JP3949821B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化ビニル系樹脂組成物に関し、より詳しくは低温成形における流動性が高いために加工しやすく、しかも優れた成形表面外観、耐衝撃性を有する塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニル系樹脂は、安価であり、数々の優れた化学的性質、物理的性質を有するために広範囲な用途に使用されている。多くの塩化ビニル系樹脂を硬質配合系に対して用いる場合には、平均重合度の高い方が塩化ビニル系樹脂単独の耐衝撃性や抗張力、耐熱性等の諸物性が向上すること、また耐衝撃性改質剤の添加量が少量でも大きな効果の得られることが知られている。その反面、平均重合度が高くなるにつれて加工性が低下し、カレンダー成形、ブロー成形、押出成形、射出成形等の高速成形において必要とされる、流動性と表面外観の低下を招くことになる。このような流動性と成形外観の不足を補う方法として成形加工温度を上げる、平均重合度の低い塩化ビニル系樹脂を用いる、という方法がある。しかし、硬質配合系において塩化ビニル系樹脂の平均重合度が高い場合には、満足な流動性と成形表面外観が得られる状態までに成形温度を高める必要がある。しかし、満足な流動性と成形表面外観が得られる状態にまで成形温度を高めた場合、樹脂そのものが熱によって劣化し、本来樹脂が有している筈の物性が発揮されなくなる。また、成形加工性を改善するために平均重合度の低い塩化ビニル系樹脂を用いた場合には、流動性と成形表面外観は向上するものの、得られた成形品の機械的物性が低下する恐れがあった。
【0003】
近年、生産性向上の観点から硬質配合系への添加によって、低い成形温度条件下で平均重合度の高い塩化ビニル系樹脂を用いても良好な流動性と成形表面外観を有した成形品が得られることを可能とする添加剤に対しての要求がある。背景には、先にも述べたように流動性の劣る平均重合度の高い塩化ビニル系樹脂を用いた高速成形下での高温成形による樹脂の熱劣化が物性や成形表面外観の低下を招くこと、配合中に添加されている充填剤等によるダイの汚損およびダイの洗浄が長期間の連続成形の妨げになることやそれに伴うコストの増加等がある。
【0004】
耐衝撃性を損なうことなく塩化ビニル系樹脂の流動性と成形表面外観の改善を目的とした提案が従来より数多くなされている。例えば、特公昭48-57846号公報、特開昭50-88170号公報、特開昭50-142661号公報、特開昭60-179443号公報、特開平6-313085号公報、特開平6-322208号公報、特開平6-322209号公報等である。これらは塩化ビニル系樹脂の耐衝撃性等を損なうことなく、流動性および成形表面外観に優れた塩化ビニル系樹脂組成物を得るための提案である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術においては、高温成形における塩化ビニル系樹脂の流動性および成形表面外観の改善を目的としており、低温成形における塩化ビニル系樹脂の流動性および成形表面外観を目的としたものとは言い難い。
【0006】
したがって、本発明の目的は耐衝撃性を損なうことなく塩化ビニル系樹脂、特に高い平均重合度の塩化ビニル系樹脂を用いた低温成形における流動性と成形表面外観を改善できる塩化ビニル系樹脂用流動性改質剤およびそれを用いた塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
そこで、本発明者等はかかる現状に鑑み、塩化ビニル系樹脂、特に平均重合度の高い塩化ビニル系樹脂の低温成形における流動性と成形表面外観を改善すべく、組成および製造法の面から鋭意検討した結果、ポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムとからなる複合ゴムにビニル単量体をグラフト重合してなるグラフト共重合体を塩化ビニル系樹脂、特に高い平均重合度の塩化ビニル系樹脂に特定量配合添加することにより、耐衝撃性を損なうことなく、低温成形において優れた流動性と成形外観表面を有する塩化ビニル系樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対して、ポリオルガノシロキサン(a)およびアルキル(メタ)アクリレートゴム(b)とからなる複合ゴム100重量部に、芳香族アルケニル化合物およびシアン化ビニル化合物の混合物である単量体(c)を65〜400重量部グラフト重合して得られたグラフト共重合体であって、グラフト共重合体のアセトン溶媒に対する不溶分が70〜99重量%で、かつアセトン可溶分の25℃、0.2g/100cc N,N-ジメチルホルムアミド溶液の還元粘度が0.30〜0.70dl/gであるグラフト共重合体(B)1〜30重量部を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、(A)成分として用いられる塩化ビニル系樹脂については特に制限されるものではなく、例えば塩化ビニルの単独重合体、後塩素化塩化ビニル重合体、部分架橋塩化ビニル重合体あるいは塩化ビニルと共重合し得る他のビニル化合物を30重量%を超えない範囲で含有してなる塩化ビニルとの共重合体、およびこれらの混合物が挙げられる。塩化ビニルと共重合し得る他のビニル化合物は特に制限されないが、具体例としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸アルキルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステル;エチレン、プロピレン、スチレン等のα-オレフィン;ビニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のアルキルビニルエーテル;アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸、あるいはその酸無水物等が挙げられ、これらは一種または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0010】
上記の共重合し得る他のビニル化合物の共重合量が30重量%を超える場合には、塩化ビニル系樹脂本来の特徴が損なわれやすい。これらの塩化ビニル系樹脂は単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせてもよい。
【0011】
本発明において、(A)成分として用いちれる塩化ビニル系樹脂組成物は、平均重合度が500〜5,000、好ましくは700〜3,000のものである。平均重合度が500未満のものは耐衝撃性、耐熱性等が劣る。また、5,000を超えると十分に混練させることが難しく、加工性が低下する。
【0012】
本発明において(B)成分として用いられるグラフト共重合体を得るために使用されるポリオルガノシロキサン(a)は、特に限定されるものではないが、ビニル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサンであることが好ましい。
【0013】
ビニル重合性官能基含有シロキサン単位0.3〜3モル%およびジメチルシロキサン単位97〜99.7モル%からなり、かつ3個以上のシロキサン結合を有するケイ素原子がポリオルガノシロキサン中の全ケイ素原子に対して1モル%以下であることが好ましい。
【0014】
ポリオルガノシロキサン(a)中のビニル重合性官能基含有シロキサン単位が0.3モル%未満では、アルキル(メタ)アクリレートゴム(b)との複合化が不十分となりやすい。また、ポリオルガノシロキサン(a)中のビニル重合性官能基含有シロキサン単位が3モル%を超えるかあるいは3個以上のシロキサン結合を有するケイ素原子がポリオルガノシロキサン(a)中の全ケイ素原子に対して1モル%を超える場合には、グラフト共重合体を含む塩化ビニル系樹脂組成物の流動性および成形表面外観が低下するとともに耐衝撃性も低下しやすくなる。
【0015】
さらにグラフト共重合体を含む塩化ビニル系樹脂組成物の流動性と成形表面外観の両方を考慮すると、ポリオルガノシロキサン(a)中のビニル重合性官能基含有シロキサン単位は0.5〜2モル%であることが好ましく、0.5〜1モル%であることがより好ましい。
【0016】
本発明におけるグラフト共重合体を構成する複合ゴム((a)+(b))中のポリオルガノシロキサン(a)の量は1〜20重量%であることが好ましい。1重量%未満ではポリオルガノシロキサン(a)量が少ないために耐衝撃性が低くなりやすく、20重量%を超えるとグラフト共重合体を含む樹脂組成物の成形表面外観が低下する傾向を示す。
【0017】
また、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の流動性、成形表面外観および耐衝撃性を考慮すると、複合ゴム((a)+(b))中のポリオルガノシロキサン(a)の量は好ましくは6〜20重量%、好ましくは10〜20重量%である。
【0018】
ポリオルガノシロキサン(a)の製法としては、ジメチルシロキサン化合物とビニル重合性官能基含有シロキサンからなる混合物またはさらに必要に応じてシロキサン系架橋剤を含む混合物を乳化剤と水によって乳化させたラテックスを、高速回転によるせん断力で微粒子化するホモミキサーや、高圧発生機による噴出力で微粒子化するホモジナイザー等を使用して微粒子化した後、酸触媒を用いて高温下で重合させ、次いでアルカリ性物質により中和する方法が挙げられる。重合に用いられる酸触媒の添加方法としては、シロキサン混合物、乳化剤および水とともに浸合する方法と、シロキサン混合物が微粒子化したラテックスを高温の酸水溶液中に一定速度で滴下する方法等があるが、ポリオルガノシロキサン(a)の粒子径の制御のしやすさを考慮するとシロキサン混合物が微粒子化したラテックスを高温の酸水溶液中に一定速度で滴下する方法が好ましい。
【0019】
ポリオルガノシロキサン(a)粒子の大きさは特に限定されないが、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の流動性および成形表面外観を考慮すると、重量平均粒子径が0.2μm以下が好ましく、より好ましくは0.1μm以下である。
【0020】
また、ポリオルガノシロキサン(a)の製造に用いるジメチルシロキサン化合物としては、3員環以上の環状ジメチルシロキサンが挙げられ、3〜6員環のものが好ましい。具体的にはヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられるが、これらは単独でまたは二種以上混合して用いられる。
【0021】
また、ビニル重合性官能基含有シロキサンとしては、ビニル重合性官能基を含有しかつジメチルシロキサン化合物とシロキサン結合を介して結合し得るものであり、ジメチルシロキサン化合物との反応性を考慮するとビニル重合性官能基を含有する各種アルコキシシラン化合物が好ましい。具体的には、β-メタクリロイルオキシエチルジメトキシメチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロイルプロピルエトキシジエチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルジエトキシメチルシランおよびδ-メタクリロイルオキシブチルジエトキシメチルシラン等のメタクリロイルオキシシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン等のビニルシロキサン、p-ビニルフェニルジメトキシメチルシランさらにγ-メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシメチルシラン等のメルカプトシロキサンが挙げられる。これらビニル重合性官能基含有シロキサンは、単独でまたは二種以上の混合物として用いることができる。
【0022】
シロキサン系架橋剤としては、3官能性または4官能性のシラン系架橋剤、例えば、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン等が用いられる。
【0023】
また、ポリオルガノシロキサン(a)の製造の際に用いる乳化剤としては、アニオン系乳化剤が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウムなどの中から選ばれた乳化剤が使用される。特にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸系の乳化剤が好ましい。これらの乳化剤は、シロキサン混合物100重量部に対して0.05〜5重量部程度の範囲で使用される。使用量が少ないと分散状態が不安定となり微小な粒子系の乳化状態を保てなくなる。また、使用量が多いとこの乳化剤に起因する樹脂組成物成形晶の着色が生ずる恐れがある。
【0024】
シロキサン混合物、乳化剤、水および/または酸触媒を混合する方法は、高速攪拌による混合、ホモジナイザー等の高圧乳化装置による混合などがあるが、ホモジナイザーを使用した方法は、ポリオルガノシロキサン(a)ラテックスの粒子径が小さくなるので好ましい方法である。
【0025】
ポリオルガノシロキサン(a)の重合に用いる酸触媒としては、脂肪族スルホン酸、脂肪酸置換ベンゼンスルホン酸、脂肪酸置換ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸類および硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸類が挙げられる。これらの酸触媒は単独でまたは二種類以上を組み合わせて用いられる。また、これらの中では、ポリオルガノシロキサン(a)ラテックスの安定性作用にも優れている点で脂肪酸置換ベンゼンスルホン酸が好ましく、n-ドデシルベンゼンスルホン酸が特に好ましい。また、n-ドデシルベンゼンスルホン酸と硫酸などの鉱酸とを併用すると、ポリオルガノシロキサン(a)ラテックスの乳化剤成分に起因する樹脂組成物の着色を低減させることができる。
【0026】
ポリオルガノシロキサン(a)の重合温度は、50℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましい。
【0027】
また、ポリオルガノシロキサン(a)の重合時間は、酸触媒をシロキサン混合物、乳化剤および水とともに混合、攪拌、微粒子化させて重合する場合には好ましくは2時間以上、より好ましくは5時間以上であり、酸触媒の水溶液中にシロキサン混合物が微粒子化したラテックスを滴下する方法では、ラテックスの滴下終了後1時間程度保持することが好ましい。
【0028】
重合の停止は、反応液を冷却、さらにラテックスを苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ナトリウム等のアルカリ性物質で中和することによって行なうことができる。
【0029】
グラフト重合体(B)を構成するアルキル(メタ)アクリレートゴム(b)は、アルキル(メタ)アクリレートと多官能性アルキル(メタ)アクリレートとの重合物であり、複合ゴムはポリオルガノシロキサン(a)ラテックスにアルキル(メタ)アクリレートおよび多官能性アルキル(メタ)アクリレートからなるアルキル(メタ)アクリレート成分を含漬させた後重合させることによって製造することができる。
【0030】
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートおよびヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、n-ラウリルメタクリレート等のアルキルメタクリレートが挙げられ、特にn-ブチルアクリレートの使用が好ましい。
【0031】
多官能性アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばアリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3-ブチレングリコールジメタクリレート、1,4-ブチレングリコールジメタクリレート、トリ(メタ)アクリロイルシアヌレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシイソシアヌレート等が挙げられる。また、多官能性アルキル(メタ)アクリレートの使用量は、アルキル(メタ)アクリレート成分中好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.2〜5重量%、特に好ましくは0.2〜1重量%である。アルキル(メタ)アクリレートや多官能性アルキル(メタ)アクリレートは単独でまたは二種類以上併用して用いられる。
【0032】
本発明で用いられるポリオルガノシロキサン(a)とアルキル(メタ)アクリレート(b)からなる複合ゴム((a)+(b))は、ポリオルガノシロキサン(a)成分のラテックス中への上記アルキル(メタ)アクリレート成分を添加し、通常のラジカル重合開始剤を作用させて重合することによって調製される。アルキル(メタ)アクリレートを添加する方法としては、ポリオルガノシロキサン(a)成分のラテックスと一括で混合する方法とポリオルガノシロキサン(a)成分のラテックスに一定速度で滴下する方法がある。なお、得られるグラフト共重合体を含む樹脂組成物の耐衝撃性を考慮するとポリオルガノシロキサン(a)成分のラテックスを一括で混合する方法が好ましい。また、重合に用いるラジカル重合開始剤としては、過酸化物、アゾ系開始剤または酸化剤・還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤が用いられる。この中では、レドックス系開始剤が好ましく、特に硫酸第一鉄・エチレンジアミン四酢酸ナトリウムにナトリウム塩・ロンガリット・ハイドロパーオキサイドを組み合わせたスルホキシレート系開始剤が好ましい。
【0033】
上記複合ゴムの存在下に、芳香族アルケニル化合物およびシアン化ビニル化合物の混合物である単量体(c)をラジカル重合することにより、グラフト重合体が得られる。その量は特に限定されないが、好ましくは複合ゴム100重量部に対して、65から400重量部、より好ましくは100から250重量部、さらに好ましくは100から150重量部である。65重量部未満ではグラフト共重合体を含む樹脂組成物成形品の成形表面外観が低下する傾向を示し、また、400重量部を超えるとグラフト共重合体を含む樹脂組成物の流動性が低下する傾向を示す。
【0034】
上記(c)成分に用いられる芳香族アルケニル化合物としては、例えばスチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ、シアン化ビニル化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。(c) 成分は、塩化ビニル系樹脂との相溶性およびグラフト共重合体を含む樹脂組成物の流動性を考慮してスチレンおよびアクリロニトリルの混合物とする
【0035】
グラフト重合は、複合ゴム((a)+(b))のラテックスに芳香族アルケニル化合物およびシアン化ビニル化合物の混合物である単量体(c)を加え、ラジカル重合法により一段であるいは多段で行なうことが好ましい。また、重合に用いるラジカル重合開始剤としては、過酸化物、アゾ系開始剤または酸化剤・還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤が用いられる。この中では、レドックス系開始剤が好ましく、特に硫酸第一鉄・エチレンジアミン四酢酸ナトリウムにナトリウム塩・ロンガリット・ハイドロパーオキサイドを組み合わせたスルホキシレート系開始剤が好ましい。
【0036】
また、グラフト重合において用いる単量体中にはグラフトポリマーの分子量やグラフト率を調整するための各種連鎖移動剤を添加することができる。
【0037】
また、上記のように調製されるグラフト共重合体の粒子径は特に制限されるものではないが、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の流動性と成形表面外観および耐衝撃性を考慮すると、重量平均粒子径が0.07〜0.5μmであることが好ましく、より好ましくは0.10〜0.3μm、より好ましくは0.10〜0.15μmである。
【0038】
本発明で使用するグラフト共重合体の製造方法は、複合ゴムの製造の開始の後、グラフト共重合体ラテックスの塩析回収を実施する前までの段階において、乳化剤を追加添加する必要がある。
【0039】
乳化剤を追加添加せず、ポリオルガノシロキサン(a)ラテックス中に含まれていた乳化剤のみで重合した場合、重合ラテックスのせん断力に対する安定性が低く、重合時の攪拌によるせん断力、重合後のラテックスの移送のためのポンプによるせん断力等により、容易にラテックスが崩壊し、重合カレットあるいはポンプの閉塞等を招き好ましくない。
【0040】
本発明で使用されるグラフト共重合体の製造においては、上記追加添加する乳化剤として、スルホン酸塩もしくは硫酸塩乳化剤(1)とカルボン酸塩乳化剤(2)を併用する。スルホン酸塩もしくは硫酸塩乳化剤(1)のみを追加添加した場合には、重合ラテックスのせん断力に対する安定性が不足、凝固後の水分率が高くなるために好ましくない。これを改良するためには乳化剤の使用量を増やす必要があるが、乳化剤の使用量を増やすとラテックスの凝固回収性およびグラフト共重合体を含む樹脂組成物の熱安定性が損なわれる。
【0041】
一方、カルボン酸塩乳化剤のみを追加添加した場合には、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の熱安定性が損なわれる。
【0042】
スルホン酸塩もしくは硫酸塩乳化剤(1)として用いるものとしては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物等のスルホン酸塩乳化剤、およびラウリル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートおよびポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸塩乳化剤が挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることができる。このうち、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の熱安定性を考慮すると、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートが好ましい。
【0043】
一方、カルボン酸塩乳化剤(2)としては、牛脂系脂肪酸石鹸、ヤシ油系脂肪酸石鹸、ロジン酸石鹸、ステアリン酸塩およびオレイン酸塩等の各種精製脂肪酸石鹸、アルケニルコハク酸ジカリウム塩およびN-ラウロイルサルコシンナトリルム等のN-アシルサルコシン塩等が挙げられ、このうち重合ラテックスのせん断力に対する安定性と凝固後の水分率、さらにグラフト共重合体を含む樹脂組成物の熱安定性を考慮するとアルケニルコハク酸ジカリウム塩が好ましい。
【0044】
乳化剤(1)および(2)は重合ラテックスのせん断力に対する安定性を考慮して必要量使用される。乳化剤(1)の使用量の好ましい範囲は重合ラテックスの固形分100重量部に対して、0.01〜5重量部、より好ましくは0.1〜1.0重量部である。また、乳化剤(2)の使用量の好ましい範囲は重合ラテックス中の固形分100重量部に対して、0.015〜5重量部、より好ましくは0.1〜1.0重量部である。
【0045】
乳化剤(1)および(2)の添加方法は、ポリオルガノシロキサン(a)にアルキル(メタ)アクリレートを含浸させ重合する前での添加、芳香族アルケニル化合物およびシアン化ビニル化合物の混合物である単量体をグラフト重合する前での添加、グラフト重合が完了までの間の添加、およびグラフト重合が完了して塩析する前の段階での添加のいずれの時期にも添加することができる。また、乳化剤(1)および乳化剤(2)の添加の順序は特に限定されるものではない。
【0046】
本発明の樹脂組成物を構成するグラフト共重合体の製造方法においては、グラフト重合を行なった後、この重合ラテックスをカルシウム塩水溶液中に投入し、塩析させることでグラフト共重合体を回収する。用いるカルシウム塩としては、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、硝酸カルシウムおよび臭化カルシウム等の水溶性のカルシウム塩が挙げられ、このうち凝固性および経済性を考慮すると塩化カルシウムおよび酢酸カルシウムが好ましい。用いるカルシウム塩の量は特に限定されるものではないが、少なすぎる場合には凝固回収が不能となり、多すぎる場合には凝固回収したグラフト共重合体中に残存するカルシウム元素の量が増え、このグラフト共重合体を含む樹脂組成物の熱安定性が低下する傾向を示す。
【0047】
このグラフト共重合体中に残存するカルシウム元素の量は、凝固回収した共重合体を水洗することによっても低減させることができる。グラフト共重合体を含有した樹脂組成物の熱安定性を考慮すると、残存するカルシウム元素の好ましい量は5,000ppm以下、より好ましくは1,000ppm以下である。
【0048】
マグネシウム塩やアルミニウム塩のようなカルシウム塩以外の凝析剤として用いると、得られたグラフト共重合体を含む樹脂組成物の熱安定性が低下する傾向を示す。
【0049】
本発明の樹脂組成物を構成するグラフト共重合体の製造方法においては、上記のようにして凝固させたグラフト共重合体を水中より分離回収し、次いで乾燥処理により重合体中の水分の除去を行なう。乾燥処理に要するエネルギー量の観点からは、凝固回収後乾燥前のグラフト共重合体中の水分量は少ないほど好ましい。通常、工業的に用いられる流動乾燥装置あるいは気流乾燥装置を利用する場合、装置の乾燥能力および処理時間を考慮すると、凝固回収後乾燥前のグラフト共重合体中の水分率の好ましい範囲は、吸湿した重合体に対し50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下である。
【0050】
本発明の樹脂組成物の構成成分であるグラフト共重合体は、好ましくはアセトン溶媒に対する不溶分を70〜99重量%含み、かつアセトン可溶分の0.2g/100cc N,N-ジメチルホルムアミド溶液として25℃において測定した還元粘度が0.30〜0.70dl/gである。
【0051】
アセトン溶媒に対する不溶分が70重量%未満の場合は、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の耐衝撃性がやや低下する傾向を示し、一方99重量%を超えるとグラフト共重合体を含む樹脂組成物の流動性が低下する傾向を示す。
【0052】
また、アセトン可溶分の0.2g/100cc N,N-ジメチルホルムアミド溶液として25℃において測定した還元粘度が0.30dl/g未満の場合は、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の耐衝撃性がやや低下する傾向を示し、一方、還元粘度が0.70dl/gを超えた場合には、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の低温成形における流動性および成形表面外観が低下する傾向を示す。
【0053】
本発明に係る樹脂組成物の流動性と成形表面外観および耐衝撃性を考慮すると、アセトン不溶分のより好ましい範囲は、75〜95重量%、さらに好ましくは80〜95重量%であり、アセトン可溶分の0.2g/100cc N,N-ジメチルホルムアミド溶液として25℃において測定した還元粘度のより好ましい範囲は、0.50〜0.70dl/g、さらに好ましくは0.55〜0.65dl/gの範囲である。
【0054】
上記アセトン不溶分量の範囲およびアセトン可溶分の溶液粘度の範囲のグラフト共重合体を製造する方法としては、特に限定されるものではないが、好ましい例としては芳香族アルケニル化合物およびシアン化ビニル化合物の混合物である単量体(c)がグラフト重合するときに、重合速度を司る重合開始剤量(硫酸第一鉄・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩・ロンガリットおよびハイドロパーオキサイドを組み合わせたスルホキシレート系開始剤の場合は、硫酸第一鉄・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩の使用量あるいはロンガリットの使用量あるいはハイドロパーオキサイドの使用量)を制限させる方法、あるいはグラフト重合時に用いる芳香族アルケニル化合物およびシアン化ビニル化合物の混合物である単量体(c)中に各種メルカプタン化合物、スチレンタイマー等の連鎖移動剤を混合使用する方法あるいは重合温度を制御する方法等が挙げられ、このうちアセトン不溶分の量およびアセトン可溶分の溶液粘度の制御しやすさを考慮すると、重合速度を司る重合開始剤量(硫酸第一鉄・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩・ロンガリットおよびハイドロパーオキサイドを組み合わせたスルホキシレート系開始剤の場合は、硫酸第一鉄・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩の使用量あるいはロンガリットの使用量あるいはハイドロパーオキサイドの使用量)を制限させる方法が好ましい。
【0055】
本発明に係る樹脂組成物中のグラフト共重合体(B)の含有量としては、特に制限されるものではないが、樹脂組成物の流動性、成形表面外観および耐衝撃性を考慮すると、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜30重量部、より好ましくは3〜20重量部である。
【0056】
塩化ビニル系樹脂へのグラフト共重合体の配合添加は、通常公知の混合方法、例えばヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ミキシングロール、カレンダーロール、押出機等によって行なわれる。また、本発明の樹脂組成物は粉末状あるいはペレット状のいずれの形態においても使用できる。
【0057】
該樹脂組成物の成形加工方法はカレンダー成形、押出成形、射出成形、ブロー成形等により成形加工されて所望の形状の成形品とすることができる。
【0058】
本発明の樹脂組成物には本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて公知の熱安定剤、滑剤、加工助剤、耐衝撃改質剤、可塑剤、耐熱向上剤、充填剤、離型剤、発泡剤、顔料、紫外線安定剤、防曇剤、抗菌剤、帯電防止剤、界面活性剤、難燃剤等の各種添加剤を併せて加えることができる。
【0059】
熱安定剤としては、例えば三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜硫酸鉛、ケイ酸鉛等の鉛系安定剤;カリウム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、カドミウム、鉛等の金属と2エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、ベヘニン酸等の脂肪酸から誘導される金属石鹸系安定剤;アルキル基、エステル基と脂肪酸塩、マレイン酸塩、含硫化物から誘導される有機スズ系安定剤;Ba-Zn系、Ca-Zn系、Ba-Ca系、Ca-Mg-Sn系、Ca-Zn-Sn系、Pb-Sn系、Pb-Ba-Ca系等の複合金属石鹸系安定剤;バリウム、亜鉛等の金属と2エチルヘキサン酸、イソデカン酸、トリアルキル酢酸等の分岐脂肪酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸、ナフテン酸等の脂肪環族酸、石炭酸、安息香酸、サリチル酸、それらの置換誘導体等の芳香族酸といった通常二種以上の有機酸から誘導される金属塩系安定剤;これらの安定剤を石油系炭化水素、アルコール、グリセリン誘導体等の有機溶剤に溶解し、さらに亜リン酸エステル、エポキシ化合物、発色防止剤、透明性改良剤、光安定剤、酸化防止剤、滑剤等の安定化助剤を配合してなる金属塩液状安定剤等といった金属系安定剤;エポキシ樹脂、エポキシ化大豆油、エポキシ化植物油、エポキシ化脂肪酸アルキルエステル等のエポキシ化合物;リンがアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシル基等で置換され、かつプロピレングリコール等の2価アルコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA等の芳香族化合物を有する有機亜リン酸エステル等といった非金属系安定剤が挙げられ、これらは一種あるいは二種以上組み合わせて用いられる。
【0060】
滑剤としては、例えば流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、合成パラフィン、低分子量ポリエチレン等の純炭化水素系;ハロゲン化炭化水素系;高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系;脂肪酸アミド、ビス脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド系;脂肪酸の低級アルコールエステル、グリセリド等の脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコールエステル(エステルワックス)等のエステル系;金属石鹸、脂肪アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール、脂肪酸と多価アルコールの部分エステル、脂肪酸とポリグリコール、ポリグリセロールの部分エステル等が挙げられる。
【0061】
さらに、可塑剤としては、例えばジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジノルマルオクチルフタレート、2-エチルヘキシルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジカプリルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジベンジルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、オクチルデシルフタレート、ブチルオクチルフタレート、オクチルベンジルフタレート、ノルマルヘキシルノルマルデシルフタレート、ノルマルオクチルノルマルデシルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤;トリクレジルホスフェート、トリ-2-エチルヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤;ジ-2-エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ノルマルオクチル-ノルマルデシルアジペート、ノルマルヘブチル-ノルマルノニルアジペート、ジイソオクチルアジペート、ジイソノルマルオクチルアジペート、ジノルマルオクチルアジペート、ジデシルアジペート等のアジピン酸エステル系可塑剤;ジブチルセバケート、ジ-2-エチルヘキシルセバケート、ジイソオクチルセバケート、ブチルベンジルセバケート等のセバチン酸エステル系可塑剤;ジ-2-エチルヘキシルアゼレート、ジヘキシルアゼレート、ジイソオクチルアゼレート等のアゼライン酸エステル系可塑剤;クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ-2-エチルヘキシル等のクエン酸エステル系可塑剤;メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のグリコール酸エステル系可塑剤;トリブチルトリメリテート、トリ-ノルマルヘキシルトリメリテート、トリ-2-エチルヘキシルトリメリテート、トリ-ノルマルオクチルトリメリテート、トリ-イソクチルトリメリテート、トリ-イソデシルトリメリテート等のトリメリット酸エステル系可塑剤;ジ-2-エチルヘキシルイソフタレート、ジ-2-エチルヘキシルテレフタレート等のフタル酸異性体エステル系可塑剤;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート等のリシリノール酸エステル系可塑剤;ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケートおよびこれらの変型ポリエステル等のポリエステル系可塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシブチルステアレート、エポキシ(2-エチルヘキシル)ステアレート、エポキシ化あまに油、2-エチルヘキシルエポキシトーレート等のエポキシ系可塑剤などが挙げられ、これらは必要に応じて一種あるいは二種以上組み合わせて用いられる。
【0062】
その他、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、ハロゲン化合物、リン系化合物等の難燃剤なども本発明の効果を損なわない限りにおいて、目的に応じて任意に用いることができる。
【0063】
【実施例】
以下、実施例、比較例を挙げて本発明をさらに説明する。なお、説明中の「部」、「%」とあるものは、それぞれ「重量部」、「重量%」を示す。
【0064】
(1)ラテックス中のポリオルガノシロキサンおよびグラフト共重合体の重量平均粒子径測定:ラテックス中のポリオルガノシロキサンおよびグラフト共重合体の重量平均粒子径は、大塚電子(株)社製、DLS-700型を用いた動的光散乱法により求めた。
【0065】
(2)重合ラテックスのせん断力に対する安定性測定:ビーカー中に入れた重合ラテックス300gを50℃に保ち、これをホモミキサー(特殊理化工業(株)社製、T.K.AUTOホモミキサー)で10000回転毎秒の条件で攪拌し、この攪拌によるせん断力によってラテックスが崩壊し、固形分析出によって流動が停止するまでの時間を測定することによって行なった。
【0066】
(3)グラフト共重合体中の水分率測定:凝固後乾燥前のグラフト共重合体中の水分率測定は、遠心脱水処理したグラフト共重合体を85℃で乾燥した際の乾燥前重量と乾燥後重量を測定し、以下の式によって算出した。
【0067】
水分率(%)=((乾燥前重量−転燥後重量)/乾燥前重量)×100
【0068】
(4)グラフト共重合体中のカルシウム元素濃度測定:所定量のグラフト共重合体を600℃で灰化し、これを用いた塩酸水溶液からの原子吸光分析により定量することによって行なった。
【0069】
(5)アセトン不溶分測定:実施例におけるグラフト共重合体中のアセトン不溶分量の測定は、冷却管および加熱器を備えたフラスコ中にグラフト共重合体約2.5g(秤量)およびアセトン80mlを入れ、加熱器により65℃で3時間加熱抽出処理を行ない、冷却後次いで内液を遠心分離器を用いて15,000回転/分の条件で30分処理することによって、アセトン不溶分を分離し、次いで上澄み液を取り除いた後の沈殿物を乾燥後、その重量を測定し、以下の式で算出した。
【0070】
アセトン不溶分(重量%)=(分離処理後の沈殿物乾燥重量/アセトン抽出前のグラフト共重合体重量)×100
【0071】
(6)アセトン可溶分の還元粘度測定:実施例におけるグラフト共重合体中のアセトン可溶成分の還元粘度の測定は、上記グラフト共重合体のアセトン溶媒での抽出、次いで遠心分離処理によるアセトン不溶分の分離によって得た上澄み液中のアセトン溶媒を減圧蒸発させることによってアセトン可溶成分を析出回収し、次いでこのアセトン可溶成分0.2gを100cc N,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた溶液の溶液粘度を自動粘度計(SAN DENSHI(株)社製、AVL-2型)を用いて25℃で測定し、同条件で測定した溶媒粘度よりアセトン可溶分の還元粘度を求めた。
【0072】
(7)流動性評価:スクリュー径25mmの押出機により、シリンダー温度160℃で、JIS・K-7110に準拠した寸法(12.7mm×6.35mm)の角棒の押出成形を行なった際の押出吐出量(g)を押出負荷(A)で除した値により、流動性を評価した。
流動性評価に用いた樹脂組成物は、以下に示す配合を用いた。
塩化ビニル単独重合体100部に、ジブチルスズメルカプチド(勝田化工社製、T-17MJ)1.5部、ステアリン酸カルシウム(品川化工社製、SAK-CS-G)1.2部、グリセリンモノステアレート(理研ビタミン社製、リケマールS-100A)0.5部、ポリエチレンワックス(三井化学社製、Hi-wax220MP)0.2部、炭酸カルシウム(白石カルシウム社製、CCR)5.0部、酸化チタン(石原産業社製、R-830)1.0部および実施例または比較例で得られたグラフト共重合体を配合し、へンシェルミキサーを用いて110℃になるまで混合し、その後室温まで冷却して塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
【0073】
(8)成形表面外観評価:(7)の流動性評価の項において、押出機から出てきた直後の角棒の成形表面外観を目視にて下記の基準により評価した。
○‥‥表面光沢と平滑性に優れ、かつ角棒の四隅にささくれがない。
△‥‥角棒の四隅にささくれはないが、表面光沢と平滑性に劣る。
×‥‥表面光沢と平滑性に劣り、角棒の四隅にささくれがある。
【0074】
(9)耐衝撃性評価:JIS・K-7110に準拠して23℃、−20℃における衝撃強度を測定した。
【0075】
[実施例1]
ポリオルガノシロキサンラテックスの製造は、オクタメチルシクロテトラシロキサン98部、γ-メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン2部を混合してシロキサン混合物100部を得た。これにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.67部を溶解した蒸留水300部を添加し、ホモミキサーにて10000回転/分で2分間攪拌した後、ホモジナイザーに200kg/cm2の圧力で1回通し、安定な予備混合オルガノシロキサンラテックスを得た。
【0076】
一方、試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱器および攪拌装置を備えた反応器内に、ドデシルベンゼンスルホン酸10部と蒸留水90部とを注入し、10%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液を調製した。
【0077】
この水溶液を85℃に加熱した状態で、予備混合オルガノシロキサンラテックスを4時間にわたって滴下し、滴下終了後1時間温度を保持し、冷却した。次いで、この反応物を苛性ソーダ水溶液で中和した。
【0078】
このようにして得られたラテックスを170℃で30分間乾燥して固形分を求めたところ、17.7%であった。また、ラテックス中のポリオルガノシロキサンの重量平均粒子径は0.05μmであった。
【0079】
グラフト共重合体の製造は、試薬注入容器、冷却管、攪拌装置を備えた反応容器内に、製造したポリオルガノシロキサンラテックス45.2部、エマールNC-35(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート:花王(株)社製)0.2部を採取し、蒸留水148.5部を添加混合した後、ブチルアクレート42部、アリルメタクリレー卜0.3部、1,3-ブチレンジメタクリレート0.1部およびt-ブチルハイドロパーオキサイド0.11部の混合物を添加した。
【0080】
この反応器に窒素気流を通じることによって、雰囲気の窒素置換を行ない、60℃まで昇温した。内部の液温が60℃となった時点で、硫酸第一鉄0.000075部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.000225部およびロンガリット0.2部を蒸留水10部に溶解させた水溶液を添加し、ラジカル重合を開始した。アクリレート成分の重合により、液温は78℃まで上昇した。1時間この状態を維持し、アクリレート成分の重合を完結させポリオルガノシロキサンとブチルアクリレートゴムとの複合ゴムのラテックスを得た。
【0081】
反応器内部の液温が70℃と低下した後、ロンガリット0.25部を蒸留水10部に溶解した水溶液を添加し、次いでアクリロニトリル2.5部、スチレン7.5部およびt-ブチルハイドロパーオキサイド0.05部の混合液を2時間にわたって滴下し重合した。滴下終了後、温度60℃の状態で1時間保持した後、硫酸第一鉄0.001部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.003部、ロンガリット0.2部およびエマールNC-35を0.2部、蒸留水10部に溶解させた水溶液を添加し、次いでアクリロニトリル10部、スチレン30部およびt-ブチルハイドロパーオキサイド0.2部の混合液を2時間にわたって低下し重合した。滴下終了後、温度60℃の状態を0.5時間保持した後、キュメンハイドロパーオキサイド0.05部を添加し、さらに温度60℃の状態を0.5時間保持した後、冷却した。このラテックスにラテムルASK(アルケニルコハク酸ジカリウム塩:花王(株)社製)0.5部を添加し、ポリオルガノシロキサンとブチルアクリレートとからなる複合ゴムに、アクリルニトリル、スチレンをグラフト重合させたグラフト共重合体の重合ラテックスを得た。
【0082】
動的光散乱法により求めたラテックス中のグラフト共重合体の重量平均分子量は、0.12μmであった。
【0083】
また、この重合ラテックスのせん断力に対する安定性は、ホモミキサー試験で5分であった。
【0084】
次いで、酢酸カルシウムを1%の割合で溶解した水溶液150部を60℃に加熱し攪拌した。この中へグラフト共重合体のラテックス100部を徐々に滴下し凝固した。次いで析出物を分離し、洗浄した後、遠心器(国産遠心器(株)社製H-130E)を用いて1800回転毎秒の条件で2分間脱水処理した。
【0085】
得られた粉体状のグラフト共重合体中の水分率は、35%であった。
【0086】
次いで、85℃で24時間乾燥して得たグラフト共重合体中のカルシウム濃度は、900ppmであった。
【0087】
また、得られたグラフト共重合体中のアセトン不溶分は85%であり、アセトン可溶成分の還元粘度は0.58dl/gであった。
【0088】
平均重合度600の塩化ビニル単独重合体(信越化学工業(株)社製、TK-600)100部に、ジブチルスズメルカプチド(勝田化工(株)社製、T-17MJ)1.5部、ステアリン酸カルシウム(品川化工(株)社製、SAK-CS-G)1.2部、グリセリンモノステアレート(理研ビタミン(株)社製、リケマールS-100A)0.5部、ポリエチレンワックス(三井化学(株)社製、Hi-wax220MP)0.2部、炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)社製、CCR)5.0部、酸化チタン(石原産業(株)社製、R-830)1.0部およびグラフト共重合体4.0部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて樹脂温度が110℃になるまで混合し、その後室温まで冷却して配合組成物を調製した。この配合組成物について、流動性、成形表面外観および耐衝撃性についての評価試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0089】
[実施例2]
実施例1の塩化ビニル単独重合体を平均重合度1000の塩化ビニル単独重合体(信越化学工業(株)社製、TK-1000)100部、実施例1で得られたグラフト共重合体の配合添加量を8.0部とした以外は、同様の手順で配合組成物を調製した。実施例1と同様の評価試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0090】
[実施例3]
実施例1の塩化ビニル単独重合体を平均重合度1300の塩化ビニル単独重合体(信越化学工業(株)社製、TK-1300)100部、実施例1で得られたグラフト共重合体の配合添加量を12.0部とした以外は、同様の手順で配合組成物を調製した。実施例1と同様の評価試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0091】
[実施例4]
実施例1の塩化ビニル単独重合体を平均重合度1700の塩化ビニル単独重合体(信越化学工業(株)社製、TK-1700)100部、実施例1で得られたグラフト共重合体の配合添加量を20.0部とした以外は、同様の手順で配合組成物を調製した。実施例1と同様の評価試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0092】
[比較例1]
グラフト共重合体を配合添加せず、実施例1の塩化ビニル単独重合体を平均重合度1000の塩化ビニル単独重合体(信越化学工業(株)社製、TK-1000)100部とした以外は、実施例1と同様の手順で配合組成物を調製した。実施例1と同様の評価試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0093】
[比較例2]
実施例1の塩化ビニル単独重合体を平均重合度1000の塩化ビニル単独重合体(信越化学工業(株)社製、TK-1000)100部、実施例1で得られたグラフト共重合体の配合添加量を50.0部とした以外は、実施例1と同様の手順で配合組成物を調製した。実施例1と同様の評価試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0094】
[比較例3]
実施例1におけるグラフト共重合体の製造において、ポリオルガノシロキサンとブチルアクリレートゴムとの複合ゴム100重量部に対してグラフト重合させるアクリロニトリル、スチレンの量を25重量部とした。
【0095】
また、実施例1の塩化ビニル単独重合体を平均重合度1000の塩化ビニル単独重合体(信越化学工業(株)社製、TK-1000)100部、得られたグラフト共重合体の配合添加量を8.0部とした以外は、実施例1と同様の手順でグラフト共重合体および配合組成物を調製した。
【0096】
得られた粉体状のグラフト共重合体の水分率は、38%であった。85℃で24時間乾燥したグラフト共重合体中のカルシウム濃度は、970ppmであった。
【0097】
また、グラフト共重合体中のアセトン不溶分は73%であり、アセトン可溶成分の還元粘度は0.51dl/gであった。
実施例1と同様の評価試験を実施し、その結果を表1に示した。
[比較例4]
実施例1におけるグラフト共重合体の製造において、グラフトお重合時の硫酸第一鉄・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩・ロンガリットおよびt-ブチルハイドロパーオキサイドの量をすべて半分とした。
【0098】
また、実施例1の塩化ビニル単独重合体を平均重合度1000の塩化ビニル単独重合体(信越化学工業(株)社製、TK-1000)100部、得られたグラフト共重合体の配合添加量を8.0部とした以外は、実施例1と同様の手順でグラフト共重合体および配合組成物を調製した。
【0099】
得られた粉体状のグラフト共重合体の水分率は、34%であった。85℃で24時間乾燥したグラフト共重合体中のカルシウム濃度は、902ppmであった。
【0100】
また、グラフト共重合体中のアセトン不溶分は98%であり、アセトン可溶成分の還元粘度は0.97dl/gであった。
実施例1と同様の評価試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0101】
【表1】
Figure 0003949821
【0102】
【発明の効果】
本発明による塩化ビニル系樹脂組成物によれば、低温成形における流動性、成形表面外観に優れ、耐衝撃性も良好な成形品を得ることができる。

Claims (1)

  1. 塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対して、ポリオルガノシロキサン(a)およびアルキル(メタ)アクリレートゴム(b)とからなる複合ゴム100重量部に、芳香族アルケニル化合物およびシアン化ビニル化合物の混合物である単量体(c)を65〜400重量部グラフト重合して得られたグラフト共重合体であって、グラフト共重合体のアセトン溶媒に対する不溶分が70〜99重量%で、かつアセトン可溶分の25℃、0.2g/100cc N,N-ジメチルホルムアミド溶液の還元粘度が0.30〜0.70dl/gであるグラフト共重合体(B)1〜30重量部を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物。
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