JP3951912B2 - 遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ付きドアホンブロックと遠隔試験端子用ブロックが一体とすることも別配置とすることも可能な、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、インターホン通話機能と警報表示機能を有した戸外表示器に、遠隔試験器を接続するための試験端子を組み込んで一体化させた発明が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−69588号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図10には、遠隔試験器を接続するための試験端子とドアホンとを一体化したドアホンブロックと、ドアホンと接続して使用するカメラ部とをコネクタで接続するようにしたカメラ付きドアホンを示している。
【0005】
図10から判断できるように、カメラ部101がカメラブロック100としてハウジングに収納され、ドアホン部112(ドアホン回路やスピーカなど)と、感知器の試験用の遠隔試験端子部111とが遠隔試験端子付きブロック110として別ハウジングに収納されている。
【0006】
すなわち、ドアホンラインに接続すべきカメラ部101とドアホン部112とが別々のハウジングに収納され、逆に、ドアホンラインと試験ラインの別ラインに接続すべきドアホン部112と遠隔試験端子部111とが一体としてハウジングに収納された構成となっている。
【0007】
その結果、カメラ付きドアホンとしての一体感はなく、そればかりか、どのような場合も両ブロック100、110をコネクタ120で接続しなければならず、施工性はきわめてよくない。
【0008】
本発明はこのような問題を解決すべく提案されたもので、その目的は、カメラ部とドアホン部との一体感があり、かつ施工性のよい遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器は、インターホン親機に信号線で接続され、カメラ部とドアホン部とをハウジングに収納して一体化したカメラ付きドアホンブロックと、室内の感知器の試験用の信号線に接続され、遠隔試験器を接続する端子をハウジングに収納した遠隔試験端子用ブロックと、両ブロックを結合させるための結合手段とからなり、結合手段は両ブロックに設けられた一組の結合部材であり、この結合手段により、両ブロックを結合させて一体として配置することも、または分離して配置することも可能とたものである。
【0011】
請求項2では、結合部材が両ブロックの後面で両者を鉤止めする鉤止め部と、前面のネジ止め部とから構成されている。
【0012】
請求項3では、結合部材がカメラ付きドアホンブロックの両側面に垂下された一対の支持板と、前面のネジ止め部とから構成されており、遠隔試験端子用ブロックを、両支持板で挟みこみスライドさせて合体させ、遠隔試験端子用ブロックの前面と上記カメラ付きドアホンブロックの前面とをネジ止めするようにしている。
【0013】
請求項4では、結合部材が両ブロックの両側面に設けた、弾性変形を伴いその復元弾力によって係止する弾性爪係止部により構成されている。
【0014】
請求項5では、結合部材が両ブロックの後面で両者を鉤止めする鉤止め部と、前面で弾性変形を伴いその復元弾力によって係止する弾性爪係止部とから構成されている。
【0015】
請求項6では、結合部材は両ブロックの一方の両側面に設けたネジ止め用突出片を含んでおり、このネジ止め用突出片で他方のブロックとネジ止めする構成としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面とともに説明する。
【0017】
図1は、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器10の一例を示した正面図である。(a)は両ブロック1、2を結合させた状態、(b)は分離させた状態を示している。
【0018】
この遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器10は、カメラ付きドアホンブロック1と、遠隔試験用端子ブロック2と、これらを結合させるための結合手段3とを含んで構成される。
【0019】
カメラ付きドアホンブロック1は、カメラ回路、映像回路などで構成されるカメラ部11と、スピーカ12や呼出スイッチ13、マイク14、通話回路などで構成されるドアホン部15とを備え、1つのハウジングに収納されている。一方、遠隔試験用端子ブロック2は遠隔試験端子部21を備え、上記のものとは異なるハウジングに収納されている。
【0020】
また結合手段3は、ネジ止め部aや鉤止め部bなどの結合部材3からなる。図1の例には、カメラ付きドアホンブロック1の下部と、遠隔試験用端子ブロック2の上部に結合部材3を設け、上下に結合させるようにしたものを示しているが、これに限定されず、この逆の配置でもよいし、両ブロックの側面を結合させたものであってもよい。
【0021】
図2に示すように、カメラ付きドアホンブロック1は室内に設置したインターホン親機Dまたは副親機(不図示)にドアホンラインの信号線L1で接続することによって、テレビインターホンシステムを形成する(図2(a))。
【0022】
一方、遠隔試験用端子ブロック2は、火災感知器S等が接続された感知器回線Lと、遠隔試験器Tとに試験ラインの信号線L2で接続することによって(図2(b))、住戸内の火災感知器Sを戸外より試験できるようになっている。
【0023】
両ブロック1、2は主に玄関先などの戸外に設置して使用するため、図1(a)に示すように一体化すれば施工性がよく、美観上の問題もない。また、両者はそれぞれ別ラインに接続するものであるため、相互の間をコネクタ接続する必要がなく、そのため美観を失うことなく両ブロック1、2を別々の場所に設置することもできる。
【0024】
また、カメラ部11とドアホン部15とは同一ハウジング(カメラ付きドアホンブロック1)内に収納されているため、カメラ付きドアホンとしての一体感は保たれる。
【0025】
図3(a)、(b)、(c)は、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器10の一例をブロック別に示した斜視図である。
【0026】
カメラ付きドアホンブロック1は、カメラ部11、スピーカ12、呼出スイッチ13などに加えて、遠隔試験用端子ブロック2と上下に結合一体化するためのネジ止め部aや鉤止め部bなどの結合部材3を含んで構成される。
【0027】
一方、遠隔試験用端子ブロック2は、蓋付き遠隔試験端子部21に加えて、カメラ付きドアホンブロック1と上下に結合一体化するためのネジ止め部aや鉤止め部bなどの結合部材3を含んで構成される。なお、図3(c)には試験端子Jが露出した状態の図を示している。
【0028】
以下に、結合手段(結合部材)3の各種の例について説明する。
【0029】
図4は、結合部材3が鉤止め部bとネジ止め部aとからなる遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の結合態様(第1例)を示す図である。
【0030】
遠隔試験用端子ブロック2の後面の上部には鉤bが形成され、この鉤bをカメラ付きドアホンブロック1の後面側の鉤溝bに引っかけて、前面側をネジ止めして、両ブロック1、2を一体化する。
【0031】
このような構成により、両ブロック1、2を容易に分離させることができるとともに、分離した場合もネジ止め部aや鉤止め部bは邪魔にならず、破損しにくいという利点がある。
【0032】
図5は、結合部材3が一対の支持板cとネジ止め部aとからなる遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の結合態様(第2例)を示す図である。(a)は側面図、(b)はカメラ付きドアホンブロックの正面図を示している。
【0033】
両支持板cは内側に付勢されており、カメラ付きドアホンブロック1の両側面の下部に垂下するように設けられている。遠隔試験用端子ブロック2を一対の支持板cの間にスライドさせて、支持板cの復元弾力により挟み込んで固定し、さらに前面をネジ止めして、両ブロック1、2を一体化する。
【0034】
この構成によれば、結合強度、筐体強度を増大させることができる。
【0035】
なお、遠隔試験用端子ブロック2と支持板cとの接する双方の面に凹凸を設け、はめ合わせるようにしてもよい。
【0036】
図6は、結合部材30が弾性爪係止部dからなる遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の結合態様(第3例)を示す図である。(a)は正面図、(b)はカメラ付きドアホンブロックの側面図を示している。
【0037】
カメラ付きドアホンブロック1の両側面の下部に設けた弾性爪dを、遠隔試験用端子ブロック2の両側面に設けた爪穴に差し込んで、両ブロック1、2を一体化する。
【0038】
弾性爪dは弾性変形を伴い、その復元弾力によって係止するようになっているので、結合と分離がきわめて容易である。
【0039】
これらの弾性爪係止部dは、前、後面に設けてもよいし、また2対以上設けてもよい。
【0040】
図7は、結合部材3が鉤止め部bと弾性爪係止部eとからなる遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の結合態様(第4例)を示す図である。(a)は斜視図、(b)は側面図を示している。
【0041】
遠隔試験用端子ブロック2の後面の上部には鉤bが形成され、この鉤bをカメラ付きドアホンブロック1の後面側の鉤溝bに引っかけて、前面側は弾性爪係止部eにより係止して、両ブロック1、2を一体化する。
【0042】
この構成によれば、ネジ止めが不要なため、短時間で一体化または分離することができる。
【0043】
図8は、結合部材3がネジ止め用突出片fからなる遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の結合態様(第5例)を示す図である。
【0044】
カメラ付きドアホンブロック1の両側面の下部にネジ止め用突出片fを設け、このネジ止め用突出片fで遠隔試験用端子ブロック2をネジ止めして、一体化する。
【0045】
なお、ネジ止め用突出片fはいずれかのブロックに一体的に備えたものでもよいし、両ブロック1、2に対してネジ止めするための接合用切片であってもよい。
【0046】
この構成によれば、ネジ止めするだけなので、両ブロックの本体部分を簡単な構造にすることができる。また、接合用切片で結合するようにすれば、両ブロックに結合手段として特殊な形状の加工を施す必要がなく、さらに簡易な構造とすることができるため、製造、加工工程が簡易化できる。
【0047】
結合手段は以上に記載した態様に限られず、両ブロック1、2の結合箇所に応じた位置に、適宜、各結合部材3(a〜f)を組み合わせて設けてもよい。
【0048】
図9は、本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器10Aを接続した自動火災報知システムの一例を示す構成図である。この図にはカメラ付きドアホンブロック1A、遠隔試験用端子ブロック2Aの各回路構成を示している。
【0049】
カメラ付きドアホンブロック1Aは、上記で説明したカメラ回路や映像回路などを含むカメラ部11と、スピーカ12や呼出スイッチ13、マイク14、呼出検知回路、通話回路などを含むドアホン部15と、動作表示灯17、通電表示灯16などの戸外表示部とを含んで構成される。
【0050】
また図9中、Bはインターホン親機の機能を有した住宅情報盤であり、住宅情報盤Bは、ドアホンライン信号線L1でカメラ付きドアホンブロック1Aに接続され、試験ライン信号線L2で遠隔試験用端子ブロック1Bに接続されている。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明からも理解できるように、請求項1に記載の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器は、カメラ付きドアホンブロックと遠隔試験用端子ブロックとを結合させるための結合手段を備えているので、ドアホンラインと試験ラインの別々の信号線に接続すべき、カメラ付きドアホンと遠隔試験端子とを結合させて同一場所に設置することができる。
【0052】
また、ラインごとに別ハウジングに収納されているので、カメラ部とドアホン部との一体感は失われず、かつ、コネクタで接続することなく別配置することもで、施工性がきわめてよい。
【0053】
さらに請求項1では、結合手段は両ブロックの前面、後面、側面等に設けられた結合部材より構成されているので、各ブロックに結合部材を備えた一体成形品として製品化することができる。
【0054】
請求項2では、結合部材がネジ止め部と鉤止め部とで構成されているので、両ブロックは容易に分離できるとともに、分離した場合も結合部材が邪魔にならず破損しにくいという効果がある。
【0055】
請求項3では、一対の支持板で挟みこみ、さらにネジ止めしているので、結合強度、筐体強度を増大させることができる。
【0056】
請求項4では、結合部材が弾性変形を伴い、その復元弾力によって係止する弾性爪係止部であるので、両ブロックを容易に短時間で結合させることができる。
【0057】
請求項5では、ネジ止めせずに、鉤止め部と弾性爪係止部のみで両ブロックを結合しているので、短時間で一体化または分離することができる。
【0058】
請求項6では、ネジ止めするだけなので、両ブロックを簡単な構造にすることができる。また、接合用切片で結合するようにすれば、両ブロックに結合手段として特殊な形状を備える必要がなく、さらに簡単な構造とすることができるため、製造、加工工程が簡易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の一例を示した正面図である。(a)は両ブロックを結合させた状態を、(b)は分離させた状態を示している。
【図2】(a)はカメラ付きドアホンブロックを接続したテレビインターホンシステム、(b)は遠隔試験用端子ブロックを接続した自動火災報知システムの各ブロック図である。
【図3】本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の一例をブロック別に示した斜視図である。
【図4】本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の構成の第1例を示す図である。
【図5】本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の構成の第2例を示す図である。(a)は側面図、(b)はカメラ付きドアホンブロックの正面図を示している。
【図6】本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の構成の第3例を示す図である。(a)は正面図、(b)はカメラ付きドアホンブロックの側面図を示している。
【図7】本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の構成の第4例を示す図である。(a)は斜視図、(b)は側面図を示している。
【図8】本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器の構成の第5例を示す図である。
【図9】本発明の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器を接続した自動火災報知システムの一例を示すブロック図である。
【図10】従来の遠隔試験端子付きカメラ付きドアホンの構成を示す図である。
【符号の説明】
10、10A・・・遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器
1、1A・・・カメラ付きドアホンブロック
11・・・カメラ部
12・・・スピーカ
13・・・呼出スイッチ
14・・・マイク
15・・・ドアホン部
2、2A・・・遠隔試験用端子ブロック
21・・・遠隔試験端子部
J・・・試験端子
3・・・結合手段(結合部材)
a・・・ネジ止め部
b・・・鉤止め部
c・・・支持板
d、e・・・弾性爪係止部
f・・・ネジ止め用突出片
L1・・・ドアホンライン信号線
D・・・インターホン親機
L2・・・試験ライン信号線
T・・・遠隔試験器
S・・・火災感知器
Claims (6)
- インターホン親機に信号線で接続され、カメラ部とドアホン部とをハウジングに収納して一体化したカメラ付きドアホンブロックと、室内の感知器の試験用の信号線に接続され、遠隔試験器を接続する端子をハウジングに収納した遠隔試験端子用ブロックと、上記両ブロックを結合させるための結合手段とからなり、
上記結合手段は上記両ブロックに設けられた一組の結合部材であり、この結合手段により、上記両ブロックを結合させて一体として配置することも、または分離して配置することも可能とした、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器。 - 請求項1において、
上記結合部材は、上記両ブロックの後面で両者を鉤止めする鉤止め部と、前面のネジ止め部とからなる、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器。 - 請求項1において、
上記結合部材は、上記カメラ付きドアホンブロックの両側面に垂下された一対の支持板と、前面のネジ止め部とからなり、
上記遠隔試験端子用ブロックを、上記両支持板で挟みこみスライドさせて合体させ、上記遠隔試験端子用ブロックの前面と上記カメラ付きドアホンブロックの前面とをネジ止めする構成とした、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器。 - 請求項1において、
上記結合部材は、上記両ブロックの両側面に設けた、弾性変形を伴いその復元弾力によって係止する弾性爪係止部からなる、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器。 - 請求項1において、
上記結合部材は、上記両ブロックの後面で両者を鉤止めする鉤止め部と、前面で弾性変形を伴いその復元弾力によって係止する弾性爪係止部とからなる、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器。 - 請求項1において、
上記結合部材は、上記両ブロックの一方の両側面に設けたネジ止め用突出片を含んでおり、
上記ネジ止め用突出片で他方のブロックとネジ止めする構成とした、遠隔試験端子付きカメラ付きドアホン子器。
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