本発明を実施するための最良の一形態について説明する。
本実施例のバッファメモリ装置11も図19に示したものと同様にメモリ装置と出力装置との間に配設されるものであり、基本的には、2個のラインバッファ12a,12bと、メモリ13と、図示しないコントロール部とを備え、データとこのデータの転送を制御するコントロール信号のみをインターフェイスとしてリード/ライト動作が外部信号により選択されるように構成されている。
ここに、前記ラインバッファ12a,12bには入力データ線と出力データ線とが接続されている。さらに、メモリ装置のデータ線とラインバッファ12a,12bの入力データ線との間には3ステートバッファ(バッファ)14が接続され、出力装置のデータ線とラインバッファ12a,12bの出力データ線との間にも3ステートバッファ(バッファ)15が接続されている。また、メモリ13のデータ線とラインバッファ12a,12bの入力データ線との間には3ステートバッファ(バッファ)16が接続され、メモリ13のデータ線とラインバッファ12a,12bの出力データ線との間にも3ステートバッファ(バッファ)17が接続されている。これらの4個の3ステートバッファ14〜17は、バッファメモリ装置11の動作モードを選択する信号により制御されるもので、ライトモード時には3ステートバッファ15,16がハイインピーダンスとなり、リードモード時には3ステートバッアァ14,17がハイインピーダンスとなるように設定されている。
このような構成において、まず、バッファメモリ装置11がライトモードの場合、メモリ装置から出力される入力画像データは1ライン交互にラインバッファ12a,12bに書込み・読出しが行われ、3ステートバッファ17を有するデータバスを経由してメモリ13に書込まれる。ここで、3ステートバッファ16はハイインピーダンス状態にあるので、メモリ装置から出力される入力画像データがメモリ13に直接書込まれることはない。
一方、バッファメモリ装置11がリードモードの場合、メモリ13から読出される画像データは3ステートバッファ16を有するデータバスを経由してラインバッファ12a,12bにライトモード時と同様に書込まれる。そして、これらのラインバッファ12a,12bから1ライン交互に読出される画像データは、3ステートバッファ15を介して出力装置に出力される。
このように、本実施例によれば、各データ線上に3ステートバッファ14〜17を設け、動作モード(リード/ライトモード)により、メモリ13とラインバッファ12a,12b間、或いは、ラインバッファ12a,12bとメモリ装置及び出力装置との間の接続・切離しの制御を可能としたので、2個(一対)のラインバッファ12a,12bを入出力兼用として使用することができる。よって、従来に比して、ラインバッファ数を削減し得るものとなり、回路規模を縮小させることができる。
つづいて、別の実施例を図2ないし図9により説明する。本実施例のバッファメモリ装置18も基本的には図19に示したものと同様にメモリ装置と出力装置との間に配設されるものであり、4個のラインバッファ19a〜19dと、メモリ20と、コントロール回路(コントロール部)21とを備え、データとこのデータの転送を制御するコントロール信号のみをインターフェイス(プリンタインターェイス)としてリード/ライト動作が外部信号により選択されるように構成されている。
ここに、メモリ20は入出力線が共通なもの、ここでは、DRAMを基本に構成され、図3に示すように奇数ライン用、偶数ライン用の2個のDRAM22a,22bを1組として1つのDRAMモジュール23が形成されている。図示例では、a〜hなる8組のDRAMモジュール23により構成されている。図3において、/RASはローアドレスストローブ信号、/CASはコラムアドレスストローブ信号、/WEはライトイネーブル信号を示す。なお、各信号における“/”は反転信号であることを示す(以下の説明においても同様とする)。
また、ラインバッファ19a〜19dは、何れも、例えば、8ビットのFIFO構成のラインバッファ単位(FIFO1〜8で示す)を8個集めたモジュールとして構成されており、ラインバッファ19a,19bはメモリ20の入力段用として接続され、ラインバッファ19c,19dはメモリ20の出力段用として接続されている。
さらに、本実施例では、発振源24と、この発振源24に基づき疑似コントロール信号をプリンタインターフェイス信号として生成しコントロール回路21へ出力する疑似信号生成回路25と、前記メモリ20のアドレスを計数するアドレスカウンタ26とが付加されている。よって、入力画像データの各メモリ(DRAM,FIFO)19a〜19d,20への読み書きを制御するこのコントロール回路21には、出力装置から出力されるコントロール信号がプリンタインターフェイス信号と、前記疑似信号生成回路25による疑似プリンタインターフェイス信号とが入力されている。
このような構成において、まず、メモリ装置から入力される1画素の入力データ8ビット(Data0〜7) は、入力段のモジュールなるラインバッファ19a,19bに取込まれ、8画素分の画像データ64ビット(Data0〜63)に展開されてメモリ20に書込まれる。
一方、このメモリ20から読出される8画素分の画像データ64ビットは出力段のモジュールなるラインバッファ19c,19dに書込まれた後、各ラインバッファ19c,19dの8つのFIFOを順次読出すことで、パラレル/シリアル変換された画像データ8ビット(W.Data0〜7) として出力装置に出力される。即ち、ラインバッファ19a〜19dとメモリ20とにより、バッファメモリ装置18の出力段にパラレル/シリアル変換回路が形成されている。
ここで、図4ないし図9に示すタイミングチャートを参照して、本実施例の動作をより詳細に説明する。図4ないし図6はライト時のタイミングチャートを示し、図7ないし図9はリード時のタイミングチャートを示す。これらの図において、WL.Sync はライン同期信号、WL.Gate はデータのライン書込み区間信号、WF.Gate はデータのライト開始信号を示し、何れも、疑似信号生成回路25により生成出力される疑似プリンタインターフェイスのコントロール信号である。なお、/REF.Pはメモリ20のDRAMをリフレッシュさせるための信号である。そして、図4ないし図6は何れも内部の発振源24に基づき生成された信号によるものであり、図7及び図8は外部信号に従い内部の発振源24に基づき生成した信号によるものであり、図11は画素クロックW.CLKから生成した信号によるものである。
まず、メモリ装置は疑似プリンタインターフェイス信号により画像データをバッファメモリ装置18へ出力する。この時、コントロール回路21により、ラインバッファ19a(モジュール1)は奇数ラインの画像データが入力されるタイミングでその画像データを書込み(図4中の/FIFO1WEに示す)、偶数ラインの画像データが入力されるタイミングで上記のように取込んだ画像データをメモリ20に読出し(図4中のFIFO1REに示す)、これと並行して、ラインバッファ19b(モジュール2)は偶数ラインの画像データが入力されるタイミングでその画像データを書込み(図4中の/FIFO2WEに示す)、奇数ラインの画像データが入力されるタイミングで上記のように取込んだ画像データをメモリ20に読出す(図4中のFIFO2REに示す)ように制御される。
そして、ラインバッファ19a(モジュール1)中のFIFO1の出力線はラインバッファ19b(モジュール2)中のFIFO1の出力線と結線され、メモリ20中のDRAMモジュールaに接続される。以下、ラインバッファ19a,19b(モジュール1,2)中のFIFO2の出力線同士が結線されてメモリ20中のDRAMモジュールbに接続され、〜、ラインバッファ19a,19b(モジュール1,2)中のFIFO8の出力線同士が結線されてメモリ20中のDRAMモジュールhに接続される。
ここに、DRAMモジュールa〜hは、図3に示したように、奇数ライン用のDRAM22aと偶数ライン用のDRAM22bとにより構成されており、8ビットのデータ入出力線(DQ0〜7)同士は各々結線されている。また、ラインバッファ19a、19b(モジュール1、2)中の各FIFOは入力1画素(8bit)毎に各々のFIFOに順次書込まれ(図5中の/WE1〜8に示す)、読出しは8個のFIFOが同時に行う(図6中のFIFO1REに示す)ように制御され、図6中に示す/RAS,/CAS,/WE信号でDRAMにデータを書込む。
つまり、奇数ラインの1画素目の画像データはラインバッファ19a(モジュール1)のFIFO1から、メモリ20中のDRAMモジュールaの奇数用DRAM22aに書込まれ、偶数ラインの8画素目の画像データはラインバッファ19b(モジュール2)のFIFO8からメモリ20中のDRAMモジュールhの偶数用DRAM22bに書込まれる。これらのDRAMからの画像データの読出しも書込み時と同様に行われ、奇数ラインの画像データは奇数用DRAM22aからラインバッファ19c(モジュール3)に書込まれ、偶数ラインの画像データは偶数用DRAM22bからラインバッファ19d(モジュール4)に書込まれる(図7及び図8参照)。
そして、ラインバッファ19c,19d(モジュール3,4)は、片方ずつ読出しクロックに同期して順次読出され(図9中の/RE1〜8に示す)、64ビットに展開されていた画像データは、8ビットデータ(W.Data0〜7)毎に変換されて、プリンタ装置等なる出力装置への画像データとして出力される。図9は、ラインバッファ19c(モジュール3)のFIFOの読出し動作を示し、この場合、ラインバッファ19d(モジュール4)は動作させない。
ここで、外部信号によりバッファメモリ装置18のライトモードとリードモードとが区別され、ライトモードが選択された時にはバッファメモリ装置18の内部の発振源24(システムクロックSys.CLK)を基に生成した疑似プリンタインターフェイス信号をメモリ装置に出力すると同時に、その信号を用いて各種コントロール信号を生成し、安定したライト動作を行う。リード動作時には、出力装置から入力されるコントロール(プリンタインターフェイス)信号を基に、メモリ20は内部の発振源24を用い、ラインバッファ19a〜19d以降は画素クロックW.CLKを用いてリード動作を行う。
このように、本実施例によれば、内部の発振源24を基にメモリ20が動作可能な速度でコントロール信号を生成する一方で、4つ以上のラインバッファ19a〜19dが設けられてパラレル/シリアル変換回路が形成されているので、バッファメモリ装置18の内部でデータビット幅を外部より広く展開できるものとなり、出力装置からの高速なクロック(画素クロックW.CLK)にも応答できるものとなる。
つづいて、別の実施例を説明する。本実施例は、図2に示した前記実施例の構成において、出力装置とのインターフェイスのコントロール信号部に遮断回路を設けることにより構成される。この遮断回路はバッファメモリ装置18のライトモード時に作動して、出力装置から出力されるプリンタインターフェイス信号の入力を遮断するものである。この場合、内蔵の発振源24及び疑似信号生成回路25による疑似信号を用いて、ライト動作を制御しているので遮断回路により各種コントロール信号を遮断しても何ら支障ない。このような遮断回路は、アナログスイッチ、3ステートバッファ等により容易に構成し得る。
本実施例によれば、バッファメモリ装置18のライト動作時に必要としない出力装置側からの外部入力信号を遮断回路で絶ち切るので、メモリ20へのデータ書込みを安定して行わせることができる。
さらに、別の実施例を図10及び図11により説明する。本実施例は、ラインバッファとメモリ28とコントロール部とを有して、メモリ装置と出力装置との間に配設されて、データとこのデータの転送を制御するコントロール信号のみをインターフェイスとして、リード/ライト動作が外部信号により選択されるバッファメモリ装置の基本構成において、図10に示すようなアドレスデコーダ31を設けたものである。なお、前記実施例で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示す。
このアドレスデコーダ31は、ライン同期信号(/WL.Sync 又は/RL.Sync )を計数する第1のラインカウンタ32と、リード時のライン同期信号/RL.Sync のみを計数する第2のラインカウンタ33と、前記メモリ28のアドレスを設定するアドレスカウンタ34と、前記第1,2のラインカウンタ32,33の出力値をアドレスとし、前記アドレスカウンタ34の値をデータとしてラッチ記憶し、かつ、出力するアドレスポインタ35と、前記第2のラインカウンタ33の出力値をアドレスとした時に前記アドレスポインタ35が出力するデータ(即ち、ラインの終了アドレス)をラッチするラッチ回路36と、リード動作時の前記アドレスカウンタ34の出力とこのラッチ回路36の出力とを比較するコンパレータ37とにより構成されている。このコンパレータ37の出力が前記メモリ28に接続され、そのリード動作を制御するように構成されている。
ここに、第1のラインカウンタ32はバッファメモリ装置のライト/リード動作開始で計数を始め、ライン同期信号の期間のみカウント値が出力可能である。第2のラインカウンタ33はライン同期信号/RL.Sync を遅延させた/DL.Sync 期間のみカウント値の出力が可能なものである。アドレスカウンタ34はライト/リード動作時ともにライン有効区間信号L.Gate の期間計数を行い、ともに1フレームのライト/リード動作が終了するまで計数を行い、リードモードでは、アドレスポインタ35の出力データをライン同期信号/RL.Sync の発生時にロードするものであり、例えば、通常のカウンタと3ステートバッファとにより構成される。アドレスポインタ35はライト時においては同期信号発生期間だけアドレスカウンタ34のデータをロードし、リード時においては同期信号発生期間にロードしたデータを出力する。また、D.CLKはメモリ28へリード/ライトされるデータに同期したクロックである。
このような構成において、本実施例の動作について説明する。まず、データのライト時において、アドレスカウンタ34はラインバッファ17a,17b(モジュール1,2)の読出しクロックD.CLKをリード開始信号F.Gate が終了するまで、ライン有効区間信号L.Gate の期間中計数し続け、メモリ28、ラッチ回路36、コンパレータ37及びアドレスポインタ35にメモリ28のライトアドレスデータとして計数値を出力する。そして、ラインバッファ17a,17b(モジュール1,2)から読出されたデータがアドレスカウンタ34の出力をアドレスとするメモリ28に書込まれる。アドレスポインタ35は/WL.Sync のタイミングに第1のラインカウンタ32の出力をアドレス入力とし、その時のアドレスカウンタ34の出力を入力データとして取込む。
一方、データのリード時には、アドレスポインタ35は第1のラインカウンタ32が出力するアドレス値に応じてライン同期信号/RL.Sync のタイミングでライト時に取込んだデータを出力する。と同時に、その出力をアドレスカウンタ34がロードする(取込む)。そして、ライン同期信号/RL.Sync が立下ると、アドレスポインタ35の入出力データ線はハイインピーダンスとなり、アドレスカウンタ34とメモリ28、ラッチ回路36、コンパレータ37だけが接続された状態となる。そこで、ライン書込み区間信号/RL.Gate によりアドレスカウンタ34はロードした値からラインバッファ17c,17d(モジュール3,4)の書込みクロックD.CLKを計数し、計数値出力をメモリ28のリードアドレスとして出力する。
ここで、オフセット値1が与えられた第2のラインカウンタ33は、ライン同期信号/RL.Sync を遅延させた/DL.Sync の期間のみ計数値の出力が可能であり、/DL.Sync の期間、アドレスポインタ35は第2のラインカウンタ33の出力をアドレスとした時のデータを出力する。と同時に、このアドレスポインタ35の出力をラッチ回路36が記憶保持する。コンパレータ37はこのラッチ回路36の出力とアドレスカウンタ34の出力とが同じになると、メモリ28に対して信号を出力し、リード動作を停止させる。また、コンパレータ37の出力信号は、次のラインのライン同期信号/RL.Sync でクリアされ、再び、リード動作が行われる。
このように、本実施例によれば、ライトデータの各ラインの先頭アドレスを記憶保持するアドレスデコーダ31を設け、ライト時に保持されたアドレスと実際にリードしているアドレスとを比較し、この比較結果によりメモリ28のリード動作を停止させる停止機能を持たせているので、バッファメモリ装置の未使用領域がなくなる上に、ライン毎のデータを正しくリードできるものとなる。
次いで、別の実施例を図12により説明する。本実施例では、前記実施例中のアドレスデコーダ31に第2のアドレスポインタ38を付加して構成したものである。アドレスポインタ35が第1のアドレスポインタとなる。このような第2のアドレスポインタ38の付加に対応させて、コンパレータ37の出力はメモリ28に代えてこの第2のアドレスポインタ38及びアドレスカウンタ34に入力されている。
ここに、前記第2のアドレスポインタ38はリード時のみ動作し、コンパレータ37の出力信号によりライン先頭D.CLKのタイミングで記憶保持したアドレスカウンタ34の出力データを出力する。また、アドレスカウンタ34はコンパレータ37の出力信号によりデータ入力受付状態となり、第2のアドレスポインタ38の出力データをD.CLKによりロードする。この時、メモリアドレスはライン先頭アドレスとなる。
アドレスカウンタ34がライン先頭アドレスをロードすると、コンパレータ37からの信号出力がなくなり、第2のアドレスポインタ38の出力はハイインピーダンスとなる。同時に、アドレスカウンタ34のロード状態も解け、再度、計数を開始する。ここで、タイミング回路39が第2のアドレスポインタ38のライン先頭D.CLKでのロードタイミングを生成する。
このように、本実施例によれば、ライトデータの各ラインの先頭アドレスを記憶保持するアドレスデコーダ31を設け、このアドレスデコーダ31内に各ラインの先頭データアドレスをアドレスカウンタ34に設定する第2のアドレスポインタ38を設けて、ライト時に保持されたアドレスと実際にリードしているアドレスとを比較し、その比較結果によりこの第2のアドレスポインタ38が各ラインの先頭データアドレスをアドレスカウンタ34に再設定し、そのラインのデータを再度読出すことで、バッファメモリ装置の未使用領域をなくすことができる上に、ライン毎のデータが正しくリードできる。
別の実施例を図13により説明する。本実施例は、例えば、図10に示したアドレスデコーダ31の構成を変形させて同様の機能を持たせたものである。即ち、アドレスカウンタ34はリード時のみ動作しその出力データがメモリ28とコンパレータ37とに与えられるように接続されている。また、アドレスポインタ35に代えてデータメモリ40,41が設けられ、予め1ライン分のデータ数を記憶保持するように構成されている。即ち、入力アドレス値に対するデータを、第1のデータメモリ40は同期信号の間出力し、第2のデータメモリ41は常にコンパレータ37に出力する。このコンパレータ37自体の動作は、図10で説明した場合と同じである。また、ラインカウンタとしては一方のラインカウンタ32のみが設けられ、リード時の同期信号/RL.Sync だけを計数するものとされている。
このような構成において、同期信号/RL.Sync が生ずると、第1のデータメモリ40は前ラインの最終データ数を出力する。これは、ラインカウンタ32が同期信号の立上りエッジでインクリメントされるからである。また、アドレスカウンタ32は反転した同期信号で第1のデータメモリ40の出力をロードし、/RL.Gate が生成されると、このロード値から計数を開始して出力する。
よって、本実施例によれば、ライトデータの各ラインの先頭アドレスを予め記憶するデータメモリ40,41を設けているので、アドレスデコーダ31の構成が簡易化される。
なお、請求項4記載の発明に対応する請求項5記載の発明を構成する場合であれば、図12中に示した第2のアドレスポインタ38に代えて、ライン先頭のデータ数を記憶保持させたデータメモリを用い、コンパレータ37の信号出力時にその値を読出し、アドレスカウンタ34にロードさせるようにすればよい。
さらに、別の実施例を図14により説明する。本実施例は、図13に示した前記実施例を出力装置の画素密度対応となるように拡張したものである。即ち、前記実施例との対比では、第1,2のデータメモリ40a、41a対、第1,2のデータメモリ40b、41b対、第1,2のデータメモリ40c、41c対、〜のように、出力装置の画素密度に応じて複数対が設けられている。また、本実施例では出力装置とバッファメモリ装置とにインターフェイスのコントロール信号として画素密度信号が用意され、この画素密度信号によって何れかの第1,2のデータメモリ対が選択回路(図示せず)によって選択されるように構成されている。
ここに、画素密度信号に基づき選択されていない第1,2のデータメモリ対のデータ線は、ハイインピーダンスとなるので、動作は図13の場合と同じとなる。
このような本実施例によれば、複数の書込み密度に対応できるアドレスデコーダ31を簡易に構成することができる。
別の実施例を図15により説明する。本実施例は、例えば、図2に示した請求項1記載の発明のバッファメモリ装置18の構成に加え、判定手段42、停止手段43及び選択手段44を付加するとともに、出力装置とバッファメモリ装置18とにインターフェイスのコントロール信号として画素密度信号を用意したものである。
まず、判定手段42は、画素密度信号により予め設定された出力装置が出力する画素クロックの周波数を、バッファメモリ装置18内のメモリ20がアクセス可能な周波数であるか否かを判定するものであり、判定結果を停止手段43と選択手段44とに出力する。この判定手段42によりアクセス可能である旨の判定結果が出力される場合、停止手段43は発振源24を停止させ(例えば、発振源24への供給電源をアナログスイッチ等で断つことで実現できる)、疑似信号生成回路25の信号生成、即ち、内部でのコントロール信号の生成を止める。また、選択手段44は、例えばマルチプレクサにより構成され、出力装置が出力するインターフェイス信号をコントロール回路21に出力させ、ライト動作を制御する。
一方、判定手段42によりアクセス不可である旨の判定結果が出力されると、停止手段43は機能せず、かつ、選択手段44は疑似信号生成回路25が出力する疑似インターフェイス信号をコントロール回路21に出力させ、ライト動作を制御する。
このように、本実施例によれば、出力装置の画素クロックの判定手段42と内部の疑似信号生成回路25を停止させる停止手段43と外部又は内部のコントロール信号を選択する選択手段44とを備え、バッファメモリ装置18のリード/ライト動作に不要なコントロール信号の生成或いは入力を断つので、バッファメモリ装置18のリード/ライト動作を安定して行わせることができる。
別の実施例を図16により説明する。本実施例は、前記実施例中に示した発振源24、疑似信号生成回路25、停止手段43及び選択手段44に代えて、分周器45を設けたものである。
まず、判定手段42は出力装置が出力する画素クロックの周波数を画素密度信号によって判定して、分周器45に出力する。この分周器45は画素密度に応じて画素クロックをメモリ20がアクセス可能なクロック(バッファメモリ装置18におけるシステムクロック)に分周する分周比が定められており、前記判定手段42の判定結果に基づき、適切なコントロール信号(疑似プリンタインターフェイス信号)を生成してコントロール回路21へ出力する。このコントロール回路21ではメモリ20のリード/ライト動作に必要な信号を、この分周器45から出力される信号に基づき生成することになる。
このように、本実施例によれば、出力装置の画素密度信号に応じて予め分周比が設定された分周器45を設け、出力装置から出力される画素クロックをこの分周器45で分周して各種コントロール信号を生成するので、前記実施例のように内部の発振源24を用いた内部コントロール信号生成回路、即ち、疑似信号生成回路25を必要とせず、安定したバッファメモリ装置18を簡易に構成し得るものとなる。
別の実施例を図17及び図18により説明する。本実施例は、例えば、図2中に示したような、少なくとも4個以上なる偶数個のラインバッファ19a〜19dを設けてメモリ20とによりパラレル/シリアル変換回路を形成した構成に加え、図17に示すようなリード期間延長回路46を設けて構成したものである。このリード期間延長回路46は、リード動作時に作動して出力装置から出力されるコントロール信号内のライン有効画像幅信号/L.Gate のライン先端側のエッジ信号でトグル動作をするトグル回路47と、このトグル回路47の出力をコントロール信号内のライン同期信号/L.Sync でラッチして正逆相の2つのラッチ信号を出力するラッチ回路48とにより構成されている。
このような構成において、出力装置からのライン有効幅信号/L.Gate をトグル回路47にクロックとして入力し、ラッチ回路48にはトグル回路47の出力をデータ、ライン同期信号/L.Sync をクロックとして入力する。
ここで、バッファメモリ装置18がリード動作に移ると、トグル回路47及びラッチ回路48のリセットが解除され、図18中に示すように、トグル回路47がライン有効幅信号/L.Gate の立下りエッジに同期したトグル信号(Toggle Out)を生成する。これを受けて、ラッチ回路48はトグル信号をライン同期信号/L.Sync の立上りエッジでラッチして、リード信号(Read Gate )を生成する。生成されたリード信号はコントロール部21に出力され、出力段のラインバッファ19c,19d(モジュール3,4)の読出し期間信号として用いられる(即ち、図7中のFIFO3WE,FIFO4WEにおける破線で示す部分が該当する)。
また、リード動作を内部の疑似信号生成回路25に基づく信号で行う場合には、このようなリード信号をバッファメモリ装置18のシステムクロックで同期させて用いる。
このように、本実施例によれば、バッファメモリ装置18内のメモリ20のデータリードサイクルより出力装置のデータリードサイクルが速い場合において、リード期間延長回路46を設けて、データのリード期間を出力装置の1ライン走査期間内で最大とさせるので、有効画像データを可能な限り読出せるバッファメモリ装置18となる。
なお、この他の実施例として、例えば、図10ないし図14に例示した請求項3,4,5又は6記載の発明に対応する各実施例に関して、図1に示したように、リード動作時にハイインピーダンスとなるバッファ14,17と、ライト動作時にハイインピーダンスとなるバッファ15,16とを設けるようにしてもよい。
これによれば、ラインバッファ数を削減して回路規模を縮小させ得るとともに、バッファメモリ装置の未使用領域をなくすこともでき、さらには、ライン毎のデータを正しくリードできるものとなる。
また、図10ないし図14に例示した請求項3,4,5又は6記載の発明に対応する各実施例に関して、請求項1記載の発明に準じて、図2に示したように、発振源24と疑似信号生成回路25と4個のラインバッファ19a〜19d及びメモリ20によるパラレル/シリアル変換回路とを設けるようにしてもよい。さらには、請求項2記載の発明に準じて、ライト動作時に出力装置より出力される各種コントロール信号の入力を遮断する遮断回路を設けるようにしてもよい。
これによれば、出力装置からの高速なクロックにも対応できる上に、バッファメモリ装置の未使用領域をなくすこともでき、さらには、ライン毎のデータを正しくリードできるものとなる。遮断回路を設けたものによれば、ライト動作時には必要としない外部入力信号を断つことで、メモリ20へのデータ書込みを安定して行わせることができる。
また、図11ないし図15に例示した請求項3,4,5又は6記載の発明に対応する各
実施例に関して、請求項1記載の発明に準じて、図2に示したように、発振源24と疑似
信号生成回路25と4個のラインバッファ19a〜19d及びメモリ20によるパラレル
/シリアル変換回路とを設けるとともに、判定手段42、停止手段43及び選択手段
44を付加するとともに、出力装置とバッファメモリ装置18とにインターフェイスのコ
ントロール信号として画素密度信号を用いるようにしてもよい。
或いは、図10ないし図14に例示した請求項3,4,5又は6記載の発明に対応する各実施例に関して、判定手段42及び分周器45を付加するようにしてもよい。
また、図10ないし図14に例示した請求項3,4,5又は6記載の発明に対応する各実施例に関して、図2に示したように、4個のラインバッファ19a〜19d及びメモリ20によるパラレル/シリアル変換回路とを設けるとともに、トグル回路47とラッチ回路48とによるリード期間延長回路46を付加するようにしてもよい(。この場合、請求項3記載の発明に準じて、発振源24と疑似信号生成回路25とを含めて構成するようにしてもよい。同時に、請求項2記載の発明に準じて、ライト動作時に出力装置より出力される各種コントロール信号の入力を遮断する遮断回路を設けるようにしてもよい。
さらには、図2に示したように、4個のラインバッファ19a〜19d及びメモリ20によるパラレル/シリアル変換回路とを設けた構成をベースとして、判定手段42、停止手段43及び選択手段44を付加した構成としてライト動作を制御する一方、トグル回路47とラッチ回路48とによるリード期間延長回路46を付加した構成としてリード動作を制御するようにしてもよい。
或いは、請求項1記載の発明のように4個のラインバッファ19a〜19d及びメモリ20によるパラレル/シリアル変換回路とともに発振源24と疑似信号生成回路25とを備えた構成に、請求項6記載の発明のように判定手段42、停止手段43及び選択手段44を付加した構成としてライト動作を制御する一方、請求項11記載の発明のようにトグル回路47とラッチ回路48とによるリード期間延長回路46を付加した構成としてリード動作を制御するようにしてもよい。
さらには、図2に示したように、4個のラインバッファ19a〜19d及びメモリ20
によるパラレル/シリアル変換回路を設けた構成をベースとして、判定手段42及び
分周器45を付加した構成としてライト動作を制御する一方、トグル回路47とラッチ回
路48とによるリード期間延長回路46を付加した構成としてリード動作を制御するよう
にしてもよい。
或いは、請求項1記載の発明のように4個のラインバッファ19a〜19d及びメモリ20によるパラレル/シリアル変換回路とともに発振源24と疑似信号生成回路25とを備えた構成に、判定手段42及び分周器45を付加した構成としてライト動作を制御する一方、請求項11記載の発明のようにトグル回路47とラッチ回路48とによるリード期間延長回路46を付加した構成としてリード動作を制御するようにしてもよい。