JP3946460B2 - 外面円筒出力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外面円筒出力装置に関し、より特定的には、円筒形の記録ドラムに装着された刷版に光ビームを照射することにより、刷版に画像を記録する外面円筒出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
刷版などの感光材料に描画を行うために、種々の画像記録装置が用いられる。このうち外面円筒出力装置は、刷版を装着するための円筒状の記録ドラムと、レーザーダイオードなどを有する記録ヘッドとを備えている。
【0003】
図8は、従来の外面円筒出力装置における記録ドラムの斜視図である。図8に示すように、刷版2は、記録ドラム1に巻き付けられ、固定クランプ4と移動クランプ5とでその両端が押圧される。記録ドラム1は、駆動手段(図示せず)によって回転軸3を中心にして回転する。この場合、装置の性能向上を図るためには、記録ドラム1を高速で回転させることが望ましい。しかし、記録ドラム1を高速で回転させると、回転軸が本来の回転軸3から外れる場合がある。そこで、従来の外面円筒出力装置では、次のようにして、記録ドラム1の動バランスを取ることが行われてきた。
【0004】
図9は、記録ドラム1の側面図である。図9を用いて、バランス補正の一例を説明する。記録ドラム1には、様々なサイズや厚さの刷版2が装着される。固定クランプ4は、記録ドラム1の外周面に固定されている。移動クランプ5は、刷版2のサイズに応じて記録ドラム1の外周面上を移動可能に形成されている。固定クランプ4と反対側の記録ドラム1の外周面には、固定クランプ4用のバランス部材8が取り付けられている。バランス部材8は、固定クランプ4とほぼ等しい偏重心を持つ。したがって、刷版2が装着されていない記録ドラム1には、固定クランプ4の遠心力に釣り合う遠心力が生じる。これにより、記録ドラム1における不釣合い力の発生を防止できる。
【0005】
また、記録ドラム1の両端面には、回転軸3を中心とした環状溝6が形成されている。各端面の環状溝6の内部には、2個の重り7a、7bが設けられている。重り7a、7bは、駆動機構(図示せず)によって環状溝6内の任意の位置に移動し、記録ドラム1の動バランスが取れる位置に固定される。これにより、記録ドラム1は、回転軸3を中心としてスムーズに回転する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したバランス補正だけでは、記録ドラム1のミスバランスを解消するために十分ではない場合がある。例えば、オペレータが刷版2の特性を入力し、その入力に基づいて重り7a、7bが移動する場合、オペレータが刷版2の特性を誤って入力すると、記録ドラム1にミスバランスが生じる。また、入力した刷版と異なる刷版が手動で誤って供給された場合にも、記録ドラム1にミスバランスが生じる。記録ドラム1にミスバランスが生じると、装置が振動し異常音を出すなどして、装置に損傷を与える可能性がある。
【0007】
それ故に、本発明は、記録ドラムのミスバランスを検出し、装置に損傷を与える前に対応策を取ることができる外面円筒出力装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、刷版に対して画像を記録する外面円筒出力装置であって、
回転軸を有し、その外周面に様々なサイズや厚みの刷版が装着可能な円筒状の記録ドラムと、
回転軸の周りに、記録ドラムを回転させる駆動手段と、
記録ドラムに形成された環状溝に配された重りを、記録ドラムに装着された刷版のサイズや厚みに応じた位置まで当該環状溝に沿って移動させることで記録ドラムの動バランスをとる重り移動機構と、
記録ドラムの回転に伴い変動する状態を検出する状態検出手段と、
状態の正常範囲を記録ドラムに装着される刷版と駆動手段の所定の回転速度に応じて設定可能に構成されており、状態検出手段による検出結果が設定された正常範囲を超えたときに異常を通知する状態比較手段と、
状態の正常範囲を状態比較手段に設定するとともに、状態比較手段から異常が通知された場合の処理を行う制御手段とを備え、
制御手段は、記録ドラムに装着された刷版に対する画像記録が開始された後に状態比較手段から異常が通知された場合に、駆動手段の回転速度を下げ、当該下げた駆動手段の回転速度に応じた状態の正常範囲を状態の正常範囲として状態比較手段に再設定することを特徴とする。
【0009】
このような第1の発明によれば、記録ドラムの回転に伴い変動する状態が検出され、検出された状態が正常範囲を越えたときに異常処理が行われる。したがって、記録ドラムのミスバランスを検出し、装置に損傷を与える前に記録ドラムの回転を停止させるなどの対応策を取ることができる。状態比較手段が異常を検出した場合には、駆動手段の回転速度が低下し、記録ドラムの回転速度も低下する。このため、記録ドラムのミスバランスが装置に与える影響が減少する。したがって、記録ドラムにミスバランスが生じたときでも、装置への損傷を防止しながら、画像の記録を続行することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、状態検出手段は、記録ドラムの回転軸に取り付けられたロータリーエンコーダを含むことを特徴とする。
【0011】
このような第2の発明によれば、ロータリーエンコーダを用いて、記録ドラムの回転速度が検出される。したがって、ロータリーエンコーダから出力されるパルス列に基づき、記録ドラムの回転速度の変動を検出し、これに基づき記録ドラムのミスバランスを検出することができる。
【0012】
第3の発明は、第2の発明において、状態比較手段は、ロータリーエンコーダから出力されたパルス列の周波数に応じた電圧を求め、求めた電圧が設定された正常範囲を超えたときに異常を通知することを特徴とする。
【0013】
このような第3の発明によれば、周波数/速度変換器とD/A変換器と電圧比較回路とを組み合わせることにより、アナログ回路を用いて状態比較手段を構成することができる。
【0014】
第4の発明は、第2の発明において、状態比較手段は、ロータリーエンコーダから一定時間内に出力されたパルスの個数を求め、求めた個数が設定された正常範囲を越えたときに異常を通知することを特徴とする。
【0015】
このような第4の発明によれば、パルスカウンタとデジタル比較回路とを組み合わせることにより、デジタル回路のみを用いて状態比較手段を構成することができる。
【0016】
第5の発明は、第1の発明において、制御手段は、状態比較手段から異常が通知された場合に、駆動手段の回転を停止させることを特徴とする。
【0017】
このような第5の発明によれば、状態比較手段が異常を検出した場合には、駆動手段の回転が停止し、記録ドラムの回転も停止する。したがって、記録ドラムにミスバランスが生じた場合には、装置に損傷を与える前に記録ドラムの回転を停止させることができる。
【0020】
第6の発明は、第1の発明において、制御手段は、予め準備されていた複数の状態の正常範囲から、記録ドラムに装着された刷版の特性と駆動手段の回転速度とに基づき選択した正常範囲を、状態比較手段に設定することを特徴とする。
【0021】
このような第6の発明によれば、刷版の特性と駆動手段の回転速度とに応じて状態の正常範囲を切り替えて、記録ドラムのミスバランスを高い精度で検出することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る外面円筒出力装置の構成を示すブロック図である。図1に示す外面円筒出力装置は、記録ドラム1、D/A変換器11、モータ制御部12、モータ13、一対のプーリ14a、14b、ベルト15、ロータリーエンコーダ16、F/V変換器17、電圧比較部18、CPU21、メモリ22、入力部23、および、表示部24を備える。
【0023】
記録ドラム1は、円筒状の形状を有しており、その両端は軸受に支持された回転軸3を中心に回転自在に支持されている。回転軸3の一端には、プーリ14a、14b、ベルト15およびモータ13からなる駆動機構が接続されている。モータ13は、モータ制御部12による制御に従って回転する。この駆動機構により、記録ドラム1は、回転軸3を中心として回転する。
【0024】
記録ヘッド(図示せず)は、記録ドラム1の外周面に対向する位置に設けられ、記録ドラム1の回転に同期して、刷版2の副走査方向へ移動する。刷版2の主走査方向における現在位置は、記録ドラム1の回転軸3に取り付けられたロータリーエンコーダ16の出力信号により求められる。刷版2の副走査方向における現在位置は、記録ヘッドの位置を検出するリニアエンコーダ(図示せず)からの出力信号により求められる。記録ヘッドは、複数のレーザダイオードを有している。レーザダイオードは供給された画像信号に従って発光し、レーザ光は刷版2に照射される。これにより刷版2には、所望の画像が記録される。
【0025】
図2は、外面円筒出力装置の主要部を示す斜視図である。図2は、記録ドラム1に対して刷版2を供給する段階を示している。刷版2は、刷版供給機構(図示せず)によって記録ドラム1に向けて搬送され、記録ドラム1上の固定クランプ4によってその先端が固定される。刷版2の先端が記録ドラム1の外周面に固定されると、記録ドラム1は、刷版2の後端が移動クランプ5によって固定されるまで回転する。刷版2の長さが、固定クランプ4から移動クランプ5までの記録ドラム1の外周面に沿った長さに一致しないときには、移動クランプ5は、記録ドラム1の外周面に沿って刷版2の後端に対応する位置まで移動する。刷版2の終端は、移動クランプ5によって固定される。
【0026】
その後、刷版2のサイズや厚さに応じて、記録ドラム1のバランス補正が行われる。バランス補正は、例えば、記録ドラム1の各端面に設けた環状溝6内を移動可能に構成された重り7を、オペレータから入力された刷版2の特性に基づき求めた位置に移動させることによって行われる。バランス補正については本発明に固有の事項はないので、その説明を省略する。
【0027】
図1に戻り、本実施形態に係る外面円筒出力装置の制御方法について説明する。CPU21は、後述するように、外面円筒出力装置の全体を制御する。メモリ22は、CPU21の作業用のメモリである。入力部23は、オペレータからの指示を入力するための操作パネルやキーなどである。入力部23は、各刷版の情報を供給する画像処理装置との通信部であってもよい。表示部24は、装置の状態を表示するためのランプやディスプレイなどである。
【0028】
D/A変換器11は、CPU21から設定された回転速度をアナログ信号に変換し、モータ制御部12に出力する。モータ制御部12は、D/A変換器11から出力されたアナログ信号に応じた電圧でモータ13を駆動する。モータ13の回転は、プーリ14a、14bおよびベルト15によって記録ドラム1に伝わる。したがって、モータ13の回転速度を制御することにより、記録ドラム1の回転速度を制御することができる。
【0029】
記録ドラム1の回転軸3の一端には、ロータリーエンコーダ16が設けられている。ロータリーエンコーダ16は、図3に示す3種類のデジタル検出信号(A相、B相およびZ相)を生成する。記録ドラム1が1回転する間に、Z相には1個のパルスが現れ、A相とB相とにはロータリーエンコーダ16の分解能に応じた個数のパルスが現れる。B相は、パルスの1/4周期分だけA相から遅れて変化する。ロータリーエンコーダ16は、A相およびB相の検出信号に基づき、A相またはB相のいずれかが変化したときにパルスが現れるパルス列PSを出力する。
【0030】
F/V変換器17は、ロータリーエンコーダ16から出力されたパルス列PSを周波数/電圧変換(F/V変換)する。すなわち、F/V変換器17は、パルス列PSの周波数に応じたアナログ電圧Vを出力する。
【0031】
外面円筒出力装置を設計するときには、記録ドラム1に各種の刷版を各種の状態で装着して各種の回転速度で回転させ、その際のアナログ電圧Vの変動を求める実験を行う。この実験結果に基づき、刷版2の特性と記録ドラム1の回転速度に応じた、電圧Vの正常範囲(Vmax、Vmin)を予め求めておく。CPU21は、求めた電圧Vの正常範囲(Vmax、Vmin)を電圧比較部18に設定する。
【0032】
電圧比較部18は、F/V変換器17から出力されたアナログ電圧Vと、CPU21から設定された許容最大値Vmaxおよび許容最小値Vminとを比較し、V>VmaxまたはV<VminであるときはHighレベル、それ以外のときはLowレベルとなるデジタル信号Sを出力する。具体的には、電圧比較部18は、レジスタとD/A変換器と電圧比較回路とを含んでいる。レジスタは、CPU21から設定された許容最大値Vmaxと許容最小値Vminとを保持する。D/A変換器は、レジスタに保持された2個の値を、それぞれの電圧レベルに変換する。電圧比較回路は、求めた2つの電圧レベルをそれぞれアナログ電圧Vと比較する。電圧比較部18は、これらの回路を用いて、V>VmaxまたはV<VminであるときにHighレベルとなる信号Sを求める。
【0033】
図4は、電圧比較部18の入出力信号を示す図である。記録ドラム1にミスバランスが生じていない場合(図4(a)の場合)、記録ドラム1は回転軸3を中心としてスムーズに回転し、その回転速度は1回転の中でもほぼ一定となる。したがって、アナログ電圧Vは設定された正常範囲の中で変動し、信号Sは常にLowレベルとなる。
【0034】
一方、記録ドラム1にミスバランスが生じた場合(図4(b)の場合)、記録ドラム1は回転軸3を外れて回転し、その回転速度は1回転の中でも周期的に変動する。したがって、アナログ電圧Vは設定された正常範囲を超えるため、信号Sは周期的にHighレベルになる。このように、記録ドラム1にミスバランスが生じたときにのみ、信号SはHighレベルになる。
【0035】
電圧比較部18から出力された信号Sは、CPU21に対する割り込み信号となる。信号SがHighレベルになると、CPU21は、ミスバランス検出時の異常処理を行う。CPU21は、例えば、モータ制御部12に対して、D/A変換器11経由で、または、直接にモータ13の回転停止を指示する。モータ制御部12は、CPU21からの指示に従いモータ13の回転を停止させ、これにより記録ドラム1の回転も停止する。このようにして本実施形態に係る外面円筒出力装置は、ロータリーエンコーダ16から出力されたパルス列PSに基づき記録ドラム1のミスバランスを検出し、装置に損傷を与える前に記録ドラム1の回転を停止させる。
【0036】
図5および図6を参照して、CPU21による処理の詳細を説明する。図5は、CPU21による刷版準備処理を示すフローチャートである。CPU21は、刷版2の特性または記録ドラム1の回転速度が切り替えられたときに、図5に示す刷版準備処理を行う。CPU21は、まず刷版のサイズや厚さなど刷版についての制御情報を受け取り(ステップS101)、次に記録ドラム1の回転速度など記録方法についての制御情報を受け取る(ステップS102)。これらの情報は、入力部23により、オペレータまたは画像処理装置から入力される。
【0037】
次に、CPU21は、オートバランス処理の開始を指示する(ステップS103)。これにより、刷版2のサイズや厚さに応じて、記録ドラム1のバランス補正が行われる。バランス補正は、上述したように、例えば、記録ドラム1の各端面に設けた環状溝6内を移動可能に構成された重り7を、オペレータから入力された刷版2の特性に基づき求めた位置に移動させることによって行われる。
【0038】
次に、CPU21は、入力された刷版2の特性と記録ドラム1の回転速度に基づき、アナログ電圧Vの正常範囲(Vmax、Vmin)を求め(ステップS104)、求めた正常範囲を電圧比較部18に設定する(ステップS105)。外面円筒出力装置では、刷版2の特性と記録ドラム1の回転速度との組み合わせは一定の数に限られる。したがって、各組み合わせについて予め実験的に求めた正常範囲をメモリ22に記憶させておき、CPU21は、入力された刷版2の特性と記録ドラム1の回転速度に基づき、予め準備された複数の正常範囲から1つを選択して電圧比較部18に設定すればよい。
【0039】
次に、CPU21は、記録ドラム1の回転速度に基づきモータ13の駆動電圧を求め(ステップS106)、求めた値をD/A変換器11経由でモータ制御部12に設定する(ステップS107)。次に、CPU21は、モータ制御部12に対して、D/A変換器11経由で、または、直接にモータ13の回転開始を指示する。これにより、記録ドラム1は回転を開始し、刷版2に対する画像の記録が開始される。
【0040】
図6は、CPU21によるミスバランス検出割り込み時の処理を示すフローチャートである。信号SがHighレベルになると、CPU21は、まずモータ制御部12に対して、D/A変換器11経由で、または、直接にモータ13の回転停止を指示する(ステップS201)。次に、CPU21は、表示部24にエラーが発生した旨を表示させる(ステップS202)。このとき、表示部24は、ミスバランス発生により記録ドラム1の回転を停止させた旨を、ランプやディスプレイを用いて表示する。
【0041】
以上に示すように、本実施形態に係る外面円筒出力装置は、刷版を装着するための記録ドラムと、記録ドラムを回転させるモータと、記録ドラムの回転速度を検出するロータリーエンコーダと、検出された記録ドラムの回転速度が正常範囲を超えたときに異常を通知する電圧比較部と、回転速度の正常範囲を電圧比較部に設定するとともに、電圧比較部から異常が通知された場合の処理を行うCPUとを備える。したがって、記録ドラムのミスバランスを検出し、装置に損傷を与える前に記録ドラムの回転を停止させるなどの対応策を取ることができる。
【0042】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る外面円筒出力装置の構成を示すブロック図である。図7に示す外面円筒出力装置は、記録ドラム1、D/A変換器11、モータ制御部12、モータ13、一対のプーリ14a、14b、ベルト15、ロータリーエンコーダ16、パルスカウンタ31、カウント値比較部32、CPU21、メモリ22、入力部23、および、表示部24を備える。
【0043】
パルスカウンタ31は、ロータリーエンコーダ16から出力されたパルス列PSに現れるパスルの個数を一定の時間ごとに数え、そのたびにカウント値Nを出力する。ここで、パルスカウンタ31は、記録ドラム1が1回転するよりも短い時間で、パルス列PSに現れるパルスの個数を数えるものとする。
【0044】
第1の実施形態と同様に、外面円筒出力装置を設計するときには、記録ドラム1に各種の刷版を各種の状態で装着して各種の回転速度で回転させ、その際のカウント値Nの変動を求める実験を行う。この実験結果に基づき、刷版2の特性と記録ドラム1の回転速度に応じた、カウント値Nの正常範囲(Nmax、Nmin)を予め求めておく。CPU21は、このようにして予め準備しておいた複数のカウント値Nの正常範囲(Nmax、Nmin)から1つを選択し、カウント値比較部32に設定する。
【0045】
カウント値比較部32は、パルスカウンタ31から出力されたカウント値Nと、CPU21から設定された許容最大値Nmaxおよび許容最小値Nminとを比較し、N>NmaxまたはN<NminであるときはHighレベル、それ以外のときはLowレベルとなるデジタル信号Sを出力する。具体的には、カウント値比較部32は、レジスタとデジタル比較回路とを含んでいる。レジスタは、CPU21から設定された許容最大値Nmaxと許容最小値Nminと保持する。デジタル比較回路は、レジスタに保持された2つの値をそれぞれカウント値Nと比較する。カウント値比較部32は、これらの回路を用いて、N>NmaxまたはN<NminであるときにHighレベルとなる信号Sを求める。このようにして求めた信号Sは、第1の実施形態と同様に、記録ドラム1にミスバランスが生じたときにのみ、Highレベルとなる。
【0046】
パルスカウンタ31およびカウント値比較部32以外の各構成要素は、第1の実施形態と同様に動作する。このようにして本実施形態に係る外面円筒出力装置は、第1の実施形態と同様に、ロータリーエンコーダ16から出力されたパルス列PSに基づき記録ドラム1のミスバランスを検出し、装置に損傷を与える前に記録ドラム1の回転を停止させる。
【0047】
なお、上述した実施形態ではいずれも、記録ドラム1のミスバランスが生じたときには、CPU21は、記録ドラム1の回転を停止すべく、モータ制御部12に回転停止を指示することとした。これに代えて、CPU21は、記録ドラム1の回転速度を落とすべく、モータ制御部12に回転速度を落とす指示を行ってもよい。この方法を採用した場合、CPU21は、モータ制御部12に回転速度を落とす指示を行い、これに伴い電圧Vまたはカウント値Nの正常範囲を再び求め、電圧比較部18またはカウント値比較部32に再設定する。記録ドラム1の回転速度が落ちると、記録ドラム1のミスバランスが装置に与える影響が減少する。したがって、記録ドラム1にミスバランスが生じたときでも、装置への損傷を防止しながら、画像の記録を続行することができる。
【0048】
また、上述した実施形態ではいずれも、ロータリーエンコーダから出力されたパルス列PSに基づき記録ドラムのミスバランスを検出することとした。これに代えて、例えば、外面円筒出力装置の筐体に振動検出センサを取付け、振動検出センサから出力された振動状態に基づき記録ドラム1のミスバランスを検出してもよい。また、上述した実施形態ではいずれも、モータ制御部12は、D/A変換器11から出力されたアナログ信号に応じた電圧でモータ13を駆動することとした。これに代えて、モータ制御部12は、CPU21から回転速度を示すデジタル信号を直接受け取り、この信号に応じた電圧でモータ13を駆動してもよい。このように振動検出センサやデジタル制御可能なモータを使用した場合も、第1および第2の実施形態と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る外面円筒出力装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す外面円筒出力装置の記録ドラムに刷版が装着される様子を示す図である。
【図3】図1に示す外面円筒出力装置のロータリーエンコーダによって生成される信号を示す図である。
【図4】図1に示す外面円筒出力装置の電圧比較部の入出力信号を示す図である。
【図5】図1に示す外面円筒出力装置のCPUによる刷版準備処理を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す外面円筒出力装置のCPUによるミスバランス割り込み発生時の処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る外面円筒出力装置の構成を示すブロック図である。
【図8】外面円筒出力装置の記録ドラムの斜視図である。
【図9】外面円筒出力装置の記録ドラムの側面図である。
【符号の説明】
1…記録ドラム
2…刷版
3…回転軸
11…D/A変換器
12…モータ制御部
13…モータ
14…プーリ
15…ベルト
16…ロータリーエンコーダ
17…F/V変換器
18…電圧比較部
21…CPU
22…メモリ
23…入力部
24…表示部
31…パルスカウンタ
32…カウント値比較部
Claims (6)
- 刷版に対して画像を記録する外面円筒出力装置であって、
回転軸を有し、その外周面に様々なサイズや厚みの前記刷版が装着可能な円筒状の記録ドラムと、
前記回転軸の周りに、前記記録ドラムを回転させる駆動手段と、
前記記録ドラムに形成された環状溝に配された重りを、前記記録ドラムに装着された刷版のサイズや厚みに応じた位置まで当該環状溝に沿って移動させることで前記記録ドラムの動バランスをとる重り移動機構と、
前記記録ドラムの回転に伴い変動する状態を検出する状態検出手段と、
前記状態の正常範囲を前記記録ドラムに装着される刷版と前記駆動手段の所定の回転速度に応じて設定可能に構成されており、前記状態検出手段による検出結果が設定された正常範囲を超えたときに異常を通知する状態比較手段と、
前記状態の正常範囲を前記状態比較手段に設定するとともに、前記状態比較手段から異常が通知された場合の処理を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記記録ドラムに装着された刷版に対する画像記録が開始された後に前記状態比較手段から異常が通知された場合に、前記駆動手段の回転速度を下げ、当該下げた駆動手段の回転速度に応じた状態の正常範囲を前記状態の正常範囲として前記状態比較手段に再設定することを特徴とする外面円筒出力装置。 - 前記状態検出手段は、前記記録ドラムの前記回転軸に取り付けられたロータリーエンコーダを含むことを特徴とする、請求項1に記載の外面円筒出力装置。
- 前記状態比較手段は、前記ロータリーエンコーダから出力されたパルス列の周波数に応じた電圧を求め、求めた電圧が設定された正常範囲を超えたときに異常を通知することを特徴とする、請求項2に記載の外面円筒出力装置。
- 前記状態比較手段は、前記ロータリーエンコーダから一定時間内に出力されたパルスの個数を求め、求めた個数が設定された正常範囲を越えたときに異常を通知することを特徴とする、請求項2に記載の外面円筒出力装置。
- 前記制御手段は、前記状態比較手段から異常が通知された場合に、前記駆動手段の回転を停止させることを特徴とする、請求項1に記載の外面円筒出力装置。
- 前記制御手段は、予め準備されていた複数の前記状態の正常範囲から、前記記録ドラムに装着された前記刷版の特性と前記駆動手段の回転速度とに基づき選択した正常範囲を、前記状態比較手段に設定することを特徴とする、請求項1に記載の外面円筒出力装置。
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