JP2003171667A6 - 汚泥等の炭化処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課 題】下水汚泥のような含水率が高く不定形で粘性も高い対象を連続的に炭化処理でき、且つ燃料消費を著しく抑制した汚泥等の処理方法を提供する。
【解決手段】(イ)水分を含有する不定形の汚泥に鉱石紛末を混練して含水率を低下せしめこの状態で成形機を通し断面形状を定形化し、定形化された各汚泥をそれら同士が接着乃至は粘着しない表面状態にしてから、当該定形化された汚泥を、内周面に螺旋状の搬送壁2と該搬送壁2の一部に当該搬送壁2を横断する攪拌壁3を形成した円筒状のロータリキルン1の上方に、当該ロータリキルン1を回転させつつ連続的に供給する、(ロ)前記ロータリキルン1の下方から内部に火炎を吹込み、前記汚泥が着火したら火炎の吹込みを止める、(ハ)前記ロータリキルン1の上方から内部の気体を吸引し無害化処理して排気する、(ニ)前記(イ)〜(ハ)の操作を行うことによりロータリキリン1の下部から前記汚泥の炭化物を排出させる。
【選択図】図1
【解決手段】(イ)水分を含有する不定形の汚泥に鉱石紛末を混練して含水率を低下せしめこの状態で成形機を通し断面形状を定形化し、定形化された各汚泥をそれら同士が接着乃至は粘着しない表面状態にしてから、当該定形化された汚泥を、内周面に螺旋状の搬送壁2と該搬送壁2の一部に当該搬送壁2を横断する攪拌壁3を形成した円筒状のロータリキルン1の上方に、当該ロータリキルン1を回転させつつ連続的に供給する、(ロ)前記ロータリキルン1の下方から内部に火炎を吹込み、前記汚泥が着火したら火炎の吹込みを止める、(ハ)前記ロータリキルン1の上方から内部の気体を吸引し無害化処理して排気する、(ニ)前記(イ)〜(ハ)の操作を行うことによりロータリキリン1の下部から前記汚泥の炭化物を排出させる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はロータリキリンを利用して、下水汚泥などの汚泥廃棄物を、きわめて省エネルギ的にしかも連続的に炭化処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ロータリキルンは、内面を耐火性に仕上げた円筒体を水平よりわずかに傾斜させてゆるい速度で回転させるとき、その下部側から円筒体の内部に火炎を吹込む一方、上部側からセメント原料等の原料を送入して当該原料を焼成するためのものとして公知である。
【0003】
近時、上記ロータリキリンを利用して可燃性の廃棄物を処理する手法が提案されているが、提案されている方法では下水汚泥のような含水率が高くしかも不定形で粘性も高い処理対象を効率よく炭化処理することは殆どできないでいる。また、下水汚泥等の不定形の処理物の場合は勿論、定形の廃棄物の処理においても、ロータリキルンの下部側から内部に吹込む火炎は、処理中に吹込みっぱなしであるため、その燃料コストが著しく嵩むという難点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では、下水汚泥のような含水率が高く不定形で粘性も高い対象を連続的に炭化処理できるのみならず、その処理における燃料消費を著しく抑制した汚泥等の処理方法を提供することを、その課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明方法の構成は、(イ)水分を含有する不定形の汚泥に鉱石紛末を混練して含水率を低下せしめこの状態で成形機を通し断面形状を定形化し、定形化された各汚泥をそれら同士が接着乃至は粘着しない表面状態にしてから、当該定形化された汚泥を、内周面に螺旋状の搬送壁と該搬送壁の一部に当該搬送壁を横断する攪拌壁を形成した円筒状のロータリキルンの上方に、当該ロータリキルンを回転させつつ所定の単位量で連続的に供給する、(ロ)前記(イ)の状態におかれているロータリキルンの下方からこのロータリキルンの内部に火炎を吹込み、該ロータリキルン内で前記汚泥が着火したら火炎の吹込みを止める、(ハ)前記(イ),(ロ)の状態におかれるロータリキルンの上方から該ロータリキルンの内部の気体を吸引し無害化処理して排気する、(ニ)前記(イ)〜(ハ)の操作を行うことによりロータリキリンの下部から前記汚泥の炭化物を排出させることを特徴とするものである。
【0006】
本発明では、定形化された各汚泥同士が接着乃至は粘着しない表面状態にするため、適宜の加熱手段又は送風手段若しくは加熱送風手段を用いることにより、例えば、表面をほぼ乾燥状態にすることもできる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に本発明方法の実施の形態例について、図に拠り説明する。図1は本発明方法を実施するための炭化処理装置を模式的に示した一部を断面にした側面図、図2は図1に示した炭化処理装置における搬送壁に、図1のものとは異なる攪拌壁を設けた搬送壁の一部拡大斜視図、図3は図2に示した搬送壁を用い、図1に示した装置で炭化処理をしている状態を示す筒体1の断面図、図4は図3に示した状態から筒体1を回転させた状態を示す筒体1の断面図である。
【0008】
図において、1は長さ約10m程度、内径40〜50cm程度の鋼管製の筒体で、ここでは所要の単位長さ筒体の複数を、互に外フランジ状の継手において接続することにより、一本の筒体1に形成している。
【0009】
2は前記筒体1の内面に、この筒体1の全長に亘って螺旋をなすように設けた搬送壁で、筒体1の全長における手前側(図の左方)の部分には、前記螺旋状の搬送壁2による搬送路に、それを横断する方向で攪拌壁3が設けられている。
【0010】
4は前記筒体1の全長外面に設けた断熱層であり、上記の筒体1〜断熱層4までの構成により、ロータリキルン本体Kbを形成する。
【0011】
上記のロータリキルン本体Kbは、その長さ方向の3箇所、具体的には、前後両端部と中央部分に、それぞれ帯状環5を取付け、各環5の下部を回転自在の支持ローラ6,7,8で支持すると共に、少なくともいずれか一つのローラを駆動ローラとしてモータ等により回転させると、このロータリキルン本体Kbは、前記ローラ6〜8の上で定位置回転する。なお、6a,7a,8aはローラ架台、BFはローラ架台6a〜8aを定置したベースフレームである。図示した例では、ロータリキルン本体Kbは略水平姿勢に設けているが、下り勾配(図の右側が下方)を付けて配置してもよい。
【0012】
9は前記ロータリキルン本体Kbの下方側(図の右方)に配置した火炎用のガスバーナで、バーナ9の火炎噴射口9aを前記本体Kbの内部側に向けて設けている。なお、ガスバーナ9の手前には炭化処理物を収容する容器20を配置するピットPに形成されている。
【0013】
10は前記ロータリキルン本体Kbの上方側に配置した処理対象の投入手段で、具体的にはコンベアやシャッタ付きのホッパなどにより形成され、ロータリキルン本体Kbの上方内部に処理すべき下水汚泥等の廃棄物を、単位量/時間で連続的に供給できるように形成されている。
【0014】
11は前記投入手段10の手前側に配置した前処理部であり、この前処理部11は成形部11aと表面乾燥部11bとから構成されている。この成形部11aにおいては、処理対象が下水汚泥の場合には、図示しないが、当該汚泥に鉱石粉末を混練するミキサーと、ミキサーで混練したものを吐出ノズルから連続的に排出する機能を具備した、例えばペレット成形機により形成する。また、前処理部11は、ロータリキルン本体Kbの上方側に選択的に、又は、並列的に配置される。前処理部11のうち表面乾燥部11bにおいては、成形部11aで成形され定形化された汚泥を受け入れ、加熱手段又は送風手段により又は加熱送風手段によりそれら汚泥の表面を乾燥状態にする。そのような手段としては、例えばドラム式乾燥機が用いられるが、同様の機能を有するものであれば他の加熱,送風機器を使用することもできる。この表面乾燥部11bにおいて表面が乾燥された汚泥はベルトコンベアで投入手段10へ搬送される。このように定形化された各汚泥の表面を乾燥状態にするのは、汚泥が投入手段10に投入されたとき、或は、ロータリキルン本体Kbの内部において搬送されるとき互いに接着したり粘着したりしないようにするためであるが、表面を乾燥させる以外に、各汚泥が接着したり粘着したりしない方法があれば、当然、その方法を使用することができる。
【0015】
12はロータリキルン本体Kbの上方の開口端において、処理工程中にキルン内部に存在する気体を吸引して無害化処理する排気処理手段であり、図には模式的にブロック化して示している。このうち12aは、処理対象によって生じることがある黒煙や異臭,悪臭を燃焼処理するためのアフターバーナと燃焼室による燃焼ブロック、12bはこの燃焼ブロック12aから出る排気を冷却する冷却ブロック、12cは、冷却された排気中のCl成分などを中和するための消石灰と、次のフィルタブロック内の濾布の集塵効率を上げるための活性炭を充填した中和ブロックで、この活性炭はロータリキルンで炭化処理した汚泥炭を粉砕したものを使用することができる。12dは、排気中の灰や塵を濾過するフィルタブロックと冷却手段としてのサイクロンなどによる吸引ブロックとからなる濾過吸引ブロックである。
【0016】
以上により本発明方法を実施するロータリキルンを利用した炭化処理装置の一例を構成するので、次にこの装置を使用した汚泥の炭化処理について説明する。
【0017】
まず、前処理部11において、脱水した処理すべき下水汚泥に鉱石粉末を3〜8体積%程度の比率で混ぜ、全体を混練して汚泥の含水率を低げたものを練物状のものと同様に、成形機から押出すことにより投入手段10に供給する。
【0018】
一方、ロータリキルン本体Kbに対しては、前記処理対象の投入手段10による投入に先立ち、ローラ6,7,8の中の駆動ローラを回転させることにより、このキルン本体Kbに、搬送壁2による送り方向の回転を与えつつ、バーナ9から火炎を吹込んで内部を予熱する。この予熱は20分間程度実行し、火炎の吹込みを行っている状態のまま上記処理対象(汚泥)を前記投入手段10からロータリキルン本体Kbの上方に連続的に投入する。
【0019】
投入される汚泥は、ロータリキルン本体Kbの回転によって、この内部の搬送壁2の作用でキルン本体Kbの下方側へ順次送り込まれる。この送り込みにおいては、攪拌壁3が設けられている部分で、この壁3の作用により汚泥がキルン本体Kbの天井側に持上げられて落下する挙動を繰返し、乾燥が促進される。また、送り込みの際には、バーナ9から火炎がキルン本体Kbの内部に吹込まれているので、汚泥中の水分は忽ち蒸発し、ロータリキルン本体Kbの下流側に行くに従って汚泥自体の含水率はほとんど無くなる。更に、排気処理手段12も、この段階では既に駆動され、ロータリキルン本体Kbの内部を吸引している。
【0020】
この結果、ロータリキルン本体Kbの内部に投入され、当該本体Kbの回転によってその下部側に搬送され下端部に到達した乾燥汚泥はその内部から放出される可燃性ガス成分が、前記バーナ9の火炎によって着火する。本発明では、汚泥がこのようにしてそのガス成分に着火したらバーナ9からの火炎の吹込みを停止する。火炎の吹込みが停止されても前記ガス成分の燃焼状態は変らないが、その着火部分はロータリキルン本体Kbの内部を徐々に上方(処理物の投入側)に遡上し、例えば上方の端部から2m〜3mくらいの箇所に定位(燃焼位置F)して、そこで汚泥から放出される可燃性ガス成分の燃焼が続く。このときのロータリキルン本体Kbの内部温度は800℃〜830℃程度になる。
【0021】
上記のようにしてロータリキルン本体Kbの内部においては汚泥内部から放出される可燃ガス成分が燃焼するが、この燃焼による当該汚泥の炭化機構について説明する。ロータリキルン本体Kbの内部における定位置Fで、処理物M(汚泥)が燃焼しているように見えるのは、その処理物Mの内部から放出される可燃性ガスの燃焼である。そして、この燃焼が定位置Fで持続されるのは、ロータリキルン本体Kbの内部においては、ロータリキルン本体Kbの回転によって前記定位置Fに順次上方から送られて来る処理物たる汚泥が、丁度その位置Fで汚泥内部から放出されている可燃ガスの燃焼条件が整うからである。即ち、その可燃性ガスの燃焼に必要な酸素はロータリキルン本体Kbの下方(下流)から常時供給(排気処理手段12の吸引作用)されるが、供給される酸素は殆んどこの定位置Fでの燃焼で消費されてしまい、ロータリキリン本体Kb内では汚泥自体が燃焼するための酸素が欠乏するからである。
【0022】
この結果、ロータリキルン本体Kbの内部においては、可燃性ガスが定位置Fで燃焼を持続することと、キルン本体Kbの内部は排気処理手段12の吸引作用を受けていることによって、燃焼位置Fよりも上流側はほとんど無酸素乃至は酸欠状態となり、また、下流側においても吸引される酸素は定位置Fでの燃焼に消費されて、酸素欠乏乃至はその近似状態となる。その一方で、前記定位置Fで持続される燃焼を熱源としてロータリキルン本体Kbの内部は下方の端部(外気流入端)を除いては、800℃〜830℃程度に保持される。このような酸素環境,温度環境におかれるロータリキルン本体Kbの内部を搬送される処理物M(汚泥)は、それ自体が燃焼されることなく熱分解されてその炭化が進行するのである。回転しているロータリキルン本体Kbの下端からは、炭化した汚泥がピットPの容器20に落下するので、そこで炭化物が回収される。
【0023】
なお、下水汚泥の場合は、含水率が季節により10%程度の変動があるため、前処理部11において定形化され、表面が乾燥された汚泥であっても、それらの内部の含水率は季節によって異なっている。しかしながら、お互いに接着、粘着しない条件が整えられているので、含水率が変わっても、上記のロータリキルン本体Kb内において同様に炭化処理される。即ち、含水率が少ない場合はロータリキルン本体Kb内における燃焼条件が整う定位置Fが上流側に移動(火炎が上流側に移動)し、含水率が大きい場合は、乾燥時間が掛かるので、燃焼条件が整う定位置Fが下流側に移動(火炎が下流側に移動)する。このことは、汚泥が乾燥されて内部から放出される可燃ガス成分の放出位置が含水率によりロータリキルン本体Kb内において上流側或は下流側に自動的に移動することを意味している。
【0024】
上記のロータリキルン本体Kbの内部でのガス燃焼、並びに、炭化現象により生じる当該本体Kb内の気体の排気は、排気処理手段12に吸引されて、黒煙や臭気は、その燃焼ブロック12aで処理され、またCl成分等は冷却ブロック12bを通ってから次の中和ブロック12cで浄化された上で濾過吸引ブロック12dから系外に放出される。
【0025】
次に、図1に示した炭化処理装置のロータリキルン本体Kbの筒体1内における搬送壁2に、上記例のものとは形状が異なる図2に示したような攪拌壁31を設けた別例について説明する。この攪拌壁31は搬送壁2の外周縁から内側に膨出形成した断面略半円弧状のもので、この攪拌壁31によれば、処理物Mが搬送壁2の内周縁より内側に入り込むことがなく、前後の搬送壁2,2の間で、処理物Mの表裏が反転し転がるように攪拌されるので、燃えることなく好適に炭化される。即ち、加熱された熱風は筒体1内における搬送壁2の内周縁の内側を通るが、この内周縁より内側に処理物Mが入り込むと、直接火炎が当たるため、予め処理物Mに鉱石を混合させておかないと燃えてしまい、相当量が灰化されてしまう。そこで、上記のように処理物Mが前後の搬送壁2,2の間にあって、搬送壁2の内周縁より内側に入り込むことがないように攪拌(図3、図4参照)すれば、燃えることはなく、しかも前後の搬送壁2,2の間における酸素は処理物Mから排出される可燃性ガスの燃焼に消費されるので、この搬送壁2,2の間は極めて酸素が少ない状態になり、この状態において搬送壁2の内周縁より内側を通る加熱された熱風により高温度に加熱されると、処理物Mから更に可燃性ガスが発生し、いわゆる蒸し焼き状態となって炭化が促進される。従って、この攪拌壁31を用いた場合は、処理物Mに予め鉱石を混合させておく必要がないので、純度の高い炭化物が得られる。上記の攪拌壁31の形状は断面略半円形であるが、これ以外に、上記と同様に処理物Mを攪拌できるのであれば、断面略三角形状,断面略台形状,断面略山形状であってもよく、また、上記断面略半円弧状の攪拌壁を含めこれらの攪拌壁の外面は、波形などによる凹凸面に形成してもよい。なお、この例の炭化処理装置は勿論、図1に示した炭化処理装置においても、均一な炭が得られるようにするためには、汚泥などの処理物Mの形状が整っている必要がある。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以上の通りであって、汚泥のような含水率が高く、また不定形で粘性も高い汚泥のような従来では炭化処理など考えられなかった廃棄物を、それに鉱石紛末を混練して含水率を低下せしめこの状態で成形機を通し断面形状を定形化し、内周面に螺旋状の搬送壁と搬送壁を横断する攪拌壁を一部に形成した円筒状のロータリキルンの上方に、当該ロータリキルンを回転させつつ所定の単位量で連続的に供給するとき、ロータリキルンの下方からこのロータリキルンの内部に火炎を吹込み、該ロータリキルン内で前記汚泥が着火したら火炎の吹込みを止めると共に、ロータリキルンの上方から該ロータリキルンの内部の気体を吸引し無害化処理して排気することにより、ロータリキリンの下部から前記汚泥の炭化物が連続的に取出されるようにしたので、至って省エネルギ的に汚泥のような廃棄物を、効率よく連続的に炭化処理することができるのである。従って、本発明は特に最終処理に困窮している下水汚泥の処理方法としてきわめて有用である。
【0027】
また、本発明の炭化処理方法によれば、従来の汚泥などを含水率が約70〜80%の脱水ケーキにして焼却炉において焼却処理する方法と比べ、自燃式ゆえに酸素の消費量が少なく、従って、CO2の大気中への排出を35%も削減することができるという効果が得られる。このことは燃焼のための空気の使用量を少なくできるということになり、それ故、燃焼のための燃焼ブロックを小型化できると共に、冷却ブロックや中和ブロック,濾過吸引ブロックも同じく小型化することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための炭化処理装置を模式的に示した一部を断面にした側面図。
【図2】図1に示した炭化処理装置における搬送壁に、図1のものとは異なる攪拌壁を設けた搬送壁の一部拡大斜視図。
【図3】図2に示した搬送壁を用い、図1に示した装置で炭化処理をしている状態を示す筒体1の断面図。
【図4】図3に示した状態から筒体1を回転させた状態を示す筒体1の断面図。
【符号の説明】
1 筒体
2 搬送壁
3 攪拌壁
4 断熱層
5 帯状環
6,7,8 支持ローラ
9 ガスバーナ
9a 火炎噴射口
10 投入手段
11 前処理部
11a 成形部
11b 表面乾燥部
12 排気処理手段
12a 燃焼ブロック
12b 冷却ブロック
12c 中和ブロック
12d 濾過吸引ブロック
Kb ロータリキルン本体
M 炭化処理物
【発明の属する技術分野】
本発明はロータリキリンを利用して、下水汚泥などの汚泥廃棄物を、きわめて省エネルギ的にしかも連続的に炭化処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ロータリキルンは、内面を耐火性に仕上げた円筒体を水平よりわずかに傾斜させてゆるい速度で回転させるとき、その下部側から円筒体の内部に火炎を吹込む一方、上部側からセメント原料等の原料を送入して当該原料を焼成するためのものとして公知である。
【0003】
近時、上記ロータリキリンを利用して可燃性の廃棄物を処理する手法が提案されているが、提案されている方法では下水汚泥のような含水率が高くしかも不定形で粘性も高い処理対象を効率よく炭化処理することは殆どできないでいる。また、下水汚泥等の不定形の処理物の場合は勿論、定形の廃棄物の処理においても、ロータリキルンの下部側から内部に吹込む火炎は、処理中に吹込みっぱなしであるため、その燃料コストが著しく嵩むという難点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では、下水汚泥のような含水率が高く不定形で粘性も高い対象を連続的に炭化処理できるのみならず、その処理における燃料消費を著しく抑制した汚泥等の処理方法を提供することを、その課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明方法の構成は、(イ)水分を含有する不定形の汚泥に鉱石紛末を混練して含水率を低下せしめこの状態で成形機を通し断面形状を定形化し、定形化された各汚泥をそれら同士が接着乃至は粘着しない表面状態にしてから、当該定形化された汚泥を、内周面に螺旋状の搬送壁と該搬送壁の一部に当該搬送壁を横断する攪拌壁を形成した円筒状のロータリキルンの上方に、当該ロータリキルンを回転させつつ所定の単位量で連続的に供給する、(ロ)前記(イ)の状態におかれているロータリキルンの下方からこのロータリキルンの内部に火炎を吹込み、該ロータリキルン内で前記汚泥が着火したら火炎の吹込みを止める、(ハ)前記(イ),(ロ)の状態におかれるロータリキルンの上方から該ロータリキルンの内部の気体を吸引し無害化処理して排気する、(ニ)前記(イ)〜(ハ)の操作を行うことによりロータリキリンの下部から前記汚泥の炭化物を排出させることを特徴とするものである。
【0006】
本発明では、定形化された各汚泥同士が接着乃至は粘着しない表面状態にするため、適宜の加熱手段又は送風手段若しくは加熱送風手段を用いることにより、例えば、表面をほぼ乾燥状態にすることもできる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に本発明方法の実施の形態例について、図に拠り説明する。図1は本発明方法を実施するための炭化処理装置を模式的に示した一部を断面にした側面図、図2は図1に示した炭化処理装置における搬送壁に、図1のものとは異なる攪拌壁を設けた搬送壁の一部拡大斜視図、図3は図2に示した搬送壁を用い、図1に示した装置で炭化処理をしている状態を示す筒体1の断面図、図4は図3に示した状態から筒体1を回転させた状態を示す筒体1の断面図である。
【0008】
図において、1は長さ約10m程度、内径40〜50cm程度の鋼管製の筒体で、ここでは所要の単位長さ筒体の複数を、互に外フランジ状の継手において接続することにより、一本の筒体1に形成している。
【0009】
2は前記筒体1の内面に、この筒体1の全長に亘って螺旋をなすように設けた搬送壁で、筒体1の全長における手前側(図の左方)の部分には、前記螺旋状の搬送壁2による搬送路に、それを横断する方向で攪拌壁3が設けられている。
【0010】
4は前記筒体1の全長外面に設けた断熱層であり、上記の筒体1〜断熱層4までの構成により、ロータリキルン本体Kbを形成する。
【0011】
上記のロータリキルン本体Kbは、その長さ方向の3箇所、具体的には、前後両端部と中央部分に、それぞれ帯状環5を取付け、各環5の下部を回転自在の支持ローラ6,7,8で支持すると共に、少なくともいずれか一つのローラを駆動ローラとしてモータ等により回転させると、このロータリキルン本体Kbは、前記ローラ6〜8の上で定位置回転する。なお、6a,7a,8aはローラ架台、BFはローラ架台6a〜8aを定置したベースフレームである。図示した例では、ロータリキルン本体Kbは略水平姿勢に設けているが、下り勾配(図の右側が下方)を付けて配置してもよい。
【0012】
9は前記ロータリキルン本体Kbの下方側(図の右方)に配置した火炎用のガスバーナで、バーナ9の火炎噴射口9aを前記本体Kbの内部側に向けて設けている。なお、ガスバーナ9の手前には炭化処理物を収容する容器20を配置するピットPに形成されている。
【0013】
10は前記ロータリキルン本体Kbの上方側に配置した処理対象の投入手段で、具体的にはコンベアやシャッタ付きのホッパなどにより形成され、ロータリキルン本体Kbの上方内部に処理すべき下水汚泥等の廃棄物を、単位量/時間で連続的に供給できるように形成されている。
【0014】
11は前記投入手段10の手前側に配置した前処理部であり、この前処理部11は成形部11aと表面乾燥部11bとから構成されている。この成形部11aにおいては、処理対象が下水汚泥の場合には、図示しないが、当該汚泥に鉱石粉末を混練するミキサーと、ミキサーで混練したものを吐出ノズルから連続的に排出する機能を具備した、例えばペレット成形機により形成する。また、前処理部11は、ロータリキルン本体Kbの上方側に選択的に、又は、並列的に配置される。前処理部11のうち表面乾燥部11bにおいては、成形部11aで成形され定形化された汚泥を受け入れ、加熱手段又は送風手段により又は加熱送風手段によりそれら汚泥の表面を乾燥状態にする。そのような手段としては、例えばドラム式乾燥機が用いられるが、同様の機能を有するものであれば他の加熱,送風機器を使用することもできる。この表面乾燥部11bにおいて表面が乾燥された汚泥はベルトコンベアで投入手段10へ搬送される。このように定形化された各汚泥の表面を乾燥状態にするのは、汚泥が投入手段10に投入されたとき、或は、ロータリキルン本体Kbの内部において搬送されるとき互いに接着したり粘着したりしないようにするためであるが、表面を乾燥させる以外に、各汚泥が接着したり粘着したりしない方法があれば、当然、その方法を使用することができる。
【0015】
12はロータリキルン本体Kbの上方の開口端において、処理工程中にキルン内部に存在する気体を吸引して無害化処理する排気処理手段であり、図には模式的にブロック化して示している。このうち12aは、処理対象によって生じることがある黒煙や異臭,悪臭を燃焼処理するためのアフターバーナと燃焼室による燃焼ブロック、12bはこの燃焼ブロック12aから出る排気を冷却する冷却ブロック、12cは、冷却された排気中のCl成分などを中和するための消石灰と、次のフィルタブロック内の濾布の集塵効率を上げるための活性炭を充填した中和ブロックで、この活性炭はロータリキルンで炭化処理した汚泥炭を粉砕したものを使用することができる。12dは、排気中の灰や塵を濾過するフィルタブロックと冷却手段としてのサイクロンなどによる吸引ブロックとからなる濾過吸引ブロックである。
【0016】
以上により本発明方法を実施するロータリキルンを利用した炭化処理装置の一例を構成するので、次にこの装置を使用した汚泥の炭化処理について説明する。
【0017】
まず、前処理部11において、脱水した処理すべき下水汚泥に鉱石粉末を3〜8体積%程度の比率で混ぜ、全体を混練して汚泥の含水率を低げたものを練物状のものと同様に、成形機から押出すことにより投入手段10に供給する。
【0018】
一方、ロータリキルン本体Kbに対しては、前記処理対象の投入手段10による投入に先立ち、ローラ6,7,8の中の駆動ローラを回転させることにより、このキルン本体Kbに、搬送壁2による送り方向の回転を与えつつ、バーナ9から火炎を吹込んで内部を予熱する。この予熱は20分間程度実行し、火炎の吹込みを行っている状態のまま上記処理対象(汚泥)を前記投入手段10からロータリキルン本体Kbの上方に連続的に投入する。
【0019】
投入される汚泥は、ロータリキルン本体Kbの回転によって、この内部の搬送壁2の作用でキルン本体Kbの下方側へ順次送り込まれる。この送り込みにおいては、攪拌壁3が設けられている部分で、この壁3の作用により汚泥がキルン本体Kbの天井側に持上げられて落下する挙動を繰返し、乾燥が促進される。また、送り込みの際には、バーナ9から火炎がキルン本体Kbの内部に吹込まれているので、汚泥中の水分は忽ち蒸発し、ロータリキルン本体Kbの下流側に行くに従って汚泥自体の含水率はほとんど無くなる。更に、排気処理手段12も、この段階では既に駆動され、ロータリキルン本体Kbの内部を吸引している。
【0020】
この結果、ロータリキルン本体Kbの内部に投入され、当該本体Kbの回転によってその下部側に搬送され下端部に到達した乾燥汚泥はその内部から放出される可燃性ガス成分が、前記バーナ9の火炎によって着火する。本発明では、汚泥がこのようにしてそのガス成分に着火したらバーナ9からの火炎の吹込みを停止する。火炎の吹込みが停止されても前記ガス成分の燃焼状態は変らないが、その着火部分はロータリキルン本体Kbの内部を徐々に上方(処理物の投入側)に遡上し、例えば上方の端部から2m〜3mくらいの箇所に定位(燃焼位置F)して、そこで汚泥から放出される可燃性ガス成分の燃焼が続く。このときのロータリキルン本体Kbの内部温度は800℃〜830℃程度になる。
【0021】
上記のようにしてロータリキルン本体Kbの内部においては汚泥内部から放出される可燃ガス成分が燃焼するが、この燃焼による当該汚泥の炭化機構について説明する。ロータリキルン本体Kbの内部における定位置Fで、処理物M(汚泥)が燃焼しているように見えるのは、その処理物Mの内部から放出される可燃性ガスの燃焼である。そして、この燃焼が定位置Fで持続されるのは、ロータリキルン本体Kbの内部においては、ロータリキルン本体Kbの回転によって前記定位置Fに順次上方から送られて来る処理物たる汚泥が、丁度その位置Fで汚泥内部から放出されている可燃ガスの燃焼条件が整うからである。即ち、その可燃性ガスの燃焼に必要な酸素はロータリキルン本体Kbの下方(下流)から常時供給(排気処理手段12の吸引作用)されるが、供給される酸素は殆んどこの定位置Fでの燃焼で消費されてしまい、ロータリキリン本体Kb内では汚泥自体が燃焼するための酸素が欠乏するからである。
【0022】
この結果、ロータリキルン本体Kbの内部においては、可燃性ガスが定位置Fで燃焼を持続することと、キルン本体Kbの内部は排気処理手段12の吸引作用を受けていることによって、燃焼位置Fよりも上流側はほとんど無酸素乃至は酸欠状態となり、また、下流側においても吸引される酸素は定位置Fでの燃焼に消費されて、酸素欠乏乃至はその近似状態となる。その一方で、前記定位置Fで持続される燃焼を熱源としてロータリキルン本体Kbの内部は下方の端部(外気流入端)を除いては、800℃〜830℃程度に保持される。このような酸素環境,温度環境におかれるロータリキルン本体Kbの内部を搬送される処理物M(汚泥)は、それ自体が燃焼されることなく熱分解されてその炭化が進行するのである。回転しているロータリキルン本体Kbの下端からは、炭化した汚泥がピットPの容器20に落下するので、そこで炭化物が回収される。
【0023】
なお、下水汚泥の場合は、含水率が季節により10%程度の変動があるため、前処理部11において定形化され、表面が乾燥された汚泥であっても、それらの内部の含水率は季節によって異なっている。しかしながら、お互いに接着、粘着しない条件が整えられているので、含水率が変わっても、上記のロータリキルン本体Kb内において同様に炭化処理される。即ち、含水率が少ない場合はロータリキルン本体Kb内における燃焼条件が整う定位置Fが上流側に移動(火炎が上流側に移動)し、含水率が大きい場合は、乾燥時間が掛かるので、燃焼条件が整う定位置Fが下流側に移動(火炎が下流側に移動)する。このことは、汚泥が乾燥されて内部から放出される可燃ガス成分の放出位置が含水率によりロータリキルン本体Kb内において上流側或は下流側に自動的に移動することを意味している。
【0024】
上記のロータリキルン本体Kbの内部でのガス燃焼、並びに、炭化現象により生じる当該本体Kb内の気体の排気は、排気処理手段12に吸引されて、黒煙や臭気は、その燃焼ブロック12aで処理され、またCl成分等は冷却ブロック12bを通ってから次の中和ブロック12cで浄化された上で濾過吸引ブロック12dから系外に放出される。
【0025】
次に、図1に示した炭化処理装置のロータリキルン本体Kbの筒体1内における搬送壁2に、上記例のものとは形状が異なる図2に示したような攪拌壁31を設けた別例について説明する。この攪拌壁31は搬送壁2の外周縁から内側に膨出形成した断面略半円弧状のもので、この攪拌壁31によれば、処理物Mが搬送壁2の内周縁より内側に入り込むことがなく、前後の搬送壁2,2の間で、処理物Mの表裏が反転し転がるように攪拌されるので、燃えることなく好適に炭化される。即ち、加熱された熱風は筒体1内における搬送壁2の内周縁の内側を通るが、この内周縁より内側に処理物Mが入り込むと、直接火炎が当たるため、予め処理物Mに鉱石を混合させておかないと燃えてしまい、相当量が灰化されてしまう。そこで、上記のように処理物Mが前後の搬送壁2,2の間にあって、搬送壁2の内周縁より内側に入り込むことがないように攪拌(図3、図4参照)すれば、燃えることはなく、しかも前後の搬送壁2,2の間における酸素は処理物Mから排出される可燃性ガスの燃焼に消費されるので、この搬送壁2,2の間は極めて酸素が少ない状態になり、この状態において搬送壁2の内周縁より内側を通る加熱された熱風により高温度に加熱されると、処理物Mから更に可燃性ガスが発生し、いわゆる蒸し焼き状態となって炭化が促進される。従って、この攪拌壁31を用いた場合は、処理物Mに予め鉱石を混合させておく必要がないので、純度の高い炭化物が得られる。上記の攪拌壁31の形状は断面略半円形であるが、これ以外に、上記と同様に処理物Mを攪拌できるのであれば、断面略三角形状,断面略台形状,断面略山形状であってもよく、また、上記断面略半円弧状の攪拌壁を含めこれらの攪拌壁の外面は、波形などによる凹凸面に形成してもよい。なお、この例の炭化処理装置は勿論、図1に示した炭化処理装置においても、均一な炭が得られるようにするためには、汚泥などの処理物Mの形状が整っている必要がある。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以上の通りであって、汚泥のような含水率が高く、また不定形で粘性も高い汚泥のような従来では炭化処理など考えられなかった廃棄物を、それに鉱石紛末を混練して含水率を低下せしめこの状態で成形機を通し断面形状を定形化し、内周面に螺旋状の搬送壁と搬送壁を横断する攪拌壁を一部に形成した円筒状のロータリキルンの上方に、当該ロータリキルンを回転させつつ所定の単位量で連続的に供給するとき、ロータリキルンの下方からこのロータリキルンの内部に火炎を吹込み、該ロータリキルン内で前記汚泥が着火したら火炎の吹込みを止めると共に、ロータリキルンの上方から該ロータリキルンの内部の気体を吸引し無害化処理して排気することにより、ロータリキリンの下部から前記汚泥の炭化物が連続的に取出されるようにしたので、至って省エネルギ的に汚泥のような廃棄物を、効率よく連続的に炭化処理することができるのである。従って、本発明は特に最終処理に困窮している下水汚泥の処理方法としてきわめて有用である。
【0027】
また、本発明の炭化処理方法によれば、従来の汚泥などを含水率が約70〜80%の脱水ケーキにして焼却炉において焼却処理する方法と比べ、自燃式ゆえに酸素の消費量が少なく、従って、CO2の大気中への排出を35%も削減することができるという効果が得られる。このことは燃焼のための空気の使用量を少なくできるということになり、それ故、燃焼のための燃焼ブロックを小型化できると共に、冷却ブロックや中和ブロック,濾過吸引ブロックも同じく小型化することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための炭化処理装置を模式的に示した一部を断面にした側面図。
【図2】図1に示した炭化処理装置における搬送壁に、図1のものとは異なる攪拌壁を設けた搬送壁の一部拡大斜視図。
【図3】図2に示した搬送壁を用い、図1に示した装置で炭化処理をしている状態を示す筒体1の断面図。
【図4】図3に示した状態から筒体1を回転させた状態を示す筒体1の断面図。
【符号の説明】
1 筒体
2 搬送壁
3 攪拌壁
4 断熱層
5 帯状環
6,7,8 支持ローラ
9 ガスバーナ
9a 火炎噴射口
10 投入手段
11 前処理部
11a 成形部
11b 表面乾燥部
12 排気処理手段
12a 燃焼ブロック
12b 冷却ブロック
12c 中和ブロック
12d 濾過吸引ブロック
Kb ロータリキルン本体
M 炭化処理物
Claims (3)
- (イ) 水分を含有する不定形の汚泥に鉱石紛末を混練して含水率を低下せしめこの状態で成形機を通し断面形状を定形化し、定形化された各汚泥をそれら同士が接着乃至は粘着しない表面状態にしてから、当該定形化された汚泥を、内周面に螺旋状の搬送壁と該搬送壁の一部に当該搬送壁を横断する攪拌壁を形成した円筒状のロータリキルンの上方に、当該ロータリキルンを回転させつつ所定の単位量で連続的に供給する、
(ロ) 前記(イ)の状態におかれているロータリキルンの下方からこのロータリキルンの内部に火炎を吹込み、該ロータリキルン内で前記汚泥が着火したら火炎の吹込みを止める、
(ハ) 前記(イ),(ロ)の状態におかれるロータリキルンの上方から該ロータリキルンの内部の気体を吸引し無害化処理して排気する、
(ニ) 前記(イ)〜(ハ)の操作を行うことによりロータリキリンの下部から前記汚泥の炭化物を排出させることを特徴とする汚泥の炭化処理方法。 - 定形化された汚泥は、加熱手段又は送風手段若しくは加熱送風手段を用いて各汚泥同士が接着乃至は粘着しない表面状態にする請求項1の汚泥の炭化処理方法。
- 攪拌壁は断面略半円弧状で、搬送壁の外周縁から内側に膨出形成したものである請求項1又は2の汚泥の炭化処理方法。
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