JP3949984B2 - 棚板及び棚板の積み重ね構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、棚板及び棚板の積み重ね構造に関する。
【0002】
【背景の技術】
従来の棚板は、特開平8−10062号公報に示されるように、中空矩形板状で合成樹脂にて一体に形成される棚板本体の後端縁に全長に亙る立ち上がり片が立設され、この立ち上がり片が収容され得る形状の凹段部が棚板本体の後端下角部分に形成されたものである。この棚板は、積み重ねた際に、下段の棚板の立ち上がり片が上段の棚板の凹段部内に収容されるので、下段の棚板の立ち上がり片と接触するのを避けるために上段の棚板を前方にずらす必要がなく、上段の棚板を下段の棚板にそってまっすぐに積み重ねられるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、立ち上がり片が棚板の後端部と面一に形成されていたため、棚板を前方にずらすことなく積み重ねるには、上述のように凹段部を形成しなければならなかった。また、立ち上がり片は高く形成した方が上段の棚板と下段の棚板との接触面積が大きくなって、積み重ねた際の安定性がよくなるが、立ち上がり片は凹段部に納まる大きさでしか形成できないため、立ち上がり片を高くするにも限界があった。
【0004】
そこで、本発明の課題は、棚板に凹段部を形成する必要がなく、従来より立ち上がり片を高くできて、積み重ねた際の安定性に優れた棚板及び棚板の積み重ね構造を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば、図1に示すように、中空矩形板状に形成された棚板本体1と、この棚板本体1の上面後端縁部にこの上面後端縁部の全長に亙って形成された立ち上がり部2とを備え、収納家具に設置される棚板10であって、前記立ち上がり部2は、前記棚板本体1の上面後端縁部から後方に張り出す張り出し部21と、この張り出し部21の先端から前記棚板本体1の上面と直交する方向に延出する延出部22とを備えており、前記立ち上がり部21の高さは、前記棚板本体1の厚さとほぼ等しくされており、前記延出部22は前記棚板本体1の後端面から延出部22の厚さだけ後方に位置していることを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、延出部22は張り出し部21によって棚板本体1の上面後端縁部から後方に位置しているため、積み重ねた際に、上方の棚板本体1の下面後端縁部と接触しない。よって、従来のように、下面後端縁部に立ち上がり部2との接触を避けるための凹段部を形成する必要がなくなる。
また、立ち上がり部2の高さは、棚板本体1の厚さとほぼ等しくされているので、棚板10を積み重ねた際に下方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22の先端と上方の棚板本体1の上面とがほぼ同じ高さ位置にくることになる。すなわち、本発明における棚板10の立ち上がり部2は、従来の立ち上がり部2よりも高くすることができる。このように、立ち上がり部2を高くできるので、仮に、上方の棚板10が振動によってずれようとすると、上方の棚板10が下方の棚板10の立ち上がり部2を押圧することになるが、上方の棚板10が立ち上がり部2に接する面積が大きくなり、立ち上がり部2は上方の棚板10を安定した状態で横から押さえることができる。よって、積み重ねた際の安定性に優れた棚板10とすることができる。
また、延出部22は棚板本体1の後端面から延出部22の厚さだけ後方に位置しているため、積み重ねた際に、下方の棚板10の延出部22を上方の棚板本体1の後端面に当接させることで、上下の延出部22が同一直線上に並ぶことになる。よって、棚板10をずらすことなく積み重ねることができる。
【0007】
請求項2記載の発明は、例えば、図1に示すように、請求項1記載の棚板10において、前記棚板本体1の下面の先端縁部と後端縁部とには、前記収納家具の側板に設けられて、棚板本体1を支持する支持部4が挿入される溝部11がそれぞれ棚板本体1の幅方向に沿って形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、棚板本体1の下面の先端縁部と後端縁部とには、棚板本体1を支持する支持部4が挿入される溝部11が形成されており、支持部4は溝部11内で棚板本体1を支持するので、棚板本体1は前後に動くことがなく、棚板本体1を安定して支持できる。
【0009】
請求項3記載の発明は、例えば、図1及び図2に示すように、請求項2記載の棚板10において、前記溝部11には、前記棚板本体1の下方に設けられる収納部3を係止する係止部12が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、溝部11には、係止部12が形成されているため、この係止部12に係止された収納部3を係止部12から取り外した場合、係止部12は棚板本体1から突出しない。よって、棚板10を積み重ねる際においても、係止部12は積み重ねの支障とならない。
【0011】
請求項4記載の発明は、例えば、図2に示すように、請求項3記載の棚板10において、前記収納部3は、物が収納される収納本体31と、この収納本体31を前記棚板本体1の前後方向に移動可能に案内する案内部32とを備え、前記係止部12は、前記案内部32を係止することを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、収納部3に案内部32を備えることにより、収納部3は、引き出しとして用いられる。その案内部32は係止部12によって係止されているため、案内部32を取り付けるための機構を他に設ける必要がなく、棚板10の構造を容易にすることができる。
【0013】
請求項5記載の発明は、例えば、図3に示すように、請求項1〜4のいずれかに記載の棚板10を上下に積み重ねてなる棚板10の積み重ね構造Aであって、上下の棚板10は、それぞれの棚板10の上面を上方に向けて積み重ねられ、下方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、上方の棚板10の後端面または先端面に当接されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明によれば、上下の棚板10は、それぞれの棚板10の上面を上方に向けて積み重ねられ、下方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、上方の棚板10の後端面または先端面に当接されているので、上下の棚板10の先端面及び後端面はほぼ面一となり、下方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22の先端と上方の棚板本体1の上面とがほぼ同じ高さ位置にくることになる。よって、棚板10をまっすぐに積み重ねることができるとともに、立ち上がり部2は上方の棚板10を安定した状態で横から押さえることができるので、安定性に優れた棚板10の積み重ね構造Aとすることができる。
【0015】
請求項6記載の発明は、例えば、図3に示すように、請求項1〜4のいずれかに記載の棚板10を上下に積み重ねてなる棚板10の積み重ね構造Bであって、上下の棚板10は、それぞれの棚板10の上面を下方に向けて積み重ねられ、上方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、下方の棚板10の後端面または先端面に当接されていることを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の発明によれば、上下の棚板10は、それぞれの棚板10の上面を下方に向けて積み重ねられ、上方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、下方の棚板10の後端面または先端面に当接されているので、上下の棚板10の先端面及び後端面はほぼ面一となり、上方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22の先端と下方の棚板本体1の上面とがほぼ同じ高さ位置にくることになる。よって、棚板10をまっすぐに積み重ねることができるとともに、立ち上がり部2は上方の棚板10を安定した状態で横から押さえることができるので、安定性に優れた棚板10の積み重ね構造Bとすることができる。
【0017】
請求項7記載の発明は、例えば、図3に示すように、請求項1〜4のいずれかに記載の棚板10を上下に積み重ねてなる棚板10の積み重ね構造Cであって、上下の棚板10は、下方の棚板10の上面を上方に向け、上方の棚板10の上面を下方に向けて積み重ねられ、下方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、上方の棚板10の先端面に当接され、上方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、下方の棚板10の先端面に当接されていることを特徴とする。
【0018】
請求項7記載の発明によれば、上下の棚板10は、下方の棚板10の上面を上方に向け、上方の棚板10の上面を下方に向けて積み重ねられ、下方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、上方の棚板10の先端面に当接され、上方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、下方の棚板10の先端面に当接されているので、上下の棚板10の先端面及び後端面はほぼ面一となり、下方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22の先端と上方の棚板10の上面とがほぼ同じ高さ位置にくることになる。また、上方の棚板10の立ち上がり部2の延出部22の先端と下方の棚板10の下面とがほぼ同じ高さ位置にくることになる。よって、棚板10をまっすぐに積み重ねることができるとともに、立ち上がり部2は上方の棚板10を安定した状態で横から押さえることができるので、安定性に優れた棚板10の積み重ね構造Cとすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態の棚板について詳細に説明する。
図1に示すように、棚板10は、収納家具内に設置され、衣類や靴等を載置するものであり、棚板本体1、立ち上がり部2等を備えている。
【0020】
棚板本体1は、押出成形によって一体に形成された合成樹脂製の部材である。棚板本体1は、互いに平行な上面部13及び下面部14と、その上面部13及び下面部14をその先端部分で連結する先端面部15及びその後端部分で連結する後端面部16と、上面部13及び下面部14を連結し、かつ、先端面部15と後端面部16間に間隙を有するように配置される複数の連結部17とを備えている。
【0021】
また、棚板10を設置した場合に手前側に位置する部分であって、先端面部15と上面部13とで形成される角部には、後述する収納部3の出し入れの際に当該部分の摩耗を防止するための面取り部18aが一体に形成されている。また、棚板10を設置した場合に奥側に位置する部分であって、後端面部16と下面部14とで形成される角部には、棚板10を積み重ねた際に立ち上がり部2と接触しないように面取り部18bが一体に形成されている。さらに、棚板10を設置した場合に奥側に位置する部分であって、後端面部16と上面部13とで形成される角部には、棚板10の設置後に、靴等の収納物の泥やゴミ等が溜まったり、下方に落下するのを防止するための立ち上がり部2が一体に形成されている。
【0022】
また、先端面部15に隣接する連結部17からその連結部17に隣接する他の連結部17にかけて、下方を開口とした溝部11が形成されている。さらに、後端面部16に隣接する連結部17からその連結部17に隣接する他の連結部17にかけて、下方を開口とした溝部11が形成されている。両溝部11は、収納家具の側板に設けられて、棚板本体1を支持するための後述する支持部4が挿入される部分であり、棚板本体1の幅方向に沿って形成されている。
【0023】
また、溝部11内の支持部4と干渉しない位置には、収納部3を係止するための係止部12が形成されている。
係止部12は、下面部14と同一平面上、かつ、溝部11内に少し突出するように形成されており、先端面部15側の溝部11に形成された係止部12の端部は後端面部16側に向けられ、後端面部16側の溝部11に形成された係止部12の端部は先端面部15側に向けられている。
【0024】
立ち上がり部2は、棚板本体1の上面部13の後端縁部に、この後端縁部の全長に亙って形成されており、棚板本体1の上面部13の後端縁部から後方に張り出すように形成された張り出し部21と、この張り出し部21の先端から棚板本体1の上面部13と直交する方向に延出する延出部22とを備えている。
張り出し部21は、側面から見た際に、面取り部18aとほぼ同じ傾斜(例えば45°)となるように棚板本体1の上面部13の後端縁部から立ち上がるように形成されている。また、延出部22は、棚板本体1の上面部13の後端縁部から延出部22の厚さだけ後方に位置している。さらに、立ち上がり部2の高さは、棚板本体1の厚さとほぼ等しくされている。
【0025】
図2に示すように、収納部3は、短靴、靴ブラシ、靴墨、乾燥材若しくは防虫剤等の小型収納物を収納するためのものであり、棚板本体1の下方に収納物を収納する空間を形成し、上面が開口された箱形状の収納本体31と、収納本体31を係止部12に係止するとともに、収納本体31を棚板本体1の前後方向に移動可能に案内する案内部32とを備えている。
また、収納本体31の側面には、案内部32を取り付けるためのガイド溝31aが形成され、収納本体31の側面の奥側の上端部には、収納本体31が案内部32から脱落するのを防止するストッパ31bが形成されている。
案内部32は、収納本体31の奥行きとほぼ同じ長さの板材32aの上部の手前側と奥側とに形成された係止突起32bと、板材32aの手前側の側面に形成されたガイド突起32cとを備えている。なお、係止突起32bの間隔は、棚板本体1の係止部12間の距離とほぼ同じ長さとされている。
【0026】
ストッパ31bは、板材32a上部の両係止突起32b間に引っ掛けられ、ガイド突起32cはガイド溝31aにはめ込まれている。これにより、収納本体31は、棚板本体1の前後方向に移動可能となり、ストッパ31bが手前側及び奥側の係止突起32bに接触することで収納本体31が案内部32から脱落するのを防止できる。また、手前側及び奥側の係止突起32bは、それぞれ棚板本体1の手前側及び奥側の係止部12に係止されており、棚板本体1の下方に収納部3が設けられることになる。
なお、収納部3は、小型収納物を収納する場合等、必要時においてのみ棚板本体1に係止して使用すればよく、不要な場合は棚板本体1だけで従来どおりの使用が可能である。
【0027】
以上のように、棚板本体1のこれら係止部12、上面部13、下面部14、先端面部15、後端面部16、連結部17、立ち上がり部2等は、押出成形によって一体に形成されているものである。なお、棚板本体1の内部に複数の連結部17を任意の間隔にて形成したのは、棚板本体1の長手方向の曲げ強度を上げるとともに、連結部17どうしの間を中空部分として形成して合成樹脂材料の節約と重量の軽減とを図るためである。
【0028】
なお、このように形成された棚板10を収納家具の側板に設けるために、この側板における棚板10の両小口面に対向する部分には、棚板10を支持するための円柱状の支持部4を予め棚板1小口方向に突設させておく。すなわち、溝部11は下方が開口となるように小口断面をコ字状に形成されており、かつ、その開口を下向きにされているので、その支持部4に溝部11の開口を引っ掛けることによって棚板10の設置場所に棚板10を固定できるものである。なお、この支持部4は棚板10の設置場所に突設され、棚板10を設置した場合に、棚板10のがたつきや、収納物を押し込んだ際に、収納物の押し込みに伴って棚板10がずれるのを防止できるようになっている。
【0029】
ここで、図3に示すように、棚板10の積み重ね構造A,B,Cについて説明する。
棚板10の積み重ね構造Aは、上下段ともに棚板10の上面部13を上方に向けて積み重ねられ、下段の棚板10の上面部13が上段の棚板10の下面部14に当接するとともに、下段の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、上段の棚板10の後端面部16に当接している。このとき、延出部22は、棚板本体1の後端面部16より延出部22の厚さだけ後方に位置しているので、上段の延出部22と下段の延出部22とはほぼ面一となる。また、上下段の先端面部15もほぼ面一となり、上段の棚板10は、下段の棚板10の真上に積み重ねることができる。
なお、積み重ね構造Aにおいては、下段の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、上段の棚板10の先端面部15に当接する場合も包含し、その際も、上段の棚板10は、下段の棚板10の真上に積み重ねることができる。
【0030】
また、棚板10の積み重ね構造Bは、上下段ともに棚板10の上面部13を下方に向けて積み重ねられ、下段の棚板10の下面部14が上段の棚板10の上面部13に当接するとともに、上段の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、下段の棚板10の後端面部16に当接している。このとき、積み重ね構造Aと同様、上段の延出部22と下段の延出部22とはほぼ面一となる。また、上下段の先端面部15もほぼ面一となり、上段の棚板10は、下段の棚板10の真上に積み重ねることができる。
なお、積み重ね構造Bにおいては、上段の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、下段の棚板10の先端面部15に当接する場合も包含し、そのときも、上段の棚板10は、下段の棚板10の真上に積み重ねることができる。
【0031】
また、棚板10の積み重ね構造Cは、下段の棚板10の上面部13を上方に向け、上段の棚板10の上面部13を下方に向けて積み重ねられ、下段の棚板10の上面部13と上段の棚板10の上面部13とが当接するとともに、下段の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、上段の棚板10の先端面部15に当接し、上段の棚板10の立ち上がり部2の延出部22が、下段の棚板10の先端面部15に当接している。また、下段の棚板10の延出部22の先端と上段の棚板10の下面部14は同じ高さとなり、上段の棚板10の延出部22の先端と下段の棚板10の下面部14は同じ高さとなる。
【0032】
以上のように、本実施の形態の棚板10においては、延出部22は張り出し部21によって棚板本体1の上面部13の後端縁部から後方に位置しているため、積み重ねた際に、上段の棚板本体1の下面部14の後端縁部と接触しない。よって、従来のように、棚板本体1の下面部14の後端縁部に立ち上がり部2との接触を避けるための凹段部を形成する必要がなくなる。また、立ち上がり部2の高さは、棚板本体1の厚さとほぼ等しくされているので、棚板10を積み重ねた際に下段の棚板10の立ち上がり部2の延出部22の先端と上段の棚板本体1の上面とがほぼ同じ高さ位置にくることになる。このように、立ち上がり部2を高くできるので、仮に、上段の棚板10が振動によってずれようとすると、上段の棚板10が下段の棚板10の立ち上がり部2を押圧することになるが、上段の棚板10が立ち上がり部2に接する面積が大きくなり、立ち上がり部2は上段の棚板10を安定した状態で横から押さえることができる。よって、積み重ねた際の安定性に優れた棚板10とすることができる。
【0033】
また、延出部22は棚板本体1の後端面部16から延出部22の厚さだけ後方に位置しているため、積み重ねた際に、下段の棚板10の延出部22を上段の棚板本体1の後端面部16に当接させることで、上下段の延出部22が同一直線上に並ぶことになる。よって、棚板10をずらすことなくまっすぐ上に積み重ねることができ、倉庫等に収納する際に最小限の場所を確保するだけでよい。また、下段の棚板10の立ち上がり部2に上段の棚板10の先端面部15あるいは後端面部16を当接させて載置するだけでよく、積み重ね作業が容易となる。
【0034】
また、棚板本体1の下面の先端縁部と後端縁部とには、棚板本体1を支持する支持部4が挿入される溝部11が形成されており、支持部4は溝部11内で棚板本体1を支持するので、棚板本体1は前後に動くことがなく、棚板本体1を安定して支持できる。
さらに、溝部11には、係止部12が形成されているため、この係止部12に係止された収納部3を係止部12から取り外した場合、係止部12は棚板本体1から突出しない。よって、棚板10を積み重ねる際においても、係止部12は積み重ねの支障とならない。また、収納部3に案内部32を備えることにより、収納部3は、引き出しとして用いられる。また、その案内部32は係止部12によって係止されているため、案内部32を取り付けるための機構を他に設ける必要がなく、棚板10の構造を容易にできる。
【0035】
また、棚板10の積み重ね構造A,B,Cのいずれにおいても、上下の棚板10の先端面側及び後端面側はほぼ面一となり、立ち上がり部2の延出部22の先端と棚板本体1の上面部13または下面部14とがほぼ同じ高さ位置にくることになる。よって、棚板10をまっすぐに積み重ねることができるとともに、立ち上がり部2は上方の棚板10を安定した状態で横から押さえることができるので、安定性に優れた棚板10の積み重ね構造A,B,Cとすることができる。なお、この3つの積み重ね構造A,B,Cのなかでも積み重ね構造Cは、前後の重量のバランスもよく、上段の立ち上がり部2と下段の立ち上がり部2とが互いに反対方向のずれを防止する位置にあるため、最も耐震性に優れた積み重ね構造Cとなる。
【0036】
なお、本発明に係る棚板の構造は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更、改良、組み合わせ等がなされた構造を包含するものである。
【0037】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、従来のように、下面後端縁部に立ち上がり部との接触を避けるための凹段部を形成する必要がなくなる。
また、従来に比べて安定性に優れた構造とすることができる。
また、棚板をまっすぐ上に積み重ねることができる。
【0038】
請求項2記載の発明によれば、支持部4は溝部11内で棚板本体1を支持するので、棚板本体1は前後に動くことがなく、棚板本体1を安定して支持できる。
【0039】
請求項3記載の発明によれば、棚板を積み重ねる際においても、係止部は積み重ねの支障とならない。
【0040】
請求項4記載の発明によれば、案内部は係止部によって係止されているため、案内部を取り付けるための機構を他に設ける必要がなく、棚板の構造を容易にできる。
【0041】
請求項5記載の発明によれば、棚板をまっすぐに積み重ねることができるとともに、立ち上がり部は上方の棚板を安定した状態で横から押さえることができるので、安定性に優れた棚板の積み重ね構造とすることができる。
【0042】
請求項6記載の発明によれば、棚板をまっすぐに積み重ねることができるとともに、立ち上がり部は上方の棚板を安定した状態で横から押さえることができるので、安定性に優れた棚板の積み重ね構造とすることができる。
【0043】
請求項7記載の発明によれば、棚板をまっすぐに積み重ねることができるとともに、立ち上がり部は上方の棚板を安定した状態で横から押さえることができるので、安定性に優れた棚板の積み重ね構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の棚板を説明するための側面図である。
【図2】上記実施の形態の収納部を説明するための斜視図である。
【図3】上記実施の形態の棚板の積み重ね構造を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1 棚板本体
2 立ち上がり部
3 収納部
4 支持部
10 棚板
11 溝部
12 係止部
21 張り出し部
22 延出部
31 収納本体
32 案内部

Claims (7)

  1. 中空矩形板状に形成された棚板本体と、この棚板本体の上面後端縁部にこの上面後端縁部の全長に亙って形成された立ち上がり部とを備え、収納家具に設置される棚板であって、
    前記立ち上がり部は、前記棚板本体の上面後端縁部から後方に張り出す張り出し部と、
    この張り出し部の先端から前記棚板本体の上面と直交する方向に延出する延出部とを備えており、
    前記立ち上がり部の高さは、前記棚板本体の厚さとほぼ等しくされており、
    前記延出部は前記棚板本体の後端面から延出部の厚さだけ後方に位置していることを特徴とする棚板。
  2. 請求項1記載の棚板において、
    前記棚板本体の下面の先端縁部と後端縁部とには、前記収納家具の側板に設けられて、棚板本体を支持する支持部が挿入される溝部がそれぞれ棚板本体の幅方向に沿って形成されていることを特徴とする棚板。
  3. 請求項2記載の棚板において、
    前記溝部には、前記棚板本体の下方に設けられる収納部を係止する係止部が形成されていることを特徴とする棚板。
  4. 請求項3記載の棚板において、
    前記収納部は、物が収納される収納本体と、この収納本体を前記棚板本体の前後方向に移動可能に案内する案内部とを備え、
    前記係止部は、前記案内部を係止することを特徴とする棚板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の棚板を上下に積み重ねてなる棚板の積み重ね構造であって、
    上下の棚板は、それぞれの棚板の上面を上方に向けて積み重ねられ、
    下方の棚板の立ち上がり部の延出部が、上方の棚板の後端面または先端面に当接されていることを特徴とする棚板の積み重ね構造。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の棚板を上下に積み重ねてなる棚板の積み重ね構造であって、
    上下の棚板は、それぞれの棚板の上面を下方に向けて積み重ねられ、
    上方の棚板の立ち上がり部の延出部が、下方の棚板の後端面または先端面に当接されていることを特徴とする棚板の積み重ね構造。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の棚板を上下に積み重ねてなる棚板の積み重ね構造であって、
    上下の棚板は、下方の棚板の上面を上方に向け、上方の棚板の上面を下方に向けて積み重ねられ、
    下方の棚板の立ち上がり部の延出部が、上方の棚板の先端面に当接され、
    上方の棚板の立ち上がり部の延出部が、下方の棚板の先端面に当接されていることを特徴とする棚板の積み重ね構造。
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