JP3933812B2 - 車両用ホイールリムの成形方法及び装置 - Google Patents

車両用ホイールリムの成形方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ホイールリムの製造に際して、バーを丸める工程とバーの両端を溶接する工程との間に実行される成形方法およびこの成形方法を実行するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラックやバス等の車両に用いられる大中型のホイールは、圧延形鋼からなるバーを丸め、この丸められたバーの両端をフラッシュバット溶接することにより、得られる。この溶接に先だって、予めバーの周方向両端を接近させる先詰め成形と、この両端近傍部を直線状に揃える先曲げ成形を行っている。これにより、バーの端面同士を面接触またはそれに近い状態で突き合わせることができ、上記端面での溶接を良好に行うことができる。
【0003】
従来の先詰め、先曲げ成形のための装置について説明する。この装置は、水平に突出する中型と、この中型の下方に配置された先詰め型と、中型の上方に配置された先曲げ型とを備えている。上記丸められたバーは、その周方向両端を上にして、中型を囲むようにしてセットされ、吊り下げ状態となる。
【0004】
上記成形装置で、まず先詰め成形が実行される。すなわち、油圧シリンダを駆動させて上記先詰め型を上方へ移動させることにより、先詰め型と中型とで上記バーの周方向中央部を挟むことにより、このバーの両端を接近させるように成形する。次に、上記油圧シリンダを逆方向に駆動して先詰め型を下降させて中型から離すとともに、他の油圧シリンダを駆動して上記先曲げ型を下降させる。そして、この先曲げ型と中型で挟むことにより、バーの両端近傍部を曲げて直線状に揃える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような先詰め、先曲げ成形において、上記バーの両端近傍部が両端から等しい長さ分だけ曲げられるようにすることが、その後の良好な溶接を行うために必要であり、そのため、先曲げ成形の終了時点でバーの両端が先曲げ型の成形面の周方向中央に位置していなければならない。
しかし、上記従来の成形方法,装置では、成形に際して上記バーの周方向両端の位置決めを中型にセットする際に手作業で行うだけであるため、先詰め,先曲げ工程において両端位置がずれしまい、両端近傍の直線部の長さが異なることがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様は、車両用ホイールリムとなる略円筒形状に丸められたバーを、中型を囲むようにしてセットし、このセット状態で、バーの周方向の両端を上記中型とこれに対向する先曲げ型との間に配置するとともに、バーの周方向中央部を上記中型とこれに対向する先詰め型との間に配置し、次に、先詰め工程を実行し、この先詰め工程では、上記先詰め型を中型に向かって移動させ、この先詰め型と中型との間にバーの周方向中央部を挟むことにより、バーの両端を接近させるように成形し、次に、先曲げ工程を実行し、この先曲げ工程では、上記先詰め型を後退させるとともに、先曲げ型を中型に向かって移動させ、この先曲げ型と中型との間に上記バーの両端近傍部を挟むことにより、これら両端近傍部が直線状に揃うように成形する車両用ホイールリムの成形方法において、上記先詰め工程では、上記バーの周方向両端間に位置決め部材を挿入し、バーの周方向両端を、この位置決め部材に当てることにより先曲げ型の成形面の周方向中央に位置決めすることを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の態様は、第1態様の車両用ホイールリムの成形方法において、上記先曲げ工程においても上記位置決め部材を上記バーの周方向両端間に挿入した状態を継続することを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第2態様の車両用ホイールリムの成形方法において、上記先曲げ工程の途中で、上記位置決め部材を上記バーの周方向両端間から抜くことを特徴とする。
【0008】
本発明の第4の態様は、(イ)中型と、(ロ)上記中型に対峙して配置された先詰め型と、(ハ)上記先詰め型の反対側において上記中型に対峙した配置された先曲げ型と、(ニ)車両用ホイールリムとなる略円筒形状に丸められたバーを上記中型を囲むようにセットするとともに、このバーの周方向中央部を上記中型と先詰め型との間に配置し、このバーの周方向両端を上記中型と先曲げ型との間に配置した状態で、上記先詰め型を中型に向かって移動させ、この先詰め型と中型との間に上記バーの周方向中央部を挟むことにより、バーの両端を接近させるように先詰め成形する先詰め用移動手段と、(ホ)上記先詰め成形後、先曲げ型を中型に向かって移動させ、この先曲げ型と中型との間に上記バーの両端近傍部を挟んでこれら両端近傍部が直線状に揃うように先曲げ成形する先曲げ用移動手段と、を備えた車両用ホイールリムの成形装置において、上記先曲げ型には、その成形面の周方向中央から突出,後退が可能な位置決め部材と、この位置決め部材を突出,後退させる駆動手段が設けられており、この駆動手段は、上記先詰め成形に際して位置決め部材を先曲げ型の成形面から突出させて、上記バーの両端間に挿入させ、これにより、バーの両端の位置決めを行うことを特徴とする。
【0009】
本発明の第5の態様は、第4態様の車両用ホイールリムの成形装置において、上記駆動手段は、先曲げ成形においても上記位置決め部材の突出状態を継続し、先曲げ成形の途中で後退させることを特徴とする。
本発明の第6の態様は、第5態様の車両用ホイールリムの成形装置において、上記位置決め部材は、上記バーの両端の対峙方向における厚みが先端に向かって減少するようなテーパをなしていることを特徴とする。
【0010】
本発明の第7の態様は、第4〜第6態様の車両用ホイールリムの成形装置において、さらに、上記中型に隣接して設置テーブルが配置され、この設置テーブルは、上記バーを横倒しにし、その幅方向一側縁が接するようにして載せる水平な設置面を有し、上記中型は、上記設置面から上方に突出しており、上記先詰め型および先曲げ型は上記中型に水平方向に対峙することを特徴とする。
【0011】
本発明の第8の態様は、第7態様の車両用ホイールリムの成形装置において、さらに、上記中型と先詰め型と先曲げ型が並ぶ水平方向を第1方向とし、この第1方向と直交する水平な方向を第2方向とした時、上記中型を挟んで上記第2方向に対峙する一対のクランプ機構が配置され、これら一対のクランプ機構は、上記先詰め,先曲げ成形において、上記第1方向に移動可能な状態で上記バーを挟みつけることにより、上記バーの第2方向の変位を規制することを特徴とする。
本発明の第9の態様は、第8態様の車両用ホイールリムの成形装置において、上記クランプ機構は、第1方向に移動可能な移動台と、この移動台に設置されたクランプ用付勢部材と、このクランプ用付勢部材に付勢されることにより第2方向に移動して上記バーの外面に押し付けられるクランプ部材と、この移動台に第1方向の相反する力を付勢する一対のセンタリング用付勢部材とを有していることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態をなす車両用ホイールリムの成形装置について、図面を参照しながら説明する。なお、理解を助けるために、互いに直交する2つの水平軸X,Y(図1)を基準にして説明する。
上記成形装置は、X軸方向(第2方向)に離れた一対の設置テーブル10を有している。この設置テーブル10の水平をなす設置面11に、車両用ホイールリムとなる略円筒形状に丸められたバー1が載るようになっている。バー1は形鋼からなり、図2に示す複雑な断面形状となっており、設置面11には横倒し状態で、すなわち、幅方向の一側縁が設置面11に接するようにしてセットされる。なお、本装置による成形前では、このバー1の周方向両端1aは離れている。
【0013】
上記一対の設置テーブル10間には中型20が配置されている。この中型20は、上記設置面11より上方に垂直に突出している。この中型20は、ベース部21と、このベース部21の外周に取り付けられた先詰め用成形部22と、先曲げ用成形部23とを有している。これら成形部22,23は、Y軸方向(第1方向)に離れて配置されている。成形部22,23は成形面22a,23aを有している。図2に示すように、成形面22a,23aと垂直面とが交差して得られる線は、上記バー1の断面形状に対応した複雑な形状をなしている。成形面22aと水平面との交差により得られる線は、図1から理解できるように円弧をなしている。また、成形面23aと水平面との交差により得られる線は、図1から理解できるように両端を除いて直線をなしている。
【0014】
上記成形装置は、上記中型20を挟んでY軸方向に離れて配置された先詰め型30と、先曲げ型40とを備えている。
先詰め型30は、ベース部31と、このベース部31の前面(なお、本実施形態の説明にあたっては、中型20に近い方を前とし、中型20から離れた方を後とする)に固定された中央成形部32と、左右の成形部33とを有している。これら成形部32,33は若干量X軸方向に離れており、成形部32は上記中型20の先詰め用成形部22に対峙している。成形部32,33の前面は成形面32a,33aとなっている。これら成形面32a,33aと垂直面との交差により得られる線は、図2に示すように、上記バー1の断面形状に対応した複雑な形状を有しており、水平面との交差により得られる線は、図1から理解できるように、円弧形状をなしている。
上記先詰め型30は、油圧シリンダ35(先詰め用移動手段)により、Y軸方向すなわち中型20に対して接近したり離間する方向に移動されるようになっている。
【0015】
上記先曲げ型40は、ベース部41と、このベース41の前面に固定されたケース部42と、このケース部42の前面に固定された成形部43とを有している。成形部43の前面は、中型20の先曲げ用成形部23の成形面23aに対向する成形面43aとなっている。この成形面43aと垂直面との交差により得られる線は、図2に示すように、上記バー1の断面形状に対応した複雑な形状を有しており、水平面との交差により得られる線は、図1から理解できるように、直線をなしている。
上記先曲げ型40は、油圧シリンダ45(先曲げ用移動手段)により、Y軸方向すなわち中型20に対して接近したり離間する方向に移動されるようになっている。
【0016】
上記先曲げ型40のケース部42には、位置決めピン50(位置決め部材)が収容されている。この位置決めピン50はY軸方向に延びており、ケース部42および成形部43の中央に形成された42b,43bをスライド可能に貫通している。この位置決めピン50の先端部は、そのX軸方向の両面がテーパをなして先細となっている。なお、この先端部の断面形状は円でも扁平な形状でもよく、要はX軸方向の厚さが先端に向かって減少するようなテーパをなしていればよい。
【0017】
上記位置決めピン50は、駆動手段55により成形面43aから中型20に向かって突出したり後退するようになっている。この駆動手段55は、コイルスプリング56と油圧シリンダ57を有している。コイルスプリング56は上記ケース部42に収容され、位置決めピン50のバネ受け部51とケース部42の前壁との間に配置され、位置決めピン50を後方へ付勢している。上記油圧シリンダ57は、第1状態で油圧によりコイルスプリング56に抗して位置決めピン50を前方へ付勢して突出させ、第2状態では戻り、位置決めピン50をコイルスプリング56の力で後退させるようになっている。
【0018】
本装置は、バー1をクランプ支持するための一対のクランプ機構60を備えている。これらクランプ機構60は、中型を挟んでX軸方向に離れている。各クランプ機構60は、上記設置テーブル10に隣接する固定台61と、この固定台61の上面にLMガイド62を介してY軸方向にスライド可能に設置された移動台63と、固定台61に固定されて移動台63を必要な時期にY軸方向の相反する力で押しつける一対のエアシリンダ64(センタリング用付勢部材)と、この移動台63に設けられたエアシリンダ65(クランプ用付勢部材)と、このエアシリンダ65のロッド先端に所定角度の首振りを可能にして設けられたクランプ爪66(クランプ部材)とを、有している。
上記クランプ爪66は湾曲した形状を有しており、その両端がバー1の外周面に当たるようになっている。クランプ爪66の一端には、バー1に接するローラ67が回転可能に取り付けられている。
【0019】
上記構成をなす装置の作用を説明する。丸められたバー1は、搬送機構により前工程のステージから本装置の設置テーブル10に前述した横倒し状態でセットされる。この際、図1に示すように、バー1は、中型20とほぼ同心をなす基準位置に配置される。この際、バー1の周方向の両端が、中型20の成形部23と先曲げ型40の成形部43との間に、これら成形部23,43から離れた状態で配置される。他方、バー1の周方向の中央部1bが、中型20の成形部22と先詰め型30の成形部32との間に、これら成形部22,32から離れた状態で配置される。なお、クランプ機構60のクランプ爪66は、バー1から後退した位置にある。
【0020】
上記バー1のセット状態で、最初に図3に示す先詰め成形がなされる。詳述すると、図3(A)に示す状態から、一対のクランプ機構60のエアシリンダ65が前進駆動することにより、クランプ爪66がバー1の外周面に押しつけられる。このように一対のクランプ爪66によりエアシリンダ65の力でバー1を挟むことにより、バー1のX軸方向の変位が抑制される。
また、油圧シリンダ57を駆動してその油圧によりコイルスプリング56に抗して位置決めピン50を前進させ、先曲げ型40の成形部43から突出させる。
【0021】
上記クランプ機構60のクランプ動作および位置決めピン50の突出動作より遅れて油圧シリンダ35の駆動により先詰め型30を前進させる。やがて、先詰め型30の左右成形部33の先端部がバー1の中央部1b外面に当たり、このバー1を中型20に向かって移動させる。この際、先詰め型30の中央成形部32は、バー1の中央部1bの外面から離れている。
【0022】
上記先詰め型30の移動およびこれに伴うバー1の移動により、図3(B)に示すように、バー1の中央部1bの内面が中型20の成形部22に当たり、バー1の両端1a間に位置決めピン50の先端部が入りこんだ状態となる。
上記バー1の移動過程において、一対のクランプ機構60でバー1をクランプ支持し、X軸方向の変位を規制しているので、バー1の両端1a間に位置決めピン50を確実に入り込ませることができる。なお、上記クランプ爪66およびエアシリンダ65は、移動台63に設けられているので、バー1のクランプ状態を維持したままY軸方向に移動することができる。各クランプ機構60の一対のエアシリンダ64は、シリンダが戻った状態にあり、移動台63が無負荷状態にあるので、上記バー1の移動の抵抗にはならない。
【0023】
次に、先詰め型30をさらに若干量前進させる。すると、図3(C)に示すように、バー1の中央部1bは、中型20の成形部22に係止されたまま、その左右が成形部33に押されることになり、その曲率半径が小さくなるように成形される。この成形の結果、バー1の両端1aは互いに近づき、図3(C)に示すように位置決めピン50に当たる。
【0024】
上記のように、先詰め型30と中型20による先詰め成形に際して、バー1が片当たり等に起因して回ることがある。この場合には、上記先詰め成形において、バー1の一方の端1aが先に位置決めピン50に当たるため、それ以上のバー1の回動が禁じられる。やがてバー1の他方の端1aが位置決めピン50に当たり、この状態で先詰め成形が終了する。このようにして、先詰め成形の過程でバー1の両端1aは、位置決めピン50により先曲げ型40の成形面43aの中央(バー1の周方向の中央)に位置することを確保される。
【0025】
なお、上記先詰め成形により、バー1の両端1aは上記位置決めピン50に当たっているが、この位置決めピン50がなければ両端1aは直接当たる。換言すれば、バー1は位置決めピン50により弾性変形されて広げられた状態にあり、両端1aはこのバー1の弾性復元力をもって位置決めピン50に当たっている。
【0026】
上記の先詰め成形終了後に、図4に示す先曲げ成形を実行する。詳述すると、油圧シリンダ57の油圧により位置決めピン50を突出させたまま、油圧シリンダ45を駆動させて先曲げ型40を前進させ、バー1の両端1aを押す。この先曲げ型40の前進より早く(同調でも可)、油圧シリンダ35を逆方向に駆動して先詰め型30を後退させる。その結果、バー1がY軸方向に移動する。なお、一対のクランプ爪66は、このバー1の移動に追随してバー1のクランプ状態を維持したまま移動台63とともにY軸方向に移動する。
【0027】
やがて、図4(A)に示すように、バー1の両端1aの近傍が中型20の成形部23に当たる。なお、上記先詰め型30は、バー1が中型20に当たった後も後退し続けて初期位置に戻る。
先曲げ型40をさらに前進させると、図4(B)に示すように、バー1の両端1aの近傍部は、両型20,40の成形部23,43でプレスされて、直線状に揃うように折り曲げられる。
【0028】
上記先曲げ成形において、バー1の両端1aの近傍部が成形部23の角である程度曲げられるまで、位置決めピン50によりバー1の両端1aが成形部23,43の周方向中央に位置することが確保されるので、両端1aから等しい長さ分直線状に先曲げ成形することができる。
【0029】
位置決めピン50は、油圧シリンダ57が戻るため、コイルスプリング56の力で後退する。油圧シリンダ57の後退は、先曲げ型40の前進とほぼ同時期に開始され、ほぼ等しい速度で行われる。ただし、位置決めピン50がバー1の両端1a間に挿入された状態は維持される。なお、位置決めピン50は、両端1aが咥え込む力が強い場合には、中型20の成形部23に当たることにより先曲げ型40の成形部43に対し相対的に後退することになる。
【0030】
上記先曲げ成形の最後の段階で、バー1の両端1aの近傍部が直線状に成形される時、この両端1aが近づこうとする。そこで、その直前に油圧シリンダ57を切り替え駆動して、シリンダ及びロッドを後退させ、位置決めピン50を、コイルスプリング56の力で後退させる。これにより、位置決めピン50が上記先曲げ成形の支障になるのを回避することができる。また、バー1の両端1aが位置決めピン50に噛み付くのを防止することができる。この際、位置決めピン50の先端部がテーパをなしているので、バー1の両端1aから抜き取り易くなっている。
【0031】
上記先曲げ成形が終了した後で、油圧シリンダ45を逆方向に駆動させると、先曲げ型40が後退して中型20から離れる。この時、バー1はその弾性復元力により、その両端1aが当たった状態となる。
上記のように先曲げ型40が後退すると、バー1は各クランプ機構60の一対のエアシリンダ64が駆動して、逆方向のエア圧を移動台63に付与するので、そのセンタリング作用により、基準位置すなわち中型20とほぼ同心の位置に戻る。その結果、バー1は全ての型20,30,40から離れた状態となり、図示しない搬送機構からの取り出しが容易となる。
取り出されたバー1は、前述したフラッシュバット溶接のステージへ送られる。この溶接に際しては、バー1の両端1aの近傍部が等しい長さ分直線をなして揃っており、その端面同士がほぼ面接触可能になっているので、良好な溶接を行うことができる。
【0032】
本実施形態では、バー1を横倒し状態で先詰め成形、先曲げ成形を行うので、バー1の自重の影響を受けずに、円滑に成形を行うことができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1の態様によれば、先詰め成形の際に位置決め部材によりバーの両端を位置決めするので、その後の先曲げ成形の際にバーの両端近傍部を等しい長さで直線状に揃えることができる。
第2の態様によれば、先曲げ成形の際にも位置決め部材によるバーの両端の位置決め状態を維持するので、より一層確実にバーの両端近傍部を等しい長さで直線状に揃えることができる。
第3の態様によれば、先曲げ成形の途中で位置決め部材をバーの両端間から抜き取るので、先曲げ成形を円滑に行うことができる。
【0034】
第4の態様によれば、先曲げ型の成形面から突没する位置決め部材を用いることにより、簡単な構造で第1態様の効果を達成することができる。
第5の態様によれば、駆動手段により、第2,第3の態様の効果を得ることができる。
第6の態様によれば、位置決め部材のテーパにより、先曲げ成形においてバーの両端間からの抜き取りが容易となる。
第7の態様によれば、バーを横倒しにして設置テーブルに載せることにより、先詰め成形,先曲げ成形を、バーの自重の影響を受けることなく円滑に行うことができる。
第8の態様によれば、一対のクランプ機構をバーの移動に追随させながら、これらクランプ機構によって移動方向と直交する方向のバーの変位を規制するので、例えば先詰め成形において、バーの両端間に位置決め部材を確実に入り込ませることができる。
第9の態様によれば、一対のセンタリング用付勢部材により、バーを基準位置に向かって付勢するので、例えば成形終了後にバーを取り出し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態をなす車両用ホイールリムの成形装置を示す平面図である。
【図2】同装置の要部縦断面図である。
【図3】(A)〜(C)は同装置による先詰め成形を順を追って示す平面図である。
【図4】(A)〜(C)は同装置による上記先詰め成形後に実行される先曲げ成形を、順を追って示す平面図である。
【符号の説明】
1 バー
1a バーの周方向両端
1b バーの周方向中央部
10 設置テーブル
11 設置面
20 中型
30 先詰め型
35 油圧シリンダ(先詰め用移動手段)
40 先曲げ型
43a 成形面
45 油圧シリンダ(先曲げ用移動手段)
50 位置決めピン(位置決め部材)
55 駆動手段
60 クランプ機構
63 移動台
64 エアシリンダ(センタリング用付勢部材)
65 エアシリンダ(クランプ用付勢部材)
66 クランプ爪(クランプ部材)

Claims (6)

  1. 車両用ホイールリムとなる略円筒形状に丸められたバーを、中型を囲むようにしてセットし、このセット状態で、バーの周方向の両端を上記中型とこれに対向する先曲げ型との間に配置するとともに、バーの周方向中央部を上記中型とこれに対向する先詰め型との間に配置し、
    次に、先詰め工程を実行し、この先詰め工程では、上記先詰め型を中型に向かって移動させ、この先詰め型と中型との間にバーの周方向中央部を挟むことにより、バーの両端を接近させるように成形し、
    次に、先曲げ工程を実行し、この先曲げ工程では、上記先詰め型を後退させるとともに、先曲げ型を中型に向かって移動させ、この先曲げ型と中型との間に上記バーの両端近傍部を挟むことにより、これら両端近傍部が直線状に揃うように成形する車両用ホイールリムの成形方法において、
    上記先詰め工程では、上記バーの周方向両端間に位置決め部材を挿入した状態で成形を行ない、これによって、バーの周方向両端を、この位置決め部材に当てることにより先曲げ型の成形面の周方向中央に位置決めし、
    上記先曲げ工程においても上記位置決め部材を上記バーの周方向両端間に挿入した位置決め状態を継続し、
    上記先曲げ工程の途中で、上記位置決め部材を上記バーの周方向両端間から抜くことを特徴とする車両用ホイールリムの成形方法。
  2. (イ)中型と、
    (ロ)上記中型に対峙して配置された先詰め型と、
    (ハ)上記先詰め型の反対側において上記中型に対峙した配置された先曲げ型と、
    (ニ)車両用ホイールリムとなる略円筒形状に丸められたバーを上記中型を囲むようにセットするとともに、このバーの周方向中央部を上記中型と先詰め型との間に配置し、このバーの周方向両端を上記中型と先曲げ型との間に配置した状態で、上記先詰め型を中型に向かって移動させ、この先詰め型と中型との間に上記バーの周方向中央部を挟むことにより、バーの両端を接近させるように先詰め成形する先詰め用移動手段と、
    (ホ)上記先詰め成形後、先曲げ型を中型に向かって移動させ、この先曲げ型と中型との間に上記バーの両端近傍部を挟んでこれら両端近傍部が直線状に揃うように先曲げ成形する先曲げ用移動手段と、
    を備えた車両用ホイールリムの成形装置において、
    上記先曲げ型には、その成形面の周方向中央から突出,後退が可能な位置決め部材と、
    この位置決め部材を突出,後退させる駆動手段が設けられており、
    この駆動手段は、位置決め部材を先曲げ型の成形面から突出させて、上記バーの両端間に挿入させ、これにより、先詰め成形の際にバーの両端を位置決め部材に当てて位置決めを行ない、先曲げ成形においても上記位置決め部材が突出した位置決め状態を継続し、先曲げ成形の途中で位置決め部材を後退させることを特徴とする車両用ホイールリムの成形装置。
  3. 上記位置決め部材は、上記バーの両端の対峙方向における厚みが先端に向かって減少するようなテーパをなしていることを特徴とする請求項に記載の車両用ホイールリムの成形装置。
  4. さらに、上記中型に隣接して設置テーブルが配置され、この設置テーブルは、上記バーを横倒しにし、その幅方向一側縁が接するようにして載せる水平な設置面を有し、
    上記中型は、上記設置面から上方に突出しており、上記先詰め型および先曲げ型は上記中型に水平方向に対峙することを特徴とする請求項2または3に記載の車両用ホイールリムの成形装置。
  5. さらに、上記中型と先詰め型と先曲げ型が並ぶ水平方向を第1方向とし、
    この第1方向と直交する水平な方向を第2方向とした時、上記中型を挟んで上記第2方向に対峙する一対のクランプ機構が配置され、これら一対のクランプ機構は、上記先詰め、先曲げ成形において、上記第1方向に移動可能な状態で上記バーの外面を押すことによりバーを挟みつけ、これにより、上記バーの第2方向の変位を規制することを特徴とする請求項に記載の車両用ホイールリムの成形装置。
  6. 上記クランプ機構は、第1方向に移動可能な移動台と、この移動台に設置されたクランプ用付勢部材と、このクランプ用付勢部材に付勢されることにより第2方向に移動して上記バーの外面に押し付けられるクランプ部材と、この移動台に第1方向の相反する力を付勢する一対のセンタリング用付勢部材とを有していることを特徴とする請求項に記載の車両用ホイールリムの成形装置。
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