JP3937922B2 - 燃焼機器の安全制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃焼装置を有するボイラなどの燃焼機器の安全制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1995年の阪神大震災を契機として、地震発生時の火災防止対策が益々重要視されてきている。たとえば、ボイラにおいては、燃焼装置として燃料を燃焼させて加熱するバーナが設けられているため、地震発生時には、燃焼を停止させて、火災の原因とならないようにする必要がある。そこで、前記ボイラでは、地震を感知する感震センサを設けることが推奨されており、この感震センサにより地震を感知したとき、燃料の供給を強制的に停止し、燃料の流出を防止するようにしている。すなわち、燃料の供給を強制的に停止することにより、火炎を消失させて失火状態とし、この失火状態の検出により、燃焼停止制御を行うようにしている。
【0003】
この構成においては、前記感震センサが所定の強さ以上の震動をすべて感知する構造となっているため、地震によるものではなく、たとえば人が誤って前記感震センサに接触したり、物が倒れて前記感震センサに接触した場合も、前記感震センサが震動を感知して燃焼が停止することがある。この燃焼停止は、本来必要のないものであり、前記ボイラが停
止して、蒸気の供給が長時間止まると、その蒸気を使用している機器,たとえば工場の生産ラインも停止してしまうことになり、多大な損失を生じることがある。また、逆に、前記感震センサが故障していると、地震が発生したとき、前記ボイラの燃焼を停止させることができず、火災の原因となる危険性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、地震発生時の安全性を確保すると共に燃焼機器の停止に伴う経済的損失を極力少なくすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、燃焼機器への通電が停止されると燃焼を停止する第一制御手段と、前記燃焼機器に設けた感震センサが所定強さ以上の震度を感知したとき燃焼を停止する第二制御手段と、前記感震センサにより所定強さ以上の震度を感知したとき同感震センサ以外の情報に基づいて地震かどうかを判定する地震判定手段と、この地震判定手段が地震発生なしと判定したとき安全点検指示信号または燃焼機器の燃焼再開信号を生成する第三制御手段を備えたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、感震センサ以外の情報が他の燃焼機器からの情報であることを特徴としている。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2において、他の燃焼機器が同じ燃焼機器設置室内の燃焼機器であることを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この発明に係る安全制御システム(以下、「本安全制御システム」と云う。)は、燃焼装置を内臓または付設したボイラなど燃焼機器単体に適用されるし、複数の燃焼機器とこれら燃焼機器を管理する管理装置とからなるシステムにも適用される。
【0007】
本安全制御システムの第一の実施の形態は、燃焼機器への通電が停止されると燃焼を停止する第一制御手段と、感震センサが所定強さ以上の震度を感知したとき燃焼を停止する第二制御手段と、感震センサにより所定強さ以上の震度を感知したとき同感震センサ以外の情報に基づいて地震かどうかを判定する地震判定手段と、地震判定手段が地震発生なしと判定したとき安全点検指示信号または燃焼機器の燃焼再開信号を生成する第三制御手段とにより、地震発生時の安全性と燃焼機器の停止による経済的損失を極力防止する。
【0008】
ここにおいて、前記第一制御手段としては、地震などによって送電線が切断されるなどの障害により燃焼機器への通電が停止したとき、燃料遮断弁を閉じることで燃焼を停止する安全制御回路であり、燃焼機器の制御器に含まれる。ここにおける燃焼停止とは、停止状態のインターロック(停止状態をロック)であり、手動またはロック解除信号によりロックが解除される。なお、第一制御手段としては、一時的な停電(たとえば、0.5sec以下の瞬時停電)の場合、瞬時停電と判断したときは燃焼を自動的に再開するものであってもよい。
【0009】
前記感震センサは、所定強さ以上、例えば震度5以上の震度を感知すると地震を感知した旨の情報(以下、「地震感知情報」と云う。)を前記燃焼機器の制御器へ出力し、この制御器内に備える第二制御手段が前記燃焼機器(以下、「当該燃焼機器」と云う。)の燃焼を停止するものである。ここにおける燃焼停止も前記第一制御手段によるものと同様なロック状態とされる。この地震感知情報を出力することを感震センサの作動とも云う。前記感震センサは、全ての前記燃焼機器に内臓されるか、同燃焼機器外の近接または所定距離離れた位置に配置される。
【0010】
また、前記地震判定手段は、前記感震センサ以外の情報に基づき地震かどうかを判定する。前記地震判定手段の一実施形態としては、保守管理契約者の燃焼機器を管理する保守管理者(通常は保守管理業者)が有する管理装置に備えられるものである。この管理装置と前記燃焼機器とは通信手段にて接続される。前記地震判定手段の他の実施形態としては前記燃焼機器の制御器内に備えられる。後者の実施の形態においては、複数の前記燃焼機器同士が通信手段にて接続され、相互に情報を送受するように構成するので、前記管理装置を必ずしも必要とせず、省略することができる。なお、保守管理契約者とは、燃焼機器の保守管理を保守管理者に対し契約により委託したものを云う。
【0011】
前記感震センサ以外の情報としては、同じ前記管理装置によって管理され,かつ同じ燃焼機器設置室(燃焼機器がボイラであればボイラ室)内に設置される他の燃焼機器の感震センサからの情報,すなわち地震感知情報の有無情報とする。前記感震センサ以外の情報としては、前記管理装置が管理する所定区域内の他の燃焼機器とすることもできる。また、感震センサ以外の情報としては、感震センサが作動した燃焼機器(当該燃焼機器)に備えられる燃料(油またはガス)漏れセンサによる燃料漏れ発生情報とすることもできる。
【0012】
前記地震判定手段による地震判定ロジックは、感震センサが作動した燃焼機器の感震センサによる地震感知情報が他の情報によれば誤動作であると考えて間違ければ地震発生なしと判定し、誤動作でないと考えて間違えなければ地震発生と判定するよう構成される。例えば、同じ燃焼機器設置室内の他の全ての燃焼機器が地震感知情報を出力しているとき地震と判定する。ただし、感震センサの誤動作が前記所定区域内の複数の燃焼機器において同時に発生することはまれであること、また前記所定区域内において震度のバラツキがあり、全ての前記感震センサが作動しない場合も考えられることから、全ての前記燃焼機器でなく、所定割合または所定数(当該燃焼機器を除く1以上)の前記燃焼機器が作動したとき地震と判定するようにすることもできる。
【0013】
さらに、前記第三制御手段について説明する。前記第三制御手段は、前記管理装置の制御器内に設けられ、前記地震判定手段の判定情報に基づき、つぎのような処理を行う。前記地震判定手段が地震でないと判定したとき、安全点検指示信号を生成し、当該燃焼機器の制御器や当該燃焼機器とは別に設けた表示手段(例えば表示盤や保守管理契約者の所有する図示しない管理装置)へ送出して、保守管理契約者に通報する。この通報に基づき、保守管理契約者は異常がないかを確認して、異常がないことを確認して当該燃焼機器の燃焼運転を再開する。前記安全点検指示信号には、地震発生情報を含ませることができる。また、この安全点検指示信号は、たとえば電子メールで、保守管理契約者が携帯するPHS(Personal Handyphone System)や携帯電話へ送信することもできる。
【0014】
前記の実施の形態においては、前記第三制御手段は、前記地震判定手段が地震でないと判定したとき安全点検指示信号を当該燃焼装機器の制御装置へ送出するよう構成しているが、当該燃焼機器の燃焼再開信号を生成し、当該燃焼機器へ送信するように構成することができる。この燃焼再開信号とは、前記第一制御手段および第二制御手段による燃焼停止のロックを手動によらず自動的に解除することができる信号を意味する。この場合、前記安全点検指示信号と地震発生なしの地震判定情報とを併せて送信することが望ましい。
【0015】
つぎに、本願発明の他の実施の形態を説明する。この実施の形態は、複数の前記燃焼機器同士を通信手段にて接続し、相互に情報を送受するように構成し、前記管理装置を設けないものである。この実施の形態においては、前記第一乃至第三制御手段および地震判定手段は、各燃焼機器の制御器に備えられる。
【0016】
以上のように、前記構成によれば、地震発生時の安全性を確保すると共に燃焼機器の停止に伴う経済的損失を極力少なくすることができる。
【0017】
【実施例】
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施例においては、この発明をボイラに適用した実施例について説明する。この発明に係る実施例においては、保守管理者は、管理対象機器としてのボイラの所有者または使用者(以下、「保守管理契約者」と云う。)と有償の保守管理契約を結ぶ。この保守管理契約は、管理対象機器の性能維持,機能維持および異常復旧や予防保全のための診断を行う内容になっている。
【0018】
まず、この発明を実現するシステムの概略構成を図1に基づいて説明する。図1に示すように、管理対象機器としてのボイラ1,1,…は、バーナ2,2,…および制御器3,3,…を備えている。これらの各ボイラ1には、給水ライン(図示省略),燃料供給ライン(図示省略)および蒸気ライン(図示省略)がそれぞれ接続されている。そして、前記各ボイラ1は、前記各制御器3により、予め設定されたプログラムにしたがってその運転が制御されるようになっている。また、前記各ボイラ1は、地震を感知するための感震センサ4,4,…をそれぞれ備え、これらの各感震センサ4は、前記各制御器3に信号線(符号省略)を介してそれぞれ接続されている。
【0019】
また、前記各ボイラ1の保守管理を行う管理拠点として、メンテナンス拠点5,5,…とこれらの各メンテナンス拠点5のバックアップを統合して行う管理センター6が設けられている。前記各メンテナンス拠点5は、管理区域7,7,…ごとにそれぞれ設けられており、前記各メンテナンス拠点5には、前記各ボイラ1の運転情報を管理するための管理装置として、第一管理装置8,8,…がそれぞれ設置されている。すなわち、前記各メンテナンス拠点5は、担当の前記各管理区域7内に設置されている複数の前記各ボイラ1の保守管理をそれぞれ行うようになっている。また、前記管理センター6は、1つ設けられており、前記管理センター6には、前記各ボイラ1の運転情報を管理するための管理装置として、第二管理装置9が設置されている。
【0020】
そして、前記各ボイラ1と前記各第一管理装置8とが、通信手段10を介して相互に通信可能に接続されている。すなわち、前記各ボイラ1における前記各制御器3には、第一モデム11,11,…が信号線(符号省略)を介してそれぞれ接続されており、一方前記各第一管理装置8には、第二モデム12,12,…が信号線(符号省略)を介してそれぞれ接続されており、前記各第一モデム11と前記各第二モデム12とが、一般電話回線網13を介してそれぞれ接続されている。したがって、前記通信手段10は、前記各第一モデム11,前記各第二モデム12および一般電話回線網13により構成されており、前記各ボイラ1の運転情報が、自動的にあるいは前記各第一管理装置8からの要求信号に応じて、前記各第一管理装置8へ送信されるようになっている。
【0021】
また、前記第二管理装置9が、前記各ボイラ1および前記各第一管理装置8と前記通信手段10を介して相互に通信可能に接続されている。すなわち、前記第二管理装置9には、第三モデム14が信号線(符号省略)を介して接続されており、この第三モデム14は、前記各第一モデム11および前記各第二モデム12と前記一般電話回線網13を介して接続されている。したがって、前記通信手段10は、前記第三モデム14も含み、前記各第一管理装置8が受信した前記各ボイラ1の運転情報は、前記第二管理装置9へ転送可能となっているとともに、前記第二管理装置9からの要求信号に応じて、前記各ボイラ1から前記第二管理装置9へ前記各ボイラ1の運転情報が送信されるようになっている。前記各管理装置8,9へ送信された前記各ボイラ1の運転情報は、前記各管理装置8,9に蓄積される。ここで、前記各第一管理装置8における運転情報の蓄積は、記憶容量の関係から所定期間(たとえば、1日)に限られており、この所定期間ごとに、前記各第一管理装
置8に蓄積された前記各ボイラ1の運転情報が、前記第二管理装置9へ転送される。
【0022】
前記各制御器3は、各ボイラ1への通電が停止されると各ボイラの燃焼を停止する第一の制御手段と、各ボイラ1の前記感震センサ4が地震を感知した旨の情報(以下、「地震感知情報」と云う。)を各制御器3が受信したとき各ボイラの燃焼を停止する第二の制御手段とを備え、これらの手段をマイクロコンピュータ(図示省略)を制御するソフトウエアにより実現している。
【0023】
また、前記第一管理装置8は、あるボイラ1の地震感知センサ4から地震感知情報を受信したとき、当該作動地震感知センサ4以外の地震感知センサ4からの情報に基づいて地震かどうかを判定する地震判定手段と、この地震判定手段が地震でないと判定したとき安全点検指示信号を前記第一管理装置8の管理区域内の全てのボイラ1に対して送出する第三制御手段とを備え、これらの手段をマイクロコンピュータ(図示省略)を制御するソフトウエアにより実現している。また、前記第二管理装置9は、前記第一管理装置8から運転情報が転送されてきたときに前記第一管理装置8が行う機能を代行可能なように構成されている。
【0024】
つぎに、前記構成における保守管理方法の具体的内容について説明する。前記運転情報としては、異常発生データ,運転データ,管理データ等が含まれる。前記異常発生データは、前記各ボイラ1のうちいずれかのボイラ1において異常が発生した場合、自動的に送信されるもので、異常データおよび予知データがある。前記異常データは、実際に異常が発生して前記ボイラ1が停止したことを知らせるものであり、たとえば前記感震センサ4の作動や不着火発生や低水位発生が、これに該当する。一方、前記予知データは、前記ボイラ1を直ちに停止させる必要はないが、近日中に異常が発生して前記ボイラ1が停止する可能性が高い状態になっていることを知らせるものであり、たとえば給水ポンプ能力低下が、これに該当し、給水ポンプの能力が低下すると、低水位が発生しやすくなる。また、前記運転データとしては、着火回数や燃焼時間等のデータがあり、前記管理データとしては、運転効率や水管温度等のデータがある。
【0025】
前記ボイラ1からの前記異常発生データを受信したとき、その保守管理を担当している前記メンテナンス拠点5は、受信した前記異常発生データの内容を解析し、この解析結果に基づいて、サービス員の派遣または前記ボイラ1の管理担当者へ復旧の指示を行う。ここで、平日の昼間は、前記メンテナンス拠点5が、前記ボイラ1から送信された前記異常発生データに基づいて対応し、平日の夜間および休日は、前記管理センター6が、前記メンテナンス拠点5における前記第一管理装置8から転送された前記異常発生データに基づいて対応する。前記管理センター6が対応する場合、電話による指示で復旧が可能であれば、前記管理センター6が前記ボイラ1の管理担当者へ復旧を指示し、サービス員の派遣が必要であれば、前記管理センター6から前記メンテナンス拠点5における担当のサービス員へ緊急連絡を行い、担当サービス員が対応する。したがって、1日24時間の対応を最少の人員で行うことができるようになっている。
【0026】
また、前記各ボイラ1における予防保全のための診断を行うに際しては、前記各メンテナンス拠点5は、過去の前記異常発生データの履歴に加えて、前記運転データおよび前記管理データを前記通信手段10を介して入手し、この入手した情報を解析する。そして、前記運転データおよび前記管理データの集計を定期的(たとえば、1ヶ月ごと)に行い、その解析結果や熱収支報告を定期報告書(月報)として、前記保守管理契約者へ送付する。たとえば、運転効率,蒸発量,燃料使用量等を報告する。また、前記定期報告書の送付は、郵送,ファクシミリ,電子メール等により行われる。
【0027】
さらに、前記運転情報として、前記各ボイラ1から地震感知情報を受信した場合について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。今、あるボイラ1の感震センサ4が作動したとする(このボイラ1を以下、「当該ボイラ」と云う。)。
【0028】
まず、前記感震センサ4が作動したので、当該ボイラ1の制御器3は当該ボイラ1の燃焼を停止する。
【0029】
一方、当該ボイラ1を管理する管理装置8は、ステップS1において、前記第一管理装置8が当該ボイラ1とそれ以外の前記各ボイラ1からの地震感知情報を受信したかどうかを判定する。
【0030】
地震感知情報を受信した場合(「YES」の場合)は、ステップS2へ移行し、地震感知情報を前記管理センター6へ転送するかどうかを判定する。すなわち、前記第一管理装置8における通信設定が夜間対応等のために転送に設定されているかどうかを判定する。このステップS2において、前記管理センター6への転送は行わず、前記メンテナンス拠点5が対応する場合(「NO」の場合)は、ステップS3へ移行する。
【0031】
そして、このステップS3において、前記管理区域7内の当該ボイラ1を含む所定区域内における複数の前記各ボイラ1のうち所定数の前記各ボイラ1から地震感知情報を受信したかどうかを判定する。所定数である場合(「YES」の場合)は、ステップS4へ移行して、地震が発生したと判定し、つぎのステップS5,ステップS6およびステップS7へ移行して、地震発生時の対応を行う。
【0032】
ステップS5においては、地震が発生した旨の地震発生情報と、前記燃料供給ラインに異常がないかどうかなどの点検を指示する安全点検指示情報とが、アラーム通報として、前記所定区域の各ボイラ1の制御器3へ送信され、制御器1は表示器(図示省略)へ地震の発生と安全点検確認の必要性を表示する。同時に、このアラーム通報は、電子メールで前記管理担当者の携帯電話へ送信される。
【0033】
つぎに、ステップS6においては、地震感知情報を送信していない前記ボイラ1に対して前記第一管理装置8から停止指示信号を送信し、強制的に燃料の供給を停止して燃焼停止状態とする。これは、地震感知情報を送信していない前記ボイラ1の感震センサ4が地震にも拘わらず正常に動作しなかったと判定して、安全のために燃焼停止状態とするものである。
【0034】
一方、前記ステップS3において当該ボイラ1からのみ地震感知情報を受信した場合(「NO」の場合)は、ステップS7へ移行し、前記感震センサ4の誤動作か,地震以外の震動を感知したものとして、地震は発生していないと判定する。そして、つぎのステップS8へ移行し、前記メンテナンス拠点5の前記第一管理装置8は、地震感知情報を送信してきた前記ボイラ1に対して地震発生なし情報と安全点検指示信号(情報)とを送信する。これらの情報に基づき当該ボイラの保守管理契約者は、安全を確認して燃焼停止のロックを解除して当該ボイラ1の燃焼を再開することができる。
【0035】
ところで、前記ステップS2において、前記管理センター6へ地震感知情報を転送し、前記管理センター6が対応する場合(「YES」の場合)は、ステップS9へ移行し、前記管理センター6へ地震感知情報の転送を行う。そして、地震感知情報の転送を受けた前記管理センター6は、前記ステップS3からステップS8までの処理を前記メンテナンス拠点5と同様の処理フローにて行う。
【0036】
以上のように、前記構成によれば、人が誤って前記感震センサ4に接触したり、物が倒れて前記感震センサ4に接触した場合には、それを地震と区別して判定することができ、地震が発生したかどうかを正確に判定することができる。その結果、地震発生による安全を確保しつつ、不必要なボイラ1の燃焼停止を防止できるものである。なお、強度の地震発生により、前記ボイラ1への通電が遮断された場合には、自動的に燃料弁が遮断されるので、安全性が確保される。
【0037】
また、前記各第一管理装置8により地震の発生を判定することにより、地震が発生した地域の広さを特定することができ、広さに応じて、地震発生時の対応の内容や対応に必要なサービス員の人数等も適切に判断することができる。そして、平日の昼間は、前記各第一管理装置8で地震発生情報を受信して前記各メンテナンス拠点5が対応し、平日の夜間および休日は、前記第二管理装置9で地震発生情報を受信して前記管理センター6が対応し、1日24時間の対応を最少の人員で行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
この発明によれば、地震発生時の安全性を確保すると共に燃焼機器の停止に伴う経済的損失を極力少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明におけるシステムの概略構成を示す説明図である。
【図2】 この発明における地震感知情報を受信した場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0039】
【符号の説明】
1 ボイラ(燃焼機器)
4 感震センサ
5 メンテナンス拠点(管理拠点)
6 管理センター(管理拠点)
8 第一管理装置(管理装置)
9 第二管理装置(管理装置)
10 通信手段
Claims (3)
- 燃焼機器1への通電が停止されると燃焼を停止する第一制御手段と、前記燃焼機器1に設けた感震センサ4が所定強さ以上の震度を感知したとき燃焼を停止する第二制御手段と、前記感震センサ4により所定強さ以上の震度を感知したとき同感震センサ4以外の情報に基づいて地震かどうかを判定する地震判定手段と、この地震判定手段が地震発生なしと判定したとき安全点検指示信号または前記燃焼機器1の燃焼再開信号を生成する第三制御手段を備えたことを特徴とする燃焼機器の安全制御システム。
- 感震センサ4以外の情報が他の燃焼機器1からの情報であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼機器の安全制御システム。
- 他の燃焼機器1が同じ燃焼機器設置室内の燃焼機器1であることを特徴とする請求項2に記載の燃焼機器の安全制御システム。
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