JP3953987B2 - 光ディスク再生方法、光ディスク再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク再生方法、光ディスク再生装置に係り、とくに、CD−ROM、CD−WO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAMなど、螺線状にトラックの形成された光ディスクの隣接する複数本のトラックに各々、別個の光ビームを同時に照射し、各戻りビームの検出出力から、記録データ再生系で各光ビームの照射されたトラックの記録データを読み取るようにした光ディスク再生方法、光ディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−ROMから記録データを高速に読み取る方法の1つとして、マルチビーム方式が有る。これは、螺線状にトラックの形成された光ディスクの隣接する複数本のトラックに各々、別個の光ビームを同時に照射し、各戻りビームの検出出力から記録データ再生系により、各光ビームの照射されたトラックの記録データを同時に読み取り、該読み取ったデータを重複及び抜けが生じないようにしながら記録順に出力するようにしたものである。
【0003】
マルチビーム方式による光ディスク(CD−ROM)の再生方法を図20を参照して説明する。1は信号面側(光ピックアップ側)から見たCD−ROMであり、データの記録されたトラックが螺線状に形成されている(図20の上側が外周側、下側が内周側)。2は5個の光ビームを照射できる光ピックアップであり、CD−ROM1に対し相対的に回転しながら、かつ、記録データの読み取りの進行に伴って内周側から外周側に移動する。今、光ピックアップ2がIの位置に来てデータの読み取りを開始したとき、トラックx〜(x+4)に各々、光ビーム31 〜35 が個別に同時照射され、各戻りビームの検出出力から所定の記録データ再生系により、各光ビーム31 〜35 の照射されたトラックの記録データが同時に読み取られ、かつ、重複及び抜けがないようにしてCD−ROM1での記録順にシリアルに出力される。
【0004】
CD−ROM1の記録データは、CD信号フォーマットに従いサブコードQチャンネルのA−time(Absolute−time; 絶対時間) の1フレーム単位(1フレーム=1/75秒)で構成されており、光ピックアップ2が図20のIの位置から読み取りを開始した場合、光ビーム31 の系統により、A−time=23分40秒60フレームの部分から正しく記録データが読み取られ、光ビーム32 の系統により、A−time=23分41秒00フレームの部分から正しく記録データが読み取られ、光ビーム33 の系統により、A−time=23分41秒15フレームの部分から正しく記録データが読み取られ、光ビーム34 の系統により、A−time=23分41秒30フレームの部分から正しく記録データが読み取られ、光ビーム35 の系統により、A−time=23分41秒45フレームの部分から正しく記録データが読み取られる。
【0005】
CD−ROM1がほぼ1回転分(1回転強)だけ回転し、光ピックアップ2による読み取りが図20のIIの位置まで進むと(光ビーム31 〜35 はトラック(x+1)〜(x+5)に照射されている)、光ビーム31 により、A−time=23分40秒74フレームまで正しく記録データが読み取られ、光ビーム32 により、A−time=23分41秒14フレームまで正しく記録データが読み取られ、光ビーム33 により、A−time=23分41秒29フレームまで正しく記録データが読み取られ、光ビーム34 により、A−time=23分41秒44フレームまで正しく記録データが読み取られて、光ビーム31 〜35 による読み取りデータに抜けがなくなる(このとき光ビーム35 はA−time=23分41秒59フレームまで正しく記録データを読み取っている)。各光ビーム31 〜35 による読み取りデータは、重複が生じないようにしながら記録順に外部に出力される。
【0006】
光ピックアップ2による読み取りが図20のIIの位置まで進んだところで、光ピックアップ2はフォワード方向(CD−ROM1の外周方向)へ3トラック分だけトラックジャンプされる。すると、光ピックアップ2が図20のIIIの位置に飛び(光ビーム31 〜35 はトラック(x+4)〜(x+8)に照射される)、この後、再びデータの読み取りが再開されて、光ビーム31 の系統により、A−time=23分41秒48フレームの部分から正しく記録データが読み取られ、光ビーム32 の系統により、A−time=23分41秒63フレームの部分から正しく記録データが読み取られ、光ビーム33 の系統により、A−time=23分42秒03フレームの部分から正しく記録データが読み取られ、光ビーム34 の系統により、A−time=23分42秒18フレームの部分から正しく記録データが読み取られ、光ビーム35 の系統により、A−time=23分42秒33フレームの部分から正しく記録データが読み取られる。
【0007】
CD−ROM1がほぼ1回転分(1回転強)だけ回転し、光ピックアップ2による読み取りが図20のIVの位置まで進むと(光ビーム31 〜35 はトラック(x+5)〜(x+9)に照射されている)、光ビーム31 の系統により、A−time=23分41秒62フレームまで正しく記録データが読み取られ、光ビーム32 の系統により、A−time=23分42秒02フレームまで正しく記録データが読み取られ、光ビーム33 の系統により、A−time=23分42秒17フレームまで正しく記録データが読み取られ、光ビーム34 の系統により、A−time=23分42秒32フレームまで正しく記録データが読み取られて、読み取りデータに抜けがなくなる(このとき光ビーム35 の系統はA−time=23分42秒47フレームまで正しく記録データを読み取っている)。各光ビーム31 〜35 による読み取りデータは、重複が生じないようにしながら記録順に外部に出力される。
【0008】
光ピックアップ2がCD−ROM1に対しIからIIの位置まで相対的に1回転する間に、光ビーム35 の系統によりA−time=23分41秒45フレームから23分41秒59フレームまで記録データが読み取られており、光ピックアップ2がCD−ROM1に対しIIIからIVの位置まで相対的に1回転する間に、光ビーム31 の系統によりA−time=23分41秒48フレームから23分41秒62フレームまで記録データが読み取られており、A−time=23分41秒48フレームから23分41秒59フレームまでが重複している。そこで、A−time=23分41秒48フレームから23分41秒59フレームまでは先に光ビーム35 の系統により読み取られたデータを出力し、光ビーム31 の系統により読み取ったデータは捨てるようにしている。
【0009】
なお、図20のIIの位置からトラックジャンプする際、ジャンプをするトラック本数を4にはせず、直前に光ビーム35 の系統によりデータの読み取りがなされたトラック(x+4)に光ビーム31 を照射させるため、ジャンプをするトラック本数を3とする。理由は、ジャンプをするトラック本数を4にしてしまうと、光ピックアップ2は図20のIII´の位置に飛び、この後、光ビーム31 の系統によりA−time=23分41秒63フレームから記録データが読み取られることになり、トラックジャンプ前に光ビーム35 によりまだ読み取られていなかったA−time=23分41秒60フレームから23分41秒62フレームまでのデータが抜けてしまうからである。
一般に、光ビームの個数がn(但し、nは3以上の整数)であれば、各光ビームの系統によりほぼ1回転分の読み取りをし、次いで、(n−2)本分だけフォワード方向にトラックジャンプし、しかるのち、再び記録データのほぼ1回転分の読み取りをするという動作を繰り返すことで、CD−ROM1の高速再生をする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CD−ROM1のトラックピッチのバラツキ、面振れ、芯振れなどにより、幾つかの光ビームの系統による記録データの読み取りが出来なくなることがある。この場合、上記した従来技術の如く、n個の各光ビームの系統によりほぼ1回転分の読み取りをし、次いで、(n−2)本分だけフォワード方向にトラックジャンプし、しかるのち、再び記録データのほぼ1回転分の読み取りをするという動作を繰り返す光ディスク再生方法では、例えば、図20の場合に、光ビーム32 の系統による記録データの読み取りが出来なくなっていると、光ピックアップ2が図20のIの位置からほぼ1回転分、記録データの読み取りを行ったとき、A−time=23分41秒00フレームから23分41秒14フレームまでの記録データの読み取りがされない。
【0011】
光ピックアップ2がIIの位置に来ると、トラック3つ分のトラックジャンプを行いIIIの位置まで飛ぶので、A−time=23分41秒00フレームから23分41秒14フレームまでの記録データは読み取られないままとなってしまい、次に、IIIの位置からほぼ1回転分、記録データの読み取りを行ったときも、A−time=23分41秒63フレームから23分42秒02フレームまでの記録データの読み取りがされないままとなってしまう。
従って、ユーザは所要のデータの一部を入手できなくなるという事態が起きる問題があった。
【0012】
本発明は上記した従来技術の問題に鑑み、一部の光ビームによるデータの読み取りが出来なくなっても、所要のデータの入手を可能とする光ディスク再生方法、光ディスク再生装置を提供することを、その目的とする。
また、光ディスクから効率良くデータを読み取ることのできる光ディスク再生方法、光ディスク再生装置を提供することを、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の光ディスク再生方法では、n個(但し、nは3以上の整数)の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が出来たとき、記録データを読み取り可能な系統の光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった光ビームの系統の内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、記録データの読み取り可能な各光ビームの各系統での光ディスクに対するほぼR回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとの(Q−1)本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させるようにしたこと、を特徴としている。
【0014】
これにより、光ディスクのトラックピッチのバラツキ、面振れ、芯振れなどにより、幾つかの光ビームの系統による記録データの読み取りが出来なくなっても、記録データを読み取り可能な光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、光ビームが一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、記録データの読み取り可能な各光ビームの各系統での光ディスクに対するほぼ(R+1)回転分の連続的な読み取りと、(Q−1)本分のトラックジャンプを交互に繰り返すことで、読み取りデータに抜けが生じないようにしながら、光ディスクから所要のデータを確実かつ非常に効率良く読み取ることができる。
本発明の請求項2記載の光ディスク再生方法では、n個の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が出来たときに記録データを読み取り可能な系統の光ビームが互いに隣接する2系統または1系統であれば、記録データを読み取り可能な1つの系統での連続的な読み取りを行わせて光ディスクを再生させるようにしたこと、を特徴としている。
【0015】
本発明の請求項3記載の光ディスク再生装置では、n個(但し、nは3以上の整数)の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が有るか判別する判別手段と、判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたとき、記録データを読み取り可能な系統の光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、Rを連続読み取り回転数、J=(Q−1)をトラックジャンプをするトラック本数として設定する設定手段とを設け、再生制御手段は、判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたとき、設定手段でIとJが設定されれば、再生時、光学的検出手段と記録データ再生手段を制御し、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼR回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとのJ本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させるようにしたこと、を特徴としている。
【0016】
これにより、n個(但し、nは3以上の整数)の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が有るか判別し、有ると判別されたとき、記録データを読み取り可能な系統の光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、I=(R+1)を連続読み取り回転数、J=(Q−1)をトラックジャンプをするトラック本数として設定し、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼI回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとのJ本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させるので、光ディスクのトラックピッチのバラツキ、面振れ、芯振れなどにより、幾つかの光ビームの系統による記録データの読み取りが出来なくなっても、読み取りデータに抜けが生じないようにしながら、光ディスクから所要のデータを確実かつ非常に効率良く読み取ることができる。
本発明の請求項4記載の光ディスク再生装置では、n個の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が有るか判別する判別手段と、判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたとき、記録データを読み取り可能な系統の光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、I=(R+1)を連続読み取り回転数、J=(Q−1)をトラックジャンプをするトラック本数として設定する設定手段とを設け、前記再生制御手段は、判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたとき、設定手段でIとJが設定されれば、再生時、光学的検出手段と記録データ再生手段を制御し、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼI回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとのJ本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させるようにし、判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたときに記録データを読み取り可能な系統の光ビームが互いに隣接する2系統または1系統であれば、記録データを読み取り可能な1つの系統での連続的な読み取りを行わせて光ディスクを再生させるようにしたこと、を特徴としている。
【0017】
請求項1、2において、記録データ再生系は、各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを同時に読み取るとともに、重複及び抜けがないようにしながら、光ディスク上での記録順に出力するようにしても良い。
同様に、請求項3、4において、記録データ再生手段は、各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを同時に読み取るとともに、重複及び抜けがないようにしながら、光ディスク上での記録順に出力するようにしても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施の形態を説明する準備として図1を参照して本発明の原理を説明する。
図1は本発明の原理に係る光ディスク再生方法を具現したCD−ROM再生装置のブロック図であり、図20と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図1において、1はCD−ROMであり、データの記録されたトラックが螺線状に形成されている(図1の左側が内周側、右側が外周側)。CD−ROM1は図示しないスピンドルモータにより線速度一定で回転される。2はマルチビーム方式の光ピックアップであり、CD−ROM1の隣接するn=5本のトラックに対し、各々、別個に光ビーム31 〜35 を同時に照射し、各戻りビームを別個のフォトディテクタPD1 〜PD5 で検出(受光)し、検出信号としての光電流を出力する。
【0019】
光ピックアップ2の内、4はレーザダイオードであり、レーザビーム3を発光する。5はレーザダイオード4の光軸に対し垂直に配置され、レーザビーム3を回折し、−2次回折光である光ビーム31 、−1次回折光である光ビーム32 、0次回折光である光ビーム33 、+1次回折光である光ビーム34 、+2次回折光である光ビーム35 を形成させるグレーティング(回折格子)、6は2つの直角プリズムを貼り合わせたビームスプリッタ、7は各ビームを拡散光から平行光にするコリメータレンズ、8はビームスプリッタ6及びコリメータレンズ7を通過した光ビーム31 〜35 をCD−ROM1の信号面1Aに合焦させる対物レンズ、9はCD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8をCD−ROM1の垂直方向に移動し、CD−ROM1の面振れに関わらず光ビーム31 〜35 の信号面1Aに対する合焦状態を維持させるためのフォーカスアクチュエータ、10はCD−ROM1の芯振れに追従して対物レンズ8をCD−ROM1に対し半径方向に移動し、CD−ROM1の芯振れに関わらず、各ビーム31 〜35 にトラックを正しくトレースさせるためのトラッキングアクチュエータである。フォーカスアクチュエータ9とトラッキングアクチュエータ10は後述するサーボ回路により個別に駆動される。
【0020】
PD1 〜PD5 は各々、光ビーム31 〜35 に対応して個別に設けられたフォトディテクタであり、受光量に比例した光電流を出力する。光ビーム31 〜35 がCD−ROM1の信号面1Aで反射した各戻りビームは、対物レンズ8、コリメータレンズ7を通ったあとビームスプリッタ6で反射し、シリンドリカルレンズ、ディテクタレンズ等の光学系(図示せず)を通ったあと、個別にフォトディテクタPD1 〜PD5 に入射する。フォトディテクタPD1 、PD2 、PD4 、PD5 は受光量に比例した光電流I1 、I2 、I4 、I5 を、光ビーム31 、
32 、34 、35 の各戻りビームの検出信号として出力する。フォトディテクタPD3 は、通常の1ビーム方式の光ピックアップに用いられているのと同様の4分割フォトダイオードであり、A,B,C,Dの各分割ダイオード毎に受光量に比例した光電流I3 −A、I3 −B、I3 −C、I3 −Dを出力する。
【0021】
11は再生時やサーチ時に光ピックアップ2をCD−ROM1の半径方向に移動するためのスレッドモータであり、サーボ回路により駆動されて、サーチ時に光ピックアップ2をフォワード方向またはリバース方向に所望位置まで移動したり、再生時に、CD−ROM1の再生の進行に従い、光ピックアップ2を次第にフォワード方向へ移動する。
【0022】
20は記録データ再生系であり、光ピックアップ2の各フォトディテクタPD1 〜PD5 の受光出力から各光ビーム31 〜35 の照射されたトラックの記録データを同時に読み取り、かつ、重複及び抜けが無いようにしながら、CD−ROM1での記録順にシリアルに出力する。この記録データ再生系20の内、211 、212 、214 、215 は各々、フォトディテクタPD1 、PD2 、PD4 、PD5 から出力された光電流I1 、I2 、I4 、I5 を電流/電圧変換し、光ビーム31 、32 、34 、35 に対応したRF信号RF1 、RF2 、RF4 、RF5 を出力する電流/電圧変換器(I/V)、213 −A、213 −B、213 −C、213 −Dは各々、フォトディテクタPD3 から出力された光電流I3 −A、I3 −B、I3 −C、I3 −Dを電流/電圧変換し、電圧値VA 、VB 、VC 、VD を出力する電流/電圧変換器(I/V)である。
【0023】
22は演算部であり、(VA +VB +VC +VD )の演算を行って光ビーム33 に対応したRF信号RF3 を出力したり、(VA +VC )−(VB +VD )の演算を行ってフォーカスエラー信号FEを出力したり、(VA +VB )−(VC +VD )の演算を行ってトラッキングエラー信号TEを出力する。23はフォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御、スレッドサーボ制御を行うサーボ回路であり、フォーカスエラー信号FEに基づき、該FEが零となるようにフォーカスアクチュエータ9を駆動して光ビーム31 〜35 を信号面1Aに合焦させ、トラッキングエラー信号TEに基づき、該TEが零となるようにトラッキングアクチュエータ10を駆動して光ビーム31 〜35 を各々、対応するトラックに追従(オントラック)させる。
【0024】
241 〜245 は各々、光ビーム31 〜35 の空間伝達周波数特性(MTF)に依る高域減衰を補償するためにRF信号RF1 〜RF5 の高域成分を持ち上げ、符号間干渉の発生を抑える波形等化回路である。なお、波形等化回路243 に入力されるRF信号RF3 または波形等化回路243 から出力されるRF信号RF3 はサーボ回路23に入力される。サーボ回路23はフォーカスサーボをオンさせる際、フォーカスサーチ動作をさせながらフォーカスエラー信号FEの値がフォーカスサーボの負帰還領域に入っているタイミングを判定してサーボをオンさせる。また、トラッキングサーボをオンさせる際、RF信号RF3 を用いて光ビーム33 がトラッキングサーボの負帰還領域に入っているタイミングを判定してサーボをオンさせる。
【0025】
261 〜265 は第1信号処理回路であり、各々、RF信号RF1 〜RF5 を入力して、2値化、PLL回路を用いたクロック再生、ビット復調、フレーム同期検出、EFM復調、サブコード復調を行い、EFM復調後のデータ(但し、P,Qパリティを含む)DATA1 〜DATA5 を1ブロック単位(1サブコードフレームが完結する98フレーム分の単位)で対応するサブコードQチャンネルのA−timeデータAT1 〜AT5 とともに出力する。第1信号処理回路261 〜265 は復調後のデータDATA1 〜DATA5 を1シンボル(8ビット)ずつシリアルに出力する。第1信号処理回路261 〜265 はフレーム同期を検出すると、後述するシステムコントローラへHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を出力する。このフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 は、光ビーム31 〜35 の系統別にデータの読み取りが可の状態か、不可の状態か判断するのに用いる。第1信号処理回路263 から出力されたA−timeデータAT3 もシステムコントローラに入力される。RF信号RF3 の系統の第1信号処理回路263 にはフレーム同期信号が一定の時間間隔で検出されるようにするためのCLV制御回路(図示せず)が内蔵されており、図示しないスピンドルモータ駆動回路に対しCLV制御を行ってCD−ROM1を線速度一定で回転させる。
【0026】
30は各第1信号処理回路261 〜265 から出力された1ブロック単位ずつでのデータを並列に入力するとともに、重複及び抜けが無いようにして記録順にシリアルに出力するパラレル/シリアル変換部(P/S)である。このパラレル/シリアル変換部30の具体的な構成を図2に示す。図2において、321 〜325 は各々、第1領域と第2領域の2つの記憶領域を有し、第1信号処理回路261 〜265 に対応して設けられたメモリであり、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたデータDATA1 〜DATA5 がいずれか一方の記憶領域に記憶される。第1領域及び第2領域は十分なブロック単位数のデータDATA1 〜DATA5 を記憶できる容量を有する。331 〜335 は各々、第1領域と第2領域の2つの記憶領域を有し、第1信号処理回路261 〜265 に対応して設けられたメモリであり、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたA−timeデータAT1 〜AT5 が、各々、対応するデータDATA1 〜DATA5 のメモリ321 〜325 に格納された位置を示す先頭アドレスA1S〜A5S(またはa1S〜a5S)と最後尾アドレスA1e〜A5e(またはa1e〜a5e)とともに、いずれか一方の記憶領域に記憶される。第1領域及び第2領域は十分な数のA−timeデータAT1 〜AT5 を記憶できる容量を有する。
【0027】
311 〜315 は各々、第1信号処理回路261 〜265 に対応して設けられた書き込みコントローラであり、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたデータDATA1 〜DATA5 をメモリ321 〜325 の第1領域または第2領域に書き込み、A−timeデータAT1 〜AT5 を対応するデータDATA1 〜DATA5 のメモリ321 〜325 に格納された位置を示す先頭アドレスA1s〜A5s(またはa1s〜a5s)と最後尾アドレスA1e〜A5e(またはa1e〜a5e)とともにメモリ331 〜335 の第1領域または第2領域に書き込む。
【0028】
例えば、書き込みコントローラ31f (f=1〜5)がメモリ32f の第1領域に15ブロック分のデータDATAf (1)〜DATAf (15)を書き込み、第2領域に15ブロック分のデータDATAf (16)〜DATAf (30)を書き込んだときのメモリ32f と33f の記憶内容を図3に示す。メモリ33f の第1領域には、データDATAf (1)〜DATAf (15)の各ブロックに係るA−timeデータが例えば、23分40秒60フレーム〜23分40秒74フレームの如く書き込まれ、メモリ32f の第1領域でのデータDATAf (1)〜DATAf (15)の格納位置を示す先頭アドレスAfs(1)と最後尾アドレスAfe(1)〜先頭アドレスAfs(15)と最後尾アドレスAfe(15)が書き込まれた状態となる。メモリ33f の第2領域には、データDATAf (16)〜DATAf (30)の各ブロックに係るA−timeデータが例えば、23分41秒48フレーム〜23分41秒62フレームの如く書き込まれ、メモリ32f の第2領域でのデータDATAf (16)〜DATAf (30)の格納位置を示す先頭アドレスafs(1)と最後尾アドレスafe(1)〜先頭アドレスafs(15)と最後尾アドレスafe(15)が書き込まれた状態となる。
【0029】
34は読み出しコントローラであり、メモリ331 〜335 に記憶されたA−timeデータAT1 〜AT5 及び先頭アドレスA1s〜A5s(またはa1s〜a5s)と最後尾アドレスA1e〜A5e(またはa1e〜a5e)を参照して、メモリ321 〜325 に記憶されたデータDATA1 〜DATA5 を、重複及び抜けが生じないようにしながら、CD−ROM1上の記録順(A−time順)に読み出し、シリアルに1シンボルずつ出力する。書き込みコントローラ311 〜315 と読み出しコントローラ34の具体的な動作については後述する。
【0030】
図1に戻って、40は第2信号処理回路であり、パラレル/シリアル変換部30からシリアル出力されたデータを入力し、1ブロックずつ、まず、ディスクランブルをしたあと、CIRC符号に基づく誤り検出/訂正(Pパリティによる誤り検出/訂正、ディインタリーブ、Qパリティによる誤り検出/訂正)をしてCD−DA規格に従うLchデータ、Rchデータを復調し、更に、これらLchデータ、RchデータからCD−ROM規格に基づき、同期検出、ディスクランブル、ヘッダ検出、EDC及びECC符号による誤り検出/訂正をすることでCD−ROMデータの復調をし、外部のホストコンピュータに出力する。
【0031】
50はマイコン構成のシステムコントローラであり、サーボ回路23に対し、サーチ時には、サーボ回路23にサーチ指令を与え、スレッドモータ11をサーチ駆動させて光ピックアップ2をCD−ROM1のフォワード方向またはリバース方向に所望位置まで移動させ、再生時は、サーボ回路23に各種サーボオン指令を与え、光ビーム31 〜35 をCD−ROM1の信号面1Aに合焦させながら、かつ、互いに隣接する5つのトラックにオントラック状態とさせる。そして、1回転または2回転以上の適当な回転数分だけ各トラックから記録データを読み取る毎に、フォワード方向への所定トラック数のトラックジャンプ指令を与え、トラックジャンプさせる。
【0032】
また、システムコントローラ50は再生開始時に、CD−ROM1が1回転する間、各第1信号処理回路261 〜265 から入力されたフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を監視し、CD−ROM1のトラックピッチのバラツキ、面振れ、芯振れなどにより、光ビーム31 〜35 のいずれかの系統について、データの読み取りが出来なくなっているものが有るか無いかチェックし、フレーム同期検出信号FS1 〜FS5 がいずれもHであり、データの読み取りが出来なくなっているものが無い時は、パラレル/シリアル変換部30に普通書き込み・読み出し指令を与え、第1信号処理回路261 〜265 の全てから出力されたデータDATA1 〜DATA5 によりメモリ321 〜325 への書き込み・読み出しをさせる。
【0033】
これに対し、いずれか1または複数の光ビームについてフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が一定時間以上(例えば、1/75秒以上)の間Lであり、データの読み取りが出来なくなっているときは、光ビーム31 〜35 の中から、データの読み取りに用いる光ビーム3i 、3j 、3k 、・・を決定し、パラレル/シリアル変換部30に対し、データ読み取りに用いる光ビームの系統を示す読み取り用系統情報「i、j、k、・・」を含む特殊書き込み・読み出し指令を与え、第1信号処理回路261 〜265 の内、読み取り用系統に係る第1信号処理回路26i 、26j 、26k 、・・から出力されたデータDATAi 、DATAj 、DATAk 、・・によりメモリ321 〜325 への書き込み・読み出しをさせる。
【0034】
システムコントローラ50から出力された通常読み出し・書き込み指令または特殊書き込み・読み出し指令は、パラレル/シリアル変換部30の読み出しコントローラ34に入力されるとともに、該読み出しコントローラ34から書き込みコントローラ311 〜315 に転送される。書き込みコントローラ311 〜315 は再生開始時に普通書き込み・読み出し指令を受けると、第1信号処理回路261 〜265 の全てから出力されたデータDATA1 〜DATA5 をそれぞれ最初はメモリ321 〜325 の第1領域に書き込んで行き、読み出しコントローラ34から中断指令を受けると書き込みを中断し、次に、再開指令を受けると前回とは反対の第2領域に書き込んで行き、以下、同様にして、中断指令を受けると書き込みを中断し、再開指令を受けると、第1領域と第2領域の内、前回とは反対の領域に書き込む。
【0035】
但し、書き込みコントローラ311 〜315 は再生開始時に特殊書き込み・読み出し指令を受けると、読み取り用系統情報「i,j,k,・・」の示す書き込みコントローラ31i 、31j 、31k 、・・だけが対応する第1信号処理回路26i 、26j 、26k 、・・から出力されたデータDATAi 、DATAj 、DATAk をそれぞれ最初はメモリ32i 、32j 、32k 、・・の第1領域に書き込んで行き、読み出しコントローラ34から中断指令を受けると書き込みを中断し、次に、再開指令を受けると前回とは反対の第2領域に書き込んで行き、以下、同様にして、中断指令を受けると書き込みを中断し、再開指令を受けると、第1領域と第2領域の内、前回とは反対の領域に書き込む。
【0036】
読み出しコントローラ34は、システムコントローラ50から普通書き込み・読み出し指令(特殊書き込み・読み出し指令)を受けた場合、メモリ331 〜335 (33i 、33j 、33k 、・・)の第1領域と第2領域の内、今回、書き込みコントローラ311 〜315 (31i 、31j 、31k 、・・)によって書き込まれた領域に格納されたA−timeデータの示すA−timeに抜けたものがなくなり、全て連続する状態となったときに書き込みコントローラ311 〜315 (31i 、31j 、31k 、・・)に中断指令を与え、システムコントローラ50にジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜335 (33i 、33j 、33k 、・・)の第1領域と第2領域の内、今回、書き込まれた領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜325 (32i 、32j 、32k 、・・)の第1領域と第2領域の内、今回書き込まれた領域のデータを対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して出力する。
【0037】
このあと、システムコントローラ50からジャンプ完了通知を入力すると、書き込みコントローラ311 〜315 (31i 、31j 、31k 、・・)に再開指令を与え、自身は、メモリ331 〜335 (33i 、33j 、33k 、・・)の第1領域と第2領域の内、今度は、前回とは反対の領域に格納されたA−timeデータの示すA−timeに抜けたものがなくなり、全て連続する状態となったときに書き込みコントローラ311 〜315 (31i 、31j 、31k 、・・)に中断指令を与え、システムコントローラ50にジャンプ指令を与え、自身はメモリ331 〜335 (33i 、33j 、33k 、・・)の第1領域と第2領域の内、前回とは反対の領域に書き込まれた領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜325 (32i 、32j 、32k 、・・)の第1領域と第2領域の内、前回とは反対の領域に書き込まれたデータを対象に、前回、第2信号処理回路40に最後に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して出力する。以下、同様の動作を繰り返す。
【0038】
次に、図4〜図11を参照して図1のCD−ROM再生装置の動作を説明する。なお、予め、CD−ROM1はCLV制御により線速度一定で回転しているものとし、また、フォーカスサーボもオンしているものとする。また、光ピックアップ2からは、CD−ROM1の隣接する5本のトラックに、各々別個にn=5個の光ビーム31 〜35 が同時に照射されるものとする。
(1)読み取り不能な系統の判別
システムコントローラ50は、図示しないホストコンピュータによりCD−ROM1に対する再生開始点のA−timeが例えば、23分41秒00フレームの如く指定されると、CD−ROM1の上で該再生開始点のA−timeを含むトラックの位置を定めてxとする(図4、図6、図8、図10、図11参照)。そして、まず、サーボ回路23にサーチ指令を与え、光ビーム31 がトラック(x−6)の位置に来るように光ピックアップ2を移動させ、しかるのち、サーボ回路23にトラッキングサーボオン指令、スレッドサーボオン指令を与えてトラッキングサーボとスレッドサーボをオンさせる。この結果、光ピックアップ2から発射された光ビーム31 〜35 はトラック(x−6)〜(x−2)に合焦及びオントラックする(図4、図6、図8、図10、図11参照)。
【0039】
各光ビーム31 〜35 が信号面1Aで反射した戻りビーム光はフォトディテクタPD1 〜PD5 が受光し、光電流I1 〜I5 を出力し、この内、フォトディテクタPD1 、PD2 、PD4 、PD5 からの光電流I1 、I2 、I4 、I5 は電流/電圧変換器211 、212 、214 、215 によりRF信号RF1 、RF2 、RF4 、RF5 に変換され、更に、波形等化回路241 、242 、244 、
245 で波形等化されたのち、第1信号処理回路261 、262 、264 、265 に入力される。また、フォトディテクタPD3 からの光電流I3 −A〜I3 −Dは電流/電圧変換器213 −A〜213 −Dにより電圧値VA 〜VD に変換され、演算部22で加算されてRF信号RF3 が作成される。そして、波形等化回路243 で波形等化されたのち、第1信号処理回路263 に入力される。
【0040】
第1信号処理回路261 〜265 は各々、入力したRF信号RF1 〜RF5 に対し、2値化、PLL回路を用いたクロック再生、ビット復調、フレーム同期検出、EFM復調、サブコード復調を行い、EFM復調後のデータ(但し、P,Qパリティを含む)DATA1 〜DATA5 を1ブロック単位で対応するサブコードQチャンネルのA−timeデータAT1 〜AT5 とともに出力する。第1信号処理回路261 〜265 は復調後のデータDATA1 〜DATA5 を1シンボル(8ビット)ずつシリアルに出力する。また、第1信号処理回路261 〜265 はフレーム同期を検出すると、システムコントローラ50へHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を出力する。
【0041】
システムコントローラ50はサーチ動作により光ピックアップ2の各光ビーム31 〜35 がトラック(x−6)〜(x−2)にオントラックしたあと、第1信号処理回路261 〜265 から入力したフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を監視し、CD−ROM1が1回転する間に、一定時間以上(ここでは、1ブロック分=1/75秒以上)の間、Lレベルを続けた系統が有るか無いかにより、記録データの読み取り不能な系統の有無を判別する。
【0042】
(2)通常書き込み・読み出し動作(図4、図5参照)
まず、光ビーム31 〜35 の全ての系統により記録データが読み取り可能な場合を説明する。
記録データの読み取り不能な系統の有無の判別により、記録データの読み取り不能な系統が無ければ、読み取り用のh個の光ビームの系統として光ビーム31 〜35 の5個全てを割り当て、また、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(n−2)=3に設定する。そして、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=5個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる。
【0043】
読み取り用のh個の光ビームの系統を割り当てるとともに、再生中の連続読み取り回転数I、再生中のトラックジャンプをするトラック本数Jを設定した時点で、光ピックアップ2が図4のIIの位置にあれば、IIの位置からフォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x−1)〜(x+3)にオントラックさせ(図4のIII参照)、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 、フォトディテクタPD5 〜第1信号処理回路265 の5系統により、トラック(x−1)〜(x+3)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 〜265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が入力された時点で、通常書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0044】
読み出しコントローラ34を介して通常書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラ311 〜315 は、各々、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたデータDATA1 〜DATA5 を1ブロック分ずつメモリ321 〜325 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ331 〜335 の第1領域に、データDATA1 〜DATA5 に対応するA−timeデータAT1 〜AT5 とメモリ321 〜325 での先頭アドレスA1s〜A5s、最後尾アドレスA1e〜A5eを対にして書き込む(図3参照)。図4の場合、メモリ331 〜335 の第1領域には各々、A−timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒00フレーム、23分41秒15フレーム、23分41秒30フレーム、23分41秒45フレーム以降が書き込まれていく(図5参照)。
【0045】
一方、通常書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜335 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ335 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ334 の第1領域に含まれており、メモリ334 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第1領域に含まれており、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第1領域に含まれており、メモリ332 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0046】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)行われて図4のIVの位置まで進むと、メモリ331 〜335 の第1領域の内容が図5の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜315 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜335 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜325 の内、今回、データDATA1 〜DATA5 の書き込まれた第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒59フレームまでが出力される。元々、ホストコンピュータで指定された再生開始点のA−timeは23分41秒00フレームなので、再生開始点の直前から出力されることになる。
【0047】
第2信号処理回路40はパラレル/シリアル変換部30からシリアル出力されたデータを入力し、1ブロックずつ、まず、ディスクランブルをしたあと、CIRC符号に基づく誤り検出/訂正(Pパリティによる誤り検出/訂正、ディインタリーブ、Qパリティによる誤り検出/訂正)をしてCD−DA規格に従うLchデータ、Rchデータを復調し、更に、これらLchデータ、RchデータからCD−ROM規格に基づき、同期検出、ディスクランブル、ヘッダ検出、EDC及びECC符号による誤り検出/訂正をすることでCD−ROMデータの復調をし、外部のホストコンピュータに出力する。
【0048】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜315 はメモリ321 〜325 と331 〜335 に対する書き込みを中断する。また、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、サーボ回路23に対しフォワード方向へのトラックジャンプをするトラック本数J=3のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2を図4のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x+3)〜(x+7)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路261 〜265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0049】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ311 〜315 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ311 〜315 は第1信号処理回路261 〜265 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA5 を、今度はメモリ321 〜325 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ331 〜335 の第2領域に、データDATA1 〜DATA5 に対応するA−timeデータAT1 〜AT5 とメモリ321 〜325 での先頭アドレスa1s〜a5s、最後尾アドレスa1e〜a5eを対にして書き込む(図3参照)。図4の場合、メモリ331 〜335 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒48フレーム、23分41秒63フレーム、23分42秒03フレーム、23分42秒18フレーム、23分42秒33フレーム以降が書き込まれていく(図5参照)。
【0050】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜335 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ335 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ334 の第2領域に含まれており、メモリ334 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第2領域に含まれており、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第2領域に含まれており、メモリ332 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用のh=5個の光ビーム31 〜35 の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0051】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)行われて図4のVIの位置まで進むと、メモリ331 〜335 の第2領域の内容が図5の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜315 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜335 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜325 の内、今回データDATA1 〜DATA5 の書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒60フレームから23分42秒47フレームまでが出力される。
【0052】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜315 はメモリ321 〜325 と331 〜335 に対する書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、光ピックアップ2を図4のVIの位置からVIIの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x+7)〜(x+11)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、第1信号処理回路261 〜265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0053】
読み出しコントローラ34を介してトラックジャンプ完了通知を受けた書き込みコントローラ311 〜315 は第1信号処理回路261 〜265 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA5 を今度はメモリ321 〜325 の第1領域に書き込み、かつ、メモリ331 〜335 の第1領域に、データDATA1 〜DATA5 に対応するA−timeデータAT1 〜AT5 とメモリ321 〜325 での先頭アドレスA1s〜A5s、最後尾アドレスA1e〜A5eを対にして書き込む。一方、読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜335 の第1領域に格納されていくA−timeに抜けたものがなくなり、全て連続する状態となったとき、メモリ321 〜325 の第1領域を対象に、前回、第2信号処理回路40に最後に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して出力する。以下、同様の動作を繰り返すことで、CD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
【0054】
(3)特殊書き込み・読み出し動作−その1(光ビーム35 の系統による読み取りが不可の場合。図6、図7参照)
光ピックアップ2が図6のIの位置からCD−ROM1に対し相対的に1回転する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、一番外周側の光ビーム35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、記録データの読み取り可能な系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの系統の数Mは、光ビーム31 〜34 の組み合わせである4であり、M≧3である。よって、読み取り用のh個の光ビームの系統として、当該M個の光ビーム31 〜34 の系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(M−2)=2に設定する。
そして、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=4個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック本数を定めてトラックジャンプさせる。
【0055】
読み取り用のh個の光ビームの系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I、再生中のトラックジャンプをするトラック本数Jを設定した時点で、光ピックアップ2が図6のIIの位置にあれば、IIの位置からフォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜34 を各々、トラック(x−1)〜(x+2)にオントラックさせ、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 の4系統により、トラック(x−1)〜(x+2)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS4 が出力された時点で、読み取り用系統情報「1、2、3、4」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0056】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「1、2、3、4」の示す系統の書き込みコントローラ311 〜314 だけが、各々、第1信号処理回路261 〜264 から出力されたデータDATA1 〜DATA4 を1ブロック分ずつメモリ321 〜324 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ331 〜334 の第1領域に、データDATA1 〜DATA4 に対応するA−timeデータAT1 〜AT4 とメモリ321 〜324 での先頭アドレスA1s〜A4s、最後尾アドレスA1e〜A4eを対にして書き込む。図6の場合、メモリ331 〜334 の第1領域には各々、A−timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒00フレーム、23分41秒15フレーム、23分41秒30フレーム以降が書き込まれていく(図7参照)。
【0057】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、以降、読み取り用系統情報「1、2、3、4」の示す系統のメモリ331 〜334 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ334 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第1領域に含まれており、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第1領域に含まれており、メモリ332 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0058】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図6のIVの位置まで進むと、メモリ331 〜334 の第1領域の内容が図7の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜324 の内、今回データDATA1 〜DATA4 の書き込まれた第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒44フレームまでが出力される。
【0059】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜314 はメモリ321 〜324 と331 〜334 に対する書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、サーボ回路23に対しフォワード方向へのトラックジャンプをするトラック本数J=2のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2を図6のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜34 を各々、トラック(x+2)〜(x+5)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路261 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS4 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0060】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ311 〜314 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ311 〜314 は第1信号処理回路261 〜264 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA4 を今度はメモリ321 〜324 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ331 〜334 の第2領域に、データDATA1 〜DATA4 に対応するA−timeデータAT1 〜AT4 とメモリ321 〜324 での先頭アドレスa1s〜a4s、最後尾アドレスa1e〜a4eを対にして書き込む。図6の場合、メモリ331 〜334 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒33フレーム、23分41秒48フレーム、23分41秒63フレーム、23分42秒03フレーム以降が書き込まれていく(図7参照)。
【0061】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜334 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ334 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第2領域に含まれており、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第2領域に含まれており、メモリ332 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0062】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図6のVIの位置まで進むと、メモリ331 〜334 の第2領域の内容が図7の如くなり、読み取り用の各系統「1、2、3、4」で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜324 の内、今回データDATA1 〜DATA4 の書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒45フレームから23分42秒17フレームまでが出力される。
【0063】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜314 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、光ピックアップ2を図6のVIの位置からVIIの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜34 を各々、トラック(x+5)〜(x+8)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、第1信号処理回路261 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS4 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。以下、同様の動作を繰り返すことで、4個の光ビーム31 〜34 を用いてCD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
【0064】
(4)特殊書き込み・読み出し動作−その2(光ビーム34 の系統による読み取りが不可の場合。図8、図9参照)
光ピックアップ2が図8のIからCD−ROM1に対し相対的に1回転する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム34 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、残りの記録データの読み取り可能な系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの系統数Mは、光ビーム31 〜33 の組み合わせである3であり、M≧3であることから、読み取り用のh個の光ビームの系統として、当該M個の光ビーム31 〜33 の系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(M−2)=1に設定する。そして、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる。
【0065】
読み取り用のh個の光ビームの系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I、再生中のトラックジャンプをするトラック本数Jを設定した時点で、光ピックアップ2が図8のIIの位置にあれば、IIの位置から光ピックアップ2をフォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜33 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)にオントラックさせ(図8のIII参照)、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 の3系統により、トラック(x−1)〜(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 〜263 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS3 が出力された時点で、読み取り用系統情報「1、2、3」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0066】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「1、2、3」の示す系統の書き込みコントローラ311 〜313 だけが、各々、第1信号処理回路261 〜263 から出力されたデータDATA1 〜DATA3 を1ブロック分ずつメモリ321 〜323 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ331 〜333 の第1領域に、データDATA1 〜DATA3 に対応するA−timeデータAT1 〜AT3 とメモリ321 〜323 での先頭アドレスA1s〜A3s、最後尾アドレスA1e〜A3eを対にして書き込む。図8の場合、メモリ331 〜333 の第1領域には各々、A−timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒00フレーム、23分41秒15フレーム以降が書き込まれていく(図9参照)。
【0067】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、以降、読み取り用系統情報「1、2、3」の示す系統のメモリ331 〜333 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第1領域に含まれており、メモリ332 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0068】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図8のIVの位置まで進むと、メモリ331 〜333 の第1領域の内容が図9の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜313 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜333 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜323 の内、今回データDATA1 〜DATA3 の書き込まれた第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒29フレームまでが出力される。
【0069】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜313 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、サーボ回路23に対しフォワード方向へのトラックジャンプをするトラック本数J=1のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2を図8のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜33 を各々、トラック(x+1)〜(x+3)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路261 〜263 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS3 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0070】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ311 〜313 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ311 〜313 は第1信号処理回路261 〜263 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA3 を今度はメモリ321 〜323 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ331 〜333 の第2領域に、データDATA1 〜DATA3 に対応するA−timeデータAT1 〜AT3 とメモリ321 〜323 での先頭アドレスa1s〜a3s、最後尾アドレスa1e〜a3eを対にして書き込む。図8の場合、メモリ331 〜333 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒18フレーム、23分41秒33フレーム、23分41秒48フレーム以降が書き込まれていく(図9参照)。
【0071】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜333 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第2領域に含まれており、メモリ332 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0072】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図8のVIの位置まで進むと、メモリ331 〜333 の第2領域の内容が図9の如くなり、読み取り用の各系統「1、2、3」で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜313 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜333 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜323 の内、今回データDATA1 〜DATA3 の書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒30フレームから23分41秒62フレームまでが出力される。
【0073】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜313 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、光ピックアップ2を図8のVIの位置からVIIの位置までトラック本数J=1だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜33 を各々、トラック(x+3)〜(x+5)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、以下、同様の動作を繰り返すことで、3個の光ビーム31 〜33 を用いてCD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
【0074】
(5)特殊書き込み・読み出し動作−その3(光ビーム34 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図10参照)
光ピックアップ2が図10のIから1回転する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム34 と35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、記録データの読み取り可能な系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの系統数Mは、光ビーム31 〜33 の組み合わせである3であり、M≧3であることから、読み取り用のh個の光ビームの系統として、当該M個の光ビーム31 〜33 の系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(M−2)=1に設定する。そして、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる。
【0075】
そして、読み取り用のh個の光ビームの系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I、再生中のトラックジャンプをするトラック本数Jを設定した時点で、光ピックアップ2が図8のIIの位置にあれば、光ピックアップ2をフォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜33 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)にオントラックさせ、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 の3系統により、トラック(x−1)〜(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させ、また、第1信号処理回路261 〜263 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS3 が出力された時点で、読み取り用系統情報「1、2、3」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
後は、図8の場合と全く同様にして、CD−ROM1のほぼ1回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へJ=1本分だけジャンプし、再び、ほぼ1回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へJ=1本分だけジャンプするという動作を繰り返して(図10のIII〜VII参照)、記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出して行く。
【0076】
(6)特殊書き込み・読み出し動作−その4(光ビーム31 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図11参照)
光ピックアップ2が図11のIの位置からCD−ROM1に対し相対的に1回転する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム31 、35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、記録データの読み取り可能な系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの系統数Mは、光ビーム32 〜34 の組み合わせである3であり、M≧3であることから、読み取り用のh個の光ビームの系統として、当該M個の光ビーム32 〜34 の系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(M−2)=1に設定する。そして、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム32 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる。
【0077】
読み取り用のh=3個の光ビームの系統の割り当てを行い、再生中の連続読み取り回転数I=1と再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=1の設定をした時点で、光ピックアップ2が図11のIIの位置にあったとき、フォワード方向へ3トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム32 〜34 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)にオントラックさせ、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 の3系統により、トラック(x−1)〜(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させ、第1信号処理回路262 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS2 〜FS4 が入力された時点で、読み取り用系統情報「2、3、4」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0078】
後は、図8の場合とほぼ同様にして(図11の場合、第1信号処理回路262 〜264 から出力されたデータDATA2 〜DATA4 とA−timeデータAT2 〜AT4 を、書き込みコントローラ312 〜314 がメモリ322 〜324 と332 〜324 に書き込み、読み出しコントローラ34はメモリ332 〜334 に格納されたA−timeデータ及び先頭アドレス、最後尾アドレス情報を参照して、メモリ332 〜334 に格納されたデータを、重複及び抜けがないようにA−time順に読み出す)、CD−ROM1のほぼ1回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけトラックジャンプし、再び、ほぼ1回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプするという動作を繰り返して(図11のIII〜VII参照)、記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出して行く。
【0079】
次に、本発明の実施の形態を説明する。図12〜図18は本発明の実施の形態に係る光ディスク再生方法を具現したCD−ROM再生装置の動作説明図である。なお、本発明の実施の形態に係るCD−ROM再生装置の構成はシステムコントローラが行なう特殊書き込み・読み出し動作を除いて図1、図2と同様なので説明を省略する。
以下、図12〜図18を参照して本発明の実施の形態に係るCD−ROM再生装置の動作を説明する。
(A)読み取り不能な系統の判別
システムコントローラ50は、図示しないホストコンピュータによりCD−ROM1に対する再生開始点のA−timeが例えば、23分41秒00フレームの如く指定されると、CD−ROM1の上で該再生開始点のA−timeを含むトラックの位置を定めてxとし(図4、図6、図8、図10〜図12、図14〜図16、図18参照)、光ピックアップ2から発射された光ビーム3 1 〜3 5 をトラック(x−6)〜(x−2)に合焦及びオントラックさせる(図4、図6、図8、図10〜図12、図14〜図16、図18のI参照)。そして、記録データの読み取り不能な系統の有無を判別する。
(B)特殊書き込み・読み出し動作−その5(光ビーム32 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図12、図13参照)
光ピックアップ2が図12のIの位置からCD−ROM1に対し相対的に1回転分移動する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム32 、35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、残りの3つ光ビーム31 、33 、34 は、その内、2つ光ビーム33 と34 が互いに隣接してひと連なりになっているだけである。CD−ROM1のほぼ1回転分の読み取りと、トラックジャンプとを交互に繰り返して高速読み取りをしようとする場合、互いに隣接する少なくとも3つの光ビームの系統での読み取りをする必要がある。しかし、隣接する3つの系統での読み取りが不可能な場合でも、データの読み取り可能な系統の組み合わせによっては、CD−ROM1の連続する複数回転分の読み取りと、所定トラック本数のトラックジャンプを繰り返すことで、高速読み取りが可能となる。
【0080】
具体的には、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、記録データを読み取り可能な光ビームによるほぼ(R+1)回転分の連続した読み取りと、(Q−1)本分のフォワード方向へのトラックジャンプを繰り返せば良い。
今の場合、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側は光ビーム31 、一番外周側は光ビーム34 なのでQ=3、光ビーム31 と34 の間の記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数Rは、光ビーム32 だけの1なので、読み取り用のh個の光ビームの系統として、記録データを読み取り可能な光ビーム31 、33 、34 の3つ全ての系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=2、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(Q−1)=2に設定する。
【0081】
そして、読み取り用のh=3個の光ビームの系統の割り当てを行い、再生中の連続読み取り回転数I=2と再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=2の設定をした時点で、光ピックアップ2が図12のIIの位置にあれば、フォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 、33 、
34 を各々、トラック(x−1)、(x+1)、(x+2)にオントラックさせ(図12のIII参照)、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 の3系統により、トラック(x−1)、(x+1)、(x+2)の記録データの同時読み取りを開始させ、また、第1信号処理回路261 、263 、264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 、FS3 、FS4 が入力されたところで、読み取り用系統情報「1、3、4」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0082】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「1、3、4」の示す系統の書き込みコントローラ311 、313 、314 だけが、各々、第1信号処理回路261 、263 、264 から出力されたデータDATA1 、DATA3 、DATA4 を1ブロック分ずつメモリ321 、323 、324 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ331 、333 、334 の第1領域に、データDATA1 、DATA3 、DATA4 に対応するA−timeデータAT1 、AT3 、AT4 とメモリ321 、323 、324 での先頭アドレスA1s、A3s、A4s、最後尾アドレスA1e、A3e、A4eを対にして書き込む。図12の場合、メモリ331 、333 、メモリ334 の第1領域には各々、A−timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒15フレーム、23分41秒30フレーム以降が書き込まれていく(図13参照)。
【0083】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、以降、読み取り用系統情報「1、3、4」の示す系統のメモリ331 、333 、334 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ334 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第1領域に含まれており、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0084】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=2回転分(実際には2回転強)だけ行われて図12のIVの位置まで進むと、メモリ331 、333 、334 の内容が図13の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 、313 、314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 、333 、334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 、323 、324 の内、第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒59フレームまでが出力される。
【0085】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 、313 、314 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、サーボ回路23に対しフォワード方向へのJ=2本のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2を図12のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 、33 、34 を各々、トラック(x+3)、(x+5)、(x+6)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路261 、263 、264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 、FS3 、FS4 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0086】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ311 、313 、314 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ311 、313 、314 は第1信号処理回路261 、263 、264 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 、DATA3 、DATA4 を今度はメモリ321 、323 、324 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ331 、333 、334 の第2領域に、データDATA1 、DATA3 、DATA4 に対応するA−timeデータAT1 、AT3 、AT4 とメモリ321 、323 、324 での先頭アドレスa1s、a3s、a4s、最後尾アドレスa1e、a3e、a4eを対にして書き込む。図12の場合、メモリ331 、333 、334 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒48フレーム、23分42秒03フレーム、23分42秒18フレーム以降が書き込まれていく(図13参照)。
【0087】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ331 、333 、334 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ334 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第2領域に含まれており、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0088】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=2回転分(実際には2回転強)だけ行われて図12のVIの位置まで進むと、メモリ331 、333 、334 の第2領域の内容が図13の如くなり、読み取り用の各系統「1、3、4」で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 、313 、314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 、333 、334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 、323 、324 の内、今回データの書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒60フレームから23分42秒47フレームまでが出力される。
【0089】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 、313 、314 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、光ピックアップ2を図12のVIの位置からVIIの位置までJ=2本だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 、33 、34 を各々、トラック(x+7)、(x+9)、(x+10)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、以下、同様の動作を繰り返すことで、3個の光ビーム31 、33 、34 を用いてCD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
例えば、図12のトラック(x−1)から(x+7)までの9トラック分のデータを読み取るのに、CD−ROM1の4回転分の時間のデータの読み取りと、1回のトラックジャンプで済むため、1つの光ビームたけでCD−ROM1の9回転分の時間のデータ読み取りをするよりもはるかに速く読み出すことができる。
【0090】
(C)特殊書き込み・読み出し動作−その6(光ビーム31 、32 、34 の系統による読み取りが不可の場合。図14参照)
光ピックアップ2が図14のIからCD−ROM1に対し相対的に1回転移動する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム31 、32 、34 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、隣接する3つの系統での読み取りが不可能であるが、図12の場合と同様にして、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、記録データを読み取り可能な光ビームによるほぼ(R+1)回転分の連続した読み取りと、(Q−1)本分のフォワード方向へのトラックジャンプを繰り返せば良い。
【0091】
今の場合、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側は光ビーム33 、一番外周側は光ビーム35 なのでQ=2、光ビーム33 と35 の間の記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数Rは1なので、読み取り用のh個の光ビームの系統として、記録データを読み取り可能な光ビーム33 、35 の2つの系統を読み取り用に割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=2、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(Q−1)=1に設定する。
【0092】
そして、読み取り用のh=2個の光ビームの系統の割り当てを行い、再生中の連続読み取り回転数I=2と再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=1の設定をした時点で、光ピックアップ2が図14のIIの位置にあれば、フォワード方向へ2トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム33 、35 を各々、トラック(x−1)、(x+1)にオントラックさせ(図14のIII参照)、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD5 〜第1信号処理回路265 の2系統により、トラック(x−1)、(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路263 、265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS3 、FS5 が入力されたところで、読み取り用系統情報「3、5」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0093】
後は、図12の場合とほぼ同様にして(図14の場合、第1信号処理回路263 、265 から出力されたデータDATA3 、DATA5 とA−timeデータAT3 、AT5 を、書き込みコントローラ313 、315 がメモリ323 、325 と333 、335 に書き込み、読み出しコントローラ34はメモリ333 、335 に格納されたA−timeデータ及び先頭アドレス、最後尾アドレス情報を参照して、メモリ323 、325 に格納されたデータを、重複及び抜けがないようにA−time順に読み出す)、CD−ROM1のほぼI=2回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプし、再び、ほぼI=2回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプするという動作を繰り返して(図14のIII〜VII参照)、記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出して行く。
例えば、図14のトラック(x−1)から(x+5)までの7トラック分のデータを読み取るのに、CD−ROM1の4回転分の時間のデータの読み取りと、1回のトラックジャンプで済むため、1つの光ビームたけでCD−ROM1の7回転分の時間のデータ読み取りをするよりもはるかに速く読み出すことができる。
【0094】
(D)特殊書き込み・読み出し動作−その7(光ビーム34 の系統による読み取りが不可の場合。図15参照)
光ピックアップ2が図15のIの位置からCD−ROM1に対し相対的に1回転する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム34 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、前記(4)で説明した如く、光ビーム31 〜33 の隣接する3つの系統での読み取りが可能であるが(図8参照)、図12の場合と同様にすれば、記録データのより高速な読み取りが可能となる。
【0095】
今の場合、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側は光ビーム31 、一番外周側は光ビーム35 なのでQ=4、光ビーム31 と35 の間の記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数Rは1(光ビーム34 )なので、読み取り用のh個の光ビームの系統として、光ビーム31 〜33 と35 の4つの系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=2、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(Q−1)=3に設定する。
【0096】
そして、読み取り用のh=4個の光ビームの系統の割り当てを行い、再生中の連続読み取り回転数I=2と再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=3の設定をした時点で、光ピックアップ2が図15のIIの位置にあれば、フォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜33 と35 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)、(x+3)にオントラックさせ、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD5 〜第1信号処理回路265 の4系統により、トラック(x−1)〜(x+1)、(x+3)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 、262 、263 、265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 、FS2 、FS3 、FS5 が入力されたところで、読み取り用系統情報「1、2、3、5」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0097】
後は、図12の場合とほぼ同様にして(図15の場合、第1信号処理回路261 〜263 、265 から出力されたデータDATA1 〜DATA3 、DATA5 とA−timeデータAT1 〜AT3 、AT5 を、書き込みコントローラ311 〜315 、315 がメモリ321 〜323 、325 と331 〜333 、335 に書き込み、読み出しコントローラ34はメモリ331 〜333 、335 に格納されたA−timeデータ及び先頭アドレス、最後尾アドレス情報を参照して、メモリ321 〜323 、325 に格納されたデータを、重複及び抜けがないようにA−time順に読み出す)、CD−ROM1のほぼI=2回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=3だけジャンプし、再び、ほぼI=2回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=3だけジャンプするという動作を繰り返して(図15のIII〜VII参照)、記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出して行く。
【0098】
例えば、図15のトラック(x−1)から(x+9)までの11トラック分のデータを読み取るのに、CD−ROM1の4回転分の時間のデータの読み取りと、1回のトラックジャンプで済む。これに対し、図8の場合では、CD−ROM1の4回転分の時間のデータの読み取りと、3回のトラックジャンプをする必要がある。
【0099】
(E)特殊書き込み・読み出し動作−その8(光ビーム31 、34 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図16、図17参照)
光ピックアップ2が図16のIの位置からCD−ROM1に対し相対的に1回転する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム31 、34 、35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、残りの2つの隣接した光ビーム32 、33 だけでは、CD−ROM1の1回転分以上のデータ読み取りと、フォワード方向へのトラックジャンプを交互に繰り返して再生をしようとするとデータが抜けてしまう。この場合は、1個の光ビームだけの系統により、CD−ROM1から連続的にデータを読み取るようにする。
具体的には、h個の読み取り用の光ビームの系統として、記録データを読み取り可能な光ビーム32 、33 の内、中心寄りの1つの光ビーム33 を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=無制限、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=0に設定する。
【0100】
そして、読み取り用のh=1個の光ビームの系統の割り当てを行い、再生中の連続読み取り回転数I=無制限と再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=0の設定をした時点で、光ピックアップ2が図16のIIの位置にあれば、フォワード方向へ2トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム33 をトラック(x−1)にオントラックさせ、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 の1系統により、トラック(x−1)の記録データの読み取りを開始させ、また、第1信号処理回路263 からHレベルのフレーム同期検出信号FS3 が入力されたところで、読み取り用系統情報「3」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0101】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「3」の示す系統の書き込みコントローラ313 だけが、第1信号処理回路263 から出力されたデータDATA3 を1ブロック分ずつメモリ323 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ333 の第1領域に、データDATA3 に対応するA−timeデータAT3 とメモリ323 での先頭アドレスA3s、最後尾アドレスA3eを対にして書き込む。図16の場合、メモリ333 の第1領域には、A−timeデータとして23分40秒60フレーム以降が書き込まれていく(図17参照)。メモリ323 、333 の第1領域の最後まで書き込みが進んだならば、自動的に第1領域の最初に移って書き込みを継続する。
【0102】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、読み取り用系統情報の示す系統が「3」の1つだけのとき、該読み取り用系統情報の示す系統のメモリ333 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ323 の内、第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力するだけで、中断指令やトラックジャンプ指令の出力はしない。よって、再生中に光ピックアップ2がトラックジャンプすることはなく、CD−ROM1の回転に従い、光ビーム33 の系統により、トラック(x−1)以降の記録データが連続的に抜けを生じることなく読み出されて、第2信号処理回路40に入力される。
【0103】
(F)特殊書き込み・読み出し動作−その9(光ビーム31 、32 、34 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図18参照)
光ピックアップ2が図18のIからCD−ROM1に対し相対的に1回転する間に記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム31 、32 、34 、35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、残りの1つの光ビーム33 だけでは、CD−ROM1の1回転分以上のデータ読み取りと、フォワード方向へのトラックジャンプを交互に繰り返して再生をしようとしたときデータが抜けてしまう。この場合も、CD−ROM1から連続的にデータを読み取るようにする。
具体的には、h個の読み取り用の光ビームの系統として、記録データを読み取り可能な光ビーム33 を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=無制限、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=0に設定する。
【0104】
そして、読み取り用のh=1個の光ビームの系統の割り当てを行い、再生中の連続読み取り回転数I=無制限と再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=0の設定をした時点で、光ピックアップ2が図18のIIの位置にあれば、フォワード方向へ2トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム33 をトラック(x−1)にオントラックさせ、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 の1系統により、トラック(x−1)の記録データの読み取りを開始させ、また、フレーム同期検出信号FS3 が入力されたところで、読み取り用系統情報「3」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
あとは図16の場合と全く同様にして、再生中に光ピックアップ2がトラックジャンプすることなく、CD−ROM1の回転に従い、光ビーム33 の系統により、トラック(x−1)以降の記録データが連続的に抜けを生じることなく読み出される。
【0105】
なお、上記した実施の形態では、光ビームの個数がn=5個の場合につき説明したが、3つ以上であれば良く、例えば、図19(1)の光ピックアップ2Aに示す如く、光ビーム31 〜33 の内、真ん中の光ビーム32 の系統でデータの読み取りが出来なくなった場合(フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号は光ビーム31 または33 の戻り光で作成されているものとする)、図14の場合と同様に、Q=2、R=1であり、記録データを読み取り可能な光ビーム31 と33 の2つの系統を読み取り用に割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=2、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(Q−1)=1に設定すれば良い。
また、図19(2)の光ピックアップ2Bに示す如く、7個の光ビーム31 〜37 の内、光ビーム35 と36 の系統でデータの読み取りが出来なくなった場合(フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号は光ビーム34 の戻り光で作成されているものとする)、Q=6、R=2であり、記録データを読み取り可能な光ビーム31 〜34 と37 の5つ全ての系統を読み取り用に割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=3、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(Q−1)=5に設定すれば良い。
【0106】
また、上記した実施の形態では、ホストコンピュータにより指定された再生開始点の手前のトラック位置で、記録データの読み取り不能な系統の有無を判別し、判別結果に基づき読み取り用のh個の光ビームの系統と、再生中の連続読み取り回転数Iと、再生中のトラックジャンプをするトラック本数Jとを設定し、しかるのち、ホストコンピュータにより指定された再生開始点の直前のトラック位置にトラックジャンプして、再生を開始するようにしたが、これと異なり、再生開始点を含むトラック位置で、記録データの読み取り不能な系統の有無を判別するようにしたり、CD−ROM1の最内周のリードインで記録データの読み取り不能な系統の有無を判別するようにしても良い。
【0107】
また、上記した実施の形態ではCD−ROMを線速度一定で回転させるようにしたが、角速度一定(CAV)で回転させるようにしても良い。また、CD−WO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAMなど、CD−ROM以外のタイプで螺線状にトラックの形成された光ディスクを対象としても良い。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、光ディスクのトラックピッチのバラツキ、面振れ、芯振れなどにより、幾つかの光ビームの系統で記録データの読み取りが出来なくなっても、残りの記録データの読み取り可能な光ビームの系統の全部または一部の系統により、読み取りデータに抜けが生じないようにしながら、光ディスクから所要のデータを確実に読み取ったり、確実かつ迅速に読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理を説明するためのCD−ROM再生装置のブロック図である。
【図2】 図1中のパラレル/シリアル変換部の構成を示すブロック図である。
【図3】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図4】 図1のCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図5】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図6】 図1のCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図7】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図8】 図1のCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図9】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図10】 図1のCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図11】 図1のCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図12】 本発明の実施の形態に係るCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図13】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図14】 本発明の実施の形態に係るCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図15】 本発明の実施の形態に係るCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図16】 本発明の実施の形態に係るCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図17】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図18】 本発明の実施の形態に係るCD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図19】 他の実施の形態に係る光ピックアップの構成図である。
【図20】 マルチビーム式光ディスク再生方法の説明図である。
【符号の説明】
1 CD−ROM 2、2A、2B 光ピックアップ
31 〜37 光ビーム 4 レーザダイオード
5 グレーティング 6 ビームスプリッタ
8 対物レンズ 9 フォーカスアクチュエータ
10 トラッキングアクチュエータ 11 スレッドモータ
20 記録データ再生系
211 、212 、213 −A、213 −B、213 −C、213 −D、214 、215 電流/電圧変換器
22 演算部 23 サーボ回路
241 〜245 波形等化回路 261 〜265 第1信号処理回路
30 パラレル/シリアル変換部 311 〜315 書き込みコントローラ
321 〜325 、331 〜335 メモリ
34 読み出しコントローラ 40 第2信号処理回路
50 システムコントローラ
Claims (4)
- 螺線状にトラックの形成された光ディスクの隣接するn本(但し、nは3以上の整数)のトラックに各々、別個の光ビームを同時に照射し、各戻りビームを別個に検出した検出出力から、記録データ再生系でn個の各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取るようにしておき、n個の各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼ1回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、n個の各光ビームの系統を合わせて、光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとの(n−2)本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行って光ディスクを再生するようにした光ディスク再生方法において、
n個の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が出来たとき、
記録データを読み取り可能な系統の光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、記録データの読み取り可能な各光ビームの各系統での光ディスクに対するほぼ(R+1)回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとの(Q−1)本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させるようにしたこと、
を特徴とする光ディスク再生方法。 - 螺線状にトラックの形成された光ディスクの隣接するn本(但し、nは3以上の整数)のトラックに各々、別個の光ビームを同時に照射し、各戻りビームを別個に検出した検出出力から、記録データ再生系でn個の各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取るようにしておき、n個の各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼ1回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、n個の各光ビームの系統を合わせて、光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとの(n−2)本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行って光ディスクを再生するようにした光ディスク再生方法において、
n個の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が出来たとき、
記録データを読み取り可能な系統の光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、記録データの読み取り可能な各光ビームの各系統での光ディスクに対するほぼ(R+1)回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとの(Q−1)本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させるようにし、
n個の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が出来たときに記録データを読み取り可能な系統の光ビームが互いに隣接する2系統または1系統であれば、記録データを読み取り可能な1つの系統での連続的な読み取りを行わせて光ディスクを再生させるようにしたこと、
を特徴とする光ディスク再生方法。 - 螺線状にトラックの形成された光ディスクの隣接するn本(但し、nは3以上の整数)のトラックに各々、別個の光ビームを同時に照射し、各戻りビームを別個に検出して出力する光学的検出手段と、光学的検出手段の検出出力からn個の各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取る記録データ再生手段と、光学的検出手段と記録データ再生手段を制御し、n個の各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼ1回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、n個の各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとの(n−2)本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させる再生制御手段と、を含む光ディスク再生装置において、
n個の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が有るか判別する判別手段と、
判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたとき、記録データを読み取り可能な系統の光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、I=(R+1)を連続読み取り回転数、J=(Q−1)をトラックジャンプをするトラック本数として設定する設定手段とを設け、
前記再生制御手段は、判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたとき、設定手段でIとJが設定されれば、再生時、光学的検出手段と記録データ再生手段を制御し、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼI回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとのJ本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させるようにしたこと、
を特徴とする光ディスク再生装置。 - 螺線状にトラックの形成された光ディスクの隣接するn本(但し、nは3以上の整数)のトラックに各々、別個の光ビームを同時に照射し、各戻りビームを別個に検出して出力する光学的検出手段と、光学的検出手段の検出出力からn個の各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取る記録データ再生手段と、光学的検出手段と記録データ再生手段を制御し、n個の各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼ1回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、n個の各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとの(n−2)本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させる再生制御手段と、を含む光ディスク再生装置において、
n個の各光ビームの系統の中に、光ディスクからの記録データの読み取り不能な系統が有るか判別する判別手段と、
判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたとき、記録データを読み取り可能な系統の光ビームの内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、I=(R+1)を連続読み取り回転数、J=(Q−1)をトラックジャンプをするトラック本数として設定する設定手段とを設け、
前記再生制御手段は、判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたとき、設定手段でIとJが設定されれば、再生時、光学的検出手段と記録データ再生手段を制御し、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統での光ディスクに対するほぼI回転分の連続的な読み取りと、該連続的な読み取りにより、記録データの読み取り可能な各光ビームの系統を合わせて光ディスクからの読み取りデータに抜けが無くなったあとのJ本分のフォワード方向へのトラックジャンプと、を交互に行わせて光ディスクを再生させるようにし、判別手段で読み取り不能な光ビームの系統が有ると判別されたときに記録データを読み取り可能な系統の光ビームが互いに隣接する2系統または1系統であれば、記録データを読み取り可能な1つの系統での連続的な読み取りを行わせて光ディスクを再生させるようにしたこと、
を特徴とする光ディスク再生装置。
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