JP3949790B2 - カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体距離が合焦可能な距離範囲内かどうかを判別し、上記距離範囲外であれば、撮影不許可、または、警告を発する機能、例えば、レリーズロック機能を有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の、所謂、レリーズロック機能を有するカメラは、被写体距離が合焦可能な距離範囲内かどうかを判別し、上記距離範囲外であれば、撮影不許可、即ち、レリーズロックを行うカメラであって、被写体がカメラの合焦範囲外にある場合はシャッタが切れないようにすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記レリーズロック機能を有するカメラでズーミング可能なものを考えると、そのズーム駆動系において、通常、駆動源からレンズ鏡枠までの駆動系にガタが存在する。従って、ワイド(広角)側からテレ(望遠)側へズームレンズを移動させる動作(以下、「ズームアップ動作」と略記する)時のフォーカスレンズのトラッキングカーブに対して、テレ側からワイド側へズームレンズを移動させる動作(以下、「ズームダウン動作」と略記する)時で同一被写体距離に合焦させるためには、上記フォーカスレンズを上記ガタ分だけ異なるトラッキングカーブをとる必要がある。図11は、上述のズームアップ動作/ダウン動作におけるフォーカスレンズのトラッキングカーブTRup/TRdnを示している。
【0004】
図11において、横軸のズーム位置とは、レンズ鏡筒の固定枠を基準にしたズーム用カム枠の回動位置のことである。いま、同図のズームアップ時のトラッキングカーブのT1 をスタート点としてズームアップしていくと、それに伴いピントを合わせるためにフォーカスレンズも同図に示すズームアップ時のトラッキングカーブTRupに従って移動する。ズーム位置が同図のT2 に達し、次に、ズームダウンしようとすると、上記ズーム用カム枠から、ズームレンズまでには、後述するように機械的なガタがあるため、ズーム用カム枠をズームアップ時と逆方向に回動しても、T2 からT3 まではズームレンズは移動しない。したがって、この場合は、フォーカスレンズの位置が変化しないで、T2 からT3 まではトラッキングカーブは、横軸に対し平行に移動する。ガタが詰められトラッキングカーブ上のT3 に達すると、ズーム用カム枠の回動に従ってズームレンズも移動するので、同図に示すズームダウン時のトラッキングカーブTRdnに従ってフォーカスレンズも移動することになる。上記のことからズームアップ時のトラッキングカーブTRupとズームダウン時のトラッキングカーブTRdnは、ほぼ平行四辺形のカーブを描くことになる。
【0005】
ズームアップ時のトラッキングカーブTRupの所定のズーム位置に対する合焦可能範囲をすべてのズーム位置について求めると、図11の実線A,Bの範囲となる。いま、ズームダウン時のトラッキングカーブTRdnの所定のズーム位置に対し上記ズームアップ時と同じ合焦可能範囲A′,B′を適用すると、至近側の合焦可能範囲が広くなりすぎ、例えば、本来、ストロボ撮影が不可能な至近位置までもストロボ撮影可能と判定したり、合焦不可能な範囲まで合焦可能と判定し、実際に撮影された写真は、ピントが合っていなかったといった不具合が発生する。
【0006】
上述のことからズームアップ時およびズームダウン時の合焦可能範囲は、例えば、被写体距離をともに無限遠から0.6mとした場合は、ズームアップ時のトラッキングカーブに対する合焦可能範囲A,Bと、ズームダウン時のトラッキングカーブに対する合焦可能範囲A′,B′とは、図11に示すように異なる範囲に設定するべきである。
【0007】
しかし、従来のカメラにおいては、ズームアップおよびズームダウン動作にて、フォーカスレンズが合焦可能な距離範囲内かどうかを1つの合焦可能範囲情報で判別していた。従って、フォーカスレンズ位置が合焦可能範囲内であるにも関わらず、合焦可能範囲外と判断したり、または、その逆の判断をする可能性があった。
【0008】
本発明は、上述の不具合を解決するためになされたものであり、レンズ駆動系にガタがあったとしてもズームアップ、または、ズームダウン動作に関係なく、常に正しい合焦可能範囲を適用することが可能なカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のカメラは、ズーミングが可能なインナーフォーカスレンズを備えたカメラにおいて、レンズ鏡筒の固定枠に対して回動自在に配設されたカム枠と、上記カム枠の回動に連動して光軸方向に進退するズームレンズおよびフォーカスレンズと、上記カム枠の回動とは独立に上記フォーカスレンズを合焦位置に駆動するフォーカスレンズ駆動部と、上記ズームレンズをワイド側からテレ側へ移動させたときは、被写体距離に対応した上記フォーカスレンズの位置が許容範囲内にあるかどうかを、上記ズームレンズをワイド側からテレ側へ移動させたときの、上記フォーカスレンズが焦点調整可能な許容範囲を表す上記カム枠の回動位置に応じた第1情報に基づいて判定し、上記ズームレンズをテレ側からワイド側へ移動させたときは、被写体距離に対応した上記フォーカスレンズの位置が許容範囲内にあるかどうかを、上記ズームレンズをテレ側からワイド側へ移動させたときの、上記フォーカスレンズが焦点調整可能な許容範囲を表す上記カム枠の回動位置に応じた第2情報に基づいて判定する判定部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項2に記載のカメラは、請求項1記載のカメラにおいて、上記第1情報または上記第2の情報のうち一方の情報は他方の情報に所定のオフセットした情報であることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3記載のカメラは、請求項1記載のカメラにおいて、上記判定部において上記フォーカスレンズの位置が許容範囲内にないと判定されたとき、撮影不許可または警告を発することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施の形態について説明する。
本発明の第1の実施の形態を示すカメラは、フォーカスレンズの移動位置がレンズ鏡筒の合焦範囲内にあるかどうかを判別して、合焦範囲外であれば撮影不許可、即ち、レリーズロックを行う機能を内蔵するカメラであって、上記合焦範囲の情報としてズームアップ動作時とズームダウン動作時で異なる情報を採用することを特徴としたものである。
【0013】
図1は、上記第1の実施の形態を示すカメラのブロック構成図である。本カメラにおいては、CPU14により系全体が統括的に制御されるものとする。本カメラは、光学系として1群レンズ71と、ズームレンズを構成する2,3群レンズ72,73とフォーカスレンズである4群レンズ74および絞り羽根53,シャッタ羽根54を内蔵している。上記ズームレンズ,フォーカスレンズ,絞り,シャッタ等は、CPU14で制御されるモータドライバ17,20およびドライバ18,19を介して、ズームモータ(M)55,フォーカスモータ(M)59,絞り駆動用プランジャ51,シャッタ駆動用プランジャ52によりそれぞれ駆動される。
【0014】
上記レンズを介して取り込まれた被写体像は、CCDドライバ16で駆動されるCCD4で電気信号に変換される。上記電気信号は、撮像回路5で処理された後、A/D変換回路6でA/D変換されてデジタル映像信号としてメモリ7に記録される。
【0015】
但し、映像信号をメモリ7に記録するに先立って、AE(自動露光)処理,AF(オートフォーカス)処理が実行される。即ち、CCD4で取り込んの情報だ撮像信号に基づいてAE処理回路12によりAE処理が行われ、絞り3の調整を行う。さらに、上記撮像信号に基づいてAF処理回路13によりAF処理が行われ、フォーカスレンズ(4群レンズ)74の合焦駆動を行う。また、CCDドライバ16および撮像回路5は、TG回路15を介して駆動タイミングが制御されるものとする。
【0016】
上記メモリ7に記録されたデジタル映像信号は、D/A変換回路8でD/A変換された後、LCD9に撮影画像として表示される。また、記録用メモリ11に撮影した映像信号を記録する場合は、圧縮/伸長回路10にて圧縮処理を施した後、上記記録用メモリ11に記録する。また、記録用メモリ11に記録されている映像信号を再生する場合は、圧縮/伸長回路10にて伸長処理を行って、一旦、メモリ7に展開し、その映像信号をLCD9に表示する。
【0017】
また、CPU14には記録/再生指示等の各種操作スイッチ23と、カメラの補正値,合焦可能範囲情報等が記憶されているEEPROM24と、ズーム用カム枠の基準位置からの回動量を検出するためのフォトリフレクタ(以下、PRと記載する)61と、フォーカス用4群枠の基準位置からの移動量を検出するためのフォトインタラプタ(以下、PIと記載する)63等が接続されている。なお、カメラの駆動電源用電池25の出力は、CPU14により管理されている。
【0018】
図2は、本実施形態のカメラに組み込まれるレンズ鏡筒30の縦断面図である。本図に示すように上記レンズ鏡筒30においては、支持板31に固定枠32が固定されており、固定枠32の先端部に1群枠33が固着されている。上記固定板32には3/4群カム枠35と2群カム枠34が嵌入し、回動可能に保持されている。また、その光軸O方向は、固定板32と1群枠33により規制されている。
【0019】
上記3/4群枠35には内歯歯車35aと、3群カム35bと、4群カム35cと、嵌合突起35d(外周3箇所)が配設されている。上記2群カム枠34には2群カム溝34aと嵌合凹部34b(外周3箇所)が配設されている。2群枠34と3/4カム枠35は、突起35dと凹部34bとが嵌入しており、一体的に回動可能な状態になっている。
【0020】
支持板31と1群枠33の間には吊り軸41と回転止め軸42が固定支持されている。上記吊り軸41と回転止め軸42には2群枠36と3群枠37と4群ズーム枠38が摺動自在に支持されている。上記2群枠36に固着された2群ピン36aは、2群カム枠34の2群カム溝34aに嵌入している。したがって、2群枠36の回動に伴って2群枠36が光軸Oに沿って進退する。
【0021】
3群枠37および4群ズーム枠38にそれぞれ固着されている3群ピン37aと4群ピン38aは、3/4群カム枠35の3群カム35bと4群カム35cに当接している。上記ピン37aと38aを上記カム35bと35cに常に当接させるために3群枠37および4群ズーム枠38とは付勢バネ65により対向する方向に付勢されている。したがって、3/4カム枠35の回動に伴って、3群枠37および4群ズーム枠38は、光軸Oに沿って進退する。
【0022】
3群枠37と4群ズーム枠38には4群吊り軸43が摺動自在に挿通している。また、4群吊り軸43には4群枠39が固着されいる。また、4群ズーム枠38には送りネジ44を出力軸とするフォーカスモータ59が固定支持されている。上記送りネジ44は、4群枠39に固着されたナット45に螺合している。上記4群枠39は、付勢バネ66によって4群ズーム枠38側に付勢されている。したがって、フォーカスモータ59が回転すると4群枠39は4群ズーム枠38に対して相対的に進退移動する。
【0023】
2群枠36と3群枠37の間には絞り駆動用プランジャ51と絞り羽根53、および、シャッタ駆動用プランジャ52とシャッタ羽根54が配設されている。
【0024】
4群ズーム枠38にはPI63が取り付けられており、4群枠39の移動基準位置を遮蔽板64を介して検出するようになっている。さらに、3/4群カム枠35の後端面に反射板62が設けられており、固定枠32に配設されているPR61により、上記反射板62を検出して、3/4群カム枠35および2群カム枠34の回動の基準位置を検出するようになっている。
【0025】
図3は、3/4群カム枠駆動部の部分断面図である。支持板31にはブラケット58を介してズームモータ55が取り付けられている。ズームモータ55の出力軸は、減速歯車列56に噛合し、さらに、アイドルギヤ57を介して3/4群カム枠35の内歯車35aと噛合している。従って、ズームモータ55の回転により3/4群カム枠35が回動駆動される。
【0026】
なお、1群枠33には1群レンズ71が支持されている。2群枠36と、3群枠37には、それぞれズームレンズを構成する2群レンズ72と、3群レンズ73が保持されている。また、4群枠39にはフォーカスレンズである4群レンズ74が保持されている。
【0027】
以上のように構成されたレンズ鏡筒30におけるズーミング動作について説明する。まず、ズームモータ55を駆動して3/4群カム枠35と、2群カム枠34を回動させる。それらのカム枠の回動により2群レンズ72と、3群レンズ73がワイド位置から各ズーム位置に移動する。4群ズーム枠38も4群枠39と一体的に同時にズーム位置に移動する。また、フォーカスモータ59を駆動し、トラッキングカーブに沿って4群枠39の4群レンズ74を上記ズーム位置に対応する合焦位置に移動させる。
【0028】
ところが、上述のズーム駆動においては、各被駆動枠の各嵌合部に後述するようにガタを有していることからズームアップ動作時とズームダウン動作時とでフォーカスモータを同様に駆動すると、即ち、同じトラッキングカーブに沿って駆動すると、焦点位置のズレが生じる。
【0029】
図4は、3/4群カム枠35と2群カム枠34を外周方向から透視した模式的展開図であって、ズーミングに影響する各部のガタを示している。即ち、固定枠32と1群枠33に対する3/4群カム枠35と2群カム枠34の光軸O方向のガタδ1 と、3/4群カム枠35と2群カム枠34の嵌合突起35dと嵌合凹部34bの回動方向の嵌合ガタδ2 と、2群カム枠34のカム溝34aと2群枠26のピン36aとの光軸方向の嵌合ガタδ3 とが鏡筒部のズーミングに対する嵌合ガタとなる。さらに、ズームモータ55の出力軸が噛合する減速歯車列56から3/4群カム枠35の内歯歯車35a間のバックラッシュも上記嵌合ガタに加えて上記各ズーム枠の移動に影響する。なお、以下、これらのガタ分を総称して、ズーム駆動系のガタという。
【0030】
なお、第1の実施の形態のカメラにおいては、ズーム位置は、PR61によりズーム枠のレンズ鏡筒に対する回動量により検出されるので、上記バックラッシュは、ガタとしては検出されず、ズーム駆動系の駆動誤差に影響を与えるものではない。
【0031】
図5は、ズームモータ55の駆動,ズームレンズである2群レンズ72の移動,PR61の出力のタイムチャ−トである。ズームモータ55がズームアップを開始すると、PR61の出力がオフとなり、上記3/4群カム枠35の回動位置でのズームアップ時のワイド側基準位置が検出される。この状態では前記ズーム駆動系のテレ方向のガタは詰められた状態になっている。その後、わずかなカム溝の余裕部を経由したあと2群レンズ72が繰り出されてゆく。
【0032】
テレ端に到達後、ズームモータ55が反転駆動され、ズームレンズはワイド方向に繰り込まれていく。そのとき、上記ズーム駆動系のワイド方向のガタが詰められた状態となり、ワイド端に到達する。
【0033】
図6は、フォーカスモータ59の駆動,4群レンズ74の移動,PI63の出力のタイムチャ−トである。フォーカシングを行う場合、4群枠39の4群ズーム枠38との相対位置をPI63で検出することによりフォーカレンズである4群レンズ74のフォーカシング基準位置が検出される。フォーカシング移動量は上記基準位置からの移動量によって管理される。
【0034】
さて、ズームアップ動作を開始されると、まず、駆動初期のテレ方向のガタが詰まった状態でワイド側基準位置が検出される。その後、ズームアップに伴って、フォーカスレンズが前記図11のズームアップ時のトラッキングカーブTRupに沿って駆動される。そして、テレ端に到達後のズームダウン時には、逆にワイド方向のガタが詰まった状態でズームレンズが駆動されることから、4群ズーム枠38に支持されているフォーカスレンズは、上記ガタ分を補正するために、前記図11のトラッキングカーブTRupと異なるトラッキングカーブTRdnに沿って駆動される。
【0035】
図7は、レンズ鏡筒30によるズームアップ時の焦点位置P1 と、ズームダウン時におけるガタ補正分として、上記トラッキングカーブにより焦点位置を焦点位置P2 にずらすした状態を示す図である。
【0036】
図8は、レンズ鏡筒におけるズームアップ時およびズームダウン時の合焦可能範囲を近似的に直線で囲んで示した図である。本図において、UM1 ,UM2 とUS1 ,US2 は、ズームアップ時のズーム位置のワイド端Zw,テレ端Ztにおける無限遠(以下、∞と記載する)と至近でのフォーカスレンズの合焦位置を示す。また、DM1 ,DM2 とDS1 ,DS2 は、ズームダウン時のズーム位置のワイド端Zw,テレ端Ztに対する∞と至近とでのフォーカスレンズの合焦位置を示す。従って、ズームアップ時の合焦可能範囲は、UM1 ,UM2 とUS1 ,US2 で囲まれた範囲となり、ズームダウン時の合焦可能範囲は、DM1 ,DM2 とDS1 ,DS2 で囲まれた範囲となる。
【0037】
いま、ズームアップ動作中でズーム位置がZpであり、フォーカスレンズ位置がFpにあったとする。そのズーム位置Zpにおける∞側と至近側合焦位置を、上記ズームアップ時合焦可能範囲から位置Mpとし、位置Spとすると、
Mp=UM1+(UM2−UM1)×(Zp−Zw)/(Zt−Zw)…(1)
Sp=US1+(US2−US1)×(Zp−Zw)/(Zt−Zw)…(2)
として求められる。
【0038】
そして、フォーカスレンズ位置Fpが次式、
Sp≧Fp≧Mp ………(3)
を満足すれば、フォーカスレンズが合焦可能範囲内にあると判別し、撮影を許可し、レリーズ可能とする。しかし、満足しなければ合焦可能範囲外にあるとしてレリーズロックを行う。
【0039】
一方、ズームダウン動作中でズーム位置がZpにあり、フォーカスレンズ位置がFp′にあったとする。そのズーム位置Zpにおける∞側と至近側合焦位置を、上記ズームダウン時合焦可能範囲の直線から位置Mp′とし、位置Sp′とすると、
Mp'=DM1+(DM2−DM1)×(Zp−Zw)/(Zt−Zw)…(4)
Sp'=DS1+(DS2−DS1)×(Zp−Zw)/(Zt−Zw)…(5)
として求められる。
【0040】
そして、フォーカスレンズ位置Fp′が次式、
Sp′≧Fp′≧Mp′ ………(6)
を満足すれば、同様にフォーカスレンズが合焦可能範囲内にあると判別し、撮影を許可し、レリーズ可能とする。しかし、満足しなければ合焦可能範囲外にあるとしてレリーズロックを行う。なお、上記フォーカスレンズ位置Fp,Fp′は、フォーカスモータ59の駆動量と対応する位置である。
【0041】
本実施の形態のカメラにおいては、上記図8の直線で示した合焦可能範囲の情報に対して、図9に示すように各ズーム位置Z0 (ワイド端)からZ1 ,Z2 ,…,Zn (テレ端)に対応して、ズームアップ時における∞距離と至近距離での合焦位置UM0 ,UM1 ,UM2 ,…,UMn とUS0 ,US1 ,US2 ,…,USn をズームアップ時の合焦可能範囲情報としてEEPROM24(図1)に記憶する。さらに、ズームダウン時における∞距離と至近距離での合焦位置DM0 ,DM1 ,DM2 ,…,DMn とDS0 ,DS1 ,DS2 ,…,DSn をズームダウン時の合焦可能範囲情報としてEEPROM24に記憶する。
【0042】
実際のズーミング動作において、ズームアップ動作時には、上記ズームアップ時の合焦可能範囲情報を読み出し、上記(3)式に基づいてフォーカスレンズが合焦可能範囲内にあるかどうかを判定する。また、ズームダウン動作時には、上記ズームダウン時の合焦可能範囲情報を読み出し、上記(6)式に基づいてフォーカスレンズが合焦可能範囲内にあるかどうかを判定する。
【0043】
上述ように本発明の実施の形態のカメラによると、レンズ鏡筒のズーム駆動系にガタがあったとしてもズームアップ、または、ダウン動作に関係なく、常に正しい合焦可能範囲を適用して撮影を許可、不許可を的確に判定することができる。なお、撮影不許可動作に替えて警告を発するようにしてもよい。
【0044】
次に、本発明の第2の実施の形態のカメラについて説明する。
本カメラの構成としては、前記第1の実施の形態のものと同一の構成を有しているが、異なる点としては、EEPROM24に記憶する上記合焦可能範囲情報の内容が異なっている。即ち、ズームアップ時の合焦可能範囲情報は特性値として記憶しておき、ズームダウン時の合焦可能範囲情報は、必要に応じて上記ズームアップ時の合焦可能範囲情報の値に所定のオフセット値で減算して求めるようにした。
【0045】
図10に示す各ズーム位置Z0 (ワイド端),Z1 ,…,Z4 (テレ端)に対するズームアップ時のフォーカスレンズの∞距離と至近距離の合焦位置UM0 ,UM1 ,…,UM4 とUS0 ,US1 ,…,US4 を合焦可能範囲情報として上記メモリに記憶する。ズームアップ動作に対しては前述の実施の形態の場合と同様に合焦可能範囲の判別を行う。
【0046】
一方、ズームダウン動作に対しては、必要に応じて上記合焦位置UM0 ,UM1 ,…,UM4 およびUS0 ,US1 ,…,US4 をもとにオフセットした値、DM0 ,…,DM4 およびDS0 ,…,DS4 を求め、フォーカスレンズ位置が合焦範囲内であるかどうかを判別する。
【0047】
本実施の形態のカメラによれば、前述の第1の実施の形態のカメラと同様の効果が得られ、さらに、上記メモリに記憶する合焦可能範囲情報量が少なくなり、コスト的に有利となる。
【0048】
【発明の効果】
上述したように、本発明の請求項1、または、2記載のカメラによれば、レンズ鏡筒のズーム駆動系にバックラッシュがあったとしてもズームアップ、または、ダウン動作に関係なく、常に正しい合焦可能範囲を適用して撮影許可、または、撮影不許可を的確に判断することができる。
【0049】
また、本発明の請求項3記載のカメラによれば、請求項1記載のカメラの効果に加えて、上記メモリに記憶する合焦可能範囲情報量が少なくなり、コスト的に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のカメラのブロック構成図。
【図2】図1のカメラに組み込まれるレンズ鏡筒の縦断面図。
【図3】図1のカメラの3/4群カム枠駆動部の部分断面図。
【図4】図1のカメラの3/4群カム枠と2群カム枠を外周方向から透視して示す模式的展開図。
【図5】図1のカメラにおけるズームモータの駆動,2群レンズの移動,PRの出力のタイムチャ−ト。
【図6】図1のカメラにおけるフォーカスモータの駆動,4群レンズの移動,PIの出力のタイムチャ−ト。
【図7】図1のカメラのレンズ鏡筒におけるトラッキングによる焦点位置調整状態を示す図。
【図8】図1のカメラのレンズ鏡筒におけるズームアップ時およびズームダウン時での各ズーム位置に対する合焦可能範囲を近似的に直線で囲んで示した図。
【図9】図1のカメラのレンズ鏡筒におけるズームアップ時およびズームダウン時での各ズーム位置に対する合焦可能範囲を示す図。
【図10】本発明の第2の実施の形態のカメラのレンズ鏡筒におけるズームアップ時およびズームダウン時での各ズーム位置に対する合焦可能範囲を示す図。
【図11】従来のカメラにおける各ズーム位置に対するフォーカスレンズのトラッキングカーブと合焦可能範囲を示す図。
【符号の説明】
Fp……フォーカスレンズ位置
(フォーカスレンズ駆動情報)
US0 ,US1 ,…,USn
〜UM0 ,UM1 ,…,UMn ……
ズームアップ動作時に適用される合焦可能範囲
DS0 ,DS1 ,…,DSn
〜DM0 ,DM1 ,…,DMn ……
ズームダウン動作時に適用される合焦可能範囲

Claims (3)

  1. ズーミングが可能なインナーフォーカスレンズを備えたカメラにおいて、
    レンズ鏡筒の固定枠に対して回動自在に配設されたカム枠と、
    上記カム枠の回動に連動して光軸方向に進退するズームレンズ及びフォーカスレンズと、
    上記カム枠の回動とは独立に上記フォーカスレンズを合焦位置に駆動するフォーカスレンズ駆動部と、
    上記ズームレンズをワイド側からテレ側へ移動させたときは、被写体距離に対応した上記フォーカスレンズの位置が許容範囲内にあるかどうかを、上記ズームレンズをワイド側からテレ側へ移動させたときの、上記フォーカスレンズが焦点調整可能な許容範囲を表す上記カム枠の回動位置に応じた第1情報に基づいて判定し、上記ズームレンズをテレ側からワイド側へ移動させたときは、被写体距離に対応した上記フォーカスレンズの位置が許容範囲内にあるかどうかを、上記ズームレンズをテレ側からワイド側へ移動させたときの、上記フォーカスレンズが焦点調整可能な許容範囲を表す上記カム枠の回動位置に応じた第2情報に基づいて判定する判定部と、
    を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 上記第1情報または上記第2の情報のうち一方の情報は他方の情報に所定のオフセットした情報であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 上記判定部において上記フォーカスレンズの位置が許容範囲内にないと判定されたとき、撮影不許可または警告を発することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
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