JP3937095B2 - 酸性乳飲料の製造方法 - Google Patents

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本発明は、酸性乳飲料の製造方法に関する。特には、発酵乳または乳酸菌飲料といった発酵型の酸性乳飲料と、発酵を行わずに乳原料にクエン酸等を添加した酸性乳飲料とを組み合わせたタイプの酸性乳飲料の製造方法に関する。
酸成分と乳成分とを含有する酸性乳飲料としては、一般に、下記の2つのタイプのものが知られている。これら酸性乳飲料には、クエン酸などの有機酸や果汁が配合され、通常は、さらに甘味料、色素、香料などが配合される。
(1)脱脂粉乳,脱脂乳,全粉乳,脱脂加糖練乳,牛乳等の乳原料を用い、乳酸菌や酵母等のスターターを接種して発酵させたもの、すなわち発酵乳または乳酸菌飲料といった発酵型の酸性乳飲料。なお、一般に、発酵乳とは、無脂乳固形分が3.0%以上でっあって1mlあたりの乳酸菌数が千万個以上のもの、すなわち、ヨーグルトなどである。一方、乳酸菌飲料とは、無脂乳固形分が3.0%以下でっあって1mlあたりの乳酸菌数が百万個以上のもの、すなわち、発酵乳原液またはカード(curd)から希釈した乳飲料である。
(2)乳酸発酵を行わずに上記乳原料に、有機酸、果汁等の酸成分を加えたもの、すなわち、非発酵型の酸性乳飲料。
従前より、これらいずれの酸性乳飲料についても、酸によって凝固した乳蛋白が保存中に沈殿や分離を起こし易いという問題があった。これは乳蛋白(カゼイン)の等電点がpH4.6付近にあり、酸成分によりカゼイン粒子が凝集沈澱するためである。
そこで、従来、乳成分を安定に保持すべく、水溶性ヘミセルロース(水溶性大豆多糖類)、ペクチン、アルギン酸プロピレングリコールエステル、セルロース粉末等の安定剤を配合することが広く行われており、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩を配合する検討も種々なされている(特開2002−171902,特開平8−280366,特開平8−208701など)。
特開2002−171902 特開平8−280366
近年、消費者の多様な嗜好やニーズに合わせて多様な酸性乳飲料の開発が試みられている。その中で、例えば、発酵乳または乳酸菌飲料と、非発酵型の酸性乳飲料とを混合して新規の酸性乳飲料を得るといったことも検討されている。
ところが、このようなタイプの酸性乳飲料であると、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩などの安定剤を用いた場合にも、充分な安定化が得られないことが多かった。安定剤を多量に用いることも考えられるが、コストが増大する他、粘度が増加するなど食感や喉ごし感等に悪影響を与える。また、複雑な工程により安定化を行うことも考えられるが、製造コストの増加を招いてしまう。
そこで、本件発明者らは、安定剤の種類や組み合わせ、さらに添加方法といった、あらゆる方策について鋭意検討を行うとともに、その簡略化について検討した。その結果、1種のカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩のみを安定剤として用い、発酵型乳酸菌飲料と、非発酵型酸性乳飲料とに予め適当な比率で添加・混合しておくという、安価かつシンプルな方法によって乳化状態の安定化を達成するに至った。
以上のように、本発明は、発酵乳または乳酸菌飲料といった発酵型の酸性乳飲料と、非発酵型の酸性乳飲料とを組み合わせた酸性乳飲料を製造する方法において、乳化・分散状態の安定化を容易に達成できるものを提供しようとする。
本発明の酸性乳飲料の製造方法は、乳固形分が1〜8%、かつpHが3.0〜6.5の酸性乳飲料を製造する方法であって、乳化状態を安定化させる安定剤として、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩を所定分量だけ用いるとともに、乳原料及び酸からなる第1乳成分水溶液と、乳原料を発酵させた生成物からなる第2乳成分水溶液とをそれぞれ別個に調製し、この際、前記カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩を、前記第1乳成分水溶液中に60〜80%が含まれ、前記第2乳成分水溶液中に20〜40%が含まれるように配分しておき、この後、前記第1乳成分水溶液と前記第2乳成分水溶液とを混合して均質化することを特徴とする。
用いるカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩は、好ましい態様によると、エーテル化度が0.7〜1.0であって、かつ、2%水溶液粘度が20〜1000mPa・sである。また、好ましい態様によると、酸性乳飲料中の濃度が0.1〜2.0重量%である。
発酵乳または乳酸菌飲料といった発酵型の酸性乳飲料と、非発酵型の酸性乳飲料とを組み合わせた酸性乳飲料を製造するにあたり、保存中に沈澱・分離・凝集が実質上生じない、乳化・分散状態の安定した酸性乳飲料製品を容易に得ることができる。
本発明の製造方法に用いる乳原料は、脱脂粉乳,脱脂乳,全粉乳,脱脂加糖練乳といった非発酵の乳製品、または牛乳、加工乳等の液状乳などである。場合によっては、豆乳等を配合することもできる。
本発明の製造方法では、このような乳原料と酸性物質とが配合された第1乳成分水溶液が調製される。酸性物質は、配合する果汁等に含まれるものであっても良く、また、食品添加物用化学品もしくは酸味調製剤としての酸と、酸味の果汁等とを組み合わせて配合しても良い。このような酸としては、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、酢酸、アジピン酸等の有機酸が挙げられ、果汁としては、リンゴ、オレンジ、ブドウ、グレープフルーツ、アセロラ、ストロベリー、パインあるいはレモン等が挙げられる。第1乳成分水溶液には、必要により適宜、他の果汁や、ブドウ糖、菓糖、ショ糖、麦芽糖(マルトース)、各種の還元糖、異性化糖、オリゴ糖等の糖類化合物や水飴、上記酸性物質以外のpH調製剤、各種色素、香料、油脂等を配合しておくことができる。第1乳成分水溶液としては、酸性乳タイプの各種の市販清涼飲料水に相当するものを用いることができる。なお、第1乳成分水溶液のpHは上記酸性物質等により3.0〜6.5、好ましくは3.0〜5.5の範囲に調整される。
本発明の製造方法では、また、上記乳原料を発酵させた乳発酵品からなる第2乳成分水溶液が調製される。ここで用いる乳発酵品としては、発酵乳または乳酸菌飲料と呼ばれる、あらゆる製品を用いることができる。第2乳成分水溶液は、例えば、上記乳原料のいずれかまたは組み合わせを、乳糖資化性細菌の単独または混合混合培養物(スタータ)により発酵させた上で、得られたカード(curd)を、ホモジナイザーにより細かく分散させたものである。ここで、乳糖資化性細菌は、例えばLactobacillusacidophilus, L. bulgaricus, Streptococcus lactis, S. cremoris, Leuconostoc citrovorum等である。第2乳成分水溶液には、各種色素、香料、油脂等を配合しておくことができ、場合によっては、上記の各種酸性物質や果汁または糖類などを配合させておくことができる。第1乳成分水溶液のpHは、一般に、3.0〜6.5、好ましくは3.0〜5.5である。
本発明の酸性乳飲料の製造方法において、乳化・分散状態を安定化させるために用いるカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩は、好ましい態様によると、エーテル化度が0.7〜1.0、好ましくは0.75〜0.95であって、かつ、2重量%水溶液の粘度(BM型回転粘度計、25℃、絶乾重量基準)が20〜1000mPa・s、好ましくは50〜1000mPa・sのものである。このような特性のカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩を用いることにより、pH3.0〜6.5、特には3.0〜5.5の領域で、タンパク質の正の荷電基と結合して負電荷をもった分散系を形成するため、沈澱および上澄み分離が抑えられた安定した酸性乳飲料が得られる。上記カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩は、製品としての酸性乳飲料中に好ましくは0.1〜2.0重量%の含量で含まれるように添加される。0.1重量%未満では安定性の不足により乳蛋白沈殿の発生を充分に抑制できない場合もあり、逆に2.0重量%を超えると場合によってはゲル化の懸念が生じる。
本発明の製造方法においては、安定剤としての上記カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩が、第1乳成分水溶液中に60〜80重量%、第2乳成分水溶液中に20〜40重量%だけ含まれる配分比率にて、それぞれに添加され、均質に溶解される。カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩は、上記の第1及び第2乳成分水溶液を調製する際に、他の成分とともに投入して撹拌・溶解しても良く、他の成分を撹拌・混合した後に、水溶液または粉末の形態で添加して均質に溶解しても良い。第1及び第2乳成分水溶液へのカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩の配分比が、上記の範囲を外れると、乳化状態を安定化させる効果が不充分となる。
第1乳成分水溶液と、第2乳成分水溶液とは、上記のように調製した後に混ぜ合わされ、濾過、均質化、殺菌、充填等の工程を経て、酸性乳飲料製品とされる。
本発明の方法により製造する酸性乳飲料は、pHが3.0〜6.5、好ましくは3.0〜5.5であって、爽快な酸味のある飲料である。また、乳固形分が1〜8重量%である。乳固形分が1重量%未満であると、酸性乳飲料としての食味や栄養分の観点から好ましくなく、8重量%を越えると飲料としての流動性を確保するのが困難である。
本発明の製造方法において、第1乳成分水溶液の乳固形分と、第2乳成分水溶液の乳固形分との比率は、1/9〜9/1の範囲内であるのが好ましい。この範囲を外れると、2種の乳成分水溶液の組み合わせによる食味等の発現効果を損なうだけでなく、乳化状態を安定させる効果も不充分となる。
次に、本発明の実施例及び比較例について、脱脂粉乳及びクエン酸を含む水溶液と、脱脂粉乳を乳酸菌発酵した発酵乳とを混合する場合を例にとり説明する。
<酸性乳飲料の製造>
試験・評価用の酸性乳飲料の調製は、以下のようにして行った。
(1) フラスコ中の脱脂粉乳の水溶液に乳酸菌Lac. helveticus β-1を加えた後、フラスコに綿栓をしてアルミホイルを被せた。そして、37℃で18〜20時間発酵を行うことで、乳固形分20重量%の乳酸菌発酵乳を得た。
(2) 一方、2リットルのビーカー中で、脱脂粉乳を水に溶いて500gの脱脂粉乳水溶液とした。この後、所定のカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩を水に溶解した300gの水溶液と、砂糖50gを50gの水に溶解した水溶液とを、この順で逐次添加し、均一になるまで撹拌した。次いで、ビーカー中の溶液を10℃に冷却してこの温度に保ちつつ、プロペラ型撹拌翼により600rpmで撹拌しながら、100gの4%クエン酸水溶液(予めクエン酸4.0gを水に溶解しておいた100gの水溶液)を、30秒で加えた。また、クエン酸水溶液を加え終わった後も、同様の撹拌を1分間続けた。
(3) 上記(1)で得られた乳酸菌発酵乳900gに、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩の水溶液100gを加えて混合した。
(4) 上記(3)で得られた1000gの水溶液(第乳成分水溶液)を10℃に冷却し、上記(2)で得られ10℃に保たれた1000gの水溶液(第乳成分水溶液)と混合した。すなわち上記2リットルのビーカー中に加えた。そして、プロペラ型撹拌翼により600rpmで1分間撹拌した。
(5) 引き続き、目開き74μmのろ布(ポリエステル平織り)で濾(ろ)過した。次いで、ホモジナイザーにより150気圧で均質化処理を行ってから、90℃まで昇温し、この温度で10分間保持することで加熱殺菌処理を行った。この後、ビーカーを氷水に漬けて10℃まで冷却した上で、100mlを目盛り付き試験管に採取し、栓をしてから試験管立てに差し込み、10℃の恒温器中、1週間自然放置した。
<カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩(CMC−Na)の評価>
上記製造処方で用いたカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩について、エーテル化度及び2%水溶液粘度の測定を、以下のようにして行った。
エーテル化度:灰化測定法を用いた。詳しくは、約1g(絶乾重量)の粉末試料を精秤し、ろ紙に包んで磁性ルツボ中に入れ、600℃で充分に灰化させた。次いで、生成した水酸化ナトリウムを、0.1N硫酸により、フェノールフタレインを指示薬として中和滴定し、次式により算出した。
エーテル化度=162×A/(1000−80×A)
ここで、Aは、滴定に要した0.1N硫酸のml数をその力価により補正したものである。
2%水溶液粘度:105℃2時間の乾燥により水分含量を測定しておく。そして、約5gの試料をトールビーカーにとり、水分含量補正後の重量(絶乾重量)を基準として2重量%となるように水を加え、一昼夜放置後、さらにマグネチックスターラーで約5分間撹拌して、均一な液とする。30分間25℃の恒温水槽に静置後、BM型粘度計により回転数60rpmnでローターを回転させ、3分後の読みから粘度を測定した。
<酸性乳飲料の評価>
前述のように1週間放置した後、乳酸菌飲料の状態について、目盛り付き試験管中に静置したまま、肉眼で観察を行った。そして、目盛り付き試験管中の100mlの溶液につき、上澄み部分の量、及び、沈澱部分の量を、試験管の目盛りから読み取った。また、上澄み及び沈澱以外の部分について異常がないかを肉眼により観察して評価した。そして、全く異常が見られず均一に分散している場合を「異常なし」、これよりは均一性に劣るが特に凝集状の浮遊物といった不均一性も見られない場合を「特になし」、凝集状の浮遊物が多少なりとも認められる場合を「凝集気味」とした。
<酸性乳飲料の製造条件設定、及び評価結果>
酸性乳飲料を作製して得られた結果について、添加するカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩その他の製造条件とともに、下記表1にまとめて示す。
下記表において、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩(CMC−Na)の添加量は、酸性乳飲料中の重量%であり、ここでのCMC−Naの量は絶乾重量ベースである。すなわち、水分を除いたCMC−Naの重量に基づいて計算されている。なお、乳固形分の配分比、及び、CMC−Naの配分比は、脱脂粉乳及びクエン酸を溶解した第1乳成分水溶液中に含まれる重量と、乳酸菌発酵乳からなる第2乳成分水溶液に含まれる重量との比率である。
Figure 0003937095
上記表中、各実施例の段の右端に示すように、所定のカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩(CMC−Na)を、第1乳成分水溶液と、第2乳成分水溶液とに適当な配分比でそれぞれに配合しておいたならば、良好な乳化安定性が得られた。乳固形分の値が2%である場合(実施例1〜4)、分離する上澄み部分は0.2体積%以下であり、また、沈澱部分は0.5体積%以下であった。また、乳固形分の値が2%である場合(実施例5〜8)にも、分離する上澄み部分は0.8体積%以下であり、また、沈澱部分は1.4体積%以下であった。また、いずれの場合にも、上澄み及び沈澱を除く部分については、乳化状態に何らの不均一も観察されなかった。
実施例1及び2の比較、実施例3及び4の比較、実施例5及び6の比較、及び、実施例7及び8の比較から知られるように、第1乳成分水溶液と第2乳成分水溶液との間のCMC−Naの配分比は、乳固形分配合比に近い値である方が、より良好な分散状態が得られる傾向にある。しかし、実施例2,4,6及び8の結果のように、CMC−Naの配分比が、乳固形分配合比のほぼ逆となっている場合にも、ある程度満足できる分散状態が得られた。特に、CMC−Naの2%水溶液粘度が820mPa・sと高めである実施例4及び8では、CMC−Naの配分比による影響は少なかった。
一方、実施例1と同様の条件で、CMC−Naの配分比だけを10/90とした比較例1では、乳固形分の配分比に比較的近い値であるにも関わらず、上澄み部分が0.9体積%、沈澱部分が0.8体積%と、実施例1〜4に比べて格段に大きい値となった。また、実施例5と同様の条件で、CMC−Naの配分比だけを10/90とした比較例6でも、乳固形分の配分比に比較的近い値であるにも関わらず、上澄み部分が2.4体積%、沈澱部分が1.0体積%と、実施例5〜8に比べて格段に大きい値となった。なお、比較例1及び6のいずれも、上澄み及び沈澱を除いた部分の均一性も実施例1〜8に比べて劣っていた。
また、実施例1と同様の条件で、CMC−Naを第1乳成分水溶液のみ、または第2乳成分水溶液のみに配合した比較例4〜5では、上澄み部分が3.0体積%以上、沈澱部分が1.3体積%以上となり、上澄み及び沈澱を除いた部分には、凝集状の不均一が観察された。また、実施例5と同様の条件で、CMC−Naを第1乳成分水溶液のみ、または第2乳成分水溶液のみに配合した比較例9〜10では、上澄み部分が5.5体積%以上、沈澱部分が4.3体積%以上となり、上澄み及び沈澱を除いた部分には、凝集状の不均一が観察された。
一方、比較例3は、実施例1と同様の条件で、「第1乳成分水溶液」の乳固形分をゼロとした場合、すなわち、脱脂粉乳を省いたものを「第1乳成分水溶液」としたものであり、比較例4は、実施例1と同様の条件で、「第2乳成分水溶液」の乳固形分をゼロとした場合、すなわち、発酵乳を省いたものを「第2乳成分水溶液」としたものである。比較例3〜4では、比較例5〜6に比べて良好であったものの、全ての評価項目において実施例1〜4に比べ格段に劣る結果となった。乳固形分が7%である比較例7〜8についても、対応する実施例5との関係で、比較例3〜4の場合とほぼ同様であった。

Claims (2)

  1. 乳固形分が1〜8%、かつpHが3.0〜6.5の酸性乳飲料を製造する方法であって、乳化状態を安定化させる安定剤としてエーテル化度が0.7〜1.0であって、かつ、2%水溶液粘度が20〜1000mPa・sであるカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩を用いるとともに、
    乳原料及び酸からなる第1乳成分水溶液と、乳原料を発酵させた生成物からなる第2乳成分水溶液とをそれぞれ別個に調製し、この際、前記カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩を、前記第1乳成分水溶液中に60〜80%が含まれ、前記第2乳成分水溶液中に20〜40%が含まれるように配分しておき、この後、前記第1乳成分水溶液と前記第2乳成分水溶液とを混合して均質化することを特徴とする酸性乳飲料の製造方法。
  2. 前記第1乳成分水溶液中の乳固形分と、前記第2乳成分水溶液中の乳固形分との重量比が1/9〜9/1であることを特徴とする請求項1記載の酸性乳飲料の製造方法。
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