JP3953562B2 - 原料等の横型回転加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体若しくは固体と液体の混合物の産業上の原料、中間原料あるいは廃棄物(以下「原料等」という)を加熱、燃焼、焼却あるいは部分燃焼させるための原料等の横型回転燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
出願人は特開平8−173792において原料等の種類・形態に係りなく使用できる回転反応装置を提案した。この装置は水平あるいは水平面に対して傾斜する軸線のまわりに回転する筒状体の一端にある開口部から原料等を送入し、筒状体の内表面に設置された給気体を通して上記原料等との化学反応にあずかる気体を筒状体内で転動する原料等の層中に貫流させて化学反応を進行させ、反応後の固体を筒状体の端部から排出するための排出口を設けている。
【0003】
上記の発明は特願平8−214975において湿潤な粉粒塊状または、スラリー状、フィルターケーキ状、粘稠液状をなす原料等に含有される可燃物を乾燥して燃焼せしめる湿潤物質の回転乾燥燃焼装置に応用されている。
【0004】
上記の回転乾燥燃焼装置における乾燥部分は、本出願人が特開平5−26577、特開平5−264170において提案した傾斜ガイド板付仕切壁が設置された水平軸用回転円筒体であって、円筒体外表面に沿って流れる燃焼ガスによって円筒体内の原料等が間接的に加熱される。円筒体内で乾いて粉粒塊となった原料等は回転による上記仕切壁とこれに設けられたガイド板の作用により該回転円筒の両端の間に軸線方向の循環流を生じ、円筒体内の一端付近に投入される原料等を速やかに分散・加熱して乾燥を進行させる。
【0005】
特願平8−214975の回転乾燥燃焼装置は、基本的には上記特開平5−26577、特開平5−264170の円筒体の他端側に上記特開平8−173792の筒状体を結合せしめて一つの装置としたものであり、かかる装置においては、円筒体の一端側から供給される原料等が上記の方法により乾燥ずみ、あるいは乾燥途中の粉粒塊となって、上記の間接加熱をうける円筒体の他端から、これに直結した上記筒状体へ送られ、この筒状体内で給気体からの空気によって燃焼される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
湿分の多い原料等、例えば下水汚泥のような原料等を自燃あるいは最小量の補助燃料にて焼却させる目的のためには上述した特願平8−214975の発明が効果的であるが、湿分の少ない下水汚泥と消石灰の混合粒やシュレッダーダスト等の可燃原料等を所定の均一温度で燃焼・焼成あるいはガス化燃焼(部分燃焼とも言う)を行うためには次の問題が生ずることがある。
【0007】
例えば、下水汚泥と消石灰の混合種の焼却・焼成の場合には、焼成固体が燃焼ガスとともに温度を低下するために再炭酸化などの逆反応が進行してしまい、焼却・焼成の歩留りが低下してしまう。
【0008】
回転乾燥燃焼装置は円筒体における加熱が間接加熱方式であるために燃焼のための空間容積が小さくなり、転動層内に投入された可燃物から発生する可燃ガスと空気との混合が悪く、したがって燃焼が不完全になる。
【0009】
本発明は上述のような従来装置が抱える問題を解決し、湿潤あるいは乾いた原料等を、回転せる筒状体内で連続的に燃焼・焼却・焼成あるいはガス化燃焼する場合、発生する可燃ガスは十分な容積の空間で燃焼させ、固体に残留する炭素質は転動層中で燃焼させることにより所定の均一温度での燃焼を実現させ、原料等の筒状体内における充填率が高く、環境汚染を起こすことなく、安全・安定で高能率な連続操作ができ、しかも建設費と運転費の廉価な可燃物質の原料等の横型回転燃焼装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的の達成のために、水平な軸線もしくは水平面に対して傾斜せる軸線まわりに回転する耐熱性の第一筒状体と第二筒状体とを備えている。第一筒状体の一端側には、加熱されるべき原料等を該第一体内へ送入するための原料供給手段が設けられている。該第一筒状体は他端が第二筒状体の一端分に連結されている。そして該第一筒状体内には原料等を軸線方向で循環せしめる原料循環手段と該第一筒状体の一端側から他端側に向けて延び両端側で開口せる通気管とが設けられている。さらに上記第一筒状の一端側には上記通気管の一端側開口内へ噴気を送るノズル体が位置している。
【0011】
なお、本発明にあって第一筒状体の軸線と第二筒状体の軸線は同一線になくともよく、互に間隔をもった二つの平行な線上にそれぞれ位置していてもよい。又、両筒状体は円筒状でなくとも非円筒状でもよく、例えば長円(楕円)、略三角形、略四角形等の断面をもったものも可能で、その形状に限定されない。
【0012】
かかる構成の本発明装置にあっては、第一筒状体は原料等を軸線方向に循環せしめるための空間を形成し、第二筒状体は内部空間に燃焼空間を形成する。
【0013】
原料供給手段により投入された回転せる第一筒状体内の原料等は原料循環手段の作用によって転動しながら該第一筒状体内を軸線方向で循環する。そして、循環するこの原料が第一筒状体の他端側に達した際、その一部が回転せる第二筒状体へ移動し、燃焼される。
【0014】
上記第一筒状体の一端側に位置しているノズル体からは気体が噴出され、その気流は通気筒内を通り第二筒状体に向け流れる。ノズル体近傍では負圧を生ずる結果、通気筒内外でガス体の循環流が生ずる。
【0015】
上記第二筒状体内で燃焼される原料等からは可燃ガスが発生するが、この可燃ガスは上記ノズル体近傍の負圧によって第一筒状体内へ引き込まれ、ここで第二筒状体を循環する原料等の加熱に供し、加熱によりこの第二筒状体内の原料等から発生する可燃ガスと共に通気筒を通って再び第二筒状体内へ帰還するという循環流を生ずる。したがって、可燃ガスは第一及び第二筒状体内の原料等の加熱・燃焼に十分に供するようになる。又、ノズル体から噴射される気体は、下水汚泥等のカロリーの少ないものを燃焼させるときには燃焼を促進せしめる気体、そしてシュレッダーダストのようにカロリーの高いものを燃焼させるときには燃焼を抑制する気体とすることで、燃焼を制御することができる。燃焼を促進させる気体の例としては、空気、空気と水蒸気の混合気、水蒸気、燃焼ガス、燃料等があり、抑制する気体としては窒素ガス等がある。すなわち、上記ノズル体からの気体の種類・噴射量を適宜設定することにより、通気筒内外を循環する気流の酸素濃度を制御し、燃焼の温度を設定したりあるいは燃焼しない雰囲気での乾燥をも行うことが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面にもとづき本発明の実施の形態を説明する。
<第一実施形態>
図1において、実質的に水平な軸線1のまわりに、耐熱材から作られた第一筒状体2と第二筒状体3が軸受(図示せず)により回転自在に支持されており、又、図示せぬ駆動手段によって回転駆動を受けている。上記第一筒状体2は第二筒状体3に比し小径となっていて、両者は半径方向に延びる壁部4によって直接に連結されており、内部空間同士が連通している。
【0017】
上記第一筒状体2の左端には開口5が形成され、該開口5から延出する開口筒部5Aには、互いの回転を許容する回転シール6を介して側壁7が設けられ、該側壁7によって原料供給手段としてのスクリューフィーダー8が支持されている。該スクリューフィーダ8は中空となっており、その中に、気体噴出用のノズル体9が収められている。又、上記側壁7には、短筒10が延出して設けられていて、該短筒10に観察窓11が設けられている。
上記第一筒状体2には、左端部近傍を除いたほぼ全長にわたり通気筒12が同心に設けられていて、該通気筒12と第一筒状体2の間の空間が、両者を連結する仕切壁13によって複数の空間に仕切られている。図1の例にあっては紙面に平行な上下の二つの仕切壁13によって上記空間は二つに区分されている(図2参照)。上記ノズル体9は上記通気筒12の左側開口に臨んでいる。
【0018】
上記上下の仕切壁13の両面には、軸線方向の複数位置にガイド板14が取りつけられている。仕切壁13の両面に取りつけられたこのガイド板14は共に、軸線に対して交叉する一つの傾斜せる面に平行な面上に位置している。
【0019】
次に、上記第二筒状体3の右部に形成された開口15から延出する開口筒部15Aには、互いの回転を許容する回転シール16を介して接続筒17が接続されている。該接続筒17の右部には、上方に延出する排気管18、下方に延びる排出管19が設けられ、さらには、上記排気管18には短筒20が延出していて、該短筒20に観察窓21が設けられている。
【0020】
上記第二筒状体3の右端側には、接続筒17により支持された、原料等の供給のためのスクリューフィーダー22が設けられている。なお、本発明では、このスクリューフィーダー22は必須ではない。上記第二筒状体3の内部には円周面との間に環状空間23を形成するように多孔を有する円筒状のスクリーン24が好ましい形態として設けられており、このスクリーン24の内面の右端部には好ましい形態として半径方向に延びる掻上げ板25が周方向の複数位置設けられている。上記環状空間23には、燃焼用空気を外部から供給する給気管26が接続されている。なお、上記環状空間23は、周方向でいくつかに分室されていて、上記給気管26からの空気が、下方に位置する分室にのみ空気が供給されてこの空気が原料等を透過して第二筒状体3の内部に入っていくようになっているのが好ましい。
【0021】
かかる図1の形態にあっては、第一筒状体2及び第二筒状体3は一体となって軸線1まわりに回転する。
【0022】
上記第一筒状体2へは、スクリューフィーダ8によって連続的に原料等が送り込まれる。第一筒状体2の仕切壁13の両面に取りつけられたガイド板14は、軸線1を交叉する傾斜面上にあるが、軸線1まわりに回転し同一位置(例えば、紙面に対し手前側位置)にきたときには互いに逆の傾斜をもつようになり、したがって、原料等は転動しながらガイド板14上を滑落することにより仕切壁13の両側の空間を軸線1方向に互に逆方向に移動して循環流を形成する。かかる原料等は後述の加熱を受けて粉粒塊層を形成して第一筒状体2の右端位置に達すると一部が第二筒状体3内に移行する。その際、第二筒状体3にもスクリューフィーダ22により原料等が送り込まれており、上記第一筒状体1からの原料等はこれに混入する。
【0023】
上記筒状体2内の通気筒12へはノズル体9から気体が吹き込まれており、該通気筒12内では噴流が第二筒状体3に向け流れている。そして、ノズル体9近傍には負圧が生じるため、ガイド板14が位置する空間では該ノズル体9の方に向く気流が流れ、その結果、通気筒12内外での循環流が生ずる。
【0024】
第二筒状体3内で加熱を受けた原料等は、粉粒塊層を形成しつつ該第二筒状体3の回転に伴い掻上げ板25の作用とも相俟って転動する。給気管26から送り込まれる空気は多孔のスクリーン24を透過して粉粒塊層内に入る。この第二筒状体3内の原料等は、運転当初に燃料等の助けにより燃焼を開始し粉粒塊層をなし、以後は自身のカロリーで燃焼を持続する、いわゆる自燃が行われる。その際、上記スクリーン24を透過する空気が粉粒塊層の燃焼に供する。
【0025】
第二筒状体3内で燃焼する粉粒塊層からは高温の可燃ガスが発生し、該可燃ガスは上述した第一筒状体2内の循環気流に合流し、該第一筒状体2内の粉粒塊層を加熱する。この第一筒状体2の加熱された粉粒塊層からも可燃ガスが発生し、これも上記循環気流に合流する。かくして、循環気流は可燃ガスを第一筒状体2内に運ぶことによって該第一筒状体2内の粉粒塊層から発生した可燃ガスの燃焼に有効に作用する。燃焼に寄与した後の燃焼ガスは通気筒12そして第二筒状体3の中央部もしくは上部を通って、排気管18から排出される。一方、第一筒状体2内で循環する高温の粉粒塊は少しづつ第二筒状体3に流入し、ここで十分に燃焼した状態で排出管19から落下排出される。又、上記循環せる高温の原料等はスクリューフィーダ8から供給される原料等を加熱し、かつ循環流内で分散させる。
【0026】
本実施形態は変形が可能であって、例えば、図1及び図2のごとく第一筒状体2内の空間を二つに仕切らずとも図3のごとく十字に仕切って四つの空間としてもよい。又、原料供給手段(スクリューフィーダ)8とノズル体9とを同心に配さなくとも、図4のごとく平行に設けても良く、その際、原料供給手段8もスクリューフィーダに限定されず、単なる管体でもよい。さらには、燃焼後の粉粒塊を図1のごとく第二筒状体3側から排出せずに、図5のごとく、第一筒状体2側の排出管27から排出するようにしてもよい。その場合、排出管27は、回転シール28を介して接続された接続筒29に設けられ、排気管30及び観察窓31もこの接続筒29に設けられる。
【0027】
なお、本実施例において、第一筒状体2と第二筒状体3との境界に適宜障壁4Aを半径内方に突出形成することにより、第一筒状体2と第二筒状体3との間の粉粒塊の流量を調整することができる。
【0028】
<第二実施形態>
図1に示す第一実施形態にあっては、第二筒状体で燃焼した粉粒塊等はそのまま排出されたが、図6に示される第二実施形態のごとく排出の際に、燃焼された粉粒塊が保有している熱を第一筒状体2の加熱に供するようにすることもできる。図6にあっては第一筒状体2内に副筒32を同心に設け、該副筒32内にガイド板14付の仕切壁13、そして通気筒12を有するようになっている。(図7参照)。
【0029】
本実施形態にあっては、第一筒状体2の回転により、上記の副筒32内に存在する粉粒塊層は回転せる第二筒状体3内の転動する粉粒塊層と第一筒状体2の他端部側にある粉粒塊層との間で循環するが、副筒32の外側にある粉粒塊層は回転に伴い回転シール33の開口を経て排出管34から装置外に排出される。
【0030】
第二筒状体3内の高温燃焼ガスの全部もしくは一部は副筒32と第一筒状体2の間に形成された環状空間35を通って流動し、副筒32を加熱した後回転シール33の開口を経て排出管36から装置外に排出される。
【0031】
かくして、上記副筒の32の設置により、第二筒状体3内で発生した高温燃焼ガスの全部あるいは一部は副筒32内で循環する粉粒塊層へ原料供給管8から挿入された原料等の加熱に必要な熱エネルギーを与え、自らの温度を低下させて装置外に排出される。
【0032】
副筒32内の仕切壁13は図7の形態に限定されず、例えば図8のように中空になっており、環状空間35に連通するものであってもよい。中空の上記仕切壁は例えば図9に示されるように、副筒32の内部空間を複数個に区分するものであってもよい。
【0033】
かかる本実施形態の装置にあっては、先ず図1において湿分が少なく可燃分の多い原料等を理論空気量よりも多い空気にて燃焼する場合に原料供給管8を通じて、回転せる第一筒状体2の端部に挿入される。この第一筒状体2内で原料等は、軸線1のまわりに回転する仕切壁13とガイド板14の作用によって回転せる第二筒状体3内の転動層から循環してくる高温の粉粒塊層中に混合されて加熱を受け、原料循環流に乗りながら第一筒状体2の内部で乾燥と熱分解を受け可燃ガスを発生する。その際の乾燥と熱分解に必要な熱エネルギーの一部は第二筒状体3の内の転動層から循環してくる高温の粉粒塊が補給する。
【0034】
ノズル体9から高流速で送入される空気流は第一筒状体2内ガスを吸引して通気筒状体12の中を第二筒状体3の方向に気流を形成しながらガス中の可燃成分を燃焼する。上記作用により第二筒状体3内の高温ガスが通気筒12の外側を内側と逆方向に循環し、原料等から発生する可燃ガスをノズル体の方向に流動させる。
【0035】
第一筒状体2内の原料等の乾燥・熱分解に必要とする熱エネルギーの残りは、上記の燃焼による高温ガスの循環によって補給される。
【0036】
原料等は第一筒状体2の中で熱分解を受けて可燃ガスを発生し、炭素質を含む不燃物となり、該第一筒状体2から第二筒状体3に移動して第二筒状体3内の転動層に混合する。炭素質はスクリーン24から送入される空気によって燃焼され、残りの不燃物及び高温燃焼ガスは排出管19を経て装置外に排出される。
【0037】
上記第二筒状体3の端部には、第一筒状体2に供給される原料等と同種類もしくは異種類の原料等を供給することができる。
【0038】
排出されるガスは高温部を通過するので、過剰空気が多い場合には完全に燃焼・脱臭される。理論空気量よりも少ない空気で燃焼するガス化燃焼(部分燃焼)条件では、効率の良いガス化が行われる。
【0039】
かかる実施形態の装置を用いた他の例としては、図6において湿分が多く可燃分の少ない原料等を理論空気よりも多い空気量で燃焼する場合がある。原料等は、第一筒状体2に設置する原料供給管8から副筒32内の粉粒塊層上に落下供給され、第二筒3中の転動層から循環してくる高温度の粉粒塊に分散されて加熱を受け、粉粒塊循環流に乗って移動しながら乾燥と一部の熱分解を受ける。
【0040】
原料等の一部の熱分解によって発生した可燃ガスと乾燥によって発生した水蒸気は、ノズル体9から噴出する高流速の空気流によって吸引され、通気筒12の中を第二筒状体3の方向へ流動する。その際、可燃成分が多ければ通気筒の中で燃焼し、第二筒状体3内の高温ガスと混合する。
【0041】
原料等の乾燥と一部熱分解に必要な熱エネルギーは、第二筒状体3内の転動層から循環してくる高温の粉粒塊と、副筒32の外側の環状空間35を流動する高温燃焼ガスからの伝熱によって補給される。
【0042】
乾燥および一部熱分解を受ける粉粒塊の原料等は第一筒状体2から第二筒状体3中の転動層の中に投入され、分散・混合された後、スクリーン24から送入される空気によって炭素質が燃焼される。
【0043】
転動層内で炭素質を燃焼した第二筒状体3の粉粒塊状の不燃物は、第一筒状体2内の副筒32中に設置された仕切壁13及びガイド板14の作用により、回転に伴って第一筒状体2中を移動し、左端の位置で送入される原料等と混合される。
【0044】
第二筒状体3内の高温ガスは、第一筒状体2と副筒32間の環状空間35内を流動して該第一筒状体2の外筒表面を加熱し、乾燥と一部熱分解に必要な熱エネルギーの残りを補給する。その際、上記高温ガスは温度が低下して装置外に排出される。
【0045】
転動層で炭素質を燃焼し去った粉粒塊状の不燃物は、回転に伴い回転せる第一筒状体2と副筒32との間の環状空間35を通じて移動し、装置外に排出される。
【0046】
原料等の種類・水分の量によっては第二筒状体3の端部から図1における原料供給手段22を経て同種あるいは異種類の原料等を第二筒状体3中に送入することができる。
【0047】
水分の多い原料等に対しては、第二筒状体3からの燃焼ガスおよび不燃物の排出を停止することができる。
【0048】
本発明は図示した実施形態に限定されず変形も可能である。例えば、第二筒状体を軸線に対して偏心させることにより、該第二筒状体内の粉粒塊を積極的に撹拌させると共に第一筒状体への移行を容易にすることができる。この場合、勿論のことながら、第二筒状体に臨むスクリューフィーダ(原料供給手段)等は上記軸線上に配置される。
【0049】
さらには、筒状体内の温度をさらに上げて、例えば、原料等の脱臭を行ないときには第一筒状体そして第二筒状体の少なくともいずれか一方にバーナを設けることができる。
【0050】
本発明装置は、種々の原料等の加熱そして燃焼に使用でき、例えば次の場合に好適である。
【0051】
(1)シュレッダダストの乾留、ガス化そして焼却
(2)下水汚泥ならびに消石灰の混合物の完全焼却そして焼成
(3)金属粉粒体等無機物質の熱処理
(4)廃白土および珪藻土等濾過材の再生そして付着油のガス化
(5)都市生ゴミの乾燥
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上のように原料等を転動させながら循環せしめる第一筒状体と、原料等を転動させながら燃焼させる第二筒状体とを連結し、原料供給手段と噴気用のノズル体を上記第一筒状体に臨ましめ、該第一筒状体内に設けられた通気筒内外で循環気流を生ずるようにしたので、第一筒状体においては十分な滞留時間のもとに原料等について熱分解を行わせることができ、発生した可燃ガスを高流速の空気循環によって燃焼させるから、第二筒状体の内容積が小さくとも完全な燃焼もしくは充分な部分燃焼を達成することができる。
【0053】
第二筒状体から高温度のまま粉粒塊を排出できるので、固体に再炭酸化等の逆反応の起こることを防止することができる。又、再炭酸化の心配のない原料等については、第一筒状体に副筒を設けるようにすれば、粉粒塊の熱を第一筒状体内の原料等の加熱に利用し、粉粒塊を低温化して排出することもできる。
【0054】
第二筒状体においては、原料等の熱分解が終わったあとの炭素質を含む不燃物の燃焼を充分に混合しながら空気に接触させるので、固体の性質から要求される温度で均一な燃焼を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態装置の軸線を含む面での断面図である。
【図2】図1装置の第一筒状体についてのII-II 断面図である。
【図3】図1装置の第一筒状体の変形例を示す図2に相当する位置での断面図である。
【図4】図1装置の他の変形例を示す軸線を含む面での断面図である。
【図5】図1装置のさらに他の変形例を示す軸線を含む面での断面図である。
【図6】本発明の第二実施形態装置の軸線を含む面での断面図である。
【図7】図6装置の第一筒状体についてのVII-VII 断面図である。
【図8】図6装置の第一筒状体の変形例を示す図7に相当する位置での断面図である。
【図9】図6装置の第一筒状体の他の変形例を示す図7に相当する位置での断面図である。
【符号の説明】
1 軸線
2 第一筒状体
3 第二筒状体
8 原料供給手段
12 通気筒
13,14 原料循環手段
13 仕切壁
14 ガイド板
18 排気部
19 排出部
32 副筒
34 排出部
36 排気部

Claims (5)

  1. 水平な軸線もしくは水平面に対して傾斜せる軸線まわりに回転する耐熱性の第一筒状体と第二筒状体とを備え、第一筒状体の一端側に加熱されるべき原料等を該第一筒状体内へ送入するための原料供給手段が設けられ、該第一筒状体は他端が第二筒状体の一端部に連結されており、該第一筒状体内には原料等を軸線方向で循環せしめる原料循環手段と該第一筒状体の一端側から他端側に向けて延び両端側で開口せる通気筒とが設けられ、上記第一筒状体の一端側には上記通気筒の一端側開口内へ噴気を送るノズル体が位置していることとする原料等の横型回転加熱装置。
  2. 原料循環手段は、第一筒状体の内部空間を複数に仕切るように軸線方向に延びる仕切壁と、軸線に対して傾斜せる面に平行な複数の面で上記仕切壁の両面に取りつけられたガイド板を有していることとする請求項1に記載の原料等の横型回転加熱装置。
  3. 第二筒状体は、他端側に原料供給手段が設けられていることとする請求項1に記載の原料等の横型回転加熱装置。
  4. 第二筒状体には、原料等の加熱により発生した気体を排出するための排気部及び加熱後の原料等を取り出すための排出部が設けられていることとする請求項1又は請求項3に記載の原料等の横型回転加熱装置。
  5. 第一筒状体には副筒が設けられ、該副筒内に原料循環手段と通気筒を配し、排気部と排出部が、第一筒状体の一端側にて該第一筒状体と副筒との間の空間に接続されていることとする請求項1又は請求項2に記載の原料等の横型回転加熱装置。
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JP2015223542A (ja) * 2014-05-27 2015-12-14 株式会社チサキ 原料加熱処理方法及び装置

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