JP3942343B2 - プラズマ発生装置及び薄膜形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、内部で発生させたプラズマから電子を外部に導くように成したプラズマ発生装置及びこの様なプラズマ発生装置を用いた薄膜作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオンプレーティング装置やプラズマCVD装置等の薄膜作成装置にプラズマ発生装置が利用されている。
【0003】
図1は、プラズマ発生装置を備えたイオンプレーティング装置の概略を示し、図2はプラズマ発生装置の詳細を示している。図中1はイオンプレーテイング装置の真空容器で、この真空容器の底部には、被蒸発材料2を収容した坩堝3、該被蒸発材料に電子ビームを照射するための電子銃4が設けられている。一方、真空容器の上部には、基板電源5から負の電圧が印加されている基板6が取り付けられている。図中7は真空容器の底部に支持台8により支持されたプラズマ発生装置で、その詳細は後述するが、該プラズマ発生装置からの電子ビームが、前記基板6と坩堝3の間に照射されるように成している。図中9は真空ポンプ、10はバルブ、11は反応ガスボンベ、12はバルブ、13は放電ガスボンベ、14はバルブである。
【0004】
図2は前記プラズマ発生装置の概略を示しており、15は放電室を形成するケースである。該ケース内にはカソード16が配置されており、該カソードは加熱電源17に接続されていると共に、放電電源18にも接続されている。該ケースには放電ガス供給管19が設けられており、前記放電ガスボンベ13から該放電ガス供給管19を介してArガスの如き不活性ガスがケース内に導入される。該ケースの一方の端部には、ケース15に碍子20を介してリング状の第1アノード21Aが設けられている。この第1アノードは、例えばステンレスなどで形成され、且つ環状に形成されており、第1アノードを含め放電室の他の部品の熱に依る損傷を防止する為に、該第1アノード内には冷却水が流されている。又、この第1アノードの反カソード側には高融点材料(例えば、モリブデン)製でリング状の第2アノード21Bが接続されている。この第1アノード21Aと第2アノード21Bの接続は、互いの間の熱抵抗が大きくなるように、互いの一部分同士が繋がれることにより行われている。又、各アノードの内側には、前記カソード16からの電子が該各アノードに直接照射されないようにシールド電極22が配置されている。尚、このシールド電極は同時に電子ビームを通過させるオリフィスを成している。前記ケース15は抵抗R1を介して前記放電電源18に接続され、前記アノード21A,21Bは抵抗R2を介して放電電源18に接続されている。更に、アース電位にある前記真空容器1は抵抗R3を介して放電電源18接続されている。尚、これらの抵抗の抵抗値は、通常、R1≫R3>R2若しくはR1≫R2>R3とされており、前記放電電源18に流れる電流の殆どは、R2とR3に流れる電流となり、R1には殆ど流れない。従って、ケース15には殆ど電流が流れず、効率良くビームを出力することが出来る。
【0005】
図中23はケース内の放電電流を整形するための電磁石を構成するコイルで、ケースの外側に設けられている。
【0006】
この様な構成のイオンプレーティング装置において、先ず、バルブ10を開き、真空容器1とケース15内を真空ポンプ9により所定の圧力になるまで排気する。そして、バルブ14を開き、ケース15内に放電ガス供給管19を介して放電ガスボンベ13から放電ガス(例えば、Arガス)を所定量導入し、ケース15内の圧力を高め、カソード16を加熱電源17により熱電子放出可能な温度にまで加熱する。
【0007】
次に、コイル23に所定の電流を流し、プラズマの点火と安定なプラズマを維持するのに必要な磁場を電子ビームの軸方向に発生させる。この状態において、カソード16と第1及び第2アノード21A,21Bに放電電源18から所定の電圧を印加すると、カソード16とケース15との間で初期放電が発生する。この初期放電がトリガとなってケース15内にプラズマが発生する。この放電プラズマ中の電子は、前記コイル23が形成する磁場の影響で、電子ビームの軸方向に集束を受け、シールド電極22の第2アノード21Bに近い側の先端近傍に発生する加速電界により真空容器1内へと引き出される。
【0008】
一方、真空容器1の内部においては、被蒸発材料2に向けて電子銃4からの電子ビームが照射され、該被蒸発材料は加熱されて蒸発させられる。又、真空容器1内には、バルブ12が開かれることにより、反応ガスボンベ11から反応ガス(例えば、酸素ガス)が導入される。前記プラズマ発生装置7から引き出された電子ビームは、前記真空容器1内に導入された反応ガスや蒸発粒子と衝突し、それらを励起、イオン化させて真空容器1内にプラズマPを形成する。該プラズマにより一部励起、イオン化された蒸発粒子は、基板6に引き寄せられて付着し、該基板上には蒸発粒子の成膜が成される。
【0009】
尚、プラズマ発生装置7から真空容器1内に引き出された電子及びプラズマP中の電子は、真空容器1や第1及び第2アノード21A,21Bに流れ込み、安定な放電が維持される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
さて、この様なイオンプレーティング装置において、基板に酸化物(例えば、SiO2)等の絶縁物材料を成膜する場合、真空容器1内壁や真空容器内装品に、蒸発している絶縁物が付着し、真空容器1内壁等の導電性が低下する。その為に、時間の経過と共に真空容器1等に流れ込む電子が減少し(即ち、電子ビーム出力が減少し)、安定な放電が維持されなくなる恐れがある。尚、第2アノード21Bは放電電流が流れ込むことにより高温(例えば、1000°C程度)となるため、酸化物蒸発粒子が付着し難い。
【0011】
そのため、真空容器内を上述の様に絶縁物雰囲気で使用する場合には、前記各抵抗の関係を、R1≫R2>R3にはせず、R1≫R3>R2にし、且つ、放電電流の大部分がR2に流れ、残りがR3に流れるようにしておく。この様にして、真空容器1等に流れ込む電子の量が時間の経過と共に減少しても、真空容器1内に引き出された電子及びプラズマP中の電子の大部分は第1及び第2アノード21A,21Bに流れ込み、安定な放電が維持されている。
【0012】
しかし、真空容器1等に流れ込む電子の時間的変化(減少)、即ち、R3に流れる放電電流の時間的変化は、薄膜作成における精密な膜厚制御に支障を来すことになる。
【0013】
本発明は、この様な問題点を解決する為になされたもので、新規なプラズマ発生装置及び薄膜作成装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマ発生装置は、放電室と、該放電室内に配置されたカソードと、該放電室の端部に配置されたアノードと、前記カソードに対して少なくとも前記アノードを囲うように前記放電室内に取り付けられた筒状のシールド体と、前記カソードと前記アノードとの間に放電電圧を印加するための放電電源と、前記放電室内に放電用ガスを供給するための手段とを備えており、前記放電室内で形成されたプラズマ中の電子を前記アノードの開口部内側にある前記シールド体の一部を通して前記放電室外の真空容器中に照射させるように構成されており、前記放電電源と前記放電室の間に抵抗R1が、前記放電電源と前記アノードの間に抵抗R2が、前記放電電源と真空容器の間に抵抗R3がそれぞれ接続されており、各々の抵抗値がR1≫R3>R2の関係にあるプラズマ発生装置において、前記抵抗R3の抵抗値は、該抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大にほぼ等しいことを特徴とする
本発明のプラズマ発生装置は、放電室と、該放電室内に配置されたカソードと、該放電室の端部に配置されたアノードと、前記カソードに対して少なくとも前記アノードを囲うように前記放電室内に取り付けられた筒状のシールド体と、前記カソードと前記アノードとの間に放電電圧を印加するための放電電源と、前記放電室内に放電用ガスを供給するための手段とを備えており、前記放電室内で形成されたプラズマ中の電子を前記アノードの開口部内側にある前記シールド体の一部を通して前記放電室外の真空容器中に照射させるように構成されており、前記放電電源と前記放電室の間に抵抗R1が、前記放電電源と前記アノードの間に抵抗R2が、前記放電電源と真空容器の間に抵抗R3がそれぞれ接続されており、各々の抵抗値がR1≫R3>R2の関係にあるプラズマ発生装置において、前記抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大にほぼ等しい抵抗値の抵抗R4を該抵抗R3に接続したことを特徴とする。
又、本発明の薄膜作成装置は、放電室と、該放電室内に配置されたカソードと、該放電室の端部に配置されたアノードと、前記カソードに対して少なくとも前記アノードを囲うように前記放電室内に取り付けられた筒状のシールド体と、前記カソードと前記アノードとの間に放電電圧を印加するための放電電源と、前記放電室内に放電用ガスを供給するための手段とを備えており、前記放電室内で形成されたプラズマ中の電子を前記アノードの開口部内側にある前記シールド体の一部を通して前記放電室外の真空容器中に照射させるように構成されており、前記放電電源と前記放電室の間に抵抗R1が、前記放電電源と前記アノードの間に抵抗R2が、前記放電電源と真空容器の間に抵抗R3がそれぞれ接続されており、各々の抵抗値がR1≫R3>R2の関係にあるプラズマ発生装置を備え、前記真空室内で気化状態の蒸発材料を前記プラズマ発生装置により生成されたプラズマを介して基板に付着させるようにした薄膜作成装置において、前記抵抗R3の抵抗値は、該抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大にほぼ等しいことを特徴としている。
【0015】
又、本発明の薄膜作成装置は、放電室と、該放電室内に配置されたカソードと、該放電室の端部に配置されたアノードと、前記カソードに対して少なくとも前記アノードを囲うように前記放電室内に取り付けられた筒状のシールド体と、前記カソードと前記アノードとの間に放電電圧を印加するための放電電源と、前記放電室内に放電用ガスを供給するための手段とを備えており、前記放電室内で形成されたプラズマ中の電子を前記アノードの開口部内側にある前記シールド体の一部を通して前記放電室外の真空容器中に照射させるように構成されており、前記放電電源と前記放電室の間に抵抗R1が、前記放電電源と前記アノードの間に抵抗R2が、前記放電電源と真空容器の間に抵抗R3がそれぞれ接続されており、各々の抵抗値がR1≫R3>R2の関係にあるプラズマ発生装置を備え、前記真空室内で気化状態の蒸発材料を前記プラズマ発生装置により生成されたプラズマを介して基板に付着させるようにした薄膜作成装置において、前記抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大とほぼ等しい抵抗値の抵抗R4を該抵抗R3に接続したことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
図3は本発明のプラズマ発生装置の一例を示している。尚、図中、前記図2にて使用した番号と同一番号の付されたものは同一構成要素である。
【0018】
図3に示された装置と、図2で示された装置の構成上の差異を、以下に説明する。
【0019】
図2で示された装置においては、アース電位にある真空容器1は、単に、抵抗R3を介して放電電源18接続されているが、図3で示された装置においては、該接続状態に加えて更に、抵抗R3に直列に抵抗R4が接続されており、この抵抗R4の抵抗値は次の様に設定される。
【0020】
抵抗R3に流れる放電電流が真空容器1の内壁等の導電性が低下してもほぼ一定値に近い電流が流れるようにR4の抵抗値を設定する。
【0021】
例えば、放電電源に流れる放電電流は各抵抗R1,R2,R3に流れる電流の和であるが、各抵抗値の関係をR1≫R3>R2にして放電電流の大部分がR2に流れ、残りがR3に流れるようにしておいたとする。その場合に、真空容器における導電性が低下していない初期において、R2に27A、R3に3Aの放電電流が流れていたとする。やがて真空容器内壁等に絶縁物が徐々に付着しその絶縁物表面に電子が徐々にチャージし、その結果、R3に流れる放電電流が図4に示す様に、徐々に変化(減少)し、或一定値(最小値)0.3Aに落ち着くとする。この状態は抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値が最大に達したものと見ることが出来る。この一定値0.3Aにほぼ等しい電流が抵抗R3に常時流れるように抵抗R4の値を設定する。その為に、例えば、抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大とほぼ等しい抵抗値の抵抗R4を抵抗R3に接続する。尚、薄膜作成装置の使用条件、例えば、真空容器内のガスの種類や蒸発材料の種類等、又、真空容器の形状や大きさ等によっても変わるので、予め、真空容器の種類及びその使用条件毎にR3から見た真空容器側の最大抵抗値を求めておき、使用する真空容器及び使用条件に応じて抵抗R4の抵抗値を設定する。この場合、抵抗R4として可変抵抗器を使用して、その都度、抵抗値を調整してもよいし、その場その場で適宜抵抗値を有する固定抵抗器を取り付けてもよい。
【0022】
尚、抵抗R3に全く電流が流れないようにR4の値を設定すると、真空容器壁等に付着した絶縁物上に電子による電荷が貯まり、真空容器内で放電が発生してしまうので、抵抗R3には一定電流(最小電流)が流れるようにして真空容器内壁に貯まった電荷を少しずつ真空容器外へリークさせるようにしている。
【0023】
この様な構成のプラズマ発生装置を、例えば、図1に示す如きイオンプレーティング装置に応用した場合、次のように動作する。
【0024】
先ず、バルブ10を開き、真空容器1とケース15内を真空ポンプ9により所定の圧力になるまで排気する。そして、バルブ14を開き、ケース15内に放電ガス供給管19を介して放電ガスボンベ13から放電ガス(例えば、Arガス)を所定量導入し、ケース15内の圧力を高め、カソード16を加熱電源17により熱電子放出可能な温度にまで加熱する。
【0025】
次に、コイル23に所定の電流を流し、プラズマの点火と安定なプラズマを維持するのに必要な磁場を電子ビームの軸方向に発生させる。この状態において、カソード16と第1,第2アノード21A,21Bに放電電源18から所定の電圧を印加すると、カソード16とケース15との間で初期放電が発生する。この初期放電がトリガとなってケース15内にプラズマが発生する。この放電プラズマ中の電子は、前記コイル23が形成する磁場の影響で、電子ビームの軸方向に集束を受け、シールド電極22の第2アノード21Bに近い側の先端近傍に発生する加速電界により真空容器1内へと引き出される。尚、カソード16からの熱電子は、シールド電極22により、直接第1アノード21Aに照射されることはない。
【0026】
一方、真空容器1の内部においては、被蒸発材料2に向けて電子銃4からの電子ビームが照射され、該被蒸発材料は加熱されて蒸発させられる。又、真空容器1内には、バルブ12が開かれることにより、反応ガスボンベ11から反応ガス(例えば、酸素ガス)が導入される。前記プラズマ発生装置7から引き出された電子ビームは、前記真空容器1内に導入された反応ガスや蒸発粒子と衝突し、それらを励起、イオン化させて真空容器1内にプラズマPを形成する。該プラズマにより一部励起、イオン化された蒸発粒子は、基板6に引き寄せられて付着し、該基板上には蒸発粒子の成膜が成される。
【0027】
さて、この様な薄膜作成装置において、放電電源18に流れる放電電流は前記プラズマ発生装置7における抵抗R1,R2,R3に流れ込む電流の和であるが、各抵抗値の関係は、R1≫R3>R2に成されており、且つ、放電電流の大部分がR2に流れ、残りがR3に流れるように各抵抗値が設定されており、且つ、抵抗R3に最初からほぼ一定に近い最小電流が流れるように抵抗R4の値が設定されている。例えば、放電電源18に流れる放電電流を30Aとすると、R2に流れる電流は29.7A、抵抗R3に流れる電流は最初0.3A程度である。そして、真空容器内壁等に絶縁物が徐々に付着することにより真空容器側の抵抗値が徐々に大きくなって最大に達しても、この間、抵抗R3に流れる電流は、図5に示す様にほぼ0.3Aを維持することで出来、図4に示す従来の変化(3Aから0.3Aへの変化)に比べ、極めてその変化が少ない。
【0028】
即ち、抵抗R3に流れる電流は薄膜形成の初めから終わりまで、ほぼ一定に近いものと見なせる。従って、プラズマ発生装置7から真空容器1内に引き出された電子及びプラズマP中の電子は、殆ど大部分第1及び第2アノード21A,21Bに流れ込み、安定な放電が維持される。
【0029】
この様に、真空容器1内で薄膜形成が始まり、たとえ、真空容器内壁等に絶縁物が付着しても、真空容器1と放電電源18の間に繋がる抵抗R3に流れる電流値はごく僅かしか変化しないので、薄膜作成における精密な膜厚制御に支障を来すことはない。しかも、該抵抗R3には全く電流が流れないのではなく、少し流れるように抵抗R4の抵抗値が設定されているので、真空容器壁等に付着した絶縁物上に電子による電荷が貯まっても、少しずつその電荷を真空容器外へリークする様にしているので、真空容器内での放電発生を避けることが出来る。
【0030】
尚、前記例では、真空容器1と放電電源18の間に繋がる抵抗R3に直列に抵抗R4を接続するようにしたが、抵抗R4を使用せずに、抵抗R3だけにし、R3自信の抵抗値を、該抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大に近いものに設定するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマ発生装置を備えたイオンプレーティング装置の概略を示している。
【図2】 従来のプラズマ発生装置の概略を示している。
【図3】 本発明のプラズマ発生装置の一例を示している。
【図4】 従来の真空容器内壁等の導電性低下に基づく真空容器に繋がった抵抗に流れる放電電流の時間的特性の一例を示している。
【図5】 本発明における真空容器内壁等の導電性低下に基づく真空容器に繋がった抵抗に流れる放電電流の時間的特性の一例を示している
【符号の説明】
1…真空容器
2…被蒸発材料
3…坩堝
4…電子銃
5…基板電源
6…基板
7…プラズマ発生装置
8…支持台
9…真空ポンプ
10…バルブ
11…反応ガスボンベ
12…バルブ
13…放電ガスボンベ
14…バルブ
15…ケース
16…カソード
17…加熱電源
18…放電電源
19…放電ガス供給管
20…碍子
22…シールド電極
21A…第1アノード
21B…第2アノード
R1…放電電源とケースの間に接続された抵抗
R2…放電電源とアノードの間に接続された抵抗
R3…放電電源と真空容器の間に接続された抵抗
R4…R3に直列に接続された抵抗

Claims (8)

  1. 放電室と、該放電室内に配置されたカソードと、該放電室の端部に配置されたアノードと、前記カソードに対して少なくとも前記アノードを囲うように前記放電室内に取り付けられた筒状のシールド体と、前記カソードと前記アノードとの間に放電電圧を印加するための放電電源と、前記放電室内に放電用ガスを供給するための手段とを備えており、前記放電室内で形成されたプラズマ中の電子を前記アノードの開口部内側にある前記シールド体の一部を通して前記放電室外の真空容器中に照射させるように構成されており、前記放電電源と前記放電室の間に抵抗R1が、前記放電電源と前記アノードの間に抵抗R2が、前記放電電源と真空容器の間に抵抗R3がそれぞれ接続されており、各々の抵抗値がR1≫R3>R2の関係にあるプラズマ発生装置において、前記抵抗R3の抵抗値は、該抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大とほぼ等しいことを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 放電室と、該放電室内に配置されたカソードと、該放電室の端部に配置されたアノードと、前記カソードに対して少なくとも前記アノードを囲うように前記放電室内に取り付けられた筒状のシールド体と、前記カソードと前記アノードとの間に放電電圧を印加するための放電電源と、前記放電室内に放電用ガスを供給するための手段とを備えており、前記放電室内で形成されたプラズマ中の電子を前記アノードの開口部内側にある前記シールド体の一部を通して前記放電室外の真空容器中に照射させるように構成されており、前記放電電源と前記放電室の間に抵抗R1が、前記放電電源と前記アノードの間に抵抗R2が、前記放電電源と真空容器の間に抵抗R3がそれぞれ接続されており、各々の抵抗値がR1≫R3>R2の関係にあるプラズマ発生装置において、前記抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大とほぼ等しい抵抗値の抵抗R4を該抵抗R3に接続したことを特徴とするプラズマ発生装置。
  3. 前記抵抗R4は可変抵抗器であることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ発生装置
  4. 前記アノードは、放電室の中心軸方向に互いに接続されて配置された少なくとも2枚から構成され、その内、反カソード側のアノードを高融点材料で成したことを特徴とする請求項1若しくは2に記載のプラズマ発生装置。
  5. 放電室と、該放電室内に配置されたカソードと、該放電室の端部に配置されたアノードと、前記カソードに対して少なくとも前記アノードを囲うように前記放電室内に取り付けられた筒状のシールド体と、前記カソードと前記アノードとの間に放電電圧を印加するための放電電源と、前記放電室内に放電用ガスを供給するための手段とを備えており、前記放電室内で形成されたプラズマ中の電子を前記アノードの開口部内側にある前記シールド体の一部を通して前記放電室外の真空容器中に照射させるように構成されており、前記放電電源と前記放電室の間に抵抗R1が、前記放電電源と前記アノードの間に抵抗R2が、前記放電電源と真空容器の間に抵抗R3がそれぞれ接続されており、各々の抵抗値がR1≫R3>R2の関係にあるプラズマ発生装置を備え、前記真空室内で気化状態の蒸発材料を前記プラズマ発生装置により生成したプラズマを介して基板に付着させるようにした薄膜作成装置において、前記抵抗R3の抵抗値は、該抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大とほぼ等しいことを特徴とする薄膜作成装置。
  6. 放電室と、該放電室内に配置されたカソードと、該放電室の端部に配置されたアノードと、前記カソードに対して少なくとも前記アノードを囲うように前記放電室内に取り付けられた筒状のシールド体と、前記カソードと前記アノードとの間に放電電圧を印加するための放電電源と、前記放電室内に放電用ガスを供給するための手段とを備えており、前記放電室内で形成されたプラズマ中の電子を前記アノードの開口部内側にある前記シールド体の一部を通して前記放電室外の真空容器中に照射させるように構成されており、前記放電電源と前記放電室の間に抵抗R1が、前記放電電源と前記アノードの間に抵抗R2が、前記放電電源と真空容器の間に抵抗R3がそれぞれ接続されており、各々の抵抗値がR1≫R3>R2の関係にあるプラズマ発生装置を備え、前記真空室内で気化状態の蒸発材料を前記プラズマ発生装置により生成したプラズマを介して基板に付着させるようにした薄膜作成装置において、前記抵抗R3から見た真空容器側の抵抗値の最大とほぼ等しい抵抗値の抵抗R4を該抵抗R3に接続したことを特徴とする薄膜作成装置。
  7. 前記抵抗R4は可変抵抗器であることを特徴とする請求項に記載の薄膜作成装置。
  8. 前記アノードは、放電室の中心軸方向に互いに接続されて配置された少なくとも2枚から構成され、その内、反カソード側のアノードを高融点材料で成したことを特徴とする請求項若しくは記載の薄膜作成装置。
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