JP3935752B2 - 空気調和装置及びこれに用いられる電磁弁ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は室外ユニットと複数台の室内ユニットを有し、複数台の室内ユニットを同時に冷房運転若しくは暖房運転可能とし、または、これらの暖房運転と冷房運転を混在して実施可能とする空気調和装置及びこれに用いられる電磁弁ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば図2に示すように、圧縮機2及び室外熱交換器3を備えた室外ユニットと、室内熱交換器6を備えた複数台の室内ユニットとがユニット間配管10により接続され、室外熱交換器3の一端が、圧縮機2の冷媒吐出管7と冷媒吸込管8とに択一に分岐して接続され、ユニット間配管10が、冷媒吐出管7に接続された高圧ガス管11と、冷媒吸込管8に接続された低圧ガス管12と、室外熱交換器3の他端に接続された液管13とを有して構成され、室内熱交換器6の一端が高圧ガス管11及び低圧ガス管12に、それぞれ高圧ガス分岐管14及び低圧ガス分岐管15を介して接続され、他端が液管13に液分岐管19を介して接続され、高圧ガス分岐管14及び低圧ガス分岐管15には、それぞれ実線の矢印で示す方向にのみ冷媒を流すことを目的とする、電磁開閉弁16、17が設けられ、複数台の室内ユニットを同時に冷房運転若しくは暖房運転可能とし、または、これらの冷房運転と暖房運転を混在して実施可能とするよう構成された空気調和装置が知られている。
【0003】
上記構成によると、いずれかの室内ユニットの運転を停止した場合には、この停止した室内ユニットの高圧ガス分岐管14に設けられた電磁開閉弁16と、低圧ガス分岐管15に設けられた電磁開閉弁17とが閉弁制御(無通電)される。このように電磁開閉弁16、17が閉弁制御(無通電)された状況下で、室外ユニットの運転が停止された場合、その圧縮機2の運転停止の直後から、圧力バランスが行われて、低圧ガス分岐管15に設けられた電磁開閉弁17又は高圧ガス分岐管14に設けられた電磁開閉弁16に逆圧による逆流が発生し、電磁開閉弁16、17のいずれかから異常音が発生することがあるので、室外ユニット及び室内ユニットの外部の高圧ガス管11及び低圧ガス管12に逆止弁40、41を設けることで電磁開閉弁16、17への逆流を防止している。尚、施工時に行われる冷媒配管接続後の気密試験では、例えば、高圧ガス管11、低圧ガス管12及び液管13のそれぞれに設置されたサービスバルブ31、32、33から冷媒回路内にガス(例えば窒素)を封入し、加圧してガスの漏れをチェックする。この気密試験は、通常、電磁開閉弁16、17等への無通電(閉弁)時に行われる。そして、気密試験終了後はこのサービスバルブ35、36、37から封入したガスを引く。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構成では、電磁開閉弁16、17の異常音の発生を抑制することはできるが、ガス(例えば窒素)を冷媒回路内に入れて行う気密試験において、低圧ガス管12における逆止弁41と低圧ガス分岐管15における電磁開閉弁17との間の冷媒配管X内には、逆止弁41と電磁開閉弁17によりガスの流入が塞き止められてガスが流入しないため、気密試験を十分に行うことができないという問題がある。
【0005】
また、この気密試験後にこの気密試験に用いたガス(例えば窒素)を冷媒回路内から引くときに、高圧ガス管11における逆止弁40と高圧ガス分岐管14における電磁開閉弁16との間の冷媒配管Y内には、逆止弁40と電磁開閉弁16によりガスが残留するという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来技術が有する課題を解消し、電磁開閉弁からの異常音の発生を抑制しつつ、気密性の向上を図ることができ、気密試験に用いられるガスの残留を防止することができる空気調和装置及びこれに用いられる電磁弁ユニットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、圧縮機、室外熱交換器及び室外膨張弁を備えた室外ユニットと、室内熱交換器を備えた複数台の室内ユニットとがユニット間配管により接続され、前記室外熱交換器の一端が、圧縮機の冷媒吐出管と冷媒吸込管とに択一に分岐して接続され、前記ユニット間配管が、前記冷媒吐出管に接続された高圧ガス管と、前記冷媒吸込管に接続された低圧ガス管と、前記室外熱交換器の他端に接続された液管とを有して構成され、室内熱交換器の一端が前記高圧ガス管及び前記低圧ガス管に、それぞれ高圧ガス分岐管及び低圧ガス分岐管を介して接続され、他端が前記液管に液分岐管を介して接続され、前記高圧ガス分岐管及び前記低圧ガス分岐管にそれぞれ電磁開閉弁が設けられ、複数台の前記室内ユニットを同時に冷房運転若しくは暖房運転可能とし、または、これらの冷房運転と暖房運転を混在して実施可能とするよう構成された空気調和装置において、前記高圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁及び前記低圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁は、許容する冷媒の流れが、高圧ガス管又は低圧ガス管側からの流れと、室内熱交換器側からの流れとで互いに逆方向になるように設けられ、これらの電磁開閉弁のそれぞれに、冷媒の逆圧が作用するときにそれぞれの電磁開閉弁をバイパスして冷媒を流すバイパス手段を設け、これらのバイパス手段は、それぞれの電磁開閉弁が許容する冷媒の流れと逆方向の流れを許容する逆止弁をそれぞれ備えていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記低圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁、前記高圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁及びこれら電磁開閉弁のそれぞれをバイパスする前記バイパス手段に設けられた逆止弁が単一の電磁弁ユニットに内蔵されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3記載の発明は、空気調和装置における室内ユニットの室内熱交換器の一端が、圧縮機の冷媒吐出管に接続される高圧ガス管及び圧縮機の冷媒吸込管に接続される低圧ガス管に、それぞれ高圧ガス分岐管及び低圧ガス分岐管を介して接続され、前記高圧ガス分岐管に設けられる電磁開閉弁及び前記低圧ガス分岐管に設けられる電磁開閉弁を備えた空気調和装置に用いられる電磁弁ユニットにおいて、前記高圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁及び前記低圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁は、許容する冷媒の流れが、高圧ガス管又は低圧ガス管側からの流れと、室内熱交換器側からの流れとで互いに逆方向になるように設けられ、これらの電磁開閉弁のそれぞれが、冷媒の逆圧が作用するときにそれぞれの電磁開閉弁をバイパスして冷媒を流すバイパス管に設けられる逆止弁を備え、これらの逆止弁は、それぞれの電磁開閉弁が許容する冷媒の流れと逆方向の流れを許容することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る空気調和装置の一実施の形態を示す冷媒回路図である。この空気調和装置30は、圧縮機2、水冷式の室外熱交換器3及び室外膨張弁27を備えた室外ユニット1と、室内熱交換器6a及び室内膨張弁18aを備えた室内ユニット5aと、室内熱交換器6b及び室内膨張弁18bを備えた室内ユニット5bと、室内熱交換器6c及び室内膨張弁18cを備えた室内ユニット5cとを有して構成される。
【0013】
そして、これらの室外ユニット1と室内ユニット5a、5b、5cとがユニット間配管10により接続されて、空気調和装置30は、室内ユニット5a、5b、5cを同時に冷房運転若しくは暖房運転可能とし、または、これらの冷房運転と暖房運転とを混在して実施可能とする。
【0014】
上記室外ユニット1では、室外熱交換器3の一端が、圧縮機2の冷媒吐出管7と冷媒吸込管8とに、それぞれ切換弁9a、9bを介して択一に分岐して接続されている。また、冷媒吸込管8にアキュムレータ4が配設されている。
【0015】
上記ユニット間配管10は、高圧ガス管11、低圧ガス管12及び液管13を備えてなる。高圧ガス管11が冷媒吐出管7に接続され、低圧ガス管12が冷媒吸込管8に接続される。液管13は、室外膨張弁27を介して室外熱交換器3の他端に接続される。
【0016】
上記室内ユニット5a、5b、5cのそれぞれの室内熱交換器6a、6b、6cは、それらの他端が、室内膨張弁18aを配設した液分岐管19a、室内膨張弁18bを配設した液分岐管19b、室内膨張弁18cを配設した液分岐管19cを介して液管13にそれぞれ接続される。
【0017】
また、上記室内ユニット5aの室内熱交換器6aは、その一端が、高圧ガス分岐管14aを介して高圧ガス管11に接続されるとともに、低圧ガス分岐管15aを介して低圧ガス管12に接続される。上記室内ユニット5bの室内熱交換器6bは、その一端が、高圧ガス分岐管14bを介して高圧ガス管11に接続されるとともに、低圧ガス分岐管15bを介して低圧ガス管12に接続される。更に、上記室内ユニット5cの室内熱交換器6cは、その一端が、高圧ガス分岐管14cを介して高圧ガス管11に接続されるとともに、低圧ガス分岐管15cを介して低圧ガス管12に接続される。高圧ガス分岐管14a、14b、14cのそれぞれに、第1開閉弁(第1電磁開閉弁)16a、16b、16cが配設される。また、低圧ガス分岐管15a、15b、15cのそれぞれに、第2開閉弁(第2電磁開閉弁)17a、17b、17cが配設される。
【0018】
高圧ガス分岐管14a、14b、14cには、第1開閉弁16a、16b、16cをバイパスする第1バイパス管21a、21b、21cが接続される。この第1バイパス管21a、21b、21cには、第1開閉弁16a、16b、16cに逆圧が作用する場合に第1バイパス管21a、21b、21cを冷媒が通過するように第1逆止弁23a、23b、23cが配設される。また、低圧ガス分岐管15a、15b、15cには、第2開閉弁17a、17b、17cをバイパスする第2バイパス管22a、22b、22cが接続される。この第2バイパス管22a、22b、22cには、第2開閉弁17a、17b、17cに逆圧が作用する場合に第2バイパス管22a、22b、22cを冷媒が通過するように第2逆止弁24a、24b、24cが配設される。尚、図1中の符号20a、20b、20cは電磁弁ユニットである。
【0019】
これら第1開閉弁16a、16b、16c、第2開閉弁17a、17b、17c、第1逆止弁23a、23b、23c及び第2逆止弁24a、24b、24cは、電磁弁ユニット20a、20b、20cに格納(内臓)されている。
【0020】
また、高圧ガス管11に接続された高圧ガス分岐管14a、14b、14cと、液管13に接続された液分岐管19a、19b、19cとの間に、両管内の圧力差に従って両管内を連通させる連通手段(キャピラリーチューブ)100a、100b、100cが接続されている。これらキャピラリーチューブ100a、100b、100cは、電磁弁ユニット20a、20b、20cに格納(内臓)されている。
【0021】
高圧ガス管11、低圧ガス管12及び液管13のそれぞれには、サービスバルブ31、32、33が設けてあり、気密試験を行う際は、このサービスバルブ31、32、33から冷媒回路内にガス(例えば窒素)を封入し、加圧してガスの漏れをチェックする。そして、気密試験終了後はこのサービスバルブ35、36、37から封入したガスを引く。
【0022】
次に運転動作を説明する。
【0023】
(A)全室内ユニット5a、5b、5cを同時に冷房する場合は、高圧ガス管11が休止状態におかれる。
【0024】
この場合、室外熱交換器3の一方の切換弁9aを開くとともに他方の切換弁9bを閉じ、且つ電磁弁ユニット20a、20b、20cの第1開閉弁16a、16b、16cを閉じるとともに、第2開閉弁17a、17b、17cを開く。これにより、圧縮機2から吐出された冷媒は、冷媒吐出管7、切換弁9a、室外熱交換器3へと順次流れ、この室外熱交換器3で凝縮液化した後、液管13と液分岐管19a、19b、19cを経て各室ユニット5a、5b、5cの室内膨張弁18a、18b、18cに分配され、ここで減圧される。しかる後、冷媒は、各室内熱交換器6a、6b、6cで蒸発気化した後、第2開閉弁17a、17b、17cを流れた後、低圧ガス管12、冷媒吸込管8、アキュムレータ4を順次経て圧縮機2に吸入される。このように、蒸発器として作用する各室内熱交換器6a、6b、6cで全室内ユニット5a、5b、5cが同時に冷房される。
【0025】
(B)全室内ユニット5a、5b、5cを同時に暖房する場合は、低圧ガス管12が休止状態におかれる。
【0026】
この場合、室外熱交換器3の一方の切換弁9aを閉じるとともに他方の切換弁9bを開き、且つ電磁弁ユニット20a、20b、20cの第1開閉弁16a、16b、16cを開くとともに、第2開閉弁17a、17b、17cを閉じる。これにより、圧縮機2から吐出された冷媒は、冷媒吐出管7、高圧ガス管11を順次経て高圧ガス分岐管14a、14b、14cに分配された後、第1開閉弁16a、16b、16c、室内熱交換器6a、6b、6cへと流れ、ここでそれぞれ凝縮液化した後、各室内膨張弁18a、18b、18cで減圧され、液分岐管19a、19b、19cを経て液管13で合流される。しかる後、室外熱交換器3で蒸発気化した後、切換弁9b、冷媒吸込管8、アキュムレータ4を順次経て圧縮機2に吸入される。このように凝縮器として作用する各室内熱交換器6a、6b、6cで、全室内ユニット5a、5b、5cが同時に暖房される。
【0027】
(C)同時に、例えば室内ユニット5a及び5cを冷房し、室内ユニット5bを暖房する場合は、全ての冷媒管11、12、13が使用される。
【0028】
この場合、室外熱交換器3の一方の切換弁9aを開くとともに他方の切換弁9bを閉じ、且つ、冷房する室内ユニット5a、5cの電磁弁ユニット20a、20cにおける第1開閉弁16a、16cを閉じるとともに、第2開閉弁17a、17cを開き、且つ暖房する室内ユニット5bの電磁弁ユニット20bにおける第1開閉弁16bを開くとともに、第2開閉弁17bを閉じる。すると、圧縮機2から吐出された冷媒の一部が冷媒吐出管7、切換弁9aを順次経て室外熱交換器3に流れるとともに、残りの冷媒が高圧ガス管11を経て暖房する室内ユニット5bの電磁弁ユニット20bにおける第1開閉弁16b、室内熱交換器6bへと流れ、この室内熱交換器6bの室外熱交換器3で凝縮液化される。
【0029】
そして、これら室内熱交換器6b、室外熱交換器3で凝縮液化された冷媒は、液管13を経て室内ユニット5a、5cの室内膨張弁18a、18cで減圧された後、それぞれの室内熱交換器6a、6cで蒸発気化される。しかる後、冷媒は、第2開閉弁17a、17cを流れて低圧ガス管12で合流され、冷媒吸込管8、アキュムレータ4を順次経て圧縮機2に吸入される。このように、凝縮器として作用する室内熱交換器6bで室内ユニット5bが暖房され、蒸発器として作用する他の室内熱交換器6a、6cで室内ユニット5a、5cがそれぞれ冷房される。
【0030】
次に、例えば、室内ユニット5bで冷房し、室内ユニット5a、5cで暖房する場合には、室外熱交換器3の一方の切換弁9aを閉じるとともに他方の切換弁9bを開き、且つ冷房する室内ユニット5bの電磁弁ユニット20bにおける第1開閉弁16bを閉じるとともに、第2開閉弁17bを開き、且つ暖房する室内ユニット5a、5cの電磁弁ユニット20a、20cにおける第1開閉弁16a、16cを開くとともに、第2開閉弁17a、17cを閉じる。すると、圧縮機2から吐出された冷媒が冷媒吐出管7、高圧ガス管11を順次経て第1開閉弁16a、16cへと分配され、それぞれの室内熱交換器6a、6cで凝縮液化される。そして、この液化された冷媒は、それぞれ全開された室内膨張弁18a、18cを経て液管13に流れる。この液管中の液冷媒の一部が、室内膨張弁18bで減圧された後に室内熱交換器6bで、且つ、残りの液冷媒が室外膨張弁27で減圧された後に室外熱交換器3でそれぞれ蒸発気化され、冷媒吸込管8、アキュムレータ4を順次経て圧縮機2に吸入される。このように、凝縮器として作用する室内熱交換器6a、6cで室内ユニット5a、5cが暖房され、蒸発器として作用する他の室内熱交換器6bで室内ユニット5bが冷房される。
【0031】
以上の如く、冷房する室内ユニット5a、5b、5cの数(冷房容量)が暖房する室内ユニット5a、5b、5cの数(暖房容量)よりも多いときは室外熱交換器3を凝縮器として、逆に、冷房する室内ユニット5a、5b、5cの数(暖房容量)が暖房する室内ユニット5a、5b、5cの数(冷房容量)よりも少ないときは室外熱交換器3を蒸発器として作用させることにより、任意の室内ユニット5a、5b、5cを自由に冷暖房することができる。
【0032】
(D)本実施の形態では、(A)〜(C)に示す運転状態において、室外ユニット1の運転が停止する場合(即ち、圧縮機2の運転が停止する場合)、室内ユニット12a、12b、12cの高圧ガス分岐管14a、14b、14cに設けられた第1開閉弁16a、16b、16c及び低圧ガス分岐管15a、15b、15cに設けられた第2開閉弁17a、17b、17cが、図示を省略した制御手段によって、一斉に閉弁制御される。即ち、すべての電磁開閉弁が、無通電となって閉弁される。
【0033】
このように電磁開閉弁が閉弁された状況下で、室外ユニット1の運転停止の直後(即ち圧縮機2の運転停止の直後)から、圧力バランスが行われて、高圧ガス分岐管14a、14b、14cに設けられた第1開閉弁16a、16b、16cあるいは低圧ガス分岐管15a、15b、15cに設けられた第2開閉弁17a、17b、17cに逆圧が発生する。即ち、この種の電磁開閉弁では、許容された冷媒の流れ方向に圧力がかかっている場合、電磁開閉弁が閉弁されていようが、開弁されていようが、いずれの場合も異常音は発生しない。しかし、許容された冷媒の流れとは逆の方向に圧力(逆圧)がかかって冷媒が逆流する場合、開弁されている電磁開閉弁に比べ、閉弁されている電磁開閉弁で大きな異常音が発生する。
【0034】
本実施の形態では、第1開閉弁16a、16b、16cに逆圧が発生した場合、第1開閉弁16a、16b、16cに冷媒が逆流することなく、破線の矢印の方向に第1バイパス管21a、21b、21c(第1逆止弁23a、23b、23c)を通じて冷媒が均圧するまで逆流し、第2開閉弁17a、17b、17cに逆圧が発生した場合、第2開閉弁17a、17b、17cに冷媒が逆流することなく、破線の矢印の方向に第2バイパス管22a、22b、22c(第2逆止弁24a、24b、24c)を通じて冷媒が均圧するまで逆流する。尚、冷媒が均圧するまでの逆流は、均圧するまで一時的に流れるものであるので、第1バイパス管21a、21b、21c及び第2バイパス管22a、22b、22cは、高圧ガス管11及び低圧ガス管12と比べて口径を小さくすることができる。従って、図2に示す従来の構成において高圧ガス管11、低圧ガス管12に配設される逆止弁40、41と比べて、逆止弁23a、23b、23c、24a、24b、24cを小型化することができる。
【0035】
以上、本実施の形態によれば、第1開閉弁16a、16b、16cあるいは第2開閉弁17a、17b、17cには、冷媒が逆流することがないので、電磁弁ユニット20a、20b、20cにおける電磁開閉弁の異常音の発生を抑制することができる。
【0036】
また、本実施の形態によれば、電磁弁ユニット20a、20b、20cにおける電磁開閉弁に逆圧が生じる場合、自動的に第1バイパス管21a、21b、21c(第1逆止弁23a、23b、23c)あるいは第2バイパス管22a、22b、22c(第2逆止弁24a、24b、24c)を通じて冷媒が均圧するまで逆流するので、電磁開閉弁に逆圧が生じる場合を判断して行う電磁弁ユニット20a、20b、20cにおける電磁開閉弁の開閉制御をする必要がなくなる。
【0037】
また、本実施の形態によれば、第1逆止弁23a、23b、23c及び第2逆止弁24a、24b、24cが電磁弁ユニット20a、20b、20cに内蔵されているので、取り付けあるいは取り外しの作業の簡素化が図れる。
【0038】
尚、従来の構成では、図2を参照して、電磁開閉弁16、17の異常音の発生を抑制すべく高圧ガス管11及び低圧ガス管12に逆止弁40、41を設置しているが、ガス(例えば窒素)を冷媒回路内に入れて行う気密試験において、低圧ガス管12における逆止弁41と低圧ガス分岐管15における電磁開閉弁17との間の冷媒配管X内には、逆止弁41と電磁開閉弁17によりガスの流入が塞き止められてガスが流入しないことがあり、また、この気密試験後にこの気密試験に用いたガス(例えば窒素)を冷媒回路内から引くときに、高圧ガス管11における逆止弁40と高圧ガス分岐管14における電磁開閉弁16との間の冷媒配管Y内には、気密試験に用いたガスが逆止弁40と電磁開閉弁16により引けずに残ることがあった。
【0039】
本実施の形態では、電磁弁ユニット20a、20b、20cにおける電磁開閉弁の異常音の発生を抑制すべく第1バイパス管21a、21b、21c(第1逆止弁23a、23b、23c)及び第2バイパス管22a、22b、22c(第2逆止弁24a、24b、24c)を設けたが、ガス(例えば窒素)を冷媒回路内に入れて行う気密試験において、室外ユニット1側から入れたガスは、第1バイパス管21a、21b、21c(第1逆止弁23a、23b、23c)、第2バイパス管22a、22b、22c(第2逆止弁24a、24b、24c)を通過することができるので、気密試験を行うことができる程度に冷媒回路内を均等に加圧することができる。これによって、気密試験によるガス漏れのチェックを十分に行うことができるので、冷媒回路の気密性を向上させることができる。また、気密試験後にこの気密試験に用いたガスは、第1バイパス管21a、21b、21c(第1逆止弁23a、23b、23c)、第2バイパス管22a、22b、22c(第2逆止弁24a、24b、24c)を通過することができるので、この気密試験に用いたガスを十分に引くことができる。これによって、気密試験に用いられるガスの残留を防止することができる。
【0040】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0041】
【発明の効果】
本発明では、電磁開閉弁からの異常音の発生を抑制しつつ、気密性の向上を図ることができ、気密試験に用いられるガスの残留を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和装置の一実施形態を示す冷媒回路図である。
【図2】従来の空気調和装置を示す冷媒回路図である。
【符号の説明】
1 室外ユニット
2 圧縮機
3 室外熱交換器
5a、5b、5c 室内ユニット
6a、6b、6c 室内熱交換器
7 冷媒吐出管
8 冷媒吸込管
10 ユニット間配管
11 高圧ガス管
12 低圧ガス管
13 液管
14a、14b、14c 高圧ガス分岐管
15a、15b、15c 低圧ガス分岐管
16a、16b、16c 第1開閉弁(電磁開閉弁)
17a、17b、17c 第2開閉弁(電磁開閉弁)
19a、19b、19c 液分岐管
20a、20b、20c 電磁弁ユニット
21a、21b、21c 第1バイパス管(バイパス管)
22a、22b、22c 第2バイパス管(バイパス管)
23a、23b、23c 第1逆止弁(逆止弁)
24a、24b、24c 第2逆止弁(逆止弁)
30 空気調和装置
Claims (3)
- 圧縮機、室外熱交換器及び室外膨張弁を備えた室外ユニットと、室内熱交換器を備えた複数台の室内ユニットとがユニット間配管により接続され、前記室外熱交換器の一端が、圧縮機の冷媒吐出管と冷媒吸込管とに択一に分岐して接続され、前記ユニット間配管が、前記冷媒吐出管に接続された高圧ガス管と、前記冷媒吸込管に接続された低圧ガス管と、前記室外熱交換器の他端に接続された液管とを有して構成され、室内熱交換器の一端が前記高圧ガス管及び前記低圧ガス管に、それぞれ高圧ガス分岐管及び低圧ガス分岐管を介して接続され、他端が前記液管に液分岐管を介して接続され、前記高圧ガス分岐管及び前記低圧ガス分岐管にそれぞれ電磁開閉弁が設けられ、複数台の前記室内ユニットを同時に冷房運転若しくは暖房運転可能とし、または、これらの冷房運転と暖房運転を混在して実施可能とするよう構成された空気調和装置において、
前記高圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁及び前記低圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁は、許容する冷媒の流れが、高圧ガス管又は低圧ガス管側からの流れと、室内熱交換器側からの流れとで互いに逆方向になるように設けられ、これらの電磁開閉弁のそれぞれに、冷媒の逆圧が作用するときにそれぞれの電磁開閉弁をバイパスして冷媒を流すバイパス手段を設け、これらのバイパス手段は、それぞれの電磁開閉弁が許容する冷媒の流れと逆方向の流れを許容する逆止弁をそれぞれ備えていることを特徴とする空気調和装置。 - 前記低圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁、前記高圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁及びこれら電磁開閉弁のそれぞれをバイパスする前記バイパス手段に設けられた逆止弁が単一の電磁弁ユニットに内蔵されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
- 空気調和装置における室内ユニットの室内熱交換器の一端が、圧縮機の冷媒吐出管に接続される高圧ガス管及び圧縮機の冷媒吸込管に接続される低圧ガス管に、それぞれ高圧ガス分岐管及び低圧ガス分岐管を介して接続され、前記高圧ガス分岐管に設けられる電磁開閉弁及び前記低圧ガス分岐管に設けられる電磁開閉弁を備えた空気調和装置に用いられる電磁弁ユニットにおいて、
前記高圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁及び前記低圧ガス分岐管に設けられた電磁開閉弁は、許容する冷媒の流れが、高圧ガス管又は低圧ガス管側からの流れと、室内熱交換器側からの流れとで互いに逆方向になるように設けられ、これらの電磁開閉弁のそれぞれが、冷媒の逆圧が作用するときにそれぞれの電磁開閉弁をバイパスして冷媒を流すバイパス管に設けられる逆止弁を備え、これらの逆止弁は、それぞれの電磁開閉弁が許容する冷媒の流れと逆方向の流れを許容することを特徴とする空気調和装置に用いられる電磁弁ユニット。
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