JP3940953B2 - 液滴吐出ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッドに係り、特に、薄板を積層して長尺に形成されるフルライン型のインクジェットヘッド等の記録ヘッドにおける、接着や熱等による内部応力による長手方向の反りを減少させるようにした液滴吐出ヘッドに関する。
記録ヘッドのノズルからインク(インク液滴)を吐出、飛翔させて、記録紙等に付着させて画像を記録する、いわゆるインクジェット方式の画像記録が知られている。インクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)におけるインク吐出方式には、様々なものがある。例えば、圧電セラミックスの変形によって圧力室の容積を変化させ、容積増大時にインク供給路から圧力室内にインクを導入し、圧力室の容積減少時に圧力室内のインクをノズルから液滴として吐出する圧電方式や、同様に圧力室の容積を変化させることによりインクを吐出させる静電方式、あるいは、インクを加熱して気泡を発生させ、この気泡が成長する際の膨張エネルギーでインクを吐出させるサーマルインクジェット方式などが知られている。
例えば、圧電素子を用いたインクジェットヘッドは、基板上に圧電素子、振動板、その中にインク供給路や圧力室が形成される流路板、その中にインク吐出口が形成されるノズル板(オリフィスプレート)等を重ねた積層構造を有しており、これらの薄板を接着、接合して製造される。
このような薄板の積層構造体であるインクジェットヘッドは、製造時の接着や加熱によって発生する内部応力により、特に長尺化した場合には、長手方向に反りが生じ易い。インクジェットヘッドに反りが生じると、ノズルから吐出したインク液滴の着弾位置精度が劣化する等の問題があり、高品質の画像記録ができないため、このような反りを防止するための方法がいろいろ提案されている。
例えば、インクジェットプリントカートリッジ本体が、加熱及び冷却の後で、積層した薄板の表面に沿った方向である臨界方向に収縮するためノズル部材が曲がったり、バリヤ層から剥離したりするのを防ぐため、カートリッジ本体の臨界方向における熱膨張率が、臨界方向におけるノズル部材の熱膨張率から約100PPM/℃以内になるように形成したものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
また、特に反りの防止を目的としたものではないが、短尺のヘッドを複数配列して長尺のインクジェットヘッドを製造する方法に関するものとして、各ノズルに対応したエネルギー変換素子及び電極とが一体的に形成された複数の基体を支持体上に配列して、共通液室等が形成された一枚の天板と貼り合わせてインクを吐出するための複数の吐出口を形成して、長尺のフルラインタイプのインクジェットヘッドを製造するに当たり、分割された基体を支持体上に一定の隙間で配列し、複数の基体を切断ラインを介して複数配設された基板から切断し、切断された複数の基体をその切断ラインの隣同士を連続して支持体上に配列するようにして基体のピッチ間誤差を低減するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2等参照)。
また、エネルギ発生素子が設けられた基板と、この基板と合体してインク通路を形成する天板とを、熱膨張率の近い材質(例えば同じ材質)で作られた2つの部品(ベースプレートとインク供給部材)とで挟んで両側からそれぞれを押圧する(例えばネジ止め等により)ようにして、インク通路を形成する天板と基板の熱変形や反り等を防止するようにしたものが知られている(例えば、特許文献3等参照)。
さらに、インク流路及びインク吐出口を形成する樹脂部に対し、前記樹脂部よりも熱膨張係数が小さく、インク吐出口の配列方向に沿って延びる熱変形抑制部材を、前記樹脂部と一体成形して設けることにより、長手方向(インク吐出口の配列方向)の反りや変形を防止するようにしたものが知られている(例えば、特許文献4等参照)。
特開平7−164636号公報 特開平9−277534号公報 特開2002−67330号公報 特開2002−210976号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載されたものでは、熱膨張率の差を100PPM以内としても、やはり応力は発生しており、ヘッドが長尺化してくると、強度が不足して、発生した応力によってヘッド自体に反りやカール等の現象が起こってしまうという問題がある。
また、前記特許文献2に記載されたものでは、ヘッドの強度は、支持体と天板の強度に依存し、基体が分割されているため、各基体のつなぎ目が強度不足になり易く、やはり長尺化すると反り等が生じるという問題がある。
また、前記特許文献3に記載されたものでは、ベースプレートとインク供給部材により基板と天板を押圧するための手段が必要となり、部品点数が増加するという問題がある。また、前記特許文献3中に、ネジ止めによって、押圧することが記載されているが、ネジ止めでは、その部分に応力が集中しやすく、その結果別の弊害が発生する虞があるという問題がある。
さらに、特許文献4に記載されたものでは、インク流路及びインク吐出口を形成する樹脂部とこれの強度を補強するための構造物である熱変形抑制部材を一体成形しているため、その材質は樹脂に限定され、必ずしもその強度が十分ではないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、薄板を積層して液流路を形成するフルライン型の液体吐出ヘッドの長手方向の強度をアップして、内部応力等による反りを防止し、安定性を確保するとともに、吐出した液滴の着弾位置精度を向上させた液滴吐出ヘッドを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、薄板を積層して形成された液流路により供給された液体を液滴として吐出する吐出口が、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたフルライン型の液滴吐出ヘッドであって、前記薄板を積層することで構成される構造体の剛性より強い剛性を有する単一の剛性部材を、前記構造体とともに前記液滴吐出ヘッドを形成するように前記液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って延在するように設け、前記剛性部材の内部に、それぞれ前記液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って隣り合って延在する2つの中空部を形成し、前記2つの中空部のうち、一方の中空部を、前記液体を各前記吐出口に供給するための共通液室とし、他方の中空部を、前記液体の温度調整手段を設置するためのスペースとしたことを特徴とする液滴吐出ヘッドを提供する。
このように剛性部材の内部を液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って延びる2つの部屋(中空部)に分割し、中空部の一方を共通液室とし、他方をヒータあるいはペルチェ等の温度調整手段を設置するスペースとして利用することにより、液滴吐出ヘッドの強度をアップするだけでなく、強度補強のための剛性部材を各種の用途に利用することにより部品点数を増やすことなく強度補強の確保が可能となり、ヘッドの温調を可能とするとともに環境からの影響を受け難くすることができる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項2記載の発明は、薄板を積層して形成された液流路により供給された液体を液滴として吐出する吐出口が、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたフルライン型の液滴吐出ヘッドであって、前記薄板を積層することで構成される構造体の剛性より強い剛性を有する単一の剛性部材を、前記液滴吐出ヘッドの長手方向に垂直な方向の両端部の少なくとも一方の端部側に、前記構造体とともに前記液滴吐出ヘッドを形成するように前記液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って延在するように設け、前記剛性部材の内部に、それぞれ前記液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って隣り合って延在する2つの中空部を形成し、前記2つの中空部のうち、一方の中空部を、前記液体を各前記吐出口に供給するための共通液室とし、他方の中空部を、前記液体の温度調整手段を設置するためのスペースとしたことを特徴とする液滴吐出ヘッドを提供する。
このように、剛性部材をライン方向に垂直な方向のヘッド両端部の少なくとも一方の端部側に設置したことにより、ヘッド長手方向の強度をアップすることができる。また、ライン方向に垂直な方向のヘッド両端部にそれぞれ剛性部材を設けることによりさらに強度を増すことができる。
以上説明したように、本発明に係る液滴吐出ヘッドによれば、長尺のフルライン型の液滴吐出ヘッドにおいて、長手方向の撓みに対する強度をアップし、製造時の薄板構造体の加工や接着等による内部応力による長手方向の反りを防止することができるため、吐出口の平面度が確保でき、吐出する液滴の着弾位置精度を向上させ、高品質の画像記録を行うことが可能となる。
以下、添付図面に従って本発明に係る液滴吐出ヘッドについて詳細に説明する。
図1は、本発明の液滴吐出ヘッドの一実施形態の概略を示す一部断面図を含む概略斜視図である。本実施形態の液滴吐出ヘッドは、圧電素子の変形動作により液滴を充填した圧力室の体積を変化させて、液体を加圧し液滴として吐出する圧電方式の液滴吐出ヘッドをインクジェットヘッドに適用したものであるが、本発明はこのようなインクジェットヘッドに限定されるものではない。
図1に示すように、本実施形態の液滴吐出ヘッド10(以下、インクジェットヘッド10とする。)は、天板12と、ノズル板14の間に複数の薄板が積層されて構成され、この薄板積層体の間に圧力室16、圧力室16にインクを供給するインク供給口(供給しぼり)18、インク供給路の支流20等が形成されている。また、天板12上の各圧力室16に対応する位置には、それぞれ圧電素子22が配置されている。
各圧力室16には、図1では図示を省略したインク吐出口であるノズルが連通して設けられている。圧力室16(及びノズル)は、図に矢印Fで示したインクジェットヘッド10の長手方向及び長手方向に直交する短手方向にそれぞれ複数配列され、マトリクス状に並ぶように設けられている。なお、図1では、短手方向に6個の圧力室16が配列された状態が示されており、長手方向への配列は図示が省略されている。
また、本実施形態のインクジェットヘッド10においては、その短手方向の両端部に、天板12とノズル板14との間に、長手方向Fに沿って延在するように構造物24が設けられている。この構造物24は、インクジェットヘッド10の製造時の加工や薄板接着あるいは接着硬化のための加熱等によって生じる内部応力による長手方向の反りを防止するために、その強度を補強するために長手方向(ライン方向)に沿って設けられたものである。ここで、ライン方向とは、記録用紙の搬送方向と直交する方向で記録用紙の幅方向を意味する。
構造物24は、強度を補強するために設けられるものであるため、高い剛性を有する必要がある。例えば、その剛性は積層された薄板を補強部材なしで構成した場合の積層構造体の剛性より強い剛性を有する単一の補強部材を構造物24として選定する。このような補強部材(剛性部材)で補強することで、ヘッドの長手方向の反りを防止可能な断面2次モーメントを有するヘッド構造が得られる。
図1においては、構造物24は、長手方向に沿って延びる四角柱をなしており、内部が空洞となっている。この空洞部は、各圧力室16にインクを供給するための共通液室26として利用される。図1に示すように、共通液室26には、それぞれ3つの圧力室16に連通している支流20が連通する。
また、図2に、図1に示すインクジェットヘッド10において、さらに一点鎖線II−IIに沿って切断した断面を表示するようにした、一部断面図を含む斜視図を示す。すなわち、図1のII−II線に沿って切断した断面が図2において、その右側に表示されている。この切断面からわかるように、圧力室16からノズル板14に至る孔が穿孔されており、これがインクを吐出するノズル28を形成する。なお、図2では、一番右側の圧力室16のみにノズル28が表示され、他は図示されていないが、他の圧力室16についても同様にノズルが形成されている。
また、図2に示すインクジェットヘッド10の斜視図において、一点鎖線III −III に沿って切断した断面を図3に示す。なお、III −III 線は、図2に示すようにインクジェットヘッド10に対してA点から切断を開始し、いま切断している圧力室16に設けられたノズルに対応するB点で切断の方向を変えるようになっている。そのため、切断面は一つの平面ではないが、図3においては、これを一つの平面として表すこととし、上記A点及びB点に対応する位置にそれぞれ一点鎖線A及びBを引いて表すこととする。
図3に示すように、本実施形態のインクジェットヘッド10は、薄板が積層されて構成され、その中に圧力室16やインク供給口18やインク流路の支流20等が形成され、さらに端部に長手方向の強度を補強するための構造物24が配置され、構造物24の内部には共通液室26が形成されている。
本実施形態のインクジェットヘッド10は、ノズル28が穿孔されたノズル板14、インク流路の支流20の底面を形成するインクプレート32、同じく支流20の側壁を形成する支流プレート34、インク供給口18が穿孔されるインク供給口プレート36、圧力室16の側壁を形成する圧力室プレート38及び天板12が積層されて構成される。また、圧力室16の天井部分を形成する天板12の部分は、圧力室16の上面では振動板30となり、さらにこの振動板30の上には、圧電素子22が配置されるようになっている。
図示を省略したが、共通液室26、支流20、インク供給口18、圧力室16及びノズル28の内部はインクで充填されている。図示を省略した電極により圧電素子22に電圧が印加されると、圧電素子22は変形動作を行い、それにより振動板30が圧力室16側へ撓み変形し、圧力室16の容積が変化し、これにより圧力室16に連通したノズル28からインク液滴が吐出されるようになっている。
次に、本実施形態のインクジェットヘッド10の製造方法について説明する。
まず、ノズル28となる孔が穿孔加工されたノズル板14上の端部に、内部に共通液室26が形成された構造物24を接着する。そして、ノズル板14上に、ノズル28となる孔が形成されたインクプレート32、支流20となる部分及びノズル28用の孔が形成された支流プレート34、インク供給口18及びノズル28用の孔が形成されたインク供給口プレート36及び圧力室16となる部分が形成された圧力室プレート38を次々と接着接合していく。
このとき、接合していく各プレートは、その一方の側面を構造物24の一つの側面に接着するようにして接合する。そして、これらの上に、振動板30ともなる天板12を接着し、最後に各圧力室16に対応する部分に、圧電素子22を接着する。このように、構造物24は、下面はノズル板14と接着され、上面は天板12と接着され、一方の側面は、積層される各プレートの側面と接着され、結局4面のうち3面を他の部材と接着固定されるため、インクジェットヘッド10の反りに対して十分な抑止力を発揮することができる。
本実施形態では、このように、インクジェットヘッド10を製造する際、長手方向の強度を補強する構造物24を一緒に入れ込んで製造しているため、薄板を積層して製造されるインクジェットヘッド10が、接着後の内部応力等により長手方向に反るのを防止することができる。
また、上述したように、本実施形態では、インクジェットヘッド10の長手方向に沿って高剛性の構造物24を配置したため、長尺ヘッドにおける長手方向の強度を増すことにより、ヘッドの撓みによる吐出性能のローカリティーを緩和することができる。また、長尺ヘッドにおける内部応力等により反りを防止することで、ノズル面の平面度が確保されるため、ノズルから吐出されるインク液滴の着弾位置精度を向上させることができ、高品質の画像記録が可能となる。
また、上記実施形態では、構造物24の内部を空洞として、各圧力室16にそれぞれインクを供給するための共通液室26として利用したが、構造物24はこのように共通液室26として利用できるのみではなく、様々な利用が可能である。例えば、図4に示すように、構造物24の内部を2つの部屋24a及び24bに分け、1つの部屋24aを上に説明したように共通液室26として利用し、もう一方の部屋24bにIC等25aやヒータ及びペルチェ等25bを設置したり、圧電素子22からの電気配線23の取り出しに使用するようにしてもよい。
あるいは、構造物24をシリコンで作り、電極パターンを構造物24中に埋め込むようにしてもよいし、図5に示すように、同様に構造物24をシリコンで作り、構造物24内部の空間24cにIC等25aを設置して、基板の役割を持たせるようにしてもよい。また、構造物24内部の空間24cにヒータやペルチェ等25bを設け、共通液室全体を温度調整して、インクジェットヘッド10が環境の影響を受け難くするようにしてもよい。
また、図6に示すように、構造物24の内部を空洞とはせず、構造物24の上部の圧電素子22が形成されている面にIC、ヒータ、ペルチェ等25を設置するようにしてもよい。このようにすることで、図5等に示した例と比較して、構造物24中への空洞形成工程を削減することができるとともに、放熱性の向上、配線形成の容易化を図ることができる。
また、上記実施形態では、長尺のインクジェットヘッドの長手方向に沿って強度を補強する構造物を、短手方向の両端に1つずつ2本配置したが、片側に1つ配置するだけでもよい。なお、構造物を1つだけ入れる場合には、片側でもよいが、図7に示すように、構造物24をインクジェットヘッド10の真ん中に配置してもよい。
この場合には、図7に示すように、インクジェットヘッド10の真ん中に配置された構造物24の内部に上記と同様に共通液室26を設け、これから(図の)左右に支流20を延ばし、両側に配置された各圧力室16にインクを供給するようにするとよい。これにより、片側からインクを供給する場合よりも、均等に各圧力室16にインクを供給 することができる。
また、構造物24の形状は、上に説明したように四角柱に限定されるものではなく、例えば、図8に示すように構造物24を円柱状としてその内部を空洞としたパイプを用いて、その内部を共通液室26とするようにしてもよい。円柱とする場合には、製作も容易で安価である。さらに、構造物24周囲の各プレートとの隙間を樹脂や接着剤を充填することにより一体化することで、流路の機密性を向上させることができる。
また、図9に示すように、構造物24は、四角柱状のものとして、特に中を空洞とはせずに、すなわち、共通液室は設けずに、単に強度の補強という目的だけに使用するようにしてもよい。
また、強度補強という観点から、構造物24の形状として、様々な形状が考えられる。例えば、図10に示すように、I型断面を有するようにしてもよく、この場合には、フランジ部27の幅を広くするとそれだけ剛性がアップする。また、図11に示すように、構造物24をカタカナのコの字型として、その開口部に薄板を積層するようにしてもよい。短手方向の両側に構造物を入れる場合よりも、剛性は強く、特に、この場合には、短手方向の反りをも防止することができる。
なお、図9〜図11に示す構造物24であっても、もちろんその内部、あるいは、構造物を利用して、その周辺に共通液室を形成してもよいのはもちろんである。例えば、図10のI字断面の場合には、薄板積層側のフランジとウエブで形成される空間に共通液室を形成するようにしてもよい。
また、短尺のヘッドをつなぎ合わせてフルライン化して長尺のヘッドを作るような場合でも、フルライン全体にわたって延在する構造物を入れることにより、短尺ヘッド同士のつなぎ目での強度を増強することができる。
また、構造物は長尺のインクジェットヘッドを製造するとき、反らないように始めから入れておくのがよいが、製造時は、別の剛性の高い部材で反らないように支持しながら薄板を接着接合して積層し、積層した後、その支持部材からはずして、強度補強用の構造物を嵌め込むようにして製造してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、薄板を積層して構成される長尺のフルライン型インクジェットヘッドにおいて、その長手方向に沿って延在する構造物を配置することにより、長手方向の撓みに対する強度を向上させ、長手方向の反りを防止することができる。その結果、ヘッドの撓みによる吐出性能のローカリティーを緩和することができ、ノズル面の平面度が確保されるため、ノズルから吐出されるインク液滴の着弾位置精度を向上させることができ、高品質の画像記録を行うことが可能となる。
またさらに、構造物の内部に空洞部を設け、これを共通液室として利用したり、圧電素子からの電極の取り出しに利用したり、その他さまざまな利用が可能であり、単に強度補強だけでなく各種用途に用いることで、部品点数を低減し、ヘッドの製造も簡単にすることが可能となる。
例えば、図12に示すように、インクジェットヘッド10の長手方向(図の左右方向)に沿って延在するようにインクジェットヘッド10の短手方向(図の上下方向)両端部にそれぞれ構造物24を設け、各圧力室16に配置された圧電素子(図示省略)の電極に通電するための電気配線40を各圧力室16から上下の構造物24に向かって引き出すようにする。そして、各圧力室16から引き出された電気配線40を上下の構造物24中にまとめて配設することにより、ヘッド構造を簡単にすることができる。
以上、本発明の液滴吐出ヘッドについて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の液滴吐出ヘッドの一実施形態の概略を示す一部断面図を含む概略斜視図である。 図1に示すインクジェットヘッドにおいて、さらにII−II線に沿って切断した断面を表示するようにした、一部断面図を含む斜視図である。 図2に示すインクジェットヘッドを図2の正面に見えている側断面図とIII −III 線に沿って切断した断面を1つの平面として表した図である。 図3と同様の断面を示す図であり、構造物中にIC等を配置した様子を示す説明図である。 構造物中にIC等を配置した他の例を示す一部断面を含む斜視図である。 構造物は空洞とはせずにその上にIC等を形成した例を示す一部断面図を含む斜視図である。 構造物をインクジェットヘッドの真ん中に入れた例を示す平面図である。 構造物を中空の円柱状にしたインクジェットヘッドの例を示す斜視図である。 構造物を中実の四角柱としたインクジェットヘッドの例を示す斜視図である。 構造物をI字型断面を有する形状としたインクジェットヘッドの例を示す正面図である。 構造物をコの字状の断面を有する形状としたインクジェットヘッドの例を示す正面図である。 構造物に電気配線を設けた例を示す平面図である。
符号の説明
10…液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)、12…天板、14…ノズル板、16…圧力室、18…インク供給口、20…支流、22…圧電素子、23、40…電気配線、24…構造物、24a、24b…構造物中の空洞を分割した部屋、25、25a、25b…IC等、ヒータ、ペルチェ等、26…共通液室、28…ノズル、30…振動板、32…インクプレート、34…支流プレート、36…インク供給口プレート、38…圧力室プレート

Claims (2)

  1. 薄板を積層して形成された液流路により供給された液体を液滴として吐出する吐出口が、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたフルライン型の液滴吐出ヘッドであって、
    前記薄板を積層することで構成される構造体の剛性より強い剛性を有する単一の剛性部材を、前記構造体とともに前記液滴吐出ヘッドを形成するように前記液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って延在するように設け、前記剛性部材の内部に、それぞれ前記液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って隣り合って延在する2つの中空部を形成し、
    前記2つの中空部のうち、一方の中空部を、前記液体を各前記吐出口に供給するための共通液室とし、他方の中空部を、前記液体の温度調整手段を設置するためのスペースとしたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 薄板を積層して形成された液流路により供給された液体を液滴として吐出する吐出口が、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列されたフルライン型の液滴吐出ヘッドであって、
    前記薄板を積層することで構成される構造体の剛性より強い剛性を有する単一の剛性部材を、前記液滴吐出ヘッドの長手方向に垂直な方向の両端部の少なくとも一方の端部側に、前記構造体とともに前記液滴吐出ヘッドを形成するように前記液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って延在するように設け、前記剛性部材の内部に、それぞれ前記液滴吐出ヘッドの長手方向に沿って隣り合って延在する2つの中空部を形成し、
    前記2つの中空部のうち、一方の中空部を、前記液体を各前記吐出口に供給するための共通液室とし、他方の中空部を、前記液体の温度調整手段を設置するためのスペースとしたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
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