用いた場合であっても、補強部材28によって光学素子4の側面A1,B1を補強部材26の支持面E1,F1にそれぞれ位置決めし、補強部材26によって光学素子4の側面C1,D1を補強部材28の支持面H1,I1にそれぞれ位置決めすることができることから、図1及び図2に示す実施形態と同様の効果を得ることが可能である。 さらに、図1乃至図6に示した埋込型光部品2,12,22においては、光学素子4の側面A1,B1,C1,D1が補強部材8,18,28の底面8d,18d,28dと平行又は垂直であるが、光学素子の側面が補強部材の底面に対して斜めであっても構わない。
【0049】
次に、光学素子の側面が補強部材の底面に対して斜めである実施形態について説明する。
【0050】
図7は、本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品32の外観を示す略斜視図であり、図8は、図7に示す埋込型光部品32を各要素に分解した状態(組み立て前の状態)を示す分解斜視図である。
【0051】
図7及び図8に示す埋込型光部品32は、光学素子4と、補強部材36と、補強部材38とから構成されており、補強部材36,38の支持面E1,F1,H1,I1は、補強部材38の底面38dに対して斜めに形成されている。また、補強部材36は、接着面G1と同一平面を構成する接着面G1’を備え、補強部材38は、接着面J1と同一平面を構成する接着面J1’を備えている。本実施形態において距離X6は、補強部材36の交線L21から補強部材36の支持面E1と接着面G1’との交線L24までの距離によって定義され、距離X8は、補強部材38の交線L31から補強部材38の支持面H1と接着面J1’との交線L34までの距離によって定義される。本実施形態においては、距離X1,X3,X5,X7と距離X2,X4,X6,X8との関係が
X1>X2、
X3>X4、
X5>X6、
X7>X8
に設定されている。
【0052】
このため、光学素子4、補強部材36及び補強部材38を組み合わせた場合、補強部材36の接着面G1と補強部材38の接着面J1’との間に隙間が形成されるとともに、補強部材36の接着面G1’と補強部材38の接着面J1との間に隙間が形成されることから、この隙間を接着剤10で埋めれば、光学素子4、補強部材36及び補強部材38を固定することができる。
【0053】
このような構成を用いた場合であっても、補強部材38によって光学素子4の側面A1,B1を補強部材36の支持面E1,F1にそれぞれ位置決めし、補強部材36によって光学素子4の側面C1,D1を補強部材38の支持面H1,I1にそれぞれ位置決めすることができることから、図1及び図2に示す実施形態と同様の効果を得ることが可能である。さらに、本実施態様においては、光学素子4の各側面が補強部材38の底面38dに対して斜めとなり、その角度も自由に設定可能であることから、光学素子4に複屈折素子等が含まれている場合、その光学軸を底面38dに対して所望の角度に設定することが可能となる。
【0054】
さらに、図1乃至図8に示した埋込型光部品2,12,22,32においては、主面4a,4bの平面形状が四角形である光学素子4を用いているが、光学素子の形状としてはこれに限定されず、例えば、主面の形状が三角形等である光学素子を用いても構わない。
【0055】
次に、光学素子の主面の形状が三角形である実施態様について説明する。
【0056】
図9は、本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品42の外観を示す略斜視図であり、図10は、図9に示す埋込型光部品42を各要素に分解した状態(組み立て前の状態)を示す分解斜視図である。
【0057】
図9及び図10に示すように、本実施形態による埋込型光部品42は、図1及び図2に示した埋込型光部品2と同様、1つの光学素子44と、2つの補強部材46,48とを備えて構成されているが、まず光学素子44の主面44a,44bが三角形である点において図1及び図2に示した埋込型光部品2と大きく異なっており、これに伴い、補強部材46,48も対応する形状に設計されている。
【0058】
光学素子44は、主面44a,44bが三角形である板状体の素子であり、主面44a,44bに対して実質的に垂直である3つの側面A2,B2,C2を有している。補強部材46及び補強部材48は光学素子44を支持するための部材であり、補強部材48には三角形の切り込みが設けられている。
【0059】
補強部材46は、主面46a,46bに対して実質的に垂直である1つの支持面D2を有している。また、補強部材48は、主面48a,48bに対して実質的に垂直である2つの支持面E2,F2及び2つの接着面G2,H2を有しており、これら支持面E2,F2がなす角θEF2は、光学素子44の側面A2,B2がなす角θAB2と実質的に等しく設定されている。したがって、光学素子44の主面44a,44bの形状が正三角形であるために、光学素子44の側面A2,B2がなす角θAB2が約60°である場合には、補強部材48の支持面E2,F2がなす角θEF2もまた約60°に設定される。接着面G2と接着面H2は、互いに同一平面を構成している。
【0060】
本実施形態においては、光学素子44の側面A2及び側面B2の交線L41から、光学素子44の側面A2及び側面C2の交線L42までの距離をX11とし、補強部材48の支持面E2及び支持面F2の交線L51から、補強部材48の支持面E2及び接着面G2の交線L52までの距離をX12とした場合、
X11>X12
に設定されており、光学素子44の交線L41から、光学素子44の側面B2及び側面C2の交線L43までの距離をX13とし、補強部材48の交線L51から、補強部材48の支持面F2及び接着面H2の交線L53までの距離をX14とした場合、
X13>X14
に設定されている。
【0061】
このような構成を有する光学素子44、補強部材46及び補強部材48を用いて本実施形態による埋込型光部品42を作成する場合、光学素子44の側面A2及び側面B2がそれぞれ補強部材48の支持面E2及び支持面F2に接するとともに、光学素子44の側面C2が補強部材16の支持面D2に接するようこれらを組み立て、接着剤10によって固定する。
【0062】
この場合、補強部材48の支持面E2,F2がなす角θEF2が光学素子44の側面A2,B2がなす角θAB2と実質的に等しく設定されていることから、光学素子44の側面A2と補強部材48の支持面E2とをほぼ密着させることができると同時に、光学素子44の側面B2と補強部材48の支持面F2とをほぼ密着させることができる。つまり、補強部材46によって、光学素子44の側面A2,B2が補強部材48の支持面E2,F2にそれぞれ位置決めされることになる。
【0063】
したがって、光学素子44、補強部材46及び補強部材48を組み立てると、図9に示すように、補強部材46の支持面D2と補強部材48の接着面G2,H2との間に隙間が形成される他は、光学素子44と補強部材46及び補強部材48とをほぼ密着させることができる。補強部材46の支持面D2と補強部材48の接着面G2,H2との間に形成される隙間は接着剤10によって満たされ、これにより光学素子44、補強部材46及び補強部材48が一体化されて埋込型光部品42となる。
【0064】
このように、本実施形態による埋込型光部品42は、上記構造を有する補強部材46及び補強部材48を用い、補強部材46によって光学素子44の側面A2,B2を補強部材48の支持面E2,F2にそれぞれ位置決めしていることから、光学素子44が補強部材46及び補強部材48によって確実に固定される。これにより、光学素子44を高精度に位置決めすることが可能となる。
【0065】
さて、補強部材6,8等の作製は、板状部材の切削加工によって行うことが可能であるが、このような加工にはある程度の誤差が生じることから、一対の支持面(E1とF1、H1とI1、E2とF2)により形成される交線(L21,L31,L51)に対応する角部は、図11に示すようにやや丸くなってしまうことがある。このような場合、光学素子4,44の一対の側面(A1とB1、C1とD1、A2とB2)により形成される交線(L11,L13,L41)に対応する角部が十分に鋭利であれば、光学素子4,44の角部が補強部材6,8等の角部の丸くなっている部分に当たってしまうことから、光学素子4,44の一対の側面を補強部材6,8等の対応する一対の支持面に密着させることができない。このため、光学素子4,44を補強部材6,8等に正しく位置決めできなくなるおそれがあるとともに、光学素子4,44の角部を損傷させるおそれがある。このような問題を解消するためには、図12に示すように、一対の支持面(E1とF1、H1とI1、E2とF2)により形成される交線(L21,L31,L51)部分に切り欠き50を設ければよい。このような切り欠き50は、一般に”逃げ”や”遊び”と言われるものである。このような切り欠き50を補強部材6,8等に設ければ、光学素子4,44の一対の側面を補強部材6,8等の対応する一対の支持面により確実に密着させることができるので、光学素子4,44を補強部材6,8等により確実に位置決めさせることができるとともに、光学素子4,44の角部の損傷を防止することが可能となる。
【0066】
また上記の問題は、補強部材6,8等に切り欠き50を設ける代わりに、図13に示すように、光学素子4,44の一対の側面(A1とB1、C1とD1、A2とB2)により形成される交線(L11,L13,L41)部分に面取り部52を設けることによっても解消することができる。もちろん、補強部材6,8等に切り欠き部50を設けるとともに、光学素子4,44に面取り部52を設けても構わない。
【0067】
上記各実施形態において用いたまた、光学素子4(44)の種類としては特に限定されるものではないが、例えば、波長選択性を持った光フィルタ素子や、光非相反特性を持った光アイソレータ素子を用いることができる。
【0068】
図14は、光アイソレータ素子60の構造を概略的に示す斜視図である。
【0069】
図14に示す光アイソレータ素子60は、偏光を45°回転させるファラデー回転子62と、ファラデー回転子62の対向する2つの表面にそれぞれ設けられ、通過偏光方向が互いに45度異なる偏光子64、偏光子66によって構成され、磁界を光軸方向に印加することにより光非相反特性を得ることができる。光学素子4(44)として図14に示す光アイソレータ素子60を用いる場合、一方の偏光子64の表面64aが光学素子4(44)の一方の主面4a(44a)を構成し、他方の偏光子66の表面66aが光学素子4(44)の他方の主面4b(44b)を構成する。
【0070】
また、光学素子4(44)として、光アイソレータ素子を用いる場合、一対の補強部材(補強部材6及び補強部材8等)の一方又は両方の一部又は全部として磁石を用いることにより、光アイソレータ素子に対して磁界を印加することができる。通常、光アイソレータ素子に対して磁界を印可する場合、補強部材とは別に磁石を用いる必要があるが、補強部材自体を磁石によって構成すれば、部品点数を減らし、埋込型光部品を用いた光回路全体を小型化することが可能である。
【0071】
次に、以上説明した埋込型光部品を用いた光回路について説明する。 図15は、本発明の好ましい実施の形態による光回路70の外観(組み立て前の状態)を示す略斜視図であり、図16は、図15のA−A線に沿った組み立て後の略断面図である。
【0072】
図15に示す光回路70は、埋込型光部品2、光ファイバ72、光ファイバ74及びフェルール76から構成される。フェルール76内には、光ファイバ72と光ファイバ74からなる一対の光ファイバが固定されており、溝76aを介してこれら光ファイバ72と光ファイバ74の終端部が対向している。溝76aには埋込型光部品2が挿入され、図16に示すように、生じる隙間に光学接着剤78を充填することにより溝76a内に埋込型光部品2が固定される。ここで、溝76aの幅(光ファイバ72の終端部から光ファイバ74の終端部までの距離)は、埋込型光部品2が挿入可能な限度においてできる限り狭く設定することが好ましく、溝76aの底面76bから光ファイバ72,74の終端部までの距離は、埋込型光部品2を挿入した場合、光ファイバ72,74の終端部が埋込型光部品2に含まれる光学素子4の主面4a,4bに対向するような距離に設定される。
【0073】
これにより、溝76aに埋込型光部品2を挿入すると、図16に示すように、光ファイバ72と光ファイバ74との間に光学素子4が介在することになるので、光ファイバ72,74を伝搬する光には光学素子4が持つ所定の光学特性が与えられ、光回路として機能することになる。したがって、光学素子4が光フィルタ素子であれば本光回路は光フィルタ回路として機能し、光学素子4が光アイソレータ素子であれば本光回路は光アイソレータ回路として機能することになる。
【0074】
そして、上述の通り、埋込型光部品2に含まれる光学素子4は補強部材6,8によって正確に位置決めされていることから、溝76aの底面76bと光学素子4の相対的な位置関係にはほとんどズレが生じず、その結果、光ファイバ72,74を伝搬する光の光軸と光学素子4との相対的な位置関係にもほとんどズレが生じない。したがって、光学素子4が光アイソレータ素子である場合のように、光軸と光学素子4との相対的な位置関係に高い精度が要求される場合であって 図17は、本発明の好ましい他の実施の形態による光回路80の外観(組み立て前の状態)を示す略斜視図であり、図18は、図17のB−B線に沿った組み立て後の略断面図である。
【0075】
図17に示す光回路80は、埋込型光部品2、導波路層82及び基板83から構成される。導波路層82内には、溝82aによって分断された光導波路84と光導波路86からなる一対の埋込型導波路が設けられており、溝82aを介してこれら光導波路84と光導波路86の終端部が対向している。溝82aには埋込型光部品2が挿入され、図18に示すように、生じる隙間に光学接着剤88を充填することにより溝82a内に埋込型光部品2が固定される。ここで、溝82aの幅(光導波路84の終端部から光導波路86の終端部までの距離)は、埋込型光部品2が挿入可能な限度においてできる限り狭く設定することが好ましく、溝82aの底面82bから光導波路84,86の終端部までの距離は、埋込型光部品2を挿入した場合、光導波路84,86の終端部が埋込型光部品2に含まれる光学素子4の主面4a,4bに対向するような距離に設定される。
【0076】
これにより、溝82aに埋込型光部品2を挿入すると、図18に示すように、光導波路84と光導波路86との間に光学素子4が介在することになるので、光導波路84,86を伝搬する光には光学素子4が持つ所定の光学特性が与えられ、光回路として機能することになる。したがって、光学素子4が光フィルタ素子であれば本光回路は光フィルタ回路として機能し、光学素子4が光アイソレータ素子であれば本光回路は光アイソレータ回路として機能することになる。
【0077】
そして、上述の通り、埋込型光部品2に含まれる光学素子4は補強部材6,8によって正確に位置決めされていることから、溝82aの底面82bと光学素子4の相対的な位置関係にはほとんどズレが生じず、その結果、光導波路84,86を伝搬する光の光軸と光学素子4との相対的な位置関係にもほとんどズレが生じない。したがって、光学素子4が光アイソレータ素子である場合のように、光軸と光学素子4との相対的な位置関係に高い精度が要求される場合であっても、かかる要求を容易に満たすことが可能となる。
【0078】
尚、上記光回路70,80においては、一例として図1及び図2に示した埋込型光回路2を用いたが、埋込型光回路2の代わりに既に説明した他の埋込型光回路を用いることも当然に可能である。
【0079】
次に、本発明をアレイタイプの埋込型光学部品に適用した例について説明する。
【0080】
図19は、本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品92の外観を示す略斜視図であり、図20は、図19に示す埋込型光部品92を各要素に分解した状態(組み立て前の状態)を示す分解斜視図である。
【0081】
図19及び図20に示す埋込型光部品92は、複数の光学素子94−1,94−2,94−3(これらをまとめて光学素子94と呼ぶことがある)と、補強部材96と、補強部材98とから構成されており、補強部材96は光学素子94−1,94−2,94−3にそれぞれ対応したL字型領域96−1,96−2,96−3を有し、補強部材98は光学素子94−1,94−2,94−3にそれぞれ対応したL字型領域98−1,98−2,98−3を有している。補強部材96のL字型領域96−1,96−2,96−3は、それぞれ光学素子94−1,94−2,94−3に対して図1及び図2に示したL字型の補強部材6と同じ役割を果たし、補強部材98のL字型領域98−1,98−2,98−3は、それぞれ光学素子94−1,94−2,94−3に対して図1及び図2に示したL字型の補強部材8と同じ役割を果たす。つまり、各L字型領域と対応する光学素子との相対的な関係は、図1及び図2に示した補強部材6,8と光学素子4との相対的な関係と同じ関係を有する。したがって、各L字型領域の形状やサイズが対応する光学素子94の形状やサイズに応じて設定されていれば、各光学素子94の形状やサイズが互いに異なっていても構わない。
【0082】
このため、光学素子94−1,94−2,94−3と補強部材96,98とを組み合わせた場合、光学素子94−1はL字型領域96−1及びL字型領域98−1によって位置決めされ、光学素子94−2はL字型領域96−2及びL字型領域98−2によって位置決めされ、光学素子94−3はL字型領域96−3及びL字型領域98−3によって位置決めされる。補強部材96と補強部材98との間に形成される隙間はいずれも接着剤10によって満たされ、これにより複数の光学素子94、補強部材96及び補強部材98が一体化されてアレイ状の埋込型光部品92となる。
【0083】
このようなアレイ状の埋込型光部品92は、アレイ状の光導波路を分断して設けられた溝に挿入することによって、アレイ状の光回路を構成することが可能である。
【0084】
図21はアレイ状の光回路120の一例を示す分解斜視図である。光回路120は、基板122と、基板122上に設けられた導波路層124と、導波路層124内に設けられた複数対の光導波路126−1,126−2,126−3(これらをまとめて光導波路126と呼ぶことがある)及び128−1,128−2,128−3(これらをまとめて光導波路128と呼ぶことがある)と、これら複数対の光導波路を分断する溝124aに挿入された埋込型光部品92とを備えて構成される。
【0085】
溝124aの底面124bから光導波路126,128の終端部までの距離は、埋込型光部品92を挿入した場合、光導波路126,128の終端部が埋込型光部品92に含まれる光学素子94の主面に対向するような距離に設定される。これにより、溝124aに埋込型光部品92を挿入すると、対応する光導波路間(光導波路126−1と光導波路128−1との間、光導波路126−2と光導波路128−2との間、光導波路126−3と光導波路128−3との間)に光学素子94が介在することになるので、光導波路126,128を伝搬する光には光学素子94が持つ所定の光学特性が与えられ、アレイ状の光回路として機能することになる。
【0086】
尚、図19及び図20に示した埋込型光部品92は、図1及び図2に示した埋込型光部品2をアレイ状としたものであるが、図3及び図4に示した埋込型光部品12等、既に説明した他の埋込型光部品をアレイ状に構成することも可能である。
【0087】
また、埋込型光部品92は、図22(a)で示す面で切断することにより、図22(b)に示すように複数の埋込型光部品92−1、92−2、92−3を分離することができる。ここで、図22(a)に示す切断面は、光学素子94−1と光学素子94−2との間及び光学素子94−2と光学素子94−3との間であり、好ましくは、L字型領域96−1とL字型領域98−2の間及びL字型領域96−2とL字型領域98−3との間である。
【0088】
補強部材96のL字型領域96−1,96−2,96−3は、それぞれ光学素子94−1,94−2,94−3に対して図1及び図2に示したL字型の補強部材6と同じ役割を果たし、補強部材98のL字型領域98−1,98−2,98−3は、それぞれ光学素子94−1,94−2,94−3に対して図1及び図2に示したL字型の補強部材8と同じ役割を果たす。したがって、光学素子94−1はL字型領域96−1及びL字型領域98−1によって位置決めされ、光学素子94−2はL字型領域96−2及びL字型領域98−2によって位置決めされ、光学素子94−3はL字型領域96−3及びL字型領域98−3によって位置決めされる。
【0089】
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0090】
例えば、上記各実施形態にかかる埋込型光部品は、主面が四角形又は三角形である光学素子を用いているが、本発明において用いる光学素子の形状は特に限定されず、六角形等の多角形であっても構わないし、扇形のように一部の辺が曲面であっても構わない。
【0091】
また、上記各実施形態にかかる埋込型光部品においては、光学素子の隣り合う一対の側面(例えば側面A1と側面B1)を補強部材の隣り合う一対の支持面(例えば側面E1と側面F1)に位置決めしているが、これら一対の側面や一対の支持面が互いに隣り合う側面又は支持面である必要はなく、これらの間に他の側面又は支持面が存在していても構わない。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光学素子の一対の側面を補強部材の一対の支持面に位置決めすることができることから、光学素子を高精度に位置決めした状態で補強部材に固定することが可能となる。このため、光軸と光学素子との相対的な位置関係に高い精度が要求される場合であっても、かかる要求を容易に満たすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態による埋込型光部品2の外観を示す略斜視図である。
【図2】図1に示す埋込型光部品2の分解斜視図である。
【図3】本発明の好ましい他の実施形態による埋込型光部品12の外観を示す略斜視図である。
【図4】図3に示す埋込型光部品12の分解斜視図である。
【図5】本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品22の外観を示す略斜視図である。
【図6】図5に示す埋込型光部品22の分解斜視図である。
【図7】本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品32の外観を示す略斜視図である。
【図8】図7に示す埋込型光部品32の分解斜視図である。
【図9】本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品42の外観を示す略斜視図である。
【図10】図9に示す埋込型光部品42の分解斜視図である。
【図11】補強部材の角部が丸くなっている状態を示す部分斜視図である。
【図12】補強部材の角部に切り欠き部50を設けた状態を示す部分斜視図である。
【図13】光学素子の角部に面取り部52を設けた状態を示す部分斜視図である。
【図14】光アイソレータ素子60の構造を概略的に示す斜視図である。
【図15】本発明の好ましい実施の形態による光回路70の組み立て前における外観を示す略斜視図である。
【図16】図15のA−A線に沿った組み立て後の略断面図である。
【図17】本発明の好ましい他の実施の形態による光回路80の組み立て前における外観を示す略斜視図である。
【図18】図17のB−b線に沿った組み立て後の略断面図である。
【図19】本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品92の外観を示す略斜視図である。
【図20】図19に示す埋込型光部品92の分解斜視図である。
【図21】本発明の好ましいさらに他の実施形態による光回路120の組み立て前における外観を示す略斜視図である。
【図22】本発明の好ましいさらに他の実施形態による埋込型光部品92から埋込型光部品2を製造する過程を示す図である。
【図23】従来の埋込型光部品100の外観を示す略斜視図である。
【図24】従来の埋込型光部品100を各要素に分解した状態を示す分解斜視図である。
【図25】従来の埋込型光部品100を用いた光回路を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
2、12、22、32、42、92、100 埋込型光部品
4、44、94、94−1、94−2、94−3、104 光学素子
4a、4b、44a、44b、104a、104b 光学素子の主面
6、8、16、18、26、28、36、38、46、48、96、98、102 補強部材
6a、6b、8a、8b、46a、46b、48a、48b 補強部材の主面
6c、8c 補強部材の端面
8d、18d、28d、38d 補強部材の底面
10、106 接着剤
78、88 光学接着剤
50 切り欠き部
52 面取り部
60 光アイソレータ素子
62 ファラデー回転子
64、66 偏光子
64a、66a 偏光子の表面
70、80、120 光回路
72、74 光ファイバ
76 フェルール
76a、82a、112、124a 溝
76b、82b、124b 溝の底面
82、124 導波路層
83、122 基板
84、86、108、110、126−1、126−2、126−3、128−1、128−2、128−3 光導波路
96−1、96−2、96−3、98−1、98−2、98−3 L字型領域
102a 凹部
A1,B1,C1,D1,A2,B2,C2 光学素子の側面
E1,F1,H1,I1,D2,E2,F2 補強部材の支持面
G1,J1,E1’,H1’,G1’,J1’,G2,H2 補強部材の接着面
L11〜L14、L21〜L24、L31〜L34、L41〜L43、L51〜L53 交線

Claims (10)

  1. 第1及び第2の側面を有する光学素子と、第1及び第2の支持面を有し、これらが成す角が前記第1及び第2の側面が成す角と実質的に等しい第1の補強部材と、前記第1及び第2の側面を前記第1及び第2の支持面にそれぞれ位置決めする第2の補強部材とを備えることを特徴とする埋込型光部品。
  2. 前記光学素子は第3及び第4の側面をさらに有し、前記第2の補強部材は第3及び第4の支持面を有しており、前記第3及び第4の側面が成す角と前記第3及び第4の支持面が成す角が実質的に等しく、前記第1の補強部材は、前記第3及び第4の側面を前記第3及び第4の支持面にそれぞれ位置決め可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の埋込型光部品。
  3. 前記第1の補強部材には、前記第1及び第2の支持面の間に切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の埋込型光部品。
  4. 前記第1の光学素子には、前記第1及び第2の側面の間に面取り部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の埋込型光部品。
  5. 前記光学素子には、少なくともファラデー回転子が含まれていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の埋込型光部品。
  6. 前記光学素子には、少なくとも光フィルタが含まれていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の埋込型光部品。
  7. 前記第1及び第2の補強部材の少なくとも一方の一部又は全部が磁石からなることを特徴とする請求項5に記載の埋込型光部品。
  8. それぞれ第1及び第2の側面を有する複数の光学素子と、前記複数の光学素子に対して各々第1及び第2の支持面を有し対応する前記第1及び第2の支持面が成す角が対応する光学素子の前記第1及び第2の側面が成す角と実質的に等しい第1の補強部材と、各光学素子の前記第1及び第2の側面を対応する前記第1及び第2の支持面にそれぞれ位置決めする第2の補強部材とを備えることを特徴とする埋込型光部品。
  9. 第1及び第2の補強部材を用いて複数の光学素子を固定するステップと、前記第1及び第2の補強部材を切断することにより、少なくとも一つの光学素子をそれぞれ含む複数の埋込型光部品に分離するステップとを備える埋込型光部品の製造方法であって、前記複数の光学素子はそれぞれ第1及び第2の側面を有し、前記第1の補強部材は前記複数の光学素子に対して各々第1及び第2の支持面を有し対応する前記第1及び第2の支持面が成す角が対応する光学素子の前記第1及び第2の側面が成す角と実質的に等しく、前記第2の補強部材は各光学素子の前記第1及び第2の側面を対応する前記第1及び第2の支持面にそれぞれ位置決めするものであることを特徴とする埋込型光部品の製造方法。
  10. 溝により分断された少なくとも一対の光導波路と、前記溝に挿入された請求項1乃至8のいずれか1項に記載の埋込型光部品とを備えることを特徴とする光回路。
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