JP3935571B2 - 開封部付圧縮物品用包装袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、開封部付圧縮物品用包装袋に関するものであり、より詳しくは、使い捨ておむつ、生理用品等の物品を圧縮状態で包装するプラスチック製バックで、開封操作が容易で、且つ開封操作により形成される開口部を介しての物品の取り出しが容易な、開封部付圧縮物品用包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に、紙オムツ、生理用品等は複数個のものを整列させた状態で圧縮し、圧縮状態で包装袋に収納されて搬送、販売される。そして、このような圧縮物品用包装袋にはその側面をガセット折りするチューブフィルム等を使用している。また圧縮物品用内装袋には、吊手や開封用のミシン目等が形成されている。
【0003】
図4は、この様な従来の開封部付圧縮物品用包装袋100を示すもので、開封部付圧縮物品用包装袋100を形成する包装材は、前面パネル部102、背面パネル部及び一対の側面ガセットパネル部104,104(うち1つは図示せず)から上方に延設されており、前面パネル部102の延設部の縁端部と背面パネル部の延設部の縁端部とが互いに対面し且つこれらの間に側面ガセットパネル部104,104(うち1つは図示せず)の延長部を挟み込んだ状態で固着されており、前面パネル部102の延設部と背面パネル部の延設部とによって上面パネル部105が形成され、側面ガセットパネル部104,104(うち1つは図示せず)の延設部が上面パネル部105と側面ガセットパネル部104,104(うち1つは図示せず)との間に介在配置されてまち部105’,105’が形成されている。前面パネル部102の延設部の縁端部と背面パネル部の延設部の縁端部とには吊手開口部107を有する帯状の吊手部106が連設されている。この開封部付圧縮物品用包装袋100には、圧縮された物品が、該物品の圧縮面を側面ガセットパネル部104,104(うち1つは図示せず)それぞれに面接された状態で収容されている。
【0004】
そして前面パネル部102から上面パネル部105に跨がって、馬蹄形の開封用のミシン目108が形成されており、物品の取り出しに際しては、例えば、吊手開口部107を持って上面パネル部105のミシン目108の内側を上方から指で押すと、ミシン目108が容易に破断され、さらにミシン目108の内側(摘み形成部分)を持って上面パネル部105から前面パネル部102へ引っ張るとミシン目108を破断して開口部を形成させ、この開口部から物品を摘んで一枚毎に引き出すようになっている。
【0005】
しかし上述のような従来の開封部付圧縮物品用包装袋100では、側面ガセットパネル部104,104(うち1つは図示せず)による挟圧が高く維持されるため、物品の取り出しが容易ではない問題点がある。
【0006】
このような問題を解決するために、開封用のミシン目を、側面ガセットパネル部からまち部にかけて馬蹄型に形成した開封部付圧縮物品用包装袋が提案されている(特開平2−109858号公報)。
しかし、このような開封部付圧縮物品用包装袋においては、まち部にミシン目が形成されているために、開封時に上面パネル部とまち部との間に指を入れてミシン目の破断を行う必要があり、開封操作を行いにくい問題点がある。また、側面ガセットパネル部には物品が押圧されているので、側面ガセットパネル部のミシン目を破断する際に物品を傷つける可能性が高い問題点がある。更に、ミシン目を破断して形成される開口部の面積が狭く、物品取り出し時に物品が開口部周りに引っ掛かる等、物品の取り出しがスムーズに行われない問題点がある。
【0007】
また、開封部付圧縮物品用包装袋として、側面ガセットパネル部及び前面パネル部に、これら側面ガセットパネル部と前面パネル部との間のコーナーを中央として一対の平行なミシン目を形成し、これらの一対のミシン目を上面パネル部において連続したものが提案されている(実開平7−24764号公報)。
しかし、この様な従来の開封部付圧縮物品用包装袋においてもミシン目を破断して形成される開口部の面積が狭く、更に、側面ガセットパネル部での挟圧解放が不十分で、物品の取り出し難さが残る問題点がある。
【0008】
更に、本発明者らは、開封部付圧縮物品用包装袋として、圧縮状態の包装袋から物品の取り出しが容易な開封開口となり、しかもその開封が易開封となるものを提案している(特開平7−24764号公報)。
しかし、より一層容易に開封でき且つより一層容易に物品を取り出すことのできる開封部付圧縮物品用包装袋が望まれている。
【0009】
従って、本発明の目的は、開封操作が容易であり、且つ開封操作により形成される開口部を介しての物品の取り出しが容易な、開封部付圧縮物品用包装袋を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の側面ガセットパネル部と、一対の該側面ガセットパネル部間を連設する前面パネル部及び背面パネル部とにより四側面が形成され、吊手部を有する上面パネル部と底面パネル部とにより上下面が形成され、複数個の圧縮された物品をその圧縮面が上記側面ガセットパネル部に面接した状態で収容する略直方体形状の圧縮物品用包装袋に、上記前面パネル部から上記上面パネル部の前面パネル部側を通り一方の上記側面ガセットパネル部の上部に亘って、第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目が連続して形成されており、上記第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目は、上記前面パネル部側の端部が、該前面パネル部の横幅方向の略中央よりも上記一方の上記側面ガセットパネル部寄りに位置しており、且つ該端部と該前面パネルの上端縁上の点との間の部分が、該前面パネルの高さ方向に延びるように形成されており、上記第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目の破断により、上記前面パネル部、上記上面パネル部及び上記一方の上記側面ガセットパネル部で形成されるコーナー部が開口するようになされていることを特徴とする開封部付圧縮物品用包装袋を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0011】
上記開封部付圧縮物品用包装袋に対する圧縮物品は、複数個を整列されてその包装袋内に収納してあり、各物品の列は一列に限らず、複数列を上下或いは左右に並列してある場合もある。
【0012】
【作用】
本発明の開封部付圧縮物品用包装袋においては、前面パネル部と上面パネル部との間の境界部において第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目の両側を両側方へ向けて引張って第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目が容易に破断し、続けて第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目全長を破断する。これにより、開封部付圧縮物品用包装袋の隅部が容易に開放されて開口部が形成される。この状態で、圧縮物品は開口部より飛び出す形となり、物品を容易に取り出すことができる。また、開口部は開封部付圧縮物品用包装袋の隅部に形成されるので、吊手部への影響が少なく、開口部が形成された後でも良好な持ち運び性が保持される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る開封部付圧縮物品用包装袋の一実施形態をを添付図面に従って詳説する。
【0014】
図1は本発明に係る開封部付圧縮物品用包装袋の一実施形態の斜視図であり、図2は図1の実施形態の開封部付圧縮物品用包装袋を開封した状態の斜視図であり、図3は図1の実施形態の開封部付圧縮物品用包装袋を開封した他の状態の斜視図である。
【0015】
図1及び図2に示す如く、本実施形態の開封部付圧縮物品用包装袋1は、一対の側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)と、一対の該側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)間を連設する前面パネル部2及び背面パネル部とにより側面が形成されており、吊手部6を有する上面パネル部5と底面パネル部とにより上下面が形成されており、複数個の圧縮された物品10,10・・・を該物品10,10・・・の圧縮面が上記側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)に面接した状態で収容する略直方体形状の圧縮物品用包装袋に、上記前面パネル部2から上記上面パネル部5の前面パネル部2側を通って一方の上記側面ガセットパネル部4の上部に亘って、第1のミシン目8を連続して形成してなっている。
【0016】
本実施形態に係る開封部付圧縮物品用包装袋1を更に説明すると、図1乃至図3に示す如く、開封部付圧縮物品用包装袋1には圧縮された物品として使い捨ておむつ10,10・・・が整列して収納される。使い捨ておむつ10,10・・・は整列方向から圧縮、即ち包装袋1の側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)で挟圧され、その圧縮率は圧縮物品の種類にもよるが本実施形態に使い捨ておむつ10,10・・・においては50%程度になっている。
【0017】
前面パネル部2及び背面パネル部は側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)の両端縁でそれぞれ接続或いは一体に形成されており、使い捨ておむつ10,10・・・はこれらの前面パネル部2、背面パネル部及び側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)により四方を囲まれている。開封部付圧縮物品用包装袋1を形成する包装材は、前面パネル部2、背面パネル部及び一対の側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)から上方及び下方に延設されており、前面パネル部2の延設部の縁端部と背面パネル部の延設部の縁端部とは、互いに対面し且つこれらの間に側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)の延長部を挟み込んだ状態で固着されている。その結果、前面パネル部2の延設部と背面パネル部の延設部とによって上面パネル部5及び下面パネル(図示せず)が形成されて使い捨ておむつ10,10・・・の上下が覆われており、また、側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)の延設部が上面パネル部5と側面ガセットパネル部4,4(うち1つは図示せず)との間に介在配置されて、まち部5’,5’が形成されている。
【0018】
開封部付圧縮物品用包装袋1を形成する包装材としては、従来より、使い捨ておむつ等の開封部付圧縮物品用包装袋1の包装材として用いられているものを特に制限なく用いることができる。
【0019】
また、前面パネル部2の延設部の縁端部と背面パネル部の延設部の縁端部は互いに固着されたまま上面パネル部5から上方に張り出しており、帯状の吊手部6が形成されている。この吊手部6は、補強用のシートが重合されており、また端周縁が折り返されて腰の強い状態になっている。吊手部6の中央には楕円形状の吊手開口部7が形成されており、吊手部6を把持して開封部付圧縮物品用包装袋1を持ち運べるようになっている。
【0020】
上記第1のミシン目8は、開始端P1 が前面パネル部2の略中央よりも一方の上記側面ガセットパネル部4寄りに位置し、前面パネル部2から、上面パネル部5の前面パネル部2側を通って、終端P4 が一方の上記側面ガセットパネル部4の上縁辺4aの略中央に位置するように、連続して形成されており、一方の上記側面ガセットパネル部4に対して凹状となっている。
上記第1のミシン目8の前面パネル部2における開始端P1 は、前面パネル部2の上端縁2aから該前面パネル部2における高さの5〜90%の範囲内に形成され且つ上端縁2aへ向けて略直線状に形成されていることが好ましく、上端縁2a上の第1の中間点P2 が該上端縁2aの一方の上記側面ガセットパネル部4との隣接端から該前面パネル部2における横幅の5〜50%の範囲内に形成されていることが好ましく、上面パネル部5のまち部5’との境界縁5a上の第2の中間点P3 が前面パネル部2の上端縁2aから上記上面パネル部5における上面幅の5〜95%の範囲内に形成されていることが好ましい。
【0021】
また、本実施形態においては、背面パネル部から上面パネル部5の背面パネル部側を通り一方の側面ガセットパネル部4の上部に亘って、第2のミシン目8’が、上記第1のミシン目8と対称的に形成されており、一方の側面ガセットパネル部4の上縁辺4aの略中央において上記第1のミシン目8と連続されている。
【0022】
次に、開封部付圧縮物品用包装袋1の開封操作について示すと、開封部付圧縮物品用包装袋1を第1のミシン目8の第1の中間点P3 近傍において第1のミシン目8の両側へ引っ張ることにより、第1のミシン目8が容易に破断される。そして、凸状に形成された、破断された第1のミシン目8の一方の側面ガセットパネル部4側を持ってこの一方の前面パネル部2側に引っ張ると、第1のミシン目8が破断される。これにより、図2に示す如く、前面パネル部2、上面パネル部5及び側面ガセットパネル部4で形成されるコーナー部が大きく容易に開口される。この様に、本実施形態の開封部付圧縮物品用包装袋1においては、開封時に上面パネル部5とまち部5’,5’との間に指を入れずにミシン目を容易に切断して開封部付圧縮物品用包装袋1を開口することができる。
【0023】
この状態においては、開口されていない(ミシン目8の下側部分)開封部付圧縮物品用包装袋1の下部には使い捨ておむつ10,10・・・の下部を拘束する圧縮力が残って使い捨ておむつ10,10・・・の落下が下部で防止される。一方、開封部付圧縮物品用包装袋1の上部では挟力が開放されて使い捨ておむつ10,10・・・の拘束力が弱くなり、上部で使い捨ておむつ10,10・・の間に隙間が生じて、開口部から使い捨ておむつ10,10・・・を容易に取り出すことが可能である。
更に、上述の状態においては側面ガセットパネル部4aが大きく開口しており、開口部から露出される使い捨ておむつ10,10・・・は背面パネル部のみと接触しているので、その使い捨ておむつ10,10・・・の引出し時の摩擦が少なく、使い捨ておむつ10,10・・・を容易に引き出すことができる。
更に、吊手部6はミシン目8に影響されないため、開封後も持ち運び性が損なわれない。
【0024】
第1のミシン目8のみを切断して開口させた状態では物品の取り出しが困難な場合等には、図3に示すように、第2のミシン目8’も破断させて、前面パネル部2から側面ガセットパネル部4を通って背面パネル部までを開口させることができる。第1のミシン目8と第2のミシン目8’とは、いずれも一方の側面ガセットパネル部4に対して凹状に形成されており、第1のミシン目8又は第2のミシン目8’は一方を破断する開封動作のままでは他方は切断され難くなっており、容易に一方のみを破断開封することができる。この様に、本実施形態においては、物品の圧縮状態等に合わせて、第1のミシン目8又は第2のミシン目8’のみを破断して開口させる場合と、第1のミシン目8及第2のびミシン目8’の両方を破断して開口させる場合の2種類の方法を選択して、物品を容易に取り出すことができる。
【0025】
本発明の開封部付圧縮物品用包装袋は、上記実施形態に限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、第2のミシン目8’は設けなくてもよい。
上記第1のミシン目8又は上記第2のミシン目8’に替えて、断続的に設けられた容易に切り裂き可能な切れ目を形成させることもできる。
上記圧縮物品は、使い捨ておむつに限定されるものではなく、圧縮可能な物品であればよく、例えば、生理用ナプキン等とすることもできる。
【0026】
【発明の効果】
本発明に係る開封部付圧縮物品用包装袋では、開封操作が容易であり、また開封操作により形成された開口部からの物品の取り出しが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る開封部付圧縮物品用包装袋の斜視図である。
【図2】図1の実施形態の開封部付圧縮物品用包装袋を開封した状態の斜視図である。
【図3】図1の実施形態の開封部付圧縮物品用包装袋を開封した他の状態の斜視図である。
【図4】従来の開封部付圧縮物品用包装袋の斜視図である。
【符号の説明】
1 開封部付圧縮物品用包装袋
2 前面パネル
2a 上端縁
4 側面ガセットパネル
4a 上縁辺
5 上面パネル
5a 境界縁
5’ まち部
6 吊手部
7 吊手開口部
8 第1のミシン目
8’ 第2のミシン目
10 使い捨ておむつ
Claims (2)
- 一対の側面ガセットパネル部と、一対の該側面ガセットパネル部間を連設する前面パネル部及び背面パネル部とにより四側面が形成され、吊手部を有する上面パネル部と底面パネル部とにより上下面が形成され、複数個の圧縮された物品をその圧縮面が上記側面ガセットパネル部に面接した状態で収容する略直方体形状の圧縮物品用包装袋に、
上記前面パネル部から上記上面パネル部の前面パネル部側を通り一方の上記側面ガセットパネル部の上部に亘って、第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目が連続して形成されており、
上記第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目は、上記前面パネル部側の端部が、該前面パネル部の横幅方向の略中央よりも上記一方の上記側面ガセットパネル部寄りに位置しており、且つ該端部と該前面パネルの上端縁上の点との間の部分が、該前面パネルの高さ方向に延びるように形成されており、
上記第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目の破断により、上記前面パネル部、上記上面パネル部及び上記一方の上記側面ガセットパネル部で形成されるコーナー部が開口するようになされていることを特徴とする開封部付圧縮物品用包装袋。 - 上記背面パネル部から上記上面パネル部の背面パネル部側を通り一方の上記側面ガセットパネル部の上部に亘って、第2のミシン目又は断続的に設けられた切れ目が、上記第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目と対称的に形成されており、且つ上記第1のミシン目又は断続的に設けられた切れ目と上記第2のミシン目又は断続的に設けられた切れ目とが一方の上記側面ガセットパネル部の上部において連続していることを特徴とする請求項1に記載の開封部付圧縮物品用包装袋。
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JP25073297A JP3935571B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 開封部付圧縮物品用包装袋 |
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1997
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