JP3940643B2 - 消音器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は消音器に関するもので、より詳しくは内燃機関の排気系に設置される消音器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関の消音器として例えば図10に示すように、排気ガスが流通するインナパイプ101の外周にハウジング102を、これらの間に空気層からなる共鳴室103を形成して設け、前記インナパイプ101に、該インナパイプ101内と前記共鳴室103とを連通する多数の小孔104を設けて、共鳴作用による消音を図った高周波共鳴型の消音器が知られている。
【0003】
また、排気ガス流量や小孔の径によっては排気ガスが小孔を通過する際に異音(笛吹き音)が発生することがあるため、図10及び図11に示すように、インナパイプ101の一部を切り起こしてインナパイプ101の外方に突出する多数のルーバー105を設け、該ルーバー105とインナパイプ101の一般部との間に小孔104を形成したものも知られている。更に、この従来のルーバー105は図11に示すように、中央で折曲されてインナパイプ101の周方向断面がV字形に形成され、インナパイプ101の周方向の両側に開口部104a,104bが設けられ、この開口部104a,104bが小孔104の出口を形成している。なお、このルーバー105における周方向と直交する両側には側壁105a,105bが形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のルーバー105においては、その中央部(谷部)105cから周方向の先端105d,105eまでが直線に形成され、その両ルーバー片105f,105gが、小孔104を通るインナパイプ3の接線に対して大きく外側へ傾斜しているため、そのルーバー105の周方向での指向角度、すなわち、開口部104a,104bから放出された排気脈動のハウジング102に対する周方向での入射角θ1 が比較的大きくなり、また、その放射距離L1も比較的短くなってハウジング102が加振されやすくなることから、ハウジング102からの放射音量も多くなりやすい。
【0005】
そのため、この放射音を低減するためにハウジング102の肉厚を厚くすると、消音器の重量が増加し、反面、消音器の重量を低減するためにハウジング102を薄肉化すると、ハウジング102の剛性が低下して放射音量が増大するという背反の問題が生じていた。
【0006】
そこで本発明は、消音器の重量の増加を伴うことなく消音器の放射音を低減することができる消音器を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、排気ガスが流通するインナパイプの外周に空気層を介してハウジングを設けて共鳴室を形成し、インナパイプを切り起して小孔を形成するとともに該小孔の外側に位置してルーバーを、インナパイプの周方向が開口するようにしてインナパイプに設けた消音器において、
前記ルーバーを、該ルーバーの中央部側が前記インナパイプ側に傾斜する2つの傾斜壁部と、両傾斜壁部の外方先部から前記小孔の中心部を通る接線と略平行するように前記インナパイプ側に曲折された端部とによって、前記インナパイプの外方に向かって拡開するV字状に形成し、
前記ルーバーの両開口部から相反方向に排気脈動が放射されることを特徴とする消音器である。
【0008】
請求項2記載の第2の発明は、排気ガスが流通するインナパイプの外周に空気層を介してハウジングを設けて共鳴室を形成し、インナパイプに小孔を形成するとともに該小孔の外側に位置してルーバーを、インナパイプの周方向が開口するようにしてインナパイプに設けた消音器において、前記ルーバーを形成する上壁部におけるインナパイプの周方向の端部を、インナパイプ側に曲折したことを特徴とする消音器である。
【0009】
請求項3記載の第3の発明は、前記第2の発明において、前記ルーバーを形成する上壁部が、インナパイプの周方向における中央部においてインナパイプ側にへこむ凹状に曲折されている消音器である。
【0011】
請求項4記載の第4の発明は、前記第2又は3の発明において、前記上壁部におけるインナパイプの周方向の端部が、前記小孔の中心を通るインナパイプの接線に略平行か又はこの接線よりインナパイプ側に向かうように形成されている消音器である。
【0012】
請求項5記載の第5の発明は、排気ガスが流通するインナパイプの外周に空気層を介してハウジングを設けて共鳴室を形成し、インナパイプに小孔を形成するとともに該小孔の外側に位置してルーバーを、インナパイプの周方向が開口するようにしてインナパイプに設けた消音器において、前記ルーバーを形成する上壁部が、インナパイプの周方向における中央部においてインナパイプ側と反対側へ突出する凸状に曲折されていることを特徴とする消音器である。
【0013】
請求項6記載の第6の発明は、前記第5の発明において、前記上壁部が、インナパイプと略同心の円弧状に曲折されている消音器である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図1乃至図9に示す実施例に基づいて説明する。
【0016】
図1乃至図2に示す第1実施例について説明する。
図1(a)は消音器1のハウジング2を切断し、インナパイプ3は切断していない状態の側断面図で、図1(b)は図1(a)におけるA−A線断面図である。
【0017】
ハウジング2は金属製の管材の両端を縮径加工し、中央部に大径の主体部2aを形成し、該主体部2aの両側に除変部2b,2cを形成し、更に該除変部2b,2cの軸方向端部に小径の首部2d,2eを形成して構成されている。
【0018】
前記ハウジング2内には、前記首部2d,2eと略同径に形成された金属製のインナパイプ3が、その両端部を前記両首部2d,2eに挿通して備えられており、該インナパイプ3とハウジング2間に空気層からなる共鳴室4が形成されている。また、インナパイプ3の一端部3aは、一方の首部2dと密着され、インナパイプ3の他端部3bは、他方の首部2eに対してワイヤメッシュ5を介して摺動可能に備えられている。そして、前記首部2d,2eは図示しない排気管などに接続するようになっている。
【0019】
前記インナパイプ3には、そのインナパイプ3の一部を切り起こしてインナパイプ3の径方向の外方に突出させたルーバー6が、インナパイプ3の軸方向と周方向に適宜間隔を有して千鳥状に多数、インナパイプ3と一体に形成されている。
【0020】
このルーバー6の形状を図2により詳述する。
図2(a)はインナパイプ3の接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプ3の軸方向から見た断面で、(a)におけるB−B線断面図、(d)は斜視図である。なお、断面を表すハッチングは省略してある。
【0021】
該ルーバー6は上壁部6aと両側壁6b,6cとからなり、上壁部6aは、図(c)に示すように、インナパイプ3の周方向断面において、インナパイプ3の外方に向って拡開するV状に曲折した、すなわち、中央部がインナパイプ3側にへこむ凹状に形成した傾斜壁部6d,6eと、該両傾斜壁部6d,6eの外方先部からインナパイプ3の小孔8の中心を通る接線と略平行するように、すなわちインナパイプ3側に曲折した端部6f,6gとで形成され、切り起こして形成された小孔8の開口部8a,8bが、インナパイプ3の周方向に、すなわち、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線と略平行する方向に指向して形成されている。そして、この開口部8a,8bを有する小孔8によって、インナパイプ3内と前記共鳴室4とが連通している。
なお、前記端部6f,6gは前記のように小孔8の中心を通る接線と略平行する方向に形成してもよく、又は、小孔8の中心を通る接線よりインナパイプ3側に向かう方向に形成して、開口部8a,8bが、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線より下方に指向するようにしてもよい。
【0022】
また、前記ルーバー6におけるインナパイプ3の軸方向側には前記両傾斜壁部6d,6eと両端部6f,6gと一体の側壁6b,6cが、インナパイプ3を切り起こして形成されている。
【0023】
前記ルーバー6を切り起こして形成する方法は、図3に示すように、V字状の型溝9aと、該V字状の型溝9aの両側に平坦な型面9b,9cを形成した上型9と、前記上型9に対応する凹状の型穴10aを形成した下型10を用意し、先ず、図3(a)に示すように上型9と下型10の間に、インナパイプ3を形成する金属製の板材11をセットし、その後、図示しないプレス加工機により上型9を下型10方向へ下降させて、図3(b)に示すように板材11の一部を切り起こし、前記のようなルーバー6を成形する。
【0024】
前記の切り起こし加工を、所定位置で適宜繰り返し、多数のルーバー6を成形した後、その板材11を筒状に曲成して前記のインナパイプ3を形成する。
【0025】
次に、前記実施例の作用について説明する。
図1に示す消音器1の一方の首部2dを図示しない上流側排気管に接続し、他方の首部2eを図示しない下流側排気管に接続した状態において、上流側排気管を流通してきた排気ガスは、インナパイプ3内を流通した後、下流側排気管に排出される。
【0026】
このとき、排気ガスとともに上流側排気管からインナパイプ3内に伝播してきた排気騒音は、インナパイプ3に形成された小孔8からルーバー6に誘導されて両開口部8a,8bより共鳴室4へ伝播され、共鳴室4での共鳴作用により騒音の高周波数成分が消音される。
【0027】
また、開口部8a,8bがインナパイプ3の周方向に開口するように設けられているため、インナパイプ3の軸方向に開口するように設けられているものに比べ、排気ガスがルーバーに誘導されて開口部8a,8bから共鳴室4に流出することを抑制することができる。したがって、異音(笛吹き音、気流音)の発生が抑制されるとともに、インナパイプ3内を流れる排気ガスの流れに悪影響を及ぼさず、背圧の悪化を抑制することができる。
【0028】
また、ルーバー6の開口部8a,8bから、インナパイプ3の周方向に放射された排気脈動のエネルギーは、図1(b)の破線矢印のように進行してハウジング2に当たるため、ハウジング2が加振されて放射音が発生する。
【0029】
しかし、ルーバー6の上壁部6aの端部6f,6gがインナパイプ3の小孔8の中心を通る接線と略平行に形成されているため、前記開口部8a,8bから放射された排気脈動のエネルギーのハウジングに対する入射角θ2は、前記図10及び図11に示す従来のルーバー105による排気脈動のエネルギーのハウジング102に対する入射角θ1よりも小さくなり、また、これにより放射距離L2も前記従来のルーバー105による放射距離L1に比べて長くなる。したがって、本実施例によれば、ハウジングの加振力を前記従来のルーバーに比べて小さくし、ハウジングが排気脈動により加振されて放射音が発生するとを抑制することができる。
【0030】
また、このように、ハウジング2の加振力を小さくできることは、ハウジング2の肉厚を薄くすることができ、消音器の重量を軽減することができる。
【0031】
したがって、本発明によれば、ルーバー6の形状を設定するという簡易な構成により、消音効果を維持したまま放射音を抑制し、かつ、消音器の重量の軽減を図ることができる。
なお、前記のように、ルーバー6の端部6f,6gを小孔8の中心を通る接線よりインナパイプ3側に向かう方向に形成しても、前記と同様の作用、効果を発揮できる。
【0032】
また、前記実施例におけるルーバー6の成形を、前記図3において説明したように、上型9として、平坦な型面9b,9cを有する型を用いたことにより、次のような効果を発揮する。
【0033】
前記従来のルーバー105も、図12に示すように、上型201と下型202で板材203の一部を切り起こして成形されるが、その上型201の先端部分204,205は図示するように鋭角に形成されている。したがって、この先端部分204,205の摩耗が激しく、その上型201の交換頻度が高い問題があった。
【0034】
これに対し、前記本発明の実施例の上型9においては、前記従来のような鋭角な先端部分を設けることなく平坦な型面9b,9cとしたので、この型面9b,9cの摩耗が少なくなり、上型9の交換頻度を少なくして製造コストの低減を図ることができる。
【0035】
図4は第2実施例を示す。
本第2実施例は前記第1実施例のルーバー6の形状を変更したもので、前記第1実施例のルーバー6における傾斜壁部6d,6eと端部6f,6gを一連の円弧状に曲折(湾曲)して上壁部6aとしたものである。すなわち、中央部がインナパイプ2側にへこむ凹状で、かつ、その中央部から、インナパイプ3の周方向へ、インナパイプ3側に中心を有する円弧状に突出した2個の円弧状ルーバー片6h,6iで上壁部6aを形成してルーバー6Aとしたものである。これにより、上壁部6aの両端部がインナパイプ3側へ曲折された状態になっている。このルーバー片6h,6iは、その開口部8a,8bが、前記第1実施例と同様に、インナパイプ3の小孔8の中心を通る接線方向と略平行して指向するように形成されている。
【0036】
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一符号を付してその説明は省略する。
なお、前記ルーバー片6h,6iの両端部を、前記第1実施例と同様に、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線よりインナパイプ3側に向かう方向に形成して、開口部8a,8bが小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線よりインナパイプ3側に向かう方向に指向させてもよい。
【0037】
本第2実施例においても前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮する。
図5は第3実施例を示す。
【0038】
本第3実施例は、前記第1実施例のルーバー6の形状を変更したもので、前記第1実施例のルーバー6における片側の傾斜壁部6eと端部6gのみで上壁部6aを形成し、片側の開口部8bのみ設けたルーバー6Bにしたものである。このルーバー6Bにおける端部6gは、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線に必ずしも略平行に曲折されている必要はなく、図5に示すように、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線と非平行にインナパイプ3側へ曲折し、その開口部8bが小孔8を通るインナパイプ3の接線よりインナパイプ3側に向かう方向に指向するようにしてもよい。
【0039】
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一符号を付してその説明は省略する。
【0040】
この第3実施例においても前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮する。
図6は第4実施例を示す。
【0041】
本第4実施例は前記第1実施例のルーバー6の形状を変更したもので、上壁部6aを、前記第1実施例のような凹部を形成することなくインナパイプ3の周方向において直線状で、かつ、小孔8の中心を通る接線と略平行に配置した平板6jで形成したルーバー6Cとし、その開口部8a,8bが、前記第1実施例と同様に、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線方向と略平行して指向するようにしたものである。
【0042】
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一符号を付してその説明は省略する。
【0043】
この第4実施例においても前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮する。
図7は第5実施例を示す。
【0044】
本第5実施例は、前記第1実施例のルーバー6の形状を変更したもので、中央部をインナパイプ3と反対側、すなわち径方向における外方向へ凸状に曲折し、インナパイプ3の周方向における両側の端部6k,6m側をインナパイプ3側へ曲折した上壁部6aでルーバー6Dを形成したものである。したがって、ルーバー6Dの両端部6k,6mが、小孔8の中心を通る接線に対してインナパイプ3側へ曲折され、その両開口部8a,8bが、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線よりインナパイプ3側へ向かう方向に指向するように形成されている。
【0045】
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一符号を付してその説明は省略する。
【0046】
この第5実施例においても前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮する。
図8は第6実施例を示す。
【0047】
本第6実施例は前記第1実施例のルーバー6の形状を変更したもので、上壁部6aを、インナパイプ3と略同心の円弧状の板材6nで形成して、その周方向の中央側がインナパイプ3側と反対方向へ突出する凸状に形成してルーバー6Eとし、該上壁部6aにより、その両開口部8a,8bが、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線よりインナパイプ3側へ向かう方向に指向するようにしたものである。
【0048】
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一符号を付してその説明は省略する。
【0049】
この第6実施例においても前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮する。
図9は第7実施例を示す。
【0050】
本第7実施例は、前記第1実施例のルーバー6の形状を変更したもので、インナパイプ3の周方向には小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線と略平行な直線状で、インナパイプ3の軸方向には円弧状(図の例では略半円形)に形成した半円筒板6pからなるルーバー6Fとしたものである。したがって、この実施例では前記上壁部6aと両側壁6b,6cが一連の円弧で形成されて、略半円形の開口部8a,8bが形成されている。また、このルーバー6Fは小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線と略平行していることから、その両開口部8a,8bは、小孔8の中心を通るインナパイプ3の接線方向と略平行して指向している。
【0051】
その他の構造は前記第1実施例と同様である。
この第7実施例においても前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮する。
【0052】
なお、前記各実施例におけるルーバーの曲折部には、インナパイプ3の材質、板厚に応じて小さな湾曲が形成されるが、図においては、その湾曲を省略して記載した。
【0053】
また、前記ハウジング2は、前記実施例では筒体の両端部を縮径して形成したが、筒状のシェルの両端に端板を付設して形成してもよい。
【0054】
更に、前記実施例では、ハウジング2とインナパイプ3間を1個の室としたが、多室構造にしてもよい。
【0055】
更に、前記のルーバー6の配置は、前記実施例では千鳥状に配設したが、このような千鳥状に限定されず、任意に配置し、また、その数も所望数とする。
更に、開口部8a,8bの形状は、前記実施例では長方形または半円形に形成したが、これに限定されず任意の開口部の形状を採用することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のようであるから、本発明によれば、ルーバーの開口部から放射された排気脈動のエネルギーのハウジングに対する入射角が従来の構造のものの入射角よりも小さくなり、かつ、その放射距離も長くなるため、排気脈動によるハウジングの加振が抑制され、放射音の発生が抑制される。
【0057】
また、このようにハウジングの加振が抑制されることは、ハウジングの肉厚を薄くすることができ、消音器の重量を軽減することができる。
【0058】
したがって、本発明によれば、ルーバーの形状を設定するという簡易な構成により、消音効果を維持したまま放射音を抑制し、かつ、消音器の重量の軽減を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の消音器を示すもので、(a)は消音器のハウジングを切断し、インナパイプは切断しない状態の側断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図。
【図2】図1におけるルーバーを示すもので、(a)はインナパイプの接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプの軸方向から見た断面図で、(a)におけるB−B線断面図、(d)は斜視図。
【図3】本発明におけるルーバーの成形方法を示すもので、(a)は成形前の状態、(b)は成形状態を示す断面図。
【図4】本発明のルーバーの第2実施例を示すもので、(a)はインナパイプの接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプの軸方向から見た断面図で、(a)におけるC−C線断面図、(d)は斜視図。
【図5】本発明のルーバーの第3実施例を示すもので、(a)はインナパイプの接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプの軸方向から見た断面図で、(a)におけるD−D線断面図、(d)は斜視図。
【図6】本発明のルーバーの第4実施例を示すもので、(a)はインナパイプの接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプの軸方向から見た断面図で、(a)におけるE−E線断面図、(d)は斜視図。
【図7】本発明のルーバーの第5実施例を示すもので、(a)はインナパイプの接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプの軸方向から見た断面図で、(a)におけるF−F線断面図、(d)は斜視図。
【図8】本発明のルーバーの第6実施例を示すもので、(a)はインナパイプの接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプの軸方向から見た断面図で、(a)におけるG−G線断面図、(d)は斜視図。
【図9】本発明のルーバーの第7実施例を示すもので、(a)はインナパイプの接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプの軸方向から見た断面図で、(a)におけるH−H線断面図、(d)は斜視図。
【図10】従来のルーバーを備えた消音器を示すもので、(a)は消音器のハウジングを切断し、インナパイプは切断しない状態の側断面図、(b)は(a)におけるI−I線断面図。
【図11】図10におけるルーバーを示すもので、(a)はインナパイプの接線方向から見た図、(b)は(a)の図の上方から見た図、(c)はインナパイプの軸方向から見た断面図で、(a)におけるJ−J線断面図、(d)は斜視図。
【図12】図11のルーバーの成形方法を示すもので、(a)は成形前の状態、(b)は成形状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 消音器
2 ハウジング
3 インナパイプ
4 共鳴室
6 ルーバー
6a 上壁部
6f〜6i,6k,6m 端部
8 小孔
8a,8b 開口部
Claims (6)
- 排気ガスが流通するインナパイプの外周に空気層を介してハウジングを設けて共鳴室を形成し、インナパイプを切り起して小孔を形成するとともに該小孔の外側に位置してルーバーを、インナパイプの周方向が開口するようにしてインナパイプに設けた消音器において、
前記ルーバーを、該ルーバーの中央部側が前記インナパイプ側に傾斜する2つの傾斜壁部と、両傾斜壁部の外方先部から前記小孔の中心部を通る接線と略平行するように前記インナパイプ側に曲折された端部とによって、前記インナパイプの外方に向かって拡開するV字状に形成し、
前記ルーバーの両開口部から相反方向に排気脈動が放射されることを特徴とする消音器。 - 排気ガスが流通するインナパイプの外周に空気層を介してハウジングを設けて共鳴室を形成し、インナパイプに小孔を形成するとともに該小孔の外側に位置してルーバーを、インナパイプの周方向が開口するようにしてインナパイプに設けた消音器において、前記ルーバーを形成する上壁部におけるインナパイプの周方向の端部を、インナパイプ側に曲折したことを特徴とする消音器。
- 前記ルーバーを形成する上壁部が、インナパイプの周方向における中央部においてインナパイプ側にへこむ凹状に曲折されている請求項2記載の消音器。
- 前記上壁部におけるインナパイプの周方向の端部が、前記小孔の中心を通るインナパイプの接線に略平行か又はこの接線よりインナパイプ側に向かうように形成されている請求項2又は3記載の消音器。
- 排気ガスが流通するインナパイプの外周に空気層を介してハウジングを設けて共鳴室を形成し、インナパイプに小孔を形成するとともに該小孔の外側に位置してルーバーを、インナパイプの周方向が開口するようにしてインナパイプに設けた消音器において、前記ルーバーを形成する上壁部が、インナパイプの周方向における中央部においてインナパイプ側と反対側へ突出する凸状に曲折されていることを特徴とする消音器。
- 前記上壁部が、インナパイプと略同心の円弧状に曲折されている請求項5記載の消音器。
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