JP3935795B2 - 用紙搬送装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、記録媒体(以下、用紙という)を搬送する用紙搬送部を備えている。
ここで、画像形成装置の一例における用紙搬送部の構成と動作について図10及び図11を参照して説明する。なお、図10は、上記用紙搬送部の構成を概略的に示す模式図である。また、図11は、その用紙搬送部の動作を示すタイミングチャート(b)及び搬送される用紙の先端と後端の位置関係を、縦軸を用紙積載時の用紙先端位置からの距離、横軸を時間にとって表したグラフ(a)である。
【0003】
図10において、符号1は記録媒体である用紙Pを収納する用紙トレイであり、その用紙トレイ1の上部にピックアップローラ2が設けられている。ピックアップローラ2の用紙搬送方向の下流側近傍には、FRR方式の用紙分離部を構成するフィードローラ3とリバースローラ4が圧接配置されている。
【0004】
用紙トレイ1の上方には像担持体としての感光体ドラム12が配設されている。その感光体ドラム12に圧接して転写手段としての転写ローラ11が設けられ、感光体ドラム12上に形成された顕画像を用紙上に転写させる転写部を形成している。上記の用紙分離部と転写部の間には第1搬送ローラ対6,第2搬送ローラ対8及びレジストローラ対10が配設されている。また、用紙分離部と転写部間の用紙搬送路には各ガイド板(符号なし)が設けられている。そして、フィードローラ3とリバースローラ4からなる用紙分離部の直下流位置には第1用紙センサ5(センサa)が配置され、第2搬送ローラ対8の上流側近傍には第2用紙センサ7(センサb)が配置され、レジストローラ対10の直上流位置にはレジストセンサ9(センサc)が配置されている。
【0005】
用紙トレイ1に積載された用紙Pは先端位置がAの位置にある。そして、給紙開始を指令する給紙信号がONとなるのをトリガとしてピックアップローラ2が下降・回転し、用紙を分離部(B位置)に送り出す。フィードローラ3とリバースローラ4はピックアップローラ2の駆動開始と同時に駆動開始され、用紙を1枚に分離する。本例では、ピックアップローラ2,フィードローラ3及びリバースローラ4は同一のモータで駆動されている。
【0006】
1枚に分離された用紙の先端が第1用紙センサ5(C位置)に達するとピックアップローラ2が上昇及び駆動切断され、ピックアップローラ2による用紙の搬送が無くなる。その後、用紙はフィードローラ3の搬送力により搬送され、第1搬送ローラ対6(E位置)に達する。フィードローラ3の駆動は、フィードローラ3の駆動開始後、一定の時間(t1)になると切れるが、このときに用紙先端が第1搬送ローラ対6(E位置)に達した後となるよう、上記の時間:t1が設定されている。フィードローラ3の駆動が切れたときの用紙先端位置を図中にFとして示す。
【0007】
フィードローラの駆動が切れた後、用紙は第1搬送ローラ対6により送られる。その後、用紙先端が第2用紙センサ7(G位置)を通過する。用紙先端がG位置に達したことを第2用紙センサ7が検知したことをトリガとして、感光体ドラム12への画像書込みが開始される。本例の場合、具体的には、第2用紙センサ7がオンしてから20msec後に画像書込みスタート、というような制御による。なお、第1及び第2搬送ローラ対6,8は、図示しない同一の搬送ローラモータで駆動されている。
【0008】
さらに、用紙先端がレジストセンサ9(I位置)に達してから所定の時間(t2)後に上記の搬送ローラモータはオフとなり、第1及び第2搬送ローラ対6,8は駆動オフとなる。なお、用紙先端がI位置を通過してから所定時間t2が経ったときには、用紙先端がレジストローラ対10に達しているようにt2が設定されており、このときレジストローラ対10は停止している。このt2の設定により用紙先端はレジストローラ10に突き当たってたるみを作り、スキュー補正が行なわれる。本例ではt2=37.5msecに設定されている。
【0009】
その後レジストローラ10の駆動ONと同時に上記搬送ローラモータはONとなり、第1及び第2搬送ローラ対6,8が回転を始め、用紙を感光体ドラム12と転写ローラ11が対向する転写部に送り、画像を転写する。なお、レジストローラ対10をONするタイミングは、第2用紙センサ7がONしてから所定の時間t3(本例ではt3=400msec)後にONとなるよう設定されており、これにより感光体ドラム12上に形成された画像と用紙の位置を合わせている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、用紙搬送に関わる各ローラの経時での搬送力低下に伴う用紙搬送時のスリップの増加、用紙搬送に関わる各ローラの経時での磨耗による外径の減少に伴う用紙搬送速度(以下、用紙線速という)の低下により、装置の生産性が低下するという問題が生じる。
【0011】
これはすなわち、用紙の搬送において、用紙の搬送速度は用紙を搬送する際の負荷(例えば、分離部のリバースローラ4による負荷、用紙同士の密着による負荷など)によりスリップしながら送られるため、負荷の小さな用紙ではスリップが小さく、負荷の大きな用紙ではスリップが大きくなる傾向にある。経時では、ローラへの紙粉の付着、磨耗による表面性の変化、ゴムの経時での材質の劣化などに寄るμ(ミュー)の低下により搬送力が低下することから、用紙搬送時のスリップは経時で大きくなる。また、スリップとは別に、経時でローラが磨耗することにより外径が小さくなることによる用紙線速の低下も発生する。
【0012】
本例における、ローラへの負荷がmax時とmin時の、初期と経時でのそれぞれのスリップ率と、経時によるローラの外径の減少による搬送速度の減少の影響を考慮して求めた実際の用紙線速、搬送の所要時間を次の表1に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
表1より、給紙開始からレジストローラがONするまでの時間は、スリップ・磨耗の影響がないと仮定したときの理想状態では979.8msecであるのに対し、初期における負荷min時を条件(I)、初期における負荷max時を条件(II)、経時における負荷min時を条件(III)、経時における負荷max時を条件(IV)とすると、それぞれ1005.2msec,1014.4msec,1027.2msec,1037.0msecとなる。
【0015】
また、図12は、この表1をグラフ化したものであり、初期における負荷min時(I)と、経時における負荷max時(IV)の、2つの条件での用紙先端及び後端の位置と時間の関係を示している。レジストローラ対10での用紙のたるみ作成のために、用紙先端はレジストローラ対10(J位置)で37.5msec止められ(このとき第1及び第2搬送ローラ対6,8は駆動中)、さらに、感光体ドラム12に書き込まれた画像との位置合わせのため第2用紙センサ7がONしてから400msec後までレジストローラ対10で待機している(このときは第1及び第2搬送ローラ対6,8は駆動停止)。
【0016】
レジストローラ対10以降での用紙の線速はレジストローラが充分な搬送力を持っていることからスリップはほとんど発生せず、狙いの用紙線速400mm/secとしている。また、1枚の用紙を給紙後に、次の用紙を給紙するタイミングは、第1用紙センサ5(C位置)で用紙後端を検知後、120ms後に次の用紙の給紙スタートを行うよう制御されている。
【0017】
なお、図11(a)における実線と太破線は、表1の経時での負荷max時の実用紙線速によるもの(表1のIVを抜き出したもの)である。
図12では、初期における負荷min時(I)と、経時における負荷max時(IV)の条件で用紙を連続で送った場合の、レジストローラ対10での用紙搬送の1サイクルが、
条件Iでは781.7ms/1枚→76.76CPM(COPY per MINITES)
(計算式、60sec÷0.7817s/枚)
条件IVでは814.7ms/1枚→73.65CPM
(計算式、60sec÷0.8147s/枚)
となり、給紙負荷の増加、経時での搬送力の低下によるコロのスリップの増加と経時でのコロの磨耗による用紙線速の低下の影響でCPMが小さくなっていることが判る。
【0018】
また、連続給紙時のレジストローラ対10(J位置)での用紙の後端と次の用紙の先端との間隔は、
条件Iでは279.2ms→111.7mm
(計算式,0.2792sec×レジストローラ線速400mm/ses)
条件IVでは312.2ms→124.9mm
(計算式、0.3122sec×レジストローラ線速400mm/ses)
となり、実際の用紙ヘのプリントに寄与しない用紙間隔が大きくなっている。
【0019】
このように、従来の画像形成装置においては、用紙搬送負荷の変化、経時でのローラの搬送力低下によるスリップ率の増加、経時でのローラの磨耗による用紙線速低下により、生産性(コピー・プリントの生産性)が低下するという問題があった。
【0020】
本発明は、従来の画像形成装置の用紙搬送部における上述の問題を解決し、負荷の増加および経時での影響による生産性の低下を防止することのできる用紙搬送装置及び画像形成装置を提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明により、用紙搬送手段と、用紙搬送路中に配置され用紙の有無を検知する用紙センサとを有する用紙搬送装置において、用紙給紙時における給紙スタート信号から前記用紙センサが用紙先端を検出するまでの時間:Tを測定し、該検出時間:Tと予め設定された所定の時間:T0との比率(T/T0)に基づく補正係数:kを算出し、前記検出時間:T測定時の前記用紙搬送手段を駆動するモータの回転数をRとして、以降の用紙給紙時における前記モータの回転数R´をR´=k×Rに補正することにより解決される。
【0022】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、用紙搬送手段と、用紙搬送路中に所定の距離を置いて配置され用紙の有無を検知する少なくとも2つの用紙センサとを有する用紙搬送装置において、用紙給紙時における2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間:Tpを測定し、該検出時間:Tpと予め設定された所定の時間:Tp0との比率(Tp/Tp0)に基づく補正係数:kpを算出し、前記検出時間:Tp測定時の前記用紙搬送手段を駆動するモータの回転数をRとして、以降の用紙給紙時における前記モータの回転数R´をR´=kp×Rに補正することを提案する。
【0023】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、用紙搬送手段と、用紙搬送路中に配置され用紙の有無を検知する用紙センサとを有する用紙搬送装置において、用紙給紙時における給紙スタート信号から前記用紙センサが用紙先端を検出するまでの時間:Tを測定し、該検出時間:Tと予め設定された所定の時間:T0との差(T−T0)に基づく補正時間:fを算出し、以降の用紙給紙時における給紙開始タイミングを前記補正時間:fだけ早めることを提案する。
【0024】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、用紙搬送手段と、用紙搬送路中に所定の距離を置いて配置され用紙の有無を検知する少なくとも2つの用紙センサとを有する用紙搬送装置において、用紙給紙時における2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間:Tpを測定し、該検出時間:Tpと予め設定された所定の時間:Tp0との差(Tp−Tp0)に基づく補正時間:fpを算出し、以降の用紙給紙時における給紙開始タイミングを前記補正時間:fpだけ早めることを提案する。
【0025】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記用紙センサ、あるいは前記2つの用紙センサのうちの1つの用紙センサが、当該用紙搬送装置が装着される画像形成装置における画像形成開始のタイミングを指示するために用いられるセンサであることを提案する。
【0026】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、装置電源投入後の最初の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出することを提案する。
【0027】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、装置電源投入後の所定枚数目の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出することを提案する。
【0028】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、装置電源投入後の所定時間経過後の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出することを提案する。
【0029】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、装置設置後の所定日数経過後の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出することを提案する。
【0030】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を所定枚数の給紙毎に行うことを提案する。また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を所定時間経過毎に行うことを提案する。
【0031】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、用紙積載部にセットされた用紙の有無を検知する用紙有無検知機構を有し、該用紙有無検知機構の検知出力が「紙無し」から「紙あり」に変化した場合、前記前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を行うことを提案する。
【0032】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、用紙を収納する用紙収納手段の装着状態を検知する用紙収納手段装着状態検知機構を有し、該検知機構の検知出力が「用紙収納手段非装着」から「用紙収納手段装着」に変化した場合、前記前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を行うことを提案する。
【0033】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、用紙を収納する用紙収納手段を複数備える場合、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出は各用紙収納手段毎に行われることを提案する。
【0034】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を指示する入力手段を設けることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを複数回算出した値の平均値を補正値とすることを提案する。
【0035】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を表示する手段を有することを提案する。
【0036】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記あらかじめ設定した所定時間:T0を、用紙搬送時の用紙スリップ及び用紙搬送手段の磨耗がないと仮定して計算により求められる給紙スタート信号から用紙先端が前記用紙センサに達するまでの時間に設定することを提案する。
【0037】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記あらかじめ設定した所定時間:Tp0を、用紙搬送時の用紙スリップ及び用紙搬送手段の磨耗がないと仮定して計算により求められる前記2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間に設定することを提案する。
【0038】
また、前記の課題は本発明により、請求項1〜19のいずれか1項に記載の用紙搬送装置を備える画像形成装置により解決される。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、当該画像形成装置がホストマシーンに接続され、前記測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を前記ホストマシーンに表示することを提案する。
【0039】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、当該画像形成装置が通信手段を介して管理装置に接続され、前記測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を通信手段を介して前記管理装置に発信することを提案する。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明が適用される画像形成装置の一例であるデジタル複写機の概略構成を示す断面図である。
【0041】
図1に示すように、本実施形態のデジタル複写機100は、原稿給送ユニット101、原稿読み取りユニット102、光書き込みユニット103、作像ユニット104、給紙ユニット105及び排紙ユニット106等で構成される。
【0042】
原稿給送ユニット101は例えば自動原稿送り装置(ADF)であり、原稿載置台上に載置された読み取り用の原稿を原稿読み取りユニット102の原稿読み取り位置まで給送し、読み取り後、読み取り済み原稿載置台上に排紙する。原稿読み取りユニット102は、原稿面を照らしながら第1キャリッジ、第2キャリッジを副走査方向に走査させ、原稿面からの反射光を第1キャリッジ及び第2キャリッジに搭載された反射ミラーを経て結像レンズでCCDの結像面に結像し、CCDで電気信号に変換して読み取るものである。
【0043】
光学的に読み取りられ、電気信号に変換された画像情報は画像書き込みに必要な画像処理を施され、レーザダイオードを変調し、変調されたレーザ光をポリゴンミラーによって主走査方向に走査し、作像ユニット104の感光体ドラムに書き込むものである。
【0044】
作像ユニット104は感光体ドラム12と、感光体ドラム12の外周に沿って設けられた帯電チャージャ、現像器、転写器、分離器、クリーナ、除電器などの電子写真方式の作像要素とからなり、光書き込みにより感光体ドラム12上に形成された潜像を現像器によって顕像化するものである。顕像化されたトナー画像は、給紙ユニット105から給送された用紙上に転写器によって転写され、定着器で用紙表面に定着した後、排紙ユニット106から画像形成装置100外に排紙される。給紙ユニット106は、装置下部に設けられた給紙段から給紙されるものの他に、本実施形態では、両面給紙装置108を備え、用紙の両面に画像を形成することができるようになっている。
【0045】
なお、図1に示した画像形成装置100自体は電子写真方式の画像形成手段を備えた公知の構成のものなので、各ユニットの詳細な説明は省略する。
図2は、デジタル複写機100の制御部の構成を示すブロック図である。同図に示すように、当該制御部は、装置全体及び各ユニットを制御するコントローラ200と、コントローラ200に検知信号を出力するレジストセンサ9及び第1,第2用紙センサ5,7と、コントローラ200からの制御信号が入力されるメインモータ駆動回路210と、レジストモータ駆動回路220と、第1及び第2の搬送モータ駆動回路230,240と、第1及び第2の給紙モータ駆動回路250,260と、レーザ変調駆動回路270とから基本的に構成されている。
【0046】
メインモータ駆動回路210は、感光ドラム12、搬送ベルト213、定着器214及び排紙ローラ215などを駆動するメインモータ211の駆動を制御する。
【0047】
レジストモータ駆動回路220は、レジストモータ221のON/OFFを制御し、これによりレジストローラ10を回転または停止させる。第1及び第2の搬送モータ駆動回路230,240は、それぞれ搬送モータ231,241のON/OFFを制御し、搬送ローラ232,242を回転または停止させる。
【0048】
第1及び第2の給紙モータ駆動回路250,260は、それぞれ給紙モータ251,261のON/OFFを制御し、給紙ローラ252,262を回転または停止させる。レーザ変調駆動回路270は半導体レーザ(LD)271を変調し、制御する。
【0049】
なお、コントローラ200はCPU、ROM及びRAMを含み、ROMにはCPUで実行されるプログラムが格納され、CPUはRAMをワークエリアとして使用しながら前記ROMに格納されたプログラムに基づいて各種の制御を実行する。また、前記RAMにはCPUで処理するために必要な情報が適宜記憶される。
【0050】
次に、本デジタル複写機100の用紙搬送部の構成について説明するが、本実施形態における用紙搬送部のハード的な構成は図1により説明したものと同様であるので、同じ図面を用いて説明する。なお、重複する説明は省略する。また、図2におけるレジストローラ222は図10のレジストローラ10に相当し、搬送ローラ232,242は図10の搬送ローラ6,8に相当し、給紙ローラ252,262は図10のピックアップローラ2及びフィードローラ3に相当する。
【0051】
図10に示す第2用紙センサ7(センサb)は、用紙の有無を検知するセンサであり、先に説明した従来技術では第2用紙センサ7が用紙先端を検知したことをトリガとして感光体ドラム12への画像書き込みを開始していた。
【0052】
本実施形態では、この第2用紙センサ7を、感光体ドラム12への画像書き込みを開始するためのセンサとして用いることに加えて、用紙給紙時に、給紙スタート信号から用紙先端がセンサ位置(G位置)に達するまでの時間:Tを測定するためのセンサとしても用いるようにしている。
【0053】
本実施形態における用紙搬送の動作及びタイミングは基本的には先に説明した従来例と同様である。ただし、本実施形態では、上記の時間:Tを測定し、その時間:Tに基づいて用紙搬送に関わるモータの回転数をフィードバック制御するように構成している。
【0054】
なお、本例のデジタル複写機100では図1に示すように4段の給紙カセットを備えており、各カセットから給紙された用紙先端がセンサ7位置(G位置)に達するまでの時間はカセット毎に異なることになる。ここでは、説明を判りやすくするため、ある1つのカセットから給紙する場合を代表に説明する。上記の時間:Tの測定は、本例では複写機本体の電源が入れられて給紙カセットから最初に給紙を行うときに測定する。
【0055】
ただし、他のカセットの場合も同様であり、複写機本体の電源が入れられた後、そのカセットからの最初の給紙時に上記の時間:Tを測定し、その時間:Tに基づいてそのカセットからの用紙搬送に関わるモータの回転数をフィードバック制御する。
【0056】
さて、話をある1つのカセット(例えば最上段のカセット)から給紙する場合として説明する。ここで、フィードローラ3及びピックアップローラ2等を駆動するモータをM1,第1及び第2搬送ローラ対6,8を駆動するモータをM2とし、
1枚目の用紙給紙時のM1の回転数をR1、
1枚目の用紙給紙時のM2の回転数をR2、
1枚目の用紙給紙時の給紙スタート信号から用紙先端が第2用紙センサ7に達するまでの時間をT、
とすると、
【0057】
2枚目以降の用紙給紙時のM1の回転数:R1´は、kを補正係数として、
R1´=k・R1……式(1)
となるように制御される。
【0058】
補正係数kは(T/T0)を基準として定めており、一例としてk=T/T0とする。上記のT0 はあらかじめ設定した値であり、ここではT0=「ローラのスリップ及び磨耗がないと仮定したときの計算により求められる給紙スタート信号から用紙先端が第2用紙センサ7に達するまでに要する時間」とする。したがって、上記のR1´=k・R1=R1(T/T0)となる。
【0059】
なお、補正係数kは必ずしも(T/T0)に等しく設定する必要はなく、k=1.05(T/T0)、k=0.95(T/T0)のように、任意に設定できるものである。ここではk=T/T0として説明する。
【0060】
また、2枚目以降の用紙給紙時のM2の回転数:R2´も同様に、
R2´=k・R2……式(2)
となるように制御される。
【0061】
なお、給紙1枚目のM1の回転数R1及びM2の回転数R2は、共に、あらかじめ設定された値を使用するものとする。
【0062】
そして、上記の式(1)及び式(2)は、モータM1及びM2の回転数を共にRで表せば、R´=k・Rとなり、k=T/T0のとき、
R´=R(T/T0)
となる。
【0063】
上記T0は、表1においてTA−Gであり、579.8msecである。また、上記の時間Tは、表1においてTA−G´(所要時間:累計)であり、条件I〜IVのそれぞれについて、605.2msec,614.4msec,627.2msec,637.0msecである。
【0064】
したがって、表1に示すように条件I〜IVにおける補正係数kは、
条件I :k=605.2/579.8=1.044
条件II :k=614.4/579.8=1.060
条件III:k=627.2/579.8=1.082
条件IV :k=637.0/579.8=1.099
となる。
【0065】
このようにして求めた補正係数kにより、2枚目以降の給紙時にモータM1及びM2の回転数を補正する。次の表2に、本実施形態においてモータM1及びM2の回転数を補正した後の用紙の各位値における用紙線速及び搬送所要時間を示す。なお、ここでは、初期と経時の2水準×搬送負荷min,maxの2水準=4水準のデータを示す。
【0066】
【表2】
【0067】
表2から判るように、給紙開始からレジストローラがONになるまでに要する時間(表2の所要時間:累計)は、上記補正を行った場合、条件I〜条件IVのいずれもが979.8msecとなっており、スリップ・磨耗の影響がない理想状態と同じ値となり、搬送時間の遅れが解消されている。
【0068】
上記補正を行わない場合は、表1の所要時間:累計に示されている値から計算すると、条件I〜条件IVのそれぞれにおいて理想値から25.5msec,34.6msec,47.4msec,57.3msecの遅れとなるが、上記補正によりその遅れが解消され、給紙開始からレジストローラONまでの時間は補正しない場合に対して短縮される。
【0069】
ここでは、画像形成装置が有する複数のカセット・トレイのうちの、ある1つのカセットを代表に説明したが、他のカセットから給紙する場合も同様であり、そのカセットからの用紙先端が第2用紙センサ7に達するまでに要する時間を測定してTとし、そのカセットから給紙する場合の理想値をT0として上記補正係数kを定め、そのカセットからの搬送に関わるモータの回転数を補正することにより、給紙開始からレジストローラONまでの時間を理想値とほぼ同じにすることができ、搬送時間の遅れを補正することができる。
【0070】
ところで、本例では上記したように複写機本体の電源が入れられてその給紙カセットから最初に給紙を行うときに時間:Tを測定するものとした。つまり、複数有るカセットのそれぞれにおいて、電源投入後最初に給紙を行うときに時間:Tを測定するものである。また、その測定した各カセットごとの時間:Tと、各カセットごとの理想値T0 とに基づく補正係数kの算出も、その給紙カセットから最初に給紙を行うときに求めるものとした。
【0071】
ただし、上記時間:Tの測定及び補正係数kの算出は、電源投入後最初の給紙時に限らず、任意のタイミングあるいは任意の給紙枚数時に行うことが可能である。例えば、電源投入後の所定枚数目の給紙時に上記時間:Tの測定及び補正係数kの算出を行うようにすることができる。その場合、所定枚数=1とすれば、電源投入後最初の給紙時に行うものである。
【0072】
なお、上記時間:Tの測定及び補正係数kの算出は毎回の給紙時に実施することや所定枚数の給紙を行う度に(例えば、100枚ごとに)実施することも可能であるが、測定あるいは補正係数kの算出に伴う負荷(制御の複雑化、制御上の遅延など)を考慮すると、上記のように電源投入後の所定枚数目の給紙時に時間:Tの測定及び補正係数kの算出を行うことにより、その負荷を最小限に抑えることができる。また、その場合でも、用紙を搬送するローラが急に(突然に)μが低下したり磨耗したりすることは通常起こりにくいことであるから、毎回の給紙時に上記時間:Tの測定及び補正係数kの算出を行わなくとも、用紙搬送の遅れ補正に対する実用上の問題はない。
【0073】
図3に、本実施形態における用紙搬送制御をフローチャートにて示す。ただし、このフローチャートは、本実施形態におけるモータ回転数の補正を概念的に示すものである。また、補正はカセットから最初の給紙時に行うものとする。
【0074】
図3において、給紙開始命令があると(S1)、時間Tを測定すべきタイミングかどうかを判断する(S2)。測定タイミングであれば、給紙ローラ・搬送ローラを所定設定された回転数Rで回転させ(S3)、給紙を開始する(S4)。そして、上記の時間Tのカウントをスタートする(S5)。用紙先端がセンサ7(G位置)に到達したかどうかを見(S6)、到達すると時間Tのカウントを停止する(S7)。そして、Tの値をメモリに格納し(S8)、補正係数kを計算して(S9)、メモリに格納する(S10)。指示された枚数の給紙が完了したかどうかを見て(S11)、給紙完了であればこの処理は終了する。給紙継続の場合はS1に戻る。
【0075】
また、S2でTの測定タイミングで無い場合、すなわち、2枚目以降の給紙の場合は、算出した補正係数kによりモータ回転数を補正し、その補正された回転数R´で給紙ローラ・搬送ローラを回転させる(S12)。そして、給紙を開始し(S13)、S11に進んで所定枚数の給紙が完了したか否かを判断する。
【0076】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この実施形態が前記第1の実施形態と異なる点は、前記第1の実施形態では、用紙が給紙開始から所定の位置(第1実施形態では、センサ7のG位置)に到達するまでの時間Tを測定し、その時間Tと予め設定した時間T0(第1実施形態では、給紙開始から同位置までの理想値)との比率に応じた補正係数kにより、用紙搬送に関わるモータの回転数を補正していた。
【0077】
それに対し、本第2実施形態では、用紙搬送路中に2つの用紙検出手段(センサ)を配置し、その2つのセンサ間を用紙が通過する時間Tpと予め設定した時間Tp0との比率に応じた補正係数kpを求め、その補正係数kpにより、用紙搬送に関わるモータの回転数を補正する。
【0078】
以下、本第2実施形態を具体的に説明するが、本実施形態のハード的な構成は前記第1実施形態のものと同様であるので、図1,2及び図10を参照して説明する。また、重複する説明は省略する。
【0079】
さて、本実施形態では、用紙搬送路中に配置した2つの用紙センサを用いるが、ここでは図10における第1用紙センサ5と第2用紙センサ7とを、その2つのセンサとして使用する。ただし、それ以外のセンサを配置して用いることも可能である。また、本実施形態では、ローラのスリップ及び磨耗がないと仮定したときの計算により求められる用紙が第1用紙センサ5と第2用紙センサ7間を通過する時間をTp0とする。
【0080】
複写機本体の電源が入れられた後、給紙カセットから最初に給紙を行うときに、用紙が第1用紙センサ5(C位置)と第2用紙センサ7(G位置)間を通過する時間:Tpを測定する。そして、測定した時間:Tpと予め所定の時間:Tp0との比率(Tp/Tp0)を基準として補正係数kpを定める。
【0081】
本例では、一例としてkp=Tp/Tp0とする。ただし、補正係数kpは必ずしも(Tp/Tp0)に等しく設定する必要はなく、kp=1.05(Tp/Tp0)、kp=0.95(Tp/Tp0)のように、任意に設定できるものである。ここではkp=Tp/Tp0として説明する。
【0082】
このように、電源投入後の最初の給紙時に補正係数kpを算出し、2枚目以降の用紙給紙時のモータM1及びM2の回転数を補正する。モータM1及びM2は同様に補正されるので、両モータの回転数を共にRで表すと、補正後のモータ回転数R´は、
R´=kp・R=R(Tp/Tp0)
となる。
【0083】
上記Tp0は、表1においてTC−Gであり、579.8−95.0=484.8msecである。また、上記の時間Tpは、表1においてTC−G´であり、
条件I では605.2−98.5=506.7msec
条件II では614.4−99.8=514.6msec
条件IIIでは627.2−101.7=525.5msec
条件IV では637.0−103.1=533.9msec
である。
【0084】
したがって、表1に示すように条件I〜IVにおける補正係数kpは、
条件I :kp=506.7/484.8=1.045
条件II :kp=514.6/484.8=1.061
条件III:kp=525.5/484.8=1.084
条件IV :kp=533.9/484.8=1.101
となる。
【0085】
このようにして求めた補正係数kpにより、2枚目以降の給紙時にモータM1及びM2の回転数を補正する。次の表3に、本実施形態においてモータM1及びM2の回転数を補正した後の用紙の各位値における用紙線速及び搬送所要時間を示す。なお、ここでは、初期と経時の2水準×搬送負荷min,maxの2水準=4水準のデータを示す。
【0086】
【表3】
【0087】
表3から判るように、給紙開始からレジストローラがONになるまでに要する時間(表3の所要時間:累計)は、上記補正を行った場合、条件I〜条件IVのそれぞれにおいて979.0msec,978.8msec,978.6msec,978.4msecとなっており、スリップ・磨耗の影響がない理想状態における979.8msecと比べ、それぞれ、0.8msec,1.0msec,1.2msec,1.4msec早くなっている。
【0088】
この補正後の値を補正無し(表1の所要時間:累計)と比べると、それぞれ25.5msec,35.6msec,48.6msec,58.6msec短くなっており、いずれもスリップ・磨耗の影響がない理想状態とほぼ同じ値となり、搬送時間の遅れが解消されている。
【0089】
ここでは、画像形成装置が有する複数のカセット・トレイのうちの、ある1つのカセットを代表に説明したが、他のカセットから給紙する場合も同様であり、そのカセットからの用紙先端が第1用紙センサ5から第2用紙センサ7を通過するのに要する時間を測定してTpとし、そのカセットから給紙する場合の理想値をTp0として上記補正係数kpを定め、そのカセットからの搬送に関わるモータの回転数を補正することにより、給紙開始からレジストローラONまでの時間を理想値とほぼ同じにすることができ、搬送時間の遅れを補正することができる。
【0090】
ところで、本例では上記したように複写機本体の電源が入れられてその給紙カセットから最初に給紙を行うときに時間:Tpを測定するものとした。つまり、複数有るカセットのそれぞれにおいて、電源投入後最初に給紙を行うときに時間:Tpを測定するものである。また、その測定した各カセットごとの時間:Tpと、各カセットごとの理想値Tp0 とに基づく補正係数kpの算出も、その給紙カセットから最初に給紙を行うときに求めるものとした。
【0091】
ただし、上記時間:Tpの測定及び補正係数kpの算出は、電源投入後最初の給紙時に限らず、任意のタイミングあるいは任意の給紙枚数時に行うことが可能である。例えば、電源投入後の所定枚数目の給紙時に上記時間:Tpの測定及び補正係数kpの算出を行うようにすることができる。その場合、所定枚数=1とすれば、電源投入後最初の給紙時に行うものである。
【0092】
なお、上記時間:Tpの測定及び補正係数kpの算出は毎回の給紙時に実施することや所定枚数の給紙を行う度に(例えば、100枚ごとに)実施することも可能であるが、測定あるいは補正係数kpの算出に伴う負荷(制御の複雑化、制御上の遅延など)を考慮すると、上記のように電源投入後の所定枚数目の給紙時に時間:Tpの測定及び補正係数kpの算出を行うことにより、その負荷を最小限に抑えることができる。また、その場合でも、用紙を搬送するローラが急に(突然に)μが低下したり磨耗したりすることは通常起こりにくいことであるから、毎回の給紙時に上記時間:Tpの測定及び補正係数kpの算出を行わなくとも、用紙搬送の遅れ補正に対する実用上の問題はない。
【0093】
図4に、本実施形態における用紙搬送制御をフローチャートにて示す。ただし、このフローチャートは、本実施形態におけるモータ回転数の補正を概念的に示すものである。また、補正はカセットから最初の給紙時に行うものとする。
【0094】
図4において、給紙開始命令があると(S21)、時間Tpを測定すべきタイミングかどうかを判断する(S22)。測定タイミングであれば、給紙ローラ・搬送ローラを所定設定された回転数Rで回転させ(S23)、給紙を開始する(S24)。そして、用紙先端がセンサ5(C位置)に到達したかどうかを見(S25)、到達すると上記の時間Tpのカウントをスタートする(S26)。次に、用紙先端がセンサ7(G位置)に到達したかどうかを見(S27)、到達すると時間Tpのカウントを停止する(S28)。そして、Tpの値をメモリに格納し(S29)、補正係数kpを計算して(S30)、メモリに格納する(S31)。指示された枚数の給紙が完了したかどうかを見て(S32)、給紙完了であればこの処理は終了する。給紙継続の場合はS21に戻る。
【0095】
また、S22でTpの測定タイミングで無い場合、すなわち、2枚目以降の給紙の場合は、算出した補正係数kpによりモータ回転数を補正し、その補正された回転数R´で給紙ローラ・搬送ローラを回転させる(S33)。そして、給紙を開始し(S34)、S32に進んで所定枚数の給紙が完了したか否かを判断する。
【0096】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この実施形態が前記第1の実施形態と異なる点は、前記第1の実施形態では、用紙が給紙開始から所定の位置(第1実施形態では、センサ7のG位置)に到達するまでの時間Tを測定し、その時間Tと予め設定した時間T0(第1実施形態では、給紙開始から同位置までの理想値)との比率に応じた補正係数kにより、用紙搬送に関わるモータの回転数を補正していた。
【0097】
それに対し、本第3実施形態では、測定した時間Tと予め設定した時間T0との差に応じた補正時間fを求め、2枚目以降の給紙開始タイミングを補正する。
【0098】
以下、本第3実施形態を具体的に説明するが、本実施形態のハード的な構成は前記第1実施形態のものと同様であるので、図1,2及び図10を参照して説明する。また、重複する説明は省略する。
【0099】
本実施形態では、複写機本体の電源が入れられて給紙カセットから最初に給紙を行うときに上記の時間:Tを測定する。そして、測定した時間:Tと予め所定の時間:T0との差(T−T0)を基準として補正時間fを定める。
【0100】
本例では、一例としてf=T−T0とする。ただし、補正時間fは必ずしも(T−T0)に等しく設定する必要はなく、f=1.05(T−T0)、f=0.95(T−T0)のように、任意に設定できるものである。ここではf=T−T0として説明する。
【0101】
上記T0は、表1においてTA−Gであり、579.8msecである。また、上記の時間Tは、表1においてTA−G´(所要時間:累計)であり、条件I〜IVのそれぞれについて、605.2msec,614.4msec,627.2msec,637.0msecである。
【0102】
したがって、表1に示すように条件I〜IVにおける補正時間fは、
条件I :f=605.2−579.8=25.4msec
条件II :k=614.4−579.8=34.6msec
条件III:k=627.2−579.8=47.4msec
条件IV :k=637.0−579.8=57.2msec
となる。
【0103】
このようにして求めた補正時間fにより、2枚目以降の給紙時に給紙開始タイミングをfだけ早くする。
【0104】
給紙タイミングを補正しない場合(従来例)のレジストセンサONから次用紙のレジストセンサONまでの時間は、図3のグラフに示すように、条件I で781.7msec、条件IVで814.7msecである。
【0105】
本実施形態では、上記のように条件I で25.4msec、条件IVで57.2msecだけ給紙開始タイミングを早くするから、補正後のレジストセンサONから次用紙のレジストセンサONまでの時間は、
条件I :781.7−25.4=756.3msec
条件IV :814.7−57.2=757.5msec
となり、ローラのスリップ・磨耗の影響を受けない場合の755msecにほぼ等しい値となる。
【0106】
ここでは、画像形成装置が有する複数のカセット・トレイのうちの、ある1つのカセットを代表に説明したが、他のカセットから給紙する場合も同様であり、そのカセットからの用紙先端が第2用紙センサ7に達するまでに要する時間を測定してTとし、そのカセットから給紙する場合の理想値をT0として上記補正時間fを定め、そのカセットからの給紙開始タイミングを補正することにより、給紙開始からレジストローラONまでの時間を理想値とほぼ同じにすることができ、搬送時間の遅れを補正することができる。
【0107】
ところで、本例では上記したように複写機本体の電源が入れられてその給紙カセットから最初に給紙を行うときに時間:Tを測定するものとした。つまり、複数有るカセットのそれぞれにおいて、電源投入後最初に給紙を行うときに時間:Tを測定するものである。また、その測定した各カセットごとの時間:Tと、各カセットごとの理想値T0 とに基づく補正時間fの算出も、その給紙カセットから最初に給紙を行うときに求めるものとした。
【0108】
ただし、上記時間:Tの測定及び補正時間fの算出は、電源投入後最初の給紙時に限らず、任意のタイミングあるいは任意の給紙枚数時に行うことが可能である。例えば、電源投入後の所定枚数目の給紙時に上記時間:Tの測定及び補正時間fの算出を行うようにすることができる。その場合、所定枚数=1とすれば、電源投入後最初の給紙時に行うものである。
【0109】
なお、上記時間:Tの測定及び補正時間fの算出は毎回の給紙時に実施することや所定枚数の給紙を行う度に(例えば、100枚ごとに)実施することも可能であるが、測定あるいは補正時間fの算出に伴う負荷(制御の複雑化、制御上の遅延など)を考慮すると、上記のように電源投入後の所定枚数目の給紙時に時間:Tの測定及び補正時間fの算出を行うことにより、その負荷を最小限に抑えることができる。また、その場合でも、用紙を搬送するローラが急に(突然に)μが低下したり磨耗したりすることは通常起こりにくいことであるから、毎回の給紙時に上記時間:Tの測定及び補正時間fの算出を行わなくとも、用紙搬送の遅れ補正に対する実用上の問題はない。
【0110】
図5に、本実施形態における用紙搬送制御をフローチャートにて示す。ただし、このフローチャートは、本実施形態における給紙開始タイミングの補正を概念的に示すものである。また、補正はカセットから最初の給紙時に行うものとする。
【0111】
図5において、給紙開始命令があると(S41)、時間Tを測定すべきタイミングかどうかを判断する(S42)。測定タイミングであれば、給紙開始タイミングを初期設定値に設定し(S43)、給紙を開始する(S44)。そして、上記の時間Tのカウントをスタートする(S45)。用紙先端がセンサ7(G位置)に到達したかどうかを見(S46)、到達すると時間Tのカウントを停止する(S47)。そして、Tの値をメモリに格納し(S48)、補正時間fを計算して(S49)、メモリに格納する(S50)。指示された枚数の給紙が完了したかどうかを見て(S51)、給紙完了であればこの処理は終了する。給紙継続の場合はS41に戻る。
【0112】
また、S42でTの測定タイミングで無い場合、すなわち、2枚目以降の給紙の場合は、算出した補正時間fによりモ給紙開始タイミングを補正し(S52)、給紙を開始して(S53)、S51に進んで所定枚数の給紙が完了したか否かを判断する。
【0113】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
この実施形態が前記第3の実施形態と異なる点は、前記第3の実施形態では、用紙が給紙開始から所定の位置(第3実施形態では、センサ7のG位置)に到達するまでの時間Tを測定し、その時間Tと予め設定した時間T0(第3実施形態では、給紙開始から同位置までの理想値)との差に応じた補正時間fを求め、2枚目以降の給紙開始タイミングを補正していた。
【0114】
それに対し、本第4実施形態では、用紙搬送路中に2つの用紙検出手段(センサ)を配置し、その2つのセンサ間を用紙が通過する時間Tpと予め設定した時間Tp0との差に応じた補正時間fpを求め、2枚目以降の給紙開始タイミングを補正する。
【0115】
以下、本第4実施形態を具体的に説明するが、本実施形態のハード的な構成は前記第3実施形態のものと同様であるので、図1,2及び図10を参照して説明する。また、重複する説明は省略する。
【0116】
さて、本実施形態では、用紙搬送路中に配置した2つの用紙センサを用いるが、ここでは図10における第1用紙センサ5と第2用紙センサ7とを、その2つのセンサとして使用する。ただし、それ以外のセンサを配置して用いることも可能である。また、本実施形態では、ローラのスリップ及び磨耗がないと仮定したときの計算により求められる用紙が第1用紙センサ5と第2用紙センサ7間を通過する時間をTp0とする。
【0117】
複写機本体の電源が入れられた後、給紙カセットから最初に給紙を行うときに、用紙が第1用紙センサ5(C位置)と第2用紙センサ7(G位置)間を通過する時間:Tpを測定する。そして、測定した時間:Tpと予め所定の時間:Tp0との差(Tp−Tp0)を基準として補正時間fpを定める。
【0118】
本例では、一例としてf=1.2(Tp−Tp0)とする。ただし、補正時間fpは必ずしも1.2(Tp−Tp0)に設定する必要はなく、f=1.25(Tp−Tp0)、f=0.95(Tp−Tp0)のように、任意に設定できるものである。ここではf=1.2(Tp−Tp0)として説明する。
【0119】
上記Tp0は、表1においてTC−Gであり、579.8−95.0=484.8msecである。また、上記の時間Tpは、表1においてTC−G´であり、
条件I では605.2−98.5=506.7msec
条件II では614.4−99.8=514.6msec
条件IIIでは627.2−101.7=525.5msec
条件IV では637.0−103.1=533.9msec
である。
【0120】
したがって、表1に示すように条件I〜IVにおける(Tp−Tp0)は、
条件I :506.7−484.8=21.9msec
条件II :514.6−484.8=29.8msec
条件III:525.5−484.8=40.7msec
条件IV :533.9−484.8=49.1msec
となる。
【0121】
そのため、条件I〜IVにおける補正時間fpは、
条件I :fp=21.9×1.2=26.4msec
条件II :fp=29.8×1.2=35.8msec
条件III:fp=40.7×1.2=48.9msec
条件IV :fp=49.1×1.2=59.0msec
となる。
【0122】
このようにして求めた補正時間fpにより、2枚目以降の給紙時に給紙開始タイミングをfだけ早くする。
【0123】
給紙タイミングを補正しない場合(従来例)のレジストセンサONから次用紙のレジストセンサONまでの時間は、図12のグラフに示すように、条件I で781.7msec、条件IVで814.7msecである。
【0124】
本実施形態では、上記のように条件I で26.4msec、条件IVで59.0msecだけ給紙開始タイミングを早くするから、補正後のレジストセンサONから次用紙のレジストセンサONまでの時間は、
条件I :781.7−26.4=755.3msec
条件IV :814.7−59.0=755.7msec
となり、ローラのスリップ・磨耗の影響を受けない場合の755msecにほぼ等しい値となる。
【0125】
ここでは、画像形成装置が有する複数のカセット・トレイのうちの、ある1つのカセットを代表に説明したが、他のカセットから給紙する場合も同様であり、そのカセットからの用紙先端が第1用紙センサ5(この第1用紙センサ5は各カセット毎に、その分離部下流付近に設置されているとする)から第2用紙センサ7を通過するのに要する時間を測定してTpとし、そのカセットから給紙する場合の理想値をTp0として上記補正時間fpを定め、そのカセットからの給紙開始タイミングを補正することにより、給紙開始からレジストローラONまでの時間を理想値とほぼ同じにすることができ、搬送時間の遅れを補正することができる。
【0126】
ところで、本例では上記したように複写機本体の電源が入れられてその給紙カセットから最初に給紙を行うときに時間:Tpを測定するものとした。つまり、複数有るカセットのそれぞれにおいて、電源投入後最初に給紙を行うときに時間:Tpを測定するものである。また、その測定した各カセットごとの時間:Tpと、各カセットごとの理想値Tp0 とに基づく補正時間fpの算出も、その給紙カセットから最初に給紙を行うときに求めるものとした。
【0127】
ただし、上記時間:Tpの測定及び補正時間fpの算出は、電源投入後最初の給紙時に限らず、任意のタイミングあるいは任意の給紙枚数時に行うことが可能である。例えば、電源投入後の所定枚数目の給紙時に上記時間:Tpの測定及び補正時間fpの算出を行うようにすることができる。その場合、所定枚数=1とすれば、電源投入後最初の給紙時に行うものである。
【0128】
なお、上記時間:Tpの測定及び補正時間fpの算出は毎回の給紙時に実施することや所定枚数の給紙を行う度に(例えば、100枚ごとに)実施することも可能であるが、測定あるいは補正時間fpの算出に伴う負荷(制御の複雑化、制御上の遅延など)を考慮すると、上記のように電源投入後の所定枚数目の給紙時に時間:Tpの測定及び補正時間fpの算出を行うことにより、その負荷を最小限に抑えることができる。また、その場合でも、用紙を搬送するローラが急に(突然に)μが低下したり磨耗したりすることは通常起こりにくいことであるから、毎回の給紙時に上記時間:Tpの測定及び補正時間fpの算出を行わなくとも、用紙搬送の遅れ補正に対する実用上の問題はない。
【0129】
図6に、本実施形態における用紙搬送制御をフローチャートにて示す。ただし、このフローチャートは、本実施形態における給紙開始タイミングの補正を概念的に示すものである。また、補正はカセットから最初の給紙時に行うものとする。
【0130】
図6において、給紙開始命令があると(S61)、時間Tpを測定すべきタイミングかどうかを判断する(S62)。測定タイミングであれば、給紙開始タイミングを初期設定値に設定し(S63)、そのタイミングで給紙を開始する(S64)。そして、用紙先端がセンサ5(C位置)に到達したかどうかを見(S65)、到達すると時間Tpのカウントをスタートする(S66)。次に、用紙先端がセンサ7(G位置)に到達したかどうかを見(S67)、到達すると時間Tpのカウントを停止する(S68)。そして、Tpの値をメモリに格納し(S69)、補正時間fpを計算して(S70)、メモリに格納する(S71)。指示された枚数の給紙が完了したかどうかを見て(S72)、給紙完了であればこの処理は終了する。給紙継続の場合はS61に戻る。
【0131】
また、S62でTpの測定タイミングで無い場合、すなわち、2枚目以降の給紙の場合は、算出した補正時間fpにより給紙開始タイミングを補正し(S73)、給紙を開始して(S74)、S72に進んで所定枚数の給紙が完了したか否かを判断する。
【0132】
なお、上記の各実施形態において、時間T又はTp及び補正係数k又はkp並びに補正時間f又はfpの測定・算出によるモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正実施方法としては、上記したような電源投入後最初の給紙時,電源投入後の所定枚数目の給紙時の他にも、電源投入後の所定時間経過後、装置設置後(装置をユーザの基に搬入して設置後)所定日数(例えば、1週間あるいは1ヶ月、3ヵ月後等)経過後に測定・算出する(工場出荷時の初期状態ではローラのスリップ・磨耗は無いとして)方法が考えられる。また、それらによる補正から所定の時間・日数(例えば、1週間あるいは1ヶ月、3ヵ月後等)経過後、あるいは所定枚数給紙後に次の補正を行うようにしても良い。それらの所定時間や日数は、画像形成装置内に設けられたタイマ・カウンタ等により計数することが可能である。上記の各実施形態では、補正実施後、次の補正が行われるまでは、算出された補正値によりモータ回転数あるいは給紙開始タイミングの補正を行うものとする。
【0133】
ところで、所定の時間・日数や給紙枚数により補正を実施するのではなく、カセット内のパーパーエンド検出により上記の時間T又はTp及び補正係数k又はkp並びに補正時間f又はfpの測定・算出によるモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正を実施するようにも構成できる。
【0134】
図7は、各給紙カセット毎に設けられているペーパーエンド検知機構の構成を示す斜視図であり、各給紙ユニットにおいてはピックアップローラ2の後方(用紙搬送方向)近傍に反射型のペーパーエンド・センサ21が設けられている。このペーパーエンド・センサ21により、各給紙カセットにおいてペーパーエンド(紙無し)から紙有りに検知結果が変化した場合に、上記各実施形態において、ペーパーエンドが検出されたカセットからの紙有りに変化した後の最初の給紙時に上記説明したような時間T又はTpを測定し、補正係数k又はkpあるいは補正時間f又はfpを算出してモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正を実施する。
【0135】
これにより、毎回の給紙時に時間T又はTpを測定する負荷及び補正係数k又はkpあるいは補正時間f又はfpの算出に伴う負荷を軽減することができる。また、用紙を搬送するローラのμが急に低下したり磨耗したりすることは通常起こりにくいことであるが、用紙種類が変わった場合はローラの用紙に対するμが変化する可能性がある。しかし、ペーパーエンド検出により補正を行うことで、用紙変更に伴う摩擦係数の変化(ペーパーエンド後、種類の異なる用紙がカセットにセットされた場合)にも対応することができる。
【0136】
なお、ペーパーエンドが検出されたカセットからの最初の給紙時ではなく、ペーパーエンド検出から所定時間経過後あるいは所定枚数給紙後に補正を行うようにすることもできるが、ペーパーエンド後に用紙種類が変更される場合も考えられるので、ペーパーエンド検出後の最初の給紙時に補正を行う方が有利である。
【0137】
また、給紙カセットが引き出されたことを検出した場合に上記時間T又はTpを測定し、補正係数k又はkpあるいは補正時間f又はfpを算出してモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正を実施するように構成することもできる。
【0138】
図8は、カセット引出し検知機構を示す斜視図である。この図に示すように、カセット110には用紙サイズを設定するためのサイズレバー111が設けられている。また、画像形成装置の本体側にはプッシュスイッチ112が設けられている。カセットのサイズレバー111の位置を5連のプッシュスイッチ112により検知することで、カセット内にセットされた用紙サイズを検知するようになっている。そして、サイズ情報が入力されることで、給紙カセットが本体にセットされていることが検出され、サイズ情報が得られないことで、カセットがセットされていない(カセットが引き出された)ことが検出される。
【0139】
このようなカセット引出し検知機構において、検知情報が「カセット引出し→セット」と変化したときにカセットが引き出し後セットされたと判断し、最初の給紙時に上記説明したような時間T又はTpを測定し、補正係数k又はkpあるいは補正時間f又はfpを算出してモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正を実施する。
【0140】
このようにカセット引出し(と再セット)により補正を行うことで、毎回の給紙時に時間T又はTpを測定する負荷及び補正係数k又はkpあるいは補正時間f又はfpの算出に伴う負荷を軽減することができる。また、用紙変更に伴う摩擦係数の変化(用紙種類を変更する場合はカセットが引き出される)にも対応することができる。さらに、ペーパエンドとならずに用紙種類が変更されるような場合(例えば、残っている用紙上に別種の用紙を補給するような場合)にも対応できる。
【0141】
なお、カセット引出しが検出された後の最初の給紙時ではなく、カセット引出し(引出し後のカセットの再セット)から所定時間経過後あるいは所定枚数給紙後に補正を行うようにすることもできるが、カセット引出しにより用紙種類が変更される場合も考えられるので、ペーパーエンド検出後の最初の給紙時に補正を行う方が有利である。
【0142】
ところで、ユーザ自身が何らかの指示入力を行うことにより、上記説明したような時間T又はTpを測定し、補正係数k又はkpあるいは補正時間f又はfpを算出してモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正を実施するように構成することもできる。
【0143】
図9は、画像形成装置の操作パネルを示す斜視図である。この図に示す操作パネル120上にはメンテナンススイッチ122が設けられている。ユーザが給紙段(給紙するカセット)を指定してメンテナンススイッチ122を押すことにより、あるいは、どれかの給紙段が指定された状態でメンテナンススイッチ122を押すことにより、その給紙カセットからの最初の給紙時に上記説明したような時間T又はTpを測定し、補正係数k又はkpあるいは補正時間f又はfpを算出してモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正を実施する。
【0144】
これにより、ユーザが指定したときに給紙に関わるモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正を行うことができる。
【0145】
また、メンテナンススイッチ122が押されたときに、測定した時間T又はTpの値が所定の値よりも大きくなった場合には、操作パネル上の表示手段121に、『用紙搬送用ローラローラの交換時期です』あるいは『用紙搬送用ローラのメンテナンスが必要です。サービスマンに連絡してください』等の表示を行う。前者はユーザが自分で給紙ローラ等の交換ができる機種の場合の表示例であり、後者はサービスマンがメンテナンスを行う機種の場合の表示例である。
【0146】
ここで、測定した時間T又はTpの値が所定の値よりも大きくなった場合というのは、給紙ローラや搬送ローラ等、用紙搬送に関わる部材の磨耗が想定した値よりも大きくなった状態や、μの低下が大きくなった状態であるから、給紙ローラや搬送ローラ等の交換を促すことにより、適切なメンテナンス時期を容易に判断することが可能となる。
【0147】
また、プリンタなどユーザーが装置本体から離れた場所でパソコンなどのオペレーション装置によりプリントの指示を出すような画像形成装置の場合、複写機あるいはファクシミリなどの使用者が装置の近くで装置を使用するものと比べて、装置使用時に装置の操作パネルを見る機会は少なくなる。
【0148】
この様な装置の場合、上記測定した時間T又はTpの値が所定の値よりも大きくなった場合、装置に接続されたパソコン等のホストマシーン上に用紙搬送部のメンテナンスを促す表示を行うことで、ユーザーが必要なときにメンテナンスを行えるようにし、無駄のない適切なメンテナンスが可能になる。
【0149】
また、現在では、画像形成装置を電話回線等の通信手段により保守管理契約先のコンピュータに接続し、コピー・プリント枚数等の管理あるいはメンテナンス管理等を行うように構成した管理システムが周知である。このような管理システムにおいて、保守管理元のコンピュータからの指示により、上記説明した時間T又はTpの測定を行い、その測定値が所定値より大きくなった場合には、保守管理契約先のコンピュータにメンテナンスが必要であることを通知する。これにより、ユーザの手を煩わせることなく、用紙搬送に関わるメンテナンスが必要である旨を保守管理先に連絡することが可能となる。
【0150】
また、先にも説明したが、搬送に関わるモータ回転数の補正あるいは給紙開始タイミングの補正は、複数ある給紙カセット(大量給紙トレイ、あるいは手差しトレイ等を含む)毎に行うようにするのが好適である。これにより、各カセット・トレイの個々において、給紙ローラや搬送ローラ等のμや磨耗状態を適切に補正することができ、いずれの給紙部からでもスリップや磨耗の影響を防ぐことができる。
【0151】
また、上記説明した時間T又はTpとしては、1回の検出による値ではなく、複数回の検出値を平均した値を用いて、補正量(補正係数k又はkpあるいは補正時間f又はfp)を算出することができる。これにより、測定誤差を低減することができ、補正の精度を高めることができる。
【0152】
以上、本発明を上記の各実施形態により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。用紙分離部の分離方式や、カセットの構造等は任意なものを用いることができる。また、搬送路中に設ける搬送ローラの個数等も任意である。用紙センサの方式も光学式センサやマイクロスイッチ等任意のものを使用できる。さらには、用紙搬送に関わる時間や搬送条件等はいずれも一例であり、例示したものに限定されないことはもちろんである。
【0153】
なお、モータ回転数を補正する場合に上記の各実施形態では給紙ローラ・搬送ローラを駆動するモータM1,M2を補正するとして説明したが、給紙ローラ・搬送ローラ等を幾つのモータで駆動するかは任意であり、モータ回転数を補正する場合は、レジスト部手前の用紙搬送に関わるモータの回転数を補正するものとする。
【0154】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の用紙搬送装置によれば、請求項1の構成では、用紙給紙時における給紙スタート信号から前記用紙センサが用紙先端を検出するまでの時間:Tを測定し、該検出時間:Tと予め設定された所定の時間:T0との比率(T/T0)に基づく補正係数:kを算出し、前記検出時間:T測定時の前記用紙搬送手段を駆動するモータの回転数をRとして、以降の用紙給紙時における前記モータの回転数R´をR´=k×Rに補正するので、また、請求項2の構成では、用紙給紙時における2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間:Tpを測定し、該検出時間:Tpと予め設定された所定の時間:Tp0との比率(Tp/Tp0)に基づく補正係数:kpを算出し、前記検出時間:Tp測定時の前記用紙搬送手段を駆動するモータの回転数をRとして、以降の用紙給紙時における前記モータの回転数R´をR´=kp×Rに補正するので、さらに、請求項3の構成では、用紙給紙時における給紙スタート信号から前記用紙センサが用紙先端を検出するまでの時間:Tを測定し、該検出時間:Tと予め設定された所定の時間:T0との差(T−T0)に基づく補正時間:fを算出し、以降の用紙給紙時における給紙開始タイミングを前記補正時間:fだけ早めるので、そして、請求項4の構成では、用紙給紙時における2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間:Tpを測定し、該検出時間:Tpと予め設定された所定の時間:Tp0との差(Tp−Tp0)に基づく補正時間:fpを算出し、以降の用紙給紙時における給紙開始タイミングを前記補正時間:fpだけ早めるので、負荷の大きな時のローラスリップの増大、経時でのローラのμの低下によるスリップの増大、ローラの磨耗による用紙線速の低下、用紙の搬送負荷による生産性の低下を防止することができる。また、用紙線速の遅れを補正できることから、用紙搬送部の部品寿命を延ばすことができ、コスト低下及び環境への影響低減を実現することができる。
【0155】
請求項5の構成により、用紙センサ、あるいは2つの用紙センサのうちの1つの用紙センサが、当該用紙搬送装置が装着される画像形成装置における画像形成開始のタイミングを指示するために用いられるセンサであるので、センサを別途設ける必要が無く、コストを上昇させることが無い。
【0156】
請求項6の構成により、装置電源投入後の最初の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出するので、2枚目以降の給紙における搬送遅れを解消することができる。また、毎回の給紙時に補正値を算出する必要が無いので、補正値算出のための負荷を最小限に抑えることができる。
【0157】
請求項7の構成により、装置電源投入後の所定枚数目の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出するので、以降の給紙における搬送遅れを解消することができる。また、毎回の給紙時に補正値を算出する必要が無いので、補正値算出にかかわる負荷を最小限に抑えることができる。
【0158】
請求項8の構成により、装置電源投入後の所定時間経過後の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出するので、以降の給紙における搬送遅れを解消することができる。また、毎回の給紙時に補正値を算出する必要が無いので、補正値算出にかかわる負荷を最小限に抑えることができる。
【0159】
請求項9の構成により、装置設置後の所定日数経過後の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出するので、以降の給紙における搬送遅れを解消することができる。また、補正値算出にかかわる負荷を最小限に抑えることができる。
【0160】
請求項10の構成により、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を所定枚数の給紙毎に行うので、用紙搬送の遅れを確実に防止することができる。
【0161】
請求項11の構成により、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を所定時間経過毎に行うので、用紙搬送の遅れを確実に防止することができる。
【0162】
請求項12の構成により、用紙積載部にセットされた用紙の有無を検知する用紙有無検知機構を有し、該用紙有無検知機構の検知出力が「紙無し」から「紙あり」に変化した場合、前記前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を行うので、毎回の給紙時に補正値を算出する必要が無く、補正値算出にかかわる負荷を最小限に抑えることができる。また、用紙補給あるいは用紙変更に伴う摩擦係数の変化にも対応することができる。
【0163】
請求項13の構成により、用紙を収納する用紙収納手段の装着状態を検知する用紙収納手段装着状態検知機構を有し、該検知機構の検知出力が「用紙収納手段非装着」から「用紙収納手段装着」に変化した場合、前記前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を行うので、毎回の給紙時に補正値を算出する必要が無く、補正値算出にかかわる負荷を最小限に抑えることができる。また、用紙補給あるいは用紙変更に伴う摩擦係数の変化にも対応することができる。
【0164】
請求項14の構成により、用紙を収納する用紙収納手段を複数備える場合、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出は各用紙収納手段毎に行われるので、どの用紙収納手段からの給紙においても搬送遅れが適切に補正される。
【0165】
請求項15の構成により、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を指示する入力手段を設けたので、ユーザが所望するタイミングで搬送遅れの解消を図ることができる。
【0166】
請求項16の構成により、補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを複数回算出した値の平均値を補正値とすることにより、測定誤差を低減させ、補正精度を高めることができる。
【0167】
請求項17の構成により、測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を表示する手段を有するので、適切なメンテナンス時期を容易に判断することができる。
【0168】
請求項18又は請求項19の構成により、あらかじめ設定した所定時間:T0又はTp0を、用紙搬送時の用紙スリップ及び用紙搬送手段の磨耗がないと仮定して計算により求められる給紙スタート信号から用紙先端が前記用紙センサに達するまでの時間、又は2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間に設定することにより、以降の用紙搬送を理想状態に近づけることができ、より正確な用紙搬送を達成することができる。
【0169】
請求項20の画像形成装置により、負荷の大きな時のローラスリップの増大、経時でのローラのμの低下によるスリップの増大、ローラの磨耗による用紙線速の低下、用紙の搬送負荷による生産性の低下を防止することができる。また、用紙線速の遅れを補正できることから、用紙搬送部の部品寿命を延ばすことができ、コスト低下及び環境への影響低減を実現することができる。
【0170】
請求項21の構成により、当該画像形成装置がホストマシーンに接続され、前記測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を前記ホストマシーンに表示するので、離れた場所から操作する機会の多いような画像形成装置においても、必要なときに適切なメンテナンスを行うことができる。
【0171】
請求項22の構成により、当該画像形成装置が通信手段を介して管理装置に接続され、前記測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を通信手段を介して前記管理装置に発信するので、ユーザが手間をかけずに、必要なときに適切なメンテナンスを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の一例であるデジタル複写機の概略構成を示す断面図である。
【図2】その複写機の制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態における用紙搬送制御を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態における用紙搬送制御を示すフローチャートである。
【図5】第3の実施形態における用紙搬送制御を示すフローチャートである。
【図6】第4の実施形態における用紙搬送制御を示すフローチャートである。
【図7】給紙カセットに設けられているペーパーエンド検知機構の構成を示す斜視図である。
【図8】カセット引出し検知機構を示す斜視図である。
【図9】画像形成装置の操作パネルを示す斜視図である。
【図10】本発明が適用される画像形成装置の一例における用紙搬送部の構成を概略的に示す模式図である。
【図11】従来例における、搬送される用紙の先端と後端の位置関係を示すグラフ及び用紙搬送部の動作を示すタイミングチャートである。
【図12】従来例における、異なる条件下の用紙先端及び後端の位置と時間の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 用紙トレイ
2 ピックアップローラ
3 フィードローラ
4 リバースローラ
5 第1用紙センサ
6 第1搬送ローラ対
7 第2用紙センサ
8 第2搬送ローラ対
9 レジストセンサ
10 レジストローラ対
12 感光体ドラム
21 ペーパーエンド・センサ
100 デジタル複写機
110 カセット
111 サイズレバー
112 プッシュスイッチ
120 操作パネル
121 表示手段
122 メンテナンススイッチ
Claims (22)
- 用紙搬送手段と、用紙搬送路中に配置され用紙の有無を検知する用紙センサとを有する用紙搬送装置において、
用紙給紙時における給紙スタート信号から前記用紙センサが用紙先端を検出するまでの時間:Tを測定し、該検出時間:Tと予め設定された所定の時間:T0との比率(T/T0)に基づく補正係数:kを算出し、
前記検出時間:T測定時の前記用紙搬送手段を駆動するモータの回転数をRとして、以降の用紙給紙時における前記モータの回転数R´をR´=k×Rに補正することを特徴とする用紙搬送装置。 - 用紙搬送手段と、用紙搬送路中に所定の距離を置いて配置され用紙の有無を検知する少なくとも2つの用紙センサとを有する用紙搬送装置において、
用紙給紙時における2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間:Tpを測定し、該検出時間:Tpと予め設定された所定の時間:Tp0との比率(Tp/Tp0)に基づく補正係数:kpを算出し、
前記検出時間:Tp測定時の前記用紙搬送手段を駆動するモータの回転数をRとして、以降の用紙給紙時における前記モータの回転数R´をR´=kp×Rに補正することを特徴とする用紙搬送装置。 - 用紙搬送手段と、用紙搬送路中に配置され用紙の有無を検知する用紙センサとを有する用紙搬送装置において、
用紙給紙時における給紙スタート信号から前記用紙センサが用紙先端を検出するまでの時間:Tを測定し、該検出時間:Tと予め設定された所定の時間:T0との差(T−T0)に基づく補正時間:fを算出し、
以降の用紙給紙時における給紙開始タイミングを前記補正時間:fだけ早めることを特徴とする用紙搬送装置。 - 用紙搬送手段と、用紙搬送路中に所定の距離を置いて配置され用紙の有無を検知する少なくとも2つの用紙センサとを有する用紙搬送装置において、
用紙給紙時における2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間:Tpを測定し、該検出時間:Tpと予め設定された所定の時間:Tp0との差(Tp−Tp0)に基づく補正時間:fpを算出し、
以降の用紙給紙時における給紙開始タイミングを前記補正時間:fpだけ早めることを特徴とする用紙搬送装置。 - 前記用紙センサ、あるいは前記2つの用紙センサのうちの1つの用紙センサが、当該用紙搬送装置が装着される画像形成装置における画像形成開始のタイミングを指示するために用いられるセンサであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 装置電源投入後の最初の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 装置電源投入後の所定枚数目の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 装置電源投入後の所定時間経過後の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 装置設置後の所定日数経過後の給紙時に、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを算出することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を所定枚数の給紙毎に行うことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を所定時間経過毎に行うことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 用紙積載部にセットされた用紙の有無を検知する用紙有無検知機構を有し、該用紙有無検知機構の検知出力が「紙無し」から「紙あり」に変化した場合、前記前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を行うことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 用紙を収納する用紙収納手段の装着状態を検知する用紙収納手段装着状態検知機構を有し、該検知機構の検知出力が「用紙収納手段非装着」から「用紙収納手段装着」に変化した場合、前記前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を行うことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 用紙を収納する用紙収納手段を複数備える場合、前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出は各用紙収納手段毎に行われることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpの算出を指示する入力手段を設けたことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 前記補正係数:k又はkp、あるいは補正時間:f又はfpを複数回算出した値の平均値を補正値とすることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 前記測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を表示する手段を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の用紙搬送装置。
- 前記あらかじめ設定した所定時間:T0を、用紙搬送時の用紙スリップ及び用紙搬送手段の磨耗がないと仮定して計算により求められる給紙スタート信号から用紙先端が前記用紙センサに達するまでの時間に設定することを特徴とする、請求項1又は3に記載の用紙搬送装置。
- 前記あらかじめ設定した所定時間:Tp0を、用紙搬送時の用紙スリップ及び用紙搬送手段の磨耗がないと仮定して計算により求められる前記2つの用紙センサ間を用紙先端が通過する時間に設定することを特徴とする、請求項2又は4に記載の用紙搬送装置。
- 請求項1〜19のいずれか1項に記載の用紙搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
- 当該画像形成装置がホストマシーンに接続され、前記測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を前記ホストマシーンに表示することを特徴とする、請求項20に記載の画像形成装置。
- 当該画像形成装置が通信手段を介して管理装置に接続され、前記測定したT又はTpの値が所定値より大きくなった場合、用紙搬送部のメンテナンスを促す警告を通信手段を介して前記管理装置に発信することを特徴とする、請求項20又は21に記載の画像形成装置。
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