JP3941776B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の走行モードを有し、三要素により決定された三次元モードマップから、最適なモードを選択するハイブリッド車両の制御装置の技術分野に属する。
4個以上の要素を有する2自由度の例えば遊星歯車機構により構成する差動装置に、駆動系統への出力を割り当てた要素以外の要素にブレーキを設けたパワートレーンシステムを適用したハイブリッド車両が特許文献1に開示されている。このハイブリッド車両では、例えば、2つのモータのみで無段変速比を得るEVモードと、ローブレーキを締結した固定変速比にて2つのモータで駆動するEV-LBモードと、エンジン及び2つのモータを駆動しつつ無段変速比を得るEIVTモードと、エンジン及び2つのモータを駆動しつつ固定変速比を得るLBモードとを備えている。これら各種モードは、走行状態に応じてモードマップから適宜選択される。
特開2003-34153号公報。
上述の従来技術にあっては、例えば運転者がアクセルペダルを踏み込み、要求駆動力が大きくなると、EIVTモードからLBモードに遷移する。このとき、車速一定で無段変速比モードから固定変速比モードに遷移するため、各回転要素の目標回転数が非連続的に変更される。よって、各回転要素に接続された動力源が回転数変化に追従できず、運転性の悪化や、機械的構成要素の耐久性の悪化を招く虞があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、モード遷移に伴い目標回転数が非連続的に変化したとしても、安定したモード遷移を達成可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明では、ハイブリッド車両の制御装置において、無段変速比モード領域と固定変速比モード領域の境界に、要求駆動力軸方向に所定幅を有し、モード遷移に伴う回転要素の目標回転数変化を連続的に設定する遷移領域を設けた。
よって、モード遷移に伴う目標回転数を連続的に設定することが可能となり、運転性の向上を図りつつ、機械的構成要素の耐久性の向上を図ることができる。
以下、本発明のハイブリッド車を実現する実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例1におけるハイブリッド変速機を示す。本実施例1においては、前輪駆動車(FF車)用のトランスアクスルとして用いるのに有用な以下の構成とする。
図1において、ハイブリッド変速機は、左側からエンジンENG、ラビニョ型遊星歯車装置2および複合電流2層モータ3を同軸に配置する。ラビニョ型遊星歯車装置2は、ピニオンP2を共有するシングルピニオン遊星歯車装置4およびダブルピニオン遊星歯車装置5とから成る。シングルピニオン遊星歯車装置4はサンギヤS2およびリングギヤR2にそれぞれピニオンP2を噛合させた構造とする。ダブルピニオン遊星歯車装置5はサンギヤS1および共有ピニオンP2の他に、リングギヤR1および大径ピニオンP1を具え、大径ピニオンP1をサンギヤS1、リングギヤR1および共有ピニオンP2の3者に噛合させた構造とする。そして、遊星歯車装置4,5のピニオンP1,P2を全て、共通なキャリアCにより回転自在に支持する。
以上の構成になるラビニョ型遊星歯車装置2は、サンギヤS1、サンギヤS2、リングギヤR1、リングギヤR2、ピニオンP1、ピニオンP2およびキャリアCの7個の回転メンバを主たる要素とし、これら7個のメンバのうち、2個のメンバの回転速度を決定すると、他のメンバの回転速度が決まる2自由度の差動装置を構成する。
ラビニョ型遊星歯車装置2に対し本実施の形態においては、図の左側に同軸に配置したエンジンENGからの回転がシングルピニオン遊星歯車装置5のリングギヤR2に入力されるよう、リングギヤR2にエンジンENGのクランクシャフトを結合する。一方で、ラビニョ型遊星歯車装置2からの出力回転を共通なキャリアCより取り出すよう、このキャリアCに車輪駆動系Out(例えば図1におけるディファレンシャルギヤ装置を含む終減速機6および左右駆動車輪7)を結合する。
複合電流2層モータ3は、インナーロータ3riと、これを包囲する環状のアウターロータ3roとを、変速機ケース1内の後軸端に同軸に回転自在に支持して具え、これらインナーロータ3riおよびアウターロータ3ro間における環状空間に同軸に配置した環状コイルよりなるステータ3sを変速機ケース1に固設して構成する。
このように、環状コイル3sとアウターロータ3roとで外側のモータ・ジェネレータである第2モータ・ジェネレータMG2が構成される。また、環状コイル3sとインナーロータ3riとで内側のモータ・ジェネレータである第1モータ・ジェネレータMG1が構成される。
ここでモータ・ジェネレータMG1,MG2はそれぞれ、複合電流を供給される時は供給電流に応じた個々の方向の、また供給電流に応じた個々の速度(停止を含む)の回転を出力するモータとして機能し、複合電流を供給されない時は外力による回転に応じた電力を発生する発電機として機能する。かかる複合電流2層モータ3と、ラビニョ型遊星歯車装置2との間の結合に当たっては、ダブルピニオン遊星歯車装置5のサンギヤS1に第1のモータ・ジェネレータMG1(詳しくはインナーロータ3ri)を結合し、シングルピニオン遊星歯車装置4のサンギヤS2に第2のモータ・ジェネレータMG2(詳しくはアウターロータ3ro)を結合する。
図2は制御装置を含んだハイブリッドシステムの構成を示す図である。
本実施例1におけるハイブリッドシステム(以下、E-IVTシステムと記載する)は、全体のエネルギーを統合制御する統合コントローラ10と、エンジンを制御するエンジンコントローラ12(engine clutch controllerを含む)と、ハイブリッド変速機内のMGを制御するモータコントローラ11と、MGに電気を供給するインバータ13と電気エネルギーを蓄えるバッテリ14と、MGを含むハイブリッド変速機から成る。
統合コントローラ10は、アクセル開度APとエンジン回転速度ωEと車速VSP(出力軸回転速度に比例)とに応じて、運転者が意図する運転状態を実現するように、モータコントローラ11に目標MGトルクを、エンジンコントローラ12に目標エンジントルクを指令する。ここで、統合コントローラ10に入力する回転速度は、エンジン回転速度と出力軸回転速度に限定されるものではなく、ラビニョ型遊星歯車装置の回転要素のうち、いずれか2つの回転速度であれば良い。なぜなら、ラビニョ型遊星歯車装置の回転自由度は2であるので、いずれか2つの回転要素の回転速度が分かれば、他の回転要素の回転速度も分かるためである。
また、モータコントローラ11への指令値は、目標MGトルクではなく目標MG回転速度とし、モータコントローラ11内部に、PI制御器などで目標MG回転速度を実現する制御系を有しても良い。
(E-IVTシステムにおける制御モード)
E-IVTシステムは、主に下記に示す4つのモード
1)モード4(EVモード)
2)モード6(EV-LBモード)
3)モード28(EIVTモード)
4)モード30(LBモード)
を有する。
上記4つのモードは全て第1モータ・ジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2を使用する。ただし、エンジン(もしくはエンジンクラッチ)を駆動するかどうか、もしくは、ローブレーキLBを使用するかどうかが主に異なる。
表1は、上記4つのモードにおけるエンジンクラッチ8のオン・オフ状態と、ローブレーキLBの締結状態との関係を表す。4つのモードはいかなる走行状況であっても選択可能な訳ではなく、それぞれ限られた制御領域において達成可能である。
(表1)
Figure 0003941776
制御領域は、3軸からなる三次元空間から構成されている。3軸とは、車速VSP、駆動力F、及びバッテリのSOC(State of charge)を表す。一般に、SOCが低下すると、全てのモードの制御領域が小さくなる。ここで、駆動力Fとは車両が駆動するのに必要な要求駆動力である。特に、車速VSP,駆動力Fによって決定されるポイントを運転点と記載する。
上記各モードは、第1モータ・ジェネレータMG1,第2モータ・ジェネレータMG2及びエンジンそれぞれのトルクと回転速度(T1,N1,T2,N2,Te,Ne)と電力消費量に応じて決定される。要求駆動力Fは、運転者の操作するアクセルペダル開度及び車速から決定され、各4つのモードから最適なモードが選択される。
〔モード4(EVモード)〕
モード4では、第1モータ・ジェネレータMG1及び第2モータ・ジェネレータMG2のみ使用する。ラビニョ型遊星歯車装置2において、第1及び第2モータ・ジェネレータMG1,MG2のトルクをT1,T2、回転速度をN1,N2、出力軸トルクをT0、出力軸回転数をN0とすると、下記の式により表される。
(式1)
N2={−βN1+(1+α+β)N0}/(1+α)
T1=βT0/(1+α+β)
T2=(1+α)T0/(1+α+β)
尚、α,βはラビニョ型遊星歯車のギヤ比に相当する。リングギヤR2(エンジン)とキャリヤC(出力軸)のギヤ比を1とした場合、リングギヤR2とサンギヤS1(MG1)とのギヤ比をαとする。また、キャリヤCとサンギヤS2(MG2)とのギヤ比をβとする。
上記関係式(1)に基づいてモード4における駆動力制御が実行される。図3は、車速VSPと要求駆動力Fによって決定されたモード4(EVモード)制御領域を表す図である。E-IVTシステムの制御領域では、二つの入力(車速VSP及び要求駆動力F)によって決定される運転点が属している制御領域が最適モードとして決定される。
〔モード6(EV-LBモード)〕
モード6では、第1及び第2モータ・ジェネレータMG1,MG2とローブレーキLBを使用する。図4は、車速VSPと要求駆動力Fによって決定されるモード6(EV-LBモード)制御領域を表す図である。モード6が選択されると、下記式2に基づいて駆動力制御が実行される。
(式2)
N1=(1+α+γ)N0
N2=(γ−β)N0
T2={(1+α+γ)T1−γT0}/(β−γ)
TL=T0−T1−T2
尚、TLはローブレーキLBのトルク,γはキャリヤCとローブレーキLBとのギヤ比である。
〔モード28(EIVTモード)〕
モード28では、第1モータ・ジェネレータMG1,第2モータ・ジェネレータMG2及びエンジンを使用する。図5は、車速VSPと要求駆動力Fによって決定されるモード28(EIVTモード)制御領域を表す図である。よって、モード28の制御領域では、三つの入力に依存することとなる。モード28が選択されると、下記式3に基づいて駆動力制御が実行される。
(式3)
N1=−αN0+(1+α)Ne
N2=(1+β)N0−βNe
T1={1/(1+α+β){βT0−(1+β)Te}}
T2=T0−T1−Te
尚、Neはエンジン回転数、Teはエンジントルクである。
〔モード30(LBモード)〕
モード30では、第1モータ・ジェネレータMG1,第2モータ・ジェネレータMG2,エンジン及びローブレーキLBを使用する。図6は、車速VSPと要求駆動力Fによって決定されるモード30(LBモード)制御領域を表す図である。よって、モード30の制御領域では、三つの入力に依存することとなる。モード30が選択されると、下記式4に基づいて駆動力制御が実行される。
(式4)
N1={(1+α+γ)/γ}N0
N2=−{(β−γ)/γ}N0
Ne={(1+γ)/γ}N0
TL=T0−T1−T2−Te
T2={1/(β−γ)}(−γT0+(1+α+γ)T1+(1+γ)Te)
尚、以上4つのモードについて説明したが、例えば、第1モータ・ジェネレータMG1を変速機ケースに固定するハイブレーキを追加し、ハイブレーキモードを追加してもよいが特に限定しない。
(SOCに応じた最適モード選択過程について)
上述の4つのモードのうち、ある車速VSP及び要求駆動力Fによって決定される運転点では、複数のモードが重なる。このとき、選択された複数のモードのうち燃費効率の最も良好なモードが選択される。具体的には、モータ・ジェネレータMG1,MG2の電力収支を計算する。次に、電力収支と燃料消費量の関係から、最も燃料消費量の少ないモードが選択される。
ここでは、SOCよりもむしろ、燃料1cc当たりどの程度駆動力に寄与するかを表す駆動効率EFFを用いる。駆動効率EFFとSOCは密接な関係を有している。SOCが高いときはバッテリは充電を必要としておらず、このとき燃料消費量は低いため供給される燃料は、充電には使用されず駆動に使用されるため駆動効率EFFは高い。一方、SOCが低いときは、バッテリが充電を必要としており、バッテリを充電するためにエンジンを駆動する必要があり、このとき燃料消費量が増加するため駆動効率EFFは低い。この関係を用いてモードと駆動効率の関係から、最終的にモードとSOCの関係に読み替えて最適モードマップを構築する。
(最適モードマップの構築論理)
次に、最適モードマップの構築論理について説明する。
(ステップ1)
エンジンの燃料消費軸に沿って、全ての可能なモードにおける電力Eを演算する。この電力Eは、第1モータジェネレータMG1,第2モータジェネレータMG2の電力収支(電力、及び電力損失(モータ損失やインバータ損失を含む))に対応する。
(ステップ2)
電力関数E=f(fuel)は、燃料消費量に応じた電力の関数である。ステップ1で演算された各モードにおける電力の内、各燃料消費量に対して最大の電力を発生可能なモードを選択する。すなわち燃料消費量fuelに対する最適なモード関数が得られる。ここで、E>0はバッテリが充電されている状態を表し、E<0はバッテリが電力を消費している状態を表す。
(ステップ3)
ステップ2で得られた電力関数Eから、駆動効率関数EFF=g(fuel)を演算する。駆動効率関数EFFは、燃料消費量に対する電力比である。すなわち、バッテリを最大限利用したときの燃料消費量fuel0に比べ、更に燃料を消費{fuel(i)−fuel0}したときに増加する電力収支{E(i)−E(fuel0)}の分を演算すれば、燃料がどの程度電力収支の改善に寄与したかが分かる。すなわち電力収支の改善寄与度とは、燃料がどの程度駆動力に使用されたかを表す駆動効率EFFを表すことになる。
(ステップ4)
ステップ3で得られた駆動効率関数を逆変換し、燃料消費関数fuel=h1(EFF)を演算する。
(ステップ5)
ステップ4及びステップ2の演算結果から、モード関数Mode=h2(EFF)が得られる。すなわち、推定される駆動効率EFFに応じた制御モードが得られる。
上記ステップにより、車速VSP,要求駆動力F,駆動効率EFFに基づく三次元最適モードマップを構築できる。駆動効率EFFは、変数として電力E及び燃料消費量fuelから得られる。また、上述したようにSOCとEFFには密接な関係があるため、この関係を用いて車速VSP,要求駆動力F,SOCに基づく三次元最適モードマップが作成される。
例えば、車速VSP=A(km/h),駆動力F=B(N),SOC=可変の状態において、LBモードとEIVTモードの2つのモードが選択可能な場合について説明する。
図7は各モードにおける燃料消費量fuelに対する電力の演算結果を表す図である。この演算結果から、燃料消費量fuelに対する最大の電力を選択したのが図8に示す燃料消費量に対する電力の関係である。図8において、ある燃料消費量において、E<0であれば電力消費量が最小を意味し、E>0であれば充電される電力量が最大を意味する。
次に、燃料消費量に対する駆動効率EFFを演算する。まず、図8に示す電力関数を下記式に基づき微分する。
dE/dfuel={E(i)−E(fuel0(n))}/{fuel(i)−fuel0(n)}
尚、fuel0(n)は、バッテリの充放電容量最大値を考慮した燃料消費量最小値(例えば、最初の演算時においては図8中fuel0(1)で示される点)である。図9は図8に示す電力関数の微分値と燃料消費量の関係を表す。図9に示すdE/dfuelの演算結果において、dE/dfuelの最大値(=b)を取るfuel(=a)をプロットする。
次に、fuel=a以降ではfuel0(2)=aとして、再度dE/dfuelを演算し、dE/dfuelの最大値を取るfuelをプロットする。この演算を繰り返すことによって、図10に示す燃料消費量fuelに対する駆動効率EFFの関数EFF=g(fuel)を作成する。
次に、図11に示すようにEFF=g(fuel)をfuel=h1(EFF)の関数に変換する。このfuel=h1(EFF)の関数と、上述した図7に示すE=f(fuel)からモード関数Mode=h2(EFF)の関数を推定する。具体的には、E=f(fuel)からモードが切り替わるポイントの燃料消費量fuelが分かる。このfuelに対応するEFF=g(fuel)がモードの切り替わるポイントとなる。このような対比から、図12に示すように、駆動効率EFFに対応する制御モードが特定される。
図13はSOCが中程度のときの最適モードマップを表す図である。上述したように、駆動効率EFFはSOCと密接な関係にあるため、駆動効率EFFをSOCに読み替え、SOCに対応した最適モードマップを作成することが可能となる。
(モード遷移における課題)
LBモードとEIVTモードの間におけるモード遷移では、出力回転数No一定の状態でエンジンやモータジェネレータの回転数が大きく変化する。よって、この変化を素早く達成しようとしても、うまくモード遷移ができない。また、回転数差が大きすぎると、モード遷移に時間がかかりすぎる。
図14は車速一定においてモード遷移する場合を表す図である。EIVTモード領域内にある運転点P1から、アクセルペダルを大きく踏み込むことによってLBモード領域内の運転点P2に遷移する。図15はこのモード遷移によって発生するエンジン回転数の変化(以下、ギャップと記載する)を表す図である。このように回転数にギャップが発生するモード遷移が頻繁に起こった場合には、目標エンジン回転数が頻繁に変化し、更に問題となる。モード遷移が頻繁に起こる問題については、例えば図16に示すように、モード間にヒステリシスを設けることで解消できる。しかしながら、ギャップの問題については解消されるものではない。そこで、ギャップの発生する理由について説明する。
EIVTモードでは、ローブレーキLBは使用しないため、車速一定の場合、エンジン回転数Ne,第1モータジェネレータの回転数N1,第2モータジェネレータの回転数N2は機械的な限界値の範囲内で自由に回転数を選択できる。このとき、燃料消費量が最小となる回転数を適宜選択している。
LBモードでは、ローブレーキLBを使用する。よって、変速比が一定となり、エンジン回転数Ne,第1モータジェネレータの回転数N1,第2モータジェネレータの回転数N2は、出力軸回転数Noと比例関係にある。
ギャップの問題は、主にEIVTモードからLBモードへのモード遷移時にローブレーキLBを素早く締結しなければならない点に起因する。ローブレーキLBによって固定されるリングギヤR1の回転数NLBが高いときはローブレーキLBを締結することが困難である。一方、LBモードからEIVTモードへのモード遷移時にはローブレーキLBを解放するだけであるため、さほど問題にはならない。
しかしながら、目標値が大きく変化した場合には、やはり問題となる。そこで、各回転数(N1,N2,NLB)のギャップと同じ傾向を有するエンジン回転数のギャップに着目して説明する。
〔エンジン回転数のギャップについて〕
図17は車速一定において、EIVTモードからLBモードへの遷移を表す図である。EIVTモードにおける各回転数(N1,N2,Ne,NLB)を、図17中点線矢印で示す方向にスムーズかつ連続的に変更し、LBモードへ遷移させる。
具体的には、図18に示すように、EIVTモードとLBモードの間(EIVT領域側)にdの幅を有する領域dを設けた。図19は運転点P1から運転点P2へ遷移するときのエンジン回転数を表す図である。このように、幅dの間においてエンジン回転数Neのギャップを上昇角αにより徐々に上昇させるため、運転性を損なうことなくスムーズにモード遷移を達成できる。
ただし、ローブレーキLBを締結する際、必ずしもリングギヤR1の回転数が0でなくとも運転性は損なわれない。すなわち、エンジン回転数がLBモードの目標エンジン回転数よりも若干低めであってもよい。そこで、許容回転数εを設定し、幅dの間においてLBモードの目標エンジン回転数よりも許容回転数εだけ低い値に到達するように徐々に上昇させる。このとき上昇角をαよりも小さなβに補正することで、エンジンの燃料噴射量を小さくすることができる。尚、この許容回転数はエンジン以外の回転要素にも同様に適用する。
〔許容回転数εの設定について〕
幅dが狭いと、エンジン回転数を一気に上昇させる(上昇角αが大きい)ため、燃費には影響しないが乗り心地の悪化を招く。そこで、図20に示すように、上昇角αを小さな上昇角βとすることが可能な許容回転数εを導入する。ただし、この許容回転数εは、ローブレーキLBを締結した場合に過度の摩擦熱や締結ショックを十分に回避可能な値の範囲内で設定する。
低車速では許容回転数εは大きく設定される。EIVTモードはエンジン回転数及びエンジントルクに自由度がある。よって、低車速時はエンジン駆動力がさほど要求されず、燃料消費量を抑制する点からエンジン回転数は小さく設定される。この状態でLBモードに遷移すると、NLBが0になり、エンジン回転数を大きく上昇させる必要があるため、許容回転数を大きくし、上昇角を小さく設定する。
一方、高車速時では許容回転数εは小さく設定される。高車速では車両駆動用としてモータジェネレータで不足する分のエンジン駆動力が要求され、エンジン回転数は高く設定される。このとき、LBモードに遷移すると、エンジン回転数は上昇側に移行するものの、もともとのEIVTモードにおけるエンジン回転数が高いため、さほどエンジン回転数を上昇させる必要がないため、許容回転数を小さくしても上昇角は大きくならない。
〔幅dについて〕
幅dは、SOCに応じて設定される。EIVTモードにおいて、SOCが低い時はバッテリを充電する必要があり、高いエンジン回転数が要求される。よって、LBモードに遷移すると、エンジン回転数が上昇側に移行するものの、もともとのEIVTモードにおけるエンジン回転数が高いため、さほどエンジン回転数は上昇しないため、幅dは狭くても良い。
一方、SOCが高い時は燃料消費量を抑制する点からエンジン回転数は小さく設定される。このとき、LBモードに遷移すると、エンジン回転数が大きく上昇するため、幅dは広くする必要がある。
尚、ここでは、SOCに応じて幅dを設定したが、この設定された幅dをバッテリの充電量予測や放電量予測に基づいて補正してもよい。バッテリの充放電量予測とは、例えば、ナビゲーションシステム等から車両の位置する地形を読み込み、前方が下り坂であれば充電量が多く得られると予測し、上り坂であれば放電量が多くなると予測する。この予測された充放電量から幅dを補正することで、更に運転性の高いモード遷移が可能となる。
幅dは、アクセルペダルストローク速度(以下、dAPS/dt)に応じて補正してもよい。dAPS/dtが大きい時、すなわちアクセルペダルが素早く踏み込まれた時は、運転性や制御性を確保するために幅dを長く補正する。一方、dAPS/dtが小さい時は、幅dは小さいままでも運転性や制御性が悪化しないため燃料消費量を抑制することができる。すなわち、運転性や制御性の確保を優先する時は幅dを長くし、燃費向上の確保を優先する時は幅dを短くすることで、運転性及び制御性を確保しつつ、燃費向上を図ることができる。
実施例1におけるハイブリッドシステムの機械的構成を示す全体図である。 実施例1におけるハイブリッドシステムの制御構成を表すブロック図である。 実施例1におけるハイブリッドシステムのEVモードの制御領域を表すマップである。 実施例1におけるハイブリッドシステムのEV-LBモードの制御領域を表すマップである。 実施例1におけるハイブリッドシステムのEIVTモードの制御領域を表すマップである。 実施例1におけるハイブリッドシステムのLBモードの制御領域を表すマップである。 実施例1におけるLBモードとEIVTモードの燃料消費量に対する電力収支の関係を表す図である。 実施例1における燃料消費量に対する電力収支の関係を表す図である。 実施例1における燃料消費量に対する制御モードの関係を表す図である。 実施例1における燃料消費量に対する駆動効率の関係を表す図である。 実施例1における駆動効率に対する燃料消費量の関係を表す図である。 実施例1における駆動効率に対する最適モードの関係を表す図である。 実施例1におけるSOCが中程度のときの車速−要求駆動力モードマップを表す図である。 実施例1における車速一定においてモード遷移する場合を表す図である。 実施例1におけるモード遷移によって発生するエンジン回転数の変化を表す図である。 実施例1におけるモード間にヒステリシスを設けた図である。 実施例1における車速一定において、EIVTモードからLBモードへの遷移を表す図である。 実施例1におけるEIVTモードとLBモードの間(EIVT領域側)に領域dを設けた図である。 実施例1における運転点P1から運転点P2へ遷移するときのエンジン回転数を表す図である。 実施例1における許容回転数εを導入した場合であって、運転点P1から運転点P2へ遷移するときのエンジン回転数を表す図である。
符号の説明
1 変速機ケース
2 ラビニョ型遊星歯車装置
3 複合電流2層モータ
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ
4 シングルピニオン型遊星歯車装置
5 ダブルピニオン型遊星歯車装置
6 終減速機
7 左右駆動輪
8 エンジンクラッチ
LB ローブレーキ(係合要素)
11 モータコントローラ
12 エンジンコントローラ
13 インバータ
14 バッテリ
15 エンジン

Claims (5)

  1. エンジンと少なくとも1つのモータによる動力源がそれぞれ回転要素に連結される遊星歯車列と、
    解放により無段変速機能を有する状態から締結することで固定変速比を得る第1係合要素を有する差動歯車変速機と、
    車速、運転者の要求駆動力、バッテリの充電状態によって規定され、無段変速比モード領域と固定変速比モード領域が設定された三次元モードマップと、
    を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記無段変速比モード領域と前記固定変速比モード領域の境界に、要求駆動力軸方向に所定幅を有し、モード遷移に伴う回転要素の目標回転数変化を連続的に設定する遷移領域を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記無段変速比モードから前記固定変速比モードに遷移するときの目標回転数変化が非連続となる許容回転数を設定したことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記許容回転数を、低車速時は大きく設定し、高車速時は小さく設定したことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記所定幅を、低車速時は広く設定し、高車速時は狭く設定したことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記所定幅を、バッテリの充電量が多い時は狭く設定し、バッテリの放電量が多い時は広く設定したことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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