JP3674496B2 - インクジェットプリンタヘッド - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタヘッドの技術分野に属するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来のインクジェットプリンタヘッドは、複数のノズルと、当該ノズルのそれぞれに対応してインクを当該ノズルに供給するための複数の圧力室と、インク供給源からインクを、インク供給孔を介して複数の圧力室に分配する共通インク室と、圧力室のそれぞれに対応しインクを吐出させるための圧力を圧力室に与える複数の圧力発生部と、を備えた構成となっていた。
【０００３】
このような構成において、共通インク室は、複数の圧力室がなす面と平行な面内に位置し、かつ当該面と直交する方向に複数の圧力室と少なくとも一部が重なって、複数の圧力室がなす列方向に長く延びた形状となっており、この列方向の断面積は、共通インク室のインク供給源近傍からインク供給源遠方にかけてほぼ等しい形状であった。
【０００４】
しかしながら、このような形状の共通インク室では、共通インク室の奥（インク供給源遠方の部分）に気泡が溜まりやすく、インク吐出不良を引き起こしたり、気泡によりインクの充填が阻害されるという問題があった。
【０００５】
そこで、例えば、特開２０００−４３２５３号公報に開示されたインクジェット記録ヘッドにおいては、かかる共通インク室の形状を、インク供給源から離れる方向に、その断面積が一定割合で減少する形状とすることにより、当該共通インク室の奥に溜まりやすい残留気泡を排出しやすいように改善している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように、当該共通インク室の形状を、インク供給源から離れる方向に、その断面積が一定割合で減少するような形状にすると、当該共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応するぞれぞれの位置における剛性に差が生じることとなる。例えば、図１１に示すように、当該共通インク室の断面積が大きい部分（Ａ部）の部材の剛性と、当該共通インク室の断面積が小さい部分（Ｂ部）の部材の剛性とに差が生じる。
【０００７】
その結果、圧力発生部から各圧力室内のインクに加えるべき圧力は、剛性の小さい部分では、部材の変形に一部吸収されてしまい、断面積が大きい部分（Ａ部）に対応する圧力室と、断面積が小さい部分（Ｂ部）に対応する圧力室とで、インク吐出性能に違いが生じるという問題があった。
【０００８】
本発明は、以上のような問題を解決し、各圧力室でのインク吐出性能の均一化を図ることができるインクジェットプリンタヘッドを提供することを課題としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載のインクジェットプリンタヘッドは、前記課題を解決するために、複数のノズル、当該ノズルのそれぞれに対応してインクを当該ノズルに供給するための複数の圧力室、及びインク供給源から前記インクを、インク供給孔を介して前記複数の圧力室に分配する共通インク室を有するキャビティプレートと、前記圧力室のそれぞれに対応し前記インクを吐出させるための圧力を前記圧力室に与える複数の圧力発生部を備えるアクチュエータと、を備え、前記共通インク室は、前記複数の圧力室がなす面と平行な面内に位置し、かつ当該面と直交する方向に前記複数の圧力室と少なくとも一部が重なって、前記複数の圧力室がなす列方向に長く延び、さらに前記共通インク室は、少なくとも前記インク供給源から離れた端部において、当該インク供給源から離れる方向に、その断面積が徐々に減少する形状であるインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記共通インク室の断面積が減少する部分に隣接して、当該共通インク室を形成する部材の前記各圧力室と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正する空間室を設けたことを特徴とする。
【００１０】
請求項１記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、共通インク室の断面積が減少する部分に隣接して、当該共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正する空間室を設けているので、圧力発生部から各圧力室内のインクに加わる圧力は、すべての圧力室で、ほぼ等しくなるため、インク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００１１】
請求項２記載のインクジェットプリンタヘッドは、前記課題を解決するために、請求項１に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記キャビティプレートは、前記複数の圧力室を形成する第１のプレート部材と、前記共通インク室を形成する第２のプレート部材とを積層して構成し、前記第２のプレート部材に、前記空間室を、前記共通インク室と同じ平面内に形成したことを特徴とする。
【００１２】
請求項２記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、共通インク室を形成する第２のプレート部材に、空間室を、共通インク室と同じ平面内に設けているので、圧力発生部から各圧力室を介して加わる応力は、第２のプレート部材における共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置で、ほぼ均一になるため、各圧力室でのインク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００１３】
請求項３記載のインクジェットプリンタヘッドは、前記課題を解決するために、請求項１または２に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記複数の圧力室がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面において、前記共通インク室の断面積と前記空間室の断面積との和がほぼ等しいことを特徴とする。
【００１４】
請求項３記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、複数の圧力室がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面において、共通インク室の断面積と空間室の断面積との和がほぼ等しいので、共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性をほぼ等しくすることができ、よって、各圧力室でのインク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。以下の説明は、圧電式インクジェットヘッドに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【００１６】
図１、図２および図３は、本発明の実施形態にかかる圧電式インクジェトプリンタヘッドの斜視図を示すものである。また、図４は、本体フレーム１の下面図である。
【００１７】
記録媒体に沿って走行する公知のキャリッジ（図示せず）に搭載される本体フレーム１は、図３に示すように、上面開放の略箱状に形成されており、その上方から４つのインク供給源、例えば、インクカートリッジ（図示せず）を着脱自在に装着できる搭載部３を有し、該搭載部３の一側部位３ａには、各インクカートリッジのインク放出部（図示せず）に接続できるインク供給通路４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄが本体フレーム１の底板５の下面まで連通している。なお、この搭載部３の一側部位３ａの上面には、各インクカートリッジのインク放出部（図示せず）と密接できるようにしたゴム製等のパッキング（図示せず）が配置されている。
【００１８】
底板５は、搭載部３から一段下に突出するようにして水平状に形成され、図２および図４に示すように、該底板５の下面側には、後述するフロントヘッドユニット６を２つ並列させて配置するための２つの支持部８を段付き状に形成する。該各支持部８には、ＵＶ接着剤にて固定するための複数の空所９ａ、９ｂが上下に貫通するように形成されている。
【００１９】
図５は、フロントヘッドユニット６の斜視図を示すものである。図６は、フロントヘッドユニットの断面図を示すものである。フロントヘッドユニット６は、図５および図６に示すように、複数枚の積層型のキャビティプレート１０と、該キャビティプレート１０に対して接着剤または接着シートを介して接着・積層されるプレート型の圧電アクチュエータ２０と、その上面に外部機器との電気的接続のために、フレキシブルフラットケーブル４０が接着剤にて重ね接合されて構成されており、最下層のキャビティプレート１０の下面側に開口されたノズル１５から下向きにインクが吐出する。
【００２０】
図７は、キャビティプレート１０の分解斜視図を示すものである。図８は、キャビティプレート１０の分解拡大斜視図を示すものである。キャビティプレート１０は、図７に示すように、ノズルプレート１１、二枚のマニホールドプレート１２、スペーサプレート１３、ベースプレート１４の五枚の薄い金属板をそれぞれ接着剤にて重ね接合して積層した構造である。本実施形態では、これらの各プレート１１〜１４は、４２％ニッケル合金鋼板（４２合金）製で、５０μｍ〜１５０μｍ程度の厚さを有している。なお、これらの各プレート１１〜１４は、金属に限らず、例えば、樹脂により形成してもよい。
【００２１】
ベースプレート１４には、図８に示すように、長手方向の中心線１４ａ、１４ｂに対して直交する方向に延びる細幅の複数の圧力室１６が千鳥状配列で穿設されている。また、ベースプレート１４には、各圧力室１６と接続される絞り部１６ｄが穿設されている。さらに、当該絞り部１６ｄと接続されるインク供給孔１６ｂが穿設されている。各インク供給孔１６ｂは、スペーサプレート１３における左右両側部位に穿設された各インク供給孔１８を介して、マニホールドプレート１２における共通インク室１２ａに連通している。ここで、各絞り部１６ｄにおけるインクが流れる方向と直交する断面積は、各圧力室１６における当該断面積より小さい構造となっている。これは、絞り部１６ｄの断面積を小さくすることにより、流路抵抗を増すためである。
【００２２】
各圧力室１６の一端部１６ａは、ノズルプレート１１における千鳥状配列のノズル１５に、スペーサプレート１３および二枚のマニホールドプレート１２に同じく千鳥状配列で穿設されている微小径の貫通孔１７を介して連通している。
【００２３】
また、ベースプレート１４およびスペーサプレート１３には、インクカートリッジからインクをマニホールドプレート１２における共通インク室１２ａに供給するためのインク供給孔１９ｂ、１９ａが、それぞれ、穿設されている。
【００２４】
二枚のマニホールドプレート１２には、共通インク室１２ａ、１２ｂが、ベースプレート１４における複数の圧力室１６がなす面と平行な面内に位置し、かつ当該面と直交する方向に複数の圧力室１６と少なくとも一部が重なって、複数の圧力室１６がなす列方向に長く延びるように穿設されている。また、共通インク室１２ａ、１２ｂは、インク供給孔１９ａ、１９ｂから離れた端部（図７のＣ部）において、当該インク供給孔１９ａ、１９ｂから離れる方向に、その断面積が一定割合で減少する形状である。これは、上述したように、共通インク室１２ａ、１２ｂの端部に溜まりやすい残留気泡を排出しやすいようにするためである。
【００２５】
さらに、二枚のマニホールドプレート１２には、共通インク室１２ａ、１２ｂの断面積が減少する端部（図７のＣ部）において、共通インク室１２ａ、１２ｂに隣接して、空間室５０が穿設されている。この空間室５０は、本発明の特徴部分であり、共通インク室１２ａ、１２ｂを形成する部材（マニホールドプレート１２）の各圧力室１６と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正するものである。
【００２６】
図９は、図７に示すマニホールトプレート１２における端部（図７のＣ部）の拡大図を示すものである。図９の例では、マニホールトプレート１２の端部（図７のＣ部）における任意の位置の断面（ベースプレート１４における複数の圧力室１６がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面）において、共通インク室１２ａ、１２ｂの断面積と空間室５０の断面積との和をほぼ等しくしている。これにより、共通インク室１２ａ、１２ｂの当該断面積が大きい部分のマニホールドプレート１２の剛性と、当該インク室の断面積が小さい部分のマニホールドプレート１２の剛性とを、ほぼ等しくすることができる。
【００２７】
なお、共通インク室１２ａ、１２ｂは、二枚のマニホールドプレート１２に対するノズルプレート１１およびスペーサプレート１３の積層により密閉される構造になっている。
【００２８】
ノズルプレート１１には、微小径（本実施形態では、２５μｍ程度）の複数のインク吐出用のノズル１５が、当該ノズルプレート１１における長手方向の中心線１１ａ、１１ｂに沿って、微小ピッチＰの間隔で千鳥状配列で穿設されている。
【００２９】
以上のキャビティプレート１０の構成により、ベースプレート１４およびスペーサプレート１３の一端部に穿設されたインク供給孔１９ａ、１９ｂから共通インク室１２ａ、１２ｂ内に流入したインクは、共通インク室１２ａから各インク供給孔１８、各インク供給孔１６ｂ、絞り部１６ｄを通って各圧力室１６に分配される。そして、各圧力室１６の一端部１６ａの方向にインクが流れ、各貫通孔１７を通って、各圧力室１６に対応するノズル１５に至ることとなる。
【００３０】
次に、図１０は、圧電アクチュエータ２０の分解拡大斜視図を示すものである。圧電アクチュエータ２０は、図１０に示すように、二枚の圧電シート２１、２２と、一枚の絶縁シート２３とを積層した構造である。最下段の圧電シート２１の上面には、キャビティプレート１０における各圧力室１６毎に対応した細幅の複数の駆動電極２４が、千鳥状配列で設けられている。また、各駆動電極２４の一端部２４ａは、圧電アクチュエータ２０の表裏面２０ａ、２０ｂと直交する左右側面２０ｃに露出するように形成されている。
【００３１】
次段の圧電シート２２の上面には、複数の圧力室１６に対して共通のコモン電極２５が、設けられている。コモン電極２５の一端部２５ａも、各駆動電極２４の一端部２４ａと同様、左右側面２０ｃに露出するように形成されている。各駆動電極２４とコモン電極２５とに挟まれる圧電シート２２におけるそれぞれの領域は、各圧力室１６毎に対応した圧力発生部となる。
【００３２】
最上段の絶縁シート２３の上面には、各駆動電極２４の各々に対する表面電極２６と、コモン電極２５に対する表面電極２７とが、左右側面２０ｃに沿って並ぶように設けられている。
【００３３】
また、左右側面２０ｃには、各駆動電極２４の一端部２４ａに第１の凹み溝３０が、コモン電極２５の一端部２５ａに第２の凹み溝３１が、それぞれ積層方向に延びるように設けられている。各第１の凹み溝３０内には、図６に示すように、各駆動電極２４と各表面電極２６とを電気的に接続する側面電極３２が、第２の凹み溝３１内には、コモン電極２５と表面電極２７とを電気的に接続する側面電極３３が、それぞれ形成されている。なお、符号２８および２９の電極は、捨てパターンの電極である。
【００３４】
以上のような構成のキャビティプレート１０と圧電アクチュエータ２０とは、キャビティプレート１０における各圧力室１６と、圧電アクチュエータ２０における駆動電極２４とが対応するように積層される。また、圧電アクチュエータ２０における上側の表面２０ａには、フレキシブルフラットケーブル４０が重ね押圧されることにより、このフレキシブルフラットケーブル４０における各種の配線パターン（図示せず）が、各表面電極２６、２７に電気的に接合される。
【００３５】
このような構成において、圧電アクチュエータ２０における各駆動電極２４のうち任意の駆動電極２４と、コモン電極２５との間に電圧を印加することにより、圧電シート２２のうち電圧を印加した駆動電極２４の部分、即ち、圧力発生部に、圧電による積層方向の歪みが発生する。そして、この歪みによる圧力にて、各駆動電極２４に対応する圧力室１６の内容積が縮小されることにより、この圧力室１６内のインクが、ノズル１５から液滴状に吐出して、所定の印字が行われる。
【００３６】
以上説明したように、本実施形態にかかる圧電式インクジェトプリンタヘッドによれば、マニホールドプレート１２における共通インク室１２ａ、１２ｂの断面積が減少する端部（図７のＣ部）において、共通インク室１２ａ、１２ｂに隣接して空間室５０を設け、マニホールドプレート１２の各圧力室１６と対応する位置での剛性をほぼ等しくするように構成したので、圧力発生部から各圧力室１６を介して加わる応力は、マニホールドプレート１２における共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置でほぼ均一となり、インク吐出性能の安定化を図ることができる。
【００３７】
なお、本実施形態にかかるマニホールドプレート１２における共通インク室１２ａ、１２ｂと空間室５０は、エッチィングにより形成することができる。但し、マニホールドプレート１２が、樹脂を使用して形成される場合には、プレス、成型等により、共通インク室１２ａ、１２ｂと空間室５０を形成することができる。
【００３８】
また、上記実施形態においては、圧電アクチュエータ２０における圧力発生部には、圧電式のものを使用したが、これに限定されず、静電気式の圧力発生部などを使用するように構成してもよい。
【００３９】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【００４０】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項１記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、共通インク室の断面積が減少する部分に隣接して、当該共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正する空間室を設けるように構成したので、圧力発生部から各圧力室内のインクに加わる圧力は、すべての圧力室で、ほぼ等しくなるため、インク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００４１】
請求項２記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、共通インク室を形成する第２のプレート部材に、空間室を、共通インク室と同じ平面内に設けるように構成したので、圧力発生部から各圧力室を介して加わる応力は、第２のプレート部材における共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置で、ほぼ均一になるため、インク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００４２】
請求項３記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、複数の圧力室がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面において、共通インク室の断面積と空間室の断面積との和がほぼ等しくなるように構成したので、共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性をほぼ等しくすることができ、よって、インク吐出性能の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 圧電式インクジェットヘッドのノズル側を上にした斜視図である。
【図２】 圧電式インクジェットヘッドの部品の分解斜視図である。
【図３】 圧電式インクジェットヘッドを上方から見た部品の分解斜視図である。
【図４】 本体フレームの底板を下面側から見た下面図である。
【図５】 フロントヘッドユニットの斜視図である。
【図６】 フロントヘッドユニットの断面図である。
【図７】 キャビティプレートの分解斜視図を示すものである。
【図８】 キャビティプレートの分解拡大斜視図を示すものである。
【図９】 図７に示すマニホールトプレートにおける端部（Ｃ部）の拡大上面図である。
【図１０】 圧電アクチュエータの分解拡大斜視図を示すものである。
【図１１】 従来におけるマニホールドプレートの拡大上面図である。
【符号の説明】
１ 本体フレーム
４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄ インク供給通路
５ 底板
６ フロントヘッドユニット
１０ キャビティプレート
１１ ノズルプレート
１２ マニホールドプレート
１２ａ、１２ｂ 共通インク室
１３ スペーサプレート
１４ ベースプレート
１５ ノズル
１６ 圧力室
１６ｄ 絞り部
１８、１９ｂ、１９ａ インク供給孔
２０ 圧電アクチュエータ
２１、２２ 圧電シート
２３ 絶縁シート
２４ 駆動電極
２５ コモン電極
２６、２７ 表面電極
３０、３１ 凹み溝
３２、３３ 側面電極
４０ フレキシブルフラットケーブル
５０ 空間室
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタヘッドの技術分野に属するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来のインクジェットプリンタヘッドは、複数のノズルと、当該ノズルのそれぞれに対応してインクを当該ノズルに供給するための複数の圧力室と、インク供給源からインクを、インク供給孔を介して複数の圧力室に分配する共通インク室と、圧力室のそれぞれに対応しインクを吐出させるための圧力を圧力室に与える複数の圧力発生部と、を備えた構成となっていた。
【０００３】
このような構成において、共通インク室は、複数の圧力室がなす面と平行な面内に位置し、かつ当該面と直交する方向に複数の圧力室と少なくとも一部が重なって、複数の圧力室がなす列方向に長く延びた形状となっており、この列方向の断面積は、共通インク室のインク供給源近傍からインク供給源遠方にかけてほぼ等しい形状であった。
【０００４】
しかしながら、このような形状の共通インク室では、共通インク室の奥（インク供給源遠方の部分）に気泡が溜まりやすく、インク吐出不良を引き起こしたり、気泡によりインクの充填が阻害されるという問題があった。
【０００５】
そこで、例えば、特開２０００−４３２５３号公報に開示されたインクジェット記録ヘッドにおいては、かかる共通インク室の形状を、インク供給源から離れる方向に、その断面積が一定割合で減少する形状とすることにより、当該共通インク室の奥に溜まりやすい残留気泡を排出しやすいように改善している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように、当該共通インク室の形状を、インク供給源から離れる方向に、その断面積が一定割合で減少するような形状にすると、当該共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応するぞれぞれの位置における剛性に差が生じることとなる。例えば、図１１に示すように、当該共通インク室の断面積が大きい部分（Ａ部）の部材の剛性と、当該共通インク室の断面積が小さい部分（Ｂ部）の部材の剛性とに差が生じる。
【０００７】
その結果、圧力発生部から各圧力室内のインクに加えるべき圧力は、剛性の小さい部分では、部材の変形に一部吸収されてしまい、断面積が大きい部分（Ａ部）に対応する圧力室と、断面積が小さい部分（Ｂ部）に対応する圧力室とで、インク吐出性能に違いが生じるという問題があった。
【０００８】
本発明は、以上のような問題を解決し、各圧力室でのインク吐出性能の均一化を図ることができるインクジェットプリンタヘッドを提供することを課題としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載のインクジェットプリンタヘッドは、前記課題を解決するために、複数のノズル、当該ノズルのそれぞれに対応してインクを当該ノズルに供給するための複数の圧力室、及びインク供給源から前記インクを、インク供給孔を介して前記複数の圧力室に分配する共通インク室を有するキャビティプレートと、前記圧力室のそれぞれに対応し前記インクを吐出させるための圧力を前記圧力室に与える複数の圧力発生部を備えるアクチュエータと、を備え、前記共通インク室は、前記複数の圧力室がなす面と平行な面内に位置し、かつ当該面と直交する方向に前記複数の圧力室と少なくとも一部が重なって、前記複数の圧力室がなす列方向に長く延び、さらに前記共通インク室は、少なくとも前記インク供給源から離れた端部において、当該インク供給源から離れる方向に、その断面積が徐々に減少する形状であるインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記共通インク室の断面積が減少する部分に隣接して、当該共通インク室を形成する部材の前記各圧力室と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正する空間室を設けたことを特徴とする。
【００１０】
請求項１記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、共通インク室の断面積が減少する部分に隣接して、当該共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正する空間室を設けているので、圧力発生部から各圧力室内のインクに加わる圧力は、すべての圧力室で、ほぼ等しくなるため、インク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００１１】
請求項２記載のインクジェットプリンタヘッドは、前記課題を解決するために、請求項１に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記キャビティプレートは、前記複数の圧力室を形成する第１のプレート部材と、前記共通インク室を形成する第２のプレート部材とを積層して構成し、前記第２のプレート部材に、前記空間室を、前記共通インク室と同じ平面内に形成したことを特徴とする。
【００１２】
請求項２記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、共通インク室を形成する第２のプレート部材に、空間室を、共通インク室と同じ平面内に設けているので、圧力発生部から各圧力室を介して加わる応力は、第２のプレート部材における共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置で、ほぼ均一になるため、各圧力室でのインク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００１３】
請求項３記載のインクジェットプリンタヘッドは、前記課題を解決するために、請求項１または２に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記複数の圧力室がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面において、前記共通インク室の断面積と前記空間室の断面積との和がほぼ等しいことを特徴とする。
【００１４】
請求項３記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、複数の圧力室がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面において、共通インク室の断面積と空間室の断面積との和がほぼ等しいので、共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性をほぼ等しくすることができ、よって、各圧力室でのインク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。以下の説明は、圧電式インクジェットヘッドに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【００１６】
図１、図２および図３は、本発明の実施形態にかかる圧電式インクジェトプリンタヘッドの斜視図を示すものである。また、図４は、本体フレーム１の下面図である。
【００１７】
記録媒体に沿って走行する公知のキャリッジ（図示せず）に搭載される本体フレーム１は、図３に示すように、上面開放の略箱状に形成されており、その上方から４つのインク供給源、例えば、インクカートリッジ（図示せず）を着脱自在に装着できる搭載部３を有し、該搭載部３の一側部位３ａには、各インクカートリッジのインク放出部（図示せず）に接続できるインク供給通路４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄが本体フレーム１の底板５の下面まで連通している。なお、この搭載部３の一側部位３ａの上面には、各インクカートリッジのインク放出部（図示せず）と密接できるようにしたゴム製等のパッキング（図示せず）が配置されている。
【００１８】
底板５は、搭載部３から一段下に突出するようにして水平状に形成され、図２および図４に示すように、該底板５の下面側には、後述するフロントヘッドユニット６を２つ並列させて配置するための２つの支持部８を段付き状に形成する。該各支持部８には、ＵＶ接着剤にて固定するための複数の空所９ａ、９ｂが上下に貫通するように形成されている。
【００１９】
図５は、フロントヘッドユニット６の斜視図を示すものである。図６は、フロントヘッドユニットの断面図を示すものである。フロントヘッドユニット６は、図５および図６に示すように、複数枚の積層型のキャビティプレート１０と、該キャビティプレート１０に対して接着剤または接着シートを介して接着・積層されるプレート型の圧電アクチュエータ２０と、その上面に外部機器との電気的接続のために、フレキシブルフラットケーブル４０が接着剤にて重ね接合されて構成されており、最下層のキャビティプレート１０の下面側に開口されたノズル１５から下向きにインクが吐出する。
【００２０】
図７は、キャビティプレート１０の分解斜視図を示すものである。図８は、キャビティプレート１０の分解拡大斜視図を示すものである。キャビティプレート１０は、図７に示すように、ノズルプレート１１、二枚のマニホールドプレート１２、スペーサプレート１３、ベースプレート１４の五枚の薄い金属板をそれぞれ接着剤にて重ね接合して積層した構造である。本実施形態では、これらの各プレート１１〜１４は、４２％ニッケル合金鋼板（４２合金）製で、５０μｍ〜１５０μｍ程度の厚さを有している。なお、これらの各プレート１１〜１４は、金属に限らず、例えば、樹脂により形成してもよい。
【００２１】
ベースプレート１４には、図８に示すように、長手方向の中心線１４ａ、１４ｂに対して直交する方向に延びる細幅の複数の圧力室１６が千鳥状配列で穿設されている。また、ベースプレート１４には、各圧力室１６と接続される絞り部１６ｄが穿設されている。さらに、当該絞り部１６ｄと接続されるインク供給孔１６ｂが穿設されている。各インク供給孔１６ｂは、スペーサプレート１３における左右両側部位に穿設された各インク供給孔１８を介して、マニホールドプレート１２における共通インク室１２ａに連通している。ここで、各絞り部１６ｄにおけるインクが流れる方向と直交する断面積は、各圧力室１６における当該断面積より小さい構造となっている。これは、絞り部１６ｄの断面積を小さくすることにより、流路抵抗を増すためである。
【００２２】
各圧力室１６の一端部１６ａは、ノズルプレート１１における千鳥状配列のノズル１５に、スペーサプレート１３および二枚のマニホールドプレート１２に同じく千鳥状配列で穿設されている微小径の貫通孔１７を介して連通している。
【００２３】
また、ベースプレート１４およびスペーサプレート１３には、インクカートリッジからインクをマニホールドプレート１２における共通インク室１２ａに供給するためのインク供給孔１９ｂ、１９ａが、それぞれ、穿設されている。
【００２４】
二枚のマニホールドプレート１２には、共通インク室１２ａ、１２ｂが、ベースプレート１４における複数の圧力室１６がなす面と平行な面内に位置し、かつ当該面と直交する方向に複数の圧力室１６と少なくとも一部が重なって、複数の圧力室１６がなす列方向に長く延びるように穿設されている。また、共通インク室１２ａ、１２ｂは、インク供給孔１９ａ、１９ｂから離れた端部（図７のＣ部）において、当該インク供給孔１９ａ、１９ｂから離れる方向に、その断面積が一定割合で減少する形状である。これは、上述したように、共通インク室１２ａ、１２ｂの端部に溜まりやすい残留気泡を排出しやすいようにするためである。
【００２５】
さらに、二枚のマニホールドプレート１２には、共通インク室１２ａ、１２ｂの断面積が減少する端部（図７のＣ部）において、共通インク室１２ａ、１２ｂに隣接して、空間室５０が穿設されている。この空間室５０は、本発明の特徴部分であり、共通インク室１２ａ、１２ｂを形成する部材（マニホールドプレート１２）の各圧力室１６と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正するものである。
【００２６】
図９は、図７に示すマニホールトプレート１２における端部（図７のＣ部）の拡大図を示すものである。図９の例では、マニホールトプレート１２の端部（図７のＣ部）における任意の位置の断面（ベースプレート１４における複数の圧力室１６がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面）において、共通インク室１２ａ、１２ｂの断面積と空間室５０の断面積との和をほぼ等しくしている。これにより、共通インク室１２ａ、１２ｂの当該断面積が大きい部分のマニホールドプレート１２の剛性と、当該インク室の断面積が小さい部分のマニホールドプレート１２の剛性とを、ほぼ等しくすることができる。
【００２７】
なお、共通インク室１２ａ、１２ｂは、二枚のマニホールドプレート１２に対するノズルプレート１１およびスペーサプレート１３の積層により密閉される構造になっている。
【００２８】
ノズルプレート１１には、微小径（本実施形態では、２５μｍ程度）の複数のインク吐出用のノズル１５が、当該ノズルプレート１１における長手方向の中心線１１ａ、１１ｂに沿って、微小ピッチＰの間隔で千鳥状配列で穿設されている。
【００２９】
以上のキャビティプレート１０の構成により、ベースプレート１４およびスペーサプレート１３の一端部に穿設されたインク供給孔１９ａ、１９ｂから共通インク室１２ａ、１２ｂ内に流入したインクは、共通インク室１２ａから各インク供給孔１８、各インク供給孔１６ｂ、絞り部１６ｄを通って各圧力室１６に分配される。そして、各圧力室１６の一端部１６ａの方向にインクが流れ、各貫通孔１７を通って、各圧力室１６に対応するノズル１５に至ることとなる。
【００３０】
次に、図１０は、圧電アクチュエータ２０の分解拡大斜視図を示すものである。圧電アクチュエータ２０は、図１０に示すように、二枚の圧電シート２１、２２と、一枚の絶縁シート２３とを積層した構造である。最下段の圧電シート２１の上面には、キャビティプレート１０における各圧力室１６毎に対応した細幅の複数の駆動電極２４が、千鳥状配列で設けられている。また、各駆動電極２４の一端部２４ａは、圧電アクチュエータ２０の表裏面２０ａ、２０ｂと直交する左右側面２０ｃに露出するように形成されている。
【００３１】
次段の圧電シート２２の上面には、複数の圧力室１６に対して共通のコモン電極２５が、設けられている。コモン電極２５の一端部２５ａも、各駆動電極２４の一端部２４ａと同様、左右側面２０ｃに露出するように形成されている。各駆動電極２４とコモン電極２５とに挟まれる圧電シート２２におけるそれぞれの領域は、各圧力室１６毎に対応した圧力発生部となる。
【００３２】
最上段の絶縁シート２３の上面には、各駆動電極２４の各々に対する表面電極２６と、コモン電極２５に対する表面電極２７とが、左右側面２０ｃに沿って並ぶように設けられている。
【００３３】
また、左右側面２０ｃには、各駆動電極２４の一端部２４ａに第１の凹み溝３０が、コモン電極２５の一端部２５ａに第２の凹み溝３１が、それぞれ積層方向に延びるように設けられている。各第１の凹み溝３０内には、図６に示すように、各駆動電極２４と各表面電極２６とを電気的に接続する側面電極３２が、第２の凹み溝３１内には、コモン電極２５と表面電極２７とを電気的に接続する側面電極３３が、それぞれ形成されている。なお、符号２８および２９の電極は、捨てパターンの電極である。
【００３４】
以上のような構成のキャビティプレート１０と圧電アクチュエータ２０とは、キャビティプレート１０における各圧力室１６と、圧電アクチュエータ２０における駆動電極２４とが対応するように積層される。また、圧電アクチュエータ２０における上側の表面２０ａには、フレキシブルフラットケーブル４０が重ね押圧されることにより、このフレキシブルフラットケーブル４０における各種の配線パターン（図示せず）が、各表面電極２６、２７に電気的に接合される。
【００３５】
このような構成において、圧電アクチュエータ２０における各駆動電極２４のうち任意の駆動電極２４と、コモン電極２５との間に電圧を印加することにより、圧電シート２２のうち電圧を印加した駆動電極２４の部分、即ち、圧力発生部に、圧電による積層方向の歪みが発生する。そして、この歪みによる圧力にて、各駆動電極２４に対応する圧力室１６の内容積が縮小されることにより、この圧力室１６内のインクが、ノズル１５から液滴状に吐出して、所定の印字が行われる。
【００３６】
以上説明したように、本実施形態にかかる圧電式インクジェトプリンタヘッドによれば、マニホールドプレート１２における共通インク室１２ａ、１２ｂの断面積が減少する端部（図７のＣ部）において、共通インク室１２ａ、１２ｂに隣接して空間室５０を設け、マニホールドプレート１２の各圧力室１６と対応する位置での剛性をほぼ等しくするように構成したので、圧力発生部から各圧力室１６を介して加わる応力は、マニホールドプレート１２における共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置でほぼ均一となり、インク吐出性能の安定化を図ることができる。
【００３７】
なお、本実施形態にかかるマニホールドプレート１２における共通インク室１２ａ、１２ｂと空間室５０は、エッチィングにより形成することができる。但し、マニホールドプレート１２が、樹脂を使用して形成される場合には、プレス、成型等により、共通インク室１２ａ、１２ｂと空間室５０を形成することができる。
【００３８】
また、上記実施形態においては、圧電アクチュエータ２０における圧力発生部には、圧電式のものを使用したが、これに限定されず、静電気式の圧力発生部などを使用するように構成してもよい。
【００３９】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【００４０】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項１記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、共通インク室の断面積が減少する部分に隣接して、当該共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正する空間室を設けるように構成したので、圧力発生部から各圧力室内のインクに加わる圧力は、すべての圧力室で、ほぼ等しくなるため、インク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００４１】
請求項２記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、共通インク室を形成する第２のプレート部材に、空間室を、共通インク室と同じ平面内に設けるように構成したので、圧力発生部から各圧力室を介して加わる応力は、第２のプレート部材における共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置で、ほぼ均一になるため、インク吐出性能の均一化を図ることができる。
【００４２】
請求項３記載のインクジェットプリンタヘッドによれば、複数の圧力室がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面において、共通インク室の断面積と空間室の断面積との和がほぼ等しくなるように構成したので、共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性をほぼ等しくすることができ、よって、インク吐出性能の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 圧電式インクジェットヘッドのノズル側を上にした斜視図である。
【図２】 圧電式インクジェットヘッドの部品の分解斜視図である。
【図３】 圧電式インクジェットヘッドを上方から見た部品の分解斜視図である。
【図４】 本体フレームの底板を下面側から見た下面図である。
【図５】 フロントヘッドユニットの斜視図である。
【図６】 フロントヘッドユニットの断面図である。
【図７】 キャビティプレートの分解斜視図を示すものである。
【図８】 キャビティプレートの分解拡大斜視図を示すものである。
【図９】 図７に示すマニホールトプレートにおける端部（Ｃ部）の拡大上面図である。
【図１０】 圧電アクチュエータの分解拡大斜視図を示すものである。
【図１１】 従来におけるマニホールドプレートの拡大上面図である。
【符号の説明】
１ 本体フレーム
４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄ インク供給通路
５ 底板
６ フロントヘッドユニット
１０ キャビティプレート
１１ ノズルプレート
１２ マニホールドプレート
１２ａ、１２ｂ 共通インク室
１３ スペーサプレート
１４ ベースプレート
１５ ノズル
１６ 圧力室
１６ｄ 絞り部
１８、１９ｂ、１９ａ インク供給孔
２０ 圧電アクチュエータ
２１、２２ 圧電シート
２３ 絶縁シート
２４ 駆動電極
２５ コモン電極
２６、２７ 表面電極
３０、３１ 凹み溝
３２、３３ 側面電極
４０ フレキシブルフラットケーブル
５０ 空間室
Claims (3)
- 複数のノズル、当該ノズルのそれぞれに対応してインクを当該ノズルに供給するための複数の圧力室、及びインク供給源から前記インクを、インク供給孔を介して前記複数の圧力室に分配する共通インク室を有するキャビティプレートと、前記圧力室のそれぞれに対応し前記インクを吐出させるための圧力を前記圧力室に与える複数の圧力発生部を備えるアクチュエータと、を備え、前記共通インク室は、前記複数の圧力室がなす面と平行な面内に位置し、かつ当該面と直交する方向に前記複数の圧力室と少なくとも一部が重なって、前記複数の圧力室がなす列方向に長く延び、さらに前記共通インク室は、少なくとも前記インク供給源から離れた端部において、当該インク供給源から離れる方向に、その断面積が徐々に減少する形状であるインクジェットプリンタヘッドにおいて、
前記共通インク室の断面積が減少する部分に隣接して、当該共通インク室を形成する部材の前記各圧力室と対応する位置での剛性の変化をほぼ補正する空間室を設けたことを特徴とするインクジェットプリンタヘッド。 - 前記キャビティプレートは、前記複数の圧力室を形成する第１のプレート部材と、前記共通インク室を形成する第２のプレート部材とを積層して構成し、前記第２のプレート部材に、前記空間室を、前記共通インク室と同じ平面内に形成したことを特徴とする請求項１に記載のインクジェットプリンタヘッド。
- 前記複数の圧力室がなす列方向と直交する方向の任意の位置の断面において、前記共通インク室の断面積と前記空間室の断面積との和がほぼ等しいことを特徴とする請求項１または２に記載のインクジェットプリンタヘッド。
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