JP3947464B2 - 樹脂組成物、樹脂硬化物、シート状樹脂硬化物及び積層体 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂硬化物、シート状樹脂硬化物及び積層体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂組成物、樹脂硬化物、シート状樹脂硬化物及び積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯移動通信や衛星通信に使用される電波の周波数領域はギガHz帯の高周波域になっており、これらの用途に使用される通信機器においては、基板、電子部品、素子の小型高密度実装化が図られている。しかし、小型高密度実装がなされた素子回路内では、下記式で表される伝送損失が顕著となり、かかる損失は熱エネルギーとして素子回路内で消費されるため、熱が発生しやすい問題がある。
伝送損失=係数×周波数×(誘電率)1/2×誘電正接
【0003】
上記式によれば、伝送損失を少なくするためには誘電率や誘電正接を小さくする必要があるが、小型化、軽量化の要求を満たすためには、信号の波長を短くして配線長を下げ、単位面積あたりの静電容量値を上げて電極面積を小さくする必要があり、この場合は、下記式により高い誘電率が好ましい。
波長=光速/(周波数×(誘電率)1/2
静電容量値=真空の誘電率×材料の比誘電率×電極面積/絶縁層厚さ
【0004】
したがって、上記要求条件の全てに応えるためには、高誘電率、低誘電正接の有機絶縁材料が必要となる。そして、かかる材料は、特性インピーダンス、静電容量値のドリフト抑制のため、温度や湿度に対する依存性がないことが望ましい。
【0005】
ところで、誘電率が高い有機材料としてはポリフッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン−テトラフルオロエチレンの共重合体、シアノ基含有ポリマー等が知られているが、これらの有機材料は、周波数特性、低誘電正接、耐熱性の点で不充分であり、有機絶縁材料としての使用が困難である。
【0006】
一方、低誘電率の有機材料であるポリビニルベンジルエーテルに誘電体セラミックを添加して、高誘電率且つ低誘電正接(高いQ値)を示す複合誘電体を得る試みがなされているが(下記特許文献1)、当該複合誘電体は曲げ強度や曲げ弾性率が充分とはいえず、銅箔に対する接着性(はく離強度等)においても改善の余地がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−184948号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、ギガHzの周波数領域において高誘電率且つ低誘電正接を示すとともに、曲げ強度、曲げ弾性率及び銅箔に対する接着性においても優れた材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、フェノール性水酸基を有する化合物及び該フェノール性水酸基と反応してエステル結合を形成する基を2以上有する化合物を反応させてなる活性エステル化合物と、エポキシ樹脂と、からなる硬化性混合物と、上記硬化性混合物に配された誘電体セラミック粉末と、を含むことを特徴とする樹脂組成物を提供する。
【0010】
本発明の樹脂組成物におけるエポキシ樹脂及び活性エステル化合物は、反応(硬化反応)により高分子量化した反応生成物を生成する。したがって、エポキシ樹脂及び活性エステル化合物からなる上記硬化性混合物は、反応によりマトリックス樹脂となるべき硬化性混合物であり、硬化反応後は当該マトリックス樹脂中に誘電体セラミック粉末が分散された状態で存在する。
【0011】
上記反応生成物は誘電率及び誘電正接が低く、当該反応生成物中には誘電体セラミック粉末が分散されていることから、樹脂組成物の硬化物全体として、ギガHzの周波数領域において高誘電率且つ低誘電正接を示すようになる。また、エポキシ樹脂の硬化のために活性エステル化合物を用いていることから硬化反応時にエポキシ基の開環に起因する水酸基が生じず、誘電特性が温度や湿度に影響されにくくなる。
【0012】
そして、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との反応生成物が上記ポリビニルベンジルエーテルに比べ大きな分子量を有しており、架橋構造を導入することも可能であることから、本発明の樹脂組成物の硬化物は高い耐熱性を示し、ガラス転移温度や分解開始点温度も向上する。更には、金属箔等の基材に対する密着性に優れたエポキシ樹脂を含有することから、本発明の樹脂組成物は金属箔に対して優れた接着性を発揮する。
【0013】
本発明においては、活性エステル化合物が、下記一般式(1)で表される芳香族系活性エステル化合物であることが好ましい。
【化4】
Figure 0003947464
[式中、kは2〜4の整数を示し、
1は、ハロゲン原子及びアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよいナフチル基、又は、
ハロゲン原子、アルキル基及びフェニル基(該フェニル基はハロゲン原子及び/又はアルキル基で置換されていてもよい。)からなる群より選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよいフェニル基、を示し、
2は、1〜3個の芳香環(該芳香環はハロゲン原子及び/又はアルキル基で置換されていてもよい。)を含む2〜4価の基を示す。
但し、R2が芳香環を複数含む場合は、当該複数の芳香環は、縮合環を形成しているか、エーテル結合、チオエーテル結合、スルホン結合、カルボニル結合及び単結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合で結合している。]
【0014】
活性エステル化合物として上記芳香族系活性エステル化合物を用いることにより、ギガHzの周波数領域における誘電率の向上及び誘電正接の低減がより顕著となるばかりでなく、芳香環の存在に起因して、耐熱性、ガラス転移温度及び分解開始点温度が更に向上する。
【0015】
誘電体セラミック粉末は、マグネシウム、ケイ素、アルミニウム、チタン、亜鉛、カルシウム、ストロンチウム、ジルコニウム、バリウム、スズ、ネオジム、ビスマス、リチウム、サマリウム及びタンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属を含む金属酸化物粉末であって、誘電率が3.7〜300であり、Q値が500〜100,000である金属酸化物粉末であることが好ましい。なお、上記誘電率及びQ値はギガHz帯における値であり、本発明においてギガHz帯とは、100MHz〜10GHzの周波数帯をいう。一方、誘電体セラミック粉末の含有量は、エポキシ樹脂及び活性エステル化合物の合計100体積部に対して、5〜185体積部が好ましい。上記誘電体セラミック粉末を用いることにより、また、誘電体セラミック粉末の含有量を上記範囲内にすることにより、誘電率向上及び誘電正接低減の度合いを向上できる。そして、樹脂組成物の粘性を取り扱いに適したものとすることができる。
【0016】
本発明の樹脂組成物は、ポリアリレートを更に含むことが好ましく、当該ポリアリレートは、構造単位X及び構造単位Yから構成された−X−Y−で表される繰り返し単位が複数反復してなるものであり(複数存在する当該構造単位X及び構造単位Yのそれぞれは、同一でも異なっていてもよい。)、上記構造単位Xは、下記式(2)で表されるフタロイル基、イソフタロイル基又はテレフタロイル基であり(当該フタロイル基、イソフタロイル基及びテレフタロイル基の合計モル数に占めるテレフタロイル基のモル数は、40モル%未満である。)、上記構造単位Yは下記一般式(3)で表される2価基であることが好ましい。
【化5】
Figure 0003947464
【化6】
Figure 0003947464
【0017】
上記式中、R11及びR12は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子、Zは、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、スルホン結合又はカルボニル結合、p及びqはそれぞれ独立に0〜4の整数、をそれぞれ示す。但し、前記ポリアリレートにおいてR11、R12及びZが複数存在するときは、R11、R12及びZはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。なお、R11及びR12がメチル基であり、Zが単結合であることが特に好ましい。樹脂組成物にポリアリレートを添加することにより、Bステージ状態での可とう性及び屈曲性が上昇し、ハンドリング性が良好となる。
【0018】
樹脂組成物がポリアリレートを含む場合において、誘電体セラミック粉末の含有量は、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及びポリアリレートの合計100体積部に対して、5〜185体積部が好ましい。誘電体セラミック粉末の含有量を上記範囲内にすることにより、誘電率が更に向上し誘電正接が更に低減するようになる。また、樹脂組成物の粘性が取扱いに適したものとなる。
【0019】
本発明の樹脂組成物には、カップリング剤、硬化促進剤、難燃剤、可とう性付与剤及び有機溶剤からなる群より選ばれる少なくとも1つの添加剤を添加することができ、カップリング剤を添加する場合は、カップリング剤の少なくとも一部は、誘電体セラミック粉末の表面に結合又は吸着させることが好ましい。
【0020】
カップリング剤の添加により、樹脂組成物及びその硬化物における誘電体セラミック粉末の濡れや界面接着性を向上させることができ、硬化促進剤はエポキシ樹脂と活性エステル化合物との硬化反応を高速化させる。また、難燃剤の添加により難燃性を向上でき、可とう性付与剤の添加により、樹脂組成物及びその硬化物の取扱い性を改良することができるとともに、硬化物の脆性を改善して靭性を付与できる。
【0021】
本発明はまた、上記樹脂組成物における、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との硬化反応を部分的に完了させてなる樹脂硬化物、及びシート形状をなし当該樹脂硬化物からなるシート状樹脂組成物、を提供する。シート状樹脂硬化物は、5〜200μmの厚さにすることができ、当該シート状樹脂硬化物の片面若しくは両面に金属箔を接合して積層体とすることもできる。上記樹脂硬化物は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との硬化反応が部分的に完了した、いわゆるBステージの樹脂であるため、プリプレグとして使用することができる。
【0022】
本発明は更に、上記樹脂組成物における、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との硬化反応を完了させてなる樹脂硬化物、及びシート形状をなし当該樹脂硬化物からなるシート状樹脂組成物、を提供する。シート状樹脂硬化物は、5〜1000μmの厚さにすることができ、当該シート状樹脂硬化物の片面若しくは両面に金属箔を接合して積層体とすることもできる。上記樹脂硬化物は、ギガHzの周波数領域において高誘電率且つ低誘電正接を示し、誘電特性は温度や湿度に影響され難い。また、高い耐熱性、ガラス転移温度及び分解開始点温度を示す。そして、上記積層体においては、シート状樹脂硬化物と金属箔との接着性が特に良好である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる樹脂組成物、樹脂硬化物、シート状樹脂硬化物及び積層体の好適な実施形態について説明する。
【0024】
先ず、樹脂組成物について説明する。樹脂組成物が含有するエポキシ樹脂は、エポキシ基を1以上有した化合物であればよいが、分子量及び架橋度の観点からはエポキシ基を2以上有した化合物が好ましい。
【0025】
エポキシ化合物としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール変性ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニル型エポキシ樹脂等のフェノール系グルシジルエーテル型エポキシ樹脂;ポリプロピレングリコールグルシジルエーテル、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のアルコール系グルシジルエーテル型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ナフタレン骨格を有するナフタレン型エポキシ樹脂;ジヒドロキシベンゾピラン型エポキシ樹脂;ジヒドロキシジナフタレン型エポキシ樹脂;ヘキサヒドロ無水フタル酸やダイマー酸等を原料としたグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノフェニルメタン等のポリアミンを原料としたグリシジルアミン型エポキシ樹脂;脂環式型エポキシ樹脂;臭素化エポキシ樹脂及びその混合物等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0026】
樹脂組成物が含有する活性エステル化合物は、上記エポキシ樹脂と反応して、例えば、以下に示す反応スキームを経てエポキシ樹脂の硬化物を与える化合物であり、フェノール性水酸基を有する化合物と、該フェノール性水酸基と反応してエステル結合を形成する基を2以上有する化合物とを反応させて得られる化合物である。ここで、フェノール性水酸基と反応してエステル結合を形成する基としてはカルボキシル基やハロホルミル基(クロロホルミル基等)が挙げられる。なお、下記一般式(a)で表される化合物はエポキシ樹脂に該当し、R10は2価の有機基を示す、また、下記一般式(b)で表される化合物は活性エステル化合物に該当し、R1及びR2は上記と同義である。そして、下記一般式(c)で表される化合物は両化合物の反応により生じた反応生成物(硬化物)である。
【0027】
以下の反応スキームは、(a)で表される化合物2モルに対して(b)で表される化合物を1モル反応させたときの典型的な反応例を示すものであるが、(c)の化学構造で明らかなように、反応により開環したエポキシ基には水酸基が生じていない。このように、エポキシ樹脂におけるエポキシ基と活性エステル化合物におけるエステル結合は1:1で反応に寄与する。
【化7】
Figure 0003947464
【0028】
活性エステル化合物としては、上記一般式(1)で表される芳香族系活性エステル化合物が好ましい。そして、一般式(1)におけるR1としては、以下の基のいずれかが特に好適である。なお、以下の基において、A及びBは、それぞれ独立にハロゲン原子又はアルキル基を示し、m1は0〜5の整数、m2は0〜4の整数、m3は0〜3の整数、をそれぞれ示す。
【化8】
Figure 0003947464
【0029】
一般式(1)においてkが2である場合は、R2は以下の基のいずれかが特に好適である。
【化9】
Figure 0003947464
【0030】
また、一般式(1)においてkが3である場合は、R2は以下の基が好ましく、
【化10】
Figure 0003947464
kが4である場合は、R2は以下の基のいずれかが好ましい。
【化11】
Figure 0003947464
【0031】
上記式中D、E及びGは、それぞれ独立にハロゲン原子又はアルキル基を示し、Tはエーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、スルホン結合(−SO2−)又はカルボニル結合(−CO−)を示す。また、n1、n2及びn3はそれぞれ独立に0〜4の整数、n4及びn5はそれぞれ独立に0〜3の整数、n6は0〜2の整数、をそれぞれ示す。
【0032】
活性エステル化合物の合成法としては、無水酢酸法、界面法、直接法等の公知の合成法が採用できる。
【0033】
無水酢酸法では、フェノール性水酸基を有する化合物(以下「フェノール系化合物」という。)を、例えば過剰の無水酢酸によりアセチル化した後、2以上のカルボキシル基を有する化合物(以下、「多価カルボン酸」と呼ぶ。)と脱酢酸反応を行うことにより、活性エステル化合物を得る。無水酢酸は、充分なアセチル化を行う目的からフェノール性水酸基と等モル以上用いることが好ましい。
【0034】
界面法では、例えば、多価カルボン酸の酸塩化物を含む有機相と、フェノール系化合物を含む水相とを接触させて、活性エステル化合物を得る。有機相に用いる溶媒としては、多価カルボン酸の酸塩化物を溶解する非水溶性の溶媒が用いられ、例えば、トルエン、ヘキサン等が好ましい。
【0035】
活性エステル化合物の合成に用いられる多価カルボン酸としては、脂肪族系多価カルボン酸及び芳香族系多価カルボン酸が挙げられる。多価カルボン酸として脂肪族系多価カルボン酸を用いた場合は、エポキシ樹脂との相溶性を向上させることができ、芳香族系多価カルボン酸を用いた場合は、樹脂組成物の硬化物の耐熱性を向上させることが可能になる。
【0036】
脂肪族系多価カルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、アコニット酸、トリカルバリル酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、4−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等の飽和若しくは不飽和の脂肪族多価カルボン酸又はその無水物若しくは酸塩化物が挙げられる。
【0037】
芳香族系多価カルボン酸としては、安息香酸、メチル安息香酸、ジメチル安息香酸、トリメチル安息香酸等の安息香酸類、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸等のナフトエ酸類、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のベンゼンジカルボン酸又はその酸無水物若しくは酸塩化物、トリメリット酸、トリメシン酸等のトリカルボン酸又はその酸無水物若しくは酸塩化物、ピロメリット酸や3,3',4,4'−ビフェニレンテトラカルボン酸等のテトラカルボン酸又はその酸無水物、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸又はその酸無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はその酸無水物等が挙げられる。
【0038】
活性エステル化合物の原料に用いられるフェノール系化合物としては、樹脂組成物の硬化物の耐熱性及び硬化反応における反応性の観点から、芳香環を1〜3個有するフェノール系化合物が好ましい。
【0039】
フェノール性水酸基を有する芳香族化合物としては、フェノール、クレゾール、キシレノール等のフェノール類、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、メチルヒドロキノン等のベンゼンジオール類、フロログルシン等のベンゼントリオール類、α−ナフトール、β−ナフトール等のナフトール類、ナフタレンジオール類、o−フェニルフェノール、2,2'−ジヒドロキシビフェニルや2,2',4,4'−テトラメチルビフェノール等のビフェノール類、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。
【0040】
次に、樹脂組成物に含まれる誘電体セラミック粉末について説明する。
誘電体セラミック粉末は、100MHz以上(好ましくはギガHz帯)の高周波領域において、上記エポキシ樹脂と活性エステル化合物との反応生成物及び任意添加成分であるポリアリレートよりも大きい誘電率及びQ値(誘電正接の逆数)を示す誘電体セラミック粉末が好ましく、1種又は複数種を用いることができる。
【0041】
かかる誘電体セラミック粉末としては、マグネシウム、ケイ素、アルミニウム、チタン、亜鉛、カルシウム、ストロンチウム、ジルコニウム、バリウム、スズ、ネオジム、ビスマス、リチウム、サマリウム及びタンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属を含む金属酸化物粉末が挙げられる。
【0042】
好適な誘電体セラミック粉末としては、サファイア等の単結晶粉末や多結晶のアルミナ粉末が挙げられ、更に好適なものとして、Mg2SiO4[ε=7、Q=20000]、Al2O3[ε=9.8、Q=40000]、MgTiO3[ε=17、Q=22000]、ZnTiO3[ε=26、Q=800]、Zn2TiO4[ε=15、Q=700]、TiO2[ε=104、Q=15000]、CaTiO3[ε=170、Q=1800]、SrTiO3[ε=255、Q=700]、SrZrO3[ε=30、Q=1200]、BaTi2O5[ε=42、Q=5700]、BaTi4O9[ε=38、Q=9000]、Ba2Ti9O20[ε=39、Q=9000]、Ba2(Ti,Sn)9O20[ε=37、Q=5000]、ZrTiO4[ε=39、Q=7000]、(Zr,Sn)TiO4[ε=38、Q=7000]、BaNd2Ti5O14[ε=83、Q=2100]、BaNd2Ti4O12[ε=92、Q=1700]、BaSm2TiO14[ε=74、Q=2400]、Bi2O3-BaO-Nd2O3-TiO2系[ε=88、Q=2000]、PbO-BaO-Nd2O3-TiO2系[ε=90、Q=5200]、(Bi2O3、PbO)-BaO-Nd2O3-TiO2系[ε=105、Q=2500]、La2Ti2O7[ε=44、Q=4000]、Nd2Ti2O7[ε=37、Q=1100]、(Li,Sm)TiO3[ε=81、Q=2050]、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3[ε=25、Q=35000]、Ba(Zn1/3Ta2/3)O3[ε=30、Q=14000]、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3[ε=41、Q=9200]、Sr(Zn1/3Nb2/3)O3[ε=40、Q=4000]、Ba(Mg1/3Nb2/3)O3[ε=12、Q=24000]、Ba(Co1/3Mg1/3Nb1/3)O3[ε=32、Q=11500]、Ba(Co1/3Mg1/3Ta1/3)O3[ε=24、Q=38500]の組成を主成分とする誘電体セラミック粉末が挙げられるが、これに限定されるものではない。なお、上記ε値及びQ値は誘電体共振器法によりギガHz帯で測定したものである。
【0043】
誘電体セラミック粉末として特に好ましいものは、TiO2、CaTiO3、SrTiO3、BaO-Nd2O3-TiO2系、BaO-CaO-Nd2O3-TiO2系、BaO-SrO-Nd2O3-TiO2系、BaO-Sm2O3-TiO2、BaTi4O9、Ba2Ti9O20、Ba2(Ti,Sn)9O20系、MgO-TiO2系、ZnO-TiO2系、MgO-SiO2系、Al2O3の組成を主成分とする誘電体セラミック粉末である。
【0044】
誘電体セラミック粉末の平均粒径は、0.01〜100μmが好ましく、0.2〜20μmが更に好ましい。平均粒径が0.01μm未満の場合は樹脂組成物の粘度の増加や流動性の低下が生じる場合があり、接着性を示すシート状樹脂硬化物として使用することが困難になる傾向にある。一方、平均粒径が100μmを超す場合は、樹脂組成物作製時の誘電体セラミック粉末の沈降等の問題が生じる可能性がある。
【0045】
次に、樹脂組成物の任意添加成分であるポリアリレート(芳香族ポリエステル)について説明する。
【0046】
ポリアリレートは、上述のように−X−Y−からなる繰り返し単位からなるものが好ましく、誘電率及び誘電正接が低いものが好ましい。ポリアリレートは界面重合法や溶液重合法により得ることができるが、純度が高く誘電正接が低いポリアリレートが短時間で得られることから、界面重合法によるものが好適である。
【0047】
界面重合法では、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸からなる群から選はれる1種以上のジカルボン酸のハロゲン化物を、有機溶剤溶液及び下記一般式(3a)で示される2価フェノール化合物のフェノラートイオンと接触させ、界面重縮合を生じせしめポリアリレートを得ることが好ましい。なお、一般式(3a)中のR11、R12、Z、p及びqについては上記と同義である。また、上記反応において、ジカルボン酸ハロゲン化物中のテレフタル酸ハロゲン化物の割合は40モル%以下でなければならない。
【化12】
Figure 0003947464
【0048】
上記反応は、ジカルボン酸ハロゲン化物をトルエンや塩化メチレン等の有機溶剤に溶解させ、上述の2価フェノールをアルカリ金属の水溶液に各々0.1〜2モル/Lの節囲で溶解させ、これら2液を接触させることにより、ジカルボン酸ハロゲン化物と、2価フェノールを界面重合させることがより好ましい。
【0049】
この場合において、有機溶剤に相間移動触媒を添加すると反応が促進されるため好適である。相間移動触媒としては、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム等のアンモニウム塩、臭化テトラブチルホスホニウム等のホスホニウム塩が挙げられる。
【0050】
界面重合を行う場合には用いる水の酸素を予め除去しておくことが好ましい。酸素の除去により得られるポリアリレートの着色が抑制できる。また、反応系には界面活性剤を添加することも可能である。重縮合反応方式はバッチ式でも連続式でもよく、反応温度は、−5〜100℃の温度であって有機溶剤の沸点を超えない温度が好ましく、0〜80℃が特に好ましい。
【0051】
次に、必須成分であるエポキシ樹脂、活性エステル化合物及び誘電体セラミック粉末、並びに任意添加成分であるポリアリレートの配合量について説明する。
【0052】
活性エステル化合物の配合量は、エステル当量が、エポキシ樹脂のエポキシ当量の0.3〜4.0倍当量(より好ましくは、0.8〜3.0倍当量)となる量が好ましい。活性エステル化合物のエステル当量が0.3倍当量未満である場合は、エポキシ樹脂の硬化が不充分になる傾向にあり、4.0倍当量を超す場合は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との反応生成物の誘電率が充分に低くならない傾向にある。
【0053】
ポリアリレートを添加する場合は、ポリアリレートの配合量は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との合計100重量部に対して5〜70重量部が好ましい。ポリアリレートの配合量が5重量未満の場合は、ポリアリレートを添加にもかかわらず樹脂組成物の粘度が充分に高くならず、塗工性に問題が生じる場合がある。ポリアリレートの配合量が70重量部を超すと樹脂組成物の流動性が低下しすぎて接着性等が不充分になる場合がある。
【0054】
誘電体セラミック粉末の配合量は、エポキシ樹脂及び活性エステル化合物の合計100体積部(ポリアリレートを含む場合は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物とポリアリレートの合計100体積部)に対して、5〜185体積部であることが好ましく、10〜150体積部であることがより好ましい。
【0055】
次に、樹脂組成物に添加可能なその他の添加剤について説明する。
本発明の樹脂組成物には、カップリング剤、硬化促進剤、難燃剤、可とう性付与剤及び有機溶剤からなる群より選ばれる少なくとも1つの添加剤を添加可能である。
【0056】
カップリング剤を樹脂組成物に添加することにより、誘電体セラミック粉末と、エポキシ樹脂若しくは活性エステル化合物又はこれらの反応生成物との密着を高め、吸水を抑えることが可能になる。
【0057】
好適なカップリング剤としては、クロロシラン系、アルコキシシラン系、有機官能性シラン系、シラザン系シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。カップリング剤は必要とされる特性に応じて単独で用いてもよく或いは2種類以上を併用してもよい。本発明の樹脂組成物をプリント基板、電子部品、素子等に適用する場合は、リフロー等の耐熱性が要求されるため、有機官能性シラン系、アルコキシシラン系カップリング剤を使用することが好ましい。
【0058】
カップリング剤の少なくとも一部は、誘電体セラミック粉末の表面に結合又は吸着していることが好ましい。すなわち、カップリング剤は、誘電体セラミック粉末と、エポキシ樹脂若しくは活性エステル化合物又はこれらの反応生成物との界面に存在することが好ましい。カップリング剤が界面に存在することにより界面における濡れ性や接着性を向上させることができ、樹脂組成物の硬化物の材料強度が向上させることができるとともに、吸水等を抑制することも可能になる。
【0059】
誘電体セラミック粉末に結合又は吸着させるカップリング剤の量は、使用する誘電体セラミック粉末の粒径や形状、添加するカップリング剤の種類等により適宜決定することができるが、誘電体セラミック粉末100重量部に対して0.1〜5重量部とすることが好ましい。また、誘電体セラミック粉末にカップリング剤を結合又は吸着させる方法(表面処理方法)としては、乾式法、湿式法、スプレー法、インテグラルブレンド法等が挙げられる。
【0060】
硬化促進剤を樹脂組成物に添加することにより、エポキシ樹脂と活性エステル化合物の反応を促進させることができる。
【0061】
使用可能な硬化促進剤としてはエポキシ樹脂の一般的な硬化促進剤を用いることができ、具体的には、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール等のイミダゾール化合物;トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン化合物;トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト等の有機ホスファイト化合物;エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等のホスホニウム塩;トリエチルアミン、トルブチルアミン等のトリアルキルアミン;1,8ジアザシクロ(5.4.0)−ウンデセン−7(BDU)等のアミン類;BDUとテレフタル酸や2,6−ナフタレンカルボン酸との塩;テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、ベンジルトルメチルアンモニウムクロリド等の第4級アンモニウム塩;3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、3−(4−メチルフェニル)−1,1−ジメチル尿素、3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、3−(3,4−ジクロロフェニル)−ジメチル尿素等の尿素化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基類;カリウムフェノキシドやカリウムアセテート等のクラウンエーテル塩等が挙げられる。これらは単独若しくは2種以上の混合物として用いることができる。
【0062】
硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物の合計100重量部に対して0.005〜10.0重量部が好ましい。硬化促進剤の配合量が0.005重量部未満では硬化反応が遅く、10.0重量部を超すと樹脂組成物の保存安定性が低下し、エポキシ樹脂の自己重合が優先される場合がある。
【0063】
難燃剤は、樹脂組成物やその硬化物が難燃性の要求される用途に適用される場合に添加することが好ましい。難燃剤の種類は反応系難燃剤及び添加系難燃剤に大別できる。反応系難燃剤としては、主剤として適用されるものとして、臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂、臭素化フェノール樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂が挙げられ、硬化剤として適用されるものとしてクロレンド酸無水物、テトラブロモ無水フタル酸が挙げられる。一方、添加系難燃剤としてはハロゲン系、リン酸系、チッソ系、金属塩系、水和金属系、無機系の難燃剤等が挙げられる。上記難燃剤は1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0064】
難燃剤の配合量は、エポキシ樹脂及び活性エステル化合物の合計100重量部(ポリアリレートを含む場合は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物とポリアリレートの合計100重量部)に対して、5〜50重量部が好ましい。但し、ポリアリレートや誘電体セラミック粉末は難燃性の効果を有しているために、これらの配合量が多い場合は、その量に応じて適宜難燃剤の配合量を減じることができる。また、難燃性の配合量は、UL94における難燃性の要求(例えば、UL94の5V、V−0、V−1、V−2、HB等のクラスや難燃性の認定を取得するための材料の厚さ)にしたがっても適宜変更できる。
【0065】
可とう性付与剤を樹脂組成物に添加することにより、硬く脆い樹脂組成物の硬化物の靭性を高めることができる。
【0066】
可とう性付与剤としては、ダイマー酸変性等がなされた脂環式エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、ポリブタジエン、水添ポリブタジエン、ゴム変性エポキシ樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。可とう性付与剤の配合量は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物の合計100重量部に対して5〜100重量部が好ましい。
【0067】
有機溶剤を樹脂組成物に添加することにより、樹脂組成物の粘性や流動性を調整することが可能なる。有機溶剤としては、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルアセトイアミド、ジオキンランが挙げられる。有機溶剤の配合量は、必要とする粘度に応じて適宜決定することができる。
【0068】
次に、本発明の樹脂硬化物、シート状樹脂硬化物及び積層体について説明する。
【0069】
本発明の樹脂組成物は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との硬化反応を部分的に完了させてなる樹脂硬化物と、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との硬化反応を完了させてなる樹脂硬化物とに大別される。ここで「硬化反応が完了した」とは、示差走査熱量計(DSC)を用いた場合に、反応に伴う熱の収支が見られなくなった状態をいい、かかる状態は、例えば、樹脂組成物を硬化温度で充分に加熱することにより達成される。一方「硬化反応が部分的に完了した」とは、硬化反応は一部進行しているものの、DSCを用いた場合に、反応に伴う熱の収支が観察される状態をいい、かかる状態は、例えば、樹脂組成物を硬化温度で短時間加熱することにより到達される。
【0070】
エポキシ樹脂と活性エステル化合物との硬化反応を部分的に完了させてなる樹脂硬化物は、例えば、シート状に成形してシート状樹脂硬化物(半硬化接着シート)として使用することができる。また、プリプレグとして使用することもでき、その場合はプリプレグを複数枚積層したものを加熱加圧条件で硬化することにより成形物を作製できる。上記樹脂硬化物は更に、シート状樹脂硬化物の片面若しくは両面に金属箔を接合して積層体とすることもできる。かかる積層体は単独で加熱硬化することによりプリント配線板用の単層積層板とすることができ、複数重ねて加熱硬化することによりプリント配線板用の多層積層板とすることができる。
【0071】
一方、エポキシ樹脂と活性エステル化合物との硬化反応を完了させてなる樹脂硬化物は、例えば、高誘電率且つ低誘電正接のシート状樹脂硬化物(シート硬化物)として使用することができ、シート状樹脂硬化物の片面若しくは両面に金属箔を接合したものは、そのままプリント配線板用の積層板として使用できる。
【0072】
上記いずれの場合も、銅、ニッケル、クロム、金、銀、錫、ニッケル−クロム等からなる金属箔が適用可能である。なお、これらの金属箔のなかでは銅箔が好ましい。また、金属箔の厚さは1〜70μmが好ましく、金属箔の作製方法とは、電解、圧延、スパッタ、蒸着いずれの方式であってもよく、要求される厚みや特性によって適時選択することができる。
【0073】
シート状樹脂硬化物は、本発明の樹脂組成物を有機溶剤(テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルアセトイアミド、ジオキンラン等)に混練してスラリー化してペーストとし、これを塗工して乾燥することにより製造することができる。なお、乾燥を硬化温度で充分な時間をかけて行えば、上記シート硬化物が得られ、乾燥を低温又は短時間で行えば接着性半硬化シートが得られる。また、混練はボールミルや撹拌機等の公知の装置を用いて行うことができる。
【0074】
ペースト状にした樹脂組成物を塗工する方法としては、ドクターブレード制御による方式、スプレー方式、カーテンコート方式、スピンコート方式、スクリーン印刷方式等の公知の方法が採用でき、必要とされる厚さ、精度、材料供給形態(ロール状、シート状等)に応じて適時選択すればよい。塗工される樹脂組成物の厚さは、乾燥後で5〜200μmが好ましく、配合する誘電体セラミック粉末の最大粒径の2倍以上の厚さとすることが好ましい。
【0075】
樹脂組成物の厚さを誘電体セラミック粉末の最大粒径の2倍未満とした場合や乾燥後の厚さを5μm未満とした場合は、塗工の際の塗工性、平滑性、硬化物の絶縁性に問題が生じる場合がある。一方、乾燥後の厚さを200μm超とした場合は、残存する有機溶剤を除去することが困難となる。したがって、乾燥後厚さが200μmを超えるシート状樹脂硬化物を得る場合は、薄厚のものに重ね塗りする方法を採用すべきである。
【0076】
乾燥条件は、樹脂組成物の組成、厚さ、使用する有機溶剤等によって適宜決定できるが、50〜150℃で1〜60分行うことが好ましい。また、必要に応じて温度を何段階かにわけるステップ乾燥を行ってもよい。なお、塗工は、上述した金属箔を始め、PET、PI,PPS、LCPからなるフィルム上に行うことができる。また、シート状樹脂硬化物を得るに当たり、高温真空プレスを行うことが好ましく、その条件としては150〜250℃、0.5〜20時間、圧力1.5〜6.0MPaが好適である。そして、必要に応じてステップキュアや30torr以下の減圧にすることもできる。
【0077】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0078】
(製造例A:活性エステル化合物の合成)
窒素導入管を備えた2Lのセパラブルフラスコに、蒸留水900mL及び水酸化ナトリウム0.5833モル(23.33g)を入れ、窒素導入管より窒素を充分にバブリングさせ、蒸留水中及び反応系内の酸素を除去した。そこへ、α−ナフトール0.54モル(77.85g)を1時間かけて溶解させ、α−ナフトール溶液を得た。これとは別に、60℃まで昇温した別のフラスコにトルエン600mLを入れ、イソフタル酸クロライド(東京化成工業株式会社製)0.27モル(54.82g)を溶解させた。
【0079】
このイソフタル酸クロライド溶液を60℃に昇温し、ファードラー翼にて300回転で撹拌している上記α−ナフトール溶液中に15秒かけて滴下し、そのままの回転数で4時間保持し反応させた。反応終了後、静置分液し水相を取り除いた。トルエン相について0.5%炭酸ソーダ水にて洗浄30分と静置分液とを3回繰り返した後、脱イオン水にて洗浄30分と静置分液とを3回繰り返した。その後、昇温してトルエンを400mL程度除去し濃縮した後、ヘプタン600mLを15秒で滴下し、ジ(α−ナフチル)イソフタレートを析出させた。これを濾過して、300mLのメタノールで30分室温にて洗浄し、濾過−乾燥により、活性エステル化合物であるジ(α−ナフチル)イソフタレート106gを得た。エステル化率は99.8%であった。以下、得られたジ(α−ナフチル)イソフタレートを「IAAN」と呼ぶ。
【0080】
(製造例B:ポリアリレートの合成)
1.031kgの塩化イソテレフタロイル、0.258kgの塩化テレフタロイル、0.057kgの塩化メチルトトリオクチルアンモニウム及び27.3kgのトルエンからなる溶液と、1.540kgの3,3'−5,5'−テトラメチルビフェノール、0.648kgの水酸化ナトリウム及び19.2kgの脱酸素水からなる溶液を100L釜の中で11℃にて30分間、撹拌混合し接触させた。
【0081】
生成液を静置分離後、水相を除去し、次いでトルエン相を3回繰り返し水で洗浄した。続いて得られたトルエン相に、貧溶媒であるメタノールを各々10L/分、100L/分の速度で供給し、連続式剪断機(太平洋機工製ファインフローミルFM−25、ブレード周速=15m/秒)に連続的に通じて、沈殿操作(ポリアリレートの析出)を行った。次いで得られたポリアリレートを濾材上に捕集し、釜中で80℃の温水で30分間洗浄、濾過を3回繰り返し、その後、乾燥してポリアリレートを得た。クロロホルム中(0.1g/dL)30℃で、ウベローデ粘度計にて決定したポリアリレートのインヘレント粘度は、1.5dL/gであった。以下、得られたポリアリレートを「ポリアリレート1」と呼ぶ。
【0082】
(実施例A1)
BaNd2TiO4系誘電体セラミック粉末(平均粒径1.6μm、ギガHz帯における誘電特性:ε90/Q1700、TDK(株))177重量部、有機溶剤であるテトラヒドロフラン620重量部、カップリング剤であるKBM573(信越化学工業(株))0.9重量部を5リットルビーカに入れ、撹拌機を用いて4時間撹拌処理を行った。その後エポキシ樹脂であるEPICLON HP7200H(大日本インキ化学工業(株))174重量部、活性エステル化合物であるIAAN158重量部、難燃剤であるEPICLON152(大日本インキ化学工業(株))48重量部、硬化促進剤であるキュアゾール2E4MZ(四国化成工業(株))1.1重量部を添加し、完全に溶解、分散するまで撹拌を行い、ペースト(ペーストA)を得た。
【0083】
一方、ポリアリレート1の67重量部と有機溶剤であるテトラヒドロフラン840重量部を2リットルビーカに入れて完全にポリアリレートが溶解、分散するまで撹拌を行い、ペースト(ペーストB)を得た。
【0084】
次いで、上記ペーストBをペーストAのビーカ中に入れて、完全に分散するまで撹拌を行ないペースト(ペーストC)を得た。
【0085】
このペーストCを18μm電解銅箔(CF−T9、福田金属箔工業(株))若しくは50μmPETフィルム上にドクターブレードを用いて塗工し、50℃/10分+120℃/10分の乾燥処理を行った。得られた樹脂組成物の厚さは50μmであった。これを12枚重ねて高温真空プレス機(KVHC型、北川精機(株))にて、「2℃/分にて30℃から150℃まで昇温後、60分保持した後3℃/分にて190℃まで昇温し60分保持する温度プロファイル、3MPaの圧力、30torr以下の真空度」の条件にてプレスを行った。プレス後に得られた樹脂組成物の硬化物の厚さは500μmであった。
【0086】
(実施例A2〜A11)
表1に記載の材料を同表記載の重量用いた他は実施例A1と同様にして、BaNd2TiO4系誘電体セラミック粉末を含む硬化物を得た。
【0087】
(実施例B1〜B8)
表2に記載の材料を同表記載の重量用いた他は実施例A1と同様にして、Ba2Ti9O20系誘電体セラミック粉末(平均粒径1.7μm、ギガHz帯における誘電特性:ε39/Q9000、TDK(株))を含む硬化物を得た。
【0088】
(実施例C1〜C8)
表3に記載の材料を同表記載の重量用いた他は実施例A1と同様にして、Al2O3系誘電体セラミック粉末(平均粒径2.2μm、ギガHz帯における誘電特性:ε9.8/Q40000、TDK(株))を含む硬化物を得た。
【0089】
(比較例1)
表2に記載の材料を同表記載の重量用いた他は実施例B5と同様にして、エポキシ樹脂及び活性エステル化合物に代えて332gのポリビニルベンジルエーテルを含む硬化物を得た。
【0090】
実施例A1〜A11、B1〜B8及びC1〜C8で得られた硬化物を用いて以下の方法により誘電率、誘電正接、ガラス転移温度及び吸水率を求めた。
【0091】
(誘電率及び誘電正接)
硬化物を、長さ100mm、幅1.5mm、厚さ0.5mmの棒状試料とし、空洞共振器摂動法(TDK(株)開発高周波誘電特性測定装置、ヒューレットパッカード(株)製83620A及び8757Dを使用)にて2GHzの周波数にて誘電率及び誘電正接の測定を行った。
【0092】
(ガラス転移温度)
JIS C6481の測定方法に準拠し、DSC−50(島津製作所製)を用いて、10℃/分の昇温にて30℃から200℃の温度範囲で測定を行い、発熱、吸熱曲線のオンセット及びエンドセットの中点温度を計算しガラス転移温度を求めた。
【0093】
(吸水率)
硬化物を、長さ50mm、幅50mm、厚さ0.5mmの平板状試料とし、120℃/1時間の減圧乾燥(減圧度5torr以下)を行い、25℃/60%RHに保たれた定温定湿槽に1時間放置した後、精密天秤(ER−182A、研精工業(株))にて初期重量を測定した。その後85℃/85%RHの高温高湿槽に24時間放置して当該槽より取り出し、25℃/60%RHに保たれた定温定湿槽に1時間放置した後、上記精密天秤にて試験後重量を測定した。吸水率は下記式より算出した。
吸水率(%)=(試験後重量−初期重量)/初期重量×100
【0094】
また、実施例A1〜A11、B1〜B8及びC1〜C8において得られたペーストC(又はペーストC該当物)を用いて、以下の方法により流動性の試験を行った。
【0095】
(流動性)
18μm電解銅箔上に、長さ100mm、幅100mm、厚さ0.05mmとなるようにペーストC(又はペーストC該当物)を塗工し、50℃/10分+120℃/10分にて乾燥処理を行い、樹脂付銅箔を作製した。この樹脂付き銅箔のおもて面及び裏面にリリースフィルム、治具板(厚さ:2mm)及びクッション材を順次重ねて、高温真空プレス機(KVHC型、北川精機(株))にて、「2℃/分にて30℃から150℃まで昇温後60分保持の温度プロファイル、3MPaの圧力、30torr以下の真空度」の条件でプレスを行い、プレス後の寸法変化を測定し、下記式により流動性を算出した。
流動性(%)=(プレス後面積−プレス前面積)/プレス前面積×100
【0096】
上記試験の結果を樹脂組成物の組成とともに以下の表1〜表3に示す。なお、上記条件で測定した誘電率の値が3.0以上であれば高誘電率であるということができ、誘電正接が0.0045以下であれば低誘電正接であるということができる。また、ガラス転移温度が130℃以上であれば当該温度が高いということができ、吸水率の値が0.20%以下であれば吸水率が低いということができる。表1〜表3の流動性の欄には○及び△を記載しているが、○は流動性が101%以上を意味し、△は流動性が100.1%以上101%未満を意味する。
【0097】
【表1】
Figure 0003947464
【0098】
【表2】
Figure 0003947464
【0099】
【表3】
Figure 0003947464
【0100】
実施例B5及び比較例1については、曲げ強度(JIS C6481に準拠)、曲げ弾性率(JIS C6481に準拠)及び銅箔はく離強度(JIS C6481に準拠)を測定した。得られた結果を以下の表4に示す。また、実施例B5については、誘電率を測定したサイズの棒状試料を125℃で1000時間加熱し、加熱開始から240時間後、500時間後及び1000時間後の誘電率を上記と同様の条件で測定し、加熱を行わないで測定した誘電率との差を求めた。得られた結果を図1に示す。図1に示されるように、実施例B5の硬化物については、高温に長時間保持した場合の誘電率の上昇は僅かであった。
【0101】
【表4】
Figure 0003947464
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ギガHzの周波数領域において高誘電率且つ低誘電正接を示すとともに、曲げ強度、曲げ弾性率及び銅箔に対する接着性においても優れた材料を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂組成物の硬化物を125℃で加熱した場合の経時的な誘電率の上昇を示す図である。

Claims (17)

  1. フェノール性水酸基を有する化合物及び該フェノール性水酸基と反応してエステル結合を形成する基を2以上有する化合物を反応させてなる活性エステル化合物と、エポキシ樹脂と、からなる硬化性混合物と、
    前記硬化性混合物に配された誘電体セラミック粉末と、
    ポリアリレートと、を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記活性エステル化合物が、下記一般式(1)で表される芳香族系活性エステル化合物であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
    Figure 0003947464
    [式中、kは2〜4の整数を示し、
    1は、ハロゲン原子及びアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよいナフチル基、又は、
    ハロゲン原子、アルキル基及びフェニル基(該フェニル基はハロゲン原子及び/又はアルキル基で置換されていてもよい。)からなる群より選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよいフェニル基、を示し、
    2は、1〜3個の芳香環(該芳香環はハロゲン原子及び/又はアルキル基で置換されていてもよい。)を含む2〜4価の基を示す。
    但し、R2が芳香環を複数含む場合は、当該複数の芳香環は、縮合環を形成しているか、エーテル結合、チオエーテル結合、スルホン結合、カルボニル結合及び単結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合で結合している。]
  3. 前記誘電体セラミック粉末は、マグネシウム、ケイ素、アルミニウム、チタン、亜鉛、カルシウム、ストロンチウム、ジルコニウム、バリウム、スズ、ネオジム、ビスマス、リチウム、サマリウム及びタンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属を含む金属酸化物粉末であって、誘電率が3.7〜300であり、Q値が500〜100,000である金属酸化物粉末であることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 前記誘電体セラミック粉末の含有量は、前記エポキシ樹脂及び前記活性エステル化合物の合計100体積部に対して、5〜185体積部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ポリアリレートは、構造単位X及び構造単位Yから構成された−X−Y−で表される繰り返し単位が複数反復してなるものであり(複数存在する当該構造単位X及び構造単位Yのそれぞれは、同一でも異なっていてもよい。)、
    前記構造単位Xは、下記式(2)で表されるフタロイル基、イソフタロイル基又はテレフタロイル基であり(当該フタロイル基、イソフタロイル基及びテレフタロイル基の合計モル数に占めるテレフタロイル基のモル数は、40モル%未満である。)、
    Figure 0003947464
    前記構造単位Yは下記一般式(3)で表される2価基であることを特徴とする請求項1 〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    Figure 0003947464
    [式中、R 11 及びR 12 は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子、Zは、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、スルホン結合又はカルボニル結合、p及びqはそれぞれ独立に0〜4の整数、をそれぞれ示す。但し、前記ポリアリレートにおいてR 11 、R 12 及びZが複数存在するときは、R 11 、R 12 及びZはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  6. 前記R 11 及び前記R 12 がメチル基であり、前記Zが単結合であることを特徴とする請求項5記載の樹脂組成物。
  7. 前記誘電体セラミック粉末の含有量は、前記エポキシ樹脂、前記活性エステル化合物及び前記ポリアリレートの合計100体積部に対して、5〜185体積部であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. カップリング剤、硬化促進剤、難燃剤、可とう性付与剤及び有機溶剤からなる群より選ばれる少なくとも1つの添加剤を更に含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  9. 前記カップリング剤の少なくとも一部は、前記誘電体セラミック粉末の表面に結合又は吸着していることを特徴とする請求項8記載の樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物における、前記エポキシ樹脂と前記活性エステル化合物との硬化反応を部分的に完了させてなる樹脂硬化物。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物における、前記エポキシ樹脂と前記活性エステル化合物との硬化反応を完了させてなる樹脂硬化物。
  12. シート形状をなし、請求項10記載の樹脂硬化物からなることを特徴とするシート状樹脂硬化物。
  13. 5〜200μmの厚さを有することを特徴とする請求項12記載のシート状樹脂硬化物。
  14. シート形状をなし、請求項11記載の樹脂硬化物からなることを特徴とするシート状樹脂硬化物。
  15. 5〜1000μmの厚さを有することを特徴とする請求項14記載のシート状樹脂硬化物。
  16. 請求項12又は13記載のシート状樹脂硬化物と、該シート状樹脂硬化物の片面若しくは両面に接合された金属箔と、を備えることを特徴とする積層体。
  17. 請求項14又は15記載のシート状樹脂硬化物と、該シート状樹脂硬化物の片面若しく は両面に接合された金属箔と、を備えることを特徴とする積層体。
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