JP3934958B2 - 改札装置、改札システム及び改札方法 - Google Patents

改札装置、改札システム及び改札方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、改札装置、改札システム及び改札方法に関し、特に駅務等で用いられるICカードを使用できる改札装置、該改札装置を備えた改札システム及び改札方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の改札システムとして、現在運用が開始されている非接触ICカードを用いた改札システムがある。この改札システムでは、無人駅や閑散駅などには、扉無しのICカード専用改札装置の設置がされている。この専用改札装置は、入場用と、出場用とが各々設置されている。利用者は、入場する場合には入場用改札装置で、出場する場合には出場用改札装置でカードを処理する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような改札システムは、入場用改札装置と、出場用改札装置と共に設置する必要があり、設置効率が悪くシステムが大掛かりになってしまっていた。また、利用者は、自身で入場用改札装置か出場用改札装置かを選ぶ必要があり、さらに、万一、装置の選択を誤った場合には、別の装置へ行って処理を行わなければならないので流動阻害を起こす可能性もある。このため、利用者による利用が簡便ではなかった。
【0004】
さらに、利用者が、出場時に、出場用改札装置で出場処理を行わずそのまま出場し、そして、同一日に再度乗車するために入場処理を行おうとして、誤って出場用改札装置で入場処理を行おうとする場合がある。この場合には、前回の出場で出場処理が行われていないため、利用者が入場しようとしているにも拘らず、出場用改札装置が正常な出場と判定して出場処理を行ってしまうので、利用者の動作とカード処理に不一致が発生してしまう。これにより、利用者は簡便な利用ができなくなる。
【0005】
そこで、本発明は、単純で安価でありながら、簡便に利用できる改札装置、改札システム及び改札方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、発明による改札装置10は、例えば図3に示すように、入場処理及び出場処理のうち少なくとも一方を行う改札装置において;利用者が、入場処理を行うか、出場処理を行うかの旨を指定する処理指定手段13、14と;前記利用者が提示するカード媒体3に情報の読み書き処理をするカード処理手段15とを備えている。
【0007】
このように構成すると、処理指定手段13、14により、利用者が、入場処理を行うか、出場処理を行うかの旨を指定し、カード処理手段15により、前記利用者が提示するカード媒体3に情報の読み書き処理をするので、利用者が処理の種類を意識できるので、入場か出場かを間違えにくく、単純で安価でありながら、簡便に利用できる改札装置を提供することができる。
【0008】
上記目的を達成するために、請求項に係る発明による改札装置10は、例えば図3、図5に示すように、入場処理及び出場処理を行う改札装置において;利用者が、入場処理を行う旨を指定する入場ボタン13と;利用者が、出場処理を行う旨を指定する出場ボタン14と;前記利用者が提示するカード媒体3に情報の読み書き処理をするカード処理手段15とを備え;カード処理手段15は非接触で前記カード媒体に情報の読み書きをする読み書き部15aを有し、入場ボタン13は読み書き部15aに対して入場方向手前側に配置され、出場ボタン14は読み書き部15aに対して出場方向手前側に配置され;入場ボタン13及び出場ボタン14は、読み書き部15aから、前記利用者の握りこぶしの平均的な大きさの範囲に配置されている。
【0009】
このように構成すると、入場ボタン13により、利用者が、入場処理を行う旨を指定し、また、出場ボタン14により、利用者が、出場処理を行う旨を指定し、カード処理手段15により、前記利用者が提示するカード媒体3に情報の読み書き処理をするので、1つの装置で入場と出場の両方に対処でき、単純で安価でありながら、簡便に利用できる改札装置を提供することができる。
【0010】
上述のように、請求項に係る発明による改札装置10は、例えば図3、図5に示すように、カード処理手段15は非接触でカード媒体3に情報の読み書きをする読み書き部15aを有し、入場ボタン13は読み書き部15aに対して入場方向手前側に配置され、出場ボタン14は読み書き部15aに対して出場方向手前側に配置されている。
【0011】
このように構成すると、入場ボタン13は読み書き部15aに対して入場方向手前側に配置され、出場ボタン14は読み書き部15aに対して出場方向手前側に配置されているので、利用者が、入場ボタン13により入場処理を行う旨を指定し易く、また、出場処理を行う旨を指定し易くなり、円滑に操作を行うことができる。
【0012】
また請求項1に係る発明による改札装置10は、入場ボタン13及び出場ボタン14は、読み書き部15aから、利用者の握りこぶしの平均的な大きさの範囲に配置されている。このように構成すると、利用者がカード媒体3を提示するのと入場ボタン13又は出場ボタン14を操作する行為を同時に行うことができ操作時間の短縮が可能である。
また請求項2に係る発明による改札装置10は、例えば図3、図9に示すように、入場処理及び出場処理を行う改札装置において;利用者が、入場処理を行う旨を指定する入場ボタン13と;利用者が、出場処理を行う旨を指定する出場ボタン14と;前記利用者が提示するカード媒体3に情報の読み書き処理をするカード処理手段15とを備え;カード処理手段15は非接触で前記カード媒体に情報の読み書きをする読み書き部15aを有し、入場ボタン13は読み書き部15aに対して入場方向手前側に配置され、出場ボタン14は読み書き部15aに対して出場方向手前側に配置され;読み書き部15aは、前記利用者がカード媒体3の周縁部を前記利用者の握りこぶしの平均的な大きさの手の親指と人差し指とで挟んで保持した状態で、カード媒体3を保持した手の小指の付け根周辺で入場ボタン13又は出場ボタン14を押下しつつカード媒体3をカード処理手段15にかざしたときに前記読み書き処理ができる位置に配置されている。
【0013】
請求項に係る発明による改札装置10は、請求項1又は請求項に記載の改札装置10において、例えば図3に示すように、前記利用者に案内情報を伝える情報伝達手段16を備えるとよい。
【0014】
このように構成すると、情報伝達手段16により前記利用者に案内情報を伝えることができるので、利用者が簡便に操作できる。
【0015】
また上記改札装置10では、情報伝達手段16は、情報を表示により伝える表示手段16であることが好ましい。
【0016】
請求項に係る発明による改札装置10は、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の改札装置10において、例えば図3、図4に示すように、前記利用者の存在を検知する検知手段を備えるとよい。
【0017】
このように構成すると、例えば、利用者の存在を検知していないときには、情報伝達手段16により案内情報を伝えることを停止できるので、節電することができる。
【0018】
上記目的を達成するために、請求項に係る発明による改札システム1は、例えば図6に示すように、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の改札装置10と;改札装置10と通信回線2を介して接続され、改札装置10の管理を行う運用管理サーバ102とを備えている。
【0019】
上記目的を達成するために、発明による改札方法は、例えば図7に示すように、入場処理及び出場処理を行う改札方法において;利用者が、入場処理を行うか、出場処理を行うかの旨を指定する処理指定工程S5と;前記利用者が提示するカード媒体から情報を読み取る情報読取工程S9、S25と;前記読み取った情報を処理する情報処理工程S11、S27と;前記処理した情報を前記カード媒体に書き込む情報書込工程S15、S29とを備えている。
【0020】
このように構成すると、利用者が、入場処理を行うか、出場処理を行うかの旨を指定し、前記利用者が提示するカード媒体から前記読み取った情報を処理して、前記処理した情報を前記カード媒体に書き込むので、利用者が処理の種類を意識できるので、入場か出場かを間違えにくく、単純で安価でありながら、簡便に利用できる改札方法を提供できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る改札装置としての改札機10を説明する概略斜視図である。本実施の形態では、改札機10は、鉄道に用いるものであり、さらに、乗降客の少ない駅例えば無人駅に設置されているものとして説明する。また改札機10は、駅の改札口の改札通路沿いに、接客面10aを改札通路側に向けて設置されている。図示では、改札機10の左上方側からの改札通路の通過を入場、右下方側からの改札通路の通過を出場としている。即ち、改札機10の右下方側が駅構内側であり、左上方側が駅出口側(駅構外側)である。また本実施の形態では、改札装置10は、例えば駅舎内に設置された改札機監視端末101に、通信回線2で接続されている。通信回線2は、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、電話回線等を含む通信回線である。通信のプロトコルには、TCP/IPを用いるとよい。なお、改札機監視端末101については、図6を参照して後で説明する。
【0023】
また本実施の形態では、改札機10には、利用者が提示するカード媒体としてのICカード3を用いる。ICカード3は、例えば無線式のICカードであり、定期券、ストアードフェアカード(以下SFカードという)のどちらか一方または両方の機能を持ったものである。以下、ICカード3は、定期券とSFカードとの両方の機能を持ったもので説明する。また、ICカード3を提示するとは、例えば、所定の位置にICカード3をかざす、又は所定の位置に軽く接触させる即ち1タッチすることである。所定の場所は、例えば図5で後述する接客面10a上の案内表示19bの位置である。
【0024】
図2を参照して、ICカード3について説明する。ICカード3は、およそクレジットカードと同じ形状である。ICカード3には、既存の無線式のICカードを用いるとよい。ICカード3には、カード情報3aを含む情報が記録されている。情報は、例えばビット列で記録される。また、ICカード3は、これらの情報を、電波を用いて非接触で読出し又は書込みできるものである。ICカード3は、所定の場所にICカード3をかざすまたは1タッチすることで、後述のカードリーダライタ15(図3参照)により、情報が読出し又は書込みされる。
【0025】
カード情報3aは、例えばカードID番号と、定期券情報と、SFカード情報と、入出場情報とを含んでいる。さらにSFカード情報は、残高金額を含んでいる。残高金額は、ICカード3に入金(積み増し)されている金額から利用した金額(精算した金額)を差し引いた金額である。また、残高金額には、上限金額を設けてもよい。
【0026】
入出場情報には、入場情報と、出場情報とがある。入場情報は、入場駅、入場時刻等である。出場情報は、出場駅、出場時刻等である。また、入場情報、出場情報は、同じビット列を割り当て、入場の際には書き込まれた出場情報に上書きし、出場の際には書き込まれた入場情報に上書きするとよい。さらに、入出場情報には、利用者の入出場を監視するための入場ビットが記録される。入場ビットは、例えば、入場の際に改札機10(カードリーダライタ15(図3参照))により記録され、出場の際に改札機10(カードリーダライタ15)により落とされる(消去される)ようにするとよい。また入場ビットは、入場情報が記録されていない(例えば入場ビットが記録されていない)、または出場情報が記録されていない(例えば入場ビットが落とされていない)場合に、改札機10により入出場を禁止するといった入出場管理に用いることで、利用者の入出場の管理が確実かつ簡便になる。また、入場ビットが記録されていない場合にのみ、改札機10により出場を禁止するような運用もできる。さらに、入出場情報は、前述の定期券の機能のみを持ったものと、またはSFカードの機能のみを持ったものとの両方にもそれぞれ記録されるものである。
【0027】
図3のブロック図を参照して、改札機10についてさらに説明する。改札機10は、利用者が入場処理を行う旨を指定する入場ボタン13と、利用者が出場処理を行う旨を指定する出場ボタン14と、利用者が提示するICカード3に情報の読み書き処理をするカード処理手段としてのカードリーダライタ15と、利用者に案内情報を伝える情報伝達手段としての表示モニタ16と、利用者の存在を検知する検知手段としての存在検知センサ17と、制御装置20と、通信インタフェース30と、補助記憶媒体処理装置31と、電源装置32とを含んで構成されている。
【0028】
入場ボタン13、出場ボタン14、カードリーダライタ15、表示モニタ16、存在検知センサ17は、後述の接客部11側に取り付けられている。また、制御装置20、通信インタフェース30、補助記憶媒体処理装置31、電源装置32は、後述の基台部12側に取り付けられている。改札機10は、入場ボタン13又は出場ボタン14による利用者の指定に応じて入場処理又は出場処理を行うように構成されている。また、入場ボタン13と出場ボタン14とは、利用者が、入場処理を行うか、出場処理を行うかの旨を指定する処理指定手段でもある。また、読み書き処理をされる情報は、例えばカード情報3aである。また各構成要素の詳細については後述する。
【0029】
図4の斜視図に示すように、改札機10は、接客部11と、基台部12とから構成される。接客部11は、側面11aが略くの字形の形状をしている。また基台部12は、側面12aが略L字形の形状をしている(図中側面12aは逆L字形の形状)。また接客部11は、基台部12の上に一体に形成されている。接客部11は、上部正面に接客面10aを有している。
【0030】
さらに、接客部11は、開閉可能な接客扉11bを有しており、基台部12は、開閉可能な基台扉12bを有している。また、接客扉11bの上部には接客面10aが形成されている。接客扉11b、基台扉12bは、それぞれ不図示のヒンジを介して取り付けることで回動させて開閉できるようにしてもよいし、それぞれ取り外すことにより開閉できるようにしてもよい。また、接客扉11bは、錠11cを有しており、鍵により接客扉11bと基台扉12bとに施錠できるように構成されている。このようにすることで、関係者以外の者が接客扉11b又は基台扉12bを開けで内部に触れることができないので、保安性が高い。
【0031】
また、図5の平面図に示すように、接客部11の接客面10aには、入場ボタン13と、出場ボタン14とが突出している。また、接客面10aのおよそ中央部には略T字形のアクリル板19が取り付けられている。アクリル板19は、およそ上部の一部に透明部19aを有しており、およそ下部にICカード3をかざすまたは1タッチする場所を利用者に対して案内する案内表示19bが施されている。ここでは図中左側からの通過が入場、右側からの通過が出場である。即ち、図中左側が駅出口側、右側が駅構内側である。
【0032】
入場ボタン13と出場ボタン14は、例えば押し込み式のタッチスイッチである。さらに、入場ボタン13と出場ボタン14は、共に三角形に形成されている。入場ボタン13は、三角形の1つの頂点を入場方向(図中右方向)に向けて、出場ボタン14は、三角形の1つの頂点を出場方向(図中左方向)に向けて配置されている。このようにすることで、利用者は入場ボタン13と出場ボタン14との判別がつきやすく、各ボタンの押し間違えをしにくくなる。
【0033】
カードリーダライタ15は、非接触でICカード3に情報の読み書きをする読み書き部としてのアンテナ部15aを有している。アンテナ部15aは、およそアクリル板19の裏面(装置内部側の面)の案内表示19bの位置近傍に配置されている。即ち、アンテナ部15aはアクリル板19により保護されている。アンテナ部15aは、利用者によりICカード3が案内表示19bの位置にかざされる又は1タッチされたとき、言い換えればICカード3が案内表示19の位置もしくはその近傍に存在するときに、ICカード3に情報の読み書きをできるように構成されている。
【0034】
入場ボタン13は、アンテナ部15aに対して入場方向手前側に配置され、出場ボタン14は、アンテナ部15aに対して出場方向手前側に配置されている。言い換えれば、アンテナ部15aは、入場ボタン13と出場ボタン14との間に配置されている。さらに、入場ボタン13及び出場ボタン14は、アンテナ部15aから、利用者の握りこぶしの平均的な大きさの範囲に配置されている。これにより、利用者がICカード3をアンテナ部15aにかざす又は1タッチするのと入場ボタン13又は出場ボタン14を押す行為を同時に行うことができ、操作時間の短縮が可能である。
【0035】
表示モニタ16は、案内情報としての操作案内を表示により利用者に伝えるものである。表示モニタ16は、例えばカラー液晶ディスプレイ(LCD)である。表示モニタ16は、アクリル板19の裏面(装置内部側の面)の透明部19aの位置に表示部分が重なるように配置されている。即ち、表示モニタ16は、アクリル板19によりその表示部分を保護されている。
【0036】
また、改札機10は、表示モニタ16の代わりに、情報伝達手段として利用者に情報を音声により伝える手段としての音声出力装置を備えるようにしてもよい。音声出力装置は、操作案内を音声により利用者に伝えるものである。また改札機10は、表示モニタ16と音声出力装置との両方を備えるように構成してもよい。このようにすることで、利用者は操作案内を表示と音声により受けるので、簡便に操作することができる。
【0037】
図3に戻ってさらに説明する。存在検知センサ17は、利用者の存在を検知するものである。存在検知センサ17は、例えば光電スイッチである。存在検知センサ17は、接客扉11bのおよそ下部に形成されたアクリル板の窓11dの裏側(装置内部側)に取り付けられている(図4参照)。改札機10は、存在検知センサ17により、利用者が改札機10の前に存在していることを検知できるので、例えば利用者が改札機10の前に存在していないときに表示モニタ16を消灯することができ、表示モニタ16の耐用年数を長くできる。さらに、利用者が改札機10の前に存在していないときに表示モニタ16を消灯することで、節電することができる。
【0038】
入場ボタン13と出場ボタン14は、インタフェース基盤18を介して制御装置20に接続されている。カードリーダライタ15、表示モニタ16、存在検知センサ17は、制御装置20に接続されている。
【0039】
制御装置20は制御部21を有している。そして制御部21は、改札機10を制御する。制御装置20は、例えばパソコンである。
【0040】
制御部21は、カード情報3a(図2参照)に基づいてICカード3の有効無効を判定し、料金の精算処理をする判定処理部22を有している。さらに、判定処理部22は、カード情報3aと後述の利用監視情報27とを比較してICカード3の有効無効を判定する判定部24と、後述の受付装置情報37とカード情報3aに基づき精算金額を演算する精算処理部25とを有している。
【0041】
利用監視情報27は、例えば紛失、盗難等の履歴のある事故カードのカードID番号のリストである。即ち使用不能カードのカードID番号のリストである。判定部24は、ICカード3の有効無効をカード情報3aのカードID番号で判定する。また、判定部24は、受付装置情報37とカード情報3aとから精算する必要があるか否かを判定するように構成されている。さらに判定部24は、ICカード3のカード情報3aが適正であるかの判定を行うようにする。この判定は、例えば入出場情報、定期券情報が適正であるかの判定である。受付装置情報37は、例えば改札機10が持っている装置番号、改札機10が設置されている駅のコードである。
【0042】
また、制御装置20は、判定結果及び精算結果を内部に蓄積する記憶装置としての記憶部26を有している。記憶部26は、算出された情報等のデータが記憶できる。さらに記憶部26内には、利用監視情報27、料金(運賃)テーブル28、判定処理情報29、受付装置情報37が保存されている。判定処理情報29には、改札機10が行った処理が履歴として記録されている。記憶部26は、例えば、ハードディスクであってもよいし、ランダムアクセスメモリ(RAM)のようなメモリでもよい。
【0043】
また、通信インタフェース30は、通信回線2を介して情報を外部装置に送信または外部装置から受信するためのものである。通信インタフェース30は制御装置20に接続されている。また、外部装置は、例えば図6で後述する改札機監視端末101や運用管理サーバ102等である。
【0044】
改札機10は、判定処理部22の処理結果としての個別判定情報を、ICカード3より読出したカード情報3aに記録し、個別判定情報を記録したカード情報3aは、カードリーダライタ15によりICカード3に書き込まれるように構成されている。即ち、カード情報3aが書き換えられる。個別判定情報は、例えば判定処理部22の判定結果、精算結果である。また、個別判定情報のみをカードリーダライタ15によりICカード3に追加書き込みするようにしてもよい。精算結果は、精算金額、精算後の残高金額、精算の不足金額である。
【0045】
補助記憶媒体処理装置31は、着脱式の記憶媒体に対して、情報を入出力するものである。補助記憶媒体処理装置31は、例えばコンパクトフラッシュ(登録商標)カード用のインタフェースであるが、MOディスクのディスクドライブ、スマートメディアのインタフェース等であってもよく、例えばプログラムを記憶できる比較的大容量の記憶媒体を処理できるものであればよい。補助記憶媒体処理装置31は、制御装置20のハードディスクインタフェース36、例えばインテグレーテッドデバイスエレクトロニクス(IDE)にて接続されている。これにより、改札機10は、外部からの情報を高速で入出力できるので、例えばソフトウエアのインストールが簡便になり、運用、保守が簡便になる。
【0046】
電源装置32は、制御装置20に電源を供給するためのものである。また、電源装置32は、例えば停電により電源装置32への電源供給が断たれたとしても制御装置20に電源を供給できる無停電機能を有するものを用いる。これにより、改札機10は、例えば停電が発生しても、改札機10が利用不能になることなくその運用を継続できるので、信頼性が高い。
【0047】
また、改札機10は、フロッピー(登録商標)ディスク(以下FDという)のディスクドライブ33(以下FDドライブ33という)を備えるようにするとよい。FDドライブ33を備えることで、外部装置例えば後述の収入管理端末103(図6参照)との情報の交換が、通信回線2を介さずに行える。
【0048】
さらに、改札機10は、異常が発生した場合に作動する警報装置34を備えるとよい。警報装置34は、改札機10の故障、破壊等や、不正なICカード3が使用された場合に作動するように構成するとよい。このようにすることで、改札機10に発生した異常に対して迅速に対応できるので、保安性を高めることができる。さらに、異常に対して迅速に対応できるので、運用効率を向上させることができる。また、改札機10は、警報装置34が作動した場合に、通信インタフェース30を介して、異常の発生を外部、例えば後述の改札機監視端末101や運用管理サーバ102に通報するように構成するとよい。警報装置34は、特に無人駅や閑散駅に設置する改札機10に備えるとよい。
【0049】
図6の概略図を参照して、改札機10を備えた改札システム1について説明する。改札システム1は、改札機10と、改札機監視端末101と、改札機10と通信回線2を介して接続され、改札機10の管理を行う運用管理サーバ102と、収入管理端末103とを含んで構成される。また、改札機10、改札機監視端末101、運用管理サーバ102、収入管理端末103は、それぞれが通信回線2で接続されている。ここで、管理とは、例えば、料金情報(料金テーブル28(図3参照))の更新、不正カードのID番号(利用監視情報27(図3参照))の更新、改札機10が正常に運用されているかを監視することである。ここでは、改札機10と改札機監視端末101はA駅に設置され、運用管理サーバ102と収入管理端末103はB駅に設置されているものとして説明する。またA駅は、乗降客の少ない駅例えば無人駅であり、B駅は大規模な駅である。改札機監視端末101、運用管理サーバ102、収入管理端末103は、それぞれ設置駅の駅舎内の関係者以外の立ち入りを禁止できる場所に設置されている。さらに、改札システム1は、図示のように改札機10を複数有するように構成してもよい。
【0050】
改札機10と改札機監視端末101は、それぞれハブ105aに接続され、ハブ105aはダイヤルアップルータ106aに接続されている。また、運用管理サーバ102と収入管理端末103は、それぞれハブ105bに接続され、ハブ105bはダイヤルアップルータ106bに接続されている。そして、ダイヤルアップルータ106aとダイヤルアップルータ106bとは、電話回線、例えばINSネット公衆網で接続されている。言い換えれば、A駅の改札機10、改札機監視端末101と、B駅の運用管理サーバ102、収入管理端末103とが通信回線2で接続され、ネットワークを形成している。
【0051】
改札機監視端末101は、改札機10を監視するものであり、例えば改札機10の故障、破壊等や、不正なICカード3が使用されたか否かを監視するものである。また、改札機監視端末101は、SFカード機能が利用された場合に、ICカード3から収受した運賃収入の管理が行えるように構成されている。
【0052】
運用管理サーバ102は、改札機10と改札機監視端末101との両方またはいずれか一方の管理を行っているものである。運用管理サーバ102は、利用監視情報27、料金テーブル28(図3参照)を、通信回線2を介して改札機10にダウンロードできるように構成されている。改札機監視端末101、運用管理サーバ102、収入管理端末103は、例えばパソコンであるが、ワークステーション、メインフレームなど、種々のコンピュータで実施可能である。
【0053】
収入管理端末103は、例えばSFカード機能が利用された場合に、ICカード3から収受した運賃収入を管理するものである。また、収入管理端末103は、複数の運用管理サーバ102を管理している。言い換えれば、収入管理端末103には改札機10で収受された運賃収受情報が、通信回線2を介して収入管理端末にアップロードされる。またここでは、収入管理端末103と運用管理サーバ102は通信回線2で接続されている場合、必ずしも収入管理端末103と運用管理サーバ102とが接続されている必要はなく、例えばFDのような記憶媒体によって、改札機10又は改札機監視端末101から運賃収受情報を得るように構成してもよい。
【0054】
以上では、運用管理サーバ102と収入管理端末103は、別体として説明したが、1つの端末機(サーバ)で構成してもよい。このようにすると、改札システム1を単純化することができる。また、改札機監視端末101は、運用管理サーバ102内に組み込んでもよい。このようにすると、複数の駅に設置された改札機10によるICカード3の処理、例えば精算処理を運用管理サーバ102により一元管理できる。これにより、改札システム1を単純化、高効率に構成することができる。
【0055】
図7を参照して、改札機10の作用を説明する。まず、改札機10の電源を投入すると、改札機10が初期化(起動)される。改札機10は、準備が整うと、利用者の入場処理又は出場処理の旨を受け付けることができる状態になる。そして、改札機10は、存在検知センサ17により利用者の存在を検知するまで表示モニタ16を消灯して待機する(ステップ1(以下単にS1という))。
【0056】
次に、改札機10は、存在検知センサ17により利用者の存在を検知すると、即ち存在検知センサ17がONになると(S1がY)、表示モニタ16により操作案内の表示を開始する(S3)。またこのとき、表示モニタ16には、例えば「入場または出場を選択後、ICカードをかざしてください。」と操作案内が表示されている。さらに同時に、利用者が行う動作を、アニメーションによる操作案内で表示している。改札機10は、この状態で利用者により入場ボタン13又は出場ボタン14が押下されるまで待機する。そして、利用者が入場ボタン13又は出場ボタン14を押下する(S5)。
【0057】
改札機10は、入場ボタン13が押下された、即ち入場ボタン13がONの場合には(S5が入場ボタンON)、入場処理を開始し、カードリーダライタ15からポーリング信号が発信する(S7)。そして、改札機10は、利用者によりICカード3がかざされる又は1タッチされると、カードリーダライタ15により、ICカード3のカード情報3aを読取る(S9)。
【0058】
改札機10は、制御装置20の判定処理部22により、読取ったカード情報3aに基づいて、ICカード3の有効無効判定を行う(S11)。この有効無効判定では、まず判定処理部22は、判定部24により、カード情報3aのカードID番号と、記憶部26内の利用監視情報27と比較して、このICカード3の有効無効を判定する。言い換えれば、利用監視情報27にこのICカード3のカードID番号が登録されているか照合し、利用監視情報27にカードID番号が登録されていれば無効と判定する。無効と判定した場合には(S11がN)、処理不能の旨、例えば「カード情報が不適性です 最寄りの駅の駅係員に申し出てください」の表示を改札機10の表示モニタ16に表示する(S13)。そして、有効と判定した場合には、さらに判定部24により、カード情報3aの入出場情報が適正であるかの判定を行う。入出場情報が適正でないと判定をした場合には(S11がN)、処理不能の旨を改札機10の表示モニタ16に表示する(S13)。
【0059】
そして、入出場情報が適正であると判定をした場合には、さらに、定期券情報が適正であるかの判定を行う。判定部24は、定期券情報から定期券の有効期限内か、定期券の利用区間(以下定期券区間という。)内かを判定する。
【0060】
定期券有効期限外や定期券区間外の場合には、判定処理部22は、精算処理部25により、精算処理を行う。この際に、精算処理部25は、入場の場合であるので、SFカード情報の残高金額が入場に必要な金額以上であれば、この金額を残高金額より差し引いた金額を算出する。ここで、入場に必要な金額とは、例えば初乗り運賃であり、初乗り運賃は、記憶部26の料金テーブル28から呼び出す。精算処理部25は、残高金額から初乗り運賃を差算する。そしてこの精算結果を含む個別判定情報をカード情報3aに記録、さらにこのカード情報3aに改札機10から入場したことを示す入出場情報を記録して改札機10のカードリーダライタ15に出力する。これを入力したカードリーダライタ15は、ICカード3にこのカード情報3aを書き込む(S15)。また精算処理部25は、この入場処理の結果を記憶部26の判定処理情報29に記録する。これで、入場の処理が完了する。言いかえれば、利用者は入場処理を受けたことになる。
【0061】
また、残高金額が入場に必要な金額、即ち初乗り運賃に満たない場合には、精算処理部25は、残高金額が初乗り運賃に満たない旨を表示モニタ16により表示する。またこの場合には、ICカード3のカード情報3aは書き換えない。
【0062】
定期券が定期券有効期限内であり定期券区間内の場合には、判定部24は、改札機10から入場したことを示すカード情報3aをカードリーダライタ15に出力する。これを入力したカードリーダライタ15は、ICカード3にこのカード情報3aを書き込む(S15)。これで、入場の処理が完了する。
【0063】
以上の動作は、利用者がICカード3をカードリーダライタ15にかざす又は1タッチする間に行われる。また制御装置20は、以上の入場処理を、履歴として記憶部26の判定処理情報29に記録する。
【0064】
また利用者は、上述のように残高金額が入場に必要な金額に満たない場合には、例えば券売機でICカード3に入金することで、残高金額を高める。これにより、利用者は入場処理を受けることができる。
【0065】
そして、改札機10は、カード情報3aをICカード3に書き込む、言い換えれば入場処理が完了すると、表示モニタ16により、正常処理完了の旨を表示する(S17)。そして、改札機10は、表示モニタ16により、正常処理完了の旨を表示(S17)した後、又は処理不能の旨を改札機10の表示モニタ16に表示(S13)した後に、存在検知センサ17により利用者の存在を検知しなくなった場合には(S19がY)、一定時間経過後に表示モニタ16を消灯して待機する(S21)。一定時間は、例えば1〜2分程度である。また、利用者の存在を検知している場合には(S19がN)、表示モニタ16の表示を継続する。
【0066】
また、改札機10は、出場ボタン14が押下された、即ち出場ボタン14がONの場合には(S5が出場ボタンON)、出場処理を開始し、カードリーダライタ15からポーリング信号が発信する(S23)。そして、改札機10は、利用者によりICカード3がかざされる又は1タッチされると、カードリーダライタ15により、ICカード3のカード情報3aを読取る(S25)。
【0067】
改札機10は、制御装置20の判定処理部22により、読取ったカード情報3aに基づいて、ICカード3の有効無効判定を行う(S27)。判定処理部22は、前述の入場処理と同様に、ICカード3の有効無効、入出場情報の適否、定期券情報の適否の判定を行う。そして、また判定部24は、出場駅が定期券区間外の場合に精算が必要か否かを判定する。なお、ここでは、判定処理部22による各判定の順序は、ICカード3の有効無効、入出場情報の適否、定期券情報の適否、精算が必要か否かの順に判定する場合で説明しているが、これらの判定の順序はこれに限られるものではなく、仕様に応じて適宜決めてよい。
【0068】
判定部24により精算が必要と判定した場合には、判定処理部22は、精算処理部25により、受付装置情報37とカード情報3aに基づき精算金額を演算する。精算金額は、乗越し運賃であり、受付装置情報37とカード情報3aに基づいて算出する。また乗越し運賃は、受付装置情報37とカード情報3aとから得られる入場駅、出場駅、定期券情報から、記憶部26の料金テーブル28を呼び出し、料金テーブル28に基づいて算出する。
【0069】
精算処理部25は、残高金額が精算金額以上の場合、残高金額から精算金額を差算する。精算結果を含む個別判定情報をカード情報3aに記録、さらにこのカード情報3aに改札機10から出場したことを示す入出場情報を記録して改札機10のカードリーダライタ15に出力する。これを入力したカードリーダライタ15は、ICカード3にこのカード情報3aを書き込む(S29)。また精算処理部25は、この精算結果を含む個別判定情報を記憶部26の判定処理情報29に記録する。これで、出場の処理が完了する。言いかえれば、利用者は出場処理を受けたことになる。
【0070】
また、残高金額が精算金額に満たない場合には、精算処理部25は、残高金額が精算金額に満たない旨を表示モニタ16により表示する。またこの場合には、ICカード3のカード情報3aは書き換えない。
【0071】
定期券が定期券有効期限内であり、出場駅が定期券区間内の場合には、判定部24は、改札機10から出場したことを示すカード情報3aを改札機10のカードリーダライタ15に出力する。これを入力したカードリーダライタ15は、ICカード3にこのカード情報3aを書き込む(S29)。これで、出場の処理が完了する。
【0072】
以上の動作は、入場と同様に利用者がICカード3をカードリーダライタ15にかざす又は1タッチする間に行われる。また制御装置20は、以上の出場処理を、履歴として記憶部26の判定処理情報29に記録する。
【0073】
また利用者は、上述のように残高金額が精算金額に満たない場合には、例えば精算機で精算するか、またはICカード3に入金して残高金額を高めることで出場処理を受けることができる。
【0074】
そして、改札機10は、入場の場合と同様に、カード情報3aをICカード3に書き込む、言い換えれば出場処理が完了すると、表示モニタ16により、正常処理完了の旨を表示する(S17)。そして、改札機10は、表示モニタ16により、正常処理完了の旨を表示(S17)した後、又は処理不能の旨を改札機10の表示モニタ16に表示(S13)した後に、存在検知センサ17により利用者の存在を検知しなくなった場合には(S19がY)、一定時間経過後に表示モニタ16を消灯して待機する(S21)。
【0075】
なお、以上では入場の際に、初乗り運賃を引き去る、いわゆる先引き方式を用いている場合で説明したが、入場の際に初乗り運賃を引き去らずに、出場の際に一括して精算する後引き方式を用いてもよい。
【0076】
また、料金の精算を行った場合には、正常処理完了の旨を表示する際に(S17)、「利用金額はXXです。残額はYY円です」という表示を行うようにする。
【0077】
さらに図8を参照して、改札機10の利用者によるいくつかの利用例を説明する。ここでは、利用者のICカード3は、A駅―B駅区間の定期券情報を持っているものとして説明する。また、入場の際に初乗り運賃を差し引く先引き方式で説明する。
【0078】
まず図8(a)に示すように、利用者がICカード3を用いて定期券区間から入場し、定期券区間外から出場する場合の例を説明する。利用者は、定期券区間内の駅であるA駅からICカード3を使って入場する。まず利用者は、改札機10の入場ボタン13を押下し、ICカード3を接客面10aの案内表示19bの位置にかざすまたは1タッチする。これにより、改札機10は、判定部24によりA駅―B駅区間の定期券情報を持っていると判定し、改札機10のカードリーダライタ15を介してICカード3のカード情報3aを書き換える。
これにより、利用者は入場し、列車に乗車する。
【0079】
そして利用者は、B駅を経由し、定期券区間外のC駅で下車する。
利用者は、C駅からICカード3を使って出場しようとするときに、改札機10の出場ボタン14を押下し、ICカード3を接客面10aの案内表示19bの位置にかざすまたは1タッチする。これにより、改札機10は、カードリーダライタ15を介してICカード3のカード情報3aを入力する。利用者が定期券区間外のC駅で出場しようとしているので、改札機10は、判定部24により精算が必要と判定する。この際に、ICカード3の残高金額がB駅からC駅の運賃即ち精算金額以上であれば、精算処理部25により、残高金額から精算金額を差し引いた金額を精算後の残高金額とする。
【0080】
そして改札機10は、カードリーダライタ15を介してICカード3のカード情報3aを書き換える。即ち利用者が出場処理を受ける。また、ICカード3の残高金額が精算金額に満たなければ、表示モニタ16によりその旨を伝える。即ち、利用者はC駅からの出場処理を受けることができない。この場合、例えば精算機で精算を行えば、C駅からの出場処理を受けることができる。
【0081】
次に図8(b)に示すように、利用者がICカード3を用いて定期券区間外から入場し、定期券区間外から出場する場合の例を説明する。利用者は、定期券区間外の駅であるC駅からICカード3を使って入場する。まず利用者は、改札機10の入場ボタン13を押下し、ICカード3を接客面10aの案内表示19bの位置にかざすまたは1タッチする。これにより、改札機10は、カードリーダライタ15を介してICカード3のカード情報3aを入力する。利用者が定期券区間外のC駅から入場しようとしているので、改札機10は、ICカード3の残高金額が初乗り運賃以上であれば、精算処理部25により、残高金額から初乗り運賃を差し引いた金額を入場後の残高金額とする。
【0082】
そして改札機10は、カードリーダライタ15を介してICカード3のカード情報3aを書き換える。即ち利用者が入場処理を受ける。また、ICカード3の残高金額が初乗り運賃に満たなければ、利用者はC駅からの入場処理を受けることができない。この場合、例えば券売機で入金を行えば、C駅から入場処理を受けることができる。
これにより、利用者は入場し、列車に乗車する。
【0083】
そして利用者は、定期券区間外のD駅で下車する。
利用者は、D駅からICカード3を使って出場しようとするときに、改札機10の出場ボタン14を押下し、ICカード3を接客面10aの案内表示19bの位置にかざすまたは1タッチする。これにより、改札機10は、カードリーダライタ15を介してICカード3のカード情報3aを入力する。利用者が定期券区間外のD駅から出場しようとしているので、改札機10は、判定部24により精算が必要と判定する。この際、C駅からD駅の運賃から初乗り運賃を差し引いた金額、即ち差額が乗越し運賃となる。改札機10は、ICカード3の残高金額が乗越し運賃即ち精算金額以上であれば、精算処理部25により、残高金額から精算金額を差し引いた金額を精算後の残高金額とする。なお、判定部24は、D駅が初乗り運賃の区間内であれば、精算の必要なしと判定する。
【0084】
そして改札機10は、カードリーダライタ15を介してICカード3のカード情報3aを書き換える。また、ICカード3の残高金額が精算金額に満たなければ、利用者はD駅からの出場処理を受けられない。この場合、例えば精算機で精算を行えば、D駅からの出場処理を受けられる。
【0085】
さらに図8(c)に示すように、利用者がICカード3を用いて定期券区間外から入場し、定期券区間を経由し、定期券区間外から出場する場合の例を説明する。利用者は、定期券区間外の駅であるE駅からICカード3を使って入場する。この場合は、前述の図8(b)で説明した入場と同様である。
そして、利用者は入場し、列車に乗車する。
【0086】
利用者は、定期券区間のA駅、B駅を経由し、定期券区間外のC駅で下車する。まず利用者は、改札機10の出場ボタン14を押下し、ICカード3を接客面10aの案内表示19bの位置にかざすまたは1タッチする。利用者が定期券区間外のC駅から出場しようとしているので、改札機10は、判定部24により精算が必要と判定し、精算処理部25により精算金額を算出する。この際には、精算処理部25は、まず入場の際に先引きした初乗り運賃を除外して精算金額を算出する。次に精算処理部25は、E駅からA駅区間の運賃とB駅からC駅区間の運賃とを加算した金額と、E駅からC駅区間の運賃とを比較する。そしてこの比較結果から金額の安い方を乗車運賃とする。さらにこの乗車運賃から初乗り運賃を差し引いたものを精算金額とする。改札機10は、ICカード3の残高金額が精算金額以上であれば、精算処理部25により、残高金額から精算金額を差し引いた金額を精算後の残高金額とする。
【0087】
そして改札機10は、カードリーダライタ15を介してICカード3のカード情報3aを書き換える。また、ICカード3の残高金額が精算金額に満たなければ、利用者はC駅からの出場処理を受けられない。この場合、例えば精算機で精算を行えば、C駅からの出場処理を受けられる。
【0088】
ここで、図9を参照して、改札機10の利用者による利用方法の例を説明する。通常の場合、利用者が改札機10を利用するときには、前述したように入場ボタン13又は出場ボタン14を押下して、その後にICカード3を接客面10aの案内表示19bの位置にかざす又は1タッチするが、図示するように、利用者がICカード3を案内表示19bの位置にかざす又は1タッチするのと入場ボタン13又は出場ボタン14を押す行為を片手で同時に行ってもよい。このようにすることで、利用者による操作時間の短縮が可能である。また、片手が塞がっていても操作が容易且つ円滑に行なえるので、簡便である。図示は出場の場合であり、改札機10側の手(図示では右手)でICカード3を保持している場合を示している。
【0089】
このような場合には、まず利用者は、例えばICカード3を、手を軽く握った状態でICカード3の周縁部を親指と人差し指で挟んで保持する。そして、この状態で、ICカード3を案内表示19bの位置にかざすように、およそ小指の付け根周辺で入場ボタン13又は出場ボタン14を押下する。このようにして入場ボタン13又は出場ボタン14を押下すると、必然的にICカード3がかざされる又は1タッチされる、即ちICカード3がアンテナ部15aにより情報を読み書き処理できる位置にくるので、ICカード3をかざす又は1タッチするのと入場ボタン13又は出場ボタン14を押す行為を同時に行っていることになる。これにより、利用者は1アクション(1タッチ)で入場処理又は出場処理を受けることができるので、操作が非常に簡便であり且つ円滑に行える。
【0090】
以上のように、本実施の形態の改札機10は、入場処理を行う旨を指定する入場ボタン13と、出場処理を行う旨を指定する出場ボタン14と、ICカード3に情報の読み書き処理をするカードリーダライタ15とを備えているので、入場用の改札機と出場用の改札機とを別に設ける必要が無く、一体に構成できるので、改札機10を非常に単純で安価に構成できる。これにより、改札機10を乗降客の少ない駅でも容易に設置しやすい。また、入場ボタン13又は出場ボタン14を押下し、ICカード3をかざすまたは1タッチすることで容易に乗り越しによる精算を行えるので、利用者がICカード3を簡便に利用できる。また、入場処理又は出場処理の指定を、利用者が、それぞれ入場ボタン13又は出場ボタン14により指定することで、受けようとする処理が入場処理か出場処理かを確認することになり、入場処理と出場処理とを誤ってしまうことが発生しにくい。
【0091】
さらに、ICカード3の入場処理、出場処理を1台の改札機10により円滑に行えるので、運用効率の高めることができる。また、判定処理部22がカード情報3aに基づいてICカード3の有効無効を判定し、料金の精算処理をするので、ICカード3の不正使用を防ぐことができ、確実に精算の処理を行うことができる。
【0092】
また、入場ボタン13と出場ボタン14は、共に三角形に形成され、入場ボタン13は三角形の1つの頂点を入場方向に向けて、出場ボタン14は三角形の1つの頂点を出場方向に向けて配置されているので、利用者は入場ボタン13と出場ボタン14との判別がつきやすく、各ボタンの押し間違えをしにくくなる。さらに、入場ボタン13は、アンテナ部15aに対して入場方向手前側に配置され、出場ボタン14は、アンテナ部15aに対して出場方向手前側に配置され、入場ボタン13及び出場ボタン14は、アンテナ部15aから、利用者の握りこぶしの平均的な大きさの範囲に配置されているので、利用者がICカード3をアンテナ部15aにかざす又は1タッチするのと入場ボタン13又は出場ボタン14を押す行為を同時に行うことができ、操作時間の短縮が可能であり、円滑に利用できる。
【0093】
また、改札機10は、表示モニタ16により操作案内を表示しているので、利用者が操作に戸惑うことなく、簡便に操作できる。また改札機10は、存在検知センサ17により、利用者が改札機10の前に立っていることを検知できるので、利用者が改札機10の前に存在していないときに表示モニタ16を消灯することができ、表示モニタ16の耐用年数を長くできる。さらに、利用者が改札機10の前に存在していないときに表示モニタ16を消灯することで、節電することができる。
【0094】
以上のように、本実施の形態の改札システム1は、改札機10と、改札機10の管理を行う運用管理サーバ102とを備えるので、複数の改札機10を一元管理でき、管理システムを単純に構成できる。また、運用の管理が簡便になる。さらに、運用管理サーバ102により、運賃改正などによる料金テーブル28、利用監視情報29、プログラム等の更新が運用管理サーバ102から通信回線2を介して、改札機10や改札機監視端末101にダウンロードできるので、保守が容易である。また、改札機監視端末101、運用管理サーバ102、収入管理端末102が関係者以外の立ち入りを禁止できる場所に設置されているので、破壊や盗難により、保存されている情報が漏洩してしまう可能性がなく、保安性を高めることができる。
【0095】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、入場処理及び出場処理のうち少なくとも一方を行う改札装置において、利用者が、入場処理を行うか、出場処理を行うかの旨を指定する処理指定手段と、前記利用者が提示するカード媒体に情報の読み書き処理をするカード処理手段とを備えているので、単純で安価でありながら、簡便に利用できる改札装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る改札機の概要を示す模式的斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るICカード及びICカードに記憶されるカード情報を説明するブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る改札機の構成を説明するブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る改札機を説明する斜視図である。
【図5】図4の改札機の接客面について説明する平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る改札システムの概要を示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る改札機の作用を説明するフローである。
【図8】本発明の実施の形態に係る改札機の利用者による利用例を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る改札機の利用者による利用方法の例を説明する(a)平面図、(b)A矢視図である。
【符号の説明】
1 改札システム
2 通信回線
3 ICカード
3a カード情報
10 改札機
13 入場ボタン
14 出場ボタン
15 カードリーダライタ
15a アンテナ部
16 表示モニタ
17 存在検知センサ
20 制御装置
21 制御部
22 判定処理部
24 判定部
25 精算処理部
26 記憶部
27 利用監視情報
30 通信インタフェース
31 補助記憶媒体処理装置
32 電源装置
34 警報装置
101 改札機監視端末
102 運用管理サーバ
103 収入管理端末

Claims (5)

  1. 入場処理及び出場処理を行う改札装置において;
    利用者が、入場処理を行う旨を指定する入場ボタンと;
    利用者が、出場処理を行う旨を指定する出場ボタンと;
    前記利用者が提示するカード媒体に情報の読み書き処理をするカード処理手段とを備え;
    前記カード処理手段は非接触で前記カード媒体に情報の読み書きをする読み書き部を有し、前記入場ボタンは前記読み書き部に対して入場方向手前側に配置され、前記出場ボタンは前記読み書き部に対して出場方向手前側に配置され;
    前記入場ボタン及び前記出場ボタンは、前記読み書き部から、前記利用者の握りこぶしの平均的な大きさの範囲に配置されている;
    改札装置。
  2. 入場処理及び出場処理を行う改札装置において;
    利用者が、入場処理を行う旨を指定する入場ボタンと;
    利用者が、出場処理を行う旨を指定する出場ボタンと;
    前記利用者が提示するカード媒体に情報の読み書き処理をするカード処理手段とを備え;
    前記カード処理手段は非接触で前記カード媒体に情報の読み書きをする読み書き部を有し、前記入場ボタンは前記読み書き部に対して入場方向手前側に配置され、前記出場ボタンは前記読み書き部に対して出場方向手前側に配置され;
    前記読み書き部は、前記利用者が前記カード媒体の周縁部を前記利用者の握りこぶしの平均的な大きさの手の親指と人差し指とで挟んで保持した状態で、前記カード媒体を保持した手の小指の付け根周辺で前記入場ボタン又は前記出場ボタンを押下しつつ前記カード媒体を前記カード処理手段にかざしたときに前記読み書き処理ができる位置に配置された;
    改札装置。
  3. 前記利用者に案内情報を伝える情報伝達手段を備える;
    請求項1又は請求項に記載の改札装置。
  4. 前記利用者の存在を検知する検知手段を備える;
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の改札装置。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の改札装置と;
    前記改札装置と通信回線を介して接続され、前記改札装置の管理を行う運用管理サーバとを備える;
    改札システム。
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