JP3629045B2 - 可燃固体のガス化装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は可燃物を含有する固体状の産業上の原料、中間原料あるいは廃棄物(以下「原料等」という)中の可燃物を間接的に加熱して可燃ガスを発生させ、残留固体を取り出し、その中に残存する炭素質を空気により燃焼して加熱の熱源とする、原料等の回転ガス化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原料等のガス化には多くの技術が公知であるが、大別して空気あるいは酸素を送入して原料等の一部を燃焼してガス化に必要とする熱エネルギーを供給する直接加熱による部分燃焼方式と、伝熱面を介して熱エネルギーを供給する間接加熱方式に分類することができる。
【0003】
空気を使用する直接加熱による部分燃焼方式のガス化装置においては、空気中の窒素が発生ガス中の大部分を占めるので可燃ガスとしては低カロリーになるだけではなく、発生ガス量が大きいので冷却・洗浄・精製の後行程に大きな装置を必要とする。間接加熱方式には移動層・流動層を用いる技術が公知であるが、前者は加熱速度が小さいので小型の装置に限られ、後者は粒径が大きく比重の大きい不規則粒塊状の原料等は流動化ができないので使用することが困難である。
【0004】
上記の原料等は水平面に対して僅かに傾斜する中心軸線を有する間接加熱方式の回転円筒装置においてガス化することができるが、原料等が加熱される間に液状・粘稠になる物質を含む場合には、転動しつつ移動する間に原料等同士が団塊化してガス化を阻害する。また、上記の回転円筒装置では原料等の空間体積占有割合が10%以下であり、ガス化完了に十分な滞留時間を与えるためには寸法の大きな装置が必要である。
【0005】
産業上においては可燃物を含有する固体状の原料等をガス化して有用な高カロリー燃料ガスを発生させ、残留する固体を燃焼して再資源化することが要求される。例えばプラスチックを多く含有する都市系廃棄物、自動車等のシュレッダーダストなどは、塩化ビニールが含有されるが、これを可燃ガスから除去するためには間接加熱方式の加熱による高カロリーガス化が有利である。
【0006】
上記の都市系廃棄物、自動車のシュレッダーダスト等の原料等には寸法が不規則で比重の大きい金属片が含有されるが、本発明は、上述の従来の装置における問題を解決し、かかる原料等を、大きな空間占有率をもって効率良くガス化し、取り出した固体に付着する炭素質を空気によって燃焼して高温の燃焼ガスを発生させて熱エネルギー源とし、環境汚染を起こすことなく安全・安定で高能率な連続操作ができ、しかも建設費と運転費の廉価な、可燃物を含有する可燃固体のガス化装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記目的は伝熱材料から成り回転軸線がほぼ水平で該軸線方向での一端部に、原料等の投入部をもち、該一端部あるいは他端部に該原料等が加熱された固体残留物の排出のための開口部を有する内部筒状体と、該内部筒状体の軸線と実質的に共通の軸線をもち該軸線方向での一端部に排出口と他端部に開口部をもつ外部筒状体とを備え、該外部筒状体は上記内部筒状体との間に環状空間を形成し、内部筒状体は、内部空間を複数に区分する上記軸線にほぼ平行な仕切壁と、軸線に対して傾斜して軸方向に併設されるように該仕切壁の各面に取りつけられた複数のガイド板を有し、該仕切壁により区分された空間の少なくとも2個の空間同士は一端部と他端部寄りの位置で一部連通しており、上記仕切壁の各面でのガイド板は、内部筒状体の回転中に仕切壁の面がそれぞれ同一側の位置にきたときに少なくとも仕切壁の一つの面に設置されたガイド板の傾斜が他の面のガイド板と逆方向になるように設置されており、上記内部筒状体の少なくとも一つの開口部のうち固体残留物の排出のための開口部に連通して、上記内部筒状体内で加熱される原料等から発生する可燃ガス及び可燃ガスを発生して生成される固体残留物を受けて上記可燃ガス及び固体残留物の少なくとも一方を燃焼せしめる燃焼装置が、内部筒状体と外部筒状体の間の空間に燃焼ガスを送入するように接続されていることにより達成される。
【0008】
燃焼装置は、水平なあるいは水平に対して傾斜する軸線のまわりに回転する筒状体と、該筒状体に配された空気噴出体とを有し、上記筒状体は、内部筒状体の開口部から固体残留物を受ける供給口そして該固体残留物の燃焼ガスを内部筒状体と外部筒状体の間の空間へ送り出す燃焼ガス送入口を有していることとするようにできる。
【0009】
上記空気噴出体は筒状体の内壁に設けることが可能である。
【0010】
さらに、上記燃焼装置は、その筒状体が外部筒状体と一体として回転するように該外部筒状体に連続して設けられ、燃焼後の固体残留物が内部筒状体と外部筒状体との間の空間を経て排出されるようになっていることとすることも可能である。
【0011】
【作用】
本発明にあっては、先ず可燃物を含有する原料等が一端部の開口部から内部筒状体中に供給される。内部筒状体は軸線のまわりに回転し、すでに供給された原料等が加熱を受けて可燃ガスを発生し高温の固体残留物として上記内部筒状体内で転動しており、この回転中に原料等は、上記内部筒状体内で転動する高温度の固体残留物中に混合されると、該固体残留物からの加熱を受けて原料等は急激な熱分解を受け、ガス化が進行する。その際、原料等の中に水分を含有していても差し支えない。水分の蒸発・乾留とガス化に必要な熱エネルギーは、内部筒状体内で循環して原料等の投入口付近に流入してくる上記高温度の固体残留物が供給する。
【0012】
内部筒状体中の固体残留物は、上記仕切壁とガイド板の回転時の作用により、仕切壁で区分された複数の空間の間を仕切壁の一端部側及び他端部側の連通空間を通って循環する。上記内部筒状体と外部筒状体の間の空間を流通する燃焼ガスから伝達され内部筒状体に与えられる熱エネルギーにより、上記の固体残留物は水分の蒸発・乾留・ガス化に必要とする温度にまで加熱される。
【0013】
上記の加熱を受け可燃ガスの発生が終了し炭素質を含有する固体残留物及び可燃ガスは、内部筒状体の端部の開口部から外部に排出され、いづれか一方もしくは両者が一緒になって燃焼装置に送られ、ここで空気の供給を受けて燃焼する。燃焼ガスは上記内部筒状体と外部筒状体の間の空間に送られ、流通中に内部筒状体を介して原料等及び固体残留物を加熱する。
【0014】
【実施例】
以下、添付図面にもとづき本発明の実施例を説明する。
【0015】
<第一実施例>
図1において、実質的に水平である軸線1のまわりに、主として伝熱材料から成る内部筒状体2が軸受(図示せず)によって回転自在に支持され、図示せぬ手段によって回転を受けている。その外側に主として耐熱材料から成る外部筒状体3が設けられていて、該内部筒状体2との間に環状の燃焼ガス流路空間4を形成する。外部筒状体3は空間に固定する非回転のものであっても、また内部筒状体2と連結し、一体となって軸線1のまわりに回転するものであってもよい。該内部筒状体2は一端部に原料等の供給のための投入口5A,他端に排出口5Bの二つの開口部を有している。該内部筒状体2は、軸線1に沿って延び紙面と平行に取りつけられた仕切壁6によって複数の内部空間、図示の例では二つの内部空間に区分されている。
【0016】
上記の仕切壁6の両面には複数のガイド板7が傾斜して取りつけられている。ガイド板7は、図2にみられるように仕切壁6のそれぞれの面が回転中に同じ側の位置にきたときに、それぞれの面のガイド板が逆方向に傾斜しているように設けられている。
【0017】
仕切壁6によって区分された空間にある固体残留物は内部筒状体2の回転に伴い、仕切壁6の一方の面によってもち上げられた後、ガイド板7に沿って滑落する。その際上記ガイド板の傾斜によって図1において左端面において時計まわりに回転する場合、仕切壁6の紙面手前側にある固体残留物は排出口5Bの方向に向かって滑落移動する。
【0018】
図1において内部筒状体2が軸線1のまわりに180度回転すると、図1において仕切壁6に対し紙面の背面側にあった空間が手前側に移動してくるが、その際ガイド板は図1に示す状態と傾斜が逆になるため、滑落による固体の移動は一端部側にある投入口5Aの方向になる。すなわち回転によって固体残留物は仕切壁6の両端における連通空間を経て、該仕切壁6により区分された二つの空間を循環する。
【0019】
図1において8は原料等の送入管であり、内部筒状体2の投入口5Aを貫入するように設けられていて、公知の方法により原料等を内部筒状体2の投入口5A近傍の連通空間9の領域に向けて、仕切壁6の領域から移動してくる高温度の固体残留物の中に投入する。その際、内部空間の形状は任意である。原料等は連通空間9の中で高温度の固体残留物中に混合・分散されるので乾留・ガス化が進行し、可燃ガスを発生する。その際、投入口5Aにおいては、送入管8と内部筒状体2の間が公知の手段(図示せず)により互いの相対回転を許容する状態でシールされている。またガス化のために例えば水蒸気のような気体の送入が必要な場合には送入管8のまわりに送気管10を設置することができる。
【0020】
図1において、11は排出口5B側の連通空間であり、内部筒状体2の回転により固体残留物は連通空間9と11の間に循環して、筒状体2の外側から与えられる熱エネルギーを運んで必要な熱エネルギーを供給するが、その一部は排出口5Bより排出され、フード12を経て固体排出口13を経て装置外に落下排出される。内部筒状体2の内部で発生した可燃ガスはフード12の上部にある気体排出口14から排出され、次の工程に導かれる。その際内部筒状体2とフード12の間は公知の手段(図示せず)により回転を許容する状態でシールされている。
【0021】
上記固体排出口13及び気体排出口14は燃焼装置20に接続されていて、上記可燃ガス及び/もしくは固体残留物の一部もしくは全部が該燃焼装置20に供給され燃焼する。固体残留物は燃焼後上記燃焼装置20から排出されて燃焼ガスのみが外部筒状体3の燃焼ガス送入口15に送られるようになっている。燃焼ガス送入口15に送り込まれた燃焼ガスは、内部筒状体2と外部筒状体3の間に形成された環状空間をなす燃焼ガス流路空間4に送入され、内部筒状体2を外面から加熱したのち、燃焼ガス排出口16から系外に排出される。その際、燃焼ガス送入口15の位置は原料等の送入管8に近い位置である必要は無く、排出口5Bに近い位置であってもよい。ただしこの場合、燃焼ガス排出口16の位置は送入口15に近い位置となる。
【0022】
図3は図1における、軸線1に直角なIII−III 断面で矢視の図である。仕切壁6によって二つに区分された空間A,B内に存在する固体残留物は、内部筒状体2の回転に伴い、ガイド板7が図1のように傾斜して設置され、左端側からみて時計回りの回転を行うときには、空間B内の固体残留物は排出口5Bの方向に移動し、空間A内の固体残留物は投入口5Aの方向に移動する。
【0023】
かくして、本実施例装置では、送入管8から送入された原料等は内部筒状体2の回転に伴いガイド板7の作用により該内部筒状体2内で仕切壁6の両側の空間A,Bを連通空間9,11の間で循環しながら熱せられて可燃ガスを発生し固体残留物となる。可燃ガス及び固体残留物は高温状態で適宜量だけ燃焼装置20にもたらされ、ここで空気の供給を受けて燃焼し、発生した燃焼ガスが燃焼ガス送入口15を経て内部筒状体2と外部筒状体3の間の燃焼ガス流路空間4を流通して上記内部筒状体2を加熱し、自らは降温して燃焼ガス排出口16から排出される。
【0024】
<第二実施例>
前実施例では、内部筒状体は仕切壁により二つの空間に区分されていたが、本実施例は、図4〜6に示されるごとく仕切壁6,6’,6”により内部筒状体2内の空間を三つに区分する例である。ここで外部筒状体の図示は省略した。図4におけるV−V断面である図5に示される三つの空間のうちで図4にて内部筒状体2が左端側から見て時計回りに回転する場合、空間B内のガイド板は固体残留物が一端部の投入口から他端部の方向へ移動するように傾斜して設置され、空間AとCのガイド板は逆に固体残留物が原料等投入口の方向に移動するように傾斜して設置される。図4の軸線1に直角な断面VI−VI断面図である図6に示されているように、空間AとBは連通空間9において連通しているのに対し、空間Cは仕切壁6’及び6”によって連通空間9から分離されている。図4の連通空間11においては空間A,BおよびCの三者が連通している。
【0025】
図4において、図6に示される空間A,Bの中にある固体残留物は、内部筒状体2の回転に伴い連通空間9と11の間で循環するが、固体残留物の一部は図4および図5の空間Cの中を、回転に伴ってガイド板7”の作用により原料等の送入管8の設置されている筒状体2の一端部の方向に移動し、排出口17を経て、フード12内へ移動し、固体排出口13を経て装置外に落下排出される。内部筒状体2内で発生した可燃ガスも空間Cの中を通り、排出口17を経て、フード12中に入り、気体排出口14から排出され、必要に応じ燃焼装置へ導かれる。その際、内部筒状体2とフード12および送気管10もしくは原料等の送入管8とは公知の手段(図示せず)により互いの相対回転を許容する状態でシールされている。
【0026】
図6において、隔板18は図4における連通空間9に対し、原料等と高温度の固体残留物との混合・分散が充分できるような空間を与えるために空間Cの断面積を小さくするためのものであり、その形状・寸法は任意である。
【0027】
上記前実施例及び本実施例において、加熱に使用する高温燃焼ガスは図1,図4における固体排出口13から排出される固体残留物を燃焼して発生したものを使用しているが、これに代えて、公知の燃焼方法により通常の燃料を燃焼させたものであってもよい。
【0028】
<第三実施例>
本実施例は第一実施例、第二実施例装置に使用可能な燃焼装置に関するものであり、特に加熱を受けた原料等が可燃ガスを発生した後に固体残留物として内部筒状体から排出されたものを、水平あるいは傾斜する軸線のまわりに回転する筒状体に供給し、筒状体内壁面から燃焼用空気を噴出して固体残留物を燃焼し、発生する高温の燃焼ガスを内部筒状体と外部筒状体の間の環状空間である燃焼ガス流路空間に送入するようになっている点に特徴がある。
【0029】
図7において19は軸線であり、水平あるいは水平に対して僅かに傾斜している。20は主として耐熱材料より成る燃焼装置としての燃焼筒であり、上記軸線19のまわりに回転する。内部筒状体内で熱分解・ガス化を終えた固体残留物は、固体残留物供給管21より燃焼筒端部の供給口22を経て燃焼筒20の内部に供給される。固体残留物は燃焼筒20の回転に伴い燃焼筒20の排出口23の方向に移動するが、転動する固体残留物の層は、燃焼筒20の内壁面に沿って設けられた空気噴出体の噴出口24から送入される空気によって付着・残存する炭素質が燃焼される。図7において25は空気を分散送入するための風箱、26は空気の送入ダクト、27は回転する燃焼筒に燃焼用空気を送入するための燃焼用空気送入管である。燃焼の終わった固体は回転に伴い排出口23からフード28に入り、燃焼完了固体の排出口29へ落下する。燃焼ガスはフード28頂部の燃焼ガス出口30を経て、第一あるいは第二実施例の装置に送入される。
【0030】
図8は図7におけるVIII−VIII 断面矢視の断面図である。空気噴出口からは小粒径の固体が漏洩し、風箱中に蓄積するのを防止するために、隔板31を設置し、漏洩・固体粒子を落下噴出して燃焼筒の内部に戻す。
【0031】
図7において燃焼筒内壁面から空気を噴出する方法は必ずしも図7,図8の多孔板に限定されず、例えば図9のように噴出口24を有する耐熱材料32と33の間に耐熱金属製の金網34をはさむ構成のものであってもよく、また図10のようにキャップ35を整流器36に間隙をもって取りつけて、空気を分散させるようにしてもよい。
【0032】
燃焼筒20に対する固体残留物の供給方法は図7のものに限らず、例えば図11のように残留物供給管21に公知のスクリューフィーダーを設け、燃焼用空気送入管27から送入される燃焼用空気を残留物供給管21のまわりから燃焼筒2のまわりの空気の送入ダクトに送入することができる。その際加圧された燃焼用空気は、公知の手段を用いて回転を許容しながらシールする。図11において37,37’,37”はそれらのシール面である。
【0033】
燃焼筒20内での燃焼のために始動用の燃料が必要な場合には、図12のように軸線19に沿った燃料供給管38、燃料燃焼用空気管39を設けることができる。また発生した可燃ガスの全部あるいは一部を焼却する必要のある場合には、燃料燃焼用空気管39を通じて燃焼筒20の内部に送入することができる。
【0034】
<第四実施例>
図13に示される本実施例装置は、第三実施例の形式の燃焼筒を第二実施例の形式のガス化のための装置に連結し、回転軸を共有する一体型の装置にした点に特徴がある。図13においては図4のような仕切壁とガイド板を有する内部筒状体2と外部筒状体3を連結し、一体として軸線1のまわりに回転し、更に外部筒状体3の他端を燃焼筒20の一端と連結している。この場合、軸線は実質的に水平であることが好ましい。
【0035】
燃焼筒20の内部で、固体残留物の燃焼によって発生した高温燃焼ガスは、燃焼筒20と外部筒状体の連通部40を経て内部筒状体2と外部筒状体3の間の環状部空間である燃焼ガス流路空間4に入り、内部筒状体2を加熱したのちに燃焼ガス排出口16を経て装置外に排出され、次の工程に導かれる。
【0036】
内部筒状体2の外表面には仕切壁41とガイド板42を設け、内部筒状体2が水平軸のまわりに回転する場合でも、燃焼筒20内で燃焼の完了した残存固体が燃焼ガスの流れと同じ方向に移動するように構成する。図14は図13のXIV−XIV 断面図であり、環状の燃焼ガス流路空間4の中に仕切壁41,41’、ガイド板42,42’が図2と同様な状況で設置されている。燃焼ガス流路内の構成は図14のものに限定されず、例えば螺旋板であってもよい。
【0037】
図13装置においては、排出口16を外部筒状体の外周に複数個設置すると、回転によって下部に来た排出口からは残存固体が排出され、上部,側部にきた排出口からは燃焼ガスが排出される。
【0038】
【発明の効果】
以上のような本発明によれば、可燃物を含有する固体状の原料、中間原料あるいは廃棄物は、内部筒状体の中で循環する高温の固体残留物の中に混合・分散して速やかに加熱され、乾留・ガス化反応を進める。従って物理的性状が公知の技術においては取り扱うことのできないような原料等を、凝着を起こすことなく安定してガス化を進行させ可燃ガスを得ることができる。そしてガス化に必要な熱エネルギーは、ガス化における固体残留物中の炭素質の燃焼によって発生する高温燃焼ガスを、内部筒状体と外部筒状体の間の環状空間を流通・加熱して与えるので、全体としての熱効率が高く、可燃物を含む固体から高カロリーの可燃ガスを製造することができる。
【0039】
原料等が例えば都市系廃棄物のように塩化ビニールを含有する場合には、内部筒状体のガス化条件下で発生するアンモニアガスによって、塩化ビニールより発生する塩素は塩化アンモンの形で除去されるので、特別な脱塩工程が不必要となる。
【0040】
ガス化と固体残留物の燃焼が一体としての回転円筒中で行われ、且つ可燃ガスと燃焼ガスは完全に分離したシステムにすることができるので、爆発などの危険性が無く、運転が容易で建設費の廉価なガス化装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例装置の軸線を含む面での断面図である。
【図2】図1装置に用いられる仕切壁及びガイド板を示す斜視図である。
【図3】図1装置のIII−III 断面図である。
【図4】本発明の第二実施例装置の軸線を含む面での断面図である。
【図5】図4装置のV−V断面図である。
【図6】図4装置のVI−VI 断面図である。
【図7】本発明の第三実施例装置の軸線を含む面での断面図である。
【図8】図7装置のVIII−VIII 断面図である。
【図9】図7装置の空気送入方法の他の例を示す断面図である。
【図10】図7装置の空気送入方法のさらに他の例を示す断面図である。
【図11】図7装置の固体残留物の他の送入方法の例を示す断面図である。
【図12】図7装置の固体残留物のさらに他の送入方法の例を示す断面図である。
【図13】本発明の第四実施例装置の軸線を含む面での断面図である。
【図14】図13装置のXIV−XIV 断面図である。
【符号の説明】
1;19 軸線
2 内部筒状体
3 外部筒状体
5A,5B 内部筒状体の開口部
6 仕切壁
7 ガイド板
8 原料等の送入管
13 固体排出口
14 気体排出口
15 燃焼ガス送入口
16 燃焼ガス排出口
20 燃焼装置(筒)
22 残留物の供給口
23 排出口
24 空気噴出体(噴出口)
Claims (4)
- 伝熱材料から成り回転軸線がほぼ水平で該軸線方向での一端部に、原料等の投入部をもち、該一端部あるいは他端部に該原料等が加熱された固体残留物の排出のための開口部を有する内部筒状体と、該内部筒状体の軸線と実質的に共通の軸線をもち該軸線方向での一端部に排出口と他端部に開口部をもつ外部筒状体とを備え、該外部筒状体は上記内部筒状体との間に環状空間を形成し、内部筒状体は、内部空間を複数に区分する上記軸線にほぼ平行な仕切壁と、軸線に対して傾斜して軸方向に併設されるように該仕切壁の各面に取りつけられた複数のガイド板を有し、該仕切壁により区分された空間の少なくとも2個の空間同士は一端部と他端部寄りの位置で一部連通しており、上記仕切壁の各面でのガイド板は、内部筒状体の回転中に仕切壁の面がそれぞれ同一側の位置にきたときに少なくとも仕切壁の一つの面に設置されたガイド板の傾斜が他の面のガイド板と逆方向になるように設置されており、上記内部筒状体の少なくとも一つの開口部のうち固体残留物の排出のための開口部に連通して、上記内部筒状体内で加熱される原料等から発生する可燃ガス及び可燃ガスを発生して生成される固体残留物を受けて上記可燃ガス及び固体残留物の少なくとも一方を燃焼せしめる燃焼装置が、内部筒状体と外部筒状体の間の空間に燃焼ガスを送入するように接続されていることを特徴とする可燃固体のガス化装置。
- 燃焼装置は、水平なあるいは水平に対して傾斜する軸線のまわりに回転する筒状体と、該筒状体に配された空気噴出体とを有し、上記筒状体は、内部筒状体の開口部から固体残留物を受ける供給口そして該固体残留物の燃焼ガスを内部筒状体と外部筒状体の間の空間へ送り出す燃焼ガス送入口を有していることとする請求項1に記載の可燃固体のガス化装置。
- 空気噴出体が筒状体の内壁に設けられていることとする請求項2に記載の可燃固体のガス化装置。
- 燃焼装置の筒状体が外部筒状体と一体として回転するように該外部筒状体に連続して設けられ、燃焼後の固体残留物が内部筒状体と外部筒状体との間の空間を経て排出されるようになっていることとする請求項2に記載の可燃固体のガス化装置。
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