JP3942749B2 - 野菜移植機の移植装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、野菜移植機の苗載台上の苗トレイから苗を抜き取り、開孔器より成る移植爪を楕円状の軌跡を描いて畝に移植して行く移植爪の駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から苗載台上に野菜苗が育苗された苗トレイを載置し、機体の後部に左右にスライド軸を横設し、該スライド軸に摺動自在に苗載台を配し、該苗載台の左右往復動の終端位置で苗トレイの縦送り駆動を行い、横送り駆動によって野菜苗を苗取り位置に案内し、苗取爪によって野菜苗を取り出し、移植爪内に投入して、該移植爪を回動させて、圃場に移植する技術は公知となっている。前記移植爪の昇降駆動機構では、移植爪は機体の左右幅方向に対して前後方向の同一線上を上下動するものであった。この移植爪及びその昇降駆動機構を左右に二組配置し、移植爪に野菜苗を受け継ぐ苗取爪も左右に二組配置して、幅広に形成した苗載台に左右に二個載置した苗トレイより苗を抜き取って、移植爪に受け継ぎ、移植する二条植えを行う技術も公知となっていた。また、機体上の移植部等はエンジン等と共にフレームに一体支持し、このフレームを走行部に対して左右にスライド可能に支持する技術も公知となっており、移植部を左右にスライドさせて畝上の左右適所位置に移植するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術においては、移植爪は機体の左右幅方向に対して同一線上を上下動されていたので、移植位置を畝上の左右方向で変更して移植するには機体を左右にズラして直進させる必要があり、作業者に熟練した能力を要求するものであった。また、移植部等を含むフレームを走行部に対して左右にスライドさせる構成においては、油圧シリンダーやモーター等の駆動アクチュエータを用いて移植部等を含むフレームをスライドさせていたが、スライド支持する構成に加えて前記駆動アクチュエータを必要としていたので部品が多くなりコストが高くなっていた。また、前記の二条植えの野菜移植機においては、左右の移植爪は機体側に取付け位置が固定されたものであったので、植付け条間隔を移植する野菜苗の種類や野菜を栽培させる方式に合わせて簡単に調整できる構成となっていなかったので、汎用性の欠けるものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような手段を用いる。
請求項1においては、苗取爪(66)より苗を受け継ぎ保持する移植爪(31)を、昇降開閉機構(32)に昇降駆動自在に支持し、該移植爪(31)を下降させて畝上に苗を植え付けて行く野菜移植機において、前記移植爪(31)の回動軌跡の上端部を苗取爪(66)下方とし、軌跡下端を苗取爪(66)位置より機体の進行方向に対して左右方向の何れか一方に振ることを可能とし、前記昇降開閉機構(32)から移植爪(31)を左右何れか一方に振る動力を取り出し、移植爪(31)の昇降回動と左右に振るタイミングとを同調させ、該昇降開閉機構(32)を進行方向に対して左右に二組配置し、両移植爪(31)の下降時に左右昇降開閉機構(32)に支持される移植爪(31)の回動軌跡の下端を苗取爪(66)位置より左右何れか一方に振る振幅を各々調整自在としたものである。
請求項2においては、請求項1記載の野菜移植機の移植装置において、前記昇降開閉機構(32)に昇降駆動を伝達する、略上下方向の回動伝達支点軸(282)を回動中心として、昇降開閉機構(32)の移植爪(31)支持側を一定角度で往復回動させたものである。
請求項3においては、請求項2記載の野菜移植機の移植装置において、前記移植爪(31)内へ苗を受け継ぐ苗取爪(66)と、移植爪(31)の昇降開閉機構(32)の左右方向への回動中心である回動伝達支点軸(282)を、前後方向の同一線上に配置したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を、添付の図面を用いて説明する。図1は2条植え用の野菜移植機の全体平面図、図2は2条植え用の移植装置及び苗取爪と、移植状態を示す断面図、図3は移植爪の昇降開閉機構の左右往復動機構の側面断面図、図4は同じく昇降開閉機構の左右往復動機構の平面断面図、図5は同じく昇降開閉機構の左右往復動機構の正面断面図、図6は伝達軸の回転を往復動に変換する構成を示す図3のA−A断面図、図7は別形態の二条用の昇降開閉機構と、移植状態を示す断面図、図8は単一の苗載台より苗が供給される二条用の昇降開閉機構及び苗取爪とを示す平面図である。
【0006】
次に、本発明の多条植え用の歩行型野菜移植機について全体構成から説明する。図1、図2に示すように、機体の前部にエンジンフレーム2が配置され、該エンジンフレーム2上にエンジン4が載置され、エンジンフレーム2後部に固設したミッションケース3内にプーリー、ベルト等を介して動力を伝達し、該ミッションケース3の後方に移植装置5が配置されている。更に、機体後方に向けてメインフレーム1を突設して、苗載台34を左右スライド可能に配置し、メインフレーム1後端に、走行クラッチレバーや作業クラッチレバー等が配置され、操作部6が構成されている。また、エンジン4やミッションケース3の上方や側方は、カバー9によって覆われ、機体前部の左右両側上に予備苗台10・10が載置可能となっている。
【0007】
そして、前記ミッションケース3の下部にアクスルケース18が配置され、該アクスルケース18両端部に後走行駆動ケース12・12が上下回動自在に枢支されている。該後走行駆動ケース12端部に走行駆動輪16が走行駆動可能に軸支されていた。また、前記エンジンフレーム2前部に進行方向に対して左右に伸延する支持フレーム19が横架され、該支持フレーム19両端部に前輪15を支持する、前輪支持体52・52一端が回動自在に枢支されている。前記前輪支持体52と後走行駆動ケース12とが連動連結され、機体に対して取付け角度を変更させることで、畝高さに合わせて機体を昇降するようにしていた。更に、前記アクスルケース18及び支持フレーム19は、左右方向に伸縮自在に構成され、前輪15・15及び走行駆動輪16・16のトレッドを畝幅に合わせて調整可能としている。
【0008】
また、メインフレーム1の前後中央部の移植装置5は、左右一対の移植爪31・31、及び昇降開閉機構32・32より構成され、メインフレーム1の後部に2条植え用の幅広に形成した苗載台34や苗送り駆動機構等が配置されている。
【0009】
前記移植爪31の昇降開閉機構32・32はミッションケース3の左右側面に各々配置され、苗送り駆動と同調した動力が伝達される構成となっている。また、前記ミッションケース3から図示せぬ苗取爪駆動機構に動力を伝達して苗取爪66を駆動させている。さらに、ミッションケース3から図示せぬユニバーサルジョイント等を介して苗送り駆動ケース160内に駆動力が伝達され、横送り軸85及び縦送り駆動軸123が駆動され、前記苗載台34が左右に間欠的に往復動されるとともに、苗載台34の左右往復動の終端位置で苗載台34上の苗トレイが下方へ一定量で搬送されている。そして、前記苗取爪66によって、苗トレーから野菜苗を移植爪31に搬送して、該移植爪31を下降して、畝内に突入させて開き落下させて植え付け、図示せぬ覆土輪によって移植位置の両側の土を押さえつけて移植するのである。
【0010】
また、本実施例において二条植え用の昇降開閉機構32・32は、図2に示すように、ミッションケース3の左右両側面に左右対称に形成されており、以下、進行方向の左側の昇降開閉機構32について説明する。前記ミッションケース3側面に昇降開閉機構32を構成する植付伝達ケース45が配設され、ミッションケース3内より前記苗取爪66や走行駆動と同調した昇降駆動力が伝達されている。前記植付伝達ケース45後部に二組のロータリーケース240・241を連結して移植アーム230を略上下方向に平行移動可能に支持するものであり、移植アーム230後端部に固設した移植爪31を楕円状の軌跡を描いて駆動するようにしたものである。
【0011】
即ち、図3〜図5に示すように、植付伝動ケース45より右側に第一回転軸243が突設され、該第一回転軸243に第一ロータリーケース240が固設され、植付伝動ケース45に対して第一ロータリーケース240が正回転されている。また、前記第一ロータリーケース240の他端に、第二回転軸244が軸支され、該第二回転軸244の右端部に第二ロータリーケース241が固設され、第一ロータリーケース240の端部に第二ロータリーケース241が逆回動自在に軸支されている。また、前記第二ロータリーケース241の他端には、第三回転軸246が軸支され、該第三回転軸246右端部に移植アーム230が固設され、移植アーム230を第二ロータリーケース241の回転方向に対して逆方向に回動させている。
【0012】
また、前記移植アーム230前部には、第三回転軸246上のカム271を収納する凹部が形成されている。この移植アーム230前部の凹部内に進退ロッド270前部が挿入され、該進退ロッド270の前端が前記カム271に当接されている。前記進退ロッド270の後部が略クチバシ状に形成した移植爪31に連結され、進退ロッド270が後方に摺動されることで、移植爪31が前後に開かれる。
【0013】
そして、前記ミッションケース3側より植付伝動ケース45を介して前記第一回転軸243に動力が伝達され、この第一回転軸243の駆動が第一ロータリーケース240に伝達され、第一ロータリーケース240を正回転させている。該第一ロータリーケース240が回転されるとともに内部のギヤ機構が駆動され、第二回転軸244を介して第二ロータリーケース241が第一ロータリーケース240の回転方向に対して逆方向に回動されている。同様に、第二ロータリーケース241が回動されることで内部のギヤ機構が駆動され、第三回転軸246を介して移植アーム230を第二ロータリーケース241と逆方向、つまり第一ロータリーケース240と同方向に回動され、移植アーム230が対地的に水平に維持された状態で昇降回動され、移植アーム230に伴われて移植爪31が昇降回動されるのである。
【0014】
従って、従来のように機体側に設けたガイドフレームを用いることなく、第一ロータリーケース240及び第二ロータリーケース241とその内部のギヤ機構のみで移植爪31を昇降駆動することができ、移植爪31の昇降駆動を案内させるために機体側のフレームに設けたレール等に係合させる構成となっておらず、後述する如く移植爪31を昇降回動させた側面視で略楕円状の軌跡を後面視で下部側を進行方向に対して右若しくは左方へ傾かせることを可能としている。
【0015】
尚、前記昇降開閉機構32は、従来のような機体側に設けたレール等に係合することのない構成とする為に、植付伝動ケース45に一つのロータリーケースを連動連結し、その後部に連結されるクランクアームに移植アーム230を枢支し、該移植アーム230の一端を植付伝動ケース45上に立設するガイドレールに摺動自在にガイドさせる構成とすることもできる。
【0016】
前記昇降開閉機構32は、図3〜図6に示すように、ミッションケース3側面に支持構成部として断面を四角形とする筒状の基部フレーム281が配置されている。該基部フレーム281の左側部に、略上下方向に回動伝達支点軸282が軸支されている。該回動伝達支点軸282上部が基部フレーム281上部より上方に突出され、上部に前記昇降開閉機構32の植付伝動ケース45が枢支される。
【0017】
前記植付伝動ケース45前部の右側面にギヤケース45aが形成され、該ギヤケース45aの上下部にベアリング288・289が配置され、該ベアリング288・289に回動伝達支点軸282上部が軸支されている。即ち、前記回動伝達支点軸282を回動中心として、植付伝動ケース45が回動自在に支持され、該植付伝動ケース45前部に配置した前記ロータリーケース240・241及び移植アーム230とともに移植爪31が左右に回動可能に支持されている。
【0018】
また、前記植付伝動ケース45後部のミッションケース3側の側面に、第一ロータリーケース240、第二ロータリーケース241、移植アーム230とが順に配置されているが、該移植アーム230後部には逆側(ロータリーケース240・241側)の側面に移植爪31が配置され、昇降開閉機構32と移植爪31よりなる移植装置4の幅を出来るだけ狭くコンパクトに構成されている。
【0019】
更に、前記植付伝動ケース45前部のミッションケース3側にギヤケース45aを介して回動支点である回動伝達支点軸282が軸支され、回動伝達支点軸282と移植爪31とを結ぶ延長線から側方に迂回した位置に植付伝動ケース45が配置され、移植装置4の全長が短くコンパクトとなり、支持部材である回動伝達支点軸282や、基部フレーム281側への荷重負担が少なく、剛性を高く保つ構成としている。
【0020】
また、この左右に回動自在な植付伝動ケース45が、機体の進行方向と一致した前後向きに配置された時に、前記苗取爪66より移植爪31に苗が受け継がれる(落下される)受継位置とし、この時点で苗取爪66と移植爪31とを結ぶ直線上に回動支点である回動伝達支点軸282が位置され、組立時の位置合わせが行い易く、苗受け継ぎ時の移植爪31の位置精度が高くなり、苗の受け継ぎが確実となるのである。さらには、この苗取爪66と回動伝達支点軸282とを結ぶ直線を基準として、移植爪31を右方向と左方向への回動させる振幅を等しく設定することが容易となり、苗の受け継ぎ位置より右方向若しくは左方向へ振った移植位置が決めやすいのである。
【0021】
次に、前記ミッションケース3から昇降開閉機構32の植付伝動ケース45への駆動伝達構成について説明する。前記支持構成部である基部フレーム281内部に左右に軸芯を有するPTO軸280が軸支されている。該PTO軸280を介して苗取り駆動と同調した動力が入力される。該PTO軸280左端部にベベルギア283が固設され、該ベベルギア283に前記回動伝達支点軸282に固設するベベルギア284が噛合されている。
【0022】
更に、前記ギヤケース45aには、回動伝達支点軸282と直角であり略水平状に水平軸285が軸支され、回動伝達支点軸282上下途中部よりベベルギア286・287を介して水平軸285に動力を伝達し、水平軸285上に前記駆動スプロケット255が固設され、チェーン256を介してロータリーケース240・241内に動力を伝達し、前述した如く、走行駆動と同調させて移植爪31を昇降回動駆動させている。このように前記昇降開閉機構32の回動支点である回動伝達支点軸282が駆動伝達軸の作用を兼ね備えるので、部品点数を削減してコストを削減するとともに、昇降開閉機構32及びその支持構成部品をシンプル化することができる。
【0023】
また、互いに噛合する前記ベベルギア286・287は同一のギアであり、駆動スプロケット255と従動スプロケット257とが同一歯数のスプロケットとなっており、回動伝達支点軸282の回転が減速されることなく、ロータリーケース240・241に伝達され、回動伝達支点軸282を一回転させることで、ロータリーケース240・241が回動し、移植爪31の昇降回動が一回転され、後述する如く移植爪31の左右の往復動と同調させやすく構成されている。
【0024】
また、前記回動伝達支点軸282の下部が基部フレーム281下部より下方に突出され、昇降開閉機構32を介して移植爪31を昇降させる動力と同調した動力の取り出しが可能となっている。前記回動伝達支点軸282下部には、クランクアーム291の一端が固設され、該クランクアーム291他端には連結ピン292が突設され、回動伝達支点軸282とともに回動されている。前記連結ピン292の回動運動は往復駆動体によって往復動に変換されている。
【0025】
即ち、前記基部フレーム281下部より左後方にステー294が突設され、端部にボス295が固設されている。該ボス295内には、前記回動伝達支点軸282と平行に軸芯を有する連動軸296が枢支されている。該連動軸296の下部に往復駆動体としての揺動アーム300の一端が枢支され、該揺動アーム300の他端側に長孔300aが開口され、該長孔300a内に前記連結ピン292が摺動自在に挿入されている。前記クランクアーム291とともに連結ピン292が回転されると、揺動アーム300が一定角度の範囲内で往復揺動されている。即ち、前記クランクアーム291の回転運動が往復運動に変換され、揺動アーム300基部の連動軸296が一定角度内を往復回動されるのである。
【0026】
また、前記連動軸296上部に側面視「コ」字状の連結アーム297下部が固設され、該連結アーム297上部に連結部材として連結ロッド298の一端が取付け位置を調整自在に枢支され、該連結ロッド298の他端が前記植付伝動ケース45途中部の下面に枢支されている。よって、前記揺動アーム300を介して連動軸296が往復回動されると、連結アーム297も連動軸296を中心に往復回動され、連結ロッド298を介して植付伝動ケース45が回動伝達支点軸282を中心として回動する駆動力が伝達されるのである。
【0027】
そして、前記植付伝動ケース45の往復回動は、回動伝達支点軸282が一回転されると、一回往復回動するように構成されている。また、この回動伝達支点軸282を一回転させることで前述した如く移植爪31が一回昇降回動されるように構成されているので、移植爪31が一回昇降回動される間に、植付伝動ケース45が一往復回動されるのである。
【0028】
そして、移植爪31への苗の受継ぎ時に苗取爪66と移植爪31と回動伝達支点軸282が前後方向の同一直線上に配置されるとともに、移植爪31の回動軌跡の上端を苗受継ぎ時の苗取爪66の略下方に配置するようにセットする。そして、受継位置より移植爪31を下降させると、植付伝動ケース45が左右一方に回動されはじめるので、移植爪31の軌跡を左右一方に振りはじめることができ、回動伝達支点軸282が二分の一回転されると、移植爪31が軌跡の下端(即ち、移植位置)に達するとともに、植付伝動ケース45が往復回動の終端位置に達して、受継位置より左右何れか一方に最も離れた位置に移植し、移植爪31が上昇されるとともに、植付伝動ケース45が逆方向に回動されて最も上昇された時には、元の受継位置に戻るので、移植爪31の昇降回動と植付伝動ケース45の往復回動とのタイミングがズレずに同調させることができる。
【0029】
また、前記植付伝動ケース45の回動伝達支点軸282を回動中心とした往復回動させる角度、即ち、移植爪31の軌跡の下端を左右何れか一方に振る振幅は調整可能となっている。即ち、前記連結アーム297は側面視「コ」字状に形成された上面には略前後方向に長く平面視円弧状のデテント孔297aが形成され、該デテント孔297aの前後中央部の孔が、前記連動軸296の延長線上に開口され、連結アーム297の回動中心であり死点となっている。
【0030】
前記連結ロッド298を、デテント孔297aの前後中央位置に嵌合すると、連結アーム297が揺動されても連結ロッド298が揺動されることがなく、植付伝動ケース45を左右方向に回動させることがなく、苗取爪66より苗が受け継がれた苗の受継位置より移植爪31の軌跡下部が左右に振られることがないのである。
【0031】
そして、前記デテント孔297aの前後中央位置より前方側(回動伝達支点軸282側)の任意位置に嵌合した場合の連結ロッド298’と、中央位置より後方(移植爪31側)に嵌合した場合の連結ロッド298”とでは、連結ロッド298を揺動させる方向を左右逆方向とすることができ、植付伝動ケース45及び移植爪31を前後向きの位置より後部を回動伝達支点軸282を中心として一定角度の範囲で往復回動させることができるのである。そして、前記連結ロッド298を嵌合するデテント孔297aの位置が、前後中央位置より離れるほと連結ロッド298を介して 植付伝動ケース45を回動させる量、即ち、移植爪31の軌跡下端を苗受継位置より左右何れか一方に振る振幅を大きくすることができる。
【0032】
そして、これらの、回転駆動を往復駆動に変換するクランクアーム291や揺動アーム300、揺動駆動を植付伝動ケース45に伝達する連結アーム297及び連結ロッド298も左右の右側に配置した昇降開閉機構32にも設けられ、右側の昇降開閉機構32を構成する植付伝動ケース45’の回動中心である回動伝達支点軸282’にPTO軸280右端部より駆動力が伝達されるとともに、回動伝達支点軸282’を中心に回動させることで、右側の移植爪31を右側の苗取爪66直前方の苗の受継位置より移植位置を右若しくは左方向に振ることができる。
【0033】
従って、左右の移植爪31・31の回動軌跡の下端側を各々の受継位置より左右何れか一方に振ることで、同時二条移植させるとともに条間隔を調整したり、畝に対して機体側の走行位置を左右にズラして走行させることなく、畝上の左右幅の適所位置に二条づつ移植することを可能としている。
【0034】
そして、左右両側の昇降開閉機構32・32の前記連結アーム297のデテント孔297aの前方側に連結ロッド298を嵌合した条間拡大側にセットした場合には、図2の(a)に示す移植状態を示す断面図のように、右側の移植爪31の左右往復回動方向を移植爪31が下降されるにつれて右側の苗取爪66からの苗の受継位置より右外方に移植爪31の軌跡が振られ、同時に左側の移植爪31を下降させるにつれて、左側の苗取爪66からの苗の受継位置より左外方に移植爪31の軌跡が振らられることで、移植条間が広げられるのである。
【0035】
これに対して、前記連結アーム297のデテント孔297aの後方側に連結ロッド298を嵌合した条間縮小側にセットした場合には、図2の(b)に示す移植状態を示す断面図のように、右側の移植爪31の移植爪31が下降されるにつれて右側の苗取爪66からの苗の受継位置より左内方に移植爪31の軌跡が振られて、また左側の移植爪31を下降させるにつれて、左側の苗取爪66からの苗の受継位置より右外方に移植爪31の軌跡が振られることで、移植条間が狭められるのである。よって、移植する野菜の種類や、野菜を栽培させる方式に合わせてこの条間を調整することができる。従って、同時に二条の移植を行い作業の大幅な効率化を図るとともに、対応できる野菜の種類が多くなり汎用性のある野菜移植機を提供することができるのである。
【0036】
また、図7に示す左右の昇降開閉機構32・32では左右対称とせずに、両方の昇降開閉機構32・32の植付伝動ケース45(及び45’)に対してロータリーケース240・241及び移植アーム230の取付けを同方向とすることで、昇降開閉機構32・32を同一形状とすることができ、汎用性を増すことができ、製造コストを削減でき、さらにはロータリーケース240・241及び移植アーム230の組付け方向を統一でき組立性を向上する構成としている。
【0037】
この左右お昇降開閉機構32・32を同一形状とする構成においても、また左右の昇降開閉機構32・32を左右対称形状とする構成においても、左右の移植爪31・31で移植する条間を狭める構成において、図7に示す移植状態のように、機体が畝上を走行する往路において畝の幅方向の一端より実線で示す一条目と二条目との移植を行い、復路において二点鎖線で示す三条目と四条目の移植を行い、往復作業によって畝上の適所位置に四条が移植さるのである。
【0038】
また、同時二条移植の別構成として、図8に示すように左右の昇降開閉機構32・32の間隔を苗トレイの略半分の長さとし、この昇降開閉機構32・32の移植爪31・31の間隔に合わせて、左右各々の苗取爪66・66の間隔を狭めて苗トレイの左右幅の半分として、単一の苗トレイより同時に二個の野菜苗を苗取爪66・66で抜き取るようにしている。この場合には、苗トレイの右側半分が右側の苗取爪66で苗が抜き取られ、苗トレイの左側半分が左側の苗取爪66で苗が抜き取られ、移植爪31・31に受け継がれ前述した如くに、移植爪31・31の回動軌跡を各々の苗受継位置より左右一方に振って適正な条間隔にして圃場に移植されるのである。二条移植の野菜移植機を構成しても、単一の苗トレイが載置される一条植え用の幅の狭い苗載台34’を用いることができ、野菜移植機の左右幅を狭めたコンパクトな構成とすることがきる。
【0039】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏する。
請求項1の如く、苗取爪(66)より苗を受け継ぎ保持する移植爪(31)を、昇降開閉機構(32)に昇降駆動自在に支持し、該移植爪(31)を下降させて畝上に苗を植え付けて行く野菜移植機において、前記移植爪(31)の回動軌跡の上端部を苗取爪(66)下方とし、軌跡下端を苗取爪(66)位置より機体の進行方向に対して左右方向の何れか一方に振ることを可能とし、前記昇降開閉機構(32)から移植爪(31)を左右何れ か一方に振る動力を取り出し、移植爪(31)の昇降回動と左右に振るタイミングとを同調させたので、従来のように機体側で畝条の左右移植位置を調整することなく、畝上の適所位置に移植することができ、オペレーターの操作負担を低減することができ、また移植精度を向上することができる。
また、移植爪の回動軌跡を左右一方に振る構成としても、苗取爪や苗載台等を従来のように機体側に配設した状態のままとしているので、大幅な設計変更とならず、コストアップとなることがないのである。
【0040】
また、前記昇降開閉機構から移植爪を左右何れか一方に振る動力を取り出し、移植爪の昇降回動と左右に振るタイミングとを同調させたので、最上方に回動させた時の移植爪を苗取爪の近傍に位置させて苗の受継位置とし、この位置より下降させるとともに、移植爪の回動軌跡が左右の一方に振りはじめられ、移植爪を最下降に回動させた時に苗の受継位置より最も左右方向に離れた位置を移植位置とし、移植爪が上昇されて再び最上昇位置となると移植爪を苗の受継位置に戻すように両駆動を容易に同調させることができる。
【0041】
また、前記昇降開閉機構(32)を進行方向に対して左右に二組配置し、両移植爪(31)の下降時に左右昇降開閉機構(32)に支持される移植爪(31)の回動軌跡の下端を苗取爪(66)位置より左右何れか一方に振る振幅を各々調整自在としたので、左右に二個配置した昇降開閉機構が左右に回動し、両方の昇降開閉機構の移植爪で畝上の左右適所位置に同時に移植して行くことができるので、野菜苗の種類やその野菜を栽培させる方式に応じて畝への移植を行うことができ、その畝への移植作業時間を大幅に短縮することができる。
【0042】
また、前記昇降開閉機構を進行方向に対して左右に二組配置し、両移植爪の下降時に左右昇降開閉機構に支持される移植爪の回動軌跡の下端を苗取爪位置より左右何れか一方に振る振幅を各々調整自在としたので、左右方向に一定の間隔を開けて設けられている左右の苗取爪より苗を受け継いで、左右両移植爪によって移植する移植条間を広くしたり、狭くしたりして畝上の適所位置に移植することができ、移植する野菜の種類や、野菜を栽培させる方式に合わせることができ、野菜移植機の汎用性を向上することができる。
【0043】
請求項2の如く、前記昇降開閉機構(32)に昇降駆動を伝達する、略上下方向の回動伝達支点軸(282)を回動中心として、昇降開閉機構(32)の移植爪(31)支持側を一定角度で往復回動させたので、昇降開閉機構に駆動力を伝達する伝達軸を、昇降開閉機構の左右往復動の回動中心として併用することができ、部品点数を減らすことができる。また、左右往復動構成をリンク機構を用いて支持する構成等に比べて支点軸を中心として回動させる至ってシンプルな構成とすることができ、コストを低減した移植機構を提供することができる。
【0044】
請求項3の如く、前記移植爪(31)内へ苗を受け継ぐ苗取爪(66)と、移植爪(31)の昇降開閉機構(32)の左右方向への回動中心である回動伝達支点軸(282)を、前後方向の同一線上に配置したので、移植爪及び昇降開閉機構の機体側への組み付け時に移植爪を最上方位置に回動させた苗の受け継ぎ位置とし、移植爪が回動支点である伝達軸と苗取爪とを結ぶ延長線上に位置するところで組み付けることができ、組立作業時の目安となり組立作業を容易にすることができ、組立精度を向上することもできるのである。
また、苗取爪から苗を受け継ぐ移植爪の位置を昇降開閉機構が左右に回動できる中心位置とし、この位置より左右の何れか一方に往復回動させる振幅を同一に合わせやすく、苗の受け継ぎ位置から左若しくは右方への両方への移植位置を等しく合わせやすく移植精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2条植え用の野菜移植機の全体平面図である。
【図2】 2条植え用の移植装置及び苗取爪と、移植状態を示す断面図である。
【図3】 移植爪の昇降開閉機構の左右往復動機構の側面断面図である。
【図4】 同じく昇降開閉機構の左右往復動機構の平面断面図である。
【図5】 同じく昇降開閉機構の左右往復動機構の正面断面図である。
【図6】 伝達軸の回転を往復動に変換する構成を示す図3のA−A断面図である。
【図7】 別形態の二条用の昇降開閉機構と、移植状態を示す断面図である。
【図8】 単一の苗載台より苗が供給される二条用の昇降開閉機構及び苗取爪とを示す平面図である。
【符号の説明】
31 移植爪
32 昇降開閉機構
34 苗載台
66 苗取爪(苗取部材)
280 PTO軸
281 基部フレーム(支持構成部)
282 回動伝達支点軸(伝達軸)

Claims (3)

  1. 苗取爪(66)より苗を受け継ぎ保持する移植爪(31)を、昇降開閉機構(32)に昇降駆動自在に支持し、該移植爪(31)を下降させて畝上に苗を植え付けて行く野菜移植機において、前記移植爪(31)の回動軌跡の上端部を苗取爪(66)下方とし、軌跡下端を苗取爪(66)位置より機体の進行方向に対して左右方向の何れか一方に振ることを可能とし、前記昇降開閉機構(32)から移植爪(31)を左右何れか一方に振る動力を取り出し、移植爪(31)の昇降回動と左右に振るタイミングとを同調させ、該昇降開閉機構(32)を進行方向に対して左右に二組配置し、両移植爪(31)の下降時に左右昇降開閉機構(32)に支持される移植爪(31)の回動軌跡の下端を苗取爪(66)位置より左右何れか一方に振る振幅を各々調整自在としたことを特徴とする野菜移植機の移植装置。
  2. 請求項1記載の野菜移植機の移植装置において、前記昇降開閉機構(32)に昇降駆動を伝達する、略上下方向の回動伝達支点軸(282)を回動中心として、昇降開閉機構(32)の移植爪(31)支持側を一定角度で往復回動させたことを特徴とする野菜移植機の移植装置。
  3. 請求項2記載の野菜移植機の移植装置において、前記移植爪(31)内へ苗を受け継ぐ苗取爪(66)と、移植爪(31)の昇降開閉機構(32)の左右方向への回動中心である回動伝達支点軸(282)を、前後方向の同一線上に配置したことを特徴とする野菜移植機の移植装置。
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