JP3941675B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は誘導加熱調理器に代表されるような誘導加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の誘導加熱装置のチョークコイルは本体にねじにより締め付けて固定されたり、印刷配線板に載置され、端子部を半田付けして配線板に固定されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平3−263787号公報(第5図及び第6図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大容量の平滑コンデンサが必要とされる用途においては、交流電源から供給される電流の高調波成分が大きくなる欠点を改善するために、チョークコイルのインダクタンスも十分大きなものが必要となることから、チョークコイルの形状や質量は大きくなる。チョークコイルが大きくなった分、チョークコイルから発生する磁気振動が大きくなるため、チョークコイルを基板に直接固定すると振動伝達が大きくなり、結果、騒音が大きくなるという課題があった。
【0005】
本発明は前記従来の課題を解決するもので、低騒音の誘導加熱装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、加熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、平滑コンデンサと、チョークコイルとを本体内に備えトロイダル式の前記チョークコイル保持部材で支持されるとともに、前記保持部材は弾性体を介して前記本体に固定されかつ磁性を有する板を前記チョークコイルの下方で前記チョークコイルを固定する絶縁体との間に挟み込む状態で前記絶縁体とねじにより締結される構成とした。
【0007】
この構成により、チョークコイルから発生する磁気振動を弾性体で絶縁するので、本体に伝達する振動が低減され、低騒音化が可能になる。また、チョークコイルの下方に磁性を有する板を設けたことにより、チョークコイルからの漏れ磁束はより効果的に吸収されるので、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品である本体が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、また、質量増により固有振動数を下げることができるので、振動絶縁効果が向上し、さらに低騒音化が可能になる。また、保持部材と当該板を一体にせず分けることにより、板厚が厚くなり過ぎず、曲げ、絞り、穴あけ等加工の面からも有利になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、加熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記インバータの入力側の電源線に接続して、または前記インバータにおいて使用される限流用チョークコイルとを本体内に備えトロイダル式の前記チョークコイル保持部材で支持されるとともに、前記保持部材は弾性体を介して前記本体に固定されかつ磁性を有する板を前記チョークコイルの下方で前記チョークコイルを固定する絶縁体との間に挟み込む状態で前記絶縁体とねじにより締結されることにより、本体に伝達する振動が低減され、低騒音化が可能になる。
【0009】
また、保持部材を金属材料としたことにより、チョークコイルからの漏れ磁束は本体と振動絶縁された保持部材に吸収され、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より低騒音化が可能になる。
【0010】
また、保持部材を特に磁性体とすれば、チョークコイルからの漏れ磁束は本体と振動絶縁された保持部材により効果的に吸収され、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より低騒音化が可能になる。
【0011】
また、チョークコイルは絶縁体を介して保持部材に固定されることにより、保持部材(金属材料等低絶縁体でない場合)との絶縁が確保されるとともに、質量増により固有振動数を下げることができ、振動絶縁効果が向上し、より低騒音化が可能になる。
【0016】
またトロイダル式のチョークコイルの下方に磁性を有する板を設けたことにより、チョークコイルからの漏れ磁束はより効果的に吸収されるので、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、また、質量増により固有振動数を下げることができるので、振動絶縁効果が向上し、さらに低騒音化が可能になる。また、保持部材と板を一体にせず分けることにより、板厚が厚くなり過ぎず、曲げ、絞り、穴あけ等加工の面からも有利になる。
【0018】
請求項に記載の発明は、トロイダル式のチョークコイルはそのコアにギャップを有し、前記チョークコイルが1個の場合にあって、前記ギャップの外周から保持部材の外縁までの距離を設けるように漏れ磁束の最も多い前記ギャップの方向に保持部材を延長したことにより、チョークコイルからの漏れ磁束は本体と振動絶縁された金属材料製の保持部材で効果的に吸収され、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。
【0019】
請求項に記載の発明は、トロイダル式のチョークコイルはそのコアにギャップを有し、前記チョークコイルが2個の場合にあって、漏れ磁束の最も多い前記ギャップの方向は互いに向かい合う方向としたことにより、チョークコイルからの漏れ磁束は本体と振動絶縁された金属材料製の保持部材で効果的に吸収され、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。
【0020】
請求項に記載の発明は、トロイダル式の複数のチョークコイルから発生する磁束の方向が互いに打ち消し合うような電流の向きとなるようにしたことにより、漏れ磁束が打ち消しあうので、漏れ磁束が低減し、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。
【0021】
請求項に記載の発明は、トロイダル式のチョークコイルはそのコアにギャップを有し、前記チョークコイルが複数の場合にあって、漏れ磁束の最も多い前記ギャップの方向は保持部材の略内方向に向けたことにより、チョークコイルからの漏れ磁束は本体と振動絶縁された金属材料製の保持部材で効果的に吸収され、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。
【0022】
請求項に記載の発明は、トロイダル式のチョークコイルはそのコアにギャップを有し、前記チョークコイルが複数の場合にあって、前記チョークコイルは2個1組で最大数ペアとし、前記ギャップの方向は前記ペアのチョークコイル同士互いに向かい合う方向とし、かつ、前記チョークコイルから発生する磁束の方向が互いに打ち消し合うような電流の向きとなるようにしたことにより、ギャップから放出される大きな漏れ磁束を打ち消し合うことができ、漏れ磁束そのものが大幅に低減できるので、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。
【0023】
請求項に記載の発明は、チョークコイルの下方に磁性を有する板を設けたことにより、チョークコイルからの漏れ磁束はより効果的に吸収されるので、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、また、質量増により固有振動数を下げることができるので、振動絶縁効果が向上し、さらに低騒音化が可能になる。また、保持部材と板を一体にせず分けることにより、板厚が厚くなり過ぎず、曲げ、絞り、穴あけ等加工の面からも有利になる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例については、誘導加熱装置の例として誘導加熱調理器をあげ、図面を参照しながら説明する。
【0025】
(実施例1)
まず、誘導加熱調理器の概略回路構成について図1を用いて説明する。1は電源で、電源1はダイオードブリッジ式の整流回路2の入力端子に接続されている。また、フィルタ回路3は、整流回路2の出力端子に接続されている。すなわち、トロイダル式のチョークコイル5の一端は整流回路2の出力の正極側(負極側でも良い)とインバータ回路6の入力の一端間に接続され、平滑コンデンサ4(本実施例では電解コンデンサとしている)は、チョークコイル5のインバータ回路6側で、インバータ6の入力端子間に接続されており、平滑コンデンサ4の容量を大きくすることにより、整流回路2の出力電圧をリップルの少ない直流にすることができる。7はインバータ回路6に接続された加熱コイルである。
【0026】
概略構成について図2を用いて説明する。11は誘導加熱調理器の外郭を構成する本体で鋼板製である。12は本体11上に設けたトッププレート13は加熱コイルである。14は制御回路ユニットで、加熱コイル13を駆動するインバータ回路15、平滑コンデンサ16、チョークコイル17を含んでいる。18は被加熱体である。
【0027】
この構成において、加熱コイル13から高周波磁界を発生させ、これを被加熱体18に与えて渦電流を生じさせ、渦電流損に基づく自己発熱により被加熱体18が加熱されるという加熱の仕組みになっている。
【0028】
制御回路ユニット14は図3のようにポリプロピレン樹脂製の基板ベース19の中にインバータ回路15、平滑コンデンサ16、チョークコイル17を内蔵したユニットとなっており、基板ベース19が本体11にねじで締結されている。
【0029】
チョークコイル17の支持構成について主として図4と一部図3、図5、図6を用いて詳細に説明する。チョークコイル17は本実施例では2個あり、PPS樹脂製の絶縁体20にシリコン系の接着剤で固定されており(図示せず)、さらに、ナイロン製インシュロック式のバンド21で絶縁体20と強固に機械的固定されている。バンド21は絶縁体20に設けられた穴22(図3参照)を通し、チョークコイル17の中心を通るよう位置規制されている。また、絶縁体20には端子23と、2個のチョークコイル17のコイル線をよりあげて半田結線するためのリブ24が設けられている(図3参照)。
【0030】
チョークコイル17の上部にシリコン系の接着剤25を塗布しており、コイル線ががたつかないよう固定している。これは特に結線部に向かうコイル線で、チョークコイル17の上方から下方に向かうコイル線は緩みが大きくなりやすく、場合によっては通電時の騒音悪化につながる恐れがあるためである。また、そのコイル線に限らず緩みの大きいコイル線がある場合には、同様に接着剤25を塗布しておくとよい。
【0031】
チョークコイル17の内部は珪素鋼製のコア26とPET樹脂製のスペーサ27で構成され、互いにエポキシ系接着剤で接着されており、また、コア26はエポキシ樹脂でコーティングされている(図5参照)。スペーサ27がないと、コア26は容易に磁気飽和するが、スペーサ27があるのでここから集中的に磁束が漏れ、これを防止できている。
【0032】
特にこのスペーサ27の位置をギャップ28と呼ぶ。2個のチョークコイル17のギャップ28の方向は一直線上に向かい合う方向としている。
【0033】
また、チョークコイル17の電流の方向については、2個のチョークコイル17から発生する磁束の方向が互いに打ち消し合うようにした(図6参照)。
【0034】
29は電磁鋼板製の保持部材、30も同じく電磁鋼板製の板で、板30が保持部材29と絶縁体20に挟み込まれる形でそれぞれがねじ31で締結されている。
保持部材29は構造部材であり耐食性が要求されるので、めっきが施されている。チョークコイル17からの磁気振動はかなりのエネルギを有しているので、この部分の締結については緩み止めねじを使用する、ねじ本数を増やす等何らかの緩み止め対策を講じるのが賢明である。
【0035】
32は弾性体でゴム33とばね34で構成されており、ばね34はゴム33の下方に形成された3個所の爪35に引っ掛けられ仮固定されている。ばね34が仮固定されたゴム33を保持部材29のゴム挿入部36に挿入し、チョークコイル17、板30、保持部材29、ゴム33、ばね34等で構成されるチョークコイルユニット37が完成する。ばね34は略円錐形をしているが、これは保持部材29とばね34が接触しにくくするようスペースを確保するためである。無論、スペースが十分ある場合は、ごく普通の円筒形ばねを用いればよい。
【0036】
チョークコイルユニット37は基板ベース14に図のようにセットする。最後にねじ38をゴム33とばね34を貫通するようにして基板ベース14に締め付ける。ねじ38にはフランジ39がゴム33の上方を覆うように形成されている。
【0037】
上記構成により、保持部材29は弾性体32を介して基板ベース19や本体11に固定されることにより、基板ベース19や本体11に伝達する振動が低減され、低騒音化が可能になる。
【0038】
また、保持部材29を金属材料としたことにより、チョークコイル17からの漏れ磁束は本体11と振動絶縁された保持部材29に吸収され、チョークコイル17周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より低騒音化が可能になる。
【0039】
また、保持部材29を特に磁性体である電磁鋼板としたことにより、チョークコイル17からの漏れ磁束は本体11と振動絶縁された保持部材29により効果的に吸収され、チョークコイル17周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より低騒音化が可能になる。また、磁性体は電磁鋼板以外にも、一般によく用いられる冷間圧延鋼板等でもよい。
【0040】
また、チョークコイル17は絶縁体20を介して金属製の保持部材29に固定されることにより、保持部材29との絶縁が確保されるとともに、質量増により固有振動数を下げることができ、振動絶縁効果が向上し、より低騒音化が可能になる。
【0041】
また、弾性体32をゴム33とばね34で構成し、前記ゴム33は保持部材29に取り付けられ、前記ばね34は前記ゴム33に取り付けられるようにしたことにより、ばね34は柔らかいゴム33を介して保持部材29を支持することになり、ばね34と保持部材29が直接接触せず、ばね34と保持部材29の間で音が発生することを防ぐことができ、より低騒音化が可能になる。
【0042】
また、ゴム33にばね34を予め取り付け可能としたことにより、チョークコイルユニット37の本体11へのセットが容易になり、組立作業性が向上する。逆にいうと、基板ベース19にばね34をセットし、その上からチョークコイルユニットをセットするのは難しい。(この場合のチョークコイルユニットは、ばね34はなく、ゴム33には爪35はない。ばね34の上からゴム33を挿入することになるが、挿入状態が見えないので誤挿入しやすい)。
【0043】
また、ゴム33とばね34にフランジ39のついたねじ38を貫通させ基板ベース19に締め付けることにより、輸送中等激しい振動にさらされてもチョークコイルユニット37が基板ベース19(本体11)から外れることはなく、固定を確実にすることができる。
【0044】
また、ねじ38を弾性体32と非接触としたことにより、弾性体32からねじ38、ねじ38から基板ベース19と本体11への振動伝達がなくなり、より低騒音化が可能になる。
【0045】
また、チョークコイル17の下方に電磁鋼板製の板30を設けたことにより、チョークコイル17からの漏れ磁束はより効果的に吸収されるので、チョークコイル17周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、また、質量増により固有振動数を下げることができるので、振動絶縁効果が向上し、さらに低騒音化が可能になる。また、保持部材29と板30を一体にせず分けることにより、板厚が厚くなり過ぎず、曲げ、絞り、穴あけ等加工の面からも有利になる。
【0046】
また、チョークコイル17をバンド21で絶縁体20に固定したことにより、チョークコイル17が強固に機械的固定されるので、輸送中等激しい振動にさらされてもチョークコイル17が絶縁体20から外れたりすることはなく、固定を確実にすることができる。
【0047】
また、チョークコイル17の漏れ磁束の最も多いギャップ28の方向は互いに向かい合う方向としたことにより、チョークコイル17からの漏れ磁束は本体11と振動絶縁された保持部材29や板30で効果的に吸収され、チョークコイル17周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。
【0048】
また、2個のチョークコイル17から発生する磁束の方向が互いに打ち消し合うような電流の向きとなるようにしたことにより、漏れ磁束が打ち消し合うので、漏れ磁束が低減し、チョークコイル17周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。
【0049】
特に本実施例はアルミや銅等の高導電率かつ低抵抗の金属を加熱可能とするインバータ回路15のような大容量の平滑コンデンサ4と大きなチョークコイル5が必要な場合に最も効果的である。
【0050】
(実施例2)
次に第2の実施例について図7を用いて説明する。
【0051】
チョークコイル17は本実施例では1個であり、図中に示すギャップ28の方向に保持部材29を延長しており、その形状は略長方形となっている。また、それに合わせて、板30も同方向に延長している。
【0052】
上記構成により、漏れ磁束の最も多いギャップ28の方向に保持部材29を延長したことにより、チョークコイル17からの漏れ磁束は本体11と振動絶縁された保持部材29や板30で効果的に吸収され、チョークコイル17周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。逆にいうと、ギャップ28の方向にギャップ28の外周から保持部材29の外縁までの距離が少ないと、漏れ磁束が多くなり、結果、本体11を振動させ、騒音が悪化する。
【0053】
なお、保持部材29は延長せず、板30を延長し、同様の効果を持たせてもよいのはいうまでもない。
【0054】
(実施例3)
次に第3の実施例について図8と図9を用いて説明する。
【0055】
図8において、チョークコイル17が横一列に4個並んでおり、(a)の例では、全てギャップ28の方向は保持部材29の内側を向いている。
【0056】
上記構成により、ギャップ28の方向は保持部材29の内側に向けたことにより、チョークコイル17からの漏れ磁束は本体11と振動絶縁された保持部材29や板30で効果的に吸収され、チョークコイル17周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。本実施例では、チョークコイル17は4個であるが、特にこれに限るものではない。
【0057】
なお、(b)のように、最も外側に位置するチョークコイル17は保持部材29の内側に向けるべきであるが、そうでないチョークコイル17については、ギャップ28の外側に一定の保持部材29の距離があれば、特に内側を向いている必要はない。
【0058】
さらにこの図のようにチョークコイル17は2個1組でペアとし、ギャップ28の方向はペアのチョークコイル17同士互いに向かい合う方向とし、かつ、チョークコイル17から発生する磁束の方向が互いに打ち消し合うような電流の向きとなるようにすると、ギャップ28から放出される大きな漏れ磁束を打ち消し合うことができ、漏れ磁束そのものが大幅に低減できるので、チョークコイル周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。
【0059】
図9において、チョークコイル17は3個略3角形に配置してあり、(a)、(b)の例では全てギャップ28の方向は保持部材29の内側を向いている。これは、スペースの関係等によっては、このような配置になることを想定している。
【0060】
上記構成により、ギャップ28の方向は保持部材29の内側に向けたことにより、チョークコイル17からの漏れ磁束は本体11と振動絶縁された保持部材29や板30で効果的に吸収され、チョークコイル17周辺の振動しやすい金属部品である本体11が漏れ磁束により振動して発生する騒音を低減することができ、より一層低騒音化が可能になる。本実施例では、チョークコイル17は3個であるが、特にこれに限るものではなく、チョークコイル17の配置形状もこれに限るものではない。
【0061】
実施例1〜3においては、チョークコイルがインバータの入力側の電源線に挿入されフィルタ回路として使用された場合の説明をしたが、チョークコイルの用途について、本発明はインバータの入力側に使用されるフィルタに限定されるものではなく、例えばインバータにおいて使用される場合があっても、質量の大きなチョークコイルから漏れ磁束が大きくなる恐れのある限流用チョークコイルであれば、本発明の技術を適用して、上記と同様の課題を解決できる。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、低騒音の誘導加熱装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における誘導加熱調理器の概略回路図
【図2】本発明の実施例1における誘導加熱調理器の概略図
【図3】本発明の実施例1における誘導加熱調理器の内部の平面図
【図4】本発明の実施例1におけるチョークコイルの支持構成を表す断面図
【図5】本発明の実施例1におけるチョークコイルの内部を表す平面図
【図6】本発明の実施例1におけるチョークコイルの電流の向きを表す概略図
【図7】本発明の実施例2におけるチョークコイルの支持構成を表す平面図
【図8】本発明の実施例3におけるチョークコイルの内部を表す平面図
【図9】本発明の実施例3におけるチョークコイルの内部を表す平面図
【符号の説明】
4、16 平滑コンデンサ
5、17 チョークコイル
6、15 インバータ回路
7、13 加熱コイル
11 本体
20 絶縁体
21 バンド
28 ギャップ
29 保持部材
30 板
32 弾性体
33 ゴム
34 ばね
38 ねじ
39 フランジ

Claims (7)

  1. 熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記インバータの入力側の電源線に接続して、または前記インバータにおいて使用される限流用チョークコイルとを本体内に備えトロイダル式の前記チョークコイル保持部材で支持されるとともに、前記保持部材は弾性体を介して前記本体に固定されかつ磁性を有する板を前記チョークコイルの下方で前記チョークコイルを固定する絶縁体との間に挟み込む状態で前記絶縁体とねじにより締結された誘導加熱装置。
  2. 熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記インバータの入力側の電源線に接続して、または前記インバータにおいて使用される限流用チョークコイルとを本体内に備え1個のトロイダル式でそのコアにギャップを有する前記チョークコイルが金属材料製の保持部材で支持され、前記保持部材は弾性体を介して前記本体に固定されるとともに前記ギャップの外周から前記保持部材の外縁までの距離を設けるように前記ギャップの方向に延された誘導加熱装置。
  3. 熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記インバータの入力側の電源線に接続して、または前記インバータにおいて使用される限流用チョークコイルとを本体内に備えトロイダル式でそれぞれコアにギャップを有する2個の前記チョークコイルが金属材料製の保持部材で支持され、前記保持部材は弾性体を介して前記本体に固定されるとともに、前記ギャップの方向は互いに向かい合う方向とした誘導加熱装置。
  4. 熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記インバータの入力側の電源線に接続して、または前記インバータにおいて使用される限流用チョークコイルとを本体内に備えトロイダル式の複数の前記チョークコイル保持部材で支持され、前記保持部材は弾性体を介して前記本体に固定されるとともに、前記複数のチョークコイルから発生する磁束の方向が互いに打ち消し合うような電流の向きとなるようにした誘導加熱装置。
  5. 熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記インバータの入力側の電源線に接続して、または前記インバータにおいて使用される限流用チョークコイルとを本体内に備えトロイダル式でそれぞれコアにギャップを有する複数の前記チョークコイルが金属材料製の保持部材で支持され、前記保持部材は弾性体を介して前記本体に固定されるとともに、前記ギャップの方向は前記保持部材の略内方向に向けた誘導加熱装置。
  6. 熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記インバータの入力側の電源線に接続して、または前記インバータにおいて使用される限流用チョークコイルとを本体内に備えそれぞれトロイダル式でコアにギャップを有する複数の前記チョークコイルが保持部材で支持され、前記チョークコイルは2個1組でペアとし、前記ギャップの方向は前記ペアのチョークコイル同士互いに向かい合う方向とし、かつ、前記チョークコイルから発生する磁束の方向が互いに打ち消し合うような電流の向きとなるようにした誘導加熱装置。
  7. チョークコイルの下方に磁性を有する板を設けた請求項のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
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