JP3952909B2 - 電気湯沸かし器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯沸かし容器内の液体を加熱、保温し、器体外へ導出する電気湯沸かし器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気湯沸かし器は、図4のように、湯沸かし容器101に必要以上の液体102を収容するため、湯沸かし終了後に必要以上の量を保温することがあった。また湯沸かし容器101に給水する場合には、蓋体103を開け、熱湯中に液体を注ぐものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、必要量以上の液体を湯沸かし容器101湯沸かし・保温するため、消費電力量が多大であり、また湯沸かし容器101に液体を注水する場合に、熱水や蒸気に対する注意を要する課題を有していた。
【0004】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、必要量の液体のみを加熱・保温することで消費電力を低減し、また給水は熱水や蒸気に対する注意を不要とし、さらに湯沸かし容器への給水自動化を可能とした電気湯沸かし器を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の電気湯沸かし器は、湯沸かしする液体を収容する湯沸かし容器と、前記湯沸かし容器に供給する液体を収容すると共に前記湯沸かし容器側に対し着脱自在の貯水タンクと、前記湯沸かし容器の容量に応じて前記貯水タンクより給水する給水手段と、前記貯水タンク内に配置され水位に連動して上下動すると共に磁石を有するフロートと、前記貯水タンクとは別の定位置に設けられ、前記磁石の位置を検出して前記貯水タンク内の水位を検知する水位検知手段とを備え、前記水位検知手段で、前記貯水タンクの有無を検知する貯水タンク検知手段を兼ねるようにしたものである。
【0006】
これにより、必要量の液体のみを沸かし容器にて加熱・保温し、必要量以外は貯水タンクに備蓄することで消費電力を低減し、また給水は貯水タンクに行うことで熱水や蒸気に対する注意が不要となり、さらに貯水タンクの水位を水位検知手段で検知することにより湯沸かし容器への給水自動化が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、湯沸かしする液体を収容する湯沸かし容器と、前記湯沸かし容器に供給する液体を収容すると共に前記湯沸かし容器側に対し着脱自在の貯水タンクと、前記湯沸かし容器の容量に応じて前記貯水タンクより給水する給水手段と、前記貯水タンク内に配置され水位に連動して上下動すると共に磁石を有するフロートと、前記貯水タンクとは別の定位置に設けられ、前記磁石の位置を検出して前記貯水タンク内の水位を検知する水位検知手段とを備え、前記水位検知手段で、前記貯水タンクの有無を検知する貯水タンク検知手段を兼ねるようにした電気湯沸かし器とすることにより、必要量の液体のみを沸かし容器にて加熱・保温し、必要量以外は貯水タンクに備蓄することで消費電力を低減し、また給水は貯水タンクに行うことで熱水や蒸気に対する注意が不要となり、さらに貯水タンクの水位を水位検知手段で検知することにより湯沸かし容器への給水自動化が可能となる。
【0008】
また、貯水タンクは湯沸かし容器側に対し着脱自在なので、貯水タンクへの給水等の際は、貯水タンクのみの運搬が可能となる。
【0009】
また、貯水タンク検知手段を設けたので、貯水タンクがない場合には、貯水タンクに関するあらゆる制御を停止することが可能になる。
【0010】
また、水位検知手段が、貯水タンク検知手段を兼ねるので、貯水タンク検知手段が簡素化できる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
(参考例1)
本発明の参考例1における電気湯沸かし器について図1を参照しながら説明する。
【0013】
図において、湯沸かし容器1に収容されている液体2は、加熱手段である発熱体3により所定温度まで加熱され保温される。所定温度まで加熱された液体2は導出手段であるポンプ10によって導出路11を通り導出口12より器体外へ導かれる。湯沸かし容器1の上部開口部は、蓋体5で覆われており、蓋体5には容器内で発生した蒸気を器体外部に導く蒸気口5aを設けている。湯沸かし容器1の液体2が導出により一定量まで低下すると、貯水タンク20に収容されている液体2が給水路21を通り給水口22より一定量追加される。追加される液体は断続的もしくは連続的に所定の量まで注がれる。湯沸かし容器1の上方に貯水タンク20が配置されている以外は、給水路21中に給水手段である給水ポンプ23を設ける必要がある。湯沸かし容器1の上方に貯水タンク20が配置されている場合は、給水手段としては給水ポンプ23でなく給水弁が必要となる。貯水タンク20は湯沸かし容器1側に対して着脱可能であり、貯水タンク20への給水等の際は、貯水タンク20のみの運搬を可能としている。
【0014】
給水ポンプ23の駆動は制御手段である制御部4で行われ、制御部4は湯沸かし容器1もしくは導出路11に設けられた水位センサ13によって検知した液量に応じて必要量まで給水ポンプ23を駆動させる。制御部4は液量に応じて一定時間、給水ポンプ23を駆動させてもよい。貯水タンク20内には内部にインサート成型等で磁石51を有するフロート50が上下摺動自在に配置されている。フロート50は磁石51を含んだ状態で比重が1.0未満であるか、形状的に比重が1.0未満になるように発泡もしくは中空の形状としている。フロート50は貯水タンク20内水量に応じて上下に動揺する。フロート50は、貯水タンク20または貯水タンク20内の他の部品に案内される。
【0015】
本参考例では、給水ポンプ23からの揚水パイプ23aに案内されるようにしており、これに設けたフロートストッパー53により位置規制されるようになっている。
【0016】
またフロート50の近傍で湯沸かし容器1側の定位置に磁力検出手段である水位検知手段52を設け、水量によって上下動するフロート50位置を磁石51の磁力との関係で検出する。貯水タンク20の水量が所定量1(本参考例では約400mL)以上になったとき、水位検知手段52が検知可能位置である位置にフロートストッパー53によりフロート50が停止する。
【0017】
また、貯水タンク20の水量が所定量2(本参考例では約100mL)以下になったとき、水位検知手段52が検知不能位置にあるように設けた。
【0018】
給水ポンプ23の駆動は、貯水タンク20の水量の有無により、制御手段である制御部4で行われ、所定量1以上で給水ポンプ23を駆動させ、所定量2以下で給水ポンプ23を停止させる。
【0019】
上記構成により、直ちに必要な液体2を湯沸かし容器1に供給して加熱・保温を行い、予備タンクである貯水タンク20には、今後湯沸かしを行う液体を貯蔵することで、消費電力を低減し、また給水は貯水タンク20に行うことで熱水や蒸気に対する注意が不要となり、さらに給水は貯水タンク20に行うことで、熱水や蒸気に対する注意が不要となり、またを湯沸かし容器1に所定量以上給水されることをなくすことが可能になる。
【0020】
また、貯水タンク20の水量の有無が確実に判断できることで、貯水タンク20の水量が低下した場合の報知および湯沸かし容器1への完全給水自動化が可能となる。
【0021】
(参考例2)
次に、本発明の参考例2における電気湯沸かし器について図1を参照しながら説明する。
【0022】
参考例1においても触れたが、フロート50は、貯水タンク20または貯水タンク20内の他の部品に案内されるものである。
【0023】
例えば、貯水タンク20内壁に縦方向に設けた案内リブに案内されてフロート50が上下するようにしてもよく、また図に示すように給水ポンプ23からの揚水パイプ23aに案内されるようにしてもよい。その他、フロート50を案内するようにフロート部分の貯水タンク20形状を構成する等、種々の構成が考えられるものであるが、特に限定されるものではない。
【0024】
以上の構成により、特別な部材を用いることなくフロート50を案内することができ、確実に水位を検知し、湯沸かし容器1へ給水、停止ができる。
【0025】
(参考例3)
次に、本発明の参考例3における電気湯沸かし器について図1を参照しながら説明する。
【0026】
本参考例においては、磁力検出手段である水位検知手段52はリードスイッチまたはホール素子を用いたものである。
【0027】
これにより、貯水タンク20の磁力による水位検知において、高い信頼性を確保することができ、湯沸かし容器1へ給水、停止ができる。
【0028】
(参考例4)
次に、本発明の参考例4における電気湯沸かし器について図2を参照しながら説明する。
【0029】
本参考例においては、一つのフロート50に対し水位検知手段52を複数設けたものである。例えば、水位検知手段52の一つは、貯水タンク20の水量が所定量1(約400mL)、他は、貯水タンク20の水量が所定量2(約100mL)における磁石51の対峙する位置にそれぞれ配置している。
【0030】
これにより、貯水タンク20の水量をより精度良く検知することができ、細かい給水制御や報知または残水表示等が可能となる。
【0031】
(参考例5)
次に、本発明の参考例5における電気湯沸かし器について図3を参照しながら説明する。
【0032】
本参考例においては、湯沸かし容器1側に対し着脱自在な貯水タンク20には、貯水タンク検知用の磁石51を、湯沸かし容器1側には前記磁石51の有無を検知する貯水タンク検知手段55を設けたものである。
【0033】
これにより、貯水タンク20がない場合、すなわち、給水等で所定位置にセットされていない場合には、貯水タンク20に関するあらゆる制御を停止することが可能になる。従って、安全使用ができるものである。
【0034】
(実施例1)
次に、本発明の実施例1における電気湯沸かし器について図3を参照しながら説明する。
【0035】
本実施例においては、参考例5における貯水タンク検知手段55は、フロート50の磁石51位置を検出する水位検知手段52で兼ねたものである。すなわち、貯水タンク検知手段55を省略し、一つの水位検知手段52で水位検知と貯水タンク検知を行うようにしたものである。
【0036】
これにより、貯水タンク検知手段が簡素化でき、電気湯沸かし器全体としても簡素なものとなる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の電気湯沸かし器によれば、必要量の液体のみを加熱・保温することで消費電力を低減し、また給水は熱水や蒸気に対する注意を不要とし、さらに湯沸かし容器への給水自動化が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1〜3における電気湯沸かし器の縦断面図
【図2】 本発明の参考例4における電気湯沸かし器の縦断面図
【図3】 本発明の参考例5、実施例1における電気湯沸かし器の縦断面図
【図4】 従来の電気湯沸かし器の側面図
【符号の説明】
1 湯沸かし容器
2 液体
4 制御部
20 貯水タンク
21 給水路
22 給水口
23 給水ポンプ
50 フロート
51 磁石
52 水位検知手段
55 貯水タンク検知手段
Claims (1)
- 湯沸かしする液体を収容する湯沸かし容器と、前記湯沸かし容器に供給する液体を収容すると共に前記湯沸かし容器側に対し着脱自在の貯水タンクと、前記湯沸かし容器の容量に応じて前記貯水タンクより給水する給水手段と、前記貯水タンク内に配置され水位に連動して上下動すると共に磁石を有するフロートと、前記貯水タンクとは別の定位置に設けられ、前記磁石の位置を検出して前記貯水タンク内の水位を検知する水位検知手段とを備え、前記水位検知手段で、前記貯水タンクの有無を検知する貯水タンク検知手段を兼ねるようにした電気湯沸かし器。
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