JP3945600B2 - Nb 3 Sn超伝導線材の製造方法 - Google Patents

Nb 3 Sn超伝導線材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NMR分析装置、核融合炉、高密度エネルギー貯蔵、電磁推進船等の種々の新技術開発を可能にする高磁界発生用のNb3 Sn超伝導線材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
超伝導線材としては、Nb−Ti系の合金線材が多く用いられ、電力消費なしに大電流を通電し、高磁界を発生することができる。しかし、この合金線材は液体ヘリウム温度(4.2K)における発生磁界の限度が約9テスラ(9T)である。従って核融合装置、NMR分析装置などに必要な10T以上の高磁界を発生するためには、化合物系超伝導体を用いる必要がある。A15型結晶構造をもつNb3 Sn化合物は、このような要求に応える超伝導材料の一つとして知られている。その臨界温度Tcは約18K,上部臨界磁界Hc2 (4.2K)は約21Tで、Nb−Tiの約9K及び約11.5Tに比べて、それぞれ2倍近く高い値をもつ。Nb3 Sn化合物の線材を作製する方法としては、主にブロンズ法が用いられている。この方法はNbを芯材とし、これをCu−Sn合金マトリックスで包んだ複合体を作り、これを塑性加工したのち、拡散熱処理することによりNb芯とマトリックスの界面にNb3 Sn化合物相を生成する方法である(K.Tachikawa, Filamentary A15 Superconductors, Plenum Press(1980)p1 )。その後、NbとSnの中間化合物を芯材としてNbシースに充填し、加工後熱処理を行う事により、芯材とシース材の界面にNb3 Sn相を生成する、いわゆるECN法も発表されている(W.L.Neijmeijer他、 J.Less-common Metals, Vol,160 (1990) p161)。しかし、4.2Kで20T以上の磁界を発生しうる超伝導線材はまだ実用化されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
Nb3 Sn相が良好な超伝導特性を示すためには、Nb3 Sn相の生成に際しSnの供給量が十分大きい事が必要である。しかし、たとえば前述のブロンズ法では、Cu−Snマトリックス中のSn量は、Cu中のSnの固溶限界である約8原子%(約14重量%)に限定される。
【0004】
本発明はSnの供給量が大きく、実用上重要な高磁界における臨界電流密度Jcがブロンズ法やECN法線材より優れ、4.2Kで20T以上の磁界を発生しうるNb3 Sn線材を提供するものである。
【0005】
なおJcは、磁界中で測定された臨界電流値Icを超伝導体の断面積で除して求められ、超伝導体を実用に供するには、2X104 A/cm2 以上のJcをもつことが必要である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、
(1)Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物と、NbまたはNb合金とを積層して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Sn含有量が20〜75原子%の範囲にあることを特徴とするNbSn超伝導線材の製造方法。
【0007】
(2)Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物を芯材とし、NbまたはNb合金をシース材として、このシース材に前記芯材を充填して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Sn含有量が20〜75原子%の範囲にあることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
【0008】
(3)Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物と、NbまたはNb合金とを積層して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Nb合金が、30原子%以下のTi,Zr,Hf,V及びTaの群から選択された1種または2種以上の元素を含む合金であることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
【0009】
(4)Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物を芯材とし、NbまたはNb合金をシース材として、このシース材に前記芯材を充填して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Nb合金が、30原子%以下のTi,Zr,Hf,V及びTaの群から選択された1種または2種以上の元素を含む合金であることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
【0010】
(5)Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物と、NbまたはNb合金とを積層して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Sn含有量が20〜75原子%の範囲にあり、かつ、前記Nb合金が、30原子%以下のTi,Zr,Hf,V及びTaの群から選択された1種または2種以上の元素を含む合金であることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
【0011】
(6)Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物を芯材とし、NbまたはNb合金をシース材として、このシース材に前記芯材を充填して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Sn含有量が20〜75原子%の範囲にあり、かつ、前記Nb合金が、30原子%以下のTi,Zr,Hf,V及びTaの群から選択された1種または2種以上の元素を含む合金であることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
【0012】
(7)前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Si,Ge,Al,Ga,及びInの群から選択された1種または2種以上の金属を0.3〜20原子%含有していることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のNb Sn超伝導線材の製造方法。
(8)前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物に、0.3〜30原子%のCuが添加・混合されていることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のNb Sn超伝導線材の製造方法。
(9)前記複合体が、超伝導性を安定化するためのCuマトリックス内に、1本または複数本挿入されていることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のNb Sn超伝導線材の製造方法。
(10)前記芯材は、Snの粉末と、Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属の粉末とを混合し、真空中で加熱してSnを溶融させ、拡散反応させることにより粉末状で生成されることを特徴とする(2)、(4)、(6)、及び(7)〜(9)のいずれかに記載のNb Sn超伝導線材の製造方法。
【手数料に関する特記事項】
産業技術力強化法第16条第2項の規定による審査請求料の軽減申請中
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明では、Nbを除くIVa族及びVa族元素の群、すなわちTi,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物と、NbまたはNb合金とを積層して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備えている。具体的にはTi,Zr,Hf,V,Ta等の元素の群から選ばれた1種または2種以上の金属と、Snとの合金または金属間化合物を芯材とし、NbまたはNb合金をシース材として、このシース材に前記芯材を充填し、このようにして得られた複合体を線材に加工後熱処理を行う。以下、この具体例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0014】
(複合体形成工程)
Ti,Zr,Hf,V,Ta等の元素の群から選ばれた1種または2種以上の金属と、Snとの合金または金属間化合物は、従来のCu−Snマトリックスとは異なり、Snを多く含有することができる。本発明では、芯材に含まれるSn量は20〜75原子%の範囲とする。Sn量が20原子%未満ではSnの供給量が少なく、良好な超伝導特性が得られない。75原子%を超えると芯材の融点が低下し、熱処理時に線材から外部に浸み出して好ましくない。
【0015】
本発明方法によれば、芯材中のSn含有量がブロンズ法より大きいとともに、SnのNbシース材に対する結合力が、芯材中の上記のTi,Ta等の元素よりも強い。このため、熱処理の際ECN法よりSnが容易に芯材からシース材に拡散する。この結果、ブロンズ法やECN法線材より優れた特性を持つNb3 Sn超伝導線材が作製される。
【0016】
また本発明方法によれば、Ti,Ta等の元素がSnと同時に芯材からNb3 Sn相中に拡散するため、高磁界特性のさらに改善されたNb3 Sn線材が作製される。ここでIVa族元素のTi,Zr,Hf及びVa族元素のV,TaはNb3 Sn相に添加されるとほぼ同等の高磁界特性の改善が得られる。IVa族元素の場合は主としてNb3 Sn結晶粒を微細化してJcを高める効果があり、一方、Va族元素の場合は前記のHc2 を高める効果を生ずる。
【0017】
本発明方法における芯材は、Snの粉末とIVa族あるいはVa族金属の粉末を混合し、真空中で加熱してSnを溶融させ、拡散反応させることにより粉末状で生成され、シース内への充填が簡単となる。
【0018】
芯材中にSi,Ge,Al,Ga,Inからなる群から選ばれた1種または2種以上の金属が0.3〜20原子%添加されると、高磁界におけるJcを高める上に効果がある。ここで含有量が0.3原子%未満では添加の効果がなく、また20原子%を超えるとかえって超伝導特性を低下させる。
【0019】
さらに芯材に0.3〜30原子%のCuが添加されると、Nb3 Sn相を生成させる芯材とシース材の拡散反応が促進されて、熱処理温度を低下させることが出来る。すなわちCuを添加しない場合は、充分な厚さのNb3 Sn相を生成させるためには900℃の熱処理温度を必要とするが、Cuの添加により熱処理温度を750℃までに低下させることが出来る。Cuの添加量が0.3原子%未満では熱処理温度低下の効果がみられず、また30原子%を超えて添加するとNb3 Sn相中にCuが固溶して超伝導特性を低下させる。
【0020】
Nbシース材には、Ti,Zr,Hf,V,Ta等の元素が30原子%以下含まれていると、Nb3 Sn線材の特性をさらに向上させると共に、シース材の機械的強度を増加してマグネットにまいた場合の電磁力に耐える上に好ましい結果を生ずる。但し、30原子%を超えて含有されると加工性を低下させるため好ましくない。
(加工後熱処理する工程)
上記の複合体の加工は、押出し、圧延、線引き、管引き等通常の手段が適用でき、加工手段によって、テープ状、線状、管状の線材が作製できる。また、複合体の加工性は良好であり、中間焼鈍は必要としない。
【0021】
熱処理温度は、900℃〜1000℃の間が好ましく(但し、上述のように、Cuの添加により熱処理温度を750℃までに低下させることが出来る)、加熱時間は5〜100時間が適当である。また、雰囲気は真空中又は不活性ガス中で行う。
(Cuとの複合)
超伝導線材を実用する上には、電磁気的な擾乱が加わっても超伝導性が破れないために電気伝導度の高いCuが複合されていることが望ましく、このCuの作用は超伝導特性の安定化と呼ばれている。これまでに述べた本発明における芯材とシース材との複合体は、いずれもCuとの複合化が容易である。そのためCuをマトリックスとして、その内に1本または複数本の芯材とシース材の複合体を挿入して線材に加工すると、マトリックスと複合体との間に良好な密着性がえられ、超伝導性を安定化する上に効果がある。
【0022】
なお、本発明方法は、線材の製造方法に係るが、本発明で得られた複合体を圧延加工して、磁気シールド等に有用な板状のNb3Sn超伝導体を作製することも可能である。
【0023】
【実施例】
次に本発明の実施例を説明する。
実施例 1
それぞれ350メッシュ以下のTa粉末とSn粉末を原子比が6対5となるように混合し、アルミナるつぼに入れ、1X10-5Torrの真空中で950℃、20時間反応させてTa−Sn合金微粉末を作製した。これを外径10mm,内径7mmのNbシースに充填して複合体を作製し、溝ロールと平ロールにより巾5mm,厚さ0.5mmのテープ線材に加工した。この線材を900℃で40時間の加熱処理を行った後の断面を観察すると、芯材とシース材の界面に厚さ60μmのNb3 Sn相が生成されていた。この厚さは、同様な断面構造のプロンズ法あるいはECN法Nb3 Sn線材で生成されるNb3 Sn相の厚さの約3倍に達する。これはシース材のNbとSnの結合性が、芯材中のTaより著しく大きいため、芯材中のSnの大部分がNbと拡散反応するためである。本発明の製造方法で得られた線材は18.5KのTcと、液体ヘリウム中(4.2K)で21Tの磁界中で130AのIcを示した。そのJc値は3.6X104 A/cm2 に達し、4.2Kで21Tの超高磁界が発生可能なことを示した。
【0024】
なお、ブロンズ法及びECN法によるNb3 Sn線材では、4.2K,20TではJcが2X104 A/cm2 以下に低下するため、20Tの磁界発生は不可能な特性になった。
実施例 2
スポンジ状のTiを粉砕し、350メッシュ以下のSn粉末と混合してアルミナるつぼに入れ、1X10-5Torrの真空中で850℃、20時間反応させて、Ti−Sn合金粉末を作製した。ここで、合金粉末中のSnの組成は50原子%であった。このTi−Sn合金粉末を外径8mm,内径6mmのNbシースに充填して複合体を作製し、溝ロールとスエージングで外径2mmの線材に加工した。別に、外径13mmのCu棒の中央とその周囲に対照的に6ヶ所、合計7ヶ所に直径2.1mmの孔をあけてCuマトリックスを作製した。このマトリックス中に前記の線材を7本挿入して新たな複合体を作製した。この複合体を溝ロール、スエージング及び線引き加工により、直径1.3mmの線に加工したがCuマトリックスを含む複合体の加工は容易であり、良好な断面構造を持つ線材が作製された。この線材を900℃で40時間熱処理を行った試料のIcは、4.2K,20Tの磁界中で、150Aであり、Jcは4.2X104 A/cm2 となった。
実施例 3
TaとSnの組成比が6対5の混合粉末に1原子%のGe粉末を加えて、実施例1と同様な方法で、Ta−Sn−Ge合金粉末を作製した。この粉末を外径10mm,内径7mmの、Nb−3.5原子%Ta合金シースに充填し、実施例1と同様な方法で巾5mm,厚さ0,5mmのテープ線材を加工した。この線材を900℃で40時間熱処理を行った試料は、4.2K,22Tの磁界中で170AのIcを示し、そのJc値は4.7X104 A/cm2 となった。このように芯材にGe,シース材にTaを添付することにより、実施例1より優れた高磁界特性をうることが出来た。
実施例 4
実施例2と同様な方法で作成した、Ti−50原子%Sn合金粉末に、200メッシュ以下のCu粉末を10原子%加えた混合粉末を作製した。この混合粉末を外径8mm,内径6mmのNb−3原子%Ti合金シースに充填し、実施例2と同様にして、外径2mmの線材を加工した。ついで実施例2と同様な方法により、Cuマトリックスに前記の線材が7本複合された複合体を作製した。この外径13mmの複合体を実施例2と同様な方法で直径1.3mmの線に加工した。この場合も複合体の加工性は良好であった。この線材を775℃で40時間熱処理を行った試料のIcは、4.2K,20Tで190Aであり、Jcは5.0X104 A/cm2 となった。この様に、芯材にCuを添加することにより熱処理温度を低下させることが出来、また、シース材にTiを添加することにより高磁界におけるJc値が向上した。
【0025】
【発明の効果】
Nbを除くIVa族またはVa族金属とSnとの合金または金属間化合物を芯材とし、Nbシース材に充填して線材に加工後熱処理する本発明により、従来のブロンズ法あるいはECN法等より厚く、かつ高磁界特性の優れたNb3 Sn相を有する超伝導線材を作製することが出来る。さらに、シース材にTi,Zr,Hf,VまたはTa,一方、芯材にSi,Ge,Al,Ga,またはInを添加すると高磁界特性を向上させることが出来る。また芯材にCuを添加すると、必要な熱処理温度を低下させることが出来る。上記芯材とシース材の複合体はCuマトリックスとの複合加工が容易であり、安定性の優れた超伝導線材を提供することが出来る。このように本発明によると、従来法よりも高磁界特性の改善されたNb3 Sn線材を容易に製造することが出来るため、工業的効果が大きい。

Claims (10)

  1. Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物と、NbまたはNb合金とを積層して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Sn含有量が20〜75原子%の範囲にあることを特徴とするNbSn超伝導線材の製造方法。
  2. Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物を芯材とし、NbまたはNb合金をシース材として、このシース材に前記芯材を充填して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Sn含有量が20〜75原子%の範囲にあることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
  3. Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物と、NbまたはNb合金とを積層して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Nb合金が、30原子%以下のTi,Zr,Hf,V及びTaの群から選択された1種または2種以上の元素を含む合金であることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
  4. Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物を芯材とし、NbまたはNb合金をシース材として、このシース材に前記芯材を充填して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Nb合金が、30原子%以下のTi,Zr,Hf,V及びTaの群から選択された1種または2種以上の元素を含む合金であることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
  5. Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物と、NbまたはNb合金とを積層して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Sn含有量が20〜75原子%の範囲にあり、かつ、前記Nb合金が、30原子%以下のTi,Zr,Hf,V及びTaの群から選択された1種または2種以上の元素を含む合金であることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
  6. Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物を芯材とし、NbまたはNb合金をシース材として、このシース材に前記芯材を充填して複合体を形成する工程と、この複合体を線材に加工後熱処理する工程とを備え、前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Sn含有量が20〜75原子%の範囲にあり、かつ、前記Nb合金が、30原子%以下のTi,Zr,Hf,V及びTaの群から選択された1種または2種以上の元素を含む合金であることを特徴とするNb Sn超伝導線材の製造方法。
  7. 前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物は、Si,Ge,Al,Ga,及びInの群から選択された1種または2種以上の金属を0.3〜20原子%含有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のNb Sn超伝導線材の製造方法。
  8. 前記Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属とSnの合金または金属間化合物に、0.3〜30原子%のCuが添加・混合されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のNb Sn超伝導線材の製造方法。
  9. 前記複合体が、超伝導性を安定化するためのCuマトリックス内に、1本または複数本挿入されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のNb Sn超伝導線材の製造方法。
  10. 前記芯材は、Snの粉末と、Ti,Zr,Hf,V,及びTaの群から選ばれた1種または2種以上の金属の粉末とを混合し、真空中で加熱してSnを溶融させ、拡散反応させることにより粉末状で生成されることを特徴とする請求項2,4,6,及び7〜9のいずれかに記載のNb Sn超伝導線材の製造方法。
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