JP2005131948A - ヘッドモジュール、液体吐出ヘッド、液体吐出装置、ヘッドモジュールの製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

ヘッドモジュール、液体吐出ヘッド、液体吐出装置、ヘッドモジュールの製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッドチップ間のノズル形成面の平坦性を高精度に確保する。
【解決手段】発熱抵抗体を配列したヘッドチップ20と、ノズルシートに貼り合わせられることでノズルシートを支持するとともにヘッドチップ20を配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレーム11と、モジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔内に配置されたヘッドチップ20上に設けられ、固定部15eを介してヘッドチップ20に接合されることによりヘッドチップ20を固定するための支持部材(バッファタンク15)とを備える。
【選択図】図13

Description

本発明は、インクジェットプリンタ等の液体吐出装置において、液体を吐出するためのヘッドとして用いられるヘッドモジュール、液体吐出ヘッド、及びこれらの製造方法と、液体吐出装置に関する。詳しくは、ヘッドチップを固定するための支持部材を備えるヘッドモジュールを用いて液体吐出ヘッドを構成することで、ノズルシートの膨張や撓みからノズル面の平坦性が損なわれることを防止し、インク液滴の吐出安定性を確保したヘッドモジュール及び液体吐出ヘッドを形成する技術に係るものである。
従来より、液体吐出装置の一例として、インクジェットプリンタが知られており、インクジェットプリンタのプリンタヘッドについては、種々の技術が開示されている。
例えば、特許文献1及び特許文献2では、ノズル形成部材1つに対して複数のヘッドチップを貼り付け、ラインヘッドを形成する技術が開示されている。
特開2002−127427号公報 特開2003−25579号公報
上記の特許文献1及び特許文献2の技術では、電鋳により形成されたニッケルからなる1つのノズル形成部材に多数のノズル(インクの吐出口)が設けられている。そして、この1つのノズル形成部材に対して、複数のヘッドチップが貼り付けられている。さらに、貼り付けたヘッドチップを囲むように孔を形成したヘッドフレームがノズルシートに貼り合わせられ、ノズルシートが支持されている。
なお、ヘッドチップには、発熱抵抗体が配列されており、各発熱抵抗体と各ノズルとが対応するようにヘッドチップがノズルシートに貼り付けられている。また、発熱抵抗体とノズルとの間には、インク液室が設けられている。
さらに、ヘッドフレーム上には、ヘッドチップを囲む孔の中に入り込んでヘッドチップと接合する流路板が設けられている。この流路板は、全てのインク液室と連通する共通流路を有している。
以上の構成において、ヘッドチップは流路板により剛性のあるヘッドフレームと固定され、流路板の共通流路を介してインクタンクから各インク液室内にインクが満たされる。そして、そのインク液室内のインクが発熱抵抗体によって加熱され、この加熱時のエネルギーによってノズルからインクが吐出される。
また、ヘッドチップと電気的接続を行うための配線パターン部が設けられた可撓テープにノズルを形成してノズルシートとして使用し、このノズルシート1枚に対してヘッドチップを1つ貼り付けただけの技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−79874号公報
しかし、前述の特許文献1及び特許文献2の技術では、ヘッドチップを内部に配置した孔内に流路板をはめ込む構造であるので、流路板のはめ込み部分の構造が複雑になるとともに、高い加工精度が必要となるため、製造コストが高くなるという問題がある。
また、流路板は、ノズル形成部材、ヘッドチップ、及びヘッドフレームの3つの部材にまたがって接着されるため、各部材の寸法精度を吸収しつつ接着させなければならず、高精度な接着精度が要求される。このため、組立コストが高くなるという問題がある。
さらにまた、ノズル形成部材は、全てのヘッドチップに対応するノズルを形成したものであるので大型化してしまうが、その大型化により、全ての領域にわたって平坦性を確保した状態でヘッドチップを貼り付けることが要求され、組立コストが高くなるという問題がある。
一方、特許文献3は、図1に開示されているように、ヘッドチップを内部に配置した孔内に特許文献1及び特許文献2のような流路板をはめ込む構造ではない。すなわち、ヘッドチップはノズルシートに貼り付けられているに過ぎない。そのため、流路板をはめ込むことに起因する上記の問題は生じない。
また、配線パターン部が設けられたノズルシートにヘッドチップを貼り付け、駆動電力をノズルシートからヘッドチップに供給する構造の場合、長時間駆動すると発熱抵抗体によってノズルシートも加熱され、ノズルシートに撓みや反りが生じ、ノズルシートの平坦性が損なわれてインクの吐出が不安定になることがある。ここで、特許文献3のように、ノズルシート1枚に対しヘッドチップを1つだけ接合する場合は、ノズルシートのサイズも小さいので、ヘッドチップが剛性のあるヘッドフレームに固定されていなくても、ノズルシートの膨張や撓みはほとんど問題とならない。
ところが、ノズルシートの材質が線膨張係数の大きい樹脂ポリマーであったり、特許文献1及び特許文献2のように、1つのノズルシートに対して全てのヘッドチップのノズルを形成し、複数のヘッドチップを接合する場合にはノズルシートのサイズが大きくなり、ノズルシートの膨張や撓みでヘッドチップの平面性が損なわれ、インクの吐出に悪影響がでる。特に、複数のヘッドチップの平面度を揃えて平坦なノズル面を形成することは、インクの吐出方向を揃えるために重要な課題である。
すなわち、記録媒体のインク着弾面に対して精度良く垂直にインクが吐出する場合には、複数のヘッドチップ間においてノズルの形成面に多少の位置ずれがあっても印画品位について大きな影響はないが、例えばインクの吐出方向が記録媒体のインク着弾面に対して完全に垂直でない場合には、複数のヘッドチップ間におけるノズルの形成面の位置が一致して平坦になっていないと、インクの着弾位置が変化してしまう。したがって、複数のヘッドチップ間において、ノズルの形成面は同一面である方が好ましい。
特に、本件出願人は、未開示の先願技術である特願2003−037343、特願2002−360408、及び特願2003−55236等により、ノズルから吐出する液滴の吐出方向を複数の方向に可変とすることで、液滴の着弾位置のばらつきを目立たなくし、高品位な印画を可能とした技術を、既に提案している。
このように、ノズルから吐出する液滴の吐出方向を積極的に変化させる技術を用いる場合には、ノズルの形成面の平坦性については、高精度が要求される。しかし、特許文献3では、1つのノズルシートに対して複数のヘッドチップを接合したときに、複数のヘッドチップ間におけるノズルの形成面の平坦性をどのようにして確保するかについての開示はない。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、ヘッドチップ間のノズル形成面の平坦性を高精度に確保し、かつ、製造コストを高くすることなく、ラインヘッドにも用いることができるヘッドを形成することである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1の発明は、複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームとを備え、前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出するヘッドモジュールであって、前記ノズルシートの前記ヘッドチップ配置孔の領域内には、前記ヘッドチップ配置孔内に前記ヘッドチップが配置されたときに、前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と対向する位置に各前記ノズルが配置されるようにノズル列が形成されており、前記ヘッドチップ配置孔内に配置された前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子の形成面と反対側の面に、前記ヘッドチップを固定するための支持部材を備えることを特徴とするヘッドモジュールである。
また、請求項5の発明の液体吐出ヘッドは、直列に配置された複数の上記請求項1のヘッドモジュールを内部に配置するためのヘッドモジュール配置孔が形成され、そのヘッドモジュール配置孔内に配置された各前記ヘッドモジュールと貼り合わせられたヘッドフレームとを備え、複数の前記ヘッドモジュールの各前記支持部材が前記ヘッドフレームの前記ヘッドモジュール配置孔内に配置されていることを特徴とする。
さらにまた、請求項6の発明の液体吐出装置は、上記請求項5の液体吐出ヘッドを備えることを特徴とする。
上記発明においては、ヘッドモジュールは、ノズルシートとモジュールフレームとが貼り合わせられている。また、モジュールフレームにはヘッドチップ配置孔が形成されており、このヘッドチップ配置孔内のノズルシートには、ノズル列が形成されている。そして、ヘッドチップがヘッドチップ配置孔に接着等によって配置されると、ヘッドチップのエネルギー発生素子とノズルとが対向する。
この状態において支持部材がヘッドチップ配置孔内に配置されたヘッドチップの各エネルギー発生素子の形成面と反対側の面に接着等により配置される。
さらに請求項5又は請求項6の発明においては、上記請求項1のヘッドモジュールを直列に繋ぐことで、液体吐出ヘッドが形成される。
なお、本発明のエネルギー発生素子は、ヒータ等の発熱抵抗体、ピエゾ素子等の圧電素子、MEMS等を用いることが可能であるが、以下の実施形態では発熱抵抗体22が相当する。また、本発明の液室形成部材は、実施形態ではバリア層12に相当する。さらにまた、実施形態では、モジュールフレーム11には4つのヘッドチップ配置孔11bが形成され、1つのヘッドモジュール10には4つのヘッドチップ20が設けられる。そして、このヘッドモジュール10を直列に4個接続してA4版の長さにするとともに、それを4列設けて、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)の4色のカラーラインヘッドである液体吐出ヘッド1を形成している。
本発明のヘッドモジュールによれば、ヘッドチップ配置孔内のノズルシートにはヘッドチップのみが接着等されるので、ヘッドモジュールを安価に製造することができる。また、ヘッドチップの各エネルギー発生素子の形成面と反対側の面に支持部材を配置してヘッドチップを固定するので、ノズルシートが膨張したり撓んだりしてもノズル面の平坦性を確保することができ、吐出安定性を向上させることができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である液体吐出ヘッド1を示す平面図と、この平面図中、X方向の矢視側面図(断面図)である。また、図2は、液体吐出ヘッド1内に実装されているヘッドチップ20とその周囲の構成を示す側面の断面図及び下面から見た平面図である。
液体吐出ヘッド1は、液体吐出装置(本実施形態では、カラーラインインクジェットプリンタ)に搭載されるヘッドとして用いられるものである。図1に示すように、液体吐出ヘッド1は、ヘッドフレーム2と、プリント基板3と、複数のヘッドモジュール10とから構成されている。ヘッドモジュール10は、図1の平面図において、長手方向に4個、直列に接続されており、その直列に接続された4個のヘッドモジュール10が4列設けられている。直列に接続された4個のヘッドモジュール10で1色を印画するものであり、本実施形態では、4色(Y、M、C、及びK)の液体吐出ヘッド1(ラインヘッド)を構成している。
また、各ヘッドモジュール10内には、4個のヘッドチップ20が設けられている。図2は、1つのヘッドチップ20を示している、
ヘッドチップ20は、シリコン等からなる半導体基板21と、この半導体基板21の一方の面に析出形成された発熱抵抗体22(本発明におけるエネルギー発生素子に相当するもの)とを備えている。半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面と同一面側であって発熱抵抗体22が形成された縁部と反対側の縁部には、アルミニウムからなる接続パッド23が形成されている。そして、発熱抵抗体22とこの接続パッド23とは、半導体基板21上に形成された導体部(図示せず)を介して接続されている。
ヘッドチップ20の発熱抵抗体22が形成された面側は、バリア層12(本発明における液室形成部材に相当するもの)を介してノズルシート13に積層されている。バリア層12は、インク液室14の側壁を形成するためのものであって、例えば、感光性環化ゴムレジストや露光硬化型のドライフィルムレジストからなり、ヘッドチップ20の半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによって不要な部分が除去されることにより形成されている。
図2中、平面図は、1つの発熱抵抗体22と、その発熱抵抗体22の周囲に設けられたバリア層12を示している。バリア層12は、発熱抵抗体22の3辺の近傍を囲むように、平面的に見たときに略凹状に形成される。
さらにまた、ノズルシート13は、複数のノズル13aが形成されたものであり、例えば、ニッケルによる電鋳技術により形成され、ノズル13aの位置が発熱抵抗体22の位置と合うように、すなわちノズル13aが発熱抵抗体22に対向するように、より具体的には、ノズル13aの中心軸と発熱抵抗体22の中心とが平面的に見たときに一致するように(図2の平面図参照)、バリア層12と貼り合わされている。
インク液室14は、発熱抵抗体22を囲むように、半導体基板21とバリア層12とノズルシート13とから構成されたものであり、吐出するインクが満たされるとともに、インクの吐出時にはインクの加圧室となるものである。半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面がインク液室14の底壁を構成し、バリア層12の発熱抵抗体22を略凹状に囲む部分がインク液室14の側壁を構成し、ノズルシート13がインク液室14の天壁を構成している。そして、インク液室14は、図2の平面図に示すように、ヘッドモジュール11と半導体基板21との間の隙間によって形成される流路16と連通される。
上記の1個のヘッドチップ20には、通常、100個単位の発熱抵抗体22を備え、プリンタの制御部(図示せず)からの指令によってこれら発熱抵抗体22のそれぞれを一意に選択して発熱抵抗体22に対応するインク液室14内のインクを、インク液室14に対向するノズル13aから吐出させることができる。
すなわち、インク液室14にインクが満たされた状態で、発熱抵抗体22に短時間、例えば、1〜3μsecの間パルス電流を流すことにより、発熱抵抗体22が急速に加熱される。その結果、発熱抵抗体22と接する部分に気相のインク気泡が発生し、そのインク気泡の膨張によってある体積のインクが押しのけられる(インクが沸騰する)。これによって、ノズル13aに接する部分の上記押しのけられたインクと同等の体積のインクがインク液滴としてノズル13aから吐出される。そして、この液滴が印画紙上に着弾されることで、ドット(画素)が形成される。
続いて、ヘッドモジュール10のより詳細な構造及び製造過程について説明する。
図3は、1つのヘッドモジュール10を示す平面図及び正面図である。本実施形態のヘッドモジュール10は、内部に配置された4つのヘッドチップ20と、モジュールフレーム11と、ノズルシート13と、バッファタンク15とから構成されている。ここで、バッファタンク15は、インクを一時貯留するためのタンクであるが、同時に、ヘッドチップ20を固定するための支持部材となっている。
図4は、ノズルシート13及びモジュールフレーム11を分解して示す平面図である。モジュールフレーム11は、平面的に見たときに略長方形状に形成されるとともに、左右両端側には、略L形に切り欠かれた係合部11aを有する。図4から明らかであるが、ノズルシート13とモジュールフレーム11とが重ね合わせられたときに、ノズルシート13の配線パターン部13bを除いて、略重なり合うように両者の形状が形成されている。
モジュールフレーム11は、厚みが約0.5mm程度のアルミナセラミックスやインバー鋼等から形成されたものであり、本実施形態では、4箇所に、略長方形状のヘッドチップ配置孔11bが形成されている。ヘッドチップ配置孔11bは、ヘッドチップ20の外形よりわずかに大きな孔形を有し、ヘッドチップ20を内部に完全に配置できるようになっている。
また、ノズルシート13は、銅箔をポリイミド等で両面側から挟み込んだ、いわゆるサンドイッチ構造をなすことで形成されているフレキシブル基板である。そして、配線パターン部13bは、ノズルシート13のうち、モジュールフレーム11に重ならない部分であり、後述する図10に示すように、各ヘッドチップ配置孔11b内の領域まで配線されており、ヘッドチップ配置孔11b内にヘッドチップ20が配置されたときに、そのヘッドチップ20との電気的接続が可能となるように形成されている。
図5は、モジュールフレーム11をノズルシート13上に配置した状態を示す平面図及び正面図である。本実施形態では、ホットプレスによって両者を熱圧着することで接合する。これにより、モジュールフレーム11は、配線パターン部13bを除くノズルシート13の領域と略重なり合う。いいかえれば、ノズルシート13の配線パターン部13bが形成された領域のみがモジュールフレーム11の領域と重ならない状態となる。また、ヘッドチップ配置孔11bの領域内には、その下側に位置するノズルシート13が見えるようになる。
なお、モジュールフレーム11とノズルシート13との接合は、ヘッドモジュール10及び液体吐出ヘッド1の製造過程における最高温度(例えば約150℃)で行われる。モジュールフレーム11とノズルシート13とを比較すると、ノズルシート13の方が線膨張係数が大きい(温度変化によって伸縮しやすい)ので、製造過程における最高温度で両者を接合すれば、常温等の接合時の温度以下では、ノズルシート13は、モジュールフレーム11により張られた状態となる。すなわち、ノズルシート13の温度変化による伸縮は、ノズルシート13とモジュールフレーム11との接合後は、モジュールフレーム11に支配されることとなる。
したがって、モジュールフレーム11の剛性をできる限り確保するため、モジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔11bの開口面積は、必要最小限とすることが好ましい。すなわち、ヘッドチップ配置孔11bへのヘッドチップ20の配置後に、後述するバッファタンク15内の共通液体流路15aと、インク液室14との間の流路16が形成されるとともに、ノズルシート13に形成したノズル13aに合わせてヘッドチップ20を配置したときの位置ずれを吸収できる程度の大きさを条件として、最小限の開口面積とすることが好ましい。
続いて、ヘッドチップ配置孔11bの領域内にあるノズルシート13に対して、1つのヘッドチップ20における発熱抵抗体22の数に対向する数のノズル13aを一方向に整列させたノズル13a列を形成する。図6は、ヘッドチップ配置孔11b内のノズルシート13にノズル13a列が形成された状態を示す平面図である。
ノズル13aの形成は、エキシマレーザーにより行う。また、レーザー光により形成されたノズル13aには、テーパーが付くため、モジュールフレーム11側からレーザー光を照射してノズル13aを形成する。これにより、ノズル13aは、インクの吐出面(ノズルシート13の外表面)に近づくに従って開口径が次第に小さくなるようにテーパーが付いた孔となる。
また、各ヘッドチップ配置孔11b内に形成されるノズル13a列のノズル13a間ピッチは、ヘッドチップ20の発熱抵抗体22の配列ピッチと同一(解像度が600dpiのヘッドモジュール10とする場合には、約42.3μm)となるように形成する。
さらにまた、図6に示すように、各ヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列は、各ヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列を結ぶライン(各ノズル13aの中心を通るライン)を考えたときに、そのラインがモジュールフレーム11の長手方向に平行に引いたモジュールフレーム11の中心線側に形成される。また、各ヘッドチップ配置孔11bを左側から順に、「N」、「N+1」、「N+2」、「N+3」番目とすると、「N」番目と「N+2」番目のヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列は、上記中心線に平行な一直線上に整列するように形成される。「N+1」番目及び「N+3」番目も同様である。
したがって、隣接するヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列、例えば「N」番目と「N+1」番目のヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列は、上記中心線に対して平行な2直線上に整列する。
なお、本実施形態では、1つのモジュールフレーム11に対して4つのヘッドチップ配置孔11bを形成したが、本実施形態より多くヘッドチップ配置孔11bを形成したときであっても、上記関係を満たすようにする。
次に、図7に示すように、各ヘッドチップ配置孔11b内に、バリア層12を積層したヘッドチップ20を配置・固定する。ここで、ヘッドチップ20は、チップマウンターを用いてアライメントされながら熱圧着される。さらにこの場合には、ヘッドチップ20の発熱抵抗体22の真下に、ノズル13aが位置するように、例えば±1μm程度の精度で熱圧着される。
ところで、ヘッドチップ20とノズルシート13とを比較すると、ノズルシート13の方が線膨張係数が大きい。また、ヘッドチップ20の熱圧着温度は、モジュールフレーム11とノズルシート13との接合温度よりも低い。したがって、ヘッドチップ20の熱圧着の際は、モジュールフレーム11と接合されたノズルシート13がピンと張られた状態となっているので、ノズルシート13の撓みを防止でき、平坦性が確保できる。
このように、バリア層12が形成されたヘッドチップ20がヘッドチップ配置孔11b内に配置され、ノズルシート13とヘッドチップ20とが接着されると、ノズルシート13のヘッドチップ20側の面、バリア層12、及びヘッドチップ20の発熱抵抗体22が形成された面とによって、上記のようにインク液室14が形成される。
続いて、ヘッドチップ20側に設けられた接続パッド23と、ノズルシート13側の配線パターン部13bの電極13c(最表面が金により形成されたメッキ層)とが電気的に接続される。図8は、ヘッドチップ20側の接続パッド23の配置を示す平面図である。なお、図8では、ノズル13a及び接続パッド23を実線で図示している。図8に示すように、1つのヘッドチップ20には、ヘッドチップ20の長手方向に沿って複数の接続パッド23が予め設けられている。なお、上述した図2では、接続パッド23とノズルシート13の配線パターン部13bとの位置関係を断面図で図示している。
図2に示したように、モジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔11bの領域内にあるノズルシート13のうち、配線パターン部13bの先端には、電極13cが設けられている。さらにノズルシート13の電極13cの周囲には、開口部13dが形成されている。そして、開口部13dから、例えばピン状の加振ツールを挿入し、この加振ツールでインナーリードに超音波振動を付与することで、接続パッド23と配線パターン部13bの電極13cとを超音波による金属接合している。このように、インナーリードボンディングによって接合した後は、開口部13dを樹脂により封止し、封止後には、樹脂がノズルシート13の表面と略一致するようにする(ノズルシート13の表面から盛り上がらないようにする)。
また、加振ツールによってヘッドチップ20側に超音波振動を加える超音波フリップチップにより、接続パッド23と配線パターン部13bの電極13cとを接合することもできる。この場合は、ヘッドチップ20側に振動を加えるので、開口部13dを形成する必要はなく、樹脂封止も不要になる。
なお、図2に示すように、ノズルシート13の配線パターン部13b上には、プリント基板31が設けられ、このプリント基板31の配線パターン部13bと対向する面上には導電体31aが形成されている。そして、この導電体31aと配線パターン部13bの配線とが電気的に接続されている。これにより、発熱抵抗体22とプリント基板31間(発熱抵抗体22と接続パッド23、接続パッド23と配線パターン部13b、及び配線パターン部13bとプリント基板31)が電気的に接続されることとなる。
次に、モジュールフレーム11側から、バッファタンク15を取り付ける。図9は、バッファタンク15を取り付けた状態を示す平面図及び正面図である。また、図10は、バッファタンク15が取り付けられた状態を示す側面の断面図である。
バッファタンク15は、1つのヘッドモジュール10に対して1つ設けられる。また、図9に示すように、バッファタンク15は、平面図で見たときに、モジュールフレーム11よりやや小さい形状をなすが、モジュールフレーム11と略相似形をなしている。さらに、図10に示すように、バッファタンク15の内部には、空洞となった共通液体流路15aが形成されている。特に本実施形態のバッファタンク15は、下面側(モジュールフレーム11との接着面側)が開口されるとともに、側壁及び天壁が同一厚みに形成され、断面が略逆凹形となるように形成されることで、共通液体流路15aを形成している。
バッファタンク15がモジュールフレーム11上に取り付けられると、図9に示すように、全てのヘッドチップ配置孔11bを被覆するようになる。さらに図10に示すように、バッファタンク15の共通液体流路15aと、各ヘッドチップ20のインク液室14とは、ヘッドチップ配置孔11bとヘッドチップ20との間の流路16を介して連通される。これにより、バッファタンク15は、ヘッドモジュール10における全てのヘッドチップ20の共通液体流路15aを形成する。
また、図9に示すように、バッファタンク15の天壁には、穴15bが形成されており、この穴15bを介してインクタンク(図示せず)から共通液体流路15a内にインクが供給される。
このように、バッファタンク15は、全てのヘッドチップ20の共通液体流路15aを形成し、インク液室14に供給するインクを一時貯留するが、本実施形態では特に、各ヘッドチップ20を固定するための剛性のある支持部材ともなっている。すなわち、図11は、バッファタンク15の下面図及びB−B線での拡大断面図である。また、図12は、バッファタンク15の取付け手順を示す説明図である。さらに、図13は、図11のA−A線及びB−B線の部分においてバッファタンク15が取り付けられた状態を示す一部断面図である。
図11に示すように、バッファタンク15の下面側の内側縁が断面凸状に形成されており、この凸状部15cの外側(凸状部15cに対して段差となっている部分)が接着剤の逃げ部15dとなっている。また、バッファタンク15の側壁の内側には、部分的にヘッドチップ20の固定部15eが備えられている。さらに、固定部15eには隙間15fが設けられている。
そして、バッファタンク15を取り付けるには、図12に示すように、最初に各ヘッドチップ20がモジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔11b内に配置され、ノズルシート13とヘッドチップ20とが接着された状態のものをベース治具A上に載置する。ここで、ベース治具Aの基準面側がノズルシート13であり、ノズルシート13を真空吸着することで基準面に密着させ、ノズルシート13の平坦性を確保する。なお、ノズルシート13を粘着シート(紫外線、熱等で粘着力が無くなるもの)で基準面に密着させても良い。
その後、図13のB−B線断面図に示すように、バッファタンク15の固定部15eをヘッドチップ20に当接させる。すると、予め塗布されていた接着剤が固定部15eの隙間15fに充填されて接着剤層となり、この接着剤層によってバッファタンク15とヘッドチップ20とが接着される。なお、接着剤としては、熱による反りや歪みを考慮して、常温硬化型を使用することが好ましい。
また、図13のA−A線断面図に示すように、バッファタンク15の凸状部15cとモジュールフレーム11との間には約0.14mmの隙間があり、この隙間を接着剤が埋めることで、バッファタンク15とモジュールフレーム11とが接着される。ここで、凸状部15cの外側には逃げ部15dが形成されているので、接着剤がバッファタンク15の外側にはみ出してしまうことはない。なお、モジュールフレーム11とヘッドチップ20との隙間は接着剤(封止材)によって塞がれており、リード配線(図示せず)のインクに対する絶縁が施されている。
これにより、簡単にバッファタンク15が接着でき、しかも、ノズルシート13の平坦性を確保しながら接着させることができる。したがって、ベース治具Aから外した後もノズルシート13の平坦性が確保され、かつ、剛体であるバッファタンク15が支持部材となって各ヘッドチップ20が強固に固定されるので、1つのノズルシート13に対して複数のヘッドチップ20を接合しても、各ヘッドチップ20間におけるノズルシート13の平坦性が維持される。なお、ベース治具Aから外すには、真空吸着の場合には真空状態を解除し、粘着シートの場合には紫外線、熱等で粘着力を無くす。
また、モジュールフレーム11と、各ヘッドチップ20と、バッファタンク15(支持部材)とは、同等の線膨張係数を有している。これは、線膨張係数の差が大きいと、熱応力の作用によって接着剤が剥がれたりする等のトラブルの原因となるため、それを回避したものである。
さらに本実施形態では、このヘッドモジュール10を複数用いて、1つの液体吐出ヘッド1を形成する。
図14は、ヘッドモジュール10を並べて配置した状態を示す平面図及び正面図である。図14中、平面図では複数のヘッドモジュール10を図示しているが、正面図では、1つのヘッドモジュール10が配置された状態を図示している。
本実施形態では、図14の正面図に示すように、ベース治具B上に粘着シートC(紫外線、熱等で粘着力が無くなるもの)が貼り付けられている。したがって、図14の平面図に示すように、ベース治具B上に、4つのヘッドモジュール10を直列に整列させれば各ヘッドモジュール10がベース治具Bに密着する。この場合に、各ヘッドモジュール10の両端部の係合部11a同士が係合するように、すなわち、略L形に切り欠かれた部分同士が互いに連結するように配置する。
このようにして4つのヘッドモジュール10を1列に整列させることで、A4対応のラインヘッドを形成する。さらに、このヘッドモジュール10列(4個のヘッドモジュール10からなるもの)を4列並べて(図14の平面図では、ヘッドモジュール10列を3列並べるとともに、一番下の列のヘッドモジュール10列では、1つのヘッドモジュール10がベース治具B上に載置された状態を図示している)、Y、M、C、及びKの4色(カラー)対応のカラーラインヘッドを形成する。
なお、直列に接続された2つのヘッドモジュール10を、それぞれヘッドモジュール「N」(左側)、ヘッドモジュール「N+1」(右側)とし、ヘッドモジュール「N」及び「N+1」内の4つのヘッドチップ20を左側から順に、20A、20B、20C、及び20Dとすると、ヘッドモジュール「N」のヘッドチップ20Dと、ヘッドモジュール「N+1」のヘッドチップ20Aとは、少なくとも1つのノズル13aが、ヘッドチップ20の並び方向においてオーバーラップするように配置される。すなわち、ヘッドモジュール「N」のヘッドチップ20Dのうち、最もヘッドモジュール「N+1」側にあるノズル13aは、ヘッドモジュール「N+1」のヘッドチップ20Aのうち、最もヘッドモジュール「N」側にあるノズルよりも、右側に位置するように配置される。
そして、上記のように、1列4個のヘッドモジュール10を4列配置した後、ヘッドフレーム2と貼り合わせ、最後に、紫外線、熱等で粘着シートCの粘着力を無くしてベース治具Bから外す。なお、ヘッドフレーム2は、剛性の高い金属板等に対して、直列に配置された4個のヘッドモジュール10を内部に配置可能なようにヘッドモジュール配置孔2aが4個形成されたものである。すなわち、図14に示したように配置された4個のヘッドモジュール10が内部に入り込むように、ヘッドモジュール配置孔2aが形成されたものである。
このようにヘッドフレーム2が配置されたときは、図1に示す状態となり、液体吐出ヘッド1が形成される。また、図1中、X方向矢視側面図に示すように、各ヘッドモジュール10のバッファタンク15はヘッドモジュール配置孔2aと接触しないが、各ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11とヘッドフレーム2とが接触し、この両者が接着されることで、ヘッドフレーム2と各ヘッドモジュール10とが固定される。
なお、図1中、X方向矢視側面図に示すように、ヘッドフレーム2をヘッドモジュール10に接着する前に、別工程にて、ヘッドフレーム2の下面側にはプリント基板3が接着される。プリント基板3は、平面図で見たときに、ヘッドフレーム2のヘッドモジュール配置孔2aを避けるように形成されている。また、図1中、X方向矢視側面図に示すように、プリント基板3は、各ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11とは接触せず、各ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11間に配置される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)モジュールフレーム11には4つのヘッドチップ配置孔11bを形成することで、1つのヘッドモジュール10には4つのヘッドチップ20が搭載されるようにした。しかし、これに限らず、1つのヘッドモジュール10に対してヘッドチップ20を何個搭載しても良い。
(2)ヘッドチップ20を固定するための支持部材として、インクを一時貯留するためのバッファタンク15を用いた。しかし、これに限らず、ヘッドチップ20の固定部17eを備え、ヘッドチップ20の全てのインク液室14と連通する共通液体流路17aを形成する流路板17を支持部材とすることもできる。
図15は、流路板17が取り付けられた状態を示す側面の断面図である。図15に示すように、モジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔11b内には、ヘッドチップ20とダミーチップ24とが配置され、それぞれノズルシート13と接着されている(ノズル13a側がヘッドチップ20)。そして、ヘッドチップ20及びダミーチップ24の上に流路板17(固定部17e)が取り付けられ、共通液体流路17aを形成し、インク液室14にインクを供給する。また、流路板17は、天板18を介して剛性のあるモジュールフレーム11と固定されている。したがって、流路板17がヘッドチップ20の支持部材となり、ノズルシート13の平坦性が確保される。
本発明による液体吐出ヘッドの一実施形態を示す平面図及び図中、X方向の矢視側面図(断面図)である。 液体吐出ヘッド内に実装されているヘッドチップとその周囲の構成を示す断面図及び下面から見た平面図である。 1つのヘッドモジュールを示す平面図及び正面図である。 ノズルシート及びモジュールフレームを分解して示す平面図である。 モジュールフレームをノズルシート上に配置した状態を示す平面図及び正面図である。 ヘッドチップ配置孔内のノズルシートにノズル列が形成された状態を示す平面図である。 各ヘッドチップ配置孔内に、バリア層を積層したヘッドチップを配置・固定した状態を示す図である。 ヘッドチップ側の接続パッドの配置を示す平面図である。 バッファタンクをヘッドモジュールに取り付けた状態を示す平面図及び側面図である。 バッファタンクが取り付けられた状態を示す側面の断面図である。 バッファタンクの下面図及びB−B線での拡大断面図である。 バッファタンクの取付け手順を示す説明図である。 図11のA−A線及びB−B線の部分においてバッファタンクが取り付けられた状態を示す一部断面図である ヘッドモジュールを並べて配置した状態を示す平面図及び正面図である。 流路板が取り付けられた状態を示す側面の断面図である。
符号の説明
1 液体吐出ヘッド
2 ヘッドフレーム
2a ヘッドモジュール配置孔
3 プリント基板
10 ヘッドモジュール
11 モジュールフレーム
11a 係合部
11b ヘッドチップ配置孔
12 バリア層
13 ノズルシート
13a ノズル
13b 配線パターン部
13c 電極
13d 開口部
14 インク液室
15 バッファタンク
15a 共通液体流路
15b 穴
15c 凸状部
15d 逃げ部
15e 固定部
15f 隙間
16 流路
17 流路板
17a 共通液体流路
17e 固定部
18 天板
20 ヘッドチップ
21 半導体基板
22 発熱抵抗体
23 接続パッド
24 ダミーチップ
31 プリント基板
31a 導電体
A ベース治具
B ベース治具
C 粘着シート

Claims (11)

  1. 複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出するヘッドモジュールであって、
    前記ノズルシートの前記ヘッドチップ配置孔の領域内には、前記ヘッドチップ配置孔内に前記ヘッドチップが配置されたときに、前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と対向する位置に各前記ノズルが配置されるようにノズル列が形成されており、
    前記ヘッドチップ配置孔内に配置された前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子の形成面と反対側の面に、前記ヘッドチップを固定するための支持部材を備える
    ことを特徴とするヘッドモジュール。
  2. 請求項1に記載のヘッドモジュールにおいて、
    前記ヘッドチップと、前記モジュールフレームと、前記支持部材とが同等の線膨張係数を有する
    ことを特徴とするヘッドモジュール。
  3. 請求項1に記載のヘッドモジュールにおいて、
    前記支持部材は、前記ヘッドチップの固定部を備え、前記ヘッドチップの全ての前記液室と連通する共通液体流路を形成するための流路板である
    ことを特徴とするヘッドモジュール。
  4. 請求項1に記載のヘッドモジュールにおいて、
    前記支持部材は、前記ヘッドチップの固定部を備え、前記ヘッドチップ配置孔を被覆するように配置され、前記ヘッドチップの全ての前記液室と連通する共通液体流路を形成し、前記液室に供給する液体を一時貯留するためのバッファタンクである
    ことを特徴とするヘッドモジュール。
  5. 複数のヘッドモジュールと、
    直列に配置された複数の前記ヘッドモジュールを内部に配置するためのヘッドモジュール配置孔が形成され、そのヘッドモジュール配置孔内に配置された各前記ヘッドモジュールと貼り合わせられたヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記ノズルシートの前記ヘッドチップ配置孔の領域内には、前記ヘッドチップ配置孔内に前記ヘッドチップが配置されたときに、前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と対向する位置に各前記ノズルが配置されるようにノズル列が形成されており、
    前記ヘッドチップ配置孔内に配置された前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子の形成面と反対側の面に、前記ヘッドチップを固定するための支持部材を備え、
    複数の前記ヘッドモジュールの各前記支持部材が前記ヘッドフレームの前記ヘッドモジュール配置孔内に配置されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと
    を備えるとともに、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出装置であって、
    前記ノズルシートの前記ヘッドチップ配置孔の領域内には、前記ヘッドチップ配置孔内に前記ヘッドチップが配置されたときに、前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と対向する位置に各前記ノズルが配置されるようにノズル列が形成されており、
    前記ヘッドチップ配置孔内に配置された前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子の形成面と反対側の面に、前記ヘッドチップを固定するための支持部材を備えるヘッドモジュールを、複数直列に配置した液体吐出ヘッドを備える
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  7. 複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出するヘッドモジュールの製造方法であって、
    前記ノズルシートの一方の面に前記モジュールフレームを貼り合わせる第1工程と、
    前記ヘッドチップ配置孔の領域内にある前記ノズルシートに、前記ヘッドチップ配置孔の領域内に前記ヘッドチップが配置されたときに前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と対向する位置に前記ノズルが配置されるようにノズル列を形成する第2工程と、
    前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と、前記ヘッドチップ配置孔の領域内にある前記ノズルシートに形成された各前記ノズルとが対向するように、前記ヘッドチップ配置孔内に、前記液室形成部材を設けた前記ヘッドチップを配置する第3工程と、
    前記モジュールフレームの前記ノズルシートとの貼合わせ面と反対側の面から前記ヘッドチップを固定するための支持部材を、前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子の形成面と反対側の面に配置する第4工程と
    を含むことを特徴とするヘッドモジュールの製造方法。
  8. 請求項7に記載のヘッドモジュールの製造方法において、
    前記支持部材は、前記ヘッドチップを固定する接着剤層を形成するための隙間が設けられた固定部を備え、
    前記第4工程は、前記固定部を前記ヘッドチップに当接させ、前記接着剤層により前記支持部材と前記ヘッドチップとを固定する
    ことを特徴とするヘッドモジュールの製造方法。
  9. 請求項7に記載のヘッドモジュールの製造方法において、
    前記第4工程は、前記ノズルシートをベース治具上に載置して密着させ、この状態を維持したまま前記支持部材と前記ヘッドチップとを固定する
    ことを特徴とするヘッドモジュールの製造方法。
  10. 複数のヘッドモジュールと、
    直列に配置された複数の前記ヘッドモジュールを内部に配置するためのヘッドモジュール配置孔が形成され、そのヘッドモジュール配置孔内に配置された各前記ヘッドモジュールと貼り合わせられたヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記ノズルシートの一方の面に前記モジュールフレームを貼り合わせる第1工程と、
    前記ヘッドチップ配置孔の領域内にある前記ノズルシートに、前記ヘッドチップ配置孔の領域内に前記ヘッドチップが配置されたときに前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と対向する位置に前記ノズルが配置されるようにノズル列を形成する第2工程と、
    前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と、前記ヘッドチップ配置孔の領域内にある前記ノズルシートに形成された各前記ノズルとが対向するように、前記ヘッドチップ配置孔内に、前記液室形成部材を設けた前記ヘッドチップを配置する第3工程と、
    前記モジュールフレームの前記ノズルシートとの貼合わせ面と反対側の面から前記ヘッドチップを固定するための支持部材を、前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子の形成面と反対側の面に配置する第4工程と
    を含む工程により前記ヘッドモジュールを形成するとともに、
    前記第4工程により形成された複数の前記ヘッドモジュールの各前記支持部材を前記ヘッドフレームの前記ヘッドモジュール配置孔内に配置し、各前記モジュールフレームと前記ヘッドフレームとを貼り合わせる第5工程と
    を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 請求項10に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記ノズルシートは、前記モジュールフレーム及び前記ヘッドチップよりも線膨張係数が大きく、
    前記第1工程の貼合わせは、液体吐出ヘッドの製造工程における最高温度で行う
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
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