JP3931545B2 - 発光モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
1.55μm帯のWDMシステムにおいては、隣接するチャネルの波長間隔は0.8nmであると規定されている。これは、チャネル波長の絶対精度を±0.1nm以上の精度で制御することを必要とする。このために好適な半導体レーザとしては、DFB型半導体レーザ、DBR型半導体レーザが利用できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらの半導体レーザでは、鋭い発振スペクトルが得られるけれども、発振波長は、レーザ製造段階でレーザチップ内に作製される回折格子によって決定されてしまう。所望の発振波長を安定に、また精度良く得ることは、プロセス要因の影響を受けるため簡単なことではなかった。
【0004】
これを実現するために、以下のような試みがある。半導体レーザチップを発光モジュールに組み立てた後に、その使用に際して、光モジュールからの出力光を分岐して、分岐光を光スペクトラムアナライザといった大がかりな装置でモニタする。このモニタ情報に基づいて、半導体レーザチップの温度または注入電流を調整する。
【0005】
しかしながら、波長分割多重(WDM)システムでは、複数の波長を用いて16チャネルまたは32チャネルでデータを並列に伝送するので、WDMシステムに実用的に適用可能な発光モジュールを実現することは容易なことではない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、光スペクトラムアナライザといった装置を使用することなく、動作状態において発生される光の波長が容易に調整可能な発光モジュールを提供することとした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者は、このような発光モジュールを実現するために、半導体レーザを例示としてさまざまな検討を重ねた。動作状態で発振波長の調整を行うためには、発振光を取り出してこの波長を監視する必要がある。しかしながら、光カプラ等の光分岐器を発光モジュールの出力と結合させることは装置の大型化を招く。
【0008】
このような検討に基づいて、以下の技術的な課題があることが明らかになった。(1)半導体レーザといった半導体発光素子からの光を監視するために光学的な結合手段が必要である。(2)結合手段から得た光をいくつかの波長成分に分離する手段が必要である。(3)分離手段からの光を電気信号に変換するための変換手段が必要である。
【0009】
発明者は、このような課題を鑑みて、本発明を次のような構成とした。
【0010】
本発明の発光モジュールは、波長分割多重システムのための発光モジュールであって、第1および第2の光反射部、並びに第1の光反射部および第2の光反射部の間に設けられた半導体発光素子部を有する発光デバイスと、発光デバイスの第1の光反射部からの透過光を受けるように配置された第1および第2の光検出器と、発光デバイスの第1の光反射部と第1の光検出器との間に位置する第1の厚さの第1の部分、および、発光デバイスの第1の光反射部と第2の光検出器との間に位置する第2の厚さの第2の部分を有するエタロンデバイスと、発光デバイスとエタロンデバイスとの間に設けられた光導波手段とを備える。エタロンデバイスの第1の厚さはエタロンデバイスの第2の厚さと異なり、エタロンデバイスは、第1の部分において第1の厚さを達成するように設けられた第1の面と第1の面に対向する第2の面とを有すると共に、第2の部分において第2の厚さを達成するように設けられた第3の面と第3の面に対向する第4の面とを有し、光導波手段は発光デバイスとエタロンデバイスとの間に設けられた光学レンズを含み、エタロンデバイスの第1の面および第3の面に入射する光がコリメート光であり、発光デバイスは、第1および第2の光反射部並びに半導体発光素子部を有する半導体レーザ素子である。
【0011】
エタロンデバイスにおいて、発光デバイスの第1の光反射部と第1の光検出器との間に位置する部分の厚さが、発光デバイスの第1の光反射部と第2の光検出器との間に位置する部分の厚さと異なる。このため、エタロンデバイスにおいて、異なる厚さの部分では、異なる波長成分の光が透過する。故に、発光デバイスからの光が含む波長成分が変化したとき、これに応じて、エタロンデバイスの各部分を透過した光の強度が変化する。この変化は、第1の光検出器および第2の光検出器によって電気信号に変換される。これらの電気信号の変化は、半導体発光素子部において発生された光の波長の変化を示している。
【0012】
この電気信号の差信号は、光の波長の変化の方向を示している。この差信号を一定にするように半導体発光素子部を制御すれば、結果として、半導体発光素子部において発生された光の波長が一定にするように制御できる。
【0013】
以下に示される本発明に係わる特徴は、上記の発明と組み合わされることができる。また、以下に示される本発明に係わる特徴を任意に組み合わせることができ、これによって、それぞれの作用および効果並びにその組合せにより得られる作用および効果を享受することができる。
【0014】
本発明の発光モジュールでは、第1の部分の第1の面と第2の面との間隔は第2の部分の第3の面と第4の面との間隔と異なると共に、前記第1の面と前記第2の面とは互いに平行であると共に、前記第3の面と前記第4の面とは互いに平行であることができる。この形態によって、第1および第2の厚さを有するエタロンデバイスを実現することができる。
【0015】
本発明の発光モジュールでは、エタロンデバイスは、受光面、および受光面と対向する透過面を有することができる。このエタロンデバイスにおいて、第1および第3の面は、発光デバイスの第1の反射部からの透過光を受ける受光面に含まれることができ、また第2および第4の面は透過面に含まれることができる。本発明の発光モジュールでは、受光面は、受光面および透過面の間隔がエタロンデバイスの第1の部分から第2の部分へ向かう第1の方向に広がるように、透過面に対して相対的に傾斜することにより、前記エタロンデバイスの第1の厚さが前記エタロンデバイスの第2の厚さと異なっていることができる。
【0016】
エタロンデバイスは、第1の方向に関して間隔が変化する受光面および透過面を有する。第1および第2の光検出器に対してエタロンデバイスを相対的に第1の方向に移動させると、エタロンデバイスを介して第1および第2の光検出器が受ける光の波長成分が変化する。エタロンデバイスの第1および第2の部分によって実現される透過スペクトルが変化する。例えば、これによって、半導体発光素子部において発生された光の中心波長を調整できる。
【0017】
本発明の発光モジュールでは、エタロンデバイスは、エタロンデバイスの第1の部分から第2の部分へ向かう方向と直交する方向に関して、発光デバイスに対して相対的に傾斜されるように配置されることができる。これによって、エタロンデバイスからの反射光が半導体発光素子部に戻ることを低減できる。
【0018】
本発明の発光モジュールでは、第1および第2の光検出器の各々はフォトダイオードであることができる。また、本発明の発光モジュールでは、第1および第2の光検出器は、エタロンデバイスの取り付けられることができる。本発明の発光モジュールは、アパーチャデバイスを更に備えることができる。アパーチャデバイスは、第1および第2の光検出器の各々と、発光デバイスとの間に配置された複数の開口を有することができる。アパーチャデバイスは、光が透過すべきエタロンデバイス上の位置を規定する。これによって、第1および第2の光検出器が受光する光の波長領域が決定される。また、アパーチャデバイスは、第1および第2の光検出器から発光デバイスへの反射戻り光を低減することができる。
【0019】
本発明の発光モジュールは、半導体発光デバイスとエタロンデバイスとの間に光導波手段を有することができる。光導波手段を例示すれば、これに限定されるものではないが、凸レンズおよび凹レンズといった光学レンズ、光回路等がある。例えば、光回路は、半導体発光デバイスからの光をエタロンデバイス上に所定の(複数の)位置に導く光分岐路および光導波路を有することができる。
【0020】
本発明の発光モジュールでは、エタロンデバイスの第1の面および第3の面に入射する光がコリメート光であることが好適である。
【0021】
本発明の発光モジュールでは、光導波手段は、光学レンズと、エタロンデバイスおよび第1および第2の光検出器の少なくともいずれかから光学レンズを介して発光デバイスへ戻る光を低減するための手段とを備えることができる。
【0022】
本発明の発光モジュールは、搭載面を有する搭載部材を更に備えることができる。光学レンズは、搭載部材の搭載面に対面する設置面と、設置面に対向する上面とを有し、レンズの高さは、設置面と上面との間隔によって規定される。光学レンズが上面を備えるので、この光学レンズの高さを小さくできる。これによって、エタロンデバイス並びに第1及び第2の光検出器において反射された光が光学レンズを介して発光デバイスに入射することを低減できる。
【0023】
本発明の発光モジュールでは、エタロンデバイスは、第1および第2の光検出器が配列されている方向に直交する方向に伸びる軸との成す角が85゜以下または95゜以上の範囲の入射光を受けることが好適である。
【0024】
本発明の発光モジュールでは、発光デバイスは、第1および第2の光反射部並びに半導体発光素子部を有する半導体レーザ素子を含むことができる。この形態は、半導体レーザモジュールを提供する。
【0025】
本発明の発光モジュールでは、発光デバイスは、半導体発光素子部および第1の反射部を有する半導体光増幅器と、第2の反射部を有する回折格子を含み半導体光増幅器と光学的に結合された光学部品とを備えることができる。この形態は、導波路グレーティングレーザモジュールを提供する。
【0026】
本発明の発光モジュールは、第1および第2の光検出器からの信号に基づいて発光デバイスが発生する光の波長を変更するための光波長調整手段を更に備えることができる。光波長調整手段としては、半導体発光素子部の温度を調整できる熱電子冷却器、電気的に屈折率を変更可能な光導波路を備える半導体発光素子が例示される。
【0027】
本発明の発光モジュールでは、発光デバイスで発生される光の波長を調整するための光波長調整手段は、制御回路と、温度変更手段とを備えることができる。この調整手段は、第1および第2の光検出器からの電気信号に基づいて発光デバイスの温度を調整することができ、これによって、発光デバイスが発生する光の波長を変更することができる。制御回路は、第1および第2の光検出器からの電気信号に基づいて発光デバイスが発生する光の波長を調整するための制御信号を生成することができる。温度変更手段は、制御信号に基づいて発光デバイス、例えば半導体発光素子部、の温度を調整することができる。
【0028】
本発明の発光モジュールでは、以下の形態を適用することができる。エタロンデバイスは、発光デバイスから光を受けて所定の発振スペクトル内の第1の波長成分を含む光、および第1の波長と異なる第2の波長成分を含む光を出力できる。第1および第2の光検出器は、それぞれ、第1の波長および第2の波長の光に対応する第1および第2の電気信号を出力できる。温度変更手段は、第1の電気信号と第2の電気信号から生成された差信号に基づいて、発光デバイスの温度を調整できる。駆動回路は、第1の電気信号と第2の電気信号とから生成された和信号に基づいて、発光デバイスのための駆動信号を調整することができる。発光デバイスが発生する光の波長の中心は、第1の波長と第2の波長との間に含まれることが好ましい。
【0029】
本発明の発光モジュールは、発光デバイスと、エタロンデバイスと第1および第2の光検出器とを備える。また、制御回路と、温度制御器とを備えても良い。エタロンデバイスは、透過する場所の違いにより、その透過スペクトル特性が所定量だけ波長シフトした、透過位置依存性を有する波長フィルタとして作用する。従って、エタロンが、発光デバイスから受けた所定スペクトルの入力光強度は、エタロン透過部位の透過スペクトル特性に基づく透過光強度を持つ。制御回路は、第1および第2の光検出器からの複数の電気信号の少なくとも2個の電気信号の差信号を出力することができ、また和信号を出力することができる。温度制御器は、制御回路の差信号に基づいて発光デバイスの温度を変更する。
【0030】
エタロンデバイスの所定の厚さdが、
d=c/(2・n・k・δνWDM)
ただし、
k=1−(dν/dT)etalon/(dν/dT)LD
(dν/dT)etalon:エタロンデバイスの厚さdの位置で干渉する光の周波数の温度に対する変化率
(dν/dT)LD: 半導体発光素子部において発生される光の周波数の温度に対する変化率
δνWDM:波長分割多重(WDM)周波数間隔
により決められていることが好適である。このようにすれば、半導体発光素子部の温度を変えることによりその発振波長を変化させる場合でも、半導体発光素子部を発光させるべき発振波長の間隔で変更できる。
【0031】
以下に示される本発明に係わる特徴は、受光面および透過面の間隔がエタロンデバイスの第1の部分から第2の部分に向かう方向に広がるように、透過面に対して相対的に傾斜しているエタロンデバイスに適用される。
【0032】
本発明の発光モジュールにおいては、第1の光検出器と第2の光検出器との間隔が、エタロンデバイスの第1の部分における第1の透過スペクトルとエタロンデバイスの第2の部分における第2の透過スペクトルとの差スペクトルの零点における傾きの絶対値が200(%/nm)以上になるよう決定されていることを特徴とすることができる。
【0033】
本発明の発光モジュールにおいては、受光面及び透過面の反射率は、それぞれ、30%以上60%以下の範囲にあることが好適である。また、第1の光検出器と第2の光検出器との間隔L(mm)が、エタロンデバイスの反射率R(%)とした時に、
−0.01×R+0.6≦L≦−0.01×R+0.8
及び、
0.2≦L
の関係を満たすことが好適である。
【0034】
これらの関係により規定される領域では、差スペクトル特性は優れた線形性を示す。光検出器の間隔を変えることによってエタロンデバイスを透過する光の波長が選択される。これによって、差スペクトルの形状を変化できるので、半導体発光素子部における波長シフトの検出感度を光学的に高めることができる。
【0035】
本発明の発光モジュールにおいては、第1の光検出器および第2の光検出器の各々は、エタロンデバイスの受光面が透過面に対して相対的に傾斜している方向における第1の幅と、該方向と直交する方向における第2の幅とを有し、第1の幅が第2の幅よりも小さくなるように形成されていることが好適である。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0037】
本実施の形態では、本発明の発光モジュールが半導体レーザモジュールに適用されるけれども、本発明は、このような実施の形態に限定されるものではない。図1は、半導体レーザモジュールの斜視図である。図2は、半導体レーザモジュール主要部を表す断面図である。
【0038】
図1及び図2を参照すると、半導体レーザモジュール1は、半導体レーザモジュール主要部10と、ハウジング12とを備える。
【0039】
ハウジング12は、図1に示された実施例では、バタフライ型パッケージといった容器である。パッケージ12内の底面上に半導体レーザモジュール主要部10が配置されている。半導体レーザモジュール主要部10は、不活性ガス、例えば窒素ガスが封入された状態でパッケージ12内に封止されている。ハウジング12は、半導体レーザレーザモジュール主要部10を収納している本体部12a、光ファイバ14を主要部10に導く筒状部12b、および複数のリードピン12cを備える。
【0040】
半導体レーザモジュール主要部10は、搭載部材24、26、28、30と、レンズ(図2の32a)を保持するレンズ保持部材32とを有する。
【0041】
搭載部材24、26、28、30は、半導体光学素子16、20a、20b、エタロン18、レンズといった光導波手段21と、信号処理素子部22を搭載する。また、半導体レーザモジュール主要部10では、搭載部材24は、熱電子冷却器(サーモエレクトリッククーラ)34の上に配置されている。熱電子冷却器34は、受けた電流に応じて熱エネルギを取り出すことができ、これによって温度を制御することができる。熱電子冷却器34しては、例えば、ペルチェ効果を利用した温度制御素子が実用化されている。搭載部材24上には、半導体レーザ16が配置されているので、熱電子冷却器34は、半導体レーザの温度を制御するための温度変更手段として機能する。このため、搭載部材24の材料は、チップキャリアに利用されている窒化アルミニウム(AlN)等の熱良導体が好ましい。
【0042】
パッケージ本体部12aの内壁には、筒状部12bに通じる部分に、ハーメチックガラス36で封止された光学的な窓が形成されている。パッケージ12の筒状部12bは、本体部12aに通じる貫通孔を有する。この貫通孔には、半導体レーザ16から光ファイバ14の端部(図示せず)へ向かって伝搬する光が通過する。筒状部12bの先端部分には、レンズ(図2の38a)を保持するレンズ保持部材38が設けられている。レンズ保持部材38と筒状部12bとの間には、光アイソレータ40を設けることができる。光アイソレータ40は、光ファイバ14からの逆方向の光を遮断する。
【0043】
筒状部12bの先端部分からは光ファイバ14が導入される。光ファイバ14は、フェルール42によって先端部分が覆われ保護されている。レンズ保持部38は、スリーブ44を保持している。フェルール42は、スリーブ44に挿入されると、パッケージ12に対して光学的に位置決めされる。つまり、光ファイバ14、レンズ保持部材40のレンズ、および半導体レーザモジュール主要部10が位置合わせされる。
【0044】
図2を参照すると、半導体レーザモジュール主要部10では、搭載部材24は、素子搭載部24aおよびレンズ支持部24bを含む。レンズ保持部24aは、素子搭載部24bの一主面上に設けられる。レンズ支持部24aは、レンズ保持部材32を受け入れるためのガイド孔を有する。ガイド孔には、レンズ保持部材32が挿入され、レンズ保持部材32は素子搭載部24bに搭載される半導体レーザ16からの光を集光するためのレンズ32aを保持する。ガイド孔内におけるレンズ保持部材32の位置を移動させることによって、半導体レーザ16とレンズ32aとの距離を調整することができる。
【0045】
発光デバイスは、半導体レーザ16といった半導体発光素子を含む。半導体レーザ16は、第1の光反射部16bおよび第2の光反射部16a、並びに第1の光反射部16bおよび第2の光反射部16aの間に設けられた半導体発光素子部を有する。
【0046】
半導体レーザ16は、搭載部材26上に搭載されている。半導体レーザ16は、光共振器を構成することができる光出射面16aおよび光反射面16bを備える。光出射面16aの光反射率は光反射面16bの光反射率より低いので、光出射面16aからレーザ発振光を取り出すことができる。光出射面16aは、レンズ32a、38aを介して光ファイバ14と光学的に結合している。
【0047】
半導体レーザ16としては、例えば分布帰還型(DFB)半導体レーザを用いることができる。DFBレーザに限られるものではなく、ファブリペロー型半導体レーザにも同様に適用できる。図3は、分布帰還型(DFB)半導体レーザ16の模式図である。
【0048】
図3を参照すると、半導体基板50の一主面上に基板50側から、埋め込み部61と、第2のクラッド層62と、コンタクト層64と、第1の導電側のストライプ電極66とを備え、基板50の主面と対向する裏面には全面に第2の導電側の電極68を備える。埋め込み部61は、基板50側から順に、バッファ層52、第1のクラッド層54、第1のガイド層56、活性層58、第2のガイド層60を有し、これらは、半導体レーザ16の一端面16aからこの端面に対向する他端面16bに達する矩形の領域に設けられている。
【0049】
埋め込み部61は、出射されるレーザ光の光軸方向(z軸)に沿って伸びる。埋め込み部61は、その2側面において基板50上に形成された第1のブロック層72と、この電流ブロック層72上に形成された第2のブロック層74とによって挟まれている。n−InP基板を採用する場合には、第1のブロック層72は、p−InP半導体層、第2のブロック層74はn−InP半導体層で形成される。基板50と第2のクラッド層62は、pn接合によって電気的に分離される。
【0050】
ストライプ電極66は、絶縁膜70に設けられた開口部においてコンタクト層64と電気的に接続される。絶縁膜70に設けられた開口部は、埋め込み部61に沿って設けられ、その形状は矩形である。このため、埋め込み部61に効率的にキャリアを供給できる。この結果、キャリアの狭窄と、これによる光閉じ込めとを効率的に実現している。
【0051】
埋め込み部61においては、基板50上の埋め込み領域に、バッファ層52、第1のクラッド層54、第1のガイド層56、活性層58、第2のガイド層60を含むメサ形状部が形成される。このメサ形状部の対向する2側面は、ブロック層72、74によって両側から挟まれている。
【0052】
回折格子は、クラッド層54とガイド層56との境界、およびクラッド層62とガイド層60の境界、の少なくともいずれか一方に形成されている。回折格子は、レーザ光の光軸が伸びる方向に沿って形成される。例えば、上記境界に形成された周期的に凹部または凸部である。活性層58に発生された光は、この回折格子と光学的に結合して、所定の波長が選択される。
【0053】
活性層58は、再結合によって発光に寄与する電子および正孔を閉じ込める。このため、活性層58は、第1のガイド層56および第2のガイド層60に挟まれている。活性層58と、これを両側から挟むガイド層56、60とは、光活性層領域を形成する。光活性層領域は、第1のクラッド層54および第2のクラッド層62によってガイド層56、60の外側から挟まれる。光活性層領域56、58、60は、クラッド層54、62より高い屈折率を有しているので、活性層で発生されたレーザ光は、効率的に活性層領域に閉じ込められる。
【0054】
活性層におけるレーザ発振は、第1の導電側ストライプ電極66および第2の導電側の裏面電極68に電源を接続し電流を注入することによって引き起こされる。活性層58としてInGaAsP半導体を含む。例えば、異なる組成を有するInGaAsP半導体層を多重化したMQW構造を採用することができる。クラッド層としては、適切な導電型が選択されたInP半導体を採用することが好ましい。コンタクト層としては、InGaAs半導体を採用することができる。
【0055】
半導体レーザチップの光出射面16aには、反射率を下げるための低反射コート膜を施し、光反射面16bには、光反射率を上げるための光反射コート膜を施すことが好ましい。SiN、a−Si等の多層膜の膜厚を調整することによって低反射コート膜および光反射コート膜を得ることができる。
【0056】
図2を再び参照すると、エタロン18は、搭載部材26上に搭載されている。エタロン18は、その入射面18aにおいて、半導体レーザ16の光反射面16bと光学的に結合している。このために、エタロン18の入射面18aは、半導体レーザ16の光反射面16bと対面することができる。エタロン18は、その出射面18bにおいて、第1および第2の検出器20a、20bといった光電変換手段20に光学的に結合されている。このために、出射面18bは、第1および第2の検出器20a、20bと対面することができる。
【0057】
次に、エタロンについて説明する。
【0058】
図4(a)は、実施の形態におけるエタロン18を示し、図4(b)は、実施の形態における別のエタロンを示す。
【0059】
図4(a)を参照すると、エタロン18において、光学的平面である受光面18a及び透過面18bは、微小な角度αを成して相対的に傾斜している。ここで角度αは、エタロン18に入射した光が受光面18aと透過面18bとの間で多重干渉を起こす範囲に設定される。具体的には、角度αは0.01°以上0.1°以下であることが好適である。
【0060】
また、エタロン18は、受光面18aを形成するように設けられた多重層反射膜18cと、透過面18bを形成するように設けられた多重層反射膜18dとを有している。この多重層反射膜18c、18dにより受光面18a及び透過面18bの反射率が調整される。なお、以下の説明においては、このエタロン18を特にくさび型エタロンと称することもある。
【0061】
図4(b)に示す通り、エタロン19は、それぞれ光学的平面である受光面19a、受光面19c、及び透過面19bを有している。受光面19aは、透過面19bと略平行であり、その間隔はd1である。受光面19cもまた透過面19bと略平行であり、その間隔はd2である。さらに、エタロン19は、エタロン18と同様に、多重層反射膜19d、19e、19fとを有しており、それぞれの面において所望の反射率が実現されている。
【0062】
続いて、光検出器20a、20bについて説明する。図5(a)を参照すると、光検出器20a、20bは、フォトダイオードチップ20上に一方向に沿って配列され、半導体レーザ16から放射されるレーザ光の波長を含む波長域に対して受光感度を有している。また、光検出器20a、20bの各々は、これら2つの光検出器20a、20bが並置されている方向(並置方向)における最大長Wよりも、この並置方向と直交する方向における最大長Lが長くなっている。この形態は、特に、くさび型エタロン18と共に用いる場合に好適である。すなわち、くさび型エタロン18では、受光面18aは透過面18bに対して傾斜しているため、透過光の波長が傾斜方向に沿って変化している。このような状況の下では、光検出器20a、20bの光検出領域の幅(並置方向の最大長)が小さい程、受光する光の単色性が向上するので、光検出器20a、20b各々の出力信号は、波長に対して急峻に変化するようになる。しかし、単に光検出領域の幅を小さくすると受光強度が低下してしまうという問題がある。そこで、くさび型エタロン18の傾斜方向と直交する方向には波長が変化しない点、つまり波長分散がない点に着目し、波長分散が生じる方向(くさび型エタロン18の傾斜方向)には短くすると共に、この方向と直交する方向には長い光検出器20a、20bを構成した。実際に使用される際には、光検出器20a、20bは、くさび型エタロン18に対して図5(b)及び図5(c)に示すように配置される。なお、図5(a)〜(c)においては、光検出器20a、20bの光検出領域は、矩形となるよう構成されているが、例えば、並列方向に短く、並列方向と直交する方向に長い楕円を成すように形成されてもよい。また、エタロン19では波長分散はないけれども、このような光検出器20a、20bは、エタロン19と組み合わせて使用されても良い。
【0063】
図6(a)〜図6(c)は、半導体発光素子16、エタロン18、および光導波手段21の配置を模式的に示す。発光モジュール1aは、オプションであり、必要な場合に光導波手段21を含むことができる。
【0064】
図6(a)および図6(b)では、半導体レーザ16の光反射面16bから出射される発散的な光Dは球形レンズ21によって略平行光(略コリメート光)G、Hにされた後に、単一のエタロン18に入射する。光G、Hは、エタロン18の厚さd1の第1の位置、および厚さd2(=d1+δ)の第2の位置に主要に入射する。これらの光G、Hのうち、入射部分のエタロンの厚さに依存した波長成分がそれぞれ透過する。
【0065】
図6(a)に示されたエタロン18は、受光面18aと透過面18bとが角度αを成すくさび型エタロンである。この傾斜によって、エタロン18の第1の位置において厚さd1を実現し、第2の位置において厚さd2を実現している。このエタロン18では、矢印X方向にエタロン18を移動させると、第1及び第2の部分における厚さが変化する。このため、透過スペクトルが変化する。これによって、第1および第2の位置によって規定される一対のスペクトルが交差する波長を変更することができる。
【0066】
図6(b)では、エタロン19では、第1の位置の近傍における受光面19aと透過面19bは厚さd1を実現し、第2の位置の近傍における受光面19cと透過面19bは厚さd2を実現する。これらの面19a、19b、19cは、略平行に設けられている。このエタロンでは、矢印X方向に関してエタロン18の位置決めが多少変動しても、透過スペクトルが変化しない。これによって、第1および第2の位置によって規定される一対のスペクトルが交差する波長が、組立のよって変動することを抑えることができる。また、軸Yを中心に角度θ0方向にエタロン18を回転させることによって、第1および第2の位置におけるエタロン18の光学的な厚さ(実効的な厚さ)が変わるので、波長の変更、つまり透過スペクトルが変更される。軸Yは、第1および第2の光検出器20a、20bが配列されている方向(X方向)、および搭載面26aに射影されたレンズ光軸の方向に直交している。
【0067】
図6(c)は、図6(a)のII-II断面における断面図を示す。この図面では、エタロン18は、エタロン18の受光面18aが搭載面26aに対して傾斜するように、搭載部材26の搭載面26a上に配置されている。これによって、エタロン18を矢印X方向に移動する場合にでも、エタロン18が示すフリースペクトラルレンジ(FSR)が変わらない。このとき、エタロン18の受光面18aは、発光デバイス16の反射端16bに対して角度βで傾斜している。
【0068】
図7(a)では、図6(a)に示された形態にアパーチャデバイス25が追加されている。アパーチャデバイス25は、複数の開口25a、25bを有し、開口25a、25bの位置は、第1および第2の光検出器20a、20bに対応して設けられている。アパーチャデバイス25は、エタロン18の受光面18aおよび透過面18bのいずれか、例えば透過面18bに配置されている。これによって、エタロン18を透過した光のうちアパーチャデバイス25の開口を通過できる光のみが光検出器20a、20bに到達する。故に、アパーチャデバイス25の開口の位置25a、25bの位置は、光検出器20a、20bに到達する光の波長を規定している。アパーチャデバイス25がエタロン18に取り付けられているので、エタロン18の一対のスペクトルをより明確に規定できる。
【0069】
図7(b)は、図6(b)に示された形態にアパーチャデバイス25が追加されている。アパーチャデバイス25は、エタロン19と半導体レーザ16との間に配置され、さらにはエタロン19とレンズ21との間に配置されている。これによって、エタロン18に入射する光は、アパーチャデバイス25の開口を介して提供される。これらの光はエタロン19を通過したのちに光検出器20a、20bに到達する。故に、アパーチャデバイス25の開口の位置25a、25bの位置は、エタロンの異なる厚さを有する位置に対応して設けられている。これによっても、アパーチャデバイス25を採用すると、エタロン18の一対のスペクトルをより明確に規定することができる。
【0070】
また、図7(b)では、第1および第2の光検出器20a、20bを含むフォトダイオードチップ20がエタロン19の透過面19bに配置されている。これによって、エタロン19と第1および第2の光検出器20a、20bとを予め位置決めしておくことができるので、組立において、光学的な位置決めの回数が減る。フォトダイオードチップ20は、裏面入射型チップであることが好ましい。また、フォトダイオードチップ20が第1および第2の光検出器20a、20bを同一半導体基板上に設けられているので、光検出器の特性特性が揃っている。
【0071】
このような、アパーチャデバイス25によれば、また、意図しない散乱光が光検出器に到達することも低減できる。
【0072】
図8(a)〜図8(c)を参照すると、搭載部材26上に配置された半導体レーザ16、レンズ81、エタロン18および光検出器20の側面図が示されている。半導体レーザ16には活性層58が描かれ、軸80は、活性層58が伸びる方向を示している。
【0073】
図8(a)では、搭載面26a上に半導体レーザ16、レンズ81、エタロン18および光検出器20が光学的に結合された状態で搭載されている。半導体レーザ16からの光84は、レンズ81を介してエタロン18に入射する。エタロン18を透過した波長成分の光86が光検出器20に受光される。エタロン18に入射する光の一部は、その表面で反射されその進行方向を反転して、反射光88として半導体レーザ16の方向に向かう。レンズ81は、その光軸より上方の部分の頭頂部が除かれているので、反射光88がレンズの集光作用によって再び半導体レーザ16に入射することを低減する。
【0074】
図8(a)を参照すると、レンズ81として、ボールレンズが用いられている。レンズ81は、搭載面26a上に配置されている。この配置のために、レンズ81は搭載面26aと対面する設置面81aを備えている。設置面81aが搭載面26aに面して配置されることにより、レンズ81の光軸の高さが規定される。また、レンズ81は、設置面81aと対向している上面81bを有する。設置面81aおよび上面81bは、共に当該レンズ81の光軸に沿って伸びている。設置面81aと上面81bとの間隔によって、レンズ81の高さが規定される。光学レンズに上面が設けられているので、レンズ81が光をコリメートするコリメート部のために必要な高さまで、レンズ81の高さを小さくできる。このため、エタロン18並びに第1及び第2の光検出器20(20a、20b)において反射された光が光学レンズを介して半導体レーザ16に戻ることを低減できる。
【0075】
また、レンズ81の別の配置形態としては、搭載部材26が、レンズ81の搭載部を収容するための凹部を搭載面26aに備えても良い。この凹部にレンズ81の搭載部が収容されることにより、レンズ81の配置位置が決定されると共に、搭載面26aからのレンズ81の高さが決定される。
【0076】
図8(b)では、図8(a)におけるレンズ81に代えてレンズ91が採用されている。レンズ91では、反射光88に対して不透明な膜91aを頭頂部に有する。レンズ91は、その光軸より上方の部分に遮光膜91aが設けられているので、反射光88がレンズの集光作用によって再び半導体レーザ16に入射することを低減する。
【0077】
このように、図8(a)および図8(b)においては、光導波手段であるレンズ81、91は、エタロン18および光検出器20a、20bの少なくともいずれかからの戻り光がレンズ81を介して発光デバイスへ再入射することを低減するための手段を備えている。
【0078】
発明者の試行錯誤によれば、エタロン18は、光検出器20a、20bが配列されている方向(図8(c)の図面に垂直方向)に直交する方向に伸びる軸90との成す角θ2が85゜以下または95゜以上の範囲の入射光を受けることが好ましいことが発見された。これを実現するために、図8(c)では、光検出器20a、20bは、半導体レーザ16の活性層58の沿って伸び軸80を含む平面と交差することなく、この平面の上方および下方のいずれかに配置されている。図8(c)の実施例では、上方に配置されている。故に、エタロン18への入射光の入射角θ1は、±5゜以上の範囲であることが好ましい。これによって、エタロン18にからの直接の反射光が半導体レーザ16に入射することを低減できる。
【0079】
図9(a)〜図9(f)は、エタロンのスペクトル特性の計算例であり、横軸は波長(μm)、縦軸は透過率である。図示のスペクトルの計算は、エタロン18の第1の位置における厚さd、第2の位置における厚さd+δ、屈折率nとしたときに、
d=470μm
δ=0.24μm
n=1.6
を用い、フィネスF(または透過率T)をいくつか変化させて計算している。ここで、T、Rは、それぞれ、エタロンから空気層への光透過率および光反射率であり、ここでは両表面において等しいと仮定している。
【0080】
フィネス:F=4×R/(1−R)2
フリースペクトラルレンジ:
FSR=c/(2・n・d・cos(θ))
である。
【0081】
図9(a)〜図9(f)では、第1の位置における透過スペクトルを線(1)で、第1の位置における透過スペクトルを線(2)で、これらのスペクトルの差スペクトルを線(3)で、それぞれ示している。なお、破線は、くさび型エタロンの場合における第1および第2の中間の位置ので透過スペクトルを示している。
【0082】
この計算によれば、エタロンの透過率Tが0.7以上0.9以下の範囲で好適な結果を得られることが明らかになった。ロックされるべき波長からずれに対するフィードバックループの応答特性を考慮すると、上記の範囲が好適である。この範囲では、図9(a)〜図9(f)中において実線(差特性)(3)の形状が示すように、縦軸のゼロ値の近傍において波長に対する線形性が優れているのである。この透過率Tが0.7より小さいと、図からの明らかなように線形性が必ずしも好ましくない。この透過率Tが0.9より大きいと、図からの明らかなように縦軸のゼロ値の近傍において波長に対する傾きが小さくなる。このため、波長の変化に対する応答性が必ずしも好ましくない。
【0083】
図10は、光発生部27aおよび波長変更部27bを有する半導体レーザ27を示す。光発生部27aおよび波長変更部27bは、第2のクラッド層62に至るように設けられた溝といった分離部によって、実質的に電気的に分離されている。この波長変更部27aは、光発生部27aの活性層58aに突き当てられた光導波路58bを有する。
【0084】
光発生部27aは埋め込み部61aを有し、波長変更部27bは埋め込み部61bを有する。埋め込み部61a、61bは、これに限定されるものではないが、半導体レーザ16と同一の半導体積層構造を備え、これらには同一の半導体材料を適用することができる。
【0085】
光導波路58bにキャリアを注入するために、光発生部27aのための電極66aとは別個に電極66bを有する。電極66b、68間に加えられる信号は、第1および第2の光検出器20a、20bの信号から生成される差信号である。
【0086】
この光導波路58bに電極66b、68を介してキャリアを与えると、光導波路58bの屈折率が変化する。光導波路58bに活性層58aが光学的に結合されているので、半導体レーザ27の両端面間の光学的な距離がキャリアの注入よって変更される。これによって、半導体レーザ27が発生する光の波長が制御される。この形態は、図18に示される半導体光増幅器17に対しても適用することができる。
【0087】
図1および図2に示された実施の形態では、光電変換手段20は、複数の光電変換素子20a、20bを備えている。光電変換素子20a、20bとしては、例えば、フォトダイオードを採用することができる。
【0088】
信号処理素子部22は、搭載部材30上に搭載されている。信号処理素子部22は、例えば熱電子冷却器34を駆動するための温度調整部、半導体レーザ16を駆動するためのパワー調整部を含む。温度調整部は、光電変換素子20(20a、20b)からの電気信号を受け、これに基づいて熱電子冷却器34への電気信号を調整し、半導体レーザ16の発振波長を制御する。パワー調整部は、光電変換素子20(20a、20b)からの電気信号を受け、これに基づいて半導体レーザ16への駆動電流を調整し、半導体レーザ16の発振パワーを制御する。
【0089】
また、信号処理素子部22は、ハウジング12内に収納されることなく、発光デバイス1aと別個に設けることができる。この場合には、ハウジング12の端子12cを介して、電気信号の送受を行うことができる。第1および第2の光検出器20a、20bからの電気信号は、端子12cを介して信号処理素子部22に送られ、信号処理素子部22からに信号は、端子12を介して半導体レーザ16および/または熱電子冷却器34に送られることができる。
【0090】
搭載部材26および搭載部材28は、半導体レーザ16、エタロン18、光電変換素子20a、20bが光学的に結合するように、搭載部材24上に配置されている。搭載部材30は、光電変換素子20a、20bからの電気信号を受けるように搭載部材24上に配置されている。つまり、半導体レーザモジュールを構成する主要な機能が、搭載部材24上に集中的に配置されている。このため、半導体レーザ16の発振波長および発振パワーを制御するために、パッケージ12外との電気的および光学的な信号の授受が不要となる。高精度に発振波長が調整可能な半導体レーザモジュールが、従来と同様なパッケージ内に収納される。
【0091】
図1および図2を参照すると、このような半導体レーザモジュール1aでは、光ファイバ14、レンズ32a、38a、半導体レーザ16、エタロン18、光電変換素子20(20a、20b)といった光電変換手段が、所定の軸46に沿って配置されている。これによって、これらの光学的な結合が確実になる。
【0092】
半導体レーザモジュール1aは、半導体レーザ16の背面からの出力光を取り出している。エタロン18を用いてこの出力光を分光し、半導体レーザ16の波長スペクトル内において所定の波長間隔を有する少なくとも2つの波長領域の光信号を得る。これらの光信号のうちの光強度の差情報に基づいて、半導体レーザ16の温度を調整する。これによって、レーザ発振波長を所望の値に調整できる。また、これらの光信号のうちの光強度の和情報に基づいて、半導体レーザ16の駆動電流を調整する。これによって、レーザ発振パワーを所望の値に調整できる。
【0093】
半導体レーザモジュール1aにおける光の流れを説明する。図11(a)は、半導体レーザモジュール1の光の流れを示した模式図である。図11(a)を参照すると、所定の軸46に沿って、光ファイバ14、レンズ38a、レンズ32a、半導体レーザ16、エタロン18、光導波回路21、光電変換素子20a、20bが順に配置されている。半導体レーザ16の光出射面16aから取り出された光Aは、レンズ32aを介してレンズ38aに向けて集光され光Bとなる。さらに、光ファイバ14の端面に入射するようにレンズ38aによって集光され光Cとなる。一方、半導体レーザ16の光反射面16bから取り出された光Dは、光導波回路21において光G、Hに分岐された後にエタロン18の入力面18aに入力される。光Dのスペクトルを図11(b)に示す。このスペクトルは半導体レーザ16の発振特性を反映している。エタロン18は、入射された光を空間的に異なる位置において分光する。エタロン18の出力面からは、分光された光E、Fが放出される。図11(c)に示された実線は光E、Fのスペクトルを表し、破線は光Dのスペクトルを表す。このスペクトルは光回路18の分光特性を反映している。これらの光E,Fは、光電変換素子12a、12bに入力される。光電変換素子20a、20bに入力された光は、それぞれ電気信号に変換される。
【0094】
図11(d)は、くさび型エタロンといったエタロンの透過スペクトル計算例を示すスペクトル図である。エタロン18の第1の位置における厚さd、第2の位置における厚さd+δ、エタロンの入射面および出射面での反射率R、屈折率nとしたときに、
d=1000μm
δ=0.78μm
R=0.27
n=1.5589
というパラメータによって得られる透過スペクトルの計算例を実線および破線で示す。この透過スペクトルでは、異なる位置において示される各スペクトルは、異なる波長においてピークを有すると共に、これらの波長の間の所定の透過率を示す波長において重なっている。このエタロンが適用された発光モジュールでは、これに限定されるものではないが、例えば、実線および破線の交差する波長で波長をロックするように制御できる。
【0095】
次に、くさび型エタロン18を用いた半導体光モジュールにおいて、光検出器20a、20bの間隔Lを変えることにより、差スペクトル線の形状がどのように変化するかについて説明する。
【0096】
図12(a)〜(d)から図15(a)〜(d)までに、光検出器20a、20bの間隔Lの変化に従って、差スペクトル線形状が変化する様子を示す。図12(a)〜(d)は反射率Rが30%、図13(a)〜(d)は反射率Rが40%、図14(a)〜(d)は反射率Rが50%、及び図15(a)〜(d)は反射率Rが60%の場合の計算例を示している。また、図12(a)、図13(a)、図14(a)及び図15(a)では間隔Lが0.2mmの場合、図12(b)、図13(b)、図14(b)及び図15(b)では間隔Lが0.3mmの場合、図12(c)、図13(c)、図14(c)及び図15(c)では間隔Lが0.4mmの場合、さらに図12(d)、図13(d)、図14(d)及び図15(d)では間隔が0.5mmの場合の計算例を示している。
【0097】
また、それぞれの図において、第1の位置における透過スペクトルを線(1)で、第2の位置における透過スペクトルを線(2)で、これらのスペクトルの差スペクトルを線(3)で、それぞれ示している。さらに、計算に用いたエタロンは、受光面18aと透過面18bとの相対的傾斜角αが0.029135°、屈折率nが1.5589のくさび型エタロン18である。
【0098】
図12(a)〜(d)から図15(a)〜(d)までに示された計算例より、反射率Rと間隔Lとの組み合わせにより、差スペクトル線(3)の形状は様々に変化することが分かる。
【0099】
以下、図14(a)〜(d)に示した反射率Rが50%の場合を例として説明する。間隔Lを0.5mm(図14(d))から減少していくと、透過スペクトル線(2)は、透過スペクトル線(1)に対して相対的にシフトしていく。これに従って、これら2つの透過スペクトルから作られる差スペクトル線(3)の左右対称性が崩れていく。ここで注目すべきことは、例えば、図14(b)にてQで示した曲線部分においては、この差スペクトルの線形性が極めて良いという点である。ロック波長を、この線形性の良い部分に設定すれば、ロックすべき波長からのずれに対して、フィードバックループの応答特性が向上される。この向上は光学的に達成される。
【0100】
発明者らは、フィードバックループの応答特性について検討を重ねた。その結果、差スペクトルの傾きに好適な範囲を見出した。その範囲は、ロックすべき波長、例えば、差スペクトルの零点を含む波長幅0.1nmにおける変化率が絶対値で20%以上であった。すなわち、差スペクトルの零点における傾きの絶対値が
200(%/nm)以上であることが好適である。
【0101】
以上説明した計算例に基づいて、発明者らは、線形性が優れた差スペクトルを得るために、反射率R及び光検出器間隔Lの条件について検討した。その結果、発明者らは、図16中のハッチング領域が、反射率R及び光検出器間隔Lの好適な条件であると考えている。すなわち、L(mm)、R(%)に対して、下記の式
R≧30 ・・・・・・・・・・・・ 式(1)
R≦60 ・・・・・・・・・・・・ 式(2)
L≧−0.01×R+0.6 ・・・ 式(3)
L≦−0.01×R+0.8 ・・・ 式(4)
L≦0.2 ・・・・・・・・・・・ 式(5)
で規定される領域が好適である。
【0102】
反射率Rが30%以上(式(1))が好適である理由は、反射率が低くなりすぎると、くさび型エタロン18内での干渉の効果が弱くなってしまうためである。反射率が60%以下(式(2))が好適である理由は、反射率が高くなり過ぎるとエタロン内部での多重反射回数が増加することにより、エタロン本来の性能が引き出せなくなってくるからである。
【0103】
また、発明者らは、差スペクトル線(3)のゼロ値近傍での傾き及び線形性に着目し、光検出器20a、20bの間隔を様々に変化させた。その結果、光検出器20a、20bの間隔Lと反射率Rとの関係が、上記の式(1)及び(2)に加え、式(3)及び(4)であることが好適であるという結論に至った。
【0104】
光検出器20a、20bの間隔Lが小さくなり過ぎると、第1及び第2の位置における透過光波長の差(透過スペクトルの差)が小さくなるため、十分な強度を持った差スペクトルが得られなくなる虞がある。この点を考慮し、検討を重ねた結果、間隔Lは0.2mm以上(式(5))が好適であるとの結論に達した。
【0105】
また、実際に波長感度を求めたところ、図16におけるハッチング領域では、15dB/nm以上という良好な波長感度が得られることが分かった。
【0106】
上記の好適な条件を満たすように、くさび型エタロン18の反射率Rと光検出器20a、20bの間隔Lを実現するためには、くさび型エタロン18の傾斜角度αと、受光面18a及び透過面18bの反射率(30%〜60%)を決定した後に、光検出器の間隔Lを計算により求める。そして、光検出器20a、20bがその間隔で配置されるように、光電変換素子20を作製すれば良い。
【0107】
次いで、このようにして得られた半導体レーザ16の発振スペクトル内の2波長における光強度の情報に基づいて、発振スペクトルを調整するアルゴリズムを説明する。図17(a)〜(c)は、半導体レーザの発振スペクトルを示す模式図である。横軸は、光の波長を示し、縦軸は、スペクトル強度(パワー)を示す。発振されるべきレーザ光の中心波長をλ0とする。この中心波長λ0を挟んで、レーザ発振スペクトル内に少なくとも2個の波長(波長領域)λ1、λ2を選択する。図3に示したエタロン18では、波長λ1、λ2の光が選択され、分光された光を光電変換素子へ提供する。
【0108】
図17(a)は、半導体レーザ16が発振すべき中心波長λ0において発振しているときのスペクトルを示している。このとき、エタロン18で分光された光λ1、λ2を光電変換して得られた信号強度は共に等しい。このため、これらの差信号V(R1)−V(R2)は所定値、この場合にゼロとなる。
【0109】
図17(b)は、半導体レーザ16が発振すべき中心波長λ0よりも短波長において発振しているときのスペクトルを示している。このとき、これらの差信号V(R1)−V(R2)は所定値よりも大きくなる。この差信号は、半導体レーザ16の発振波長を長波長側へシフトさせる必要があることを示している。この信号に基づいて、ペルチェ素子34によって半導体レーザ16の温度を変更する。この場合には、半導体レーザ16の温度を上昇させる必要があるので、ペルチェ素子34への電流を減少する。
【0110】
図17(c)は、半導体レーザ16が発振すべき波長λ0よりも長波長において発振しているときのスペクトルを示している。このとき、これらの差信号V(R1)−V(R2)は所定値よりも小さくなる。この差信号は、半導体レーザ16の発振波長を短波長側へシフトさせる必要があることを示している。この信号に基づいて、ペルチェ素子34によって半導体レーザ16の温度を変更する。この場合には、半導体レーザ16の温度を降下させる必要があるので、ペルチェ素子34への電流を上昇する。
【0111】
このように、発振スペクトル内の2波長における光強度を監視し、2波長における光強度の差情報に基づいて負帰還制御を行うようにすると、発振スペクトルの調整を行うことができる。上記の例では、レーザ発振すべき中心波長λ0を挟むように2波長を選択したけれども、制御アルゴリズムはこれに限られるものではない。中心波長λ0よりも短波長側に監視波長を選ぶ場合においても、差信号V(R1)−V(R2)が所定値になるように制御することによって、発振スペクトルを同様に調整することができる。なお、半導体レーザ16の発振波長の温度変化の係数を例示的に示すと、0.1nm/℃程度である。
【0112】
また、複数の監視波長の和信号に基づいて、半導体レーザ16の発振パワーの自動制御(APC制御)を行うことができる。つまり、和信号の値が一定になるように半導体レーザ16の駆動電流を制御することができる。
【0113】
上記の例では、発振スペクトルを監視するための光電変換素子12が2個の場合について説明したけれども、3個以上の光電変換素子を設することもできる。この場合、これらの光電変換素子からの電気信号をマイクロコンピュータ(CPU)を用いて制御するとすれば、発振スペクトルの形状に関する情報も得ることができる。このときも、半導体レーザ16の発振パワーを3個以上の光電変換素子の信号の和に基づいて見積もることができる。
【0114】
エタロン(エタロン18、あるいはエタロン19)は半導体レーザ16と同一の搭載部材26上に載置されているため、ペルチェ素子34の温度を変えると、エタロンの温度も変化する。
【0115】
WDMシステムのように、発光デバイスの波長ロックをそれぞれ異なる波長で行なう場合に、半導体レーザ16の発振波長の温度依存性とエタロン特性の温度依存性との差に起因した以下の問題が生じる。エタロンの温度が変われば、エタロンの厚さおよび屈折率が変化するため、エタロンを透過する光の波長及びFSRといった光学特性(エタロン特性)が変化してしまうからである。
【0116】
ロック波長をあらかじめ設定された波長からWDM波長間隔だけ離れた波長に変える場合には、半導体レーザ16の発振波長がWDM波長間隔分だけ変化するように半導体レーザ16の温度を変える。ここで、WDM波長間隔とエタロンのFSRとがほぼ等しければ、変更後のロック点でのフィードバック特性はほぼ同じである。その結果、各WDM波長における特性が優れたものとなる。しかしながら、エタロン特性にも温度依存性があり、しかも半導体レーザ16の温度を変化させるのと同時にエタロンの温度も変わってしまうため、WDM波長間隔とエタロンのFSRとは必ずしも等しくならない。
【0117】
そこで、発明者らは、この問題を解決する以下の方法を見出した。その方法を図18(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0118】
図18(a)〜(c)は、半導体レーザ光の周波数の温度依存性、及びくさび型エタロン18を透過する光の温度依存性の一例を示す模式図である。すなわち、これらの図において、直線Mは、半導体レーザから放出されるレーザ光の光周波数が、半導体レーザの温度の変化に伴なって変化する様子を示す。また、直線m-1、m0、m1は、エタロン18において干渉次数m−1、m、m+1で干渉する光がエタロンの温度変化とともにどのように変化するかを示す。
【0119】
今、WDM波長間隔を周波数に換算した値100GHz(δνWDM:WDM周波数)と等しいFSRを有するエタロン18(石英製)を作製するとすれば、厚さd1の第1の位置と厚さd2の第2の位置との中点の厚さdは、
となる。ただし、cは光速、nは石英の屈折率(1.44)である。
【0120】
このエタロン18を用いた発光モジュールにおいて、今、例えば、図18中のAで示す点において波長ロックがかけられていたとする。そして、WDM周波数間隔W(100GHz)だけ異なる点Bへとロック点を移す場合を考える。このとき変化させるべき温度δTは、半導体レーザ16の発振波長の温度依存性が−13GHz/℃であることから、
となる。よって、半導体レーザ16の温度を7.7℃(δT)変えることにより、ロック点をB点に移すことができる。ここで、仮に、エタロン18の干渉光周波数の温度依存性がないとすれば、図18(a)に示すように、半導体レーザ16の発振周波数の温度依存性を示す直線Mとエタロン18の干渉光周波数を示す直線m0はB点で交差する。よって、ロック波長をシフトさせた場合であっても、シフト前の場合とほぼ同等のフィードバック特性を実現できることとなる。
【0121】
しかしながら、実際には、エタロン18の干渉光周波数に温度依存性がある、すなわち、図18(b)のように直線m-1、m0、m1に傾きがあるため、直線Mと直線m0は、B点では交差せず、B’点において交差することとなる。具体的には、エタロンの干渉光周波数の温度依存性が−1.5GHz/℃であるため、エタロン18のFSR間隔は、
となり、WDM周波数間隔(100GHz)とは異なる値となってしまう。この112GHzのFSR間隔を図18(b)中でF’で示した。
【0122】
そこで、発明者らは、以下の補正係数kを用いて、エタロン18を設計するようにした。すなわち、エタロン18(石英製)の厚さd1の第1の位置及び厚さd2の第2の位置の中点における厚さdを以下のように求めたのである。
【0123】
d=c/(2・n・k・δνWDM)…………式(6)
また、k(0<k<1)は、
k=1−(dν/dT)etalon/(dν/dT)LD
であることが好適である。
ここで、発明者の見積もりによれば、
(dν/dT)etalon=−1.5GHz/℃
(dν/dT)LD=−13GHz/℃
なので、
k=1−(−1.5/−13)=0.88
となる。よって、エタロン18の厚さdは、
d=1.04/0.88=1.18mm
であり、また、FSRは88.3GHzである。なお、この88.3GHzのFSRは、図18(c)のFで示す間隔に相当する。
【0124】
図18(c)においてロック点をA点からB点までシフトする場合、半導体レーザ16の温度を7.7℃変えることになるが、同時にエタロン18の温度も7.7℃だけ変化する。エタロン18の干渉光周波数の温度依存性が−1.5GHz/℃であるから、
となる。この変化分は、WDM周波数間隔(図18中のW)とほぼ等しいため、図18(c)に示すように、直線Mと直線m0はB点で交差するようになる。したがって、このB点において波長をロックすることにより、優れたフィードバック特性を実現できる。
【0125】
なお、以上の説明においては、例示的に、くさび型エタロン18の厚さd1の第1の位置及び厚さd2の第2の位置の中点における厚さdを上記の式(6)に基づいて求めるようにした。しかしながら、第1の位置での厚さd1を式(6)に基づいて決定するようにしてもよい。また、エタロン19を用いる場合は、上記の式(6)で求まる厚さdが厚さd1と厚さd2との平均値となるようにしても良く、また、第1の位置の厚さd1が上記式(6)で決まる厚さdと等しくなるようにしても良い。
【0126】
図19は、上記のアルゴリズムを実現できる例示的な回路である。光電変換素子20a、20bからの電流信号は、それぞれ電流電圧変換器101、102によって電圧信号V1、V2に変換される。この電圧信号V1、V2は、プリアンプ103a、103b、103c、103dによって増幅され、それぞれ電圧信号V3、V4、V5、V6を生成する。電圧信号V3、V4は差信号生成回路104に入力されて、ペルチェ素子34を駆動するために電流信号に変換される。電圧信号V5、V6は、和信号生成回路105に入力されて、半導体レーザ16を駆動するための電流信号に変換される。
【0127】
差信号生成回路104は、入力された電圧信号V3を抵抗R1の一端に受ける。抵抗R1の他端は、演算増幅器(OpAmp1)の負入力および抵抗R2の一端にそれぞれ接続される。抵抗R2の他端は演算増幅器(OpAmp1)の出力に接続されている。差信号生成回路104は、入力された電圧信号V4を抵抗R3の一端に受ける。抵抗R3の他端は、演算増幅器(OpAmp1)の正入力および抵抗R4の一端にそれぞれ接続される。抵抗R4の他端は、基準電位(接地)に接続されている。演算増幅器(OpAmp1)の出力には、R1、R2、R3、R4の抵抗が等しい時には、入力信号V3、V4の差を示す電圧が現れる。この差信号をペルチェ素子駆動回路106に入力し、ペルチェ素子34を駆動する。演算増幅器(OpAmp1)の出力を演算増幅器(OpAmp2)の正入力に加え、演算増幅器(OpAmp2)の出力をペルチェ素子駆動回路106の入力に加えることができる。演算増幅器(OpAmp2)負入力には、ロック波長にオフセットを加えることを可能にするためにオフセット調整用の電圧源VOFF1を接続すれば、ペルチェ素子34を好適に駆動できる。
【0128】
和信号生成回路105は、入力された電圧信号V5を抵抗R5の一端に受ける。抵抗R5の他端は、演算増幅器(OpAmp3)の負入力および抵抗R6の一端にそれぞれ接続される。抵抗R6の他端は演算増幅器(OpAmp3)の出力に接続されている。和信号生成回路105は、入力された電圧信号V6を抵抗R7の一端に受ける。抵抗R7の他端は、演算増幅器(OpAmp3)の負入力および抵抗R5、R6の一端にそれぞれ接続される。演算増幅器(OpAmp3)の正入力は、基準電位(接地)に接続されている。演算増幅器(OpAmp3)の出力には、R5、R6、R7の抵抗が等しい時には、入力信号V5、V6の和を示す電圧が現れる。この和信号を半導体レーザ16の駆動回路107に入力し、半導体レーザ16を駆動する。演算増幅器(OpAmp3)の出力を演算増幅器(OpAmp4)の正入力に加え、演算増幅器(OpAmp4)の出力を半導体レーザ16の駆動回路107の入力に加えることができる。演算増幅器(OpAmp4)の負入力には、オフセット調整用の電圧源VOFF2を接続すれば、半導体レーザ16を適切に駆動できる。
【0129】
図19に示された信号処理部22は、集積回路、および抵抗、キャパシタ等の受動素子を用いて小型に実現される。このため、これらの構成物は同一のハウジング内に収納されることもでき、ハウジング外に配置されることもできる。
【0130】
図20は、本発明をグレーティングファイバレーザモジュール1bに適用した実施の形態を示す。グレーティングファイバレーザモジュール1bは、回折格子15aが設けられた光ファイバ15と、光放出面17aおよび光反射面17bを有する半導体光増幅器17を備える。半導体光増幅器17は、光放出面17aは、光反射面17bの反射率より小さく、光放出面17aおよび光反射面17bの間に光の発生および増幅を行うことができる活性層を有する。半導体光増幅器17は、図3に示された半導体発光素子と類似の構造を備えることができる。
【0131】
グレーティングファイバレーザモジュール1bでは、光反射面17bと回折格子15aとが光共振器を構成する。光ファイバ15の一端15bは、半導体光増幅器17の光放出面17aと光学的に結合している。エタロン18は、半導体光増幅器17の光反射面17bと光学的に結合されている。光ファイバ15の一端15bは、レンズ化端部であることができる。光ファイバ15は、qまたは複数の位置決め部材23a、23b、23c、23dを含む位置決め手段によって、半導体光増幅器17に対して位置合わせされている。
【0132】
図20に採用されている半導体光増幅器17に対しても、図10に示された、光発生部61aおよび波長変更部61bを有する半導体レーザ27と同様の構造を適用することができる。この構造は、半導体光増幅器17においても、波長変更部の屈折率を電気的に変化させて、光共振器内の光学的な長さを調整することを可能にする。これによって、発光デバイスが発生する光の波長を制御することができる。
【0133】
以上の説明では、くさび型エタロン18及びエタロン19を例示したけれども、異なる位置において異なる厚さ(つまり光学的な厚さ)を有する形態であれば、これ以外の形態のエタロンも利用することができる。また、所定の光干渉特性を有する複数個のエタロンを組み合わせたエタロンデバイスを利用しても良い。
【0134】
なお、以上説明した光検出器20a、20bからの出力信号及びこれらの信号の差信号の実測値を例示する。すなわち、図21は、半導体レーザの温度をペルチェ素子により意図的に変化させたときに、光検出器20a、20bからの電流信号がどのように変化するかを測定した実測値の一例を示す特性図である。また、図22は、半導体レーザの温度変化とともに、差信号、すなわち図19に示す回路におけるOpAmp1の出力がどのように変化するかを測定した実測値の一例を示す特性図である。
【0135】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に発光モジュールによれば、発光デバイスの一端から取り出された光をエタロンデバイスを用いて分光するようにした。このエタロンデバイスの出力からの分光された複数の光の各々を光電変換し電気信号を生成した。この電気信号は光電変換された光の強度を示している。光信号が処理されて得られる電気信号は、発光デバイスの発光状態を反映している。これらの電気信号に基づいて発光デバイスを調整すれば、発光デバイスにおいて発生される光の波長を制御することができる。
【0136】
したがって、発光される光の波長を動作状態において調整可能な発光モジュールが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、半導体レーザモジュールの斜視図であり、その内部の様子が明らかになるように一部破断図になっている。
【図2】図2は、半導体レーザモジュール主要部を表し図1のI−I断面における断面図である。
【図3】図3は、分布帰還型(DFB)半導体レーザの模式図を示し、出射されるレーザ光の光軸方向に沿った一部破断を示している。
【図4】図4(a)は、エタロンの一例を示す斜視図である。図4(b)は、エタロンの他の一例を示す斜視図である。
【図5】図5(a)は、光電変換手段の正面図である。図5(b)は、図5(a)の光電変換素子を図4(a)のエタロンと共に用いる例を示す平面模式図である。図5(c)は、図5(a)の光電変換手段を図4(a)のエタロンと共に用いる例を示す側面模式図である。
【図6】図6(a)〜図6(c)は、エタロンの構成例を示す模式図である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、エタロンの構成例を示す模式図である。
【図8】図8(a)〜図8(c)は、搭載部材上に配置された半導体レーザ、レンズ、エタロンおよび光検出器を示す側面図である。
【図9】図9(a)〜図9(f)は、エタロンのフィルタ特性の特性図である。
【図10】図10は、光発生部および光導波路部を含む半導体レーザの模式図を示す。
【図11】図11(a)は、半導体レーザモジュールの光の流れを示した模式図である。図11(b)は、半導体レーザから出射された光の発振スペクトルの特性図である。図11(c)は、エタロンからの光の透過スペクトルの特性図である。図11(d)は、エタロンの透過スペクトルの特性図である。
【図12】図12(a)〜図12(d)は、光検出器の間隔をパラメータとして反射率30%のエタロンのフィルタ特性を示す特性図である。
【図13】図13(a)〜図13(d)は、光検出器の間隔をパラメータとして反射率40%のエタロンのフィルタ特性を示す特性図である。
【図14】図14(a)〜図14(d)は、光検出器の間隔をパラメータとして反射率50%のエタロンのフィルタ特性を示す特性図である。
【図15】図15(a)〜図15(d)は、光検出器の間隔をパラメータとして反射率60%のエタロンのフィルタ特性を示す特性図である。
【図16】図16は、エタロン18の反射率と光検出器の間隔との組み合わせのうち、好適な組み合わせを示すグラフである。
【図17】図17(a)〜(c)は、半導体レーザの発振スペクトルを示す模式図である。
【図18】図18(a)〜(c)は、半導体レーザ光の光周波数の温度依存性、及びくさび型エタロン18を透過する光の周波数の温度依存性の一例を示す模式図である。
【図19】図19は、波長調整のためのアルゴリズムを実現できる回路を例示的に示した回路図である。
【図20】図20は、グレーティングファイバレーザモジュール主要部を表し図1と同様なI−I断面に相当する断面図である。
【図21】図21は、半導体レーザの温度をペルチェ素子により変化させたときに、光検出器20a、20bからの電流信号がどのように変化するかを測定した実測値の一例を示す特性図である。
【図22】図22は、半導体レーザの温度をペルチェ素子により変化させたときに、図19に示す回路におけるOpAmp1の出力がどのように変化するかを測定した実測値の一例を示す特性図である。
【符号の説明】
1…半導体レーザモジュール、10…半導体レーザモジュール主要部、12…ハウジング、14…光ファイバ、15…グレーティング光ファイバ、16、27…半導体レーザ素子、17…半導体光増幅器、18、19…エタロン、20a、20b…半導体受光素子、21…レンズ、22…信号処理素子部、23…位置決め部材、25…アパーチャデバイス、24、26、28、30…搭載部材、32…レンズ保持部材、34…熱電子冷却器、38…レンズ保持部、40…光アイソレータ、42…フェルール、44…スリーブ、50…半導体基板、52…バッファ層、54…第1のクラッド層、56…第1のガイド層、58…活性層、60…第2のガイド層、61…埋め込み部、62…第2のクラッド層、64…コンタクト層、66…電極
Claims (15)
- 波長分割多重システムのための発光モジュールであって、
第1および第2の光反射部、並びに前記第1の光反射部および前記第2の光反射部の間に設けられた半導体発光素子部を有する発光デバイスと、
前記発光デバイスの前記第1の光反射部からの透過光を受けるように配置された第1および第2の光検出器と、
前記発光デバイスの前記第1の光反射部と前記第1の光検出器との間に位置する第1の厚さの第1の部分、および、前記発光デバイスの前記第1の光反射部と前記第2の光検出器との間に位置する第2の厚さの第2の部分を有するエタロンデバイスと、
前記発光デバイスと前記エタロンデバイスとの間に設けられた光導波手段と
を備え、
前記エタロンデバイスの第1の厚さは前記エタロンデバイスの第2の厚さと異なり、
前記エタロンデバイスは、前記第1の部分において前記第1の厚さを達成するように設けられた第1の面と前記第1の面に対向する第2の面とを有すると共に、前記第2の部分において前記第2の厚さを達成するように設けられた第3の面と前記第3の面に対向する第4の面とを有し、前記第1の部分の前記第1の面と前記第2の面との間隔は、前記第2の部分の前記第3の面と前記第4の面との間隔と異なり、前記第1の面と前記第2の面とは互いに平行であると共に、前記第3の面と前記第4の面とは互いに平行であり、
前記光導波手段は前記発光デバイスと前記エタロンデバイスとの間に設けられた光学レンズを含み、
前記エタロンデバイスの前記第1の面および前記第3の面に入射する光がコリメート光であり、
前記発光デバイスは、前記第1および第2の光反射部並びに前記半導体発光素子部を有する半導体レーザ素子である、発光モジュール。 - 波長分割多重システムのための発光モジュールであって、
第1および第2の光反射部、並びに前記第1の光反射部および前記第2の光反射部の間に設けられた半導体発光素子部を有する発光デバイスと、
前記発光デバイスの前記第1の光反射部からの透過光を受けるように配置された第1および第2の光検出器と、
前記発光デバイスの前記第1の光反射部と前記第1の光検出器との間に位置する第1の厚さの第1の部分、および、前記発光デバイスの前記第1の光反射部と前記第2の光検出器との間に位置する第2の厚さの第2の部分を有するエタロンデバイスと、
前記発光デバイスと前記エタロンデバイスとの間に設けられた光導波手段と
を備え、
前記光導波手段は前記発光デバイスと前記エタロンデバイスとの間に設けられた光学レンズを含み、
前記エタロンデバイスの前記第1の面および前記第3の面に入射する光がコリメート光であり、
前記発光デバイスは、前記第1および第2の光反射部並びに前記半導体発光素子部を有する半導体レーザ素子であり、
前記エタロンデバイスは、前記第1の部分において前記第1の厚さを達成するように設けられた第1の面と前記第1の面に対向する第2の面とを有すると共に、前記第2の部分において前記第2の厚さを達成するように設けられた第3の面と前記第3の面に対向する第4の面とを有し、前記エタロンデバイスにおいて、前記第1および第3の面は前記発光デバイスの前記第1の反射部からの透過光を受ける受光面に含まれ、前記第2および第4の面は前記受光面と対向する透過面に含まれ、
前記受光面は、前記受光面および前記透過面の間隔が前記エタロンデバイスの前記第1の部分から前記第2の部分へ向かう方向に広がるように、前記透過面に対して相対的に傾斜することにより、前記エタロンデバイスの前記第1の厚さが前記エタロンデバイスの前記第2の厚さと異なっている、発光モジュール。 - 前記エタロンデバイスは、前記エタロンデバイスの前記第1の部分から前記第2の部分へ向かう方向と直交する方向に関して、前記発光デバイスに対して相対的に傾斜されている、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
- 前記第1および第2の光検出器の各々はフォトダイオードであり、前記第1および第2の光検出器は前記エタロンデバイスに取り付けられている、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
- 前記第1および第2の光検出器の各々と、前記発光デバイスとの間に配置された複数の開口を有するアパーチャデバイスを更に備える、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発光モジュール。
- 前記光導波手段は、さらに、前記エタロンデバイスおよび前記第1および第2の光検出器の少なくともいずれかから前記光学レンズを介して前記発光デバイスに戻る戻り光を低減するための手段を備える、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
- 搭載面を有する搭載部材を更に備え、前記光学レンズは、前記搭載部材の前記搭載面に対面する設置面と、前記設置面に対向する上面とを有し、前記レンズの高さは、前記設置面と上面との間隔によって規定される、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
- 前記エタロンデバイスは、前記第1および第2の光検出器が配列されている方向に直交する方向に伸びる軸との成す角が85゜以下または95゜以上の範囲の入射光を受ける、請求項1から請求項7のいずれかに記載の発光モジュール。
- 前記第1および第2の光検出器からの信号に基づいて前記発光デバイスが発生する光の波長を変更するための光波長調整手段を更に備える、請求項1から請求項8のいずれかに記載の発光モジュール。
- 前記エタロンデバイスの透過率は、0.7以上0.9以下である、請求項1から請求項9のいずれかに記載の発光モジュール。
- 前記エタロンデバイスの前記受光面及び透過面の反射率は、それぞれ、30%以上60%以下の範囲にある、請求項2に記載の発光モジュール。
- 前記第1の光検出器と前記第2の光検出器との間隔は、前記エタロンデバイスの第1の部分において規定される第1の透過スペクトルと前記エタロンデバイスの第2の部分において規定される第2の透過スペクトルとの差スペクトルの零点における傾きの絶対値が200(%/nm)以上になるよう決定されている請求項2に記載の発光モジュール。
- 前記第1の光検出器と前記第2の光検出器との間隔L(mm)が、前記エタロンデバイスの反射率R(%)に対して、
−0.01×R+0.6≦L≦−0.01×R+0.8
及び、
0.2≦L
を満たす請求項11に記載の発光モジュール。 - 前記第1の光検出器および前記第2の光検出器の各々は、前記エタロンデバイスの前記受光面が前記透過面に対して相対的に傾斜している方向における第1の幅と、該方向と直交する方向における第2の幅とを有し、前記第1の幅が前記第2の幅よりも小さくなるように形成されている請求項2に記載の発光モジュール。
- 前記エタロンデバイスの所定の厚さdが、
d=c/(2・n・k・δνWDM)
ただし、
k=1−(dν/dT)etalon/(dν/dT)LD
(dν/dT)etalon:前記エタロンデバイスの厚さdの位置で干渉する光の
周波数の温度に対する変化率
(dν/dT)LD: 前記半導体発光素子部において発生される光の周波数の
温度に対する変化率
δνWDM:波長分割多重(WDM)周波数間隔
により決められている、請求項2に記載の発光モジュール。
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