JP4735817B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットヘッドに関し、特に、圧力室にインクを分配するための共通インク室を備えたインクジェットヘッドに関するものである。
従来のインクジェットヘッドとしては、例えば特許文献1等に、複数個のノズルを列状に備えたノズルプレートと、各ノズル毎に対応する圧力室を列状に備えたキャビティプレート(特許文献1のチャンバプレートに相当)と、インク供給源からのインクを溜めたのち前記圧力室にインクを分配する共通インク室を備えたマニホールドプレート(特許文献1のインク室プレートに相当)とを含む複数枚のプレートと、前記圧力室を選択的に加圧してノズルからインクを吐出させるための圧電アクチュエータとが積層された構造が記載されている。前記共通インク室は、積層方向からの平面視(以下、単に平面視と記載する)で各圧力室の一部と重なって配置されるように、前記マニホールドプレートに圧力室の列方向に沿って長く開口形成されている。そして、インクは、共通インク室の長手方向における一方端側に設けられたインク供給口から他方端側に流れながら、各圧力室に分配される。
このような構造では、共通インク室が前記一方端側から他方端側まで同じ幅寸法で開口形成されていると、前記他方端側はインク供給口から遠いために、インクの流速が低下して澱み易くなり、その結果、他方端側には残留気泡が溜まって、インク吐出不良等を引き起こす可能性が高かった。従って、前記特許文献1では、前記他方端側を、共通インク室の長手方向に直交する面の断面積が徐々に小さくなる先細り形状に形成することで、インクの澱みを防止し、残留気泡の問題を解消している。
しかしながら、すべての圧力室の長さが一定であるのに対し、共通インク室が他方端側において先細り形状であると、共通インク室の長手方向に沿って、各圧力室に重なるマニホールドプレートにおける開口部分(空間部分)と非開口部分(材料部分)との比率が変わるから、その剛性に差異が生じる。そのため、前記共通インク室の長手方向に沿って列状に配置された圧力室では、各圧力室を含むインク流路毎にインクに生じる圧力波の固有周期が異なることになる。すなわち、圧力波の固有周期は、圧電アクチュエータの駆動によって圧力室内のインクに生じた圧力波がその圧力室の長手方向に往復伝播する周期であり、圧力室の長さとインク中での音速のほか、圧力室を囲む部材の剛性すなわち固有振動数によって決められる。ノズルからのインク吐出は、この圧力波にもとづいて、あるいは圧力波に重畳してさらに圧力波が印加されることによって行われるので、共通インク室の一端と他端とに対応する各圧力室に同じ駆動信号を印加しても、インクの吐出速度や吐出安定性などのインク吐出性能に違いが生じる。
そこで、本出願人は、特許文献2に記載しているように、前記共通インク室の長手方向に沿ったマニホールドプレートの剛性の差異を補正するために、共通インク室の前記先細り形状部分に隣接して、空間室を開口形成した。そして、共通インク室の長手方向の任意の位置において、長手方向と直交する断面での共通インク室の断面積と空間室の断面積との和をほぼ等しくすることを提案した。これにより、各圧力室に対応する位置でのマニホールドプレートの剛性の均一化を図った。
特開2000−43253号公報(図1参照) 特開2002−137386号公報(図9参照)
特許文献2では、前記空間室の形成により、各圧力室に対応する位置での剛性の差異を大幅に低減することができた。しかしながら、金属製のマニホールドプレートに、前記空気を溜める空間室とインクを溜める共通インク室とを、金属材料で区画して開口形成しているから、共通インク室の全周は、前記先細り形状も含めて、依然として剛性の大きい金属材料に囲まれている。そのため、厳密には、先細り形状の領域にあるインクは、その周囲を囲む剛性の大きい金属の影響を受けて、その他の領域のインクと異なる片道圧力伝播速度となるので、吐出性能のばらつきを確実に解消することができず、この点において、更なる改良が望まれていた。
本発明は、上記課題を解消するものであり、共通インク室での気泡の残留を防止することに加えて、各圧力室と対応する位置における共通インク室を形成する部材の剛性を均一化させ、吐出性能にばらつきのないインクジェットヘッドの実現を目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるインクジェットヘッドは、前面に列状に配置された複数個のノズルと、この各ノズル毎に対応して列状に配置された圧力室と、インク供給源からのインクを、少なくとも一つのインク取り入れ箇所において導入してから、前記圧力室にインクを分配する細長い共通インク室が形成された共通インク室部材とを有するキャビティユニットと、このキャビティユニットに積層され前記圧力室毎に選択的に駆動してインクを吐出させるアクチュエータとが備えられたインクジェットヘッドであって、前記共通インク室は、複数の圧力室がなす列方向に沿って長く延び、且つキャビティユニットとアクチュエータユニットの積層方向から見たときに各圧力室の少なくとも一部と重なって配置され、共通インク室部材よりも小さい剛性を持つ補整部材が、前記共通インク室内に、インクと接触して、上記少なくとも一つのインク取り入れ箇所から離れた遠隔位置の少なくとも一部に配置され、共通インク室の、その長手方向に直角な断面は少なくとも上記遠隔箇所において、上記少なくとも一つのインク取り入れ箇所から離れる方向に徐々に減少し、共通インク室部材の剛性は圧力室列に対応する領域において、そしてその圧力室列の方向において、一様であることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記インク取り入れ箇所及び遠隔箇所が、前記共通インク室の両端部に位置していることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記共通インク室の内部は、共通インク室が長く延びる方向に直交する方向の幅寸法が徐々に小さくなることで、その断面積を小さくしていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記共通インク室は、該共通インク室を形成する部材に前記インク供給源と接続する側の端部から離れた部分まで前記幅寸法がほぼ同一に形成された開口の、前記離れた部分に、前記断面積が減少するように前記補整部材を配置して形成されることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記共通インク室を形成する部材は金属であり、前記共通インク室の内部のうちの前記インク供給源から離れた部分には、共通インク室の内部の断面積を減少させるように弾性を有する補整部材が充填されていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記弾性を有する補整部材はシリコーンゴムであることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記弾性を有する補整部材は、インクに不溶性のジェル状材料であることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記弾性を有する補整部材は、インクと触れないように散りばめられた独立した多数の気泡を含む部材であることを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記弾性を有する補整部材は、インクから確実に隔てられるように、表面がインク非浸透性を持つ材料でコーティング処理されていることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記共通インク室を形成する部材は金属であり、前記共通インク室の内部のうちの前記インク供給源から離れた部分には、共通インク室の内部の断面積を減少させるように、補整部材として、可撓性膜及びこの可撓性膜を介在させた、変形が金属よりも容易で、且つ上記可撓性膜によってインクから隔てられている充填材料が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記充填材料とその上の可撓性膜とは、前記共通インク室の内部にて、共通インク室の底部側にも連続して形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項12に記載の発明は、請求項10に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記充填材料は、圧縮可能であることを特徴とするものである。
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記充填材料が空気であることを特徴とするものである。
また、請求項14に記載の発明は、請求項12に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記充填材料が発泡性材料であることを特徴とするものである。
また、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記充填材料は、多数の独立気泡がインクに接触しないように分散されている材料であることを特徴とするものである。
また、請求項16に記載の発明は、請求項10に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記充填材料が液体物質であることを特徴とするものである。
また、請求項17に記載の発明は、請求項10に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記充填材料がゲル材料であることを特徴とするものである。
また、請求項18に記載の発明は、請求項10に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記充填材料が樹脂であることを特徴とするものである。
また、請求項19に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記キャビティユニットは、複数の部材が積層されてなる積層構造を有していることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、共通インク室の内部は、少なくとも一つのインク取り入れ箇所から離れた遠隔箇所において、共通インク室が長手方向に直交する面における断面積が、前記少なくとも一つのインク取り入れ口から離れる方向に徐々に減少する形状を有しているから、インク取り入れ口から離れた部分における澱みを防止し、気泡の残留による吐出性能への悪影響を防ぐことができる。
そして、この共通インク室の断面積が減少する形状の領域では、少なくともその一部に共通インク室を形成する部材よりも剛性の小さい補整部材をインクと接して配置しているから、前記断面積が減少する形状の領域でその他の領域より剛性が高くなることを防止し、共通インク室を形成する部材の各圧力室と対応する位置での剛性を、前記列方向に沿ってほぼ均一化することができる。その結果、各圧力室での吐出性能が揃い、記録品質を向上することができる。
請求項2に記載の発明によれば、遠隔箇所を少なくできるので、補整部材を多数配設する必要が無くなり、構成が簡単になる。
請求項3に記載の発明によれば、共通インク室の深さ寸法(共通インク室を形成する部材の板厚)を一定にしたままで、前記断面積を変化させることができるから、加工がし易くなるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、共通インク室の内部に剛性の小さい補整部材を配置する前に、あらかじめ共通インク室を形成する部材に、インク供給源と接続する側の端部から離れた部分まで前記幅寸法を同一にして開口を形成しているから、共通インク室を形成する剛性の大きい部材の影響を、各圧力室の列方向に沿って均一にすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、共通インク室を金属製の部材に形成し、この共通インク室の内部に金属に比べて極めて剛性の小さい弾性を有する補整部材を充填させて前記断面積を小さくしているから、剛性の点では、共通インク室の内部に前記断面積を小さくした領域を設けていないと見なすことが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、シリコーンゴムは耐インク性に優れているため、これをインクと接するように共通インク室の内部に配置しても、不都合を生じる心配がない。
請求項7に記載の発明によれば、ジェル状材料であるので、予め成形したりする必要が無く、形成加工性良い。
請求項8に記載の発明によれば、多数の気泡を含む部材であるので、軽量化に有効である。
請求項9に記載の発明によれば、表面がコーティング処理されているので、インクの浸透による悪影響を確実に防止することが出来る。
請求項10に記載の発明によれば、補整部材として設けた可撓性膜及び可撓性膜を介在させた空気層は、共通インク室を形成する部材の金属に比べて極めて剛性が小さくなるから、この補整部材で前記断面積を小さくした場合には、剛性の点で、共通インク室の内部に前記断面積を小さくした領域を設けていないと見なすことが可能となる。
請求項11に記載の発明によれば、共通インク室の底部に連続する空気層が、共通インク室に伝播するインクの圧力波を吸収し、圧力室間のクロストークを防止するダンパ効果を発揮するので、共通インク室を形成する部材を、前記ダンパ効果用の部材と兼用することが可能となる。
請求項12に記載の発明によれば、充填材料は圧縮可能であるので、有効なダンパ効果が期待できる。
請求項13に記載の発明によれば、充填材料が空気であるので、変位を比較的大きく取れ、また、圧力等でダンパ効果の設定を大きく変化させられる。
請求項14に記載の発明によれば、充填材料が発泡性材料であるので、軽量化に有効である。
請求項15に記載の発明によれば、充填材料は、多数の独立気泡がインクに接触しないように分散されている材料であるので、インクの浸透による悪影響を防止できる。
請求項16に記載の発明によれば、充填材料が液体物質であるので、変位を大きく取りやすく、設計自由度が広がる。
請求項17に記載の発明によれば、充填材料がゲル材料であるので、加工性がよく、形成に掛かる手間が少なくなる。
請求項18に記載の発明によれば、充填材料が樹脂であるので、初期形状を維持しやすく、安定した能力を維持させ易く耐久性が良くなる。
請求項19に記載の発明によれば、キャビティユニットが積層構造であるので、キャビティユニットの製造工程に前記補整部材の配設工程を組み入れやすい。
以下、本発明の基本的な実施形態について図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態のインクジェットヘッドの斜視図、図2はインクジェットヘッドの分解斜視図、図3はキャビティユニットの拡大分解斜視図、図4は図1のIV−IV線矢視拡大断面図、図5は図1のV−V線矢視拡大断面図、図6(a)は共通インク室の他端部側を上方から見た模式図、図6(b)は第1実施形態の変形例における共通インク室の他端部側を上方から見た模式図、図7(a)は第1実施形態におけるノズルの位置と圧力の片道伝播時間との関係の実験結果を示す図、図7(b)は従来例におけるノズルの位置と圧力の片道伝播時間との関係の実験結果を示す図である。
図1は、本発明の第1実施形態による圧電式のインクジェットヘッド100の斜視図であり、金属板製の複数枚のプレートからなるキャビティユニット1にプレート型の圧電アクチュエータ2が接合され、このプレート型の圧電アクチュエータ2の上面に外部機器との接続のためのフレキシブルフラットケーブル3が重ね接合されている。そして、最下層のキャビティユニット1の下面側に開口されたノズル4から、下向きにインクが吐出するものとする。
前記キャビティユニット1は、図2に示すように、ノズルプレート11、スペーサプレート12、ダンパープレート13、2枚のマニホールドプレート14a、14b、サプライプレート15、ベースプレート16、及びキャビティプレート17の合計8枚の薄い板をそれぞれ接着剤にて重ね接合した構造となっている。
実施形態では、各プレート11〜17は50〜150μm程度の厚さを有し、ノズルプレート11はポリイミド等の合成樹脂製で、その他のプレート12〜17は42%ニッケル合金鋼板製である。前記ノズルプレート11には、微小径(25μm程度)のインク吐出用のノズル4が微小間隔で多数個穿設されている。このノズル4は、当該ノズルプレート11における長辺方向(X方向)に沿って、千鳥配列状で5列に配列されている。
また、前記キャビティプレート17には、図3に示すように、複数の圧力室36がキャビティプレート17の長辺(前記X方向)に沿って千鳥配列状で5列に配列されている。実施形態では、前記各圧力室36は、平面視細長形状に形成され、その長手方向がキャビティプレート17の短辺方向(Y方向)に沿うようにして穿設され、長手方向の一端部36aがノズル4と連通し、他端部36bが後述する共通インク室7と連通する。
各圧力室36における先端部36aは、サプライプレート15、ベースプレート16と2枚のマニホールドプレート14a、14b、ダンパープレート13、及びスペーサプレート12に、同じく千鳥配列状にて穿設されている微小径の連通孔37を介して、ノズルプレート11における前記各ノズル4に連通している。
キャビティプレート17の下面に隣接するベースプレート16には、各圧力室36の他端部36bに接続する貫通孔38が穿設されている。
ベースプレート16の下面に隣接するサプライプレート15には、後述する共通インク室7から前記各圧力室36へインクを供給するための接続流路40が設けられる。そして各接続流路40には、共通インク室7からインクが入る入口孔と、圧力室36側(前記貫通孔38)に開口する出口孔と、入口孔と出口孔との間にあって、接続流路40中で最も大きな流路抵抗となるように断面積を小さくして形成された絞り部とが備えられている。
2枚のマニホールドプレート14a,14bには、その長辺方向(X方向)に沿って長い5つの共通インク室7が前記ノズル4の各列に沿って延びるように板厚さを貫通して形成されている。すなわち、図2及び図4に示すように、2枚のマニホールドプレート14a、14bを積層し、かつその上面をサプライプレート15にて覆い、下面をダンパープレート13にて覆うことにより、合計5つの共通インク室(マニホールド室)7が密閉状に形成される。各共通インク室7は、各プレートの積層方向から平面視したときに、前記圧力室36の一部と重なって圧力室36の列方向(ノズル4の列方向、X方向)に沿って長く延びている。
共通インク室7の長く延びる方向(以降、長手方向と記載する)の一方端には、インク供給源に接続される後述するインク供給口47が連通し、この一方端側から共通インク室7にインクが流れ込むようになっている。この共通インク室7の内部は、少なくともインク供給口47から離れた端部(共通インク室7の長手方向の他方端側の端部)において、この共通インク室7の長手方向に直交する面における断面積が、インク供給口47から離れる方向に徐々に減少する形状を有している。実施形態では、共通インク室7の内部における長手方向に直交する方向の幅寸法が、徐々に小さくなることで、前記断面積を減少させており、以降この断面積が減少している形状を、先細り形状と記載する。
そして、共通インク室7を形成する部材の各圧力室36と対応する位置での剛性が、圧力室36の列方向に沿ってほぼ均一となるように、前記先細り形状の領域では、前記共通インク室7を形成する部材よりも剛性の小さい補整部材をインクと接して配置している。
実施形態では、共通インク室7が形成されているマニホールドプレート14a、14bが前述したように金属製であるため、これより剛性の小さい補整部材としてゴム状弾性部材50を前記共通インク室7の内部に充填している。ゴム状弾性部材50には、シリコーンゴムが耐インク性に優れているため適している。図6(a)に示すように、あらかじめマニホールドプレート14a、14bには、長手方向の一方端から他方端まで、圧力室36の列の全長にわたって、一定の幅寸法W(但し、前記一方端側にてインク供給口47に連通する部位は除く)で開口が形成されている。そして、この開口の他方端側の所定長さの領域Aにて、開口の一方の長辺に沿って、前記ゴム状弾性部材50が充填され、曲線状の内壁面を有する先細り形状が形成されている。共通インク室7では、領域Aを除く残りの領域B(但し、前記一方端側にてインク供給口47に連通する部位は除く)は前記幅寸法はWのままとなっている。
マニホールドプレート14aの下面に隣接するダンパープレート13の下面側には、図3及び図4に示すように、共通インク室7と隔絶されたダンパ室45が凹み形成されている。この各ダンパ室45の位置および形状は、図2に示すように、前記各共通インク室7のインクが溜まる領域と一致させている。このダンパープレート13は、適宜弾性変形し得る金属素材であるため、ダンパ室45上部の薄い板状の天井部は、共通インク室7側にも、ダンパ室45側にも自由に振動することができる。インク吐出時に、圧力室36で発生した圧力変動が共通インク室7に伝播しても、前記天井部が弾性変形して振動することにより、前記圧力変動を吸収減衰させるというダンパ効果を奏し、圧力変動が他の圧力室36へ伝播するというクロストークを防止することができるものである。
また、図2に示すように、キャビティプレート17、ベースプレート16、及びサプライプレート15の一方の短辺側の端部には、上下の位置を対応させて、それぞれ4つのインク供給口47が穿設されている。インク供給源からのインクが、これらインク供給口47から共通インク室7の一端部に連通するようになっている。4つのインク供給口47を、図2の左側から順に個別に47a、47b、47c、47dと付す。
インク供給口47からノズル4に至るインク流通路では、インクは、インク供給口47からインク供給チャンネルとしての共通インク室7に供給された後、図3に示すように、サプライプレート15の接続流路40及びベースプレート16の貫通孔38を経由して各圧力室36に分配供給される。そして、後述するように、圧電アクチュエータ2の駆動により、インクは各圧力室36内から前記連通孔37を通って、その圧力室36に対応するノズル4に至るという構成になっている。
この実施形態では、図2に示すように、インク供給口47が4つ設けられているのに対して、共通インク室7が5つ設けられており、インク供給口47aだけが、2つの共通インク室7,7に接続されている。インク供給口47aには、ブラックインクが供給されるように設定されており、ブラックインクがその他のカラーインクに比べて使用頻度が高いことを考慮したものである。他のインク供給口47b、47c、47dには、イエロー、マゼンタ、シアンの各インクがそれぞれ単独に供給される。インク供給口47a,47b,47c,47dには、それぞれの開口に対応する濾過部20aを有するフィルタ体20が接着剤等で貼着されている(図2参照)。
このキャビティユニット1は、製造工程において、ノズルプレート11とスペーサプレート12との2枚からなる第1サブユニット1aと、ダンパープレート13、マニホールドプレート14a、14b、サプライプレート15、ベースプレート16、及びキャビティプレート17の計6枚からなる第2サブユニット1bとが別個に作製された後に、これら第1サブユニット1aと第2サブユニット1bとが積層接着される(図4参照)。
前述したように共通インク室7は、ダンパープレート13上に2枚のマニホールドプレート14a、14b、及びサプライプレート15を積層して構成されているので、上記実施形態では、図2に示すように、各マニホールドプレート14a、14bに設けた開口の内側に、それぞれゴム状弾性部材50を取り付けた後に、その他のプレートとともに積層して第2サブユニット1bを形成している。なお、キャビティユニット1の製造において、マニホールドプレートが1枚あるいは3枚以上で構成される場合や、共通インク室7がプレートに凹み形成される場合、及び上記製造工程とは異なる手順で製造する場合等には、それぞれに応じて、ゴム状弾性部材50を充填または取付する方法及び工程は、適宜変更される。
前記各金属製のプレート12〜17におけるインク供給口47、共通インク室7、連通孔37、貫通孔38、接続流路40、ダンパ室45等の凹み形成や貫通する孔等は、エッチング加工、放電加工、プラズマ加工、レーザ加工等により形成されている。ポリイミド等の合成樹脂製で平面視ほぼ矩形薄シート状の1枚のフィルタ体20には、レーザ加工等にて極小孔が穿設された濾過部20aが形成される。フィルタ体20を金属製にする場合には、電鋳加工により形成すればよい。
一方、前記圧電アクチュエータ2は、特開平4−341853号公報等に開示された公知のものと同様に、図5に示すように1枚の厚さが30μm程度の複数枚の圧電シート41〜43を積層した構造で、各圧電シートのうち下から所定数の偶数段目の圧電シート42の上面(広幅面)には、前記キャビティユニット1における各圧力室36に対応した箇所ごとに細幅の個別電極44が長辺方向(X方向)に沿って列状に形成されている。下から所定数の奇数段目の圧電シート41の上面(広幅面)には、複数個の圧力室36に対して共通のコモン電極46が形成されており、最上段のシートの上面には、積層方向に対応する前記個別電極の各々に対して電気的に接続される表面電極48と、前記コモン電極に対して電気的に接続される表面電極とが設けられている。
公知のように個別電極44とコモン電極46との間に高電圧を印加することで、両電極間に位置する圧電シートの部分が分極され、活性部として形成される。
このような構成のプレート型の圧電アクチュエータ2における下面(圧力室36と対面する広幅面)全体に、接着剤としてのインク非浸透性の合成樹脂材からなる接着剤シート(図示せず)を予め貼着し、次いで、前記キャビティユニット1に対して、圧電アクチュエータ2が、その各個別電極を前記キャビティユニット1における各圧力室36の各々に対応させて接着、固定される。また、この圧電アクチュエータ2における上側の表面には、前記フレキシブルフラットケーブル3(図4参照)が重ね押圧されることにより、このフレキシブルフラットケーブル3における各種の配線パターン(図示せず)が、前記各表面電極48に電気的に接合される。
このような構成においては、インク供給源からのインクが、インク供給口47を通って共通インク室7に供給され、各圧力室36に分配されてノズル4に至る。このときインク供給口47から遠い共通インク室7の他端側の領域Aでは、その先細り形状により、インクの澱みさらには気泡の残留を防止できるので、インク中に気泡が混入する心配がない。
そして、フレキシブルフラットケーブル3を介して任意の個別電極に所定の駆動電圧を選択的に供給すると、活性部に圧電効果による積層方向の歪みが発生する。この実施形態では、常態において、全ての個別電極44とコモン電極46との間に駆動電圧を印加して、全ての活性部の分極方向に電界を発生させ、その活性部を積層方向に伸張し、全ての圧力室36の内容積を縮小した状態にある。この状態から、任意の個別電極に対し、吐出パルス信号を立ち下げると、前記駆動電圧による活性部の伸張状態が解除され、対応する圧力室36が縮小状態から内容積を拡大する。その拡大に伴い圧力室36内のインクに発生した圧力波は、圧力室36を含むインク流路(実施形態では、接続流路40−貫通孔38−圧力室23−連通孔37−ノズル4、のインクの流れ方向に沿う流路を言う)を片道伝播する時間後、正に反転するので、そのほぼ反転するタイミングに合わせて、前記吐出パルス信号を立ち上げる。すなわち、駆動電圧を再び前記個別電極44に印加すると、活性部が伸張する。すると、正に反転したインクの圧力波と活性部の伸張による圧力とが重畳され、圧力室36内のインクが、ノズル4から液滴状に吐出されて、所定の記録が行われる。
前述した領域Aにおける先細り形状は、図6(a)に示すように、金属材料に比べて無視できるほど小さい剛性のゴム状弾性部材50で形成され、このゴム状弾性部材50が直接インクと接触している。換言すれば、領域Aでは、見掛け上、先細り形状に形成されているが、圧力室に対する剛性の影響の観点からは、領域Bと同じ幅寸法Wで形成されているとみなすことができる。そのため、領域Aに対応する圧力室と領域Bに対応する圧力室とでは、それぞれが受ける剛性の影響がほぼ均一となる。その結果、各圧力室を含むインク流路毎の圧力波の固有周期が等しくなり、吐出速度等の性能のノズル毎のバラツキを解消することができる。
この第1実施形態における各圧力室を含むインク流路内の片道伝播時間T(μs)を、ノズルの位置毎に調べたので、その実験結果を図7(a)に示す。この実験では、ノズル数75個のヘッドを使用しており、横軸のch(チャンネル)は、共通インク室7の前記一方端側のノズルを1番、先細り形状の他端のノズルを75番としている。図7(a)に示すように、この第1実施形態では、各ノズル毎に、圧力室を含むインク流路の圧力の片道伝播時間Tは等しく、そのため、圧力室36に駆動波形を印加してからインクが吐出するまでの時間が等しくなる。
一方、図7(b)は、図7(a)と同様の実験を、第1実施形態と同様の形状を先細り形状まで一体に金属で製作した従来例の構成において行った結果である。図7(b)に示すように、従来例の構成では、前記先細り形状の領域がマニホールドプレートの剛性に与える影響により、約60番目から75番目までのノズルは、片道伝播時間Tが他方端(75番目)側にいくほど、徐々に小さくなっていた。
これらの実験結果より、本発明の第1実施形態では、共通インク室7に先細り形状の領域が含まれているにも拘わらず、圧力室を含むインク流路毎の、圧力の片道伝播時間Tが均一となっていることが確認できたので、同一ヘッド内でのノズル毎の吐出性能のバラツキを解消することができる。
なお、この第1実施形態では、図6(a)に示すように、共通インク室7の長手方向の一方の長辺側のみに沿って前記ゴム状弾性部材50を充填して、先細り形状を形成していたが、図6(b)に示すように、前記共通インク室7の長手方向の両方の長辺に沿ってゴム状弾性部材50を充填して、先細り形状を形成してもよい。
補整部材は、そのインクが触れる面が、空気やインクの透過がないように形成されるべきものである。そして、補整部材は、耐インク性があり、金属と比較して容易に形状変化可能であり、更にその内部にインクが入り込まない材料であれば、上述したシリコーンゴムに限らず、他の材料で形成しても良い。たとえば、インクに不溶性のゲル材料でも良い。また、インクと触れないように散りばめられた独立した多数の気泡(独立気泡)を含む材料を用いても良い。ゲル材料であれば、事前の成形加工が必要なく、また、形成後の追加加工等も容易になる。独立気泡を有する材料の場合、軽量であり且つ加工性が良い。
尚、補整部材のインクによる透過(浸透)を確実に防止するためには、前記補整部材の表面がインク非浸透性を持つ材料でコーティング処理されていることが望ましい。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。図8(a)は第2実施形態における共通インク室を上面側から見た状態を模式的に示す平面図、図8(b)は図8(a)のVIIIb −VIIIb 線矢視断面図である。なお、第1実施形態と同じ構成には、同一符号を付して説明を省略する。
第1実施形態の共通インク7では、他方端側の領域Aに、補整部材としてゴム状弾性部材50を充填して、先細り形状を形成していたが、これに替えて第2実施形態では、補整部材を可撓性膜51及び空気層52とで構成し、前記領域Aに可撓性膜51を介在させて空気層52を設け、これにより先細り形状を形成している。可撓性膜51としては、耐インク性を有するシート状のフィルム材が用いられる。
第2実施形態では、第1実施形態のマニホールドプレート14a及びダンパープレート13を省略し、図8(b)に示すように、共通インク室7は1枚のマニホールドプレート14bのみに開口形成され、このマニホールドプレート14bはスペーサプレート12の上面に積層されている。そして、可撓性膜51は、インクと空気層52とを完全に区画するように、領域Aにおいて、共通インク室7の両長辺と他方端側の短辺にそれぞれ固着されるとともに、共通インク室7の底部側となる前記スペーサプレート12の上面にも固着されている。これにより、補整部材である可撓性膜51及び空気層52は、領域Aで先細り形状を構成し、且つマニホールドプレート14bの底部にも連続している。
この空気層52は、特許文献2のような金属を介してではなく、可撓性膜51を介してインクと接しているので、領域Aにおけるインクは空気層52の剛性の影響を直接的に受けることができる。また、この共通インク室7の底部側に連続する空気層52は、第1実施形態のダンパ室45と同様に、共通インク室7に伝播した圧力変動を吸収減衰させ、圧力室間のクロストークを防止する効果を奏する。そのため、第2実施形態の構成では、ダンパープレート13を省略し、部品コストを削減することができる。その他の作用、効果は第1実施形態と同様である。なお、第2実施形態を、空気層52を共通インク7の底部側に連続させない形態や、第1実施形態のダンパプレート13を付加した形態等に変形しても良い。
第2実施形態においても、第1実施形態同様、補整部材はそのインクと触れる面が、空気やインクの透過がないように形成されるべきものである。したがって、第2実施形態の可撓性膜は、インク非透過性がなければならない。一方、補整部材の可撓性膜の内側の物質(充填物質)は、金属と比べて形状変化容易な物質であれば、上に挙げた空気に限らず他の物質でも良い。たとえば、空気以外の気体、液体物質や樹脂、ゴムでも良い。また、この充填物質は、発泡性材料でも良い。気体や液体の場合には、比較的形状変化を大きく取れたり、形状変化させるのに必要な力を小さく設定することも出来る。また、圧力や密度を変化させることでダンパ機能を大きく変化されることもでき、設計範囲を大きく取ることが出来る。一方、樹脂やゴムの場合、初期的形状をはっきりと保持しやすく、また、所期形状への復帰能力も大きくとれるので、耐久性の点で好ましい。また、発泡性材料の場合、軽量に出来る。
図10は第2実施形態の変形例を示す。可撓性膜51の内側の充填材料152は空気以外の圧縮可能な、あるいは、マニホールドプレート14a,14bを形成している物質に比べて変形容易な物質である。この変形例においても、第2実施例と同じ効果が得られる。
上記各実施形態においては、共通インク室の一端に設けられたインク供給口からインクが共通インク室内へ取り入れられるため、剛性の小さい補整部材が共通インク室7の一端部に配置されている。しかし、この補整部材の位置は、以下のように変更可能である。つまり、図9において二点鎖線にて示すように、細長い共通インク室の両端にインク供給口が設けられているような場合、インク流速の低下とそれに伴う澱みは共通インク室の中央部分で起こるので、この場合は、補整部材は共通インク室の一端では無く中央部に設けられることがある。この様な形態においても、本願の効果が得られる。
上述した各実施形態においては、アクチュエータは圧電式のものとなっているが、本願の本質は、圧電式以外の、何らかの方式で圧力をインクに印加するどの様なアクチュエータ(例えば、熱機械変換素子)を使用しているヘッドにも適用可能である。
本発明の第1実施形態のインクジェットヘッドの斜視図である。 インクジェットヘッドの分解斜視図である。 キャビティユニットの拡大分解斜視図である。 図1のIV−IV線矢視拡大断面図である。 図1のV−V線矢視拡大断面である。 (a)は第1実施形態における共通インク室における他端部側を上方から見た模式図、(b)は第1実施形態の変形例における共通インク室の他端部側を上方から見た模式図である。 (a)は第1実施形態におけるノズルの位置と圧力の片道伝播時間との関係の実験結果を示す図、(b)は従来例におけるノズルの位置と圧力の片道伝播時間との関係の実験結果を示す図である。 (a)は第2実施形態における共通インク室を上面側から見た状態を模式的に示す平面図、(b)は図8(a)のVIIIb −VIIIb 線矢視断面図である。 は第2実施形態の変形例における共通インク室を上面側から見た状態を模式的に示す平面図である。 は第2実施形態の別の変形例における共通インク室を、図8(b)と同方向から見たときの断面図である。
符号の説明
1 キャビティユニット
2 圧電アクチュエータ
3 フレキシブルフラットケーブル4 ノズル
7 共通インク室
11 ノズルプレート
12 スペーサプレート
13 ダンパープレート
14a マニホールドプレート
14b マニホールドプレート15 サプライプレート
16 ベースプレート
17 キャビティプレート
36 圧力室
37 連通孔
38 貫通孔
40 接続流路
41〜43 圧電シート
45 ダンパ室
47 インク供給口
50 ゴム状弾性部材51 可撓性膜
52 空気層
100 インクジェットヘッド

Claims (19)

  1. 前面に列状に配置された複数個のノズルと、この各ノズル毎に対応して列状に配置された圧力室と、インク供給源からのインクを、少なくとも一つのインク取り入れ箇所において導入してから、前記圧力室にインクを分配する細長い共通インク室が形成された共通インク室部材とを有するキャビティユニットと、このキャビティユニットに積層され前記圧力室毎に選択的に駆動してインクを吐出させるアクチュエータとが備えられたインクジェットヘッドにおいて、
    前記共通インク室は、複数の圧力室がなす列方向に沿って長く延び、且つキャビティユニットとアクチュエータユニットの積層方向から見たときに各圧力室の少なくとも一部と重なって配置され、
    共通インク室部材よりも小さい剛性を持つ補整部材が、前記共通インク室内に、インクと接触して、上記少なくとも一つのインク取り入れ箇所から離れた遠隔位置の少なくとも一部に配置され、共通インク室の、その長手方向に直角な断面は少なくとも上記遠隔箇所において、上記少なくとも一つのインク取り入れ箇所から離れる方向に徐々に減少し、共通インク室部材の剛性は圧力室列に対応する領域において、そしてその圧力室列の方向において、一様である、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記インク取り入れ箇所及び遠隔箇所が、前記共通インク室の両端部に位置していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記共通インク室の内部は、共通インク室が長く延びる方向に直交する方向の幅寸法が徐々に小さくなることで、その断面積を小さくしていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記共通インク室は、該共通インク室を形成する部材に前記インク供給源と接続する側の端部から離れた部分まで前記幅寸法がほぼ同一に形成された開口の、前記離れた部分に、前記断面積が減少するように前記補整部材を配置して形成されることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記共通インク室を形成する部材は金属であり、前記共通インク室の内部のうちの前記インク供給源から離れた部分には、共通インク室の内部の断面積を減少させるように弾性を有する補整部材が充填されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記弾性を有する補整部材はシリコーンゴムであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記弾性を有する補整部材は、インクに不溶性のジェル状材料であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記弾性を有する補整部材は、インクと触れないように散りばめられた独立した多数の気泡を含む部材であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  9. 前記弾性を有する補整部材は、インクから確実に隔てられるように、表面がインク非浸透性を持つ材料でコーティング処理されていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  10. 前記共通インク室を形成する部材は金属であり、前記共通インク室の内部のうちの前記インク供給源から離れた部分には、共通インク室の内部の断面積を減少させるように、補整部材として、可撓性膜及びこの可撓性膜を介在させた、変形が金属よりも容易で、且つ上記可撓性膜によってインクから隔てられている充填材料が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  11. 前記充填材料とその上の可撓性膜とは、前記共通インク室の内部にて、共通インク室の底部側にも連続して形成されていることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッド。
  12. 前記充填材料は、圧縮可能であることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッド。
  13. 前記充填材料が空気であることを特徴とする請求項12に記載のインクジェットヘッド。
  14. 前記充填材料が発泡性材料であることを特徴とする請求項12に記載のインクジェットヘッド。
  15. 前記充填材料は、多数の独立気泡がインクに接触しないように分散されている材料であることを特徴とする請求項14に記載のインクジェットヘッド。
  16. 前記充填材料が液体物質であることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッド。
  17. 前記充填材料がゲル材料であることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッド。
  18. 前記充填材料が樹脂であることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッド。
  19. 前記キャビティユニットは、複数の部材が積層されてなる積層構造を有していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。

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