JP3782562B2 - マルチビーム式光ディスク再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマルチビーム式光ディスク再生装置に係り、とくに、CD−ROM、CD−WO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、MO、LDなどの光ディスクを対象にして、光ディスクの複数本のトラックに各々、別個の光ビームを同時に照射し、各戻りビームの検出出力から記録データ再生系で各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取るようにしたマルチビーム式光ディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−ROMから記録データを高速に読み取る方法の1つとして、マルチビーム方式が有る。これは、螺線状にトラックの形成された光ディスクの隣接する複数本のトラックに各々、別個の光ビームを同時に照射し、各戻りビームの検出出力から記録データ再生系でトラック別に記録データを読み取り、該読み取ったデータを重複及び抜けが生じないようにしながら記録順に出力するようにしたものである。
【0003】
マルチビーム式CD−ROM再生装置の構成例を図21を参照にして説明する。図21において、1はCD−ROMであり、データの記録されたトラックが螺線状に形成されている(図21の左側が内周側、右側が外周側)。CD−ROM1は図示しないスピンドルモータにより線速度一定で回転される。2は5個の光ビームを照射できるマルチビーム方式の光ピックアップであり、CD−ROM1に対し相対的に回転しながら、かつ、記録データの読み取りの進行に伴って内周側から外周側に移動する。この光ピックアップ2は、CD−ROM1の隣接するn=5本のトラックに対し、各々、別個に光ビーム31 〜35 を同時に照射し、各戻りビームを別個のフォトディテクタPD1 〜PD5 で検出(受光)し、検出信号としての光電流を出力する。
【0004】
光ピックアップ2の内、41 〜45 はレーザダイオードであり、レーザビーム31 〜35 を発光する。6は2つの直角プリズムを貼り合わせたビームスプリッタ、7は各ビームを拡散光から平行光にするコリメータレンズ、8はビームスプリッタ6及びコリメータレンズ7を通過した光ビーム31 〜35 をCD−ROM1の信号面1Aに合焦させる対物レンズであり、該対物レンズ8の光軸は信号面1Aに垂直に交わる。9はCD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8をCD−ROM1の垂直方向に移動し、光ビーム31 〜35 の信号面1Aに対する合焦状態を維持させるためのフォーカスアクチュエータ、10はCD−ROM1の芯振れに追従して対物レンズ8をCD−ROM1の半径方向に移動し、各ビーム31 〜35 にトラックを正しくトレースさせるためのトラッキングアクチュエータである。フォーカスアクチュエータ9とトラッキングアクチュエータ10は後述するサーボ回路により個別に駆動される。
【0005】
PD1 〜PD5 は各々、光ビーム31 〜35 に対応して個別に設けられたフォトディテクタであり、受光量に比例した光電流を出力する。光ビーム31 〜35 がCD−ROM1の信号面1Aで反射した各戻りビームは、対物レンズ8、コリメータレンズ7を通ったあとビームスプリッタ6で反射し、シリンドリカルレンズ、ディテクタレンズ等の光学系(図示せず)を通ったあと、個別にフォトディテクタPD1 〜PD5 に入射する。フォトディテクタPD1 、PD2 、PD4 、PD5 は受光量に比例した光電流I1 、I2 、I4 、I5 を、光ビーム31 〜 35 の各戻りビームの検出信号として出力する。フォトディテクタPD3 は、通常の1ビーム方式の光ピックアップに用いられているのと同様の4分割フォトダイオードであり、A,B,C,Dの各分割ダイオード毎に受光量に比例した光電流I3 −A、I3 −B、I3 −C、I3 −Dを出力する。
【0006】
11は再生時やサーチ時に光ピックアップ2をCD−ROM1の半径方向に移動するためのスレッドモータであり、サーボ回路により駆動されて、サーチ時に光ピックアップ2をフォワード方向またはリバース方向に所望位置まで移動したり、再生時に、CD−ROM1の再生の進行に従い、光ピックアップ2を次第にフォワード方向へ移動する。
【0007】
20は記録データ再生系であり、光ピックアップ2の各フォトディテクタPD1 〜PD5 の受光出力から各光ビーム31 〜35 の照射されたトラックに記録された記録データを読み取り、かつ、重複及び抜けが無いようにしながら、CD−ROM1での記録順にシリアルに出力する。この記録データ再生系20の内、211 、212 、214 、215 は各々、フォトディテクタPD1 、PD2 、PD4 、PD5 から出力された光電流I1 、I2 、I4 、 I5 を電流/電圧変換し、光ビーム31 、32 、34 、35 に対応したRF信号RF1 、RF2 、RF4 、RF5 を出力する電流/電圧変換器(I/V)、213 −A、213 −B、213 −C、213 −Dは各々、フォトディテクタPD3 から出力された光電流I3 −A、I3 −B、I3 −C、I3 −Dを電流/電圧変換し、電圧値VA 、VB 、VC 、VD を出力する電流/電圧変換器(I/V)である。
【0008】
22は演算部であり、(VA +VB +VC +VD )の演算を行って光ビーム 33 に対応したRF信号RF3 を形成したり、(VA +VC )−(VB +VD )の演算を行ってフォーカスエラー信号を形成したり、(VA +VB )−(VC +VD )の演算を行ってトラッキングエラー信号を形成する。図22に演算部22の具体的な構成を示す。演算部22の内、221 は(VA +VB +VC +VD )の演算を行って光ビーム33 に対応したRF信号RF3 を出力する加算器、222 は(VA +VC )−(VB +VD )の演算を行ってフォーカスエラー信号を出力する加減算器、223 は(VA +VB )−(VC +VD )の演算を行ってトラッキングエラー信号TEを出力する加減算器である。
【0009】
23はフォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御、スレッドサーボ制御を行うサーボ回路であり、演算部22から入力したフォーカスエラー信号FEに基づき、該フォーカスエラー信号FEが零となるようにフォーカスアクチュエータ9を駆動して光ビーム31 〜35 を信号面1Aに合焦させ、演算部22から入力したトラッキングエラー信号TEに基づき、該トラッキングエラー信号TEが零となるようにトラッキングアクチュエータ10を駆動して光ビーム31 〜35 を各々、対応するトラックに追従(オントラック)させる。
【0010】
なお、光ピックアップ2の光学系のバラキツや、フォトディテクタPD3 、電流/電圧変換器213 −A〜213 −D、加減算器222 などの電気的特性のバラツキにより、加減算器222 の出力するフォーカスエラー信号は、光ビーム 33 がCD−ROM1の信号面1Aに対し完全な合焦状態となっても零とならず、セット毎に異なった或るオフセット分を持つ。フォーカスサーボ系はサーボ回路23に入力されるフォーカスエラー信号FEが零となるように制御を行うから、加減算器222 の出力するフォーカスエラー信号をそのままサーボ回路23に入力すると、オフセット分の存在により光ビーム33 が信号面1Aに対し合焦状態とならず、CD−ROM1から読み取ったデータのエラーレートが大きくなり過ぎてデータ再生が出来なくなってしまうことがある。
【0011】
このため、フォーカスサーボ系には従来より、オフセット調整機能が付加されている。すなわち、演算部22には、後述するシステムコントローラの制御に従い可変のフォーカスバイアス電圧Vf を発生するフォーカスバイアス電圧発生回路224 と、加減算器222 の出力するフォーカスエラー信号にフォーカスバイアス電圧Vf を加算してフォーカスエラー信号FEを作成する加算器225 が設けられており、セット毎に適切なフォーカスバイアス電圧Vf をフォーカスバイアス系に印加することで、光学系や回路系のオフセット誤差を打ち消し、光ビーム33 を信号面1Aに合焦できるようになっている。
【0012】
図21に戻って、241 〜245 は各々、光ビーム31 〜35 の空間伝達周波数特性(MTF)に依る高域減衰を補償するためにRF信号RF1 〜RF5 の高域成分を持ち上げ、符号間干渉の発生を抑える波形等化回路である。なお、波形等化回路243 に入力されるRF信号RF3 または波形等化回路243 から出力されるRF信号RF3 はサーボ回路23に入力される。サーボ回路23はフォーカスサーボをオンさせる際、フォーカスサーチ動作をさせながらフォーカスエラー信号FEの値がフォーカスサーボの負帰還領域に入っているタイミングを判定してサーボをオンさせる。また、トラッキングサーボをオンさせる際、RF信号RF3 を用いて光ビーム33 がトラッキングサーボの負帰還領域に入っているタイミングを判定してサーボをオンさせる。
【0013】
261 〜265 は第1信号処理回路であり、各々、RF信号RF1 〜RF5 を入力して、2値化、PLL回路を用いたクロック再生、ビット復調、フレーム同期検出、EFM復調、サブコード復調を行い、EFM復調後のデータ(但し、P,Qパリティを含む)DATA1 〜DATA5 を1ブロック単位(1サブコードフレームが完結する98フレーム分の単位)で対応するサブコードQチャンネルのA−time(Absolute−time;絶対時間)データAT1 〜AT5 とともに出力する。第1信号処理回路261 〜265 は復調後のデータDATA1 〜DATA5 を1シンボル(8ビット)ずつシリアルに出力する。第1信号処理回路263 から出力されたA−timeデータAT3 は後述するシステムコントローラ50に入力される。RF信号RF3 の系統の第1信号処理回路263 にはフレーム同期信号が一定の時間間隔で検出されるようにするためのCLV制御回路(図示せず)が内蔵されており、図示しないスピンドルモータ駆動回路に対しCLV制御を行ってCD−ROM1を線速度一定で回転させる。
【0014】
第1信号処理回路261 〜265 はフレーム同期を検出すると、システムコントローラへHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を出力する。このフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 は、例えば、トラックジャンプが完了したか否かの判断に用いられる。また、第3信号処理回路263 は2値化したRF信号のジッタ量を計測するジッタ量計測回路(図示せず)を内蔵しており、計測したジッタ量データJD3 をシテムコントローラへ出力する機能も有している。第1信号処理回路263 から入力したジッタ量データJD3 はフォーカスバイアス調整に用いられる。
【0015】
30は各第1信号処理回路261 〜265 から出力された1ブロック単位ずつでのデータを並列に入力するとともに、重複及び抜けが無いようにして記録順にシリアルに出力するパラレル/シリアル変換部(P/S)である。このパラレル/シリアル変換部30の具体的な構成を図23に示す。図23において、321 〜325 は各々、第1領域と第2領域の2つの記憶領域を有し、第1信号処理回路261 〜265 に対応して設けられたメモリであり、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたデータDATA1 〜DATA5 がいずれか一方の記憶領域に記憶される。第1領域及び第2領域は十分なブロック単位数のデータDATA1 〜DATA5 を記憶できる容量を有する。331 〜335 は各々、第1領域と第2領域の2つの記憶領域を有し、第1信号処理回路261 〜265 に対応して設けられたメモリであり、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたA−timeデータAT1 〜AT5 が、各々、対応するデータDATA1 〜DATA5 のメモリ321 〜325 に格納された位置を示す先頭アドレスA1S〜A5s(またはa1s〜a5s)と最後尾アドレスA1e〜A5e(またはa1e〜a5e)とともに、いずれか一方の記憶領域に記憶される。第1領域及び第2領域は十分な数のA−timeデータAT1 〜AT5 を記憶できる容量を有する。
【0016】
311 〜315 は各々、第1信号処理回路261 〜265 に対応して設けられた書き込みコントローラであり、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたデータDATA1 〜DATA5 をメモリ321 〜325 の第1領域または第2領域に書き込み、A−timeデータAT1 〜AT5 を対応するデータDATA1 〜DATA5 のメモリ321 〜325 に格納された位置を示す先頭アドレスA1s〜A5S(またはa1s〜a5s)と最後尾アドレスA1e〜A5e(またはa1e〜a5e)とともにメモリ331 〜335 の第1領域または第2領域に書き込む。
【0017】
例えば、書き込みコントローラ31f (f=1〜5)がメモリ32f の第1領域に15ブロック分のデータDATAf (1)〜DATAf (15)を書き込み、第2領域に15ブロック分のデータDATAf (16)〜DATAf (30)を書き込んだときのメモリ32f と33f の記憶内容を図24に示す。メモリ33f の第1領域には、データDATAf (1)〜DATAf (15)の各ブロックに係るA−timeデータが例えば、23分40秒60フレーム〜23分40秒74フレームの如く書き込まれ、メモリ32f の第1領域でのデータDATAf (1)〜DATAf (15)の格納位置を示す先頭アドレスAfS(1)と最後尾アドレスAfe(1)〜先頭アドレスAfS(15)と最後尾アドレスAfe(15)が書き込まれた状態となる。メモリ33f の第2領域には、データDATAf (16)〜DATAf (30)の各ブロックに係るA−timeデータが例えば、23分41秒48フレーム〜23分41秒62フレームの如く書き込まれ、メモリ32f の第2領域でのデータDATAf (16)〜DATAf (30)の格納位置を示す先頭アドレスafS(1)と最後尾アドレスafe(1)〜先頭アドレスafS(15)と最後尾アドレスafe(15)が書き込まれた状態となる。
【0018】
34は読み出しコントローラであり、メモリ331 〜335 に記憶されたA−timeデータAT1 〜AT5 及び先頭アドレスA1s〜A5s(またはa1s〜a5s)と最後尾アドレスA1e〜A5e(またはa1e〜a5e)を参照して、メモリ321 〜325 に記憶されたデータDATA1 〜DATA5 を、重複及び抜けが生じないようにしながら、CD−ROM1上の記録順(A−time順)に読み出し、シリアルに1シンボルずつ出力する。書き込みコントローラ311 〜315 と読み出しコントローラ34の具体的な動作については後述する。
【0019】
図21に戻って、40は第2信号処理回路であり、パラレル/シリアル変換部30からシリアル出力されたデータを入力し、1ブロックずつ、まず、ディスクランブルをしたあと、CIRC符号に基づく誤り検出/訂正(Pパリティによる誤り検出/訂正、ディインタリーブ、Qパリティによる誤り検出/訂正)をしてCD−DA規格に従うLchデータ、Rchデータを復調し、更に、これらLchデータ、RchデータからCD−ROM規格に基づき、同期検出、ディスクランブル、ヘッダ検出、EDC及びECC符号による誤り検出/訂正をすることでCD−ROMデータの復調をし、外部のホストコンピュータに出力する。
【0020】
50はマイコン構成のシステムコントローラであり、サーボ回路23に対し、サーチ時には、サーボ回路23にサーチ指令を与え、スレッドモータ11をサーチ駆動させて光ピックアップ2をCD−ROM1のフォワード方向またはリバース方向に所望位置まで移動させ、再生時は、サーボ回路23に各種サーボオン指令を与え、光ビーム31 〜35 をCD−ROM1の信号面1Aに合焦させながら、かつ、互いに隣接する5つのトラックにオントラック状態とさせる。そして、1回転または2回転以上の適当な回転数分だけ光ビームの照射された各トラックから記録データを読み取る毎に、フォワード方向へ所定トラック本数分のトラックジャンプ指令を与え、トラックジャンプさせる。
【0021】
また、システムコントローラ50はCD−ROM1の再生開始時、第1信号処理回路263 から入力したジッタ量データJD3 を監視しながら、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御して、フォーカスバイアス電圧Vf を可変し、ジッタ量データが最小となった所でVf の値を固定させてフォーカスバイアス調整をしたり、CD−ROM1が1回転する間、各第1信号処理回路261 〜265 から入力されたフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を監視し、CD−ROM1のトラックピッチのバラツキ、芯振れなどにより、光ビーム31 〜35 のいずれかの系統について、データの読み取りが出来なくなっているものが有るか無いかチェックし、フレーム同期検出信号FS1 〜FS5 がいずれもHであり、データの読み取りが出来なくなっているものが無い時は、パラレル/シリアル変換部30に普通書き込み・読み出し指令を与え、第1信号処理回路261 〜265 の全てから出力されたデータDATA1 〜DATA5 によりメモリ321 〜325 への書き込み・読み出しをさせる。
【0022】
これに対し、いずれか1または複数の光ビームについてフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が一定時間以上(例えば、1/75秒以上)の間Lであり、データの読み取りが出来なくなっているときは、光ビーム311 〜315 の中から、データの読み取りに用いる光ビーム3i 、3j 、3k 、・・を決定し、パラレル/シリアル変換部30に対し、データ読み取りに用いる光ビームの系統を示す読み取り用系統情報「i、j、k、・・」を含む特殊書き込み・読み出し指令を与え、第1信号処理回路261 〜265 の内、読み取り用系統に係る第1信号処理回路26i 、26j 、26k 、・・から出力されたデータDATAi 、DATAj 、DATAk 、・・によりメモリ321 〜325 への書き込み・読み出しをさせる。
【0023】
システムコントローラ50から出力された通常読み出し・書き込み指令または特殊書き込み・読み出し指令は、パラレル/シリアル変換部30の読み出しコントローラ34に入力されるとともに、該読み出しコントローラ34から書き込みコントローラ311 〜315 に転送される。書き込みコントローラ311 〜315 は再生開始時に普通書き込み・読み出し指令を受けると、第1信号処理回路261 〜265 の全てから出力されたデータDATA1 〜DATA5 をそれぞれ最初はメモリ321 〜325 の第1領域に書き込んで行き、読み出しコントローラ34から中断指令を受けると書き込みを中断し、次に、再開指令を受けると前回とは反対の第2領域に書き込んで行き、以下、同様にして、中断指令を受けると書き込みを中断し、再開指令を受けると、第1領域と第2領域の内、前回とは反対の領域に書き込む。
【0024】
但し、書き込みコントローラ311 〜315 は再生開始時に特殊書き込み・読み出し指令を受けると、読み取り用系統情報「i,j,k,・・」の示す書き込みコントローラ31i 、31j 、31k 、・・だけが対応する第1信号処理回路26i 、26j 、26k 、・・から出力されたデータDATAi 、DATAj 、DATAk をそれぞれ最初はメモリ32i 、32j 、32k 、・・の第1領域に書き込んで行き、読み出しコントローラ34から中断指令を受けると書き込みを中断し、次に、再開指令を受けると前回とは反対の第2領域に書き込んで行き、以下、同様にして、中断指令を受けると書き込みを中断し、再開指令を受けると、第1領域と第2領域の内、前回とは反対の領域に書き込む。
【0025】
読み出しコントローラ34は、システムコントローラ50から普通書き込み・読み出し指令(特殊書き込み・読み出し指令)を受けた場合、メモリ331 〜335 (33i 、33j 、33k 、・・)の第1領域と第2領域の内、今回、書き込みコントローラ311 〜315 (31i 、31j 、31k 、・・)によって書き込まれた領域に格納されたA−timeデータの示すA−timeに抜けたものがなくなり、全て連続する状態となったときに書き込みコントローラ311 〜315 (31i 、31j 、31k 、・・)に中断指令を与え、システムコントローラ50にジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜335 (33i 、33j 、33k 、・・)の第1領域と第2領域の内、今回、書き込まれた領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜325 (32i 、32j 、32k 、・・)の第1領域と第2領域の内、今回書き込まれた領域のデータを対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して出力する。
【0026】
このあと、システムコントローラ50からジャンプ完了通知を入力すると、書き込みコントローラ311 〜315 (31i 、31j 、31k 、・・)に再開指令を与え、自身は、メモリ331 〜335 (33i 、33j 、33k 、・・)の第1領域と第2領域の内、今度は、前回とは反対の領域に格納されたA−timeデータの示すA−timeに抜けたものがなくなり、全て連続する状態となったときに書き込みコントローラ311 〜315 (31i 、31j 、31k 、・・)に中断指令を与え、システムコントローラ50にジャンプ指令を与え、自身はメモリ331 〜335 (33i 、33j 、33k 、・・)の第1領域と第2領域の内、前回とは反対の領域に書き込まれた領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜325 (32i 、32j 、32k 、・・)の第1領域と第2領域の内、前回とは反対の領域に書き込まれたデータを対象に、前回、第2信号処理回路40に最後に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して出力する。以下、同様の動作を繰り返す。
【0027】
次に、図25〜図29を参照して上記したCD−ROM再生装置の動作を説明する。図25はシステムコントローラ50によるフォーカスバイアス調整処理を示すフローチャート、図26と図28はデータ再生動作の説明図であり、CD−ROM1の信号面1Aの側から見たCD−ROM1と光ピックアップ2の相対的な位置関係を示す。図27はメモリ331 〜335 に格納されるデータの説明図である。
なお、予め、CD−ROM1はCLV制御により線速度一定で回転しているものとし、また、フォーカスサーボもオンしているものとする。また、光ビームの個数nを5とする。
【0028】
(1)フォーカスバイアス調整
システムコントローラ50は、図示しないホストコンピュータによりCD−ROM1に対する再生開始点のA−timeが例えば、23分41秒00フレームの如く指定されると、CD−ROM1の上で該再生開始点のA−timeを含むトラックの位置を定めてxとする(図26、図28参照)。そして、まず、サーボ回路23にサーチ指令を与え、光ビーム31 がトラック(x−7)の位置に来るように光ピックアップ2を移動させ、しかるのち、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御してVf =0Vに初期化したあと、サーボ回路23にトラッキングサーボオン指令、スレッドサーボオン指令を与えてトラッキングサーボとスレッドサーボをオンさせる。この結果、光ピックアップ2から発射された光ビーム31 〜35 はトラック(x−7)〜(x−3)に合焦及びオントラックする(図26、図28のI参照)。但し、まだ、フォーカスバイアス調整がなされていないので、光ビーム31 〜35 のいずれも最適な合焦状態とはなっていない。
【0029】
各光ビーム31 〜35 がCD−ROM1の信号面1Aで反射したときの戻りビーム光はフォトディテクタPD1 〜PD5 が受光し、光電流I1 〜I5 を出力し、この内、フォトディテクタPD1 、PD2 、PD4 、PD5 からの光電流I1 、I2 、I4 、I5 は電流/電圧変換器211 、212 、214 、215 により電流/電圧変換されてRF信号RF1 、RF2 、RF4 、RF5 が形成され、更に、波形等化回路241 、242 、244 、245 で波形等化されたのち、第1信号処理回路261 、262 、264 、265 に入力される。また、フォトディテクタPD3 からの光電流I3 −A〜I3 −Dは電流/電圧変換器213 −A〜213 −Dにより電圧値VA 〜VD に変換され、演算部22の加算器221 で加算されてRF信号RF3 が形成される。そして、波形等化回路243 で波形等化されたのち、第1信号処理回路263 に入力される。
【0030】
第1信号処理回路261 〜265 は各々、入力したRF信号RF1 〜RF5 に対し、2値化、PLL回路を用いたクロック再生、ビット復調、フレーム同期検出、EFM復調、サブコード復調を行い、EFM復調後のデータ(但し、P,Qパリティを含む)DATA1 〜DATA5 を1ブロック単位で対応するサブコードQチャンネルのA−timeデータAT1 〜AT5 とともに出力する。第1信号処理回路261 〜265 は復調後のデータDATA1 〜DATA5 を1シンボル(8ビット)ずつシリアルに出力する。また、第1信号処理回路261 〜265 はフレーム同期信号を検出すると、Hレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を出力し、第1信号処理回路263 は2値化RF信号のジッタ量を計測し、ジッタ量データJD3 をシステムコントローラ50に出力する。また、第1信号処理回路263 はA−timeデータAT3 をシステムコントローラ50に出力する。
【0031】
システムコントローラ50はサーチ動作により光ピックアップ2の各光ビーム31 〜35 がトラック(x−7)〜(x−3)にオントラックしたあと、図25に従い、フォーカスバイアス調整処理をする。まず、Vf =0Vのときに第1信号処理回路263 で計測されたジッタ量データJD3 を読み取り、jd(0)として内蔵メモリ(図示せず)に記憶する(ステップS10)。次に、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf を0Vからプラス側にΔV(ΔVは正の値)だけ増大させ、このときのジッタ量データJD3 を読み取り、jd(+1)として内蔵メモリ(図示せず)に記憶する。更に、Vf を0Vからマイナス側にΔVだけ減少させ、このときのジッタ量データJD3 を読み取り、jd(−1)として内蔵メモリ(図示せず)に記憶する(ステップS11)。
【0032】
そして、jd(+1)、jd(0)、jd(−1)の大きさを比較し、jd(+1)>jd(0)<jd(−1)であれば(ステップS12でYES)、Vf が0Vのときにジッタ量が最低であり、フォーカスオフセットが元々ほぼ0であったと考えられるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf を0Vに設定させて調整を終える(ステップS13)。
jd(+1)<jd(0)<jd(−1)であれば(ステップS14でYES)、k=2とし(ステップS15)、Vf =(+2)・ΔVとさせ、このときのジッタ量データJD3 を読み取ってjd(+2)とする(ステップS16)。そして、jd(+2)>jd(+1)<jd(0)であれば(ステップS17でYES)、Vf が(+1)・ΔVのときにジッタ量が最低であり、加減算器222 の出力点で見たフォーカスオフセットが元々ほぼ(+1)・(−ΔV)であったと考えられるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf を(+1)・ΔVに設定させて調整を終える(ステップS18)。
【0033】
jd(+2)>jd(+1)<jd(0)でなければ(ステップS17でNO)、kをインクリメントして3とし(ステップS19)、ステップS16に戻って同様の処理を繰り返し、或るkの値で、jd(+k)>jd{+(k−1)}<jd{+(k−2)}となれば(ステップS17でYES)、Vf が{+(k−1)}・ΔVのときにジッタ量が最低であり、フォーカスオフセットが元々ほぼ{+(k−1)}・(−ΔV)であったと考えられるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf を{+(k−1)}・ΔVに設定させて調整を終える(ステップS18)。
【0034】
若し、ステップS14において、jd(+1)<jd(0)<jd(−1)でなければ、k=2とし(ステップS20)、Vf =(−2)・ΔVとさせ、このときのジッタ量データJD3 を読み取ってjd(−2)とする(ステップS21)。そして、jd(−2)>jd(−1)<jd(0)であれば(ステップS22でYES)、Vf が(−1)・ΔVのときにジッタ量が最低であり、加減算器222 の出力点で見たフォーカスオフセットが元々ほぼ(−1)・(−ΔV)であったと考えられるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、 Vf を(−1)・ΔVに設定させて調整を終える(ステップS23)。
【0035】
jd(−2)>jd(−1)<jd(0)でなければ(ステップS22でNO)、kをインクリメントして3とし(ステップS24)、同様の処理を繰り返し、或るkの値で、jd(−k)>jd{−(k−1)}<jd{−(k−2)}となれば(ステップS22でYES)、Vf が{−(k−1)}・ΔVのときにジッタ量が最低であり、加減算器222 の出力点で見たフォーカスオフセットが元々ほぼ{−(k−1)}・(−ΔV)であったと考えられるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf を{−(k−1)}・ΔVに設定させて調整を終える(ステップS23)。
このようにして、フォーカスバイアス調整が終われば、光ビーム33 は信号面1Aに対し完全な合焦状態となり(図21において、光ビーム33 の合焦点P3 が信号面1Aと一致)、他の光ビーム31 、32 、34 、35 も完全な合焦状態に近い状態となる(図21において、光ビーム31 、32 、34 、35 の合焦点P1 、P2 、P4 、P5 が信号面1Aの近傍に来る)。ここでは、フォーカスバイアス調整はCD−ROM1が約1回転する間に行われるものする。
【0036】
(2)読み取り不能な系統の判別
システムコントローラ50はフォーカスバイアス調整をしたあと、第1信号処理回路261 〜265 から入力したフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を監視し、CD−ROM1が1回転する間(光ピックアップ2が図26、図28のIIの位置に来るまでの間)に、一定時間以上(ここでは、1ブロック分=1/75秒以上)の間、Lレベルを続けた系統が有るか無いかにより、記録データの読み取り不能な系統の有無を判別する。
【0037】
(3)通常書き込み・読み出し動作(記録データの読み取り不能な系統が無い場合。図26、図27参照)。
記録データの読み取り不能な系統の有無の判別により、記録データの読み取り不能な系統が無ければ、読み取り用のh個の光ビームの系統として光ビーム31 〜35 の5個全てを割り当て、また、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(n−2)=3に設定する。そして、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=5個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック本数を定めてトラックジャンプさせる。
【0038】
読み取り用のh個の光ビームの系統を割り当てるとともに、再生中の連続読み取り回転数I、再生中のトラックジャンプをするトラック本数Jを設定した時点で、光ピックアップ2が図26のIIの位置にあれば、IIの位置からフォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x−1)〜(x+3)にオントラックさせ(図26のIII参照)、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 、フォトディテクタPD5 〜第1信号処理回路265 の5系統により、トラック(x−1)〜(x+3)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 〜265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が入力された時点で、通常書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0039】
読み出しコントローラ34を介して通常書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラ311 〜315 は、各々、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたデータDATA1 〜DATA5 を1ブロック分ずつメモリ321 〜325 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ331 〜335 の第1領域に、データ DATA1 〜DATA5 に対応するA−timeデータAT1 〜AT5 とメモリ321 〜325 での先頭アドレスA1S〜A5S、最後尾アドレスA1e〜A5eを対にして書き込む(図27参照)。図26の場合、メモリ331 〜335 の第1領域には各々、A−timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒00フレーム、23分41秒15フレーム、23分41秒30フレーム、23分41秒45フレーム以降が書き込まれていく(図27参照)。
【0040】
一方、通常書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜335 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ335 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ334 の第1領域に含まれており、メモリ334 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第1領域に含まれており、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第1領域に含まれており、メモリ332 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0041】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)行われて図26のIVの位置まで進むと、メモリ331 〜335 の第1領域の内容が図27の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜315 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜335 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜325 の内、今回、データ DATA1 〜DATA5 の書き込まれた第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒59フレームまでが出力される。元々、ホストコンピュータで指定された再生開始点のA−timeは23分41秒00フレームなので、再生開始点の直前から出力されることになる。
【0042】
第2信号処理回路40はパラレル/シリアル変換部30からシリアル出力されたデータを入力し、1ブロックずつ、まず、ディスクランブルをしたあと、CIRC符号に基づく誤り検出/訂正(Pパリティによる誤り検出/訂正、ディインタリーブ、Qパリティによる誤り検出/訂正)をしてCD−DA規格に従うLchデータ、Rchデータを復調し、更に、これらLchデータ、RchデータからCD−ROM規格に基づき、同期検出、ディスクランブル、ヘッダ検出、EDC及びECC符号による誤り検出/訂正をすることでCD−ROMデータの復調をし、外部のホストコンピュータに出力する。
【0043】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜315 はメモリ321 〜325 と331 〜335 に対する書き込みを中断する。また、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、サーボ回路23に対しフォワード方向へのトラックジャンプをするトラック本数J=3のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2を図26のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x+3)〜(x+7)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路261 〜265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0044】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ311 〜315 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ311 〜315 は第1信号処理回路261 〜265 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA5 を、今度はメモリ321 〜325 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ331 〜335 の第2領域に、データDATA1 〜 DATA5 に対応するA−timeデータAT1 〜AT5 とメモリ321 〜325 での先頭アドレスa1S〜a5S、最後尾アドレスa1e〜a5eを対にして書き込む(図24参照)。図26の場合、メモリ331 〜335 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒48フレーム、23分41秒63フレーム、23分42秒03フレーム、23分42秒18フレーム、23分42秒33フレーム以降が書き込まれていく(図27参照)。
【0045】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜335 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ335 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ334 の第2領域に含まれており、メモリ334 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第2領域に含まれており、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第2領域に含まれており、メモリ332 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用のh=5個の光ビーム31 〜35 の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0046】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)行われて図26のVIの位置まで進むと、メモリ331 〜335 の第2領域の内容が図27の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜315 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜335 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜325 の内、今回データDATA1 〜DATA5 の書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒60フレームから23分42秒47フレームまでが出力される。
【0047】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜315 はメモリ321 〜325 と331 〜335 に対する書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、光ピックアップ2を図26のVIの位置から VIIの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x+7)〜(x+11)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、第1信号処理回路261 〜265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0048】
読み出しコントローラ34を介してトラックジャンプ完了通知を受けた書き込みコントローラ311 〜315 は第1信号処理回路261 〜265 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA5 を今度はメモリ321 〜325 の第1領域に書き込み、かつ、メモリ331 〜335 の第1領域に、データDATA1 〜DATA5 に対応するA−timeデータAT1 〜AT5 とメモリ321 〜325 での先頭アドレスA1S〜A5S、最後尾アドレスA1e〜A5eを対にして書き込む。一方、読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜335 の第1領域に格納されていくA−timeに抜けたものがなくなり、全て連続する状態となったとき、メモリ321 〜325 の第1領域を対象に、前回、第2信号処理回路40に最後に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して出力する。以下、同様の動作を繰り返すことで、CD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
【0049】
なお、図26のIVの位置からトラックジャンプする際、ジャンプするトラック本数を4にはせず、直前に光ビーム35 によりデータの読み取りがなされたトラック(x+3)に光ビーム31 を照射させるため、ジャンプするトラック本数を3とする。理由は、ジャンプするトラック本数を4にしてしまうと、トラックジャンプ前に光ビーム35 によりまだ読み取られていなかったA−time=23分41秒60ブロックなどのデータが抜けてしまうからである。
一般に、光ビームの個数がn(但し、nは3以上の整数)であり、n個全ての系統でデータの読み取りが可能なとき、各光ビームによりほぼ1回転分の読み取りをし、次いで、(n−2)本分だけフォワード方向にトラックジャンプし、しかるのち、再び記録データのほぼ1回転分の読み取りをするという動作を繰り返すことで、CD−ROM1の高速再生をする。
【0050】
(4)特殊書き込み・読み出し動作(光ビーム31 と35 の系統による読み取りが不可の場合。図28参照)
光ピックアップ2が図28のIからIIまで移動する間に、フォーカスバイアス調整と読み取り不能な系統判別をした結果、CD−ROM1の芯振れ等により一番内周側と外周側の光ビーム31 と35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、残りの3つの光ビーム32 〜34 は互いに隣接しており、最初から光ビームが3個しかなかったと扱えることから、光ビーム32 〜34 の3つを読み取り用のh個の光ビームとして設定し、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=1に設定する。そして、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム32 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック本数を定めてトラックジャンプさせる。
【0051】
読み取り用のh=3個の光ビームの系統の割り当てを行い、再生中の連続読み取り回転数I=1と再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=1の設定をした時点で、光ピックアップ2が図28のIIの位置にあったとき、フォワード方向へ3トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム32 〜34 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)にオントラックさせ、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 の3系統により、トラック(x−1)〜(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させ、第1信号処理回路262 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS2 〜FS4 が入力された時点で、読み取り用系統情報「2、3、4」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0052】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「2、3、4」の示す系統の書き込みコントローラ312 〜314 だけが、各々、第1信号処理回路262 〜264 から出力されたデータDATA2 〜DATA4 を1ブロック分ずつメモリ322 〜324 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ332 〜334 の第1領域に、データDATA2 〜DATA4 に対応するA−timeデータAT2 〜AT4 とメモリ322 〜324 での先頭アドレスA2S〜A4S、最後尾アドレスA2e〜A4eを対にして書き込む。図28の場合、メモリ332 〜334 の第1領域には各々、A−timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒00フレーム、23分41秒15フレーム以降が書き込まれていく。
【0053】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、以降、読み取り用系統情報「2、3、4」の示す系統のメモリ332 〜334 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ334 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第1領域に含まれており、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0054】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図28のIVの位置まで進むと、メモリ332 〜334 には読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ312 〜314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ332 〜334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ322 〜324 の内、今回データDATA2 〜DATA4 の書き込まれた第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒29フレームまでが出力される。
【0055】
中断指令を受けた書き込みコントローラ312 〜314 はメモリ322 〜324 と332 〜334 に対する書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、サーボ回路23に対しフォワード方向へのトラック本数J=1のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2を図28のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム32 〜34 を各々、トラック(x+1)〜(x+3)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路262 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0056】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ312 〜314 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ312 〜314 は第1信号処理回路262 〜264 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA2 〜DATA4 を今度はメモリ322 〜324 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ332 〜334 の第2領域に、データDATA2 〜DATA4 に対応するA−timeデータAT2 〜AT4 とメモリ322 〜324 での先頭アドレスa2S〜a4S、最後尾アドレスa2e〜a4eを対にして書き込む。図28の場合、メモリ332 〜334 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒18フレーム、23分41秒33フレーム、23分41秒48フレーム以降が書き込まれていく。
【0057】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ332 〜334 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ334 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第2領域に含まれており、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0058】
光ピックアップ2による読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図28のVIの位置まで進むと、メモリ332 〜334 の第2領域には、読み取り用の各系統「2、3、4」で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ312 〜314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ332 〜334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ322 〜324 の内、今回データDATA2 〜DATA4 の書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒30フレームから23分41秒62フレームまでが出力される。
【0059】
中断指令を受けた書き込みコントローラ312 〜314 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50は、光ピックアップ2を図28のVIの位置からVIIの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム32 〜34 を各々、トラック(x+3)〜(x+5)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、第1信号処理回路262 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS2 〜FS4 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。以下、同様の動作を繰り返すことで、h=3個の光ビーム32 〜34 を用いてCD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
【0060】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図21に示すマルチビーム式CD−ROM再生装置では、5つの光ビーム31 〜35 は、互いに独立して光ピックアップ2の光学系の異なる経路を通過していくため、各光ビーム31 〜35 の合焦点は対物レンズ8の光軸方向に見て、異なる位置に来る。光ビーム31 〜35 の合焦点が図21のP1 〜P5 の如く分布しているとき、図21では光ビーム33 の戻りビームを用いてフォーカスサーボを掛けているので、光ビーム33 は合焦点P3 が信号面1Aと一致し、完全な合焦状態になる。
【0061】
けれども、例えば、前記(2)の処理で読み取り不能系統を判別した結果、5個の光ビーム31 〜35 のいずれでも読み取り可能な場合(図26参照)、光ビーム31 と35 は合焦点P1 とP5 が信号面1Aからかなり外れることになり、空間伝達周波数特性が悪化するなどして読み取りデータのエラーレートが大きくなり、最悪の場合、誤り訂正能力を越えてしまい、光ビーム31 、35 の系統でデータの読み誤りが生じてしまうという問題があった。
【0062】
また、読み取り不能系統を判別した結果、一部の光ビームの系統が読み取り不能であった場合、例えば、装置が図29に示す如く、光ピックアップ200から7個の光ビーム31 〜37 を個別に7本のトラックに照射し、これら7本のトラックから記録データを読み取り、光ビーム34 の戻りビームを用いてフォーカスサーボを掛けるようにした装置において、読み取り不能系統を判別した結果、両端の光ビーム31 、37 でデータの読み取りが不能であったため、残りの内、5個の光ビーム32 〜36 を読み取り用に設定した場合も、光ビーム32 と36 は合焦点がCD−ROMの信号面からかなり外れることになり、空間伝達周波数特性が悪化するなどして読み取りデータのエラーレートが大きくなり、最悪の場合、誤り訂正能力を越えてしまい、光ビーム32 、36 の系統でデータの読み誤りが生じてしまうという問題があった。
本発明は上記した従来技術の問題に鑑み、データの読み取りを確実に行えるようにしたマルチビーム式光ディスク再生装置を提供することを、その目的とする。
【0063】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のマルチビーム式光ディスク再生装置では、n個の光ビームを、対物レンズを含む光学系により光ディスクの信号面近傍に合焦させながら、信号面上の異なるn本のトラックに同時に照射し、各戻りビームの検出出力から各光ビーム別のRF信号を作成し、該RF信号から信号処理手段で各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取るようにしたマルチビーム式光ディスク再生装置において、光ディスクの面振れに追従して対物レンズを移動し、n個の光ビームを常に光ディスクの信号面近傍に合焦させるフォーカスサーボ手段と、n個の光ビームの内、所定の2個以上の光ビームの系統別に、2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートを計測する計測手段とを備え、前記フォーカスサーボ手段は、計測手段で計測した2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートの平均値が最小となるようにフォーカスバイアス調整を行うようにしたこと、を特徴としている。
これにより、光ディスクの面振れに関わらず、信号面に対する合焦状態の悪い光ビームが生じるのが回避されるので、光ディスクからのデータの読み取りを確実に実行することができる。
なお、計測手段が、n個全ての光ビームの系統別に、2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートを計測するようにすれば、光ディスクの信号面に対する各光ビームの合焦状態を簡単かつ自動的に最適化できるとともに、光ディスクの面振れに関わらず、最適な合焦状態を維持できるので、光ディスクからのデータの読み取りをより確実に実行することができる。
【0069】
本発明の請求項記載のマルチビーム式光ディスク再生装置では、n個の光ビームを、対物レンズを含む光学系により光ディスクの信号面近傍に合焦させながら、信号面上の異なるn本のトラックに同時に照射し、各戻りビームの検出出力から各光ビーム別のRF信号を作成し、該RF信号から信号処理手段で各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取るようにし、n個の光ビームの内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となったとき、残りの読み取り可能な中から読み取り用のh個の光ビームを設定し、該設定したh個の読み取り用光ビームの系統で記録データの読み取りをするようにしたマルチビーム式光ディスク再生装置において、光ディスクの面振れに追従して対物レンズを移動し、n個の光ビームを常に光ディスクの信号面近傍に合焦させるフォーカスサーボ手段と、各光ビームの系統別に、2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートを計測する計測手段とを備え、前記フォーカスサーボ手段は、n個の光ビームの全ての系統で記録データの読み取りが可能であれば、該n個の光ビームの系統別の2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートの平均値が最小となるようにフォーカスバイアス調整を行い、n個の光ビームの内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となったとき、読み取り用に設定されたh個の光ビームの系統別の2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートの平均値が最小となるようにフォーカスバイアス調整を行うようにしたこと、を特徴としている。
これにより、n個の光ビームの全ての系統で記録データの読み取りが可能な場合は当該n個の光ビームについて、また、n個の光ビームの内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となった場合、読み取り用に設定されたh個の光ビームについて、光ディスクの信号面に対する各光ビームの合焦状態を簡単に最適化できるとともに、光ディスクの面振れに追従して最適状態を維持できるので、光ディスクからのデータの読み取りをより確実に実行することができる。
【0070】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の原理を説明するためのCD−ROM再生装置のブロック図であり、図21と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
図1において、1はCD−ROMであり、データの記録されたトラックが螺線状に形成されている(図1の左側が内周側、右側が外周側)。CD−ROM1は図示しないスピンドルモータにより線速度一定で回転される。2Aはマルチビーム方式の光ピックアップであり、CD−ROM1の隣接するn=5本のトラックに対し、各々、別個に光ビーム31 〜35 を同時に照射し、各戻りビームを別個のフォトディテクタPD1 〜PD5 で検出(受光)し、検出信号としての光電流を出力する。
【0071】
光ピックアップ2Aの内、4はレーザダイオードであり、レーザビーム3を発光する。5はレーザダイオード4の光軸に対し垂直に配置され、レーザビーム3を回折し、−2次回折光である光ビーム31 、−1次回折光である光ビーム32 、0次回折光である光ビーム33 、+1次回折光である光ビーム34 、+2次回折光である光ビーム35 を形成させるグレーティング(回折格子)、6は2つの直角プリズムを貼り合わせたビームスプリッタ、7は各ビームを拡散光から平行光にするコリメータレンズ、8はビームスプリッタ6及びコリメータレンズ7を通過した光ビーム31 〜35 をCD−ROM1の信号面1Aに合焦させる対物レンズであり、該対物レンズ8の光軸は信号面1Aに垂直に交わる。
【0072】
9はCD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8をCD−ROM1の垂直方向に移動し、CD−ROM1の面振れに関わらず光ビーム31 〜35 の信号面1Aに対する合焦状態を維持させるためのフォーカスアクチュエータ、10はCD−ROM1の芯振れに追従して対物レンズ8をCD−ROM1の半径方向に移動し、CD−ROM1の芯振れに関わらず、各ビーム31 〜35 にトラックを正しくトレースさせるためのトラッキングアクチュエータである。フォーカスアクチュエータ9とトラッキングアクチュエータ10は後述するサーボ回路により個別に駆動される。
PD1 〜PD5 は各々、光ビーム31 〜35 に対応して個別に設けられたフォトディテクタであり、受光量に比例した光電流を出力する。光ビーム31 〜35 がCD−ROM1の信号面1Aで反射した各戻りビームは、対物レンズ8、コリメータレンズ7を通ったあとビームスプリッタ6で反射し、シリンドリカルレンズ、ディテクタレンズ等の光学系(図示せず)を通ったあと、個別にフォトディテクタPD1 〜PD5 に入射する。
【0073】
ビームスプリッタ6、コリメータレンズ7、対物レンズ8、シリンドリカルレンズ、ディテクタレンズ等で構成された光学系の光軸と0次回折光に係る光ビーム33 の光軸が一致するようになっており、光ビーム33 はCD−ROM1の信号面1Aに垂直に照射される。
光ビーム34 と32 (35 と31 )は、レーザビーム3をグレーティング5に垂直に入射させたときの+1次回折光と−1次回折光(+2次回折光と−2次回折光)であり、0次回折光である光ビーム33 を中心にして完全に線対称に形成され、かつ、CD−ROM1の信号面1Aに垂直に照射される光ビーム33 を中心にして、完全に線対称に信号面1Aに照射されるので、これら一対の光ビーム34 と32 (35 と31 )の合焦点P4 とP2 (P5 とP1 )は対物レンズ8の光軸方向に見て同じ位置に来て、光ビーム31 〜35 の合焦点P1 〜P5 はほぼ円弧上に並ぶ。このため、光ビーム33 が信号面1Aに対し完全な合焦状態となっても、他の光ビームは信号面1Aの近傍に来るものの完全な合焦状態とはならない。
【0074】
フォトディテクタPD1 、PD2 、PD4 、PD5 は受光量に比例した光電流I1 、I2 、I4 、I5 を出力する。フォトディテクタPD3 は、通常の1ビーム方式の光ピックアップに用いられているのと同様の4分割フォトダイオードであり、A,B,C,Dの各分割ダイオード毎に受光量に比例した光電流I3 −A、I3 −B、I3 −C、I3 −Dを出力する。
【0075】
11は再生時やサーチ時に光ピックアップ2AをCD−ROM1の半径方向に移動するためのスレッドモータであり、サーボ回路により駆動されて、サーチ時に光ピックアップ2Aをフォワード方向またはリバース方向に所望位置まで移動したり、再生時に、CD−ROM1の再生の進行に従い、光ピックアップ2Aを次第にフォワード方向へ移動する。
【0076】
20Aは記録データ再生系であり、光ピックアップ2Aの各フォトディテクタPD1 〜PD5 の受光出力から各光ビーム31 〜35 の照射されたトラックに記録データを同時に読み取り、かつ、重複及び抜けが無いようにして記録順にシリアルに出力する。記録データ再生系20Aの内、システムコントローラ50Aは、図21のシステムコントローラ50と同様の動作を行うが、再生開始時に行うフォーカスバイアス調整は、記録不能な系統判別動作の前後に1回ずつ行う。
記録データ再生系20Aの他の構成部分は図21と全く同一である。
【0077】
次に、図2〜図18を参照して図1のCD−ROM再生装置の動作を説明する。図2はシステムコントローラ50Aによるデータ再生開始時の全体的な処理を示すフローチャート、図3はシステムコントローラ50Aによる第1のフォカースバイアス調整処理を示すフローチャート、図4はフォーカスバイフス調整動作の説明図、図5、図6、図8、図10、図11、図12、図14、図15、図16、図18はCD−ROM1に対する光ピックアップ2Aの相対的な移動位置を示す説明図、図7、図9、図13、図17はメモリ331 〜335 に格納されたデータ内容の説明図である。
なお、予め、CD−ROM1はCLV制御により線速度一定で回転しているものとし、また、フォーカスサーボもオンしているものとする。また、光ピックアップ2Aからは、CD−ROM1の隣接する5本のトラックに、各々別個にn=5個の光ビーム31 〜35 が同時に照射されているものとする。
【0078】
(1)´第1のフォーカスバイアス調整処理
システムコントローラ50Aは、図示しないホストコンピュータによりCD−ROM1に対する再生開始点のA−timeが例えば、23分41秒00フレームの如く指定されると、CD−ROM1の上で該再生開始点のA−timeを含むトラックの位置を定めてxとする(図4、図6、図8、図10〜図12、図14〜図16、図18参照)。そして、まず、サーボ回路23にサーチ指令を与え、光ビーム31 がトラック(x−8)の位置に来るように光ピックアップ2Aを移動させ(図2のステップS30)、しかるのち、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御してVf =0Vに初期化したあと(ステップS31)、サーボ回路23にトラッキングサーボオン指令とスレッドサーボオン指令を与えてトラッキングサーボとスレッドサーボをオンさせる(ステップS32)。この結果、光ピックアップ2Aから発射された光ビーム31 〜35 はトラック(x−8)〜(x−4)に合焦及びオントラックする(図5、図6、図8、図10〜図12、図14〜図16、図18のI参照)。但し、まだ、フォーカスバイアス調整がなされていないので、光ビーム31 〜35 のいずれも最適な合焦状態とはなっていない。
【0079】
各光ビーム31 〜35 が信号面1Aで反射した戻り光はフォトディテクタPD1 〜PD5 が受光し、光電流I1 〜I5 を出力し、この内、フォトディテクタPD1 、PD2 、PD4 、PD5 からの光電流I1 、I2 、I4 、I5 は電流/電圧変換器211 、212 、214 、215 によりRF信号RF1 、RF2 、RF4 、RF5 に変換され、更に、波形等化回路241 、242 、244 、245 で波形等化されたのち、第1信号処理回路261 、262 、264 、265 に入力される。また、フォトディテクタPD3 からの光電流I3 −A〜I3 −Dは電流/電圧変換器213 −A〜213 −Dにより電圧信号VA 〜VD に変換され、演算部22の加算器221 で加算されてRF信号RF3 が作成される。そして、波形等化回路243 で波形等化されたのち、第1信号処理回路263 に入力される。
【0080】
第1信号処理回路261 〜265 は各々、入力したRF信号RF1 〜RF5 に対し、2値化、PLL回路を用いたクロック再生、ビット復調、フレーム同期検出、EFM復調、サブコード復調を行い、EFM復調後のデータ(但し、P,Qパリティを含む)DATA1 〜DATA5 を1ブロック単位で対応するサブコードQチャンネルのA−timeデータAT1 〜AT5 とともに出力する。第1信号処理回路261 〜265 は復調後のデータDATA1 〜DATA5 を1シンボル(8ビット)ずつシリアルに出力する。A−timeデータAT3 はシステムコントローラ50Aに入力される。また、第1信号処理回路261 〜265 はフレーム同期信号を検出すると、Hレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を出力し、第1信号処理回路263 は更に2値化RF信号のジッタ量を計測し、ジッタ量データJD3 をシステムコントローラ50Aに出力する。
【0081】
この状態でシステムコントローラ50Aは図3に従い、CD−ROM1がほぼ1回転する間に、第1のフォーカスバイアス調整処理を実行する(ステップS32)。図3の内、ステップS10からステップS13またはS18またはS23までは、図25の場合と全く同様であり、第1信号処理回路263 から出力されるジッタ量データJD3 が最小となるフォーカスバイアス電圧Vf をフォーカスバイアス電圧発生回路224 に発生させ、光ピックアップ2Aの光学系やフォーカスサーボ系のバラツキに伴うオフセット分をキャンセルさせ、光ビーム33 が信号面1Aに対し完全合焦状態となるようにする。このとき、他の光ビーム31 、32 、34 、35 の合焦点P1 〜P5 は信号面1Aの近傍に来る(図4(1)参照)。
【0082】
そして、図3のステップS13またはS18またはS23の処理のあと、更に、光ビーム33 の合焦点P3 と、光ビーム31 (35 )の合焦点P1 (P5 )との間の対物レンズ8の光軸方向に見た距離をL1 として(図4(1)参照)、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf の値を更に或る所定の一定量W1 だけ変化させ、対物レンズ8を信号面1AからL1 /2だけ遠ざかる方向に移動させる。すると、光ビーム33 の合焦点P3 と、光ビーム31 (35 )の合焦点P1 (P5 )との丁度真ん中にCD−ROM1の信号面1Aが来ることになり(図4(2)参照)、合焦点P1 〜P5 は全て信号面1Aのごく近くに来て、合焦点P1 〜P5 の中に信号面1Aから大きく離れたものは生じない。
【0083】
なお、光ビーム33 の合焦点P3 と、光ビーム32 (34 )の合焦点P2 (P4 )との間の対物レンズ8の光軸方向に見た距離をL2 として(図4(1)参照)、図3のステップS13またはS18またはS23の処理のあと、更に、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf の値を更に或る所定の一定量W2 だけ変化させたとき、対物レンズ8を信号面1AからL2 /2だけ遠ざかる方向に移動させることができ、このとき、光ビーム33 の合焦点P3 と、光ビーム32 (34 )の合焦点P2 (P4 )との丁度真ん中にCD−ROM1の信号面1Aを来させることができるものとする(図4(3)参照)。
【0084】
(2)´読み取り不能な系統の判別
システムコントローラ50Aは図2のステップS32で第1のフォーカスバイアス調整を行い、各光ビーム31 〜35 の合焦点P1 〜P5 と信号面1Aの位置関係を図4(2)の如くしたあと、CD−ROM1が更に1回転する間に、第1信号処理回路261 〜265 から入力したフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 を監視し、一定時間以上(ここでは、1ブロック分=1/75秒以上)の間、Lレベルを続けた系統が有るか無いかにより、記録データの読み取り不能な系統の有無を判別する(ステップS33)。
【0085】
(3)´通常書き込み・読み出し動作(光ビーム31 〜35 の全ての系統により記録データが読み取り可能な場合。図5参照)。
(3−1)´第2のフォーカスバイアス調整処理
読み取り不能な系統の有無の判別により、記録データの読み取り不能な系統が1つも無ければ、システムコントローラ50Aは読み取り用のh個の光ビームの系統として光ビーム31 〜35 の5個全てを割り当て、また、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(n−2)=3に設定する(ステップS34)。そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=5個の光ビーム31 〜35 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、今の場合、入っているので、Vf を変更することなく第2のフォーカスバイアス調整処理を終える。
【0086】
これにより、信号面1Aは読み取り用の5個の光ビーム31 〜35 の合焦点 P1 〜P5 に対し、対物レンズ8の光軸方向に見て一番遠いP3 と一番近いP1 (P5 )の丁度真ん中に来るため、P2 (P4 )が信号面1Aのごく近くに来る。また、P1 〜P5 は、元々、略円弧上に規則的に並び、対物レンズ8の光軸方向に見た合焦点P1 〜P5 の位置の分布が狭い範囲に限定されているので、P1 、P3 、P5 も信号面1Aから非常に近い位置に来る。以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、光ビーム31 〜35 のいずれの合焦点P1 〜P5 も信号面1Aから大きく外れることはなく、光ビーム31 〜35 のいずれの系統でもCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0087】
(3−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=5個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる。
【0088】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図5のIIの位置にあれば、IIの位置からフォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x−1)〜(x+3)にオントラックさせ(図5のIII参照)、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 、フォトディテクタPD5 〜第1信号処理回路265 の5系統により、トラック(x−1)〜(x+3)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 〜265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が入力された時点で、通常書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0089】
通常書き込み・読み出し指令を入力したパラレル/シリアル変換部30は、図26の場合と全く同様にして、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたデータDATA1 〜DATA5 を、各々、メモリ321 〜325 に書き込んで行く。そして、CD−ROM1がほぼ1回転(実際は1回転強)し、各光ビーム31 〜35 の系統で読み取られたデータに抜けがなくなったところで(図5のIV参照)、メモリ321 〜325 への書き込みを中断し、A−time順でかつ重複及び抜けがないようにメモリ321 〜325 からシリアルに読み出して第2信号処理回路40へ出力し、システムコントローラ50Aにはトラックジャンプ指令を与える。トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50Aはサーボ回路23を制御して光ピックアップ2Aの各光ビーム31 〜35 をフォワード方向へトラック本数J=3だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 をトラック(x+3)〜(x+7)に合焦及びオントラックさせる(図5のV参照)。
【0090】
そして、各第1信号処理回路261 〜265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS5 が入力された所で、トラックジャンプ完了通知をパラレル/シリアル変換部30に出力する。トラックジャンプ完了通知を受けたパラレル/シリアル変換部30は、第1信号処理回路261 〜265 から出力されたトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA5 を、再び、メモリ321 〜325 に書き込んで行く。そして、CD−ROM1がほぼ1回転(実際は1回転強)し、各光ビーム31 〜35 の系統で読み取られたデータに抜けがなくなったところで(図5のVI参照)、メモリ321 〜325 への書き込みを中断し、前回、最後に第2信号処理回路40へ出力したデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順でかつ重複及び抜けがないようにメモリ321 〜325 からシリアルに読み出して第2信号処理回路40へ出力し、システムコントローラ50Aにはトラックジャンプ指令を与える。
【0091】
トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50Aはサーボ回路23を制御して光ピックアップ2Aの各光ビーム31 〜35 をフォワード方向へトラック本数J=3だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 をトラック(x+7)〜(x+11)に合焦及びオントラックさせ(図5のVII参照)、以下、パラレル/シリアル変換部30とシステムコントローラ50Aは同様の動作を繰り返す。
【0092】
第2信号処理回路40はパラレル/シリアル変換部30からシリアル出力されたデータを入力し、1ブロックずつ、まず、ディスクランブルをしたあと、CIRC符号に基づく誤り検出/訂正(Pパリティによる誤り検出/訂正、ディインタリーブ、Qパリティによる誤り検出/訂正)をしてCD−DA規格に従うLchデータ、Rchデータを復調し、更に、これらLchデータ、RchデータからCD−ROM規格に基づき、同期検出、ディスクランブル、ヘッダ検出、EDC及びECC符号による誤り検出/訂正をすることでCD−ROMデータの復調をし、外部のホストコンピュータに出力する。
【0093】
(4)´特殊書き込み・読み出し動作−その1(光ビーム35 の系統による読み取りが不可の場合。図6、図7参照)
(4−1)´第2のフォーカスバイアス調整処理
読み取り不能な系統の有無を判別した結果、一番外周側の光ビーム35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、記録データの読み取り可能な系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの系統の数Mは、光ビーム31 〜34 の組み合わせである4であり、M≧3である。よって、読み取り用のh個の光ビームの系統として、当該M個の光ビーム31 〜34 の系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(M−2)=2に設定する(ステップS34)。そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=4個の光ビーム31 〜34 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、今の場合、入っているので、Vf を変更することなく第2のフォーカスバイアス調整処理を終える。
【0094】
これにより、信号面1Aは読み取り用の4個の光ビーム31 〜34 の合焦点 P1 〜P4 に対し、対物レンズ8の光軸方向に見て一番遠いP3 と一番近いP1 の丁度真ん中に来るため、P2 とP4 が信号面1Aの非常に近い位置に来る。P1 、P3 も信号面1Aから近い位置に来る(図4(2)参照)。以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、光ビーム31 〜34 のいずれの合焦点P1 〜P4 も信号面1Aから大きく外れることはなく、光ビーム31 〜34 のいずれの系統でもCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0095】
(4−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=4個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる(ステップS36)。
【0096】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図6のIIの位置にあれば、IIの位置からフォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜34 を各々、トラック(x−1)〜(x+2)にオントラックさせ、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 の4系統により、トラック(x−1)〜(x+2)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS4 が出力された時点で、読み取り用系統情報「1、2、3、4」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0097】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「1、2、3、4」の示す系統の書き込みコントローラ311 〜314 だけが、各々、第1信号処理回路261 〜264 から出力されたデータDATA1 〜DATA4 を1ブロック分ずつメモリ321 〜324 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ331 〜334 の第1領域に、データDATA1 〜DATA4 に対応するA−timeデータAT1 〜AT4 とメモリ321 〜324 での先頭アドレスA1S〜A4S、最後尾アドレスA1e〜A4eを対にして書き込む。図6の場合、メモリ331 〜334 の第1領域には各々、A−timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒00フレーム、23分41秒15フレーム、23分41秒30フレーム以降が書き込まれていく(図7参照)。
【0098】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、以降、読み取り用系統情報「1、2、3、4」の示す系統のメモリ331 〜334 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ334 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第1領域に含まれており、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第1領域に含まれており、メモリ332 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0099】
光ピックアップ2Aによる読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図6のIVの位置まで進むと、メモリ331 〜334 の第1領域の内容が図7の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜324 の内、今回データDATA1 〜DATA4 の書き込まれた第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒44フレームまでが出力される。
【0100】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜314 はメモリ321 〜324 と331 〜334 に対する書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50Aは、サーボ回路23に対しフォワード方向へのトラックジャンプをするトラック本数J=2のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2Aを図6のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜34 を各々、トラック(x+2)〜(x+5)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路261 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS4 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0101】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ311 〜314 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ311 〜314 は第1信号処理回路261 〜264 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA4 を今度はメモリ321 〜324 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ331 〜334 の第2領域に、データDATA1 〜DATA4 に対応するA−timeデータAT1 〜AT4 とメモリ321 〜324 での先頭アドレスa1S〜a4S、最後尾アドレスa1e〜a4eを対にして書き込む。図6の場合、メモリ331 〜334 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒33フレーム、23分41秒48フレーム、23分41秒63フレーム、23分42秒03フレーム以降が書き込まれていく(図7参照)。
【0102】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜334 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ334 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第2領域に含まれており、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第2領域に含まれており、メモリ332 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0103】
光ピックアップ2Aによる読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図6のVIの位置まで進むと、メモリ331 〜334 の第2領域の内容が図7の如くなり、読み取り用の各系統「1、2、3、4」で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50Aにトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜324 の内、今回データDATA1 〜DATA4 の書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒45フレームから23分42秒17フレームまでが出力される。
【0104】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜314 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50Aは、光ピックアップ2Aを図6のVIの位置からVIIの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜34 を各々、トラック(x+5)〜(x+8)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、第1信号処理回路261 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS4 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。以下、同様の動作を繰り返すことで、4個の光ビーム31 〜34 を用いてCD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
【0105】
(5)´特殊書き込み・読み出し動作−その2(光ビーム34 の系統による読み取りが不可の場合。図8、図9参照)
(5−1)´第2のフォーカスバイアス調整処理
読み取り不能な系統の有無の判別により、記録データの読み取り不能な系統が光ビーム34 の系統であったとき、システムコントローラ50Aは残りの記録データの読み取り可能な系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの系統数Mは、光ビーム31 〜33 の組み合わせである3であり、M≧3であることから、読み取り用のh個の光ビームの系統として、当該M個の光ビーム31 〜33 の系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(M−2)=1に設定する(ステップS34)。そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=3個の光ビーム31 〜33 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、今の場合、入っているので、Vf を変更することなく第2のフォーカスバイアス調整処理を終える。
【0106】
これにより、信号面1Aは読み取り用の3個の光ビーム31 〜33 の合焦点P1 〜P3 に対し、対物レンズ8の光軸方向に見て一番遠いP3 と一番近いP1 の丁度真ん中に来るため、P2 が信号面1Aの非常に近い位置に来る。P1 、P3 も信号面1Aから近い位置に来る(図4(2)参照)。以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、光ビーム31 〜33 のいずれの合焦点P1 〜P3 も信号面1Aから大きく外れることはなく、光ビーム31 〜33 のいずれの系統でもCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0107】
(5−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる(ステップS36)。
【0108】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図8のIIの位置にあれば、フォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)にオントラックさせ(図8のIII参照)、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 の3系統により、トラック(x−1)〜(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 〜263 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS3 が出力された時点で、読み取り用系統情報「1、2、3」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0109】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「1、2、3」の示す系統の書き込みコントローラ311 〜313 だけが、各々、第1信号処理回路261 〜 263 から出力されたデータDATA1 〜DATA3 を1ブロック分ずつメモリ321 〜323 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ331 〜333 の第1領域に、データDATA1 〜DATA3 に対応するA−timeデータAT1 〜AT3 とメモリ 321 〜323 での先頭アドレスA1S〜A3S、最後尾アドレスA1e〜A3eを対にして書き込む。図8の場合、メモリ331 〜333 の第1領域には各々、A− timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒00フレーム、23分41秒15フレーム以降が書き込まれていく(図9参照)。
【0110】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、以降、読み取り用系統情報「1、2、3」の示す系統のメモリ331 〜333 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第1領域に含まれており、メモリ332 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0111】
光ピックアップ2Aによる読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図8のIVの位置まで進むと、メモリ331 〜333 の第1領域の内容が図9の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜313 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50Aにトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜333 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜323 の内、今回データDATA1 〜DATA3 の書き込まれた第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒29フレームまでが出力される。
【0112】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜313 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50Aは、サーボ回路23に対しフォワード方向へのトラックジャンプをするトラック本数J=1のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2Aを図8のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜33 を各々、トラック(x+1)〜(x+3)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路261 〜263 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS3 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0113】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ311 〜313 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ311 〜313 は第1信号処理回路261 〜263 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 〜DATA3 を今度はメモリ321 〜323 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ331 〜333 の第2領域に、データDATA1 〜DATA3 に対応するA−timeデータAT1 〜AT3 とメモリ321 〜323 での先頭アドレスa1S〜a3S、最後尾アドレスa1e〜a3eを対にして書き込む。図8の場合、メモリ331 〜333 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒18フレーム、23分41秒33フレーム、23分41秒48フレーム以降が書き込まれていく(図9参照)。
【0114】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ331 〜333 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ332 の第2領域に含まれており、メモリ332 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0115】
光ピックアップ2Aによる読み取りがほぼI=1回転分(実際には1回転強)だけ行われて図8のVIの位置まで進むと、メモリ331 〜333 の第2領域の内容が図9の如くなり、読み取り用の各系統「1、2、3」で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 〜313 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 〜333 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 〜323 の内、今回データDATA1 〜DATA3 の書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒30フレームから23分41秒62フレームまでが出力される。
【0116】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 〜313 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50Aは、光ピックアップ2Aを図8のVIの位置からVIIの位置までトラック本数J=1だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜33 を各々、トラック(x+3)〜(x+5)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、以下、同様の動作を繰り返すことで、3個の光ビーム31 〜33 を用いてCD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
【0117】
(6)´特殊書き込み・読み出し動作−その3(光ビーム34 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図10、図9参照)
(6−1)´第2のフォーカスバイアス調整処理
読み取り不能な系統の有無の判別により、記録データの読み取り不能な系統が光ビーム34 と35 の2つの系統であれば、記録データの読み取り可能な系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの系統数Mは、光ビーム31 〜33 の組み合わせである3であり、M≧3であることから、読み取り用のh個の光ビームの系統として、当該M個の光ビーム31 〜33 の系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(M−2)=1に設定する(ステップS34)。そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=3個の光ビーム31 〜33 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、今の場合、入っているので、Vf を変更することなく第2のフォーカスバイアス調整処理を終える。
【0118】
これにより、信号面1Aは読み取り用の3個の光ビーム31 〜33 の合焦点P1 〜P3 に対し、対物レンズ8の光軸方向に見て一番遠いP3 と一番近いP1 の丁度真ん中に来るため、P2 が信号面1Aの非常に近い位置に来る。P1 、P3 も信号面1Aから近い位置に来る(図4(2)参照)。以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、光ビーム31 〜33 のいずれの合焦点P1 〜P3 も信号面1Aから大きく外れることはなく、光ビーム31 〜33 のいずれの系統でもCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0119】
(6−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる(ステップS36)。
【0120】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図10のIIの位置にあれば、フォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜35 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)にオントラックさせ、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 の3系統により、トラック(x−1)〜(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させ、また、第1信号処理回路261 〜263 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS3 が出力された時点で、読み取り用系統情報「1、2、3」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0121】
後は、図8の場合と全く同様にして、CD−ROM1のほぼ1回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプし、再び、ほぼ1回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプするという動作を繰り返して(図10のIII〜VII参照)、記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出して行く。
【0122】
(7)´特殊書き込み・読み出し動作−その4(光ビーム31 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図11参照)
(7−1)´第2のフォーカスバイアス調整処理
読み取り不能な系統の有無の判別により、記録データの読み取り不能な系統が光ビーム31 と35 の2つの系統であれば、記録データの読み取り可能な系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの系統数Mは、光ビーム32 〜34 の組み合わせである3であり、M≧3であることから、読み取り用のh個の光ビームの系統として、当該M個の光ビーム32 〜34 の系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=1、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(M−2)=1に設定する(ステップS34)。そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=3個の光ビーム32 〜34 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、ここではNOなので、次に、光ビーム32 または34 が入っているかチェックし(ステップS37)、今の場合、入っているので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf を、それまでの値から+(W2 −W1 )だけ変更する(ステップS38)。
【0123】
これにより、信号面1Aは読み取り用の3個の光ビーム32 〜34 の合焦点P2 〜P4 に対し、対物レンズ8の光軸方向に見て遠い側のP3 と近い側のP2 (P4 )の丁度真ん中に来るため、P2 〜P4 のいずれも信号面1Aに非常に近い位置に来る(図4(3)参照)。以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動し、いずれの合焦点P2 〜P4 も信号面1Aに非常に近い位置に維持されるので、光ビーム32 〜34 のいずれの系統でも、図4(2)の場合に比較してCD−ROM1からのデータの読み取りをより確実に実行することができる。
【0124】
(7−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム32 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック数を定めてトラックジャンプさせる(ステップS36)。
【0125】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図11のIIの位置にあれば、フォワード方向へ3トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム32 〜34 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)にオントラックさせ、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 の3系統により、トラック(x−1)〜(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させ、第1信号処理回路262 〜264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS2 〜FS4 が入力された時点で、読み取り用系統情報「2、3、4」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0126】
後は、図8の場合とほぼ同様にして(図11の場合、第1信号処理回路262 〜264 から出力されたデータDATA2 〜DATA4 とA−timeデータAT2 〜AT4 を、書き込みコントローラ312 〜314 がメモリ322 〜324 と332 〜324 に書き込み、読み出しコントローラ34はメモリ332 〜334 に格納されたA−timeデータ及び先頭アドレス、最後尾アドレス情報を参照して、メモリ332 〜334 に格納されたデータを、重複及び抜けがないようにA−time順に読み出す)、CD−ROM1のほぼ1回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプし、再び、ほぼ1回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプするという動作を繰り返して(図11のIII〜VII参照)、記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出して行く。
【0127】
(8)´特殊書き込み・読み出し動作−その5(光ビーム32 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図12、図13参照)
(8−1)´第2のフォーカスバイアス調整
読み取り不能な系統の有無の判別により、記録データの読み取り不能な系統が光ビーム32 と35 の2つの系統であったとき、残りの3つ光ビーム31 、33 、34 は、その内、2つ光ビーム33 と34 が互いに隣接してひと連なりになっているだけである。CD−ROM1のほぼ1回転分の読み取りと、トラックジャンプとを交互に繰り返して高速読み取りをしようとする場合、互いに隣接する少なくとも3つの光ビームの系統での読み取りをする必要がある。しかし、隣接する3つの系統での読み取りが不可能な場合でも、データの読み取り可能な系統の組み合わせによっては、CD−ROM1の連続する複数回転分の読み取りと、所定トラック本数のトラックジャンプを繰り返すことで、高速読み取りが可能となる。
【0128】
具体的には、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、記録データを読み取り可能な光ビームによるほぼ(R+1)回転分の連続した読み取りと、(Q−1)本分のフォワード方向へのトラックジャンプを繰り返せば良い。
今の場合、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側は光ビーム31 、一番外周側は光ビーム34 なのでQ=3、光ビーム31 と34 の間の記録データが読み取れなくなった系統の光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数Rは、光ビーム32 だけの1なので、読み取り用のh個の光ビームの系統として、記録データを読み取り可能な光ビーム31 、33 、34 の3つ全ての系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=2、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(Q−1)=2に設定する(ステップS34)。そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=3個の光ビーム31 、33 、34 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、今の場合、入っているので、Vf を変更することなく第2のフォーカスバイアス調整処理を終える。
【0129】
これにより、信号面1Aは読み取り用の3個の光ビーム31 、33 、34 の合焦点P1 、P3 、P4 に対し、対物レンズ8の光軸方向に見て一番遠いP3 と一番近いP1 の丁度真ん中に来るため、P4 が信号面1Aの非常に近い位置に来る。P1 、P3 も信号面1Aから近い位置に来る(図4(2)参照)。以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、光ビーム31 、33 、34 のいずれの合焦点P1 、P3 、P4 も信号面1Aから大きく外れることはなく、光ビーム31 、33 、34 のいずれの系統でもCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0130】
(8−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック本数を定めてトラックジャンプさせる(ステップS36)。
【0131】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図12のIIの位置にあれば、フォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 、33 、34 を各々、トラック(x−1)、(x+1)、(x+2)にオントラックさせ、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD4 〜第1信号処理回路264 の3系統により、トラック(x−1)、(x+1)、(x+2)の記録データの同時読み取りを開始させ、また、第1信号処理回路261 、263 、264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 、FS3 、FS4 が入力されたところで、読み取り用系統情報「1、3、4」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0132】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「1、3、4」の示す系統の書き込みコントローラ311 、313 、314 だけが、各々、第1信号処理回路261 、263 、264 から出力されたデータDATA1 、DATA3 、DATA4 を1ブロック分ずつメモリ321 、323 、324 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ331 、333 、334 の第1領域に、データDATA1 、DATA3 、DATA4 に対応するA−timeデータAT1 、AT3 、AT4 とメモリ321 、323 、324 での先頭アドレスA1S、A3S、A4S、最後尾アドレスA1e、A3e、A4eを対にして書き込む。図12の場合、メモリ331 、333 、メモリ334 の第1領域には各々、A−timeデータとして23分40秒60フレーム、23分41秒15フレーム、23分41秒30フレーム以降が書き込まれていく(図13参照)。
【0133】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、以降、読み取り用系統情報「1、3、4」の示す系統のメモリ331 、333 、334 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ334 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第1領域に含まれており、メモリ333 の第1領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第1領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0134】
光ピックアップ2Aによる読み取りがほぼI=2回転分(実際には2回転強)だけ行われて図12のIVの位置まで進むと、メモリ331 、333 、334 の内容が図13の如くなり、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 、313 、314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50にトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 、333 、334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第1領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 、323 、324 の内、第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分40秒60フレームから23分41秒59フレームまでが出力される。
【0135】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 、313 、314 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50Aは、サーボ回路23に対しフォワード方向へのJ=2本のトラックジャンプ指令を与え、光ピックアップ2Aを図12のIVの位置からVの位置までトラックジャンプさせ、光ビーム31 、33 、34 を各々、トラック(x+3)、(x+5)、(x+6)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させる。そして、第1信号処理回路261 、263 、264 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 、FS3 、FS4 が出力された時点で、トラックジャンプ完了通知を読み出しコントローラ34に与える。
【0136】
トラックジャンプ完了通知を受けた読み出しコントローラ34は、書き込みコントローラ311 、313 、314 に再開指令を与え、該再開指令を受けた書き込みコントローラ311 、313 、314 は第1信号処理回路261 、263 、264 から出力されるトラックジャンプ後のデータDATA1 、DATA3 、DATA4 を今度はメモリ321 、323 、324 の第2領域に書き込み、かつ、メモリ331 、333 、334 の第2領域に、データDATA1 、DATA3 、DATA4 に対応するA−timeデータAT1 、AT3 、AT4 とメモリ321 、323 、324 での先頭アドレスa1S、a3S、a4S、最後尾アドレスa1e、a3e、a4eを対にして書き込む。図12の場合、メモリ331 、333 、334 の第2領域には各々、A−timeデータとして23分41秒48フレーム、23分42秒03フレーム、23分42秒18フレーム以降が書き込まれていく(図13参照)。
【0137】
再開指令を与えたあと、読み出しコントローラ34は、メモリ331 、333 、334 の内、今回書き込みがなされている第2領域の内容を参照して、メモリ334 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ333 の第2領域に含まれており、メモリ333 の第2領域の先頭のA−timeデータの1つ前のA−timeがメモリ331 の第2領域に含まれた状態なって、読み取り用の各系統で読み出されたデータに抜けがなくなったかチェックする。
【0138】
光ピックアップ2Aによる読み取りがほぼI=2回転分(実際には2回転強)だけ行われて図12のVIの位置まで進むと、メモリ331 、333 、334 の第2領域の内容が図13の如くなり、読み取り用の各系統「1、3、4」で読み出されたデータに抜けがなくなるので、読み取り用コントローラ34は書き込みコントローラ311 、313 、314 に対し中断指令を与え、書き込み動作を中断させ、システムコントローラ50Aにトラックジャンプ指令を与え、自身は、メモリ331 、333 、334 の内、今回、A−timeデータの書き込まれた第2領域に格納されたA−timeデータと先頭アドレス及び最後尾アドレスを参照して、メモリ321 、323 、324 の内、今回データの書き込まれた第2領域を対象に、前回最後に第2信号処理回路40に出力した1ブロック分のデータに対応するA−timeの次のA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力する。ここでは、23分41秒60フレームから23分42秒47フレームまでが出力される。
【0139】
中断指令を受けた書き込みコントローラ311 、313 、314 は書き込みを中断し、トラックジャンプ指令を受けたシステムコントローラ50Aは、光ピックアップ2Aを図12のVIの位置からVIIの位置までJ=2本だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 、33 、34 を各々、トラック(x+7)、(x+9)、(x+10)にオントラックさせて、記録データの読み取りを再開させ、以下、同様の動作を繰り返すことで、3個の光ビーム31 、33 、34 を用いてCD−ROM1から所望の記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出していく。
例えば、図12のトラック(x−1)から(x+7)までの9トラック分のデータを読み取るのに、CD−ROM1の4回転分の時間のデータの読み取りと、1回のトラックジャンプで済むため、1つの光ビームたけでCD−ROM1の9回転分の時間のデータ読み取りをするよりもはるかに速く読み出すことができる。
【0140】
(9)´特殊書き込み・読み出し動作−その6(光ビーム31 、32 、34 の系統による読み取りが不可の場合。図14参照)
(9−1)´第2のフォーカスバイアス調整処理
読み取り不能な系統の有無の判別により、記録データの読み取り不能な系統が光ビーム31 、32 、34 であったとき、隣接する3つの系統での読み取りが不可能であるが、図12の場合と同様にして、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側と一番外周側の光ビームの間の距離をトラック数でQとし、当該一番内周側と一番外周側の光ビームの間に有って記録データが読み取れなくなった光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数をRとして、Qが2以上でRが1以上であれば、記録データを読み取り可能な光ビームによる連続したほぼ(R+1)回転分の読み取りと、(Q−1)本分のフォワード方向へのトラックジャンプを繰り返せば良い。
【0141】
今の場合、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側は光ビーム33 、一番外周側は光ビーム35 なのでQ=2、光ビーム33 と35 の間の記録データが読み取れなくなった光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数Rは1なので、読み取り用のh個の光ビームの系統として、記録データを読み取り可能な光ビーム33 、35 の2つの系統を読み取り用に割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=2、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(Q−1)=1に設定する(ステップS34)。そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=2個の光ビーム33 、35 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、今の場合、入っているので、Vf を変更することなく第2のフォーカスバイアス調整処理を終える。
【0142】
これにより、信号面1Aは読み取り用の2個の光ビーム33 、35 の合焦点P3 、P5 に対し、対物レンズ8の光軸方向に見て丁度真ん中に来るため、信号面1Aに近い位置に来る(図4(2)参照)。以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、いずれの合焦点P3 、P5 も信号面1Aから大きく外れることはなく、光ビーム33 、35 のいずれの系統でもCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0143】
(9−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=3個の光ビームの内、最内周側の光ビーム33 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック本数を定めてトラックジャンプさせる(ステップS36)。
【0144】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図14のIIの位置にあれば、フォワード方向へ2トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム33 、35 を各々、トラック(x−1)、(x+1)にオントラックさせ、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD5 〜第1信号処理回路265 の2系統により、トラック(x−1)、(x+1)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路263 、265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS3 、FS5 が入力されたところで、読み取り用系統情報「3、5」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0145】
後は、図12の場合とほぼ同様にして(図14の場合、第1信号処理回路263 、265 から出力されたデータDATA3 、DATA5 とA−timeデータAT3 、AT5 を、書き込みコントローラ313 、315 がメモリ323 、325 と333 、325 に書き込み、読み出しコントローラ34はメモリ333 、335 に格納されたA−timeデータ及び先頭アドレス、最後尾アドレス情報を参照して、メモリ323 、325 に格納されたデータを、重複及び抜けがないようにA−time順に読み出す)、CD−ROM1のほぼI=2回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプし、再び、ほぼI=2回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=1だけジャンプするという動作を繰り返して(図14のIII〜 VII参照)、記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出して行く。
例えば、図14のトラック(x−1)から(x+5)までの7トラック分のデータを読み取るのに、CD−ROM1の4回転分の時間のデータの読み取りと、1回のトラックジャンプで済むため、1つの光ビームたけでCD−ROM1の7回転分の時間のデータ読み取りをするよりもはるかに速く読み出すことができる。
【0146】
(10)´特殊書き込み・読み出し動作−その7(光ビーム34 の系統による読み取りが不可の場合。図15参照)
記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム34 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、前記(5)´で説明した如く、光ビーム31 〜33 の隣接する3つの系統での読み取りが可能であるが(図8参照)、図12の場合と同様にすれば、記録データのより高速な読み取りが可能である。
【0147】
今の場合、記録データを読み取り可能な光ビームの系統の内、一番内周側は光ビーム31 、一番外周側は光ビーム35 なのでQ=4、光ビーム31 と35 の間の記録データが読み取れなくなった光ビームの内、一番多く連なった一群の光ビームの数Rは1なので、読み取り用のh個の光ビームの系統として、光ビーム 31 〜33 、35 の4つ全てを割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=2、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=(Q−1)=3に設定する(ステップS34)。そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=2個の光ビーム33 、35 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、今の場合、入っているので、Vf を変更することなく第2のフォーカスバイアス調整処理を終える。
【0148】
これにより、信号面1Aは読み取り用の4個の光ビーム31 〜33 、35 の合焦点P1 〜P3 、P5 に対し、対物レンズ8の光軸方向に見て一番遠いP3 と一番近いP1 (P5 )の丁度真ん中に来るため、信号面1Aに近い位置に来る(図4(2)参照)。以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、いずれの合焦点P1 〜P3 、P5 も信号面1Aから大きく外れることはなく、光ビーム31 〜33 、35 のいずれの系統でもCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0149】
(9−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、読み取り用のh=4個の光ビームの内、最内周側の光ビーム31 を再生開始点のA−timeを含むトラックxの1つ内周側のトラック(x−1)にオントラックさせるためのトラックジャンプ方向と、ジャンプするトラック本数を定めてトラックジャンプさせる(ステップS36)。
【0150】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図15のIIの位置にあれば、フォワード方向へ4トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム31 〜33 、35 を各々、トラック(x−1)〜(x+1)、(x+3)にオントラックさせ(図15のIII参照)、フォトディテクタPD1 〜第1信号処理回路261 、フォトディテクタPD2 〜第1信号処理回路262 、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 、フォトディテクタPD5 〜第1信号処理回路265 の4系統により、トラック(x−1)〜(x+1)、(x+3)の記録データの同時読み取りを開始させる。そして、第1信号処理回路261 〜263 、265 の全てからHレベルのフレーム同期検出信号FS1 〜FS3 、FS5 が入力されたところで、読み取り用系統情報「1、2、3、5」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0151】
後は、図12の場合とほぼ同様にして(図15の場合、第1信号処理回路261 〜263 、265 から出力されたデータDATA1 〜DATA3 、DATA5 とA−timeデータAT1 〜AT3 、AT5 を、書き込みコントローラ311 〜315 、315 がメモリ321 〜323 、325 と331 〜333 、325 に書き込み、読み出しコントローラ34はメモリ331 〜333 、335 に格納されたA−timeデータ及び先頭アドレス、最後尾アドレス情報を参照して、メモリ321 〜323 、325 に格納されたデータを、重複及び抜けがないようにA−time順に読み出す)、CD−ROM1のほぼI=2回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=3だけジャンプし、再び、ほぼI=2回転分の記録データの読み取りをした所で、フォワード方向へトラック本数J=3だけジャンプするという動作を繰り返して(図15のIII〜VII参照)、記録データを、重複及び抜けを生じることなく記録順に高速に読み出して行く。
【0152】
例えば、図15のトラックxからx+10までの11トラック分のデータを読み取るのに、CD−ROM1の4回転分の時間のデータの読み取りと、1回のトラックジャンプで済む。これに対し、図8の場合では、CD−ROM1の4回転分の時間のデータの読み取りと、3回のトラックジャンプをする必要がある。
【0153】
(11)´特殊書き込み・読み出し動作−その8(光ビーム31 、34 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図16、図17参照)
(11−1)´第2のフォーカスバイアス調整
記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム31 、34 、35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、残りの2つの隣接した光ビーム32 、33 だけでは、CD−ROM1の1回転分以上のデータ読み取りと、フォワード方向へのトラックジャンプを交互に繰り返して再生をしようとするとデータが抜けてしまう。この場合は、1個の光ビームだけの系統により、CD−ROM1から連続的にデータを読み取るようにする。
具体的には、h個の読み取り用光ビームとして、記録データを読み取り可能な光ビーム32 と33 の内、中心寄りの1つの光ビーム33 を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=無制限、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=0に設定する。
【0154】
そして、図2中の第2フォーカスバイアス調整処理を実行し、まず、読み取り用のh=1個の光ビーム33 に、光ビーム31 または35 が入っているかチェックし(ステップS35)、NOなので、次に、光ビーム32 または34 が入っているかチェックし(ステップS37)、ここでもNOなので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf をそれまでの値から−W1 だけ変更させて、第2のフォーカスバイアス調整処理を終える(ステップS39)。
【0155】
これにより、信号面1Aは読み取り用の1個の光ビーム33 の合焦点P3 と一致し(図4(1)参照)、以降は、フォーカスサーボ系の制御により、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、合焦点P3 は信号面1Aの位置に維持され、光ビーム33 の系統によりCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0156】
(11−2)´データ再生動作
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたならば、第1信号処理回路263 から入力した最新のA−timeデータAT3 の示すA−timeデータと、ホストコンピュータにより指定された再生開始点のA−timeとから、h個の読み取り用の光ビームの内、一番内側の光ビーム33 をトラックxに乗せるのに必要なジャンプ方向及びトラックジャンプ数を求め、サーボ回路23にトラックジャンプ指令を与えてトラックジャンプさせる(ステップS36)。
【0157】
第2のフォーカスバイアス調整処理を終えたとき、光ピックアップ2Aが図16のIIの位置にあれば、フォワード方向へ2トラック分だけトラックジャンプさせ、光ビーム33 をトラック(x−1)にオントラックさせ(図16のIII参照)、フォトディテクタPD3 〜第1信号処理回路263 の1系統により、トラックxの記録データの読み取りを開始させ、第1信号処理回路263 からHレベルのフレーム同期検出信号が入力されたところで、読み取り用系統情報「3」を含む特殊書き込み・読み出し指令をパラレル/シリアル変換部30に与える。
【0158】
読み出しコントローラ34を介して特殊書き込み・読み出し指令を受けた書き込みコントローラは、以降、読み取り用系統情報「3」の示す系統の書き込みコントローラ313 だけが、第1信号処理回路263 から出力されたデータDATA3 を1ブロック分ずつメモリ323 の第1領域に順に書き込み、かつ、メモリ333 の第1領域に、データDATA3 に対応するA−timeデータAT3 とメモリ323 での先頭アドレスA3S、最後尾アドレスA3eを対にして書き込む。図16の場合、メモリ333 の第1領域には、A−timeデータとして23分40秒60フレーム以降が書き込まれていく(図17参照)。メモリ323 、333 の第1領域の最後まで書き込みが進んだならば、自動的に第1領域の最初に移って書き込みを継続する。
【0159】
一方、特殊書き込み・読み出し指令を受けた読み出しコントローラ34は、読み取り用系統情報の示す系統が「3」の1つだけのとき、該読み取り用系統情報の示す系統のメモリ333 の内、今回書き込みがなされている第1領域の内容を参照して、メモリ323 の内、第1領域を対象に、一番若いA−timeに対応するデータから、A−time順にデータを読み出して第2信号処理回路40に出力するだけで、中断指令やトラックジャンプ指令の出力はしない。よって、再生中に光ピックアップ2Aがトラックジャンプすることはなく、CD−ROM1の回転に従い、光ビーム33 の系統により、トラック(x−1)以降の記録データが連続的に抜けを生じることなく読み出されて、第2信号処理回路40に入力される。
【0160】
(12)´特殊書き込み・読み出し動作−その9(光ビーム31 、32 、34 、35 の系統による読み取りが不可の場合。図18参照)
図2のステップS33で記録データの読み取り不能な系統の有無を判別した結果、光ビーム31 、32 、34 、35 の系統による記録データの読み取りが不可であったとき、残りの1つの光ビーム33 だけでは、CD−ROM1の1回転分以上のデータ読み取りと、フォワード方向へのトラックジャンプを交互に繰り返して再生をしようとしたときデータが抜けてしまう。この場合も、CD−ROM1から連続的にデータを読み取るようにする。
具体的には、h個の読み取り用光ビームとして記録データを読み取り可能な1つの光ビーム33 を設定し、再生中の連続読み取り回転数I=無制限、再生中のトラックジャンプをするトラック本数J=0に設定する(ステップS34)。
【0161】
あとは図16の場合と全く同様にして、第2のフォーカスバイアス調整処理により、Vf をそれまでの値より−W1 だけ変更し(ステップS39)、フォワード方向へトラックジャンプさせて光ビーム33 をトラック(x−1)にオントラックさせたあと(ステップS36)、光ビーム33 の系統によりトラック(x−1)以降の記録データを連続的に読み出す。
【0162】
図1のCD−ROM再生装置によれば、5個の光ビーム31 〜35 の全ての系統で記録データの読み取りが可能であれば、対物レンズ8の光軸方向に見た5個の光ビーム31 〜35 の各合焦点P1 〜P5 の中間で、一番遠い合焦点と一番近い合焦点の丁度真ん中にCD−ROM1の信号面が来るようにし、5個の光ビーム31 〜35 の内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となったとき、読み取り用に割り当てられたh個の光ビームについて、対物レンズ8の光軸方向に見た当該h個の光ビームの各合焦点の中間で、一番遠い合焦点と一番近い合焦点の丁度真ん中に信号面1Aが来るようにしたので、5個の光ビーム31 〜35 の全ての系統で記録データの読み取りが可能な場合、当該5個の光ビーム31 〜35 の中に信号面に対する合焦状態の悪い光ビームが出来るのが回避されるので、CD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。また、5個の光ビーム31 〜35 の内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となった場合も、読み取り用に割り当てられたh個の光ビームについて、信号面1Aに対する合焦状態の悪い光ビームが出来るのが回避されるので、CD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0163】
また、システムコントローラ50Aは、5個の光ビーム31 〜35 の全ての系統で記録データの読み取りが可能であれば、対物レンズ8の光軸方向に見た5個の光ビーム31 〜35 の各合焦点P1 〜P5 の中間にCD−ROM1の信号面1Aが来るようにフォーカスバイアス調整を行い、5個の光ビーム31 〜35 の内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となったとき、読み取り用に割り当てられたh個の光ビームについて、対物レンズ8の光軸方向に見た当該h個の光ビームの各合焦点の中間にCD−ROM1の信号面1Aが来るようにしたので、5個の光ビーム31 〜35 の全ての系統で記録データの読み取りが可能な場合は当該5個の光ビーム31 〜35 について、また、5個の光ビーム31 〜35 の内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となった場合、読み取り用に割り当てられたh個の光ビームについて、CD−ROM1の面振れに関わらず、信号面1Aに対する合焦状態の悪い光ビームが生じるのが回避されるので、CD−ROM1にソリが生じていても、CD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0164】
なお、上記した図1のCD−ROM再生装置では、光ビームの個数がn=5個の場合につき説明したが、7、9など他の個数であっても良く、例えば、図19の光ピックアップ2Bに示す如く、9個の光ビーム31 〜39 とした場合(フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号は光ビーム35 の戻り光で作成されるものとする)、第1のフォーカスバイアス調整では、信号面1Aが対物レンズ8の光軸方向に見て、一番遠い合焦点P5 と一番近い合焦点P1 (P9 )の丁度真ん中に来るようにする(図19(1)参照)。そして、データの読み取り不能系統を判別した結果、不能系統がなければ読み取り用のh個の光ビームとして、31 〜39 を割り当て、I=1、J=7とし、第2のフォーカスバイアス調整処理では、Vf を変更せず、図19(1)のままとする。
【0165】
データの読み取り不能系統を判別した結果、光ビーム31 と39 の系統で不能であったときは、読み取り用のh個の光ビームとして、32 〜38 を割り当て、I=1、J=5とし、第2のフォーカスバイアス調整処理では、Vf を変更して、読み取り用の7個の光ビームの合焦点P2 〜P8 の内、対物レンズの光軸方向に見て一番遠い合焦点P5 と一番近い合焦点P2 (P8 )の丁度真ん中に来るようにする(図19(2)参照)。
これと異なり、光ビーム37 と38 の系統でデータの読み取りが出来なくなった場合、Q=8、R=2であり、h個の読み取り用の光ビームとして光ビーム 31 〜36 と39 の7つの系統を割り当て、再生中の連続読み取り回転数I=(R+1)=3、再生中のトラックジャンプ数J=(Q−1)=7に設定し、第2のフォーカスバイアス調整処理では、Vf を変更せず、図19(1)のままとする。
【0166】
本発明の実施の態様に係るCD−ROM再生装置は、図1のCD−ROM再生装置において、第1信号処理回路26 3 に加えて第1信号処理回路261 、262 、264 、265 にも2値化RF信号のジッタ量を計測し、ジッタ量データJD1 、JD2 、JD4 、JD5 を出力する計測回路を付加するとともに、図2中の第2のフォーカスバイアス調整処理を図20の如く変更することで構成される。
図20においては、システムコントローラ50Aはまず、図2のステップS32による第1のフォーカスバイアス調整処理で設定されたVf の値をEとして内蔵メモリ(図示せず)に登録しておき(ステップS109)、第1信号処理回路261 〜265 で計測されたジッタ量データJD1 〜JD5 の内、読み取り用のh個の光ビームの系統でのジッタ量データJDi 、JDk 、・・を読み取り、平均値をjd(0)´として内蔵メモリに記憶する(ステップS110)。
【0167】
次に、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf をE(V)からプラス側にΔV(ΔVは正の値)だけ増大させ、このときの読み取り用のh個の光ビームの系統のジッタ量データJDi 、JDk 、・・を読み取り、平均値をjd(+1)´として内蔵メモリに記憶する。また、Vf をE(V)からマイナス側にΔVだけ減少させ、このときの読み取り用のh個の光ビームの系統のジッタ量データJDi 、JDk 、・・を読み取り、平均値をjd(−1)´として内蔵メモリに記憶する(ステップS111)。
【0168】
そして、jd(+1)´、jd(0)´、jd(−1)´の大きさを比較し、jd(+1)´>jd(0)´<jd(−1)´であれば(ステップS112でYES)、Vf がE(V)のときに平均ジッタ量が最低であり、CD−ROM1の信号面1Aが対物レンズ8の光軸方向に見たh個の光ビーム3i 、3j 、3k 、・・の合焦点Pi 、Pj 、Pk 、・・の中間に来ており、いずれも信号面1Aに対し完全な合焦状態に近い最適な状態となり、完全な合焦状態から大きく外れた光ビームがなくなっていることになるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf をE(V)に設定させて調整を終える(ステップS113)。
【0169】
jd(+1)´>jd(0)´<jd(−1)´でない代わりに、jd(+1)´<jd(0)´<jd(−1)´であれば(ステップS114でYES)、k=2とし(ステップS115)、Vf =E+(+2)・ΔVとさせ、読み取り用のh個の光ビームの系統のジッタ量データJDi 、JDk 、・・を読み取って平均値をjd(+2)´とする(ステップS116)。そして、jd(+2)´>jd(+1)´<jd(0)´であれば(ステップS117でYES)、Vf がE+(+1)・ΔVのときに平均ジッタ量が最低であり、CD−ROM1の信号面1Aが対物レンズ8の光軸方向に見たh個の光ビーム3i 、3j 、3k 、・・の合焦点Pi 、Pj 、Pk 、・・の中間に来ており、いずれも信号面1Aに対し完全な合焦状態に近い最適な状態となり、完全な合焦状態から大きく外れた光ビームがなくなっていることになるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf をE+(+1)・ΔVに設定させて調整を終える(ステップS118)。
【0170】
jd(+2)´>jd(+1)´<jd(0)´でなければ(ステップS117でNO)、kをインクリメントして3とし(ステップS119)、ステップS116に戻って同様の処理を繰り返し、或るkの値で、jd(+k)´>jd{+(k−1)}´<jd{+(k−2)}´となれば(ステップS117でYES)、Vf が(+(k−1))・ΔVのときに平均ジッタ量が最低であり、h個の光ビーム3i 、3j 、3k 、・・の合焦点Pi 、Pj 、Pk 、・・がいずれも信号面1Aに対し完全な合焦状態に近い最適な状態となっていると考えられるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf をE+{+(k−1)}・ΔVに設定させて調整を終える(ステップS118)。
【0171】
若し、ステップS114において、jd(+1)´<jd(0)´<jd(−1)´でなければ、k=2とし(ステップS120)、Vf =E+(−2)・ΔVとさせ、読み取り用のh個の光ビームの系統のジッタ量データJDi 、JDk 、・・を読み取って平均値をjd(−2)´とする(ステップS121)。そして、jd(0)´>jd(−1)´<jd(−2)´であれば(ステップS122でYES)、Vf がE+(−1)・ΔVのときに平均ジッタ量が最低であり、h個の光ビーム3i 、3j 、3k 、・・の合焦点Pi 、Pj 、Pk 、・・がいずれも信号面1Aに対し完全な合焦状態に近い最適な状態となっていると考えられるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf をE+(−1)・ΔVに設定させて調整を終える(ステップS123)。
【0172】
ステップS122でjd(0)´>jd(−1)´<jd(−2)´でなければ、kをインクリメントして3とし(ステップS124)、ステップS121に戻って同様の処理を繰り返し、或るkの値で、jd{−(k−2)}´>jd{−(k−1)}´<jd(−k)´となれば(ステップS122でYES)、 Vf がE+{−(k−1)}・ΔVのときに平均ジッタ量が最低であり、h個の光ビーム3i 、3j 、3k 、・・の合焦点Pi 、Pj 、Pk 、・・がいずれも信号面1Aに対し完全な合焦状態に近い最適な状態となっていると考えられるので、フォーカスバイアス電圧発生回路224 を制御し、Vf をE+{−(k−1)}・ΔVに設定させて調整を終える(ステップS123)。
【0173】
このようにして、第2のフォーカスバイアス調整が終われば、読み取り用のh個の光ビーム3i 、3j 、3k 、・・のいずれも信号面1Aに対して完全な合焦状態に近い状態とでき、信号面1Aに対する当該h個の光ビームの合焦状態を簡単に最適化できる。以降、CD−ROM1の面振れに追従して対物レンズ8が移動するので、CD−ROM1の面振れに関わらず、h個の光ビームのいずれも信号面1Aに対し完全合焦状態から大きく外れることはなく、h個の光ビームのいずれの系統でもCD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【0174】
なお、上記した図20の処理では、第1信号処理回路2i 、26j 、26k 、・・で計測したジッタ量データJi 、JDj 、JDk 、・・を用いて、Ji 、JDj 、JDk 、・・の平均値が最小となるバイアス電圧値Vf を設定することで第2のフォーカスバイアス調整を行うようにしているが、これと異なり、例えば、第1信号処理回路21 〜2 5 、EFM復調データに対し1ブロック単位でディスクランブルをしたあと、CIRC符号に基づく誤り検出/訂正(Pパリティによる誤り検出/訂正、ディインタリーブ、Qパリティによる誤り検出/訂正)をし、このときのPパリティによる誤り検出で検出されたエラーレートを計測し、エラーレートデータE1 〜E 5 出力する誤り検出/訂正回路を付加しておく。そして、図20のにJi 、JDj 、JDk 、・・とあるのをEi 、EDj 、EDk 、・・に置き換え、Ei 、EDj 、EDk 、・・の平均値である平均エラーレートが最小となるバイアス電圧値Vf を設定することで第2のフォーカスバイアス調整を行うようにしても良い。
【0175】
また、系統別のエラーレートの計測は第2信号処理回路40を用いて行うようにしても良い。即ち、第2信号処理回路40に、CIRC符号に基づく誤り検出/訂正(Pパリティによる誤り検出/訂正、ディインタリーブ、Qパリティによる誤り検出/訂正)をしたときのPパリティによる誤り検出で検出されたエラーレートを計測し、エラーレートデータを出力するエラーレート検出回路を付加しておく。そして、フォーカスバイアス調整時、第1信号処理回路21 〜2 5 ら出力されたデー DATA 1 DATA 5 、パラレル/シリアル変換部30を介して系統別に順に第2信号処理回路40に入力させ、該第2信号処理回路40で系統別にエラーレートを計測し、光ビーム31 〜35 の各系統のエラーレートデータED1 〜E 5 出力させ、Ei 、EDj 、EDk 、・・の平均値が最小となるバイアス電圧値Vf を設定するようにする。
【0176】
図20とその変形例の処理では、読み取り不能な系統がないときは、5つの全ての光ビーム31 〜35 の系統のジッタ量の平均値(エラーレートの平均値)が最小となるようにバイアス電圧値Vf を設定するようにしたが、読み取り不能な系統がないときでも、5つの光ビーム31 〜35 の内、光ビーム31 と33 の2つの系統、或いは、光ビーム32 と 34 の2つの系統、或いは光ビーム31 と33 と35 の3つの系統など、n=5個の光ビームの内、所定の2個以上の光ビームの系統別に、2値化RF信号のジッタ量または読み取りデータのエラーレートを計測し、該計測したジッタ量またはエラーレートの平均値が最小となるようにフォーカスバイアス調整を行うようにしても良く、このようにしてもCD−ROM1の面振れに関わらず、信号面1Aに対する合焦状態の悪い光ビームが生じるのを回避し、CD−ROM1からのデータの読み取りを確実に実行することができる。
また、CD−ROM1から読み取ったデータシンボルのエラーレートを計測する代わりに、CD−ROM1から読み取ったサブコードのエラーレートを計測し、該計測したエラーレートを用いてフォーカスバイアス調整を行うようにしても良い。
【0177】
また、上記した実施の態様ではCD−ROMを線速度一定で回転させたが、角速度一定(CAV)で回転させるようにしても良い。また、CD−WO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAMなど、CD−ROM以外のタイプで螺線状にトラックの形成された光ディスクを対象としても良く、或いは、同心円状にトラックの形成されたLD、MOなどの光ディスクを対象としても良い。更に、トラック別の記録データを同時に読み取る光ビームの本数は、3、7など、5以外の数としても良い。
【0178】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の光ビームを光ディスクの複数のトラックに同時に照射し、各トラックから記録データの読み取りを行う場合に、複数の光ビームの中に信号面に対する合焦状態の悪い光ビームが出来るのが回避されるので、光ディスクからのデータの読み取りを確実に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理を説明するためのマルチビーム式CD−ROM再生装置のブロック図である。
【図2】 図1中のシステムコントローラによる再生開始制御処理を示すフローチャートである。
【図3】 図2中の第1のフォーカスバイアス調整処理を示すフローチャートである。
【図4】 図1におけるフォーカスバイアス調整動作を示す説明図である。
【図5】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図6】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図7】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図8】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図9】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図10】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図11】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図12】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図13】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図14】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図15】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図16】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図17】 図2中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図18】 図1のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図19】 図1中の光ピックアップの変形例を示す一部省略した説明図である。
【図20】 図2中の第2のフォーカスバイアス調整処理の変形例を示すフローチャートである(本発明の実施の形態)
【図21】 マルチビーム式CD−ROM再生装置の一例を示すブロック図である。
【図22】 図21中のパラレル/シリアル変換部の構成を示すブロック図である。
【図23】 図22中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図24】 図21のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図25】 図21中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図26】 図21のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図27】 図21中のメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図28】 図21のマルチビーム式CD−ROM再生装置のデータ再生動作の一例を示す説明図である。
【図29】 光ピックアップの一例を示す説明図である。

Claims (2)

  1. n個の光ビームを、対物レンズを含む光学系により光ディスクの信号面近傍に合焦させながら、信号面上の異なるn本のトラックに同時に照射し、各戻りビームの検出出力から各光ビーム別のRF信号を作成し、該RF信号から信号処理手段で各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取るようにしたマルチビーム式光ディスク再生装置において、
    光ディスクの面振れに追従して対物レンズを移動し、n個の光ビームを常に光ディスクの信号面近傍に合焦させるフォーカスサーボ手段と、
    n個の光ビームの内、所定の2個以上の光ビームの系統別に、2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートを計測する計測手段とを備え、
    前記フォーカスサーボ手段は、計測手段で計測した2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートの平均値が最小となるようにフォーカスバイアス調整を行うようにしたこと、
    を特徴とするマルチビーム式光ディスク再生装置。
  2. n個の光ビームを、対物レンズを含む光学系により光ディスクの信号面近傍に合焦させながら、信号面上の異なるn本のトラックに同時に照射し、各戻りビームの検出出力から各光ビーム別のRF信号を作成し、該RF信号から信号処理手段で各光ビームの照射されたトラックに記録された記録データを読み取るようにし、n個の光ビームの内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となったとき、残りの読み取り可能な中から読み取り用のh個の光ビームを設定し、該設定したh個の読み取り用光ビームの系統で記録データの読み取りをするようにしたマルチビーム式光ディスク再生装置において、
    光ディスクの面振れに追従して対物レンズを移動し、n個の光ビームを常に光ディスクの信号面近傍に合焦させるフォーカスサーボ手段と、
    各光ビームの系統別に、2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートを計測する計測手段とを備え、
    前記フォーカスサーボ手段は、n個の光ビームの全ての系統で記録データの読み取りが可能であれば、該n個の光ビームの系統別の2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートの平均値が最小となるようにフォーカスバイアス調整を行い、n個の光ビームの内、幾つかの系統で記録データの読み取りが不能となったとき、読み取り用に設定されたh個の光ビームの系統別の2値化RF信号のジッタ量またはエラーレートの平均値が最小となるようにフォーカスバイアス調整を行うようにしたこと、
    を特徴とするマルチビーム式光ディスク再生装置。
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