JP3931804B2 - 洗濯乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗い、すすぎ、脱水の洗濯行程と乾燥行程を備えた洗濯乾燥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の洗濯乾燥機は図8に示すような構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。以下、その構成について説明する。
【0003】
図8に示すように、筐体1は、内部に複数のサスペンション2によって弾性的に吊り下げた外槽3を設け、脱水時の振動を吸収する構成としている。外槽3の内部に洗濯物および乾燥対象物(以後、衣類という)を収容する内槽4を脱水軸5を中心に回転可能に配設し、内槽4の内底部に衣類を撹拌する回転翼6を洗濯軸7を中心に回転自在に配設している。
【0004】
内槽4の内部周壁に小孔(図示せず)を多数設けるとともに、上方に流体バランサー8を設けている。回転翼6は、外周部に傾斜面9を有する略皿状の基盤の上面に撹拌用突出部10を形成することで、乾燥行程においては、衣類を回転翼6の回転による遠心力で傾斜面9に沿って上方へ舞い上がりやすくしている。
【0005】
外槽3の底部にモータ11を配設し、その回転力を洗濯時は洗濯軸7に伝達し、脱水時は脱水軸5に切り換えて伝達するクラッチ12を介して、内槽4または回転翼6に連結している。
【0006】
筐体1内の後方に熱交換器13を配設し、この熱交換器13の一端は伸縮自在の下部蛇腹状ホース14を介して外槽3の下部に接続し、他端は循環する温風に含まれるリントを回収するリントフィルター15を介して循環用送風機16の一端に接続している。循環用送風機16の他端は、加熱手段であるヒータ17を有する温風供給路18に接続し、送風蛇腹ホース19を通って内槽4へ繋がり、循環する温風循環経路20を構成している。
【0007】
略ドーナツ状の外槽カバー21は外槽3の上方開口側に配設し、送風蛇腹ホース19から温風を供給する温風供給口22を設けている。また、この外槽カバー21に内蓋23を開閉自在に設け、閉時は外槽カバー21の開口部を気密的に覆い、開時は衣類を出し入れ可能にしている。
【0008】
筐体1の上部には開口部を有する筐体カバー24を配設し、その開口部を開閉自在に覆う外蓋25、操作表示手段26、内槽4に給水する給水弁27などを設けている。外槽3の底部に外槽3外に水を排水する排水弁28を設けている。筐体1の後面に送風によって外槽3、熱交換器13などを冷却する冷却用送風機29を配設している。
【0009】
制御装置30は筐体1の下部に配設し、マイクロコンピュータを具備して、モータ11、クラッチ12、循環用送風機16、ヒータ17、給水弁27、排水弁28、冷却用送風機29などの動作を制御し、例えば、外槽3の温度を検知するサーミスタ31、熱交換器13の出口の循環風温度を検知するサーミスタ32の検知出力をモニターし乾燥終了を判定するなど、洗い、すすぎ、脱水、乾燥の一連の行程を逐次制御するよう構成している。
【0010】
上記構成において動作を説明する。洗い行程では、外蓋25と内蓋23を開けて、内槽4に衣類を投入し運転を開始すると、給水弁27が開き、外槽カバー21に接続された給水蛇腹ホース33を通して所定の水位まで給水した後、モータ11を駆動する。伝達機構部のクラッチ12によりモータ11の動力を洗濯軸7を介して回転翼6に伝達して回転し、撹拌用突出部10により衣類を撹拌し、衣類どうしまたは内槽4や回転翼6との接触により作用する機械力と水流により衣類の洗浄を行う。
【0011】
脱水行程では、洗濯終了後、排水弁28を開いて内槽4内の水を排水した後、クラッチ12を脱水側に切り換えて、モータ11の動力を脱水軸5に伝達し内槽4を回転させ、遠心力により衣類から水分を分離させる。
【0012】
乾燥行程では、脱水終了後、排水弁28を閉じ、クラッチ12を洗濯側に切り換え、モータ11の回転を回転翼6に伝達し、回転翼6を正転、反転させて撹拌用突出部10で衣類を撹拌する。同時に、ヒータ17によって加熱された温風を循環用送風機16によって送風蛇腹ホース19を通って温風供給口22に送り、内槽4内に吹き込む。内槽4内に吹き込まれた温風は、衣類から水分を蒸発させながら下部蛇腹状ホース14を通過し熱交換器13へ送られる。
【0013】
衣類の水分を奪って湿気を含んだ温風は、冷却送風機29による外部空気の流入で冷却された外槽3の内壁や熱交換器13内を通過するとき、水分の結露が起こり、湿った温風は除湿されて循環用送風機16に戻る。この温風循環経路20で温風を循環させ、内槽4内の衣類を乾燥させる。さらに温風に含まれるリントを温風循環経路20に着脱可能に設けたリントフィルター15で回収することができる。
【0014】
【特許文献1】
特開2001−300179号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では、送風蛇腹ホース19および給水蛇腹ホース33を外槽カバー21に接続する際、筐体カバー24と外槽カバー21の狭い隙間に手を入れて作業することになり、挿入作業性が悪いという問題を有していた。送風蛇腹ホース19および給水蛇腹ホース33は接続した後の抜け防止のため、外槽カバー21に緊迫力を持たせて接続しているので、広いスペースがあっても入れ難いのに、狭い上に外槽カバー21は弾性的に吊り下げられた外槽3に配設しているため、容易に動き作業性を困難にしている。
【0016】
さらに、送風蛇腹ホース19および給水蛇腹ホース33を挿入した後、抜け防止としてホースバンド(図示せず)も取り付けるため、この一連の作業を洗濯乾燥機の生産ライン上で行うと生産効率も低下するという問題を有していた。
【0017】
また、補修サービス時においても、送風蛇腹ホース19および給水蛇腹ホース33を外した後、再度接続する際にも同様に作業し難いという問題を有していた。
【0018】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、洗濯乾燥機の組立時、補修時などに、送風蛇腹ホースおよび給水蛇腹ホースを外槽カバーに接続する作業性を向上することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、筐体の上部に第1の開口部を有する筐体カバーを配設し、第1の開口部を開閉自在に覆う外蓋を設け、洗濯物を収容する内槽を筐体内に弾性的に吊り下げられた外槽に回転可能に内包し、外槽の上方開口側に内方に第2の開口部を有する外槽カバーを配し、この第2の開口部を内蓋により開閉自在に覆い、筐体カバーの後方内部に設けられた送風手段により外気を吸入し内部に設けた加熱手段により外気を加熱して内槽内に温風を送風するとともに、筐体カバーの後方内部に設けられた給水手段により給水するよう構成し、外槽カバーには、筐体カバーの後方内部の下方で第2の開口部の後方側に、内槽内に給水するための給水用孔と、内槽内に温風を送風するための温風供給口とを設け、送風手段と連通する送風蛇腹ホースに挿入されてホースバンドで固定された略パイプ状の送風ホース接続部材が接続される略円筒状の送風ホース接続部と、給水手段と連通する給水蛇腹ホースに挿入されてホースバンドで固定された略パイプ状の給水ホース接続部材が接続される略円筒状の給水ホース接続部とを設けるとともに、送風ホース接続部材に設けられた爪部が送風ホース接続部に係合することで、送風ホース接続部材が送風ホース接続部に回転自在に接続されて温風供給口と連通し、給水ホース接続部材に設けられた爪部が給水ホース接続部に係合することで、給水ホース接続部材が給水ホース接続部に回転自在に接続されて前記給水用孔と連通するよう構成した供給口部材が、供給口部材の前方部と後方部に設けられた爪部を外槽カバーに係合することで嵌着固定され、送風蛇腹ホースおよび給水蛇腹ホースがそれぞれ送風ホース接続部材および給水ホース接続部材を介して供給口部材に接続された状態で、供給口部材の前方部に設けた爪部の係合を外すことで、供給口部材を外槽カバーから外せるように構成したものである。
【0020】
これにより、洗濯乾燥機の組立ラインにおいて、弾性的に吊り下げられた外槽に配設されて容易に動く外槽カバーに、狭い隙間からホースを接続するという困難な作業の代わりに、予めホースに接続された略パイプ状の接続部材を外槽カバーに嵌着固定された供給口部材の略円筒状のホース接続部に差込むという簡単な作業で送風手段、給水手段を外槽カバーに接続することができ、作業効率を向上することができ、洗濯乾燥機の生産性を向上できるとともに、補修時においては、送風蛇腹ホースおよび給水蛇腹ホースを供給口部材に接続したまま、ドライバー等の工具を用いて供給口部材の爪部の係合を外し、供給口部材を外槽カバーから外すような修理ができ、作業終了後また嵌着固定すればホースを外す必要がなくなるため、作業性を向上することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、筐体と、前記筐体の上部に配設し第1の開口部を有する筐体カバーと、前記筐体カバーに設けられ前記第1の開口部を開閉自在に覆う外蓋と、洗濯物を収容する内槽と、前記筐体内に弾性的に吊り下げられ前記内槽を回転可能に内包した外槽と、前記外槽の上方開口側に配し内方に第2の開口部を有する外槽カバーと、前記第2の開口部を開閉自在に覆う内蓋と、前記筐体カバーの後方内部に設けられ外気を吸入し内部に設けた加熱手段により前記外気を加熱して前記内槽内に温風を送風する送風手段と、前記筐体カバーの後方内部に設けられ前記内槽内に給水する給水手段とを備え、前記外槽カバーには、前記筐体カバーの後方内部の下方で前記第2の開口部の後方側に、前記内槽内に給水するための給水用孔と、前記内槽内に温風を送風するための温風供給口とを設け、前記送風手段と連通する送風蛇腹ホースに挿入されホースバンドで固定された略パイプ状の送風ホース接続部材が接続される略円筒状の送風ホース接続部と、前記給水手段と連通する給水蛇腹ホースに挿入されホースバンドで固定された略パイプ状の給水ホース接続部材が接続される略円筒状の給水ホース接続部とを設けるとともに、前記送風ホース接続部材に設けられた爪部が前記送風ホース接続部に係合することで、前記送風ホース接続部材が前記送風ホース接続部に回転自在に接続されて前記温風供給口と連通し、前記給水ホース接続部材に設けられた爪部が前記給水ホース接続部に係合することで、前記給水ホース接続部材が前記給水ホース接続部に回転自在に接続されて前記給水用孔と連通するよう構成した供給口部材が、前記供給口部材の前方部と後方部に設けられた爪部を前記外槽カバーに係合することで嵌着固定され、前記送風蛇腹ホースおよび前記給水蛇腹ホースがそれぞれ前記送風ホース接続部材および前記給水ホース接続部材を介して前記供給口部材に接続された状態で、前記供給口部材の前記前方部に設けた前記爪部の係合を外すことで、前記供給口部材を前記外槽カバーから外せるように構成したものであり、洗濯乾燥機の組立ラインにおいて、弾性的に吊り下げられた外槽に配設されて容易に動く外槽カバーに、狭い隙間からホースを接続するという困難な作業の代わりに、予めホースに接続された略パイプ状の接続部材を外槽カバーに嵌着固定された供給口部材の略円筒状のホース接続部に差込むという簡単な作業で送風手段、給水手段を外槽カバーに接続することができ、作業効率を向上することができ、洗濯乾燥機の生産性を向上できるとともに、補修時においては、送風蛇腹ホースおよび給水蛇腹ホースを供給口部材に接続したまま、ドライバー等の工具を用いて供給口部材の爪部の係合を外し、供給口部材を外槽カバーから外すような修理ができ、作業終了後また嵌着固定すればホースを外す必要がなくなるため、作業性を向上することができる。
【0022】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、外槽カバーには、供給口部材の対応位置に排気用孔を設け、前記供給口部材と前記外槽カバーとを嵌着固定することで前記供給口部材と前記外槽カバーとにより前記排気用孔からの排気を排出する排気開口部が形成され、前記供給口部材には、前記排気開口部を覆う排気フィルターを着脱自在に取り付ける排気フィルター取付部を一体に設けたものであり、乾燥運転中に送風手段から内槽内に送り込まれた温風は、衣類の水分を蒸発させながら、排気用孔を通って供給口部材の排気開口部を覆う排気フィルターから内槽の外にスムーズに排出され、乾燥性能を向上することができるとともに、排気フィルターを取り付けるための部品が不要となり、組立作業性を向上することができるとともに、部品コストを低減することができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0024】
図1に示すように、外槽41は、サスペンション2によって筐体1に弾性的に吊り下げ、回転中心軸を略鉛直方向に有し衣類を収容する内槽42を内包している。外槽41の上方開口側には、図2に示すように、内方に開口部を有する外槽カバー43を配設し、この外槽カバー43の開口部を開閉自在に覆うように内蓋44を配設している。
【0025】
筐体1の上部に配設された筐体カバー24の後方内部に、乾燥用送風機45を配設し、乾燥用送風機45の一端は吸気フィルター46を介して機体外に通じており、他端はヒータ47を有する温風供給路48に接続し、送風手段49を構成している。温風供給路48は送風蛇腹ホース(ホース)50につながっている。また、筐体カバー24の後方内部に給水弁51を配設し、図3に示すように、給水蛇腹ホース(ホース)52につながり、給水手段53を構成している。
【0026】
送風蛇腹ホース50に、図4および図5に示すように、略パイプ状の送風接続部材54を挿入し、給水蛇腹ホース52に略パイプ状の給水接続部材55を挿入し、ホースバンド56、57をセットしている。
【0027】
外槽カバー43に供給口部材58を嵌着固定し、この供給口部材58には、略円筒状の送風ホース接続部59および略円筒状の給水ホース接続部60を設け、送風接続部材54および給水接続部材55を回転自在に嵌着固定している。
【0028】
また、外槽カバー43の供給口部材58に対応する位置には、複数個の排気用孔61を設け、外槽カバー43と供給口部材58間で排気開口部62を形成している。また、供給口部材58の前部両端部には、排気開口部62を覆う排気フィルター63を着脱自在に取り付け可能な排気フィルター取付部64を一体に設けている。
【0029】
サーミスタ65は、温風供給路48内に設け、温風温度を検知している。制御装置66は、マイクロコンピュータを具備し、モータ11、クラッチ12、乾燥用送風機45、ヒータ47、給水弁51、排水弁28などの動作を制御し、例えばサーミスタ65の検知出力をモニターして温風温度が正常な状態かを監視するなど、洗い、すすぎ、脱水、乾燥の一連の行程を逐次制御するよう構成している。
【0030】
上記構成において動作を説明する。まず、洗いおよびすすぎ行程の給水時には、給水弁53によって供給される水道水は給水ホース接続部60に導かれ、外槽カバー43のリブ67で仕切られた部位に溜まり、衣類へ効果的に水が掛かるように複数個の給水用孔68から内槽42内に給水される。給水後の洗いから脱水行程までの動作は従来例の動作と同じであるので説明を省略する。
【0031】
乾燥行程に入ると、クラッチ12を洗濯側に切り換え、モータ11を駆動して回転翼6に伝達し、回転翼6を正転、反転させて撹拌用突出部10で衣類を引っかけて撹拌する。また、乾燥用送風機45とヒータ47に通電され、吸気フィルター46を通して吸入した外気を温風に変え、温風供給口69から内槽42内に温風を吹き込む。
【0032】
この温風が撹拌中の衣類を暖め、衣類から水分を蒸発させながら、内槽42の上方に向かって上昇し、排気用孔61から供給口部材58内に供給され、排気開口部62から排出される。この際、排気フィルター取付部64に着脱自在に取付けた排気フィルター63が排気開口部62を覆っているため、衣類の撹拌によって発生したリントは排気フィルター63で捕集され、機体内にリントが散乱するのを防止する。
【0033】
ここで、送風蛇腹ホース50、給水蛇腹ホース52の接続に関係する洗濯乾燥機の組立ラインでの作業内容について説明する。
【0034】
図6は送風蛇腹ホース50の接続部を示すB−B線断面図、図7は給水蛇腹ホース52の接続部を示すC−C線断面図である。供給口部材58は爪部70、71などで外槽カバー43に予め嵌着固定されている。また、送風蛇腹ホース50にも予め略パイプ状の送風接続部材54およびホースバンド56がセットされ、給水蛇腹ホース52にも予め略パイプ状の給水接続部材55およびホースバンド57がセットされている。よって、組立ラインにおいては、送風接続部材54を略円筒状の送風ホース接続部59にはめ込み、給水接続部材55を略円筒状の給水ホース接続部60にはめ込むだけで作業が完結する。
【0035】
なお、送風接続部材54、給水接続部材55には、それぞれ爪部72、73を設け、はめ込んだ状態で、送風ホース接続部59、給水ホース接続部60に係合して抜け防止を図っている。
【0036】
上述の構成によれば、弾性的に吊り下げられた外槽1に配設されて容易に動く外槽カバー43に、筐体カバー24との狭い隙間からホースを接続するという困難な作業の代わりに、送風蛇腹ホース50およびホースバンド56をセットした送風接続部材54と、給水蛇腹ホース52およびホースバンド57をセットした給水接続部材55とをはめ込むだけという簡単な作業で送風手段49、給水手段53を外槽カバー43に接続することができ、作業効率を向上することができ、洗濯乾燥機の生産性を向上することができる。
【0037】
また、補修時においても、送風蛇腹ホース50および給水蛇腹ホース52を接続したまま、ドライバー等の工具を用いて爪部71の係合を外し、供給口部材58を外槽カバー43から外すような修理ができ、作業終了後また嵌着固定すればホースを外す必要がなくなるため、同様に作業性の向上を実現することができる。
【0038】
なお、本実施例では、送風接続部材54、給水接続部材55を別体で設けた例を示したが、このような接続部材を別体で設けなくても、送風蛇腹ホース50を予め送風ホース接続部59に直接接続し、給水蛇腹ホース52を予め給水ホース接続部60に直接接続しておいて、組立ラインでは、供給口部材58を外槽カバー43に嵌着固定するという構成でも同様の効果が得られる。
【0039】
また、送風蛇腹ホース50および給水蛇腹ホース52のいずれか一方をホース接続部に直接接続する構成であってもよい。
【0040】
つぎに、乾燥行程において、温風供給口69から内槽42内に吹き込む温風の風量を増せば乾燥性能は向上するが、この風量は、温風供給口69、排気用孔61、排気開口部62、排気フィルター63等で構成される温風経路の抵抗によって左右される。
【0041】
したがって、外槽カバー43の供給口部材58に対応する位置に、複数個の排気用孔61を広範囲に設けることで、外槽カバー43と供給口部材58間で形成される排気開口部62への温風の流れがスムーズになり、風量低下が防止でき、乾燥性能を向上することができる。
【0042】
また、供給口部材58の前部両端部に排気フィルター取付部64および前部中央に係止部74を一体に設けることで、部品点数を増やすことなく、排気開口部62を覆う排気フィルター63を着脱自在に取り付けることができ、組立ラインでの作業効率を向上できるとともに、洗濯乾燥機の生産性を向上することができる。
【0043】
また、送風接続部材54および給水接続部材55はそれぞれ略パイプ形状をし、略円筒状の送風ホース接続部59および給水ホース接続部60にはめ込んだ状態で爪部72および73が係かり、抜け防止を図る構成のため、送風ホース接続部59、給水ホース接続部60に対し回転自在に嵌着固定されることになる。
【0044】
これにより、送風接続部材54および給水接続部材55がどの方向であっても、送風ホース接続部59および給水ホース接続部60にそれぞれに取り付けできるため、送風手段49および給水手段53にそれぞれ接続された送風ホース接続部59、給水ホース接続部60に送風ホース接続部59および給水ホース接続部60を予め取り付けるとき、およびライン組立時において方向を合わす必要がなくなり、組立作業効率を向上することができる。
【0045】
このように本実施例によれば、外槽の上方開口側に配した外槽カバー43に、送風手段49および給水手段53と、送風蛇腹ホース50および給水蛇腹ホース52を介して連通する供給口部材58を嵌着固定したので、洗濯乾燥機の組立ラインにおいて、弾性的に吊り下げられた外槽41に配設されて容易に動く外槽カバー43に、狭い隙間からホースを接続するという困難な作業の代わりに、予め送風蛇腹ホース50および給水蛇腹ホース52を接続した供給口部材58を外槽カバー43に取り付けるという簡単な作業で、送風手段49および給水手段53を外槽カバー43に接続することができ、作業効率を向上することができ、洗濯乾燥機の生産性を向上できるとともに、補修時の作業性を向上することができる。
【0046】
また、外槽カバー43に、供給口部材58の対応位置に排気用孔61を複数個設けたので、乾燥運転中に送風手段49から内槽42内に送り込まれた温風は、衣類の水分を蒸発させながら、排気用孔61を通って内槽42の外にスムーズに排出され、乾燥性能を向上することができる。
【0047】
また、供給口部材58と外槽カバー43との間に排気用孔61からの排気を排出する排気開口部62を設け、供給口部材58に排気開口部62を覆う排気フィルター63を着脱自在に取り付け可能な排気フィルター取付部64を設けたので、乾燥運転中に送風手段49から内槽42内に送り込まれた温風は、衣類の水分を蒸発させながら、排気用孔61を通って供給口部材48の排気開口部62を覆う排気フィルター63から内槽42の外にスムーズに排出され、乾燥性能を向上することができるとともに、排気フィルター63を取り付けるための部品が不要となり、組立作業性を向上することができるとともに、部品コストを低減することができる。
【0048】
また、供給口部材58に、略円筒状の送風ホース接続部59および給水ホース接続部60を設け、これら送風ホース接続部59および給水ホース接続部60と送風蛇腹ホース50および給水蛇腹ホース52は、それぞれ略パイプ状の送風接続部材54および給水接続部材55を介して接続したので、洗濯乾燥機の組立ラインにおいて、弾性的に吊り下げられた外槽41に配設されて容易に動く外槽カバー43に、狭い隙間からホースを接続するという困難な作業の代わりに、予め送風蛇腹ホース50および給水蛇腹ホース52が接続された略パイプ状の送風接続部材54および給水接続部材55を略円筒状の送風ホース接続部59および給水ホース接続部60に差込むという簡単な作業で送風手段49および給水手段53を外槽カバー43に接続することができ、作業効率を向上することができ、洗濯乾燥機の生産性を向上することができる。
【0049】
また、略パイプ状の送風接続部材54および給水接続部材55は、それぞれ送風ホース接続部59および給水ホース接続部60に対し回転自在に嵌着固定したので、送風接続部材54および給水接続部材55がどの方向であっても、それぞれ送風ホース接続部59および給水ホース接続部60に取り付けできるため、送風手段49および給水手段53に接続されたホースに接続部材を予め取り付けるとき、取り付け方向を合わす必要がなくなり、組立作業効率を向上することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、洗濯乾燥機の組立ラインにおいて、弾性的に吊り下げられた外槽に配設されて容易に動く筐体カバーに、狭い隙間からホースを接続するという困難な作業の代わりに、予めホースに接続された略パイプ状の接続部材を外槽カバーに嵌着固定された供給口部材の略円筒状のホース接続部に差込むという簡単な作業で送風手段、給水手段を外槽カバーに接続することができ、作業効率を向上することができ、洗濯乾燥機の生産性を向上できるとともに、補修時においては、送風蛇腹ホースおよび給水蛇腹ホースを供給口部材に接続したまま、ドライバー等の工具を用いて供給口部材の爪部の係合を外し、供給口部材を外槽カバーから外すような修理ができ、作業終了後また嵌着固定すればホースを外す必要がなくなるため、作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の洗濯乾燥機の縦断面図
【図2】 同洗濯乾燥機の要部平面図
【図3】 同洗濯乾燥機のA−A線断面図
【図4】 同洗濯乾燥機の要部拡大分解斜視図
【図5】 同洗濯乾燥機の要部拡大平面図
【図6】 同洗濯乾燥機のB−B線拡大断面図
【図7】 同洗濯乾燥機のC−C線拡大断面図
【図8】 従来の洗濯乾燥機の縦断面図
【符号の説明】
41 外槽
42 内槽
43 外槽カバー
44 内蓋
49 送風手段
50 送風蛇腹ホース(ホース)
52 給水蛇腹ホース(ホース)
53 給水手段
58 供給口部材
Claims (2)
- 筐体と、前記筐体の上部に配設し第1の開口部を有する筐体カバーと、前記筐体カバーに設けられ前記第1の開口部を開閉自在に覆う外蓋と、洗濯物を収容する内槽と、前記筐体内に弾性的に吊り下げられ前記内槽を回転可能に内包した外槽と、前記外槽の上方開口側に配し内方に第2の開口部を有する外槽カバーと、前記第2の開口部を開閉自在に覆う内蓋と、前記筐体カバーの後方内部に設けられ外気を吸入し内部に設けた加熱手段により前記外気を加熱して前記内槽内に温風を送風する送風手段と、前記筐体カバーの後方内部に設けられ前記内槽内に給水する給水手段とを備え、前記外槽カバーには、前記筐体カバーの後方内部の下方で前記第2の開口部の後方側に、前記内槽内に給水するための給水用孔と、前記内槽内に温風を送風するための温風供給口とを設け、前記送風手段と連通する送風蛇腹ホースに挿入されてホースバンドで固定された略パイプ状の送風ホース接続部材が接続される略円筒状の送風ホース接続部と、前記給水手段と連通する給水蛇腹ホースに挿入されてホースバンドで固定された略パイプ状の給水ホース接続部材が接続される略円筒状の給水ホース接続部とを設けるとともに、前記送風ホース接続部材に設けられた爪部が前記送風ホース接続部に係合することで、前記送風ホース接続部材が前記送風ホース接続部に回転自在に接続されて前記温風供給口と連通し、前記給水ホース接続部材に設けられた爪部が前記給水ホース接続部に係合することで、前記給水ホース接続部材が前記給水ホース接続部に回転自在に接続されて前記給水用孔と連通するよう構成した供給口部材が、前記供給口部材の前方部と後方部に設けられた爪部を前記外槽カバーに係合することで嵌着固定され、前記送風蛇腹ホースおよび前記給水蛇腹ホースがそれぞれ前記送風ホース接続部材および前記給水ホース接続部材を介して前記供給口部材に接続された状態で、前記供給口部材の前記前方部に設けた前記爪部の係合を外すことで、前記供給口部材を前記外槽カバーから外せるように構成した洗濯乾燥機。
- 外槽カバーには、供給口部材の対応位置に排気用孔を設け、前記供給口部材と前記外槽カバーとを嵌着固定することで前記供給口部材と前記外槽カバーとにより前記排気用孔からの排気を排出する排気開口部が形成され、前記供給口部材には、前記排気開口部を覆う排気フィルターを着脱自在に取り付ける排気フィルター取付部を一体に設けた請求項1記載の洗濯乾燥機。
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