JP3932768B2 - 傾斜センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は傾斜センサ、特に、携帯電話等の縦又は横のいずれにも傾けて使用可能な電子機器の傾斜状態を検出するための傾斜センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、傾斜センサとして、例えば、特公平7−113551号公報に開示のものがある。この傾斜センサでは、ケース内に永久磁石、ケース下部に磁気感応素子がそれぞれ配設されている。ケースの内部空間を構成する底面は椀状に形成された摺動面となっている。永久磁石の周囲には摺動面との摩擦係数を抑えるために磁性流体が設けられている。
【0003】
前記傾斜センサによれば、傾斜センサが傾くと、永久磁石が摺動面を摺動して磁気感応素子との距離が変化する。これにより、磁気感応素子によって感知される磁気が変化し、傾斜センサを装着する被検出体の傾きを検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記傾斜センサでは、永久磁石の周囲に磁性流体を設けなければならないため、部品点数が多くなるばかりか、摺動面に密封性が必要となる。また、加工工数が増え、コストアップを招来する。
【0005】
さらに、前記傾斜センサを小型化する場合、永久磁石も小さくする必要があるので、磁性流体の存在にも拘わらず、摺動による摩擦抵抗が無視できないものとなる。したがって、所望の動作特性を確保するために、小型化には限界がある。
【0006】
特に、前記傾斜センサでは、摺動面を椀状に形成して永久磁石をセンサの厚さ方向に移動させる構成としている関係上、薄型化は困難である。
【0007】
また、前記傾斜センサでは、被検出体が傾いているか否かを検出できるだけであり、その傾き方向まで特定することができない。
【0008】
そこで、本発明は、簡単な構成で、動作特性に優れ、小型化、特に薄型化でき、しかも傾き方向を特定可能な傾斜センサを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
非磁性材料からなるハウジング内で、その傾きに応じて移動する永久磁石を、磁気検出素子で感知することにより、装着される被検出体の傾きを検出する傾斜センサにおいて、
前記ハウジングの内部空間は、基準位置から異なる2方向に延びる転動面をそれぞれ備える一方、前記永久磁石は、前記転動面を転動自在な略円柱状の転動体で、軸方向に着磁した構成とし、
前記磁気検出素子は、基準位置のみに配設し、前記転動面の終端に、転動する転動体に当接してそれ以上の転動を阻止する停止面を、前記基準位置からの距離を異ならせて形成したものである。
【0010】
この構成により、装着した被検出体が傾くと、摺動する場合に比べて格段に摩擦抵抗の小さい転動によって転動体が転動面を移動する。したがって、転動体を薄くて小さくしても、スムーズに移動させることができる。また、転動体は、被検出体の傾斜方向によって、基準位置から延びる異なる2方向に移動可能であるので、傾斜方向をも特定可能である。また、単一の磁気検出素子であっても、被検出体が傾くと、転動体がいずれの転動面を転動したのかが、出力の違いによって検出することが可能となる。
【0011】
前記ハウジングの内部空間は、被検出体への装着面に対して平行な面内で異なる2方向に延びるように形成すると、その面内での傾きのみを検出可能となる点で好ましい。
【0014】
なお、前記磁気検出素子は被検出体に設けるようにしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
図1ないし図3は、本実施形態に係る傾斜センサSを示す。この傾斜センサSは、大略、ハウジング1、転動体2及び磁気検出素子3a,3bで構成される。
【0016】
ハウジング1は、凹部4を有する箱形形状のケース5にカバー6を組み付けたものである。凹部4は、基準位置Pから2方向に延びる転動溝7a,7bを備えた略V字形に形成されている。転動溝7a,7bの先端はR形状に形成されている。また、転動溝7a,7bを構成する側面の一方(転動面8a,8b)のなす角度は、40度から140度の範囲(ここでは90度)に設定されている。カバー6は平板状で、貫通孔6a,6bを介して、ケース5の上面のネジ孔5a,5bにネジを螺合することにより一体化される。但し、嵌合、接着、溶着等により一体化してもよい。なお、本実施形態では、ハウジング1には、一辺5mmの立方体形状のものが使用されている。
【0017】
転動体2は略円柱状(円柱状、円盤状、円筒状を含み、要は、前記凹部4の各転動溝7a,7b(転動面8a,8b)を転動自在な構成であればよい。)で、高さ方向に磁束を生じるように着磁された永久磁石で構成されている。本実施形態では、転動体2には、直径2mm、高さ1mmのものや、直径1.4mm、高さ1.4mmのもの等、非常に小さい薄型のものが使用されている。なお、転動体2には、焼結磁石、プラスチップ磁石、ゴム磁石等、種々の磁石が使用可能である。また、転動体2には、永久磁石単体で構成するものに限らず、例えば、比重の大きな材料(銅、鉄等)を円筒状とし、その中心孔に永久磁石を埋め込んだ構成としたり、あるいは、永久磁石を円筒状とし、その中心孔に比重の大きな材料を埋め込んだ構成としてもよい。
【0018】
磁気検出素子3a,3bは、各転動溝7a,7bの先端側に位置するようにそれぞれ配設されている。磁気検出素子3a,3bは、ハウジング1にインサート成形したり、後加工で一体化するほか、ハウジング1を装着するプリント基板等に予め実装しておくようにしてもよい。なお、磁気検出素子3a,3bには、例えば、ホール素子やホールIC等、転動体(永久磁石)の接離に伴う磁気変化を検出するものを使用可能である。
【0019】
前記構成の傾斜センサSは、例えば、図4に示すように、携帯電話10に内蔵される基板11に実装して使用する。一般に、携帯電話10では、基板11が表示パネル12を備えた正面に対して平行に配置されている。そこで、傾斜センサSを、基準位置Pから延びる各転動溝7a,7b(転動面8a,8b)が左右対称で、斜め上方に向かうように実装する。これにより、携帯電話10が、基板11すなわち表示パネル12に沿う方向に傾いた場合にのみ、転動体2が転動溝7a,7b(転動面8a,8b)を転動し、磁気検出素子3a,3bによって検出可能となる。本実施形態では、転動溝7a,7b(転動面8a,8b)のなす角度が90度とされること等により、携帯電話10が45度以上傾けられると、転動体2が転動して磁気検出素子3a,3bによって検出され、表示パネル12の表示文字が90度回転した表示に変換されるようになっている。なお、通常の使用状態では、基板11に対して直交する面内で傾けて(45度程度)使用されるが、その方向への傾斜であれば、転動体2が転動せず、基準位置Pに維持されるため、表示が切り替えられることはない。
【0020】
なお、前記実施形態では、磁気検出素子3a,3bを各転動溝7a,7bの先端に対応する位置にそれぞれ設けるようにしたが、基準位置Pに対応する位置1箇所にのみ設けるようにしてもよい。この場合、転動体2がいずれの転動溝7a,7bに転動したのかを検出できるように、転動溝7a,7bの長さを相違させて検出感度を異ならせるようにすればよい。
【0021】
また、前記実施形態では、ハウジング1を、凹部4を備えたケース5に、板状のカバー6を装着した構成としたが、左右に2分割した構成等、種々の変形例が考えられる。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、永久磁石を略円筒状の転動体で構成したので、小型、特に薄型としても、所望の磁束密度を確保することができる。また、摩擦抵抗が少なくスムーズに移動し、所望の動作特性を得ることができる。したがって、磁性流体を必要とせず、構成が簡略化し、安価に制作可能となる。
【0023】
ハウジングの内部空間は、被検出体への装着面に対して平行な面内で異なる2方向に延びるように形成したので、この面内での傾きのみを検出できるように構成し、それに応じた適切な処理を行わせることが可能となる。
【0024】
基準位置からの停止面の位置を異ならせるようにしたので、単一の磁気検出素子であっても、適切に異なる2方向の傾きを検出でき、安価に制作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る傾斜センサの分解斜視図である。
【図2】 図1の平面断面図である。
【図3】 図1の正面断面図である。
【図4】 図1の傾斜センサを携帯電話に適用した状態を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1…ハウジング
2…転動体
3a,3b…磁気検出素子
5…ケース
6…カバー
7a,7b…転動溝
8a,8b…転動面
10…携帯電話
11…基板
12…表示パネル
Claims (3)
- 非磁性材料からなるハウジング内で、その傾きに応じて移動する永久磁石を、磁気検出素子で感知することにより、装着される被検出体の傾きを検出する傾斜センサにおいて、
前記ハウジングの内部空間は、基準位置から異なる2方向に延びる転動面をそれぞれ備える一方、前記永久磁石は、前記転動面を転動自在な略円柱状の転動体で、軸方向に着磁した構成とし、
前記磁気検出素子は、基準位置のみに配設し、前記転動面の終端に、転動する転動体に当接してそれ以上の転動を阻止する停止面を、前記基準位置からの距離を異ならせて形成したことを特徴とする傾斜センサ。 - 前記ハウジングの内部空間は、被検出体への装着面に対して平行な面内で異なる2方向に延びるように形成したことを特徴とする請求項1に記載の傾斜センサ。
- 前記磁気検出素子を、被検出体に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の傾斜センサ。
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