JP3945916B2 - 可動鉄心型リニアモータ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は可動鉄心型リニアモータに関し、特にたとえば永久磁石に囲まれた空隙に軸方向に変位可能な可動鉄心を配置した可動鉄心型リニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種可動鉄心型リニアモータ1は、図6および図7に要部の概略構成を示すように、4個の固定子極2を有する固定子鉄心3を積層して固定子4を構成し、各固定子極2に夫々コイル5を巻回するとともに、各固定子極2の端面に永久磁石6を装着して図示されない固定子ケースに収納される。この永久磁石6は半径方向に逆向きの磁化ベクトルを有する2つの永久磁石片6aおよび6bを軸方向に並べて接合されている。一方、固定子4の空隙7には軸部8に固定された可動鉄心9が配置されている。この可動鉄心9は軸方向に垂直な面に平行な円形状の高透磁率部材、たとえば磁性鋼板を積層して形成され、永久磁石6に囲まれた空間領域に位置している。
【0003】
このような構成において、コイル5に電流を通電すると、その電流の向きに応じて電流により発生する磁束が隣り合った永久磁石6の片方6aを強めて残りの片方6bを弱めるため、磁束が強められる側に可動鉄心9が移動するような力が作用して、図示矢印のように右方向または左方向に軸部8が移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成の可動鉄心型リニアモータにおいては、コイル5が複数に分割して各固定子極2に配置されるためコイルに使用する線材が長くなり、それに伴い銅損が増すという問題がある。また、軸方向に占めるコイルの厚みによりモータ全体を薄型化することは困難である。さらに、可動鉄心が磁性鋼板を積層して形成される場合、図8に示すように、永久磁石6と可動鉄心9が近距離にあるため、ループ状の磁束の流れにより永久磁石6がこの可動鉄心9を引き付けるラジアル力が作用し、これが可動力を損なう要因になっている。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、銅損が少なく効率が良く、しかも薄型化を可能とする可動鉄心型リニアモータを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、磁性部材からなり、外側部分、内側部分および外側部分と内側部分の一端部を連結する底部分で断面略U字状に形成される複数の固定子鉄心枠、一端部側において各固定子鉄心枠の外側部分と内側部分との間を通るように巻回される1つのコイル、外側部分および内側部分の他端部側において、外側部分および内側部分の対向面に夫々固定される永久磁石、および軸方向に変位可能な可動保持体に支持されかつ永久磁石に囲まれる空隙に配置される可動鉄心を備える、可動鉄心型リニアモータである。
【0007】
【作用】
外側部分、内側部分およびこれら両部分の一端部を連結する底部分により断面略U字状に形成される複数の固定子鉄心枠の内側空間部に1つのコイルを巻回しているので、コイルに使用する線材の長さを短縮でき、また、コイルの軸方向の厚さも薄くなる。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、コイルを形成する線材の長さが短くなり銅損を減じることができ、モータの効率が向上する。また、軸方向に占めるコイルの厚みは薄くなりモータの薄型化が可能となる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明により一層明らかとなろう。
【0009】
【実施例】
図1〜図3に示すこの実施例の可動鉄心型リニアモータ10は、固定部12とこの固定部12に対して矢印で図示する左右方向に移動可能な可動部14とから構成する。固定部12は、略U字状に形成された4個の固定子鉄心枠16、各固定子鉄心枠16の外側部分16aと内側部分16bとの間を通るように巻回された1つのコイル18およびこれらの固定子鉄心枠16を90°の間隔で対向配置して収納保持するステンレス等の非磁性体で形成される有底ドーナツ状の固定ケース20を含む。
【0010】
各固定子鉄心枠16は、低珪素鋼等の磁性部材からなり、円弧状の外側部分16a、同じく円弧状の内側部分16b、これら両部分16aおよび16bの一端部を連結する外側部分16aと一体の底部分16cとから形成され、更に外側部分16aの他端部の内側面に固定された円弧状の永久磁石22および内側部分16bの他端部の外側面に固定された円弧状の永久磁石24を含む。永久磁石22および24は、半径方向に逆向きの磁化ベクトルを有する一対の永久磁石片22a、22bおよび24a、24bをいずれも軸方向に並べて外側部分16aおよび内側部分16bに固定されている。外側部分16aおよび内側部分16bは、中心軸から各々の部分の中央部を通過する半径方向の面に平行な磁性鋼板を積層して構成される。コイル18は、断面形状がコ字状に形成された環状のボビン26に巻回されて、各固定子鉄心枠16の底部空間を占拠するように配置されている。
【0011】
また、軸方向に変位する可動部14は、有底円筒形の可動保持体28、この可動保持体28の底部に突設されかつ固定子鉄心枠16を収納保持する円筒状の固定ケース20の内側を貫通する軸部30および可動保持体28の開口端部に固定された円筒状の可動鉄心32を含む。
この可動鉄心32は、リング状の磁性鋼板等を軸方向に複数枚積層して形成され、その厚みは図2に示されるように、永久磁石22を構成する一対の永久磁石片22aおよび22bの長さを加えたものよりも短い寸法となっている。
【0012】
このような構成において、コイル18に電流を通電すると、その電流の向きに応じて電流により発生する磁束が隣り合った永久磁石22および24の各片方22a、24aを強めて残る各片方22b、24bを弱めるため、磁束が強められる側に可動鉄心32が移動するような力が作用して、右方向または左方向に可動部14が移動する。
【0013】
また、可動鉄心32は、図4に示すように、2つの永久磁石22および24の間隙に配置されるが、この可動鉄心32は軸方向において透磁率の高い磁性鋼板34と透磁率の低い非磁性板36を交互に積層して形成すれば、可動鉄心32を永久磁石22および24に引き付ける磁束の流れは、可動鉄心32の内部で非磁性板36によりすべて遮断され、磁束は対向する永久磁石の方向に通り抜ける。その結果、可動鉄心32に対する永久磁石22および24の磁束が減少してラジアル力は低減し、動力のロスも低減するので、可動部14の移動は円滑に行われる。また、ベアリングなどの保持機構も容易になる。たとえば、図8に示されるように可動鉄心を、磁性鋼板のみ積層して構成したものと対比した場合、ラジアル力は半分程度となる。
【0014】
なお、上述の実施例においては、各固定子鉄心枠16を構成する外側部分16aおよび内側部分16bを円弧状に形成しているが、図5に示すように、平坦状に形成しても同様の効果を得る。この場合は、各永久磁石22および24も平坦状に形成するとともに、可動保持体28および可動鉄心32の形状も矩形状に変更することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である可動鉄心型リニアモータの概略構成を示す分解斜面図である。
【図2】図1に示す一実施例の要部断面せる図解図である。
【図3】図2に示す実施例のA−Aに相当する要部断面の図解図である。
【図4】図2における要部拡大せる図解図である。
【図5】図3に相当する他の実施例の図解図である。
【図6】従来例の可動鉄心型リニアモータの要部平面図である。
【図7】図6における要部断面せる図解図である。
【図8】図4の実施例と対比するための図解図である。
【符号の説明】
10 …可動鉄心型リニアモータ
12 …固定部
14 …可動部
16 …固定子鉄心枠
16a …外側部分
16b …内側部分
16c …底部分
18 …コイル
20 …固定ケース
22、24 …永久磁石
28 …可動保持体
30 …軸部
32 …可動鉄心
34 …磁性鋼板
36 …非磁性板
Claims (4)
- 磁性部材からなり、外側部分、内側部分および前記外側部分と前記内側部分の一端部を連結する底部分で断面略U字状に形成される複数の固定子鉄心枠、
前記一端部側において前記各固定子鉄心枠の前記外側部分と前記内側部分との間を通るように巻回される1つのコイル、
前記外側部分および前記内側部分の他端部側において、前記外側部分および前記内側部分の対向面に夫々固定される永久磁石、および
軸方向に変位可能な可動保持体に支持されかつ前記永久磁石に囲まれる空隙に配置される可動鉄心を備える、可動鉄心型リニアモータ。 - 前記可動鉄心は、軸方向に積層された磁性部材を含む、請求項1記載の可動鉄心型リニアモータ。
- 前記可動鉄心は、軸方向において一部に非磁性部材を含む、請求項1または2記載の可動鉄心型リニアモータ。
- 前記可動鉄心は、磁性部材と非磁性部材とを軸方向に積層して形成される、請求項3記載の可動鉄心型リニアモータ。
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