JP3936808B2 - 皮膚刺激性の軽減方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、すぐれた美白作用と皮膚老化防止作用を併せ持ち、皮膚に総合的な美粧効果を付与し得ると共に、皮膚に対する刺激性が少なく安全性の高い皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
日焼け或いは加齢に伴って生ずる色素沈着、特にシミ・ソバカスの予防、症状改善を目的として、従来よりコウジ酸、アスコルビン酸誘導体、ハイドロキノン誘導体など種々の美白剤が提案され、これらを配合した皮膚外用剤が上市されている。しかしながら、それら従来の美白剤は、その美白効果が十分に発現し得る濃度まで配合した場合、毒性(皮膚刺激性)の点で問題を生ずる恐れがあることから、効果的な濃度まで配合することがしばしば困難である。
又近時皮膚外用剤活性成分には、美白のみならず、皮膚老化防止或いは保湿性向上などの効果を併有し、皮膚の全体的な健全化・健常化に寄与するものが求められているが、かかる要求に対して、従来の美白剤では当然ながら対応困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、既存の美白剤をその効果が有効に発揮される高濃度まで配合しても、その毒性(皮膚刺激性)の発現が少ない改良された処方からなる皮膚外用剤を提供することにある。
【0004】
本発明の他の目的は、美白効果と皮膚老化防止効果とを併せ持ち、かつ低刺激性であって、皮膚に総合的な美粧効果を付与し得る安全性の高い皮膚外用剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、コウジ酸及びその誘導体、アルブチン、アスコルビン酸及びその誘導体、エラグ酸、レゾルシノール誘導体、胎盤抽出物、ソウハクヒ抽出液及びユキノシタ抽出液から選ばれた美白剤の1種又は2種以上を含む皮膚外用剤に、米(但し、加工米を除く)抽出物の加水分解物が、美白剤に対して固形分重量比で20:1〜1:20の割合で配合されていることを特徴とする上記美白剤に起因する皮膚刺激性の軽減された皮膚外用剤である。
【0006】
上記の米抽出物加水分解物と美白剤とを併用配合してなる本発明の皮膚外用剤によれば、美白剤をその本来の効果が最大限に発揮される濃度まで配合しても、皮膚刺激性の発現が抑制され、安全性が大幅に改善されると共に、美白剤本来の美白作用と米抽出物加水分解物の示す老化防止作用とが相俟って、皮膚に総合的な美粧効果が付与される。
【0007】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明で用いる米抽出物加水分解物は、米(但し、加工米を除く)を水、アルコールなどの溶媒で抽出して得られる抽出物を、酸、アルカリ、酵素などで加水分解してなるオリゴペプチド、アミノ酸を主体とする組成物である。ここで用いる米には特に制限はないが、一般には精白米が好ましく、また米は破砕或いは粉末化せずにそのまま抽出に供するほうが、澱粉の混入が少なく、後の操作が容易となって好ましい。
【0008】
抽出に用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノールなどのアルコール類エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒等があり、それらはpH調整なしで、もしくは酸又はアルカリでpH調整を行った上使用される。
それらのうちでも、本発明に於いては、水又は水とアルコール類、水と多価アルコール類との混液の使用が好ましく、特にそれらをアルカリでpH7.5〜14、特に9〜12の範囲に調整したアルカリ性水性媒体の使用が最も好ましい。
【0009】
抽出温度、時間は、用いる溶媒等によって異なるが、一般には、4〜40℃で6時間〜7日程度であり、上記のアルカリ性水性媒体を用いる場合であれば4〜30℃で12〜36時間が好適である。
【0010】
ここに得られる米抽出物の加水分解は、酸、アルカリもしくは酵素を使用して行われるが、なかでも酵素による分解が、生成物の品質の均一性、工程管理の容易性等の観点から好ましい。
酸加水分解の場合、酸としては、塩酸、硫酸などを用い、抽出物のpHを5以下、特に4以下とした上、60〜90℃で、1〜6時間加熱すればよい。
また、アルカリ加水分解の場合は、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダなどを用いて抽出物のpHを9〜13に調整し、60〜90℃で1〜6時間加熱処理を行うのが一般的である。
【0011】
酵素による加水分解の場合、用いる酵素としては、アクチナーゼ類、ペプシンなどのペプシン類、トリプシンなどのトリプシン類、パパイン、キモパパインなどのパパイン類、グリシルグリシンペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、アミノペプチダーゼなどのペプチダーゼ類及びブロメラインなどが挙げられ、これらは通常2種以上が併用される。酵素を組合せ用いる場合、アクチナーゼとペプシン又はトリプシンとの組合せが最も好ましい。
【0012】
それら酵素による加水分解処理は、米抽出物100重量部に対して、酵素を通常0.0005〜0.05重量部、好ましくは0.001〜0.005重量部用い、使用した酵素の至適pH及び至適温度付近の条件にて1〜24時間反応させることによって行われる。
【0013】
ここに得られた米抽出物の加水分解物溶液は、一般にはpH4〜8に調整した上、そのまま、もしくはさらに濃縮により適宜の濃度に調整して、使用するか、場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法など常法に従って粉末化して使用される。
【0014】
本発明に於いて、上記の米抽出物加水分解物と組合せ用いる美白剤中、コウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレートなどのコウジ酸エステル類、或いはコウジ酸エーテル類が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸−2−リン酸エステル塩、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル塩などのアスコルビン酸エステル塩類(塩はナトリウム塩、マグネシウム塩など)、L−アスコルビン酸−2−グルコシド(2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)、L−アスコルビン酸−5−グルコシド(5−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)などのアスコルビン酸糖誘導体が、レゾルシノール誘導体としては、例えば4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等がある。又、ソウハクヒ抽出液、ユキノシタ抽出液、胎盤抽出物としては、化粧品公定書に収載されている化粧品配合グレードのものが好適に使用できる。
【0015】
それら美白剤のうちでも、特にコウジ酸、アルブチン、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム塩或いはL−アスコルビン酸−2−グルコシドを米抽出物加水分解物と組合せ用いた場合、それら美白剤の刺激性の低下により、安全性の高い化粧料の提供が可能となることはもとより、両成分の併用に基づく総合的美粧効果もまた顕著に発揮され好ましい。
【0016】
米抽出物加水分解物と上記の美白剤との配合比は、固形分重量比で20:1〜1:20の範囲であり、好ましくは10:1〜1:10、特に好ましくは5:1〜1:5の範囲である。米抽出物加水分解物に対する美白剤の配合比が1:20を上回ると米抽出物加水分解物による美白剤の刺激性低減効果が不十分となり、一方20:1を下回ると、美白効果の点で問題を生じ、総合的美粧効果得難くな
【0017】
本発明の皮膚外用剤中に於ける米抽出物加水分解物と美白剤の配合量は、上記の配合比の範囲で、米抽出物加水分解物の場合固形分として一般に0.0005〜5重量%、好ましくは0.005〜1重量%、又美白剤の場合一般に0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲である。
配合量が上記の範囲を下回ると、十分な美白・美肌化効果は得難く、一方上記の範囲を越えて配合しても、それ以上美粧効果の向上は見られないだけでなく、美白剤に基づく皮膚刺激の抑制が困難になることがあっていずれも好ましくない。
【0018】
本発明の皮膚外用剤は、化粧料、医薬部外品、医薬のいずれとしても使用可能であり、又その剤形としては、例えばクリーム、乳液、ローション、軟膏、パック、ハップ剤など用途、適用対象等に応じて適宜のものが採用できる。
【0019】
本発明の皮膚外用剤には、必須成分の米抽出物加水分解物及び美白剤の他に、通常皮膚外用剤に用いられる油性成分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、防腐殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、色素、香料等が必要に応じて適宜配合される。
【0020】
ここで、油性成分としては、オリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、ミンク油、タートル油等の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン等の炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノールステアリルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル等の合成エステル類が挙げられる。
【0021】
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩などのアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩などのカチオン界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N’N’−ジメチル−N’−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタインなどの両イオン性界面活性剤等が挙げられる。
【0022】
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸塩等がある。
【0023】
増粘剤としては、例えばトラガントガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸及びその誘導体、カルボキシビニルポリマー、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ビーガム、メチルポリシロキサン、デキストラン等がある。
【0024】
防腐殺菌剤としては、例えば尿素、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール等がある。
【0025】
粉体成分としては、例えば酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、シルクパウダー等がある。
【0026】
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル、パラメトキシ桂皮酸エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩,2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等がある。
【0027】
本発明の皮膚外用剤には、本発明の組合せ成分の有効性を損なわない範囲で、さらに皮膚活性成分を配合することができる。
かかるものとしては、例えばビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレートなどのビタミンE誘導体;ジイソプロピルアミンジクロロアセテート;γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸;クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸などのα−ヒドロキシ酸;ゲンチアナエキスなどの生薬抽出物等がある。
【0028】
次に、製造例、実施例及び試験例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下に於いて部とは重量部を意味する。
【0029】製造例1 米抽出物加水分解物溶液の調製
精白米100gを、0.25規定水酸化ナトリウム水溶液400mlに、室温で24時間浸漬した。次に、不溶物をろ過で除き、ろ液をアクチナーゼ、ペプシン及びトリプシンで順次処理した。酵素処理は、酵素を各々5mg使用し、各酵素の至適pHに於いて、夫々40℃に2時間保持することによって行った。
ここに得られた酵素処理液をろ過して、淡黄色透明の米抽出物加水分解物溶液(固形分含量:約0.5重量%、重量平均分子量:2500以下)250mlを得た。
【0030】
製造例2 米抽出物加水分解物溶液の調製
酵素として、ペプシンに代えてパパインを用いる他は製造例1と同様にして、米抽出物加水分解物溶液(固形分:約0.5重量%、重量平均分子量:2500以下)を得た。
【0031】製造例3 米抽出物加水分解物溶液の調製
精白米100gを、0.25規定水酸化ナトリウム水溶液400mlに、室温で24時間浸漬した。次に、不溶物をろ過で除き、ろ液を2規定水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整した後、80℃に2時間保持した。ここに得られた処理液をろ過して、淡黄色透明の米抽出物加水分解物溶液(固形分:約1.5重量%、重量平均分子量:2500以下)200mlを得た。
【0032】製造例4 米抽出物加水分解物粉末の調製
調製例1と同様にして調製した米抽出物加水分解物溶液200mlを凍結乾燥し、米抽出物加水分解物粉末約1.0gを得た。
【0033】実施例1 クリーム
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
ヘキサラン((株)テクノーブル製トリオクタン酸グリセリル)4.0
パラフィン 5.0
グリセリルモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレー 6.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
製造例1の米抽出物加水分解物溶液 20.0
コウジ酸 2.0
グリセリン 5.0
カルボキシメチルモノステアレート 0.1
メチルパラベン 0.1
モイストン・C((株)テクノーブル製、NMF成分) 1.0
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、混合攪拌した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合してクリームを調製した。
【0034】実施例2 乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン((株)テクノーブル製トリオクタン酸グリセリル)4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
メチルパラベン 0.15
エチルパラベン 0.03
[B成分]
製造例2の米抽出物加水分解物溶液 25.0
コウジ酸 2.0
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、混合攪拌した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を調製した。
【0035】実施例3 ローション
[成分] 部
製造例3の米抽出物加水分解物溶液 15.0
アルブチン 2.0
エタノール 10.0
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
香料 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してローションを調製した。
【0036】実施例4パック
[成分] 部
ポリビニルアルコール 15.0
ヒドロキシメチルセルロース 5.0
プロピレングリコール 5.0
エタノール 10.0
メチルパラベン 0.2
製造例4の米抽出物加水分解物粉末 1.0
L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム塩 2.0
香料 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してパックを調製した。
【0037】実施例5 クリーム
実施例1に於いて、コウジ酸2.0部の代わりにアルブチン2.0部を用いるほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
【0038】実施例6 クリーム
実施例1に於いて、コウジ酸2.0部の代わりにL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム塩2.0部を用いるほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
【0039】実施例7 クリーム
実施例1に於いて、コウジ酸2.0部の代わりにL−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部を用いるほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
【0040】実施例8 クリーム
実施例1に於いて、コウジ酸2.0部の代わりに4−n−ブチルレゾルシノール2.0部を用いるほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
【0041】実施例9 クリーム
実施例1に於いて、コウジ酸2.0部の代わりにエラグ酸2.0部を用いるほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
【0042】実施例10 クリーム
実施例1に於いて、コウジ酸2.0部の代わりに胎盤抽出物2.0部を用いるほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
【0043】実施例11 クリーム
実施例1に於いて、コウジ酸2.0部の代わりにL−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部とゲンチアナエキス((株)テクノーブル製、インフランAT、固形分含量2.3重量%)1.0部を用いるほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
【0044】比較例1 クリーム
実施例1のクリームの調製に於いて、米抽出物加水分解物とコウジ酸の代わりに、コウジ酸(2.0部)を単独で用いるほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
【0045】比較例2 クリーム
実施例5のクリームの調製に於いて、米抽出物加水分解物とアルブチンの代わりに、アルブチン(2.0部)を単独で用いるほかは実施例5と同様にしてクリームを調製した。
【0046】比較例3 クリーム
実施例6のクリームの調製に於いて、米抽出物加水分解物とL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム塩の代わりに、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム塩(2.0部)を単独で用いるほかは実施例6と同様にしてクリームを調製した。
【0047】比較例4クリーム
実施例7のクリームの調製に於いて、米抽出物加水分解物とL−アスコルビン酸−2−グルコシドの代わりに、L−アスコルビン酸−2−グルコシド(2.0部)を単独で用いるほかは実施例7と同様にしてクリームを調製した。
【0048】比較例5 クリーム
実施例8のクリームの調製に於いて、米抽出物加水分解物と4−n−ブチルレゾルシノールの代わりに、4−n−ブチルレゾルシノール(2.0部)を単独で用いるほかは実施例8と同様にしてクリームを調製した。
【0049】比較例6 クリーム
実施例9のクリームの調製に於いて、米抽出物加水分解物とエラグ酸の代わりに、エラグ酸(2.0部)を単独で用いるほかは実施例9と同様にしてクリームを調製した。
【0050】比較例7 クリーム
実施例10のクリームの調製に於いて、米抽出物加水分解物と胎盤抽出物の代わりに、胎盤抽出物(2.0部)を単独で用いるほかは実施例10と同様にしてクリームを調製した。
【0051】試験例1刺激性評価試験
眼粘膜刺激性試験の代替法である培養ウサギ角膜膜細胞(SIRC)を用いたニュートラルレッド取り込み試験により、各試料の刺激性を評価した。
【0052】
[試験方法]
SIRCを96穴マイクロプレートに5000個播種し、5%仔牛血清含有イーグル最少必須培地(MEM)で3日培養した後、これに各試料を、表1に示す濃度となるように添加して更に2日間培養した。次にSIRCを0.05%ニュートラルレッド(NR)含有イーグルMEM培地で3時間培養し、ここに得られたSIRCについてNRの取り込み率を求め、各試料の刺激性を評価した。
【表1】
【0053】
表1に於いて、OH、KA、AL、APM、AG、EA、BR及びPEとは、以下のものを意味する。
OH:製造例1の米抽出物加水分解物、KA:コウジ酸、AL:アルブチンAPM:L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム塩、AG:L−アスコルビン酸−2−グルコシド、EA:エラグ酸、BR:4−n−ブチルレゾルシノール、PE:胎盤抽出物
【0054】
[結果]
結果を表2に示す。
【表2】
【0055】
表2に示す通り、既存の美白剤に米抽出物加水分解物を組み合わせてなる試料は、美白剤単独の場合に比べて、NRの取り込み率が極めて高く、かかる組合せからなる成分を配合した皮膚外用剤は、美白剤による刺激性の抑制された安全性の高いものとなる。
【0056】試験例2 モニターテスト
実施例1、5、6、7及び比較例1、2、3、4の化粧料について、以下に述べる方法によりモニターテストを行い、その有効性を評価した。
【0057】
[モニターテスト]
無作為に抽出した年齢18〜55歳の女性30名を被験者とし、各化粧料を1日2回(朝、晩)、1ヵ月間顔面頬部に塗布し、塗布部のシミ・ソバカスの改善効果(美白効果)、小ジワに対する改善効果、角質細胞間の面積のバラツキに対する縮小効果について、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0058】
[評価基準]
(美白効果)
A:シミ、ソバカスの状態が非常に改善された
B:シミ、ソバカスの状態が少し改善された
C:変化なし
D:シミ、ソバカスの状態が少し悪くなった
E:シミ、ソバカスの状態が非常に悪くなった
(小ジワに対する効果)
A:殆ど消えた
B:あまり目立たなくなった
C:変化なし
D:僅かに増えた
E:増えた
【0059】
(角質細胞間の面積のバラツキに対する縮小効果)
パネラーの顔面左頬部の細胞30個について、両面紙テープ(ナイスタック(株)ニチバン製)を用いて、テープストリッピング法により角質細胞を剥離させ、細胞1個すつの面積を測定した。求められた細胞面積について標準偏差を算出し、以下の基準に従って評価した。
A:標準偏差が50%小さくなった
B:標準偏差が25%小さくなった
C:変化なし
D:標準偏差が25%大きくなった
E:標準偏差が50%大きくなった
【0060】
[結果]
結果を表3に示す。
【表3】
【0061】
表3に示す通り、本発明の米抽出物加水分解物と美白剤を配合してなるクリームは、すぐれた美白効果に加えて、小ジワの改善、角質細胞間の面積のバラツキの縮小化に見られる通り、皮膚の細胞の活性化、ターンオーバーの正常化など皮膚の老化防止効果を併せ持ち、、美白剤単独配合のクリームでは困難な総合的な美粧効果を皮膚に付与することができる。
尚、実施例8、9、10及び11の化粧料について、上記と同様のモニターテストを実施したところ、いずれも表3に示した各実施例の化粧料と同様のすぐれた美粧効果を与え、皮膚に対する刺激性も少ないものであった。
【0062】
【発明の効果】
コウジ酸、アルブチン等の美白剤に、米抽出物加水分解物を併用配合してなる本発明の皮膚外用剤は、それら美白剤が有する皮膚刺激性が、米抽出物加水分解物の作用によって大幅に軽減される結果、皮膚に対する刺激が少なく、極めて安全性の高いものとなっている。加えて、美白剤と皮膚老化防止作用を有する米抽出物加水分解物との組合せ効果により、本発明の皮膚外用剤によれば、肌に総合的な美粧効果が付与され、肌は美麗かつ若々しく、健常な状態に保持される。

Claims (4)

  1. コウジ酸及びその誘導体、アルブチン、アスコルビン酸及びその誘導体、エラグ酸、レゾルシノール誘導体、胎盤抽出物、ソウハクヒ抽出及びユキノシタ抽出から選ばれた美白剤の1種又は2種以上を含む皮膚外用剤に、米(但し、加工米を除く)抽出物の加水分解物が、美白剤に対して固形分重量比で20:1〜1:20の割合で配合されていることを特徴とする上記美白剤に起因する皮膚刺激性の軽減された皮膚外用剤
  2. 米抽出物の加水分解物が、米のアルカリ抽出液を2種以上の蛋白分解酵素で処理して得られたものである請求項1に記載の皮膚外用剤
  3. 蛋白分解酵素が、(a)アクチナーゼと(b)ペプシン類、トリプシン類、パパイン類、ペプチダーゼ類及びブロメラインからなる群から選ばれた1種又は2種以上との組み合わせからなる請求項2に記載の皮膚外用剤
  4. 美白剤が、コウジ酸、アルブチン、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム塩、L−アスコルビン酸−2−グルコシド、エラグ酸、4−n−ブチルレゾルシノール、ソウハクヒ抽出及びユキノシタ抽出から選ばれたものである請求項1に記載の皮膚外用剤。。
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