JP3951713B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のノズル列を備えたインクジェット記録装置に関し、特に、所定の1つのノズル列だけ、または全部のノズル列を同時にパージ処理できるインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置としてのカラーインクジェットプリンタでは、高粘度化したインクやエア等を吸引して吐出不良を生じたノズルを回復させるためのパージ処理が行われている。このパージ処理では、吸引ポンプによってノズルから高粘度化したインク等を吸引するため、高粘度化したインク等と共にインクが排出される。よって、カラーインクジェットプリンタのように複数のノズル列を備えている場合には、複数のノズル列の内、パージ処理を必要とする1つのノズル列だけをパージ処理し、パージ処理を必要としない他のノズル列からの無駄なインクの排出を防止する必要がある。従って、パージ処理を実行するパージ装置は、各ノズル列毎にパージ処理を実行可能に構成されている。
【0003】
ここで、パージ処理を実行するパージ装置80について、図11を参照して説明する。パージ装置80は、インクジェットヘッド84と対向する位置に配設され、各ノズル列毎に密閉空間を形成するキャップ部材81と、そのキャップ部材81によって形成される密閉空間を負圧にする吸引ポンプ83と、その吸引ポンプ83と、キャップ部材81との間に設けられ、各ノズル列毎にパージ処理をするための切換機構82とによって構成されている。
【0004】
具体的には、キャップ部材81は、インクジェットヘッド84のノズル列84a〜84dを1つのノズル列毎に区画するための2つの区画室85,86を備え、その2つの区画室85,86には、それぞれ第1吸引口87,88が穿設されている。切換機構82は、本体部89と、その本体部89に対し相対的に回転可能に内嵌されている切換部材90とを備えている。本体部89の外周面には、チューブ91,92を介して第1吸引口87,88と接続するための第2吸引口93,94と、チューブ95を介して吸引ポンプ83と接続するための吐出口96とが設けられている。また、切換部材90の内部には、吐出口96と、いずれかの第2吸引口93,94とを連通するための連通路97が設けられている。
【0005】
このように構成されたパージ装置80において、例えば、1のノズル列84bについてパージ処理の実行指令がなされると、キャップ部材81はインクジェットヘッド84に当接して、区画室86によってノズル列84bを覆うように密閉空間を形成する。そして、切換部材90を回転して、連通路97を第2吸引口94の位置に設定して、第2吸引口94と吐出口96とを連通する。こうして、区画室86によって形成された密閉空間は、吸引ポンプ83と連通すると共に、他の区画室85によって形成される密閉空間を吸引ポンプ83と閉鎖する。この状態で吸引ポンプ83を作動して、ノズル列84bを覆う区画室86によって形成される密閉空間を負圧にする。この負圧によってノズル列84bから高粘度化したインクやエア等を吸引して、インクの吐出状態を回復する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、複数のノズル列を備えているカラーインクジェットプリンタのパージ装置80は、各ノズル列毎にパージ処理を実行可能に構成され、パージ処理を必要としない他のノズル列からのインクの流出を防止する必要がある。しかしながら、全部のノズル列についてパージ処理の実行指令がなされた場合には、上述したパージ装置80では、各ノズル列毎にパージ処理を実行しなければならず、全部のノズル列についてパージ処理を終了するまでには、多くの時間を費やさなければならないという問題点があった。
【0007】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、特に、所定の1つのノズル列だけ、または全部のノズル列を同時にパージ処理できるインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載のインクジェット記録装置は、複数のノズル列を備えているインクジェットヘッドと、そのインクジェットヘッドの複数のノズル列を各ノズル列毎に区画して、その区画毎に密閉空間を形成するキャップ部材と、そのキャップ部材の区画毎に穿設された第1吸引口を介して、区画毎に形成された密閉空間を負圧にする吸引ポンプと、その吸引ポンプと前記キャップ部材との間に設けられ、区画毎に形成された密閉空間の内から、前記吸引ポンプによって負圧にする密閉空間を切換える切換機構とを備え、前記切換機構は、底面と外周面を有する円筒状の本体部と、その円筒状の本体部に対し相対的に回転可能に内嵌された円筒状の切換部材とを備え、前記本体部の底面に、前記吸引ポンプとチューブを介して連通する吐出口を、また前記本体部の外周面に、前記キャップ部材の区画毎に穿設された前記第1吸引口とチューブを介して連通する複数の第2吸引口をそれぞれ備え、前記本体部の外周面と対向する前記円筒状の切換部材の外周面に、前記本体部の外周面の内側と隙間を形成して前記複数の第2吸引口の何れとも連結可能であって、連結された前記複数の第2吸引口の内の1つと前記本体部の底面の前記吐出口とを連通させる第1連結口と、その第1連結口と前記回転方向にずれて前記円筒状の切換部材の外周面に、前記第1連口が何れの前記第2吸引口に連結される場合であっても、残りの前記第2吸引口には連結されず、かつ、前記複数の第2吸引口の全部と対応して設けられ前記複数の第2吸引口の全部と前記本体部の底面の前記吐出口とを連通させる複数の第2連結口とを備え、前記インクジェットヘッドをパージ実行位置に移動させる第1移動手段と、その第1移動手段によって移動して前記パージ実行位置に位置している前記インクジェットヘッドの複数のノズル列の全列を、各ノズル列毎に前記密閉空間によって覆う位置であるキャッピング位置に前記キャップ部材を移動させる第2移動手段と、前記切換機構の本体部と切換部材とを、前記複数の第2吸引口の内の1つが前記第1連結口を介して前記本体部の底面の前記吐出口と連通しかつ前記複数の第2吸引口の内の残りが前記吐出口に対し閉鎖する第1の回転位置に設定し、前記インクジェットヘッドが前記パージ実行位置、前記キャップ部材が前記キャッピング位置に位置している場合に形成される複数の密閉空間の内の1つを、前記吸引ポンプと連通状態にすると共に、他の密閉空間を前記吸引ポンプと閉鎖状態にして、前記吸引ポンプによって負圧にする密閉空間を前記複数の密閉空間の内の1つに設定する第1の設定機構と、前記切換機構の本体部と切換部材とを、前記複数の第2吸引口の全部が前記複数の第2連結口を介して前記本体部の底面の前記吐出口と連通する第2の回転位置に設定し、前記インクジェットヘッドが前記パージ実行位置、前記キャップ部材が前記キャッピング位置に位置している場合に形成される複数の密閉空間の全部を前記吸引ポンプと連通状態にして、前記吸引ポンプによって負圧にする密閉空間を前記複数の密閉空間の全部に設定する第2の設定機構とを備えている。
【0009】
この請求項1記載のインクジェット記録装置によれば、インクジェットヘッドに穿設された複数のノズル列から、高粘度化したインクやエア等を吸引して、インクの吐出状態を回復するパージ処理を実行すべく、キャップ部材は、インクジェットヘッドの複数のノズル列を各ノズル列毎に区画して、その区画毎に密閉空間を形成する。ここで、この区画毎に形成された密閉空間の内、吸引ポンプによって負圧にする密閉空間を1つに設定する場合には、第1の設定機構によって、切換機構の本体部と切換部材とを、複数の第2吸引口の内の1つが、複数の第2吸引口の何れとも連結可能な第1連結口を介して本体部の底面の吐出口と連通しかつ複数の第2吸引口の内の残りが吐出口に対し閉鎖する第1の回転位置に設定し、インクジェットヘッドがパージ実行位置、キャップ部材がキャッピング位置に位置している場合に形成される複数の密閉空間の内の1つを、吸引ポンプと連通状態にすると共に、他の密閉空間を吸引ポンプと閉鎖状態にする。一方、インクジェットヘッドがパージ実行位置、キャップ部材がキャッピング位置に位置している場合に形成される複数の密閉空間の内、吸引ポンプによって負圧にする密閉空間を全部に設定する場合には、第2の設定機構によって、切換機構の本体部と切換部材とを、複数の第2吸引口の全部が第1連口が何れの第2吸引口に連結される場合であっても、残りの第2吸引口には連結されない複数の第2連結口を介して本体部の底面の前記吐出口と連通する第2の回転位置に設定し、複数の密閉空間の全部を吸引ポンプと連通状態にする。
【0010】
請求項2記載のインクジェット記録装置は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、前記切換機構が、前記切換部材を、前記複数の第2吸引口の全部が前記複数の第2連結口を介して前記本体部の底面の前記吐出口と連通し、かつ前記吸引ポンプが、前記吐出口と連通した吸引口と、インクをインク貯留部に排出する排出口とを通して大気に連通した状態において、前記キャップ部材がインクジェットヘッドに当接する。
【0011】
この請求項2記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1に記載のインクジェット記録装置と同様に作用する上、切換機構が、切換部材を、複数の第2吸引口の全部が複数の第2連結口を介して本体部の底面の前記吐出口と連通し、かつ吸引ポンプが、吸引口と排出口とを通して大気に連通した状態において、キャップ部材がインクジェットヘッドに当接する。
【0012】
請求項3記載のインクジェット記録装置は、請求項1または2に記載のインクジェット記録装置において、前記切換部材が、回転部材の外周に支持され、その回転部材において前記本体部から外に位置する側部に、駆動機構によって駆動されるギヤ部が設けられており、駆動機構によって回転部材が回転され、それによって切換部材が回転される。
【0013】
請求項4記載のインクジェット記録装置は、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記第1の設定機構によって負圧にする密閉空間を1つの密閉空間に設定した場合、前記吸引ポンプの吸引力を第1の吸引力に、前記第2の設定機構によって負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合、前記吸引ポンプの吸引力を前記第1の吸引力よりも大きい第2の吸引力にそれぞれ設定する吸引力設定手段を備えている。
【0014】
この請求項4記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置と同様に作用する上、吸引力設定手段は、第1の設定機構によって負圧にする密閉空間を1つの密閉空間に設定した場合には、吸引ポンプの吸引力を第1の吸引力に設定し、一方、第2の設定機構によって負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合には、吸引ポンプの吸引力を第1の吸引力よりも大きい第2の吸引力に設定する。
【0015】
請求項5記載のインクジェット記録装置は、請求項4に記載のインクジェット記録装置において、前記吸引力設定手段は、前記吸引ポンプを駆動するための駆動源の回転数を、前記第1の設定機構によって負圧にする密閉空間を1つの密閉空間に設定した場合、第1の回転数に、前記第2の設定機構によって負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合、前記第1の回転数よりも多い第2の回転数にそれぞれ設定する。
請求項6記載のインクジェット記録装置は、請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記複数の第2吸引口のそれぞれは、一の第2吸引口と、その一の第2吸引口と周方向において隣接する他の第2吸引口との間隔が全て等しく設けられており、前記複数の第2連結口のそれぞれは、一の第2連結口と、その一の第2連結口と周方向において隣接する他の第2連結口との間隔が全て、前記一の第2吸引口と、前記他の第2吸引口との間隔と等しく設けられており、前記第1連結口は、前記一の第2連結口と前記他の第2連結口との間であって、前記一の第2連口に対する間隔と、前記他の第2連口に対する間隔とが等しくなる位置に設けられている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明のインクジェット記録装置の一実施例であるカラーインクジェットプリンタ1の斜視図であり、図2は、第1及び第2インクジェットヘッド6,7を搭載したキャリッジ8とパージ装置17との正面図であり、第1及び第2インクジェットヘッド6,7の一部を断面視している。尚、図中の矢印Xはキャリッジ8の移動方向を示し、矢印Zはキャップ部材25,26の移動方向を示している。カラーインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」と称す。)1は、2個の第1及び第2インクジェットヘッド6,7を搭載したキャリッジ8を矢印X及び反矢印X方向へ移動させることによりフルカラー印刷を行うができるシリアルプリンタである。
【0017】
プリンタ1のフレーム2には、記録用紙Pを搬送するためのプラテンローラ3が回転可能に取着されており、このプラテンローラ3と平行にガイドロッド4及びガイド部材5が固着されている。このガイドロッド4上には、第1及び第2インクジェットヘッド6,7を搭載したキャリッジ8が記録用紙Pの搬送方向と直交する方向(図1の矢印X又は反矢印X方向)に移動可能に支持されている。また、キャリッジ8の上端面には上述したガイド部材5が当接され、このガイド部材5の下方にはキャリッジ8に固着されるベルト9が設けられている。
【0018】
ベルト9は、フレーム2の一側(図1右側)に設けられたCRモータ(キャリッジモータ)10によって回転駆動する駆動プーリ11と、フレーム2の他側(図1左側)に設けられる従動プーリ12との間に掛け渡されている。CRモータ10の駆動により駆動プーリ11が回転すると、駆動プーリ11と従動プーリ12との間でベルト9が矢印X又は反矢印X方向へ移動する。このベルト9の移動によって、キャリッジ8は、ガイドロッド4及びガイド部材5に沿ってプラテンローラ3との平行方向、即ち、図1の矢印X又は反矢印X方向へ移動する。
【0019】
キャリッジ8には、第1及び第2インクジェットヘッド6,7と、その第1インクジェットヘッド6へインクを供給するインクタンク13,14と、第2インクジェットヘッド7へインクを供給するインクタンク15,16とが搭載されている。第1及び第2インクジェットヘッド6,7は、キャリッジ8の下部に設けられており、第1インクジェットヘッド6の下面に形成されたインク吐出面6aには、インクを吐出可能なノズル口21,22が穿設されている。同様に、第2インクジェットヘッド7の下面に形成されたインク吐出面7aには、インクを吐出可能なノズル口23,24が穿設されている。このノズル口21,22,23,24は、それぞれキャリッジ8の移動方向と直交する方向に複数個設けられており、4列のノズル列を形成するように配置されている。
【0020】
キャリッジ8に搭載される4つのインクタンク13〜16には、図2の左側から順にブラック、イエロー、シアン、マゼンダの4色のインクが充填されており、ノズル口21からブラックのインク、ノズル口22からイエローのインク、ノズル口23からシアンのインク、及び、ノズル口24からマゼンダのインクを吐出する。よって、記録用紙Pにフルカラーの印刷を行うことができる。尚、各インクタンク13〜16は、キャリッジ8の上部にそれぞれ個別に着脱可能に搭載されており、インクの不足したインクタンク13〜16のみを個別に交換することができるように構成されている。
【0021】
キャリッジ8の移動方向に沿ったプラテンローラ3の側方には、ノズル口21,22,23,24を閉塞する高粘度化したインクやエア等を排出して、良好な吐出状態を回復させるパージ処理を実行するパージ装置17が設けられている。パージ装置17は、第1及び第2インクジェットヘッド6,7を搭載したキャリッジ8がパージ実行位置にある時に、各インクジェットヘッド6,7に対向するように配設されており、キャップ部材25,26と、吸引ポンプ27と、インク貯留部28とを備え、カム18の回転によりキャップ部材25,26を移動し、且つ、吸引ポンプ27を駆動するように構成されている。キャップ部材25,26は、各インクジェットヘッド6,7に当接して、1つのノズル列毎に密閉空間を形成する。その密閉空間をキャップ25,26の下方に配置された吸引ポンプ27によって負圧する。この負圧によって、ノズル口21等を閉塞する高粘度化したインク等を排出する。排出された高粘度化したインク等は、インク貯留部28に貯留される。尚、このパージ装置17については、図3から図8において詳細に説明する。
【0022】
キャップ部材25,26を挟んで、プラテンローラ3側には、インクジェットヘッド6,7に対し相対移動可能なワイパ部材29が配設され、反対側のインク貯留部28の上方には、保護キャップ30が配設されている。ワイパ部材29は、パージ処理によってインク吐出面6a,7aに付着したしたインクを払拭するための部材である。エチレンプロピレンゴム等の弾性材料を材料として板状に形成され、その一端部はワイパホルダ31に支持されている。そして、インク吐出面6a,7aを払拭する場合には、カム18の回転によって矢印Z方向に突出するように構成されている。
【0023】
保護キャップ30は、印刷が終了してリセット位置に戻されたキャリッジ8に搭載される各インクジェットヘッド6,7のインク吐出面6a,7aに当接して、そのインク吐出面6a,7aを被覆するものである。保護キャップ30は、インク吐出面6a,7aに穿設された各ノズル列に対向して、4箇所の矩形状に突出した部位を備えており、その突出した部位が各ノズル列を被覆することによりインクの蒸発を防止する。
【0024】
次に、図3から図6を参照して、上述したパージ装置17について詳細に説明する。図3は、第1及び第2インクジェットヘッド6,7のインク吐出面6a,7aにキャップ部材25,26が当接した状態を示した正面図であり、図中では、吸引ポンプ27を概略的に図示している。図4及び図5は切換機構31の拡大図であり、図6は切換機構31の分解図である。
【0025】
上述したパージ装置17には、キャップ部材25,26と、吸引ポンプ27と、インク貯留部28との他に、図3に示すように、キャップ部材25,26と吸引ポンプ27との間に設けられ、キャップ部材25,26によって形成された各ノズル列毎の密閉空間の内から、吸引ポンプ27によって負圧にする密閉空間を切換える切換機構31を備えている。切換機構31は、キャップ部材25,26と4本のチューブ60,61,62,63を介して接続されており、吸引ポンプ27とチューブ64を介して接続されている。
【0026】
ここで、パージ装置17について詳細に説明する。キャップ部材25は、2つの区画室25a,25bを備え、その各区画室25a,25bは、第1インクジェットヘッド6に形成されている2列のノズル列を1つのノズル列毎に区画する。同様に、キャップ部材26は、2つの区画室26a,26bを備え、その各区画室26a,26bは、第2インクジェットヘッド7に形成されている2列のノズル列を1つのノズル列毎に区画する。即ち、第1及び第2インクジェットヘッド6,7に形成された4列のノズル列は、キャップ部材25,26の4つの区画室25a,25b、26a,26bによって1列ずつに区画される。また、各区画室25a等には、それぞれ第1吸引口32,33,34,35が突出して形成されており、その各第1吸引口32,33,34,35には、それぞれチューブ60,61,62,63が接続されている。
【0027】
そのチューブ60〜63と接続された切換機構31は、図4から図6に示すように、円筒状に形成された本体部41と、その本体部41に対して回転可能に内嵌されている切換部材42と、その切換部材42を外周に支持する回転部材43と、その回転部材43の中心孔44にはめ込まれているカム部材45とから構成されている。
【0028】
本体部41の外周面には、各チューブ60〜63と接続するための第2吸引口36,37,38,39が略90度間隔で突出して設けられると共に、底面には吐出口40が設けられている。切換部材42の外周面には、本体部41の内面壁との間に隙間を形成して、第2吸引口36〜39のうちの1つと吐出口40とを連通させるための1個の第1連結口46と、4個の第2吸引口36〜39と吐出口40とを連通させるための4個の第2連結口47,48,49,50が設けられている。4個の第2連結口47〜50は略90度間隔で、第1連結口46は第2連結口47と48との中間に45度ずらして設けられている。
【0029】
そして、例えば、図4に示すように、後述する駆動機構70により切換部材42を本体部41に対して相対的に回転して、第1連結口46を第2吸引口36〜39の内の1個である第2吸引口38と一致する位置に設定する。この場合、第2連結口47〜50は、他の第2吸引口36,37,39とは45度だけずれた位置に存在することになる。即ち、第1連結口46が、第2吸引口38と一致する位置にあるときは、第2連結口47〜50は、他の第2吸引口36,37,39と吐出口40との連通を閉鎖して、第1連結口46と一致した第2吸引口38だけが、第1連結口46を介して吐出口40と連通した状態になる。
【0030】
一方、図5に示すように、後述する駆動機構70により切換部材42を本体部41に対して相対的に回転して、各第2連結口47〜50を、第2吸引口36〜39と一致する位置に設定する。この場合、第1連結口46は、第2吸引口36〜39とは45度だけずれた位置に存在することになる。即ち、かかる場合には、第1連結口46は、いずれの第2吸引口36〜39とも連通せず、各第2吸引口36〜39は、第2連結口47〜50を介して吐出口40と連通した状態になる。
【0031】
また、図6に示すように、本体部41の上部には、回転部材43の抜け止めをするための爪部66が設けられている。この爪部66は回転部材43の側部に設けられた係り部67と係合して、本体部41は切換部材42を包含して回転部材43と係合する。また、切換部材42の上端には、リップ部68が設けられており、本体部41の内面に対して気密を維持している。
【0032】
次に、図7を参照して、切換機構31の駆動機構70について説明する。この駆動機構70は、図示の様に、LFモータ71と、キャリッジ8がヘッド6,7をパージ装置17と対向する位置に移動したとき図示しない接続機構によってLFモータ71と接続され、このLFモータ71によって駆動されるギア機構72とから構成されている。ギヤ機構72には、1個の遊星ギヤ73が含まれている。そして、この遊星ギヤ73の働きによって、切換機構31の切換部材42を所定の位置に回転させると共に、吸引ポンプ27を作動させ、所定の密閉空間を負圧にする。このLFモータ71は、ステッピングモータによって構成されており、所定のパルス信号を出力することによって、所定角度だけ駆動する。また、吸引ポンプ27には、ピストン構造のものが使用されており、切換機構31の吐出口40と接続されたチューブ64が装着される吸引口76と、吸引したインクをインク貯留部28に排出するためのチューブ65が装着される排出口77とが設けられている。
【0033】
具体的には、遊星ギヤ73を太陽ギヤ74の廻りを図示反時計回りに回転させる様にLFモータ71を駆動することにより、遊星ギヤ73を切換機構31の回転部材43の側部に設けられたギヤ部75(図6参照)に噛み合わせて(図示実線参照)、さらにこの状態で同方向へLFモータ71を駆動することで、切換機構31の切換部材42を回転して、第1連結口46を所定の第2吸引口の位置に設定したり、各第2連結口47〜50を第2吸引口36〜39の位置に設定する。尚、切換機構31のカム部材45には原点検出用の凸部78が設けられている。この原点検出用の凸部78は、マイクロスイッチ79の検出片79aと接触することにより、原点位置を検出できるように構成されている。
【0034】
こうして、第1連結口46又は第2連結口47〜50を所定の位置に設定すると、LFモータ71を先程とは逆方向へ回転させることによって、遊星ギヤ73を太陽ギヤ74の廻りを図示時計方向へと回転させ、カム18のギヤ部18aと噛み合わせて(図示二点鎖線参照)、その後さらに同方向へとLFモータ71を回転し続けることによって、キャップ部材25,26及び吸引ポンプ27によるインクの吸引動作を実行するのである。
【0035】
次に、図8を参照して、カラーインクジェットプリンタ1の電気回路構成を説明する。カラーインクジェットプリンタ1を制御するための制御装置は、本体側制御基板100と、キャリッジ基板120とを備えており、本体側制御基板100には、1チップ構成のマイクロコンピュータ(CPU)108と、ROM109と、RAM110と、イメージメモリ111、ゲートアレイ(G/A)112等が搭載されている。
【0036】
演算装置であるCPU108は、ROM109に予め記憶された制御プログラムに従い、印刷処理、パージ処理、ワイプ処理等の各処理の制御を実行するものである。また、印字タイミング信号およびリセット信号を生成し、各信号を後述のゲートアレイ112へ転送する。このCPU108には、ユーザが印刷の指示や、パージの指示などを行い、且つ、プリンタの状態を表示するための操作パネル107、キャリッジ8を動作させるCRモータ10を駆動するためのモータ駆動回路102、記録用紙Pを搬送するLFモータ71を動作させるためのモータ駆動回路104、記録用紙Pの先端を検出するペーパセンサ105、キャリッジ8の原点位置を検出する原点センサ106などが接続されている。接続される各デバイスの動作はこのCPU108により制御される。
【0037】
ここで、操作パネル107には、1つのノズル列についてパージ処理の実行指令を出力する一色パージキー107a〜107dと、全部のノズル列についてパージ処理の実行指令を出力する全色パージキー107eとが設けられている。一色パージキー107a〜107dは、ブラック(Bk)のインクを吐出するノズル列だけについて、パージ処理の実行指令を出力するBkパージキー107aと、同様に各色に対応した1つのノズル列だけについてパージ処理の実行指令を出力するYパージキー107b、Cパージキー107c、Mパージキー107dとから構成されている。操作者によって、いずれかのパージキー107a〜107eが押下されると、その押下されたパージキーに応じたパージ処理(図9参照)が実行される。
【0038】
ROM109には、CPU108により実行されるパージ処理等の各処理を実行するための制御プログラムが記憶されており、1色パージプログラム109aと全色パージプログラム109bとを備えている。1色パージプログラム109aは、1色パージキー107a〜107dのいずれかが押下された場合に、1つのノズル列についてパージ処理をするためのプログラムであり、切換部材42を回転して、第1連結口46を所定の第2吸引口36〜39のいずれか1つに設定する。また、この場合、吸引ポンプ27を駆動するためのLFモータ71に第1パルス信号を出力して、第1の回転数でLFモータ71を駆動する。
【0039】
全色パージプログラム109bは、パージキー107eが押下された場合に、全部のノズル列について同時にパージ処理をするためのプログラムであり、切換部材42を回転して、各第2連結口47〜50を各第2吸引口36〜39に設定する。また、この場合、吸引ポンプ27を駆動するためのLFモータ71に、第1パルス信号のパルス数より多いパルス数の第2パルス信号を出力して、第1の回転数より多い第2の回転数でLFモータを駆動する。
【0040】
ゲートアレイ112は、CPU108から転送される印字タイミング信号と、イメージメモリ111に記憶されている画像データとに基づいて、その画像データを記録媒体に印刷するための印刷データ(駆動信号)と、その印刷データと同期する転送クロックと、ラッチ信号と、基本印字波形信号を生成するためのパラメータ信号と、一定周期で出力される噴射タイミング信号とを出力し、それらの各信号を、ヘッドドライバが実装されたキャリッジ基板120側へ転送する。
【0041】
また、ゲートアレイ112は、コンピュータなどの外部機器からセントロ・インターフェース113を介して転送されてくる画像データを、イメージメモリ111に記憶させる。そして、ホストコンピュータなどからセントロ・インターフェース(I/F)113を介して転送されてくるセントロ・データに基づいてセントロ・データ受信割込信号を生成し、その信号をCPU108へ転送する。
【0042】
キャリッジ基板120は、実装されたヘッドドライバ(駆動回路)によってインクジェットヘッド6,7を駆動するための基板である。インクジェットヘッド6,7とヘッドドライバとは、厚さ50〜150μmのポリイミドフィルムに銅箔配線パターンを形成したフレキシブル配線板により接続されている。このヘッドドライバは、本体側制御基板100に実装されたゲートアレイ112を介して制御され、記録モードに合った波形の駆動パルスを各駆動素子に印加するものである。これにより、インクが所定量吐出される。
【0043】
尚、上記したCPU108と、ROM109、RAM110及びゲートアレイ112とは、バスライン114を介して接続されている。また、キャリッジ基板120とゲートアレイ112との間で通信される各信号は、両者を接続するハーネスケーブルを介して転送される。
【0044】
次に、上述のように構成されたカラーインクジェットプリンタ1におけるパージ処理を図9のフローチャートを参照して説明する。パージ処理は、操作者が、操作パネル107のいずれのパージキー107a〜107eを押下したか否かを判断する。例えば、1色パージキー107a〜107eのうちの1つであるCパージキー107cが押下されたと判断した場合には(S1:Yes)、CRモータ10を駆動して、各インクジェットヘッド6,7を搭載したキャリッジ8をパージ実行位置に移動すると共に、接続機構を動作してLFモータ71をギヤ機構31に連結し、カム18を所定角度回転して、キャップ部材25,26をパージ実行位置に移動する(S2)。この場合、キャップ部材25,26は、各インクジェットヘッド6,7の各インク吐出面6a,7aに当接して、キャップ部材25,26の4つの区画室25a,25b,26a,26bは、インク吐出面6a,7aに形成されている4列のノズル列を1列ずつ覆うように密閉空間を形成する。
【0045】
そして、LFモータ71の回転を反転することによって、切換部材42を本体部41に対して回転して、切換部材42の第1連結口46を、シアンのインクを吐出するノズル口23を覆う密閉空間とチューブ62を介して接続されている第2吸引口38の位置に設定する(S3)。こうして、第2吸引口38と吐出口40とを連通する。即ち、シアンのインクを吐出するノズル口23を覆う密閉空間は、第1吸引口34、チューブ62、第2吸引口38、第1連結口46、吐出口40、チューブ64を介して、吸引ポンプ27と連通する。
【0046】
所定の密閉空間と吸引ポンプ27とが連通すると、第1パルス信号をLFモータ71に出力して、第1の回転数でLFモータ71の回転を再び反転する(S4)。そのLFモータ71の駆動によって、吸引ポンプ27は作動して、シアンのインクを吐出するノズル口23を覆う密閉空間を負圧にする(S5)。この負圧によって、ノズル口23を閉塞する高粘度化したインク等は排出され、高粘度化したインク等は一緒に排出されるインクと共にインク貯留部28に貯留され、パージ処理を終了する。
【0047】
一方、一色パージキー107a〜107dのいずれも押下されず(S1:No)、全色パージキー107eが押下されたと判断した場合(S6:Yes)には、上述と同様に、キャリッジ8とキャップ部材25,26とをパージ実行位置に移動して(S7)、キャップ部材25,26の4つの区画室25a,25b,26a,26bによって、インク吐出面6a,7aに形成されている4列のノズル列を1列ずつ覆うように密閉空間を形成する。
【0048】
そして、切換部材42を本体部41に対して回転して、切換部材42の各第2連結口47〜50を、本体部41の各第2吸引口36〜39の位置に設定する(S8)。こうして、全部の第2吸引口36〜39と吐出口40とを連通する。即ち、全部の密閉空間は、吸引ポンプ27と連通する。
【0049】
全部の密閉空間と吸引ポンプ27とが連通すると、第2パルス信号をLFモータ71に出力して、第1の回転数より多い第2の回転数でLFモータ71を駆動する(S9)。即ち、第2パルス信号は、上述した第1パルス信号より多くのパルス数を出力するものである。よって、ステッピングモータで構成されたLFモータ71は、第1パルス信号をLFモータ71に出力する場合に比較して、多くの回転数によって駆動する。このLFモータ71の駆動によって、吸引ポンプ27はピストンを多数回往復移動して高い吸引で、全部の密閉空間を負圧にする(S10)。
【0050】
ここで、密閉空間の全部を同時に負圧にする場合に、1の密閉空間を負圧にする場合の吸引力と同様の吸引力によって、密閉空間を負圧にした場合には、1つの密閉空間に対する吸引力は低下して、高粘度化したインク等を排出できないことも考えられる。よって、全部の密閉空間を同時にパージ処理する場合には、吸引ポンプ27の吸引力を1つの密閉空間を負圧にする場合の吸引力より高い(例えば4倍)吸引力に設定することによって、全部の密閉空間に対して、確実にパージ処理を実行することができる。
【0051】
このように、吸引ポンプ27を高い吸引力で作動して、全部の密閉空間を負圧にすることによって、ノズル口21等を閉塞する高粘度化したインク等は排出され、この高粘度化インク等は一緒に排出されるインクとと共にインク貯留部28に貯留され、パージ処理を終了する。尚、一色パージキーが押下されず(S1:No)、全色パージキー107eも押下されない場合には(S6:No)、パージ処理を終了する。
【0052】
以上、上記実施例において説明したように、本発明のカラーインクジェットプリンタ1によれば、切換部材42を回転して、第1連結口46をパージ処理を実行したい所定のノズル列を覆う密閉空間と連通した1つの第2吸引口の位置に設定することによって、その密閉空間だけを吸引ポンプ27と連通させて、その1つの密閉空間だけについてパージ処理を実行できる。従って、パージ処理を必要としない他のノズル列から、パージ処理によって無駄なインクが排出するのを防止することができる。
【0053】
一方、全色について、パージ処理を実行したい場合には、切換部材42を回転して、各第2連結口47〜50を、各第2吸引口36〜39に設定することによって、全部の密閉空間を吸引ポンプ27と連通させて、全部の密閉空間についてパージ処理を同時に実行することができる。従って、全部のノズル列について速やかにパージ処理をすることができる。
【0054】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0055】
例えば、本実施例では、図3〜図5に示すように、第2吸引口36〜39を本体部41の外周面に略90度間隔に設けてある。しかしながら、第2吸引口36〜39を配置する位置は、かかる位置に限定されるものではなく、図10に示すように、各インクジェットヘッド6,7に対向するように、本体部41の上部に配置しても良い。かかる場合には、チューブ60〜64を第2吸引口36〜39に無理なストレスを掛けることなく接続できる。尚、かかる場合に、切換部材42を回転して、第1連口46を1つの第2吸引口47〜50に設定する場合、第2連結口47〜50は、他の第2吸引口47〜50と閉鎖する位置に設けられることは言うまでもない。
【0056】
さらに、切換部材42を回転することに変えて、本体部41を所定角度回転するように構成することもできる。
【0057】
また、パージ処理後、切換部材42を第2連結口47〜50が第2吸引口36〜39と対向する位置に移動させておき、かつ吸引ポンプ27のピストンを吸引口76が排出口77を通して大気に連通する位置に停止させておくことで、次に、キャップ部材25,26がインクジェットヘッド6,7に当接するとき、ノズル口21〜24に正圧が作用することがない。
【0058】
また、切換部材42を所望のノズル口のパージ処理位置に移動させた後、モータ71の回転を反転させて、キャップ部材25,26をインクジェットヘッド6,7に向けて移動させ、吸引ポンプ27を駆動することを連続して行うようにしてもよい。
【0059】
また、本実施例ではピストン式吸引ポンプの往復動作回数によって吸引力を調節したが、チューブ式ポンプの動作時間によって吸引力を制御したり、それらのポンプの単位時間当たりの動作回数(つまり動作速度)を調節えて、吸引力を制御することもできる。
【0060】
また、本実施例では、2つのキャップ部材25,26に、それぞれ2つの区画室25a,25b,26a,26bを設け、4列のノズル列を1列ずつ区画する場合について説明した。しかしながら、これに代えて、4つのキャップ部材を用いても良く、また、1つのキャップ部材に4つの区画室を設けても良い。
【0061】
【発明の効果】
請求項1に記載のインクジェット記録装置によれば、第1の設定機構によって、切換機構の本体部と切換部材とを、複数の第2吸引口の何れとも連結可能な第1連結口を介して複数の第2吸引口の内の1つが本体部の底面の吐出口と連通しかつ複数の第2吸引口の内の残りが吐出口に対し閉鎖する第1の回転位置に設定し、インクジェットヘッドがパージ実行位置、キャップ部材がキャッピング位置に位置している場合に形成される複数の密閉空間の内の1つを、吸引ポンプと連通状態にすると共に、他の密閉空間を吸引ポンプと閉鎖状態にする。よって、この状態でパージ処理を実行すれば、1つのノズル列だけをパージ処理でき、パージ処理を必要としない他のノズル列から、パージ処理によってインクが排出されるのを防止することができるという効果がある。
【0062】
また、第2の設定機構によって、切換機構の本体部と切換部材とを、第1連口が何れの第2吸引口に連結される場合であっても、残りの第2吸引口には連結されない複数の第2連結口を介して複数の第2吸引口の全部が本体部の底面の前記吐出口と連通する第2の回転位置に設定し、インクジェットヘッドがパージ実行位置、キャップ部材がキャッピング位置に位置している場合に形成される複数の密閉空間の全部を吸引ポンプと連通状態にする。よって、この状態でパージ処理を実行すれば、全部のノズル列について同時にパージ処理を実行でき、全部のノズル列について速やかにパージ処理をすることができるという効果がある。
即ち、複数のノズル列の内のいずれの1列だけをパージ処理する場合にも、複数のノズル列の全列をパージ処理する場合にも、インクジェットヘッドはパージ実行位置、キャップ部材はキャッピング位置という定位置に移動させれば良く、パージ処理を実行する場合のインクジェットヘッドおよびキャップ部材の位置制御を簡単にすることができるという効果がある。
また、切換機構が、底面と外周面を有する円筒状の本体部と、その円筒状の本体部に対し相対的に回転可能に内嵌された円筒状の切換部材とを備え、その本体部の底面に、吸引ポンプと連通する吐出口を、また本体部の外周面に、キャップ部材の区画毎に穿設された第1吸引口と連通する複数の第2吸引口をそれぞれ備え、本体部の外周面と対向する円筒状の切換部材の外周面に、本体部の外周面の内側と隙間を形成して複数の第2吸引口の何れとも連結可能であって、連結された複数の第2吸引口の内の1つと本体部の底面の吐出口とを連通させる第1連結口と、その第1連結口と回転方向にずれて円筒状の切換部材の外周面に、前記第1連口が何れの前記第2吸引口に連結される場合であっても、残りの前記第2吸引口には連結されず、かつ、複数の第2吸引口の全部と対応して設けられ、複数の第2吸引口の全部と前記本体部の底面の前記吐出口とを連通させる複数の第2連結口とを備えることで、切換部材を所定の位置に回転することによって吸引態様を設定できるので、部品点数を増やすことなく、いずれかの状態を容易に設定することができるという効果がある。
【0063】
請求項2記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、切換機構が、切換部材を、複数の第2吸引口の全部が複数の第2連結口を介して本体部の底面の前記吐出口と連通し、かつ吸引ポンプが、吸引口と排出口とを通して大気に連通した状態とすることで、キャップ部材がインクジェットヘッドに当接するとき、ノズルに正圧が作用することがないという効果がある。
【0064】
請求項3記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1または2に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、切換部材が、回転部材の外周に支持され、その回転部材において前記本体部から外に位置する側部に、駆動機構によって駆動されるギヤ部が設けられており、駆動機構によって回転部材が回転され、それによって切換部材を回転することができるという効果がある。
【0065】
請求項4記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、吸引力設定手段は、第1の設定機構によって負圧にする密閉空間を1つの密閉空間に設定した場合には、吸引ポンプの吸引力を第1の吸引力に設定し、一方、第2の設定機構によって負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合には、吸引ポンプの吸引力を第1の吸引力よりも大きい第2の吸引力に設定する。よって、負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合であっても、1つの密閉空間に作用する吸引ポンプの吸引力の低下を防止することができるという効果がある。
【0066】
請求項5記載のインクジェット記録装置によれば、請求項4に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、吸引力設定手段は、第1の設定機構によって負圧にする密閉空間を1つの密閉空間に設定した場合には、吸引ポンプを駆動するための駆動源の回転数を第1の回転数に設定し、一方、第2の設定機構によって負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合には、駆動源の回転数を第1の回転数よりも多い第2の回転数に設定する。よって、第2の設定機構によって負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合に、吸引ポンプの吸引力を第1の吸引力よりも大きい第2の吸引力に容易に設定することができるという効果がある。
請求項6記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、複数の第2吸引口のそれぞれは、一の第2吸引口と、その一の第2吸引口と周方向において隣接する他の第2吸引口との間隔が全て等しく設けられており、複数の第2連結口のそれぞれは、一の第2連結口と、その一の第2連結口と周方向において隣接する他の第2連結口との間隔が全て、一の第2吸引口と、他の第2吸引口との間隔と等しく設けられており、第1連結口は、前記一の第2連結口と他の第2連結口との間であって、一の第2連口に対する間隔と、他の第2連口に対する間隔とが等しくなる位置に設けられているので、第1連口と複数の第2吸引口のいずれかとが連結されている状態から、複数の第2吸引口の全部と複数の第2吸引口の全部とを連結する状態にする場合、第1連口が複数の第2吸引口のいずれに連結されている状態であっても、切換機構の本体部と切換部材とを一定量だけ回転させれば良いので、かかる切換え動作を一定速度で、かつ、簡単な制御で行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例におけるカラーインクジェットプリンタを示す斜視図である。
【図2】 インクジェットヘッドを搭載したキャリッジとパージ装置との正面図である。
【図3】 パージ装置を模式的に示した図である。
【図4】 (a)は切換機構の平面図である。(b)は切換機構の断面図である。
【図5】 (a)は切換機構の平面図である。(b)は切換機構の断面図である。
【図6】 切換機構の分解図である。
【図7】 切換機構の駆動機構を模式的に示した図である。
【図8】 カラーインクジェットプリンタの電気回路構成の概略を示すブロック図である。
【図9】 パージ処理のフローチャートである。
【図10】 (a)は切換機構の変形例を示した平面図である。(b)は切換機構の変形例を示した断面図である。
【図11】 従来のパージ装置を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 カラーインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)
6,7 インクジェットヘッド
17 パージ装置
25,26 キャップ部材
27 吸引ポンプ
31 切換機構
32〜35 第1吸引口
60〜65 チューブ
36〜39 第2吸引口
41 本体部
42 切換部材
46 第1連結口
47〜50 第2連結口
71 LFモータ(駆動源)

Claims (6)

  1. 複数のノズル列を備えているインクジェットヘッドと、そのインクジェットヘッドの複数のノズル列を各ノズル列毎に区画して、その区画毎に密閉空間を形成するキャップ部材と、そのキャップ部材の区画毎に穿設された第1吸引口を介して、区画毎に形成された密閉空間を負圧にする吸引ポンプと、その吸引ポンプと前記キャップ部材との間に設けられ、区画毎に形成された密閉空間の内から、前記吸引ポンプによって負圧にする密閉空間を切換える切換機構とを備えたインクジェット記録装置において、
    前記切換機構は、底面と外周面を有する円筒状の本体部と、その円筒状の本体部に対し相対的に回転可能に内嵌された円筒状の切換部材とを備え、
    前記本体部の底面に、前記吸引ポンプとチューブを介して連通する吐出口を、また前記本体部の外周面に、前記キャップ部材の区画毎に穿設された前記第1吸引口とチューブを介して連通する複数の第2吸引口をそれぞれ備え、
    前記本体部の外周面と対向する前記円筒状の切換部材の外周面に、前記本体部の外周面の内側と隙間を形成して前記複数の第2吸引口の何れとも連結可能であって、連結された前記複数の第2吸引口の内の1つと前記本体部の底面の前記吐出口とを連通させる第1連結口と、その第1連結口と前記回転方向にずれて前記円筒状の切換部材の外周面に、前記第1連口が何れの前記第2吸引口に連結される場合であっても、残りの前記第2吸引口には連結されず、かつ、前記複数の第2吸引口の全部と対応して設けられ前記複数の第2吸引口の全部と前記本体部の底面の前記吐出口とを連通させる複数の第2連結口とを備え、
    前記インクジェットヘッドをパージ実行位置に移動させる第1移動手段と、
    その第1移動手段によって移動して前記パージ実行位置に位置している前記インクジェットヘッドの複数のノズル列の全列を、各ノズル列毎に前記密閉空間によって覆う位置であるキャッピング位置に前記キャップ部材を移動させる第2移動手段と、
    前記切換機構の本体部と切換部材とを、前記複数の第2吸引口の内の1つが前記第1連結口を介して前記本体部の底面の前記吐出口と連通しかつ前記複数の第2吸引口の内の残りが前記吐出口に対し閉鎖する第1の回転位置に設定し、前記インクジェットヘッドが前記パージ実行位置、前記キャップ部材が前記キャッピング位置に位置している場合に形成される複数の密閉空間の内の1つを、前記吸引ポンプと連通状態にすると共に、他の密閉空間を前記吸引ポンプと閉鎖状態にして、前記吸引ポンプによって負圧にする密閉空間を前記複数の密閉空間の内の1つに設定する第1の設定機構と、
    前記切換機構の本体部と切換部材とを、前記複数の第2吸引口の全部が前記複数の第2連結口を介して前記本体部の底面の前記吐出口と連通する第2の回転位置に設定し、前記インクジェットヘッドが前記パージ実行位置、前記キャップ部材が前記キャッピング位置に位置している場合に形成される複数の密閉空間の全部を前記吸引ポンプと連通状態にして、前記吸引ポンプによって負圧にする密閉空間を前記複数の密閉空間の全部に設定する第2の設定機構とを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記切換機構が、前記切換部材を、前記複数の第2吸引口の全部が前記複数の第2連結口を介して前記本体部の底面の前記吐出口と連通し、かつ前記吸引ポンプが、前記吐出口と連通した吸引口と、インクをインク貯留部に排出する排出口とを通して大気に連通した状態において、前記キャップ部材がインクジェットヘッドに当接することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記切換部材は、回転部材の外周に支持され、その回転部材において前記本体部から外に位置する側部に、駆動機構によって駆動されるギヤ部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1の設定機構によって負圧にする密閉空間を1つの密閉空間に設定した場合、前記吸引ポンプの吸引力を第1の吸引力に、前記第2の設定機構によって負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合、前記吸引ポンプの吸引力を前記第1の吸引力よりも大きい第2の吸引力にそれぞれ設定する吸引力設定手段を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記吸引力設定手段は、前記吸引ポンプを駆動するための駆動源の回転数を、前記第1の設定機構によって負圧にする密閉空間を1つの密閉空間に設定した場合、第1の回転数に、前記第2の設定機構によって負圧にする密閉空間を全部の密閉空間に設定した場合、前記第1の回転数よりも多い第2の回転数にそれぞれ設定することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記複数の第2吸引口のそれぞれは、一の第2吸引口と、その一の第2吸引口と周方向において隣接する他の第2吸引口との間隔が全て等しく設けられており、
    前記複数の第2連結口のそれぞれは、一の第2連結口と、その一の第2連結口と周方向において隣接する他の第2連結口との間隔が全て、前記一の第2吸引口と、前記他の第2吸引口との間隔と等しく設けられており、
    前記第1連結口は、前記一の第2連結口と前記他の第2連結口との間であって、前記一の第2連口に対する間隔と、前記他の第2連口に対する間隔とが等しくなる位置に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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