JP3948434B2 - 動力出力装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車 - Google Patents

動力出力装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動力出力装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の動力出力装置としては、エンジンと、2つのプラネタリギヤと、3つのモータと、2つのクラッチとを備え、駆動軸に動力を出力するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置の第1プラネタリギヤのキャリアには、エンジンのクランクシャフトが接続されており、サンギヤには第2プラネタリギヤのサンギヤと第1クラッチを介して第1モータとが接続されている。また、第1プラネタリギヤのリングギヤには、車軸に機械的に連結された駆動軸と第2プラネタリギヤのキャリアと第2モータとが接続されている。第2プラネタリギヤのリングギヤには、第3モータと第2クラッチを介して第1モータとが接続されている。したがって、第2プラネタリギヤのリングギヤは、2つのクラッチを介して第1プラネタリギヤのサンギヤにも接続されていることになる。この動力出力装置では、2つのクラッチによる切り替えや3つのモータの駆動パターン,エンジンの運転パターンなどにより種々の駆動状態を可能なものとなっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−321357号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした動力出力装置では、エンジンと2つのプラネタリギヤと3つのモータと2つのクラッチとを備えることから、装置が複雑なものとなっている。また、2つのクラッチを作動させる必要から、油圧回路などのアクチュエータも必要となる。更に、装置の駆動状態として種々可能であるが、駆動状態によってはエネルギ的に不利益なものもあり、エネルギ効率の観点から駆動状態を選択する必要もある。加えて、異なる駆動状態への切り替えをスムーズに行なう必要もある。特に、こうした動力出力装置を自動車に搭載する場合には、駆動状態の頻繁な切り替えが生じないよう車両の走行状態に合わせて切り替える必要がある。
【0005】
本発明の動力出力装置は、装置の簡易化を図ることを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車は、エネルギ効率の向上を図ることを目的の一つとする。さらに、本発明の動力出力装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車は、動力出力装置の異なる駆動状態の切り替えをスムーズに行なうことを目的の一つとする。あるいは、本発明の動力出力装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車は、動力出力装置の駆動状態の頻繁な切り替えを抑制することを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第1の回転軸とに接続された3軸を有し、該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する第1の3軸式動力入出力手段と、
前記第1の回転軸に動力を入出力する第1の電動機と、
前記駆動軸に動力を入出力する第2の電動機と、
前記第1の3軸式動力入出力手段が有する3軸のうちのいずれか2軸に連結されて回転する第2の回転軸を有し、前記第1の回転軸に入出力される動力を該第2の回転軸に入出力される動力で置換可能な動力置換手段と、
前記第2の回転軸に動力を入出力する第3の電動機と、
前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記第3の電動機のうちいずれの電動機とも電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の動力出力装置では、蓄電手段の充放電を伴って或いは蓄電手段の充放電なしに内燃機関から出力される動力を第1の3軸式動力入出力手段と第1の電動機と第2の電動機と動力置換手段と第3の電動機とによりトルク変換して駆動軸に出力することができる。その際、動力置換手段により第1の回転軸に入出力される動力を第2の回転軸に入出力される動力で置換できるから、第1の電動機の駆動と第3の電動機の駆動とを選択すること、即ち、第1の電動機の駆動を伴う駆動状態と第3の電動機の駆動を伴う駆動状態とのうちエネルギ効率の高い駆動状態を選択することができる。この結果、装置のエネルギ効率の向上を図ることができる。しかも、クラッチを備えないから、上述した従来例の動力出力装置に比して、装置を簡易なものにすることができる。
【0009】
こうした本発明の動力出力装置において、前記動力置換手段は、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の力行駆動が要求されるときに、該第1の電動機の力行駆動による前記第1の回転軸に動力を出力する状態の少なくとも一部の状態を前記第3の電動機の回生駆動による前記第2の回転軸に動力を出力する状態に置換可能な手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1の電動機の力行駆動が要求されるときに、第1の電動機の力行駆動を第3の電動機の回生駆動に切り替えることができる。いま、蓄電手段の充放電なしに内燃機関から出力された動力をトルク変換して駆動軸に出力する場合を考える。第1の電動機の力行駆動が要求される状態では、電力収支を考えれば、第2の電動機は回生駆動が要求されることになる。この場合、駆動軸に出力された動力を第2の電動機によって電力に変換し、この変換した電力を第1の電動機により動力に変換して駆動軸より内燃機関側に位置する第1の3軸式動力入出力手段に出力する状態になる。この状態は、内燃機関から出力された動力と第1の電動機から出力された動力との和の動力の一部を第2の電動機で電力に変換して第1の電動機に供給する状態であり、いわゆる動力−電力−動力の循環(以下、動力循環という)が生じる。この動力循環は、循環する動力に電動機の効率を何度も作用させることから、装置全体としてはエネルギ効率の低下を招く。したがって、第1の電動機の力行駆動が要求されるときに第1の電動機の力行駆動を第3の電動機の回生駆動に切り替えることことにより、動力循環の状態を抑止して装置全体のエネルギ効率の向上を図ることができるのである。
【0010】
この第1の電動機の力行駆動の状態を第3の電動機の回生駆動の状態に置換可能な態様の本発明の動力出力装置において、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の回生駆動が要求されるときには該第1の電動機を回生制御すると共に前記第3の電動機から前記第2の回転軸に動力が出力されないよう該第3の電動機を制御する第1の制御を実行し、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の力行駆動が要求されるときには前記第1の電動機から前記第1の回転軸に動力が出力されないよう該第1の電動機を制御すると共に前記第3の電動機を回生制御する第2の制御を実行する制御手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、動力循環を抑止することができ、装置のエネルギ効率を向上させることができる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記第1の制御と前記第2の制御をヒステリシスをもって切り替える手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1の制御と第2の制御とが頻繁に切り替わるのを抑止することができる。
【0011】
第1の制御と第2の制御とを切り替える態様の本発明の動力出力装置において、前記駆動軸の回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記制御手段は、前記回転数検出手段により検出された駆動軸の回転数が所定回転数未満のときには前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の力行駆動が要求されるときであっても前記第2の制御を実行せずに前記第1の電動機を力行制御すると共に前記第3の電動機から前記第2の回転軸に動力が出力されないよう該第3の電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、駆動軸の回転数が所定回転数未満のときには制御の切り替えなしに第1の制御により駆動軸に動力を出力し、駆動軸の回転数が所定回転数以上のときにだけ第1の制御から第2の制御に切り替えるものとすることができる。したがって、駆動軸の回転数が小さい状態における制御の切り替えを抑止することができる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記回転数検出手段により検出された駆動軸の回転数の時間的な変化の割合が値0を含む所定範囲内のときに前記第1の制御と前記第2の制御との切り替えを行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、駆動軸の回転数が急変しているときには第1の制御と第2の制御との切り替えは行なわれないから、第1の制御と第2の制御とをスムーズに切り替えることができる。
【0012】
また、第1の制御と第2の制御とを切り替える態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記第1の制御から前記第2の制御に切り替えるときには前記第2の回転軸の回転数が維持されるよう前記第3の電動機を回転数制御すると共に前記第1の電動機から出力されるトルクが値0に向けて徐変するよう該第1の電動機を駆動制御し、前記第2の制御から前記第1の制御に切り替えるときには前記第1の回転軸の回転数が維持されるよう前記第1の電動機を回転数制御すると共に前記第3の電動機から出力されるトルクが値0に向けて徐変するよう該第3の電動機を駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1の制御と第2の制御とをスムーズに切り替えることができる。
【0013】
本発明の動力出力装置において、操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、該設定された要求動力に基づいて前記内燃機関の運転ポイントを設定する運転ポイント設定手段と、を備え、前記制御手段は、前記設定された運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求動力に応じた動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記第3の電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求動力に応じた動力を駆動軸に出力することができる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記設定された要求動力の時間的な変化の割合が値0を含む所定範囲内のときに前記第1の制御と前記第2の制御との切り替えを行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求動力が急変しているときには第1の制御と第2の制御との切り替えは行なわれないから、第1の制御と第2の制御とをスムーズに切り替えることができる。
【0014】
本発明の動力出力装置において、前記動力置換手段は、前記第1の3軸式動力出力手段が有する3軸のうちのいずれか2軸と接続された2軸を有し、該2軸と前記第2の回転軸とからなる3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する第2の3軸式動力入出力手段であるものとすることもできる。
【0015】
本発明のハイブリッド自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第1の回転軸とに接続された3軸を有し該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する第1の3軸式動力入出力手段と、前記第1の回転軸に動力を入出力する第1の電動機と、前記駆動軸に動力を入出力する第2の電動機と、前記第1の3軸式動力入出力手段が有する3軸のうちのいずれか2軸に連結されて回転する第2の回転軸を有し前記第1の回転軸に入出力される動力を該第2の回転軸に入出力される動力で置換可能な動力置換手段と、前記第2の回転軸に動力を入出力する第3の電動機と、前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記第3の電動機のうちいずれの電動機とも電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置を搭載し、車軸に前記駆動軸が連結されてなることを要旨とする。
【0016】
この本発明のハイブリッド自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、第1の電動機の駆動を伴う駆動状態と第3の電動機の駆動を伴う駆動状態とのうちエネルギ効率の高い駆動状態を選択することによる装置のエネルギ効率の向上を図ることができる効果や装置を簡易なものにすることができる効果などと同様な効果を奏することができる。
【0017】
回転数検出手段を備える本発明の動力出力装置を搭載する態様の本発明のハイブリッド自動車において、前記回転数検出手段に代えて車速を検出する車速検出手段を備え、前記制御手段は、前記車速検出手段により検出された車速が所定車速未満のときには前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の力行駆動が要求されるときであっても前記第2の制御を実行せずに前記第1の電動機を力行制御すると共に前記第3の電動機から前記第2の回転軸に動力が出力されないよう該第3の電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、車速が所定車速未満のときには制御の切り替えなしに第1の制御により走行し、車速が所定車速以上のときにだけ第1の制御から第2の制御に切り替えて走行するものとすることができる。したがって、車速が小さい状態における制御の切り替えを抑止することができる。この態様の本発明のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記車速検出手段により検出された車速の時間的な変化の割合が値0を含む所定範囲外のときには前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の力行駆動が要求されるときであっても前記第2の制御を実行せずに前記第1の電動機を力行制御すると共に前記第3の電動機から前記第2の回転軸に動力が出力されないよう該第3の電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、車速が急変しているときには第1の制御と第2の制御との切り替えは行なわれないから、第1の制御と第2の制御とをスムーズに切り替えることができる。
【0018】
本発明の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と駆動軸と第1の回転軸とに接続された3軸を有し該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する第1の3軸式動力入出力手段と、前記第1の回転軸に動力を入出力する第1の電動機と、前記駆動軸に動力を入出力する第2の電動機と、前記第1の3軸式動力入出力手段が有する3軸のうちのいずれか2軸に連結されて回転する第2の回転軸を有し前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の力行駆動が要求されるときに該第1の電動機の力行駆動による前記第1の回転軸に動力を出力する状態の少なくとも一部の状態を前記第3の電動機の回生駆動による前記第2の回転軸に動力を出力する状態に置換可能な動力置換手段と、前記第2の回転軸に動力を入出力する第3の電動機と、前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記第3の電動機のうちいずれの電動機とも電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の回生駆動が要求されるときには該第1の電動機を回生制御すると共に前記第3の電動機から前記第2の回転軸に動力が出力されないよう該第3の電動機を制御し、
前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機の力行駆動が要求されるときには前記第1の電動機から前記第1の回転軸に動力が出力されないよう該第1の電動機を制御すると共に前記第3の電動機を回生制御する
ことを要旨とする。
【0019】
この本発明の動力出力装置の制御方法によれば、蓄電手段の充放電を伴って或いは蓄電手段の充放電なしに内燃機関から出力される動力を第1の3軸式動力入出力手段と第1の電動機と第2の電動機と動力置換手段と第3の電動機とによりトルク変換して駆動軸に出力することができる。その際、動力置換手段により第1の回転軸に入出力される動力を第2の回転軸に入出力される動力で置換できるから、第1の電動機の駆動と第3の電動機の駆動とを選択すること、即ち、第1の電動機の駆動を伴う駆動状態と第3の電動機の駆動を伴う駆動状態とのうちエネルギ効率の高い駆動状態を選択することができる。この結果、装置のエネルギ効率の向上を図ることができる。しかも、クラッチを備えないから、上述した従来例の動力出力装置に比して、装置を簡易なものにすることができる。また、第1の電動機の力行駆動が要求されるときに、第1の電動機の力行駆動を第3の電動機の回生駆動に切り替えることができる。動力循環の状態を抑止して装置全体のエネルギ効率の向上を図ることができるのである。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35と、第1動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35に接続された駆動軸としての駆動軸32aに取り付けられたモータMG2と、第2動力分配統合機構35に取り付けられたモータMG3と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0021】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0022】
第1動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。第1動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはサンギヤ軸31aを介してモータMG1が、リングギヤ32には駆動軸32aを介してモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、駆動軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪64a,64bに出力される。
【0023】
第2動力分配統合機構35も第1動力分配統合機構30と同様に、外歯歯車のサンギヤ36と、このサンギヤ36と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ37と、サンギヤ36に噛合すると共にリングギヤ37に噛合する複数のピニオンギヤ38と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア39とを備え、サンギヤ36とリングギヤ37とキャリア39とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。第2動力分配統合機構35は、キャリア39には第1動力分配統合機構30のキャリア34が、サンギヤ36には駆動軸32aを介して第1動力分配統合機構30のリングギヤ32およびモータMG2が、リングギヤ37にはモータMG3がそれぞれ連結されており、モータMG3が発電機として機能するときにはキャリア39から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ36側とリングギヤ37側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG3が電動機として機能するときにはキャリア39から入力されるエンジン22からの動力とリングギヤ37から入力されるモータMG3からの動力を統合してサンギヤ36側に出力する。サンギヤ36に出力された動力は、駆動軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
【0024】
上述したように、第1動力分配統合機構30を用いる場合には、モータMG3からの出力を伴わずに、エンジン22から出力される動力を第1動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換して駆動軸32aに出力することができ、第2動力分配統合機構35を用いる場合には、モータMG1からの出力を伴わずに、エンジン22から出力される動力を第2動力分配統合機構35とモータMG2とモータMG3とによってトルク変換して駆動軸32aに出力することができる。これらの場合、バッテリ50からの充放電を伴えば、エンジン22からの動力にバッテリ50からの充放電電力を加えたものをトルク変換して駆動軸32aに出力することができる。この他、モータMG1とモータMG3とからの出力を伴って、エンジン22から出力される動力を第1動力分配統合機構30と第2動力分配統合機構35とモータMG1とモータMG2とモータMG3とによってトルク変換して駆動軸32aに出力することもできる。動力の出力については、後述する。
【0025】
モータMG1,MG2,MG3は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42,43を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42,43とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42,43が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2,MG3のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2,MG3のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2,MG3により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2,MG3は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2,MG3を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ44,45,46からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2,MG3に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42,43へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2,MG3を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2,MG3の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0026】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0027】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0028】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力が駆動軸32aに出力されるように、エンジン22と3つのモータMG1,MG2,MG3とを運転制御する。エンジン22と3つのモータMG1,MG2,MG3の運転制御としては、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力を駆動軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モード、モータMG3から動力を出力しないようモータMG3を駆動制御し、バッテリ50の充放電なしに或いは充放電を伴って要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が第1動力分配統合機構30と2つのモータMG1,MG2とによってトルク変換されて駆動軸32aに出力されるようモータMG1,MG2を駆動制御するMG1モード、モータMG1から動力を出力しないようモータMG1を駆動制御し、バッテリ50の充放電なしに或いは充放電を伴って要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が第2動力分配統合機構35と2つのモータMG2,MG3とによってトルク変換されて駆動軸32aに出力されるようモータMG2,MG3を駆動制御するMG3モード、バッテリ50の充放電なしに或いは充放電を伴って要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が第1動力分配統合機構30と第2動力分配統合機構35と3つのモータMG1,MG2,MG3とによってトルク変換されて駆動軸32aに出力されるようモータMG1,MG2,MG3を駆動制御する全MGモードなどがある。実施例では、要求動力が比較的小さいときにモータ運転モードにより走行し、通常走行時にMG1モードにより走行し、高速巡航走行時にMG3モードにより走行し、MG1モードとMG3モードとの切り替えの際に全MGモードにより走行する。
【0029】
図2は、モータ運転モードにより走行している際の第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図である。図中、左から、S1軸は第1動力分配統合機構30のサンギヤ31の回転数(モータMG1の回転数Nm1)を示し、R2軸は第2動力分配統合機構35のリングギヤ37の回転数(モータMG3の回転数Nm3)を示し、C1,C2軸は第1動力分配統合機構30のキャリア34および第2動力分配統合機構35のキャリア39の回転数(エンジン22の回転数Ne)を示し、R1,S2軸は第1動力分配統合機構30のリングギヤ32および第2動力分配統合機構35のサンギヤ36の回転数(モータMG2の回転数Nm2)を示す。また、図中、R1,S2軸の太線矢印は、モータMG2から出力しているトルクTm2を示す。なお、図中、ρ1は第1動力分配統合機構30のギヤ比(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)を示し、ρ2は第2動力分配統合機構35のギヤ比(サンギヤ36の歯数/リングギヤ37の歯数)を示す。第1動力分配統合機構30のキャリア34とリングギヤ32とが各々第2動力分配統合機構35のキャリア39とサンギヤ36とに接続されているから、図示するように、第1動力分配統合機構30の共線図と第2動力分配統合機構35の共線図は単一のものとして表わすことができる。モータ運転モードでは、エンジン22の運転を停止すると共にモータMG1およびモータMG3からのトルクを出力しない状態でモータMG2から動力を出力して走行する。このとき、第1動力分配統合機構30や第2動力分配統合機構35の特性上、エンジン22やモータMG1,モータMG2は連れ回されて回転することになる。エンジン22,モータMG1,モータMG2のうちいずれが連れ回されて回転するかについては、エネルギが最小となる状態で落ち着くことを考えれば、ポンピングロスやフリクショントルクの大きなエンジン22が回転を停止し、モータMG1とモータMG3とが連れ回されることになる。これが、図2の状態である。実施例のハイブリッド自動車20では、発進時や低速走行時(例えば30km/h以下の車速)に、このモータ運転モードにより走行する。
【0030】
図3はMG1モードにより通常車速(例えば、30〜70km/hの車速)で走行している際の第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図であり、図4はMG3モードにより通常車速で走行している際の第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図である。図3中、C1,C2軸の太線矢印はエンジン22から出力されるトルクTeを示し、S1軸の2つの太線矢印はエンジン22から出力されるトルクTeによって第1動力分配統合機構30のサンギヤ31に作用するトルクTes1とこのトルクTes1を抑えるためにモータMG1から出力されるトルクTm1を示し、R1,S2軸の2つの太線矢印はエンジン22から出力されるトルクTeによって第1動力分配統合機構30のリングギヤ32(駆動軸32a)に作用するトルクTer1とモータMG1により発電した電力を用いてモータMG2から出力するトルクTm2を示す。図4中、C1,C2軸の太線矢印はエンジン22から出力されるトルクTeを示し、R2軸の2つの太線矢印はエンジン22から出力されるトルクTeによって第2動力分配統合機構35のリングギヤ37に作用するトルクTer2とこのトルクTer2を抑えるためにモータMG3から出力されるトルクTm3を示し、R1,S2軸の2つの太線矢印はエンジン22から出力されるトルクTeによって第2動力分配統合機構35のサンギヤ36(駆動軸32a)に作用するトルクTes2とモータMG3により発電した電力を用いてモータMG2から出力するトルクTm2を示す。
【0031】
通常車速で走行しているときには、図3および図4に示すように、エンジン22から出力される動力を第1動力分配統合機構30と2つのモータMG1,MG2とによりトルク変換して駆動軸32aに出力するMG1モードと、エンジン22から出力される動力を第2動力分配統合機構35と2つのモータMG2,MG3とによりトルク変換して駆動軸32aに出力するMG3モードと、の2つのモードのいずれでも走行することができる。このとき、エンジン22から出力されるトルクTeによって駆動軸32aに作用するトルク(以下、直達トルクという)は、MG1モードでは次式(1)によってTer1として算出され、MG3モードでは式(2)によってTes2として算出することができる。ここで、ρ1およびρ2は第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35のサンギヤの歯数/リングギヤの歯数であることから値1に比して小さいため、Ter1>Tes2の関係を導くことができる。いま、エンジン22を同一の運転ポイント(回転数NeとトルクTeとが同一)により運転し、エンジン22から出力される動力をバッテリ50の充放電なしに駆動軸32aに出力することを考える。このとき、直達トルクはMG1モードの方が大きくなるから、MG1モードでのモータMG1による発電電力はMG3モードでのモータMG3による発電電力より小さくなり、モータMG2から出力するトルクはMG1モードの方が小さくなる。モータ効率を考えれば、発電電力やモータMG2からの出力トルクが小さい方が全体としてのエネルギ効率が高くなるから、いま考えている状態では、MG1モードの方がMG3モードに比してエネルギ効率が高いものとなる。実施例では、こうした理由から、通常車速により走行するときにはMG1モードを選択して走行するのである。
【0032】
【数1】
Ter1=Te/(1+ρ1) … (1)
Tes2=ρ2・Te/(1+ρ1) … (2)
【0033】
図5はMG1モードにより高速(例えば、70km/h以上の車速)で巡航走行している際の第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図であり、図6はMG3モードにより高速で巡航走行している際の第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図である。ハイブリッド自動車20が高速で巡航しているときには、エンジン22の運転ポイント(回転数NeとトルクTe)にもよるが、図5および図6のS1軸に示すように、モータMG1は負回転する。MG1モードでは、図5に示すように、エンジン22から出力されるトルクTeによってサンギヤ軸31aに作用するトルクTes1をモータMG1から抑えるように作用させる必要から、モータMG1は力行制御されることになる。エンジン22から出力される動力のすべてをトルク変換する場合を考えれば、モータMG1で消費される電力をモータMG2で賄う必要が生じ、結果として、エンジン22からの動力にモータMG1からの動力を加えて駆動軸32aに出力し、駆動軸32aの動力の一部を用いてモータMG2で発電し、その発電電力をモータMG1に供給することになる。即ち、駆動軸32aに出力された動力が電力に変換されて再び動力として駆動軸32aに出力される動力の循環(以下、動力循環という)が生じることになる。上述したように、モータMG1やモータMG2の効率を考えれば、動力循環はエネルギ効率を低下させる。第1動力分配統合機構30における動力の伝達効率と減速比との関係の一例を図7に示す。図中、減速比が1/(1+ρ1)未満の領域が動力循環の領域である。図示するように、この動力循環の領域では、伝達効率は著しく小さくなる。MG3モードでは、図6に示すように、図4を用いて説明した通常車速で走行しているときと同様に、モータMG3は発電機として動作するから、MG1モードのときのような動力循環はない。実施例では、こうした理由から、高速で巡航走行しているときにはMG3モードを選択して走行するのである。
【0034】
以上、実施例のハイブリッド自動車20における走行状態と運転モードとエネルギ効率との関係について説明した。次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、走行状態に応じて運転モードを切り替える際の動作について説明する。図8は、実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、モードの切替処理を実行している最中を除いて所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
【0035】
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2,MG3の回転数Nm1,Nm2,Nm3など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2,MG3の回転数Nm1,Nm2,Nm3は、回転位置検出センサ44,45,46により検出されるモータMG1,MG2,MG3の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。
【0036】
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸32aに出力すべき要求トルクT*と車両に要求される要求パワーP*とを設定する(ステップS110)。要求トルクT*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクT*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクT*を導出して設定するものとした。図9に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーP*は、設定した要求トルクT*に駆動軸32aの回転数としてモータMG2の回転数Nm2を乗じたものにバッテリ50の充放電要求量Pb*とロスとを加えたものとして計算することができる。ここで、充放電要求量Pb*は、バッテリ50の残容量(SOC)やアクセル開度Accなどによって設定することができる。
【0037】
要求トルクT*と要求パワーP*とを設定すると、設定した要求パワーP*を閾値Prefと比較する(ステップS120)。ここで、閾値Prefは、エンジン22の運転を停止してモータMG2から出力された動力だけで走行するモータ運転モードの範囲を設定するものであり、モータMG2の性能やバッテリ50の容量などにより設定することができる。要求パワーP*が閾値Prefより大きいときには、エンジン22から要求パワーP*を出力するためにエンジン22の目標パワーPe*に要求パワーP*を設定し(ステップS130)、要求パワーP*が閾値Pref以下のときには、モータ運転モードにするためにエンジン22の目標パワーPe*に値0を設定する(ステップS140)。
【0038】
目標パワーPe*を設定すると、設定した目標パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS150)。この設定は、目標パワーPe*に要求トルクT*が設定されているときには、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと目標パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図10に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと目標パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。一方、目標パワーPe*に値0が設定されているときには、目標回転数Ne*と目標トルクTe*のいずれにも値0が設定される。
【0039】
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、現在のモータMG1の回転数Nm1と設定された目標トルクTe*とを調べて設定すべき運転モードを判定する(ステップS160)。運転モードは次のように判定される。目標トルクTe*が値0のときには、エンジン22の運転は停止されるから、モータ運転モードと判定する。目標トルクTe*が値0ではなく、モータMG1の回転数Nm1が値0以上(モータMG1が正回転)のときには、MG1モードとMG3モードのうち直達トルクが大きくエネルギ効率のよいMG1モードと判定する。目標トルクTe*が値0ではなく、モータMG1の回転数Nm1が値0未満(モータMG1が負回転)のときには、動力循環のないMG3モードと判定する。
【0040】
いま、停車していた車両が発進し、高速で巡航走行するまでを順次考える。発進時には、前述したように、モータ運転モードで行なわれるからステップS160でもモータ運転モードが判定される。この場合、モータMG1のトルク指令Tm1*とモータMG3のトルク指令Tm3*に値0を設定する(ステップS200,S210)。発進後、通常の車速(例えば、30km/h〜70km/h)で走行しているときには、ステップS160ではMG1モードが判定される。この場合、いままでの運転モードがMG3モードか否かを判定し(ステップS170)、MG3モードのときにはMG1モードへの切替処理を実行する(ステップS180)。いま、発進後の通常の車速を考えているから、いままでの運転モードはモータ運転モードかMG1モードである。MG1モードへの切替処理については後述する。いままでの運転モードがMG3モードではないと判定されると、ステップS150で設定した目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と第1動力分配統合機構30のギヤ比ρ1とを用いて次式(3)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(4)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算し(ステップS200)、モータMG3のトルク指令Tm3*に値0を設定する(ステップS210)。ここで、式(3)は、第1動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式であり、図3に例示した共線図から容易に導くことができる。また、式(4)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(4)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
【0041】
【数2】
Nm1*=Ne*・(1+ρ1)/ρ1−Nm2/ρ1 …(3)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*−Nm1)+k2∫(Nm1*−Nm1)dt …(4)
【0042】
こうしてモータMG1のトルク指令Tm1*とモータMG3のトルク指令Tm3*とを設定すると、バッテリ50の出力制限Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上限としてのトルク制限Tmaxを次式(5)により計算すると共に(ステップS220)、要求トルクT*とトルク指令Tm1*と第1動力分配統合機構30のギヤ比ρ1を用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(6)により計算し(ステップS230)、計算したトルク制限Tmaxと仮モータトルクTm2tmpとを比較して小さい方をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS240)。なお、モータ運転モードでは、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0が設定されているから、トルク制限Tmaxにはバッテリ50の出力制限Woutを回転数Nm2で除した値として計算され、仮モータトルクTm2tmpには要求トルクT*が設定されるから、そのいずれか小さい方がモータMG2のトルク指令Tm2*に設定される。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸32aに出力する要求トルクT*をバッテリ50の出力制限の範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(6)は、前述した図3の共線図から容易に導き出すことができる。
【0043】
【数3】
Tmax=(Wout−Tm1*・Nm1)/Nm2 …(5)
Tm2tmp=T*+Tm1*/ρ1 …(6)
【0044】
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2,MG3のトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2,MG3のトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS350)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動され、トルク指令Tm3*でモータMG3が駆動されるよう、インバータ41,42,43のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
【0045】
こうした駆動制御により、車両が高速(例えば、70km/h以上)で走行するようになると、ステップS160でMG3モードが判定されると、いままでの運転モードがMG1モードであるか否かを判定し(ステップS270)、MG1モードのときにはMG3モードへの切替処理を実行する(ステップS280)。いま、発進後に車速が高速になった場合を考えているから、いままでの運転モードはMG1モードである。したがって、MG3モードへの切替処理が実行される。MG3モードへの切替処理は、図11に例示する第1切替処理ルーチンにより行なわれる。MG3モードにおける駆動制御を説明する前に、第1切替処理ルーチンによるMG3モードへの切替処理について説明する。なお、実施例では、図8の駆動制御ルーチンは、この第1切替処理ルーチンが実行されている最中には、要求トルクT*と要求パワーP*とを設定するまでの処理(ステップS100およびS110)だけを繰り返し実行し、それ以降の処理は実行しない。したがって、エンジン22は第1切替処理ルーチンが実行される直前に設定された運転ポイント(目標回転数Ne*,目標トルクTe*)で運転されることになる。
【0046】
第1切替処理ルーチンが実行されると、まず、モータMG1,MG2,MG3の回転数Nm1,Nm2,Nm3と要求トルクT*とを読み込む処理を実行する(ステップS400)。そして、前回設定されたトルク指令Tm1*から所定トルクΔT1を加えた値としてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS410)。ここで、トルク指令Tm1*は、図3および図5のS1軸の方向とトルクTm1の方向とから解るように、負の値が設定されているから、正の値の所定トルクΔT1を加えることにより、値0に向けて変化することになる。所定トルクΔT1は、トルク指令Tm1*を序変するためのトルクであり、ステップS400〜S450を繰り返し実行する時間間隔やモータMG1の性能,モードの切り替えに許容される時間,モードの切り替えに要求されるスムーズさなどにより決定される。
【0047】
続いて、現在設定されている目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と第2動力分配統合機構35のギヤ比ρ2とを用いて次式(7)によりモータMG3の目標回転数Nm3*を計算すると共に計算した目標回転数Nm3*と現在の回転数Nm3とに基づいて式(8)によりモータMG3のトルク指令Tm3*を計算する(ステップS420)。ここで、式(7)は、第2動力分配統合機構35の回転要素に対する力学的な関係式であり、図6に例示した共線図から容易に導くことができる。また、式(8)は、モータMG3を目標回転数Nm3*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(8)中、右辺第2項の「k3」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k4」は積分項のゲインである。
【0048】
【数4】
Nm3*=Ne*・(1+ρ2)−Nm2・ρ2 …(7)
Tm3*=前回Tm3*+k3(Nm3*−Nm3)+k4∫(Nm3*−Nm3)dt …(8)
【0049】
こうしてモータMG1のトルク指令Tm1*とモータMG3のトルク指令Tm3*とを設定すると、バッテリ50の出力制限WoutからモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)とモータMG3のトルク指令Tm3*に現在のモータMG3の回転数Nm3を乗じて得られるモータMG3の消費電力(発電電力)とを減じた値をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりトルク制限Tmaxを次式(9)により計算すると共に(ステップS430)、要求トルクT*とトルク指令Tm1*と第1動力分配統合機構30のギヤ比ρ1とトルク指令Tm3*と第2動力分配統合機構35のギヤ比ρ2とを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(10)により計算し(ステップS440)、計算したトルク制限Tmaxと仮モータトルクTm2tmpとを比較して小さい方をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS450)。ここで、式(10)は、前述した図5および図6の共線図から容易に導き出すことができる。
【0050】
【数5】
Tmax=(Wout−Tm1*・Nm1−Tm3*・Nm3)/Nm2 …(9)
Tm2tmp=T*+Tm1*/ρ1+Tm3*・ρ2 …(10)
【0051】
こうしてモータMG1,MG2,MG3のトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*を設定すると、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*をモータECU40に送信する(ステップS460)。トルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*を受信したモータECU40の動作については説明した。そして、モータMG1のトルク指令Tm1*が値0以上に至ったかを判定し(ステップS470)、トルク指令Tm1*が値0以上に至るまではステップS400に戻ってステップS400〜S470の処理を繰り返し、トルク指令Tm1*が値0以上に至ったときに第1切替処理ルーチンを終了する。即ち、トルク指令Tm1*が値0に至るまで所定トルクΔT1ずつ増加されるのである。第1切替処理ルーチンによりMG1モードからMG3モードに切り替える際のモータMG1,MG2,MG3のトルクTm1,Tm2,Tm3の時間変化の一例を図12に示す。図示するように、第1切替処理ルーチンの実行が開始された時間t1からモータMG1のトルクTm1は値0に向かって変化し、それに伴ってモータMG3のトルクTm3は負の値になり、モータMG2のトルクTm2は負の値から正の値に変化する。そして、モータMG1のトルクTm1が値0に至る時間t2で切り替えが完了する。このように処理することにより、MG1モードからMG3モードにスムーズに切り替えることができる。
【0052】
こうしてMG1モードからMG3モードへの切り替えが行なわれると、駆動制御ルーチンでは、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS300)、上述した式(7)および式(8)を用いてモータMG3の目標回転数Nm3*とトルク指令Tm3*を計算し(ステップS310)、バッテリ50の出力制限WoutとモータMG3のトルク指令Tm3*に現在のモータMG3の回転数Nm3を乗じて得られるモータMG3の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりトルク制限Tmaxを次式(11)により計算すると共に(ステップS320)、要求トルクT*とトルク指令Tm3*と第2動力分配統合機構35のギヤ比ρ2とを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(12)により計算し(ステップS330)、計算したトルク制限Tmaxと仮モータトルクTm2tmpとを比較して小さい方をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS340)。ここで、式(12)は、前述した図6の共線図から容易に導き出すことができる。
【0053】
【数6】
Tmax=(Wout−Tm1*・Nm1−Tm3*・Nm3)/Nm2 …(11)
Tm2tmp=T*+Tm1*/ρ1+Tm3*・ρ2 …(12)
【0054】
そして、設定したエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2,MG3のトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*をモータECU40に送信して(ステップS350)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24による制御やトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*を受信したモータECU40による制御については前述した。
【0055】
次に、車両が高速巡航走行している状態から通常の車速で走行する状態に移行する際を考える。このとき、駆動制御ルーチンのステップS160ではMG1モードが判定され、ステップS170ではいままでの運転モードとしてMG3モードが判定されるから、MG3モードからMG1モードへの切替処理が実行される(ステップS180)。この切替処理は、図13に例示する第2切替処理ルーチンにより行なわれる。実施例では、第1切替処理ルーチンを実行するときと同様に、駆動制御ルーチンではこの第2切替処理ルーチンが実行されている最中には、要求トルクT*と要求パワーP*とを設定するまでの処理(ステップS100およびS110)だけを繰り返し実行し、それ以降の処理は実行しない。したがって、エンジン22は第2切替処理ルーチンが実行される直前に設定された運転ポイント(目標回転数Ne*,目標トルクTe*)で運転されることになる。
【0056】
第2切替処理ルーチンでは、まず、モータMG1,MG2,MG3の回転数Nm1,Nm2,Nm3と要求トルクT*とを読み込み(ステップS500)。前回設定されたトルク指令Tm3*から所定トルクΔT3を加えた値としてモータMG3のトルク指令Tm3*を設定する(ステップS510)。ここで、トルク指令Tm3*は、図4および図6のR2軸の方向とトルクTm3の方向とから解るように、負の値が設定されているから、正の値の所定トルクΔT3を加えることにより、値0に向けて変化することになる。所定トルクΔT3は、トルク指令Tm3*を序変するためのトルクであり、ステップS500〜S550を繰り返し実行する時間間隔やモータMG3の性能,モードの切り替えに許容される時間,モードの切り替えに要求されるスムーズさなどにより決定される。
【0057】
次に、上述した式(3)および式(4)によりモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算する(ステップS520)。続いて、式(9)を用いてトルク制限Tmaxを計算すると共に(ステップS530)、式(10)を用いて仮モータトルクTm2tmpを計算し(ステップS540)、計算したトルク制限Tmaxと仮モータトルクTm2tmpとを比較して小さい方をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS550)。そして、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*をモータECU40に送信し(ステップS560)、モータMG3のトルク指令Tm3*が値0以上に至ったかを判定し(ステップS570)、トルク指令Tm3*が値0以上に至るまではステップS500に戻ってステップS500〜S570の処理を繰り返し、トルク指令Tm3*が値0以上に至ったときに第2切替処理ルーチンを終了する。したがって、トルク指令Tm3*は値0に至るまで所定トルクΔT3ずつ増加されるのである。第2切替処理ルーチンによりMG3モードからMG1モードに切り替える際のモータMG1,MG2,MG3のトルクTm1,Tm2,Tm3の時間変化の一例を図14に示す。図示するように、第2切替処理ルーチンの実行が開始された時間t3からモータMG3のトルクTm3は値0に向かって変化し、それに伴ってモータMG1のトルクTm1は負の値になり、モータMG2のトルクTm2は直達トルクが小さくなるから正の大きな値から正の小さな値に変化する。そして、モータMG3のトルクTm3が値0に至る時間t4で切り替えが完了する。このように処理することにより、MG3モードからMG2モードにスムーズに切り替えることができる。
【0058】
こうしてMG1モードへの切替処理が終了すると、それ以降はステップS200〜S240の処理によりモータMG1,MG2,MG3のトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*を設定することになる。これらの処理については詳述した。
【0059】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22と2つの動力分配統合機構30,35と3つのモータMG1,MG2,MG3を用いて駆動軸32aに動力を効率よく出力することができる。即ち、発進時や比較的低車速で走行するときにはモータ運転モードにより走行することにより、エンジン22の効率の悪い運転ポイントでの運転を抑止することにより、通常の車速で走行するときにはMG1モードとしてエンジン22から駆動軸32aに作用させる直達トルクを大きくすることにより、高速で巡航走行するときにはMG3モードとして動力循環を抑止することにより、エネルギ効率の向上を図ることができるのである。しかも、MG1モードとMG3モードとの切り替えの際には、モータMG1のトルク指令Tm1*やモータMG3のトルク指令Tm3*を序変するから、モードの切り替えをスムーズに行なうことができる。また、実施例のハイブリッド自動車20では、クラッチを備えないから、クラッチを備えるものに比して、簡易な構成とすることができる。
【0060】
実施例のハイブリッド自動車20では、説明の容易のために、目標トルクTe*が値0であるか否かとモータMG1の回転数Nm1が値0以上であるか否かにより運転モードを判定するものとしたが、頻繁なモードの切り替えを抑止するために、ヒステリシスを持たせるものとしてもよい。即ち、MG1モードからMG3モードへの切り替えは目標トルクTe*が値0より大きくてモータMG1の回転数Nm1が値0より若干小さい負の値となったときに行ない、MG3モードからMG1モードへの切り替えは目標トルクTe*が値0より大きくてモータMG1の回転数Nm1が値0より若干大きな正の値となったときに行なうのである。こうすれば、モードの切り替えが頻繁に生じることを抑止することができる。なお、モータ運転モードからの切り替えやモータ運転モードへの切り替えも同様にヒステリシスを持たせるものとしてもよいのは勿論である。
【0061】
また、MG3モードでの走行を高速での巡航走行に限定するために、MG1モードからMG3モードへの切り替えを車速Vが所定車速Vref(例えば、70km/h)以上となったことを条件としてもよいし、さらに車速Vが所定車速Vref以上であって所定時間に亘って定常走行していることを条件としてもよい。定常走行しているか否かの判定を車速Vの変化ΔVが所定時間に亘って所定値V1未満であるか否かにより行なう場合の駆動制御ルーチンの一例の一部を図15に示す。図15には、図8のルーチンのステップS160〜S180,ステップS270,S280のモードの切り替えの部分に相当する部分だけを示した。このルーチンでは、車速Vを所定車速Vrefと比較し(ステップS660)、車速Vが所定車速Vref未満のときにはMG1モードとして駆動制御する。車速Vが所定車速Vref以上になったときには所定時間に亘って車速Vの変化ΔVが所定値V1未満か否かを判定し(ステップS690)、所定時間に亘って車速Vの変化ΔVが所定値V1未満でないときにはMG3モードへの切替処理を行なわず、MG1モードのままで駆動制御し、所定時間に亘って車速Vの変化ΔVが所定値V1未満のときにだけMG3モードへの切替処理を実行して、MG3モードとして駆動制御する。また、定常走行しているか否かの判定を要求トルクT*の変化ΔT*が所定時間に亘って所定値T1未満であるか否かにより行なう場合の駆動制御ルーチンの一例の一部を図16に示す。このルーチンでは、図15のルーチンのステップS690を所定時間に亘って要求トルクT*の変化ΔT*が所定値T1未満か否かの判定に変更している。このように、MG3モードによる駆動制御を車速Vが所定車速Vref以上のときに限定することにより、MG3への切り替えやMG1への切り替えが頻繁に生じるのを抑止することができる。また、MG3モードによる駆動制御を、車速Vが所定車速Vref以上であることの他に定常走行していること(所定時間に亘って車速Vの変化ΔVが所定値V1未満や所定時間に亘って要求トルクT*の変化ΔT*が所定値T1未満であることなど)を条件に加えることにより、更に、MG3への切り替えやMG1への切り替えが頻繁に生じるのを抑止することができる。
【0062】
実施例のハイブリッド自動車20では、発進時や比較的低車速で走行するときにはモータ運転モードにより走行し、通常の車速で走行するときにはMG1モードにより走行し、高速で巡航走行するときにはMG3モードにより走行するものとしたが、発進時や比較的低車速で走行するときにMG1モードやMG3モードで走行するものとしても構わないし、通常の車速で走行するときにモータ運転モードやMG3モードで走行するものとしても構わないし、高速で巡航走行するときにモータ運転モードやMG1モードで走行するものとしても構わない。如何なる運転モードを選択して走行してもよいのである。さらに、MG1モードとMG3モードの切替処理の際にだけモータMG1,MG2,MG3のすべてを駆動するものとしたが、モードの切替処理以外のときでもモータMG1,MG2,MG3のすべてを駆動するものとしても構わない。
【0063】
実施例のハイブリッド自動車20では、第2動力分配統合機構35のキャリア39にはエンジン22のクランクシャフト26が接続された第1動力分配統合機構30のキャリア34を、サンギヤ36にはモータMG2が接続された駆動軸32aを介して第1動力分配統合機構30のリングギヤ32を、リングギヤ37にはモータMG3を、それぞれ連結したが、第2動力分配統合機構35の3軸のうちの2軸が第1動力分配統合機構30の3軸のうちの2軸に接続されていれば、如何なる接続としてもよい。例えば、図17の変形例のハイブリッド自動車20Bに示すように、第2動力分配統合機構35Bのサンギヤにはエンジン22のクランクシャフト26が接続された第1動力分配統合機構30Bのキャリアを、第2動力分配統合機構35BのリングギヤにはモータMG1が接続された第1動力分配統合機構30Bのサンギヤを、第2動力分配統合機構35BのキャリアにはモータMG3を、それぞれ連結するものとしてもよい。また、図18の変形例のハイブリッド自動車20Cに示すように、第2動力分配統合機構35CのサンギヤにはモータMG1が接続された第1動力分配統合機構30Cのサンギヤを、第2動力分配統合機構35Cのリングギヤにはエンジン22のクランクシャフト26が接続された第1動力分配統合機構30Cのキャリアを、第2動力分配統合機構35CのキャリアにはモータMG3を、それぞれ連結するものとしてもよい。更に、図19の変形例のハイブリッド自動車20Dに示すように、第2動力分配統合機構35DのサンギヤにはモータMG3を、第2動力分配統合機構35DのリングギヤにはモータMG2が接続された第1動力分配統合機構30Dのリングギヤを、第2動力分配統合機構35Dのキャリアにはエンジン22のクランクシャフト26が接続された第1動力分配統合機構30Dのキャリアを、それぞれ連結するものとしてもよい。或いは、図20の変形例のハイブリッド自動車20Eに示すように、ラビニヨ型プラネタリギヤを用いて連結するものとしてもよい。
【0064】
実施例のハイブリッド自動車20や変形例のハイブリッド自動車20B,20C,20D,20E等では、プラネタリギヤとしての第2動力分配統合機構35,35B,35C,35D,35Eを第1動力分配統合機構30,30B,30C,30D,30Eに連結してモータMG1の駆動制御をモータMG3の駆動制御に置き換えるものとしたが、第1動力分配統合機構の3軸のうちの2軸に連結されて回転する回転軸を有し、この回転軸に取り付けられたモータMG3の駆動制御によりモータMG1の駆動制御を置き換えることができるものであれば、プラネタリギヤに限られず、如何なる構成としてもよい。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 低速走行の際のモータ運転モードにおける第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の共線図である。
【図3】 通常車速走行の際のMG1モードにおける第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の共線図である。
【図4】 通常車速走行の際のMG3モードにおける第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の共線図である。
【図5】 高速巡航走行の際のMG1モードにおける第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の共線図である。
【図6】 高速巡航走行の際のMG3モードにおける第1動力分配統合機構30および第2動力分配統合機構35の共線図である。
【図7】 第1動力分配統合機構30における動力の伝達効率と減速比との関係の一例を示す説明図である。
【図8】 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図9】 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。
【図10】 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子の一例を示す説明図である。
【図11】 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される第1切替処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図12】 MG1モードからMG3モードに切り替える際のモータMG1,MG2,MG3のトルクTm1,Tm2,Tm3の時間変化の一例を示す説明図である。
【図13】 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される第2切替処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図14】 MG3モードからMG1モードに切り替える際のモータMG1,MG2,MG3のトルクTm1,Tm2,Tm3の時間変化の一例を示す説明図である。
【図15】 変形例の駆動制御ルーチンの一例の一部を示すフローチャートである。
【図16】 変形例の駆動制御ルーチンの一例の一部を示すフローチャートである。
【図17】 変形例のハイブリッド自動車20Bの構成の概略を模式的に示す模式図である。
【図18】 変形例のハイブリッド自動車20Cの構成の概略を模式的に示す模式図である。
【図19】 変形例のハイブリッド自動車20Dの構成の概略を模式的に示す模式図である。
【図20】 変形例のハイブリッド自動車20Eの構成の概略を模式的に示す模式図である。
【符号の説明】
20,20B〜20E ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30,30B〜30E 第1動力分配統合機構、31 サンギヤ、31aサンギヤ軸、32 リングギヤ、32a 駆動軸、33 ピニオンギヤ、34キャリア、35,35B〜35E 第2動力分配統合機構、36 サンギヤ、37 リングギヤ、38 ピニオンギヤ、39 キャリア、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42,43 インバータ、44,45,46 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2,MG3 モータ。

Claims (1)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第1の回転軸とに接続された3軸を有し、該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する第1の3軸式動力入出力手段と、
    前記第1の回転軸に動力を入出力する第1の電動機と、
    前記駆動軸に動力を入出力する第2の電動機と、
    前記第1の3軸式動力入出力手段が有する3軸のうちのいずれか2軸に連結されて回転する第2の回転軸を有し、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の回転軸の回転を増加させる方向の動力が該第1の回転軸に出力されることになるときに該第1の回転軸に出力される動力の少なくとも一部を前記第2の回転軸の回転を減少させる方向の該第2の回転軸に入出力される動力で置換可能な動力置換手段と、
    前記第2の回転軸に動力を入出力する第3の電動機と、
    前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記第3の電動機のうちいずれの電動機とも電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機が回生駆動されることになるときには該第1の電動機を回生制御すると共に前記第3の電動機から前記第2の回転軸に動力が出力されないよう該第3の電動機を制御する第1の制御を実行し、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を正回転している前記駆動軸に出力するために前記第1の電動機が力行駆動されることになるときには前記第1の電動機から前記第1の回転軸に動力が出力されないよう該第1の電動機を制御すると共に前記第3の電動機を回生制御する第2の制御を実行する制御手段と、
    操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    該設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の運転ポイントを設定する運転ポイント設定手段と、
    を備え
    前記制御手段は、前記第1の制御と前記第2の制御をヒステリシスをもって切り替えると共に、前記設定された運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に応じた動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記第3の電動機とを制御する手段である
    動力出力装置。
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