JP3948905B2 - 重質油の流動接触分解法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、重質油の流動接触分解法に関し、詳しくは重質油からプロピレン、ブテン等の軽質オレフィンを高収率で得るための流動接触分解法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常の接触分解は石油系炭化水素を触媒と接触させて分解し、主生成物としてのガソリンと少量のLPGと分解軽油等を得、さらに触媒上に堆積したコ−クを空気で燃焼除去して触媒を循環再使用するものである。
しかしながら最近では流動接触分解装置をガソリン製造装置としてではなく石油化学原料としての軽質オレフィン(特にプロピレン)製造装置として利用していこうという動きがある。また一方、プロピレン、ブテンは高オクタン価ガソリン基材であるアルキレート、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)の原料となる。このような流動接触分解装置の利用法は、石油精製と石油化学工場が高度に結びついた精油所において特に経済的なメリットがある。
重質油の流動接触分解により軽質オレフィンを製造する方法としては、例えば、触媒と原料油の接触時間を短くする方法(米国特許第4,419,221号、米国特許第3,074,878号、米国特許第5,462,652号、ヨーロッパ特許第315,179A号)、高温で反応を行う方法(米国特許第4,980,053号)、ペンタシル型ゼオライトを用いる方法(米国特許第5,326,465号、公表特許公報7-506389号)等が挙げられる。
【0003】
しかし、これらの方法においてもまだ軽質オレフィン選択性を十分高めるまでには至っていない。例えば、高温反応による方法おいては熱分解を併発して不必要なドライガス収率が増大し、その分有用な軽質オレフィンの収率が犠牲となる。また高温反応ではジエンの生成が増加するため軽質オレフィンとともに得られるガソリンの品質が劣化するという欠点もある。接触時間を短くする方法では、水素移行反応を抑制し、軽質オレフィンが軽質パラフィンへ転化する割合を低減することはできるが、転化率を増加させることはできないため、軽質オレフィン収率はまだ不充分である。また、これらの高温反応、高触媒/油比、短接触時間などの技術を組み合わせて熱分解を抑制し、しかも高い転化率を達成する方法(特開平10-60453号)が提案されているが、まだ軽質オレフィン収率は充分とはいえない。またペンタシル型ゼオライトを用いた方法ではガソリンを過分解して軽質オレフィン収率を高めているだけであるから、軽質オレフィン収率の増加も充分ではなく、ガソリン収率が著しく減少するという欠点がある。従ってこれらの方法で重質油から高い収率で軽質オレフィンを得ることは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、反応形式、反応条件、触媒の組み合わせにより、熱分解によるドライガス発生量が少なく、軽質オレフィンが高収率で得られる改良された重質油の流動接触分解法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、重質油を高温・短接触時間で流動接触分解し、プロピレン、ブテン等の軽質オレフィンを得るための流動接触分解法において、高収率で軽質オレフィンを得ることを主眼に鋭意研究した結果、特定の流動接触分解触媒と形状選択性ゼオライトを含む添加剤を特定の比率で混合して用い、かつ特定の条件下に重質油を流動接触分解することによりその目的が達成されることを見いだし、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、ダウンフロー形式反応帯域、気固分離帯域、ストリッピング帯域および触媒再生帯域を有する流動接触分解反応装置を用いて軽質オレフィンを製造する重質油の流動接触分解法であって、反応帯域出口温度が580〜630℃、触媒/油比が15〜40重量/重量、反応帯域での炭化水素の滞留時間が0.1〜1.0秒であり、かつ触媒が希土類金属酸化物の含有量が0.05〜0.5質量%である超安定Y型ゼオライトを含む流動接触分解触媒60〜95質量%と形状選択性ゼオライトを含む添加剤5〜40質量%とからなることを特徴とする重質油の流動接触分解法に関する。
また本発明においては、該超安定Y型ゼオライトの結晶格子定数は24.30〜24.60Åであることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、ダウンフロー形式反応帯域、気固分離帯域、ストリッピング帯域および触媒再生帯域を有する流動接触分解反応装置を用いて軽質オレフィンを製造する重質油の流動接触分解法である。本発明において流動接触分解は、重質油を流動状態に保持されている触媒に連続的に接触させて重質油を軽質オレフィンおよびガソリンを主体とした軽質な炭化水素に分解するものである。
【0007】
通常の流動接触分解法では触媒粒子と原料油が共に管中を上昇するいわゆるライザ−反応帯域が採用される。しかし、通常のライザー反応帯域を用いた場合には逆混合が起こり、局部的にガスの滞留時間が長くなり熱分解を併発することになる。特に、本発明のように触媒/油比が通常の流動接触分解法に比べて極端に大きい場合、逆混合の程度は大きくなる。熱分解は不必要なドライガスの発生を増加させ、目的とする軽質オレフィンおよびガソリンの収率を減少させるため好ましくない。本発明は触媒粒子と原料油が共に管中を降下するダウンフロー形式(ダウナー)反応帯域を採用するため逆混合が避けられるという特徴を有している。
【0008】
ダウンフロー形式反応帯域で流動接触分解を受けた分解反応生成物、未反応物および使用済み触媒の混合物からなる分解反応混合物は、次に気固分離帯域に送られ、触媒粒子から分解反応生成物、未反応物等の炭化水素類の大部分が除去される。なお、場合によっては、不必要な熱分解あるいは過分解を抑制するため、分解反応混合物は気固分離帯域の直前あるいは直後で急冷される。
【0009】
大部分の炭化水素類が除去された使用済み触媒は、さらにストリッピング帯域に送られ、ストリッピング用ガスにより気固分離帯域で除去しきれなかった炭化水素類の除去が行われる。このようにして使用済み触媒と炭化水素類を分離した後、使用済み触媒を再生するため、炭素質物質および一部重質の炭化水素類が付着した使用済み触媒は、ストリッピング帯域から触媒再生帯域に送られる。触媒再生帯域においては使用済み触媒に酸化処理が施され、触媒上に沈着・付着した炭素質物質および重質炭化水素類が除去され再生される。この酸化処理を受けて再生された触媒は前記反応帯域に再び送られ、連続的に循環される。
【0010】
図1に、ダウンフロー形式反応帯域、気固分離帯域、ストリッピング帯域および触媒再生帯域を有する流動接触分解反応装置の一例を示す。
原料である重質油は、ライン10を通って混合領域7に供給され、触媒貯槽6から循環される再生触媒と混合される。その混合物は反応帯域1内を並流で流下し、この間に原料重質油と触媒は高温で短時間接触して重質油の分解反応が行われる。反応帯域1からの分解反応混合物は、反応帯域1の下方に位置する気固分離帯域2に流下し、ここで使用済み触媒は、分解反応生成物及び未反応原料から分離され、ディップレッグ9を経てストリッピング帯域3の上部に導かれる。
【0011】
大部分の使用済み触媒が除去された炭化水素気体は、次に二次分離器8へ導かれる。ここで気体中に少量残存した使用済み触媒が取り除かれ、炭化水素気体は系外へ抜き出されて回収される。二次分離器8としては接線型サイクロンが好ましく用いられる。
【0012】
ストリッピング帯域3内の使用済み触媒は、ライン11から導入されるストリッピング用ガスにより、使用済み触媒の表面や触媒間に付着残存した炭化水素類が取り除かれる。ストリッピング用ガスとしては、ボイラーにより発生されたスチームやコンプレッサー等により昇圧された窒素等の不活性ガスなどが用いられる。
【0013】
ストリッピング条件としては、通常、温度500〜900℃、好ましくは500〜700℃、触媒粒子の滞留時間1〜10分が採用される。ストリッピング帯域3においては、使用済み触媒に付着残存する分解反応生成物並びに未反応原料が除去され、ストリッピング用ガスと共にストリッピング帯域3頂部のライン12から抜き出され、回収系に導かれる。一方、ストリッピング処理を受けた使用済み触媒は、第1流量調節器13を備えたラインを通って、触媒再生帯域4に供給される。
【0014】
ストリッピング帯域3のガス空塔速度は、通常、0.05〜0.4m/sの範囲に保持することが好ましく、これによってストリッピング帯域の流動層を気泡流動層とすることができる。気泡流動層ではガス速度が比較的小さいため、ストリッピング用ガスの消費量を少なくすることができ、また、層密度が比較的大きいことから、第1流量調節器13の圧力制御幅を大きくできるので、ストリッピング帯域3から触媒再生帯域4への触媒粒子の移送が容易となる。
ストリッピング帯域3には、使用済み触媒とストリッピング用ガスとの接触を良くし、ストリッピングの効率向上を図る目的で、水平多孔板やその他の内挿物を多段に設けることができる。
【0015】
触媒再生帯域4は、上部域が円錐状で下部域が円筒状を呈する容器で区画され、その上部円錐部分は直立導管(ライザー型再生塔)5と連通している。触媒再生帯域4は、上部円錐部分の頂角が通常30〜90度の範囲にあり、上部円錐部分の高さが下部円筒部分の直径の1/2〜2倍の範囲にあることが好ましい。
ストリッピング帯域3から触媒再生帯域4に供給された使用済み触媒は、触媒再生帯域4の底部から導入される再生用ガス(典型的には空気などの酸素含有ガス)により、流動化されながら触媒表面に付着した炭素質物質並びに重質炭化水素の実質的に全てが燃焼除去されることで再生される。
再生条件としては、通常、温度600〜1000℃、好ましくは650〜750℃、触媒滞留時間1〜5分が採用され、ガス空塔速度は、通常、0.4〜1.2m/sが好ましく採用される。
【0016】
触媒再生帯域4内で再生され、乱流流動層の上部から飛び出した再生触媒は、使用済みの再生用ガスに同伴されて上部円錐部分からライザー型再生塔5に移送される。
触媒再生帯域4の上部円錐部分と連通するライザー型再生塔5の直径は、下部円筒部分の直径の1/6〜1/3であることが好ましい。こうすることで、触媒再生帯域4内の流動層のガス空塔速度を、乱流流動層の形成に適した0.4〜1.2m/sの範囲に維持することができ、ライザー型再生塔5のガス空塔速度を、再生触媒の上昇移送に適した4〜12m/sの範囲に維持できる。
【0017】
ライザー型再生塔5内を上昇した再生触媒は、ライザー型再生塔頂部に設置された触媒貯槽6に運ばれる。触媒貯槽6は気固分離器としても機能し、炭酸ガスなどを含有する使用済み再生用ガスは、ここで再生触媒から分離され、サイクロン15を経由して系外に排出される。
【0018】
一方、触媒貯槽6内の再生触媒は、第2流量調節器17を備えた流下管を経て混合領域7に供給される。また必要に応じ、ライザー型再生塔5における触媒循環量の制御を容易にするため、触媒貯槽6内の再生触媒の一部を第3流量調節器16を備えたバイパス導管を経由して再生帯域4に戻すこともできる。
このように触媒は、ダウンフロー形式反応帯域1、気固分離帯域2、ストリッピング帯域3、触媒再生帯域4、ライザー型再生塔5、触媒貯槽6、および混合領域7を経て、再びダウンフロー形式反応帯域1の順で系内を循環している。
【0019】
本発明で原料に用いる重質油としては、直留軽油、減圧軽油、常圧残油、減圧残油、熱分解軽油、およびこれらを水素化精製した重質油等が例示できる。これらの重質油を単独で用いても良いし、これら重質油の混合物あるいはこれら重質油に一部軽質油を混合したものも用いることができる。
本発明でいう反応帯域出口温度とはダウンフロー形式反応帯域の出口温度のことであり、分解反応生成物が触媒と分離される直前の温度、あるいは気固分離帯域の手前で急冷される場合は急冷される直前の温度である。本発明において反応帯域出口温度は580〜630℃であり、好ましくは590〜620℃である。580℃より低い温度では高い収率で軽質オレフィンを得ることができず、630℃より高い温度では熱分解が顕著になりドライガス発生量が多くなるため好ましくない。本発明でいう触媒/油比とは触媒循環量(ton/h)と原料油供給速度(ton/h)の比を示す。本発明において該触媒/油比は、15〜40重量/重量であることが必要であり、好ましくは20〜30重量/重量である。触媒/油比が15重量/重量より小さい場合には、ヒートバランス上、反応帯域へ供給される再生触媒の温度が高くなるため、熱分解によるドライガス発生量が多くなり好ましくない。また触媒/油比が40重量/重量より大きい場合には、触媒循環量が大きくなり、触媒再生帯域での触媒再生に必要な触媒滞留時間を確保するには触媒再生帯域の容量が大きくなり過ぎるため好ましくない。
【0020】
本発明でいう炭化水素の滞留時間とは、触媒と原料油が接触してから反応帯域出口において触媒と分解反応生成物が分離されるまでの時間、あるいは気固分離帯域の手前で急冷される場合は急冷されるまでの時間を示す。本発明において該滞留時間は0.1〜1.0秒であることが必要であり、好ましくは0.2〜0.7秒である。反応帯域内での炭化水素の滞留時間が0.1秒より短い場合、分解反応が不充分となり軽質オレフィンを高い収率で得ることができない。また該滞留時間が1.0秒より長い場合、熱分解の寄与が大きくなり好ましくない。
本発明における流動接触分解反応装置の操作条件のうち上記以外については特に限定されないが、通常、反応圧力196〜392kPa(1〜3kg/cm2G)で好ましく運転される。
【0021】
本発明に用いる触媒は流動接触分解触媒と添加剤よりなる。該流動接触分解触媒は活性成分であるゼオライトとその支持母体であるマトリックスよりなっている。該ゼオライトの主成分は超安定Y型ゼオライトであり、そのゼオライト中の希土類金属酸化物含有量は0.5質量%以下である。一般に超安定Y型ゼオライト中の希土類酸化物含有量が増加するほど耐熱性が増加するため平衡触媒の活性は高くなる。一方、希土類金属酸化物を多く含む平衡触媒は水素移行活性も高くなる。流動接触分解触媒の水素移行活性が高くなると生成物中のオレフィンが減少しパラフィンが増加する。主にガソリン留分中のオレフィン類は後で述べる形状選択性ゼオライトを含む添加剤により軽質オレフィンに分解される。しかし、該添加剤によるガソリン留分中のパラフィン類の分解速度はオレフィン類の分解に比べて著しく遅いため、流動接触分解触媒の水素移行活性が高くなるほど該添加剤による軽質オレフィンの生成速度は小さくなる。
本発明に用いる流動接触分解触媒中の希土類金属酸化物含有量は0.05質量%以上、0.5質量%以下であり、好ましくは0.3質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以下である。該希土類金属酸化物の含有量が0.5質量%より多い場合水素移行活性が高くなりすぎ、分解活性は高くなるものの軽質オレフィン収率は低下する。
【0022】
また、新触媒における該超安定Y型ゼオライトの好ましい結晶格子定数は24.30〜24.60Åであり、さらに好ましくは24.36〜24.45Åである。ここでいうゼオライトの結晶格子定数はASTM D−3942−80で測定したものである。この範囲において結晶格子定数が小さいほどガソリン収率は減少するが軽質オレフィン収率は増加する。しかし該結晶格子定数が24.30Åより小さい場合、流動接触分解触媒の分解活性が低すぎて高い転化率を得ることができないため軽質オレフィン収率は減少する。また格子定数が24.60Åより大きい場合、水素移行活性が高くなり過ぎ好ましくない。流動接触分解触媒中の超安定Y型ゼオライトの含有量は5〜50質量%が好ましく、15〜40質量%がさらに好ましい。
また流動接触分解触媒のかさ密度は0.5〜1.0g/ml、平均粒径は50〜90μm、表面積は50〜350m2/g、細孔容積は0.05〜0.5ml/gの範囲であるのが好ましい。
【0023】
本発明に用いる添加剤は形状選択性ゼオライトを含むものである。形状選択性ゼオライトとはその細孔径がY型ゼオライトの細孔径よりも小さく、限られた形状の炭化水素のみがその細孔内へ進入できるというゼオライトのことである。そのようなゼオライトとして、ZSM−5、β、オメガ、SAPO−5、SAPO−11、SAPO−34、ペンタシル型メタロシリケート等が例示できる。これらの形状選択性ゼオライトのなかでZSM−5が最も好ましい。添加剤中に含まれる形状選択性ゼオライトの好ましい含有量は20〜70質量%であり、30〜60質量%がさらに好ましい。本発明に用いる添加剤のかさ密度は0.5〜1.0g/ml、平均粒径は50〜90μm、表面積は10〜200m2/g、細孔容積は0.01〜0.3ml/gの範囲であるのが好ましい。
【0024】
本発明において使用する触媒中の該流動接触分解触媒の割合は60〜95質量%であり、該添加剤の割合は5〜40質量%である。該流動接触分解触媒の割合が60質量%よりも小さい場合、あるいは該添加剤の割合が40質量%よりも多い場合には、原料油である重質油の転化率が低下し、高い軽質オレフィン収率は得られない。一方、該流動接触分解触媒の割合が95質量%よりも多い場合、あるいは該添加剤の割合が5質量%よりも少ない場合には、高い転化率は得られるが高い軽質オレフィン収率は得られない。
【0025】
【実施例】
次に本発明の実施例等について説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
【0026】
実施例1
ダウンフローリアクター(ダウナー)タイプFCCパイロット装置を用いて重質油の流動接触分解を行なった。装置規模は、インベントリ−5kg、フィ−ド量1kg/hであり、運転条件は、リアクター出口温度600℃、反応圧力196kPa(1.0kg/cm2G)、触媒/油比30重量/重量、触媒再生帯域温度720℃である。このときリアクター内の炭化水素滞留時間は0.5秒であった。用いた原料油は中東系(アラビアンライト)の脱硫減圧軽油(VGO)である。用いた触媒は流動接触分解触媒(A)75質量%とZSM−5を含む添加剤(Davison社製、商品名OlefinsMax)25質量%の混合物である。流動接触分解触媒(A)の希土類酸化物含有量は0.05質量%であり、流動接触分解触媒(A)に含まれる超安定Y型ゼオライトの結晶格子定数は24.40Åである。流動接触分解触媒(A)および該添加剤を装置に充填する前にそれぞれを別々に810℃で6時間、100%スチ−ムでスチ−ミングした。分解反応の結果を第1表に示す。
【0027】
実施例2
実施例1と同じ装置を用い、同じ運転条件で重質油の流動接触分解を行なった。用いた原料油は未脱硫大慶VGOである。用いた触媒は実施例1と同じ流動接触分解触媒(A)75質量%とZSM−5を含む添加剤(Davison社製、商品名OlefinsMax)25質量%の混合物である。分解反応の結果を第1表に示す。
【0028】
実施例3
実施例1と同じ装置を用い、同じ運転条件で重質油の流動接触分解を行なった。用いた原料油は実施例1と同じ中東系(アラビアンライト)の脱硫VGOである。用いた触媒は流動接触分解触媒(B)75質量%とZSM−5を含む添加剤(Davison社製、商品名OlefinsMax)25質量%の混合物である。流動接触分解触媒(B)の希土類酸化物含有量は0.05質量%であり、流動接触分解触媒(B)に含まれる超安定Y型ゼオライトの結晶格子定数は24.55Åである。流動接触分解触媒(B)および該添加剤を装置に充填する前にそれぞれを別々に810℃で6時間、100%スチ−ムでスチ−ミングした。分解反応の結果を第1表に示す。
【0029】
比較例1
実施例1と同じ装置を用い、同じ運転条件で重質油の流動接触分解を行なった。用いた原料油は実施例1と同じ中東系(アラビアンライト)の脱硫VGOである。用いた触媒は流動接触分解触媒(A)であり、添加剤は用いていない。流動接触分解触媒(A)を装置に充填する前に810℃で6時間、100%スチ−ムでスチ−ミングした。分解反応の結果を第1表に示す。
【0030】
比較例2
実施例1と同じ装置を用い、同じ運転条件で重質油の流動接触分解を行なった。用いた原料油は実施例1と同じ中東系(アラビアンライト)の脱硫VGOである。用いた触媒は流動接触分解触媒(C)75質量%とZSM−5を含む添加剤(Davison社製、商品名OlefinsMax)25質量%の混合物である。流動接触分解触媒(C)の希土類酸化物含有量は3.5質量%であり、流動接触分解触媒(C)に含まれる超安定Y型ゼオライトの結晶格子定数は24.55Åである。流動接触分解触媒(C)および該添加剤を装置に充填する前にそれぞれを別々に810℃で6時間、100%スチ−ムでスチ−ミングした。分解反応の結果を第1表に示す。
【0031】
比較例3
アップフローリアクター(ライザー)タイプFCCパイロット装置を用いて重質油の流動接触分解を行なった。装置規模は、インベントリ−3kg、フィ−ド量1kg/hであり、運転条件は、リアクター出口温度600℃、反応圧力196kPa(1.0kg/cm2G)、触媒/油比10重量/重量、触媒再生帯域温度720℃である。このときリアクター内の炭化水素滞留時間は1.5秒であった。用いた原料油は中東系(アラビアンライト)の脱硫VGOである。用いた触媒は流動接触分解触媒(A)75質量%とZSM−5を含む添加剤(Davison社製、商品名OlefinsMax)25質量%の混合物である。流動接触分解触媒(A)および該添加剤を装置に充填する前にそれぞれを別々に810℃で6時間、100%スチ−ムでスチ−ミングした。分解反応の結果を第1表に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】
以上のように、特定の流動接触分解触媒と形状選択性ゼオライトを含む添加剤を特定の比率で混合して用い、かつ特定の条件下に重質油を接触分解することにより、熱分解によるドライガス発生量が少なく、プロピレン、ブテンなどの軽質オレフィンを高い収率で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダウンフロー形式の流動接触分解反応装置の一例である。
【符号の説明】
1 ダウンフロー形式反応帯域
2 気固分離帯域
3 ストリッピング帯域
4 再生帯域
5 ライザー型再生塔
6 触媒貯槽
7 混合領域
8 二次分離器
9 ディップレッグ
Claims (2)
- ダウンフロー形式反応帯域、気固分離帯域、ストリッピング帯域および触媒再生帯域を有する流動接触分解反応装置を用いて軽質オレフィンを製造する重質油の流動接触分解法であって、反応帯域出口温度が580〜630℃、触媒/油比が15〜40重量/重量、反応帯域での炭化水素の滞留時間が0.1〜1.0秒であり、かつ触媒が希土類金属酸化物の含有量が0.05〜0.5質量%である超安定Y型ゼオライトを含む流動接触分解触媒60〜95質量%と形状選択性ゼオライトを含む添加剤5〜40質量%とからなることを特徴とする重質油の流動接触分解法。
- 超安定Y型ゼオライトの結晶格子定数が24.30〜24.60Åであることを特徴とする請求項1に記載の重質油の流動接触分解法。
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