JP3932895B2 - 換気装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品製造室の換気および床面の乾燥に適した換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品工場や厨房などの食品製造室では、床に落ちた食品やゴミなどを除去するために、一般的に、床の水洗いを行う。そのため、床面はウエットな状態となることが多い。
しかし、床面が長時間ウエットな状態となっていると、食品の安全性を脅かす細菌などの微生物が繁殖しやすい。HACCP(危害分析および重要管理点方式)においても食品製造室の床面を乾燥状態に保持して微生物が生息しにくい環境にすることが提案されているように、食品製造室の床面での微生物の繁殖に対する対策としては、床面乾燥が有効である。
【0003】
食品製造室の床面を乾燥させるための従来の技術としては、特開2001−108272号が挙げられる。
特開2001−108272号においては、床面乾燥時には吹き出し口から空気を床面に向けて給気することで床面を乾燥させている。また、食品製造時には室内の製造作業者がドラフト(通風)を感じないように、製造室内に給気空気を分散させて給気している。
【0004】
その方法としては、図6に示すようなダンパ付きディフューザ90が用いられている。ダンパ付きディフューザ90は、多孔板によって、断面が台形状の中空状に形成され、台形の短辺が下になるように室内の天井98に取り付けられる。また、その下面には開口部92が形成され、その開口部92を開閉可能なダンパ94が設けられている。
【0005】
この構成により、食品製造時にはダンパ94を閉じることにより、ダンパ付きディフューザ90の内部に供給された空気(風)は、多孔板の吹き出し孔96から製造室内に分散されて供給される。また、床面乾燥時にはダンパ94を開くことにより、ダンパ付きディフューザ90の内部に供給された空気(風)は、開口部92から室内に床面に向けて供給され、床面を乾燥させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特開2001−108272号においては、ディフューザ90内に供給される風は、天井98に対して平行、即ち床面に対して平行に供給される。従って、開口部92から吐出される風が、床面に向かって強く吹かないため、床面に到達する風の風勢が弱く、床面の乾燥に時間が掛かる。また、十分な風勢を得ようとすると、送風装置の送風量を上げなければならず、消費エネルギー量が増加してコストがかさむといった課題がある。
さらに、風が当たる床面上の位置が常に一定であるため、床面の広範囲にわたる乾燥に時間が掛かるといった課題がある。
【0007】
本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、床面の乾燥が可能であると共に、通常の換気時には室内の人がドラフト(通風)を感じないよう風を分散させることが可能な換気装置であって、送風装置による送風量が従来と同等でも、より強い風勢の風を床面に当てることが可能であり、また、床面の広範囲に風を当てることで床面の乾燥の効率が高い換気装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る換気装置は、上記課題を解決するために、以下の構成を備える。すなわち、食品製造時には吹き出し口からの給気空気を室内に分散させ、床面乾燥時には給気空気を纏めて床面に向けて所定以上の風速で供給する換気装置において、下端に室内に向けて開口する吹き出し口を有する筒体を床面に対向して設け、一端側が前記筒体内に位置し、他端側が室内側に位置するように、前記筒体に中途部において回動可能に軸支され、他端側が互いに外方に曲折するよう形成された複数の板状のベーンを対向して設け、該複数のベーンのそれぞれを回動させて前記一端側同士を当接させて前記他端側同士を開いた際には、該一端側がベーンの間を閉塞すると共に、該他端側と前記吹き出し口との間に隙間が形成され、前記筒体内の風を、ベーンの外側から該隙間を通すことで、風向を分散させて室内に供給し、前記複数のベーンのそれぞれを回動させて前記他端側同士を近接させて前記一端側同士を開いた際には、該一端側は前記筒体の内壁に当接してベーンの外側の流路を閉塞すると共に、該他端側同士の間に隙間が形成され、筒体内の風を、該隙間を通すことで、纏めて床面に向けて供給する
さらに、前記ベーンが二枚、対向して設けられている。
さらに、一端が前記ベーンに連繋された、温度によって形状が変わる形状記憶合金材と、形状記憶合金材を加熱するヒーターとを有し、該ヒーターに通電することによって前記ベーンを回転する駆動部を設けた。
これによれば、食品製造時には室内の人がドラフト(通風)を感じないよう風を分散させることが可能であると共に、室内換気時には強い風勢の風を床面に当てて床面を乾燥させることが可能である。
【0009】
また、食品製造時には吹き出し口からの給気空気を室内に分散させ、床面乾燥時には給気空気を纏めて床面に向けて所定以上の風速で供給する換気装置において、下端に室内に向けて開口する吹き出し口を有する筒体を床面に対向して設け、両端が閉塞された中空の筒状に形成され、一方の半筒部には開口部が形成され、他方の半筒部には複数の吹き出し孔が形成され、前記筒体の軸方向に交差する回転軸によって回転自在に軸支され、前記吹き出し口を塞いで取り付けられた吹き出し部材を設け、該吹き出し部材を回転制御する駆動装置を設け、前記吹き出し部材の前記複数の吹き出し孔が形成されている側を室内側に向けた際には、前記筒体内の風を、複数の吹き出し孔から分散させて室内に供給し、前記吹き出し部材の前記開口部が形成されている側を室内側に向けた際には、前記筒体内の風を、前記吹き出し口の断面積よりも小さな断面積の該開口部を通すことで、纏めて床面に向けて供給する
さらに、前記駆動装置で前記吹き出し部材を回転させて、前記開口部を前記吹き出し口の外側に向けた際、前記吹き出し部材を前記駆動装置によって周期的に回動可能に設けられた。
これによれば、食品製造時には室内の人がドラフト(通風)を感じないよう風を分散させることが可能である。また、室内換気時には強い風勢の風を床面に当てて床面を乾燥させることが可能であり、なおかつ、床面の広範囲に風を当てられることで床面の乾燥の効率が高い。
【0010】
【発明の実施の形態】
下、本発明に係る換気装置の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図4は、本発明に係る換気装置が設けられた、食品製造室としての厨房2の側面説明図である。図5は、同厨房2を上方から見た平面説明図である。4は厨房2内に設けられた作業台であり、作業台4上で食品製造・加工などの作業が行われる。
【0011】
換気装置の構成について説明する。6は、厨房2の天井2bの天井裏2dに設けられ、厨房2の換気および厨房2の床面2aの乾燥を行うための風を厨房2の室内2cに供給するための、矩形の筒状に形成された風路である。風路6は、その一端側が図示しない送風装置に繋がれ、他端側は厨房2の天井2bに設けられた矩形の吹き出し口8に連通され、内部が中空に形成されることで、送風装置で発生された風を厨房2内に導いて供給する。風路6の前記他端側には、下端に吹き出し口8を有する筒体6aが設けられる。筒体6aは、断面が矩形に形成され、床面2aに対向して垂直、即ち鉛直に設けられ、風路6内の風が床面2aに向かうように導く。
【0012】
本発明に係る換気装置は、吹き出し口8の部分に特徴がある。図1に、第一の実施形態の換気装置の吹き出し口8の周辺部分の構成を示す。
20は、天井2bに、吹き出し口8を覆って室内2c側から取り付けられた覆口部材である。覆口部材20は、断面が台形の四角錐台に形成され、台形の長辺側の底面(図1の覆口部材20では上面)は開口し、吹き出し口8側に取り付けられる。
覆口部材20の床面2aに対向する位置、即ち台形の短辺側の底面(図1の覆口部材20では下面)の半部には、開口部としてのスリット20aが形成される。また、覆口部材20の側壁には、複数の吹き出し孔20bが形成される。吹き出し孔20bは、スリット20aよりも開口面積が大きく、空気が通記する際の空気風速が小さくなるよう形成される。
【0013】
スリット20aには、覆口部材20の内側からスリット20aを開閉可能なシャッタ22が設けられる。シャッタ22は、前記短底側の底面に沿ってスライドするように設けられ、シャッタ22が底面半部のスリット20a側に位置されているときにはスリット20aを閉じ、他半部に位置されているときにはスリット20aを開くよう構成される。シャッタ22は図示しないクランクに繋がれ、クランクは図示しないモータに繋がれる。シャッタ22のスライド駆動は、モータの回転駆動をクランクによって往復運動に変換することによって行われる。
また、シャッタ22の駆動範囲の端部には、シャッタ22がスリット20aを開いた位置または閉じた位置で停止させるための図示しないストッパが設けられる。なお、シャッタ22を所定位置で停止させるための機構としては、前記ストッパではなく、電気的なリミットスイッチを用いても良い。
なお、シャッタ22の駆動機構は、クランク機構である必要はなく、各種の公知の駆動機構を用いることができる。また、シャッタの機構は、スライド式である必要はなく、図6の従来例に示したようなダンパ94の様な機構を用いても良い。
【0014】
上記構成により、第一の実施形態の換気装置は以下の作用を奏する。
食品製造時には、図1(a)の様に、シャッタ22でスリット20aを閉じる。この際には、筒体6aを通って吹き出し口8から供給された風は、吹き出し孔20bから室内2cに供給される。この場合、室内2cに向かって吹く風は、面積が大きい吹き出し孔20bを通ることで風速が減速されると共に、吹き出し孔20bは多数形成されているため、風向が分散される。従って、厨房2内に作業者がいる場合には、シャッタ22を閉じておくことで、作業者は強いドラフト(通風)による不快感を感じることなく作業を行うことができる。
【0015】
また、床面乾燥時には、図1(b)の様にシャッタ22でスリット20aを開く。この際には、吹き出し孔20bは通気抵抗が大きいため、風は主にスリット20aより室内2cに流入する。この場合、筒体6aを通って床面2aに向かって吹く風は、その風向のままで、断面積の小さなスリット20aを通ることで、纏まって強い風勢で床面2aに到達して床面2aを乾燥させることができる。
【0016】
次に、換気装置の第二の実施形態を図2を用いて説明する。なお、前記第一の実施形態と同一の部材については同一の番号を付して説明を省略する。
図2において、筒体6aは断面が矩形に形成される。24は、筒体6aおよび吹き出し口8の幅と等幅の矩形の板状に形成された二枚のベーンである。ベーン24は、一端側24bが風路6の内部に、他端側24cが室内2cに露出するよう配置される。ベーン24は、筒体6aの軸線に対して垂直でかつ互いに平行で、筒体6aの対向する内壁に両端が取り付けられた二つの回転軸24aのそれぞれに一枚ずつ、中途部において固定され、互いに対向して回動する。ベーン24の側縁部は、筒体6a内壁に摺接する。両ベーン24の一端側24bおよび他端側24cは、一定幅にわたって互いに外方に曲折される。
【0017】
次に、ベーン24の回動駆動部について説明する。
回転軸24aは、一端が筒体6aの側壁を貫通して設けられる。32は、回転軸24aの筒体6aの外側に出た一端部に、回転軸24aに対して垂直に固定された棒状のアームである。34は、温度に応じて所定の形状に変形する、形状記憶合金材である。形状記憶合金材34の一端部34aはアーム32の先端に接続され、回転軸24aと連繋される。形状記憶合金材34の他端部34bは、回転軸24aの回転に対して独立した固定点、この実施形態では筒体6aの外壁に固定される。形状記憶合金材34は、常温では湾曲状に、高温になると直線状の形状になるよう構成される。
36は、形状記憶合金材34を加熱可能な電気ヒーターである。電気ヒーター36は、図示しないスイッチによってON/OFF可能であり、スイッチがONされたときには温度が上がり、形状記憶合金材34を加熱することができる。なお、電気ヒーター36は図示しない温度センサーを備え、前記スイッチがONされている場合には、形状記憶合金材34を所定温度まで加熱すると加熱を停止し、形状記憶合金材34の温度が所定温度に冷めると再び加熱するよう構成される。
アーム32、形状記憶合金材34、電気ヒーター36は、二枚のベーン24のそれぞれに設けられる。
【0018】
上記構成により、前記スイッチがOFFの場合には、形状記憶合金材34は常温となり、湾曲状の形状となる。従って、図2(a)に示すように、形状記憶合金材34の一端部34aとそれに接続されたアーム32の先端は上方に引き上げられ、二つの回転軸24aは互いに内回りの方向に回動され、ベーン24の一端側24b同士が当接する。
前記スイッチをONにした場合には、形状記憶合金材34は、電気ヒーター36によって加熱され、直線状の形状となる。従って、図2(b)に示すように、形状記憶合金材34の一端部34aとそれに接続されたアーム32の先端は下方に引き下げられ、二つの回転軸24aは互いに外回りの方向に回動され、ベーン24の一端側24b同士が開かれ、筒体6aの内壁に当接する。電気ヒーター36は、所定の温度まで加熱すると前記温度センサーによって加熱が停止され、所定温度に冷めると再び加熱するため、安全な温度を保ったまま、ベーン24の位置を保持することができる。
【0019】
なお、二枚のベーン24の回動は、電気モータの回転によって行うよう構成しても良い。
【0020】
上記構成により、第二の実施形態の換気装置は以下の作用を奏する。
食品製造時には、図2(a)に示すように、二枚のベーン24のそれぞれを回動させて一端側24b同士を当接させて他端側24c同士を開く。この際には、ベーン24の間は、一端側24bによって閉塞される。また、他端側24cと吹き出し口8との間に隙間28が形成される。従って、筒体6aの風は、二枚のベーン24の外側を通り、隙間28を通って風向が分散されて室内2cに供給される。このとき、他端側24cに形成された曲折部によって、風は天井2bに沿うように分散されて室内2cに供給される。従ってこの場合、厨房2内の作業者は吹き出し口8からの直接のドラフト(通風)による不快感を感じることなく作業を行うことができる。
【0021】
一方、床面乾燥時には、図2(b)に示すように、二枚のベーン24のそれぞれを回動させて他端側24c同士を近接させて前記一端側24bを開く。この際には、一端側24bが筒体6aの内壁に当接して止まって筒体6aの内壁沿いを閉塞し、他端側24c同士の間には隙間30が形成される。従って、筒体6aの風は、二枚のベーン24の内側を通り、隙間30を通って床面2aに到達して床面2aを乾燥させる。この場合、筒体6aを通って床面2aに向かって吹く風は、その風向のままで、なおかつ小さな断面積のベーン24の間の隙間30を通ることで、纏まって強い風勢で床面2aに到達して床面2aを乾燥させることができる。
また、この場合、ベーン24の他端側24cに形成された外側への湾曲部は、吹き出し口先端での空気流の乱れを抑えるベルマウスの働きをする。
【0022】
次に、換気装置の第三の実施形態を図3を用いて説明する。なお、前記第一および第二の実施形態と同一の部材については同一の番号を付して説明を省略する。
26は、吹き出し口8に設けられた吹き出し部材である。吹き出し部材26は、筒状に形成され、筒の中心軸において、筒体6aの風向きに対して垂直な回転軸26aに回転自在に軸支される。回転軸26aは、筒体6aの対向する内壁に両端が取り付けられる。吹き出し部材26は、筒の直径および筒の軸線方向の長さが吹き出し口8の幅および長さとほぼ等く形成されることで、吹き出し口8を塞いで取り付けられる。
【0023】
吹き出し部材26は、筒状に形成され、一方の半筒部には、開口部としての大スリット26dが形成され、他方の半筒部には多数の吹き出し孔としての小スリット26bおよび26cが形成される。大スリット26dの対向位置近傍に形成される小スリット26bは、その周辺の小スリット26cよりもその大きさを小さく形成することが望ましい。
また、吹き出し部材26は、図示しない駆動装置としての電気モータに接続されて、電気モータの回転によって回転される。
【0024】
上記構成により、第三の実施形態の換気装置は以下の作用を奏する。
吹き出し部材26は、前記電気モータによって回転されることによって、室内2c側に向けられる部位を小スリット26b及び26cが形成されている側と、大スリット26dが形成されている側とで切り替え可能である。
【0025】
食品製造時には、図3(a)の様に、吹き出し部材26の小スリット26bおよび26cが形成されている側を室内2c側に向ける。この場合には、筒体6aを通って吹き出し口8から出る風は、大スリット26dを通った後に小スリット26bおよび26cから室内2cに供給される。この際、小スリット26bは風の経路上にあるが、小スリット26bは、その周辺の小スリット26cよりもその大きさを小さく形成され、小スリット26bの方が通気抵抗が大きくなるため、風は小スリット26bと小スリット26cとの両方から室内2cに供給される。このため、筒体6aから床面2aに向かって吹く風は、風向が分散される。
従って、厨房2内の作業者は吹き出し口8からの強いドラフト(通風)による不快感を感じることなく作業を行うことができる。
【0026】
また、床面乾燥時には、図3(b)の様に、吹き出し部材26の大スリット26dが形成されている側を室内2c側に向ける。この場合には、風は大スリット26dから室内2cに供給される。この場合、筒体6aを通って床面2aに向かって吹く風は、吹き出し口8の断面積よりも小さな断面積の大スリット26dを通ることで、纏まって強い風勢で床面2aに到達して床面2aを乾燥させることができる。
【0027】
また、図3(c)に示すように、大スリット26dを室内2c側に向けた状態で前記電気モータによって吹き出し部材26を回動させることで、大スリット26dから吹き出され、床面2aに当たる風方向を周期的に変更させることが可能である。これにより、床面2aの広範囲に風を当てられ、床面2aの乾燥の効率が高い。
【0028】
上記の第一から第三の実施形態に示す換気装置を採用することにより、食品製造時には、吹き出し口8から供給される風の風速を遅くしたり、前記吹き出し口から供給される風の風向を分散させたりすることで、厨房2内の作業者が吹き出し口8からの強いドラフト(通風)による不快感を感じることなく作業を行うことができ、また、作業者が室内2cにいない床面乾燥時には、吹き出し口8から供給される風の風速を速くすると共に、吹き出し口8から供給される風を床面2aに向けて、風を床面2aに到達させて床面2aを乾燥させるといった換気方法が実現できる。また、第三の実施形態に示す換気装置を採用すれば、床面乾燥時に風の方向を周期的に変化させて、床面2a上の風の当たる位置を変化させることで、床面2aの広範囲にわたる乾燥を効率よく行うことが可能となる。
【0029】
また、さらに以下の様な構成を追加することにより、床面2aをより効率的に乾燥可能であり、なおかつ換気効率の良い換気方法を採用することができる。
即ち、厨房2の天井2bの端に、排気路12に連通された排気口10を設ける。排気路12の他端部は図示しない吸気装置に繋がれ、吸気装置を運転することによって排気口10から厨房2内の空気を排気することが可能である。
こうすることで、室内2cの空気の入れ替えが効率よく行われ、床面乾燥時には床面2aの乾燥効率が上がる。また、食品製造時には、換気効率が上がる。
なお、排気口10は必ずしも天井に設ける必要はなく、例えば、床面2a上の水を室外に排水する排水溝14を排気口として利用し、排水溝14から排気するする構成にしても良い。
【0030】
このように、上記の様な換気装置によれば、室内2cの床面2aに風が向かうように筒体6aが床面2aに対向して鉛直に構成されており、なおかつ床面乾燥時には風の風向をほとんど変化させずに風を床面2aに到達させるため、床面2aに対して強い風勢の風を当てることが可能となり、床面2aの乾燥が効率的となる。また、床面2aに当たる風の方向を周期的に変化させることが可能であり、床面2aの広範囲にわたる乾燥が効率よく行える。
この換気装置及びこの換気装置を用いた換気方法により、食品工場や厨房等の食品製造室の床面を効率よく乾燥することで、食品製造室の床面での微生物の繁殖を抑えることが可能であり、食品製造室の衛生度を高めることが可能となる。
【0031】
【発明の効果】
本発明に係る換気装置によれば、床面の乾燥が可能であると共に、通常の換気時には室内の人がドラフト(通風)を感じないよう風を分散させることが可能であって、風路が床面に向かうよう風を導くことで、送風装置による送風量が従来と同等でも、より強い風勢の風を床面に当てることが可能であり、また、風の方向を周期的に変更できることで、床面の広範囲に風を当てられ、床面の乾燥の効率が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態の換気装置の吹き出し口部分の側面説明図であり、(a)は食品製造時の状態、(b)は床面乾燥時の状態を示す。
【図2】 本発明の第二の実施形態の換気装置の吹き出し口部分の側面説明図であり、(a)は食品製造時の状態、(b)は床面乾燥時の状態を示す。
【図3】 本発明の第三の実施形態の換気装置の吹き出し口部分の側面説明図であり、(a)は食品製造時の状態、(b)は床面乾燥時の状態、(c)は床面乾燥時に風の方向を周期的に変化させた状態を示す。
【図4】 本発明に係る換気装置を採用した厨房(食品製造室)を示す側面説明図である。
【図5】 本発明に係る換気装置を採用した厨房(食品製造室)を示す平面説明図である。
【図6】 従来の換気装置の側面説明図であり、(a)は食品製造時の状態、(b)は床面乾燥時の状態を示す。
【符号の説明】
2 厨房
2a 床面
2b 天井
2c 室内
2d 天井裏
6 風路
6a 筒体
8 吹き出し口
10 排気口
12 排気路
14 排水溝
20 覆口部材
20a スリット(開口部)
20b 吹き出し孔
22 シャッタ
24 ベーン
24a 回転軸
24b、24c ベーンの端部
26 吹き出し部材
26a 回転軸
26b、26c 小スリット(吹き出し孔)
26d 大スリット(開口部)
28 隙間
30 隙間
32 アーム
34 形状記憶合金材
34a 形状記憶合金材の一端部
34b 形状記憶合金材の他端部
36 電気ヒーター

Claims (5)

  1. 食品製造時には吹き出し口からの給気空気を室内に分散させ、床面乾燥時には給気空気を纏めて床面に向けて所定以上の風速で供給する換気装置において、
    下端に室内に向けて開口する吹き出し口を有する筒体を床面に対向して設け、
    一端側が前記筒体内に位置し、他端側が室内側に位置するように、前記筒体に中途部において回動可能に軸支され、他端側が互いに外方に曲折するよう形成された複数の板状のベーンを対向して設け、
    該複数のベーンのそれぞれを回動させて前記一端側同士を当接させて前記他端側同士を開いた際には、該一端側がベーンの間を閉塞すると共に、該他端側と前記吹き出し口との間に隙間が形成され、前記筒体内の風を、ベーンの外側から該隙間を通すことで、風向を分散させて室内に供給し、
    前記複数のベーンのそれぞれを回動させて前記他端側同士を近接させて前記一端側同士を開いた際には、該一端側は前記筒体の内壁に当接してベーンの外側の流路を閉塞すると共に、該他端側同士の間に隙間が形成され、筒体内の風を、該隙間を通すことで、纏めて床面に向けて供給することを特徴とする換気装置。
  2. 前記ベーンが二枚、対向して設けられていることを特徴とする請求項1記載の換気装置。
  3. 一端が前記ベーンに連繋された、温度によって形状が変わる形状記憶合金材と、
    形状記憶合金材を加熱するヒーターとを有し、
    該ヒーターに通電することによって前記ベーンを回転する駆動部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の換気装置。
  4. 食品製造時には吹き出し口からの給気空気を室内に分散させ、床面乾燥時には給気空気を纏めて床面に向けて所定以上の風速で供給する換気装置において、
    下端に室内に向けて開口する吹き出し口を有する筒体を床面に対向して設け、
    両端が閉塞された中空の筒状に形成され、一方の半筒部には開口部が形成され、他方の半筒部には複数の吹き出し孔が形成され、前記筒体の軸方向に交差する回転軸によって回転自在に軸支され、前記吹き出し口を塞いで取り付けられた吹き出し部材を設け、
    該吹き出し部材を回転制御する駆動装置を設け
    前記吹き出し部材の前記複数の吹き出し孔が形成されている側を室内側に向けた際には、前記筒体内の風を、複数の吹き出し孔から分散させて室内に供給し、
    前記吹き出し部材の前記開口部が形成されている側を室内側に向けた際には、前記筒体内の風を、前記吹き出し口の断面積よりも小さな断面積の該開口部を通すことで、纏めて床面に向けて供給することを特徴とする換気装置。
  5. 前記駆動装置で前記吹き出し部材を回転させて、前記開口部を前記吹き出し口の外側に向けた際、前記吹き出し部材を前記駆動装置によって周期的に回動可能に設けられたことを特徴とする請求項記載の換気装置。
JP2002000841A 2002-01-07 2002-01-07 換気装置 Expired - Fee Related JP3932895B2 (ja)

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