JP3931244B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関(以下、エンジンという)の排気通路に設けられた触媒の早期活性化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、燃焼が行われているときの燃焼室壁面には消炎層が形成され、その消炎層に発生した未燃HCが排ガス中に含まれて排気されることが知られている。特に燃焼室の壁面温度が低い冷間始動時には、消炎層が厚いことから未燃HCの排出量が必然的に増加するが、この始動直後には、触媒の温度が未だ低くて活性化していないため、かなりの未燃HCが浄化されることなく大気中に排出されてしまうという問題がある。
【0003】
そこで、例えば特開平4−159428号公報に記載されているように、理論空燃比近傍の運転を行うエンジンにおいて、冷間始動時にバルブタイミング可変機構により排気弁の開弁タイミングを進角して、膨張行程途中の高温の排ガスを排出させて触媒の早期活性化を図る技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公報記載の技術では、排気弁の開弁時期を早めるとしても開弁時期の進角量には限界があり、そのときの排ガス温度では触媒を早期活性化させるのに十分でなかった。又、排気弁の開弁時期を早めることで排ガス中の未燃HCが多量に排気通路に排出されるのに対し、触媒が未燃HCの浄化能力を得るまで(ある活性温度に達するまで)の期間、排ガス特性が悪化するという問題も有している。
【0005】
本発明の目的は、触媒活性化前の未燃HCの排出量を抑制しながら、触媒を迅速に昇温させて早期活性化を実現し、未燃HC等の有害成分の排出を抑えることができる内燃機関を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、リーン運転を実行可能な内燃機関において、排気弁の開弁タイミングを変更可能なバルブタイミング可変手段を設けると共に、各気筒の燃焼室より排出される排ガスが干渉すると共に該排ガスを滞留させる形状に設定された排気干渉手段を内燃機関の燃焼室の近傍に設け、触媒の活性化を要するときに、前記排気干渉手段内での余剰O 2 と未燃HCとの反応を促進させるべく、昇温制御手段により内燃機関にリーン運転を実行させると共に、バルブタイミング可変手段を制御して、排気弁の開弁タイミングを進角するように構成した。よって、排気弁が通常のタイミングに比較して早期に開弁されることから、各気筒から膨張行程途中の高温高圧で、且つ未燃HCを多量に含んだ排ガスが強力なブローダウンを伴って排出され、排気干渉手段内での干渉及び滞留によって排ガス中及び排気干渉手段内に存在するリーン運転で生じた余剰O2との混合が促進されることになる。そして、排ガス中の未燃HCが余剰O2と反応して燃焼し、排ガスを速やかに昇温させる。
【0007】
又、請求項2の発明では、燃焼室内に直接燃料を噴射するように燃料噴射手段を設け、触媒の活性化を要するときに、分割噴射手段により、主噴射に加えて膨張行程で副噴射を実行するように構成した。よって、副噴射の燃料が未だ燃焼中で大半が未燃HCのまま排出されることから、より多量の未燃HCが余剰O2と反応する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内噴射型エンジンの制御装置に具体化した一実施例を説明する。
図1の概略構成図において、1は自動車用の筒内噴射型直列4気筒ガソリンエンジンであり、燃焼室や吸気装置等が筒内噴射専用に設計されている。エンジン1にはDOHC4弁式の動弁機構が採用されており、シリンダヘッド2の上部に設けられた吸気カムシャフト3a及び排気カムシャフト3bには、それぞれバルブタイミング可変機構4a,4bを介してタイミングプーリ5a,5bが接続されている。各タイミングプーリ5a,5bはタイミングベルト6を介してクランクシャフト7に連結され、クランクシャフト7の回転に伴ってタイミングプーリ5a,5bが回転駆動されると、バルブタイミング可変機構4a,4bと共にカムシャフト3a,3bが回転して、吸気弁8a及び排気弁8bを開閉駆動するようになっている。
【0009】
バルブタイミング可変機構4a,4bは、タイミングプーリ5a,5bに設けたハウジング内にベーンロータを回動可能に設け、そのベーンロータにカムシャフト3a,3bを連結して構成されている。この構成は、例えば特開平9−60508号公報等で公知のため詳細は説明しないが、ベーンロータに油圧を作用させて任意の方向に回動させ、タイミングプーリ5a,5bに対するカムシャフト3a,3bの位相、即ち、吸気弁8a及び排気弁8bの開閉タイミングを個別に調整し得るようになっている。本実施例では、排気側のバルブタイミング可変機構4bがバルブタイミング可変手段として機能する。
【0010】
シリンダヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ9と共に燃料噴射手段としての電磁式の燃料噴射弁10が取り付けられており、図示しない燃料ポンプから供給された高圧燃料が、燃料噴射弁10より燃焼室11内に直接噴射されるようになっている。シリンダヘッド2には、両カムシャフト3a,3b間を抜けるようにして略直立方向に吸気ポート12が形成され、エアクリーナ13を介して導入された吸入空気は、吸気弁3aの開弁に伴ってスロットル弁14、サージタンク15、吸気マニホールド16、吸気ポート12を経て燃焼室11内に導入されるようになっている。一方、排気ポート17については通常のエンジンと同様に略水平方向に形成されており、燃焼後の排ガスが排気弁8bの開弁に伴って、排気ポート17、反応型排気マニホールド18、排気通路19、触媒コンバータ20、図示しない消音器を経て大気中に排出されるようになっている。
【0011】
ここで、反応型排気マニホールド18は、図5に示されるようにモナカ状の形状をしており、各気筒の燃焼室11より排出される排ガスを干渉により滞留させて積極的に混合させるように、その形状(内部容積や各気筒の集合状態等)が設定されており、本実施例では、この反応型排気マニホールド18が排気干渉手段として機能する。又、触媒コンバータ20は、リーン空燃比下でNOxを浄化する上流側のリーンNOx触媒20a、及び理論空燃比下でCO、HC、NOxを浄化する下流側の三元触媒20bから構成され、リーンNOx触媒20aは、三元触媒20bと同様に理論空燃比下でのCO、HC、NOx浄化の機能を兼ね備えており、特に後述する昇温制御の際には、この上流側のリーンNOx触媒20aが主に昇温されて未燃HCの浄化作用を奏する。
【0012】
車室内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM,BURAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えたECU(エンジン制御ユニット)31が設置されており、エンジン1の総合的な制御を行う。ECU31の入力側には、エンジン1のスロットル開度θTHを検出するスロットルセンサ32、所定クランク角毎にクランク角信号を出力するクランク角センサ33、冷却水温WTを検出する水温センサ34、触媒コンバータ20の直前の排気温度AEXを検出する高温センサ35等の各種センサ類が接続されている。又、出力側には、前記した点火プラグ9、燃料噴射弁10、吸気側及び排気側のバルブタイミング可変機構4a,4bに供給する作動油を制御するオイルコントロールバルブ(以下、OCVという)36が接続されている。ECU31は、各センサからの検出情報に基づいて、点火時期、燃料噴射制御の内容(燃料噴射モード)、燃料噴射時間、バルブタイミング可変機構4a,4bの進角量等を決定し、点火プラグ9、燃料噴射弁10、OCV36を駆動制御する。
【0013】
次に、以上のように構成された筒内噴射型エンジンの燃料噴射とバルブタイミングに関する制御の概要を説明する。
燃料噴射モードは、まず、エンジン1のスロットル開度θTH及びエンジン回転速度Ne(クランク角信号より算出する)からエンジン負荷を表す目標平均有効圧Peを求め、その目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとから予め設定されたマップに従って決定する。マップの図示はしないが、目標平均有効圧Pe及びエンジン回転速度Neが低い領域では圧縮行程噴射リーンモードに、それより目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neが共に高くなるに従って、吸気行程噴射リーンモード、F/Bモード、O/Lモードの順に切換えられる。圧縮行程噴射リーンモードは、圧縮行程で燃料噴射してリーン域(実施例では、A/F25〜40程度)で空燃比を制御する運転モード、この圧縮行程噴射リーンモード以外は吸気行程で燃料噴射する運転モードであって、吸気行程噴射リーンモードではリーン域(実施例では、A/F20〜23程度)で、S−F/Bモードでは理論空燃比で、O/Lモードではリッチ域で空燃比を制御する運転モードを示している。
【0014】
例えば、アイドル運転時や低速走行時のようにエンジン1が低負荷域にあるときには、燃料噴射モードは圧縮行程噴射リーンモードとされて、圧縮行程において燃料噴射が実施される。一方、中高速走行時のようにエンジン1が中高負荷域にあるときには、燃料噴射モードは吸気行程噴射モード(吸気行程噴射リーンモード、S−F/Bモード、O/Lモード)とされて、吸気行程において燃料噴射が実施される。
【0015】
そして、それぞれの燃料噴射モードにおいて、目標平均有効圧Pe及びエンジン回転速度Neより目標A/F(目標空燃比)を求め、その目標A/Fから決定した燃料噴射時間に基づいて、図示しない燃料噴射制御ルーチンにて燃料噴射弁10を制御する。
バルブタイミングの進角量は、エンジン回転速度Neと目標平均有効圧Peとから、予め設定された吸気用及び排気用のマップに従って決定する。この処理は図示しないバルブタイミング制御ルーチンにて行われ、OCV36によりバルブタイミング可変機構4a,4bに供給する作動油が調整されて、実際のバルブタイミングの進角量がマップから得た値に制御される。この制御により、エンジン1の運転状態に拘わらず吸気側と排気側との間のオーバラップが常に適切な値に保たれて、吸気効率の向上等が図られる。
【0016】
ところで、周知のように、リーンNOx触媒20aや三元触媒20bが活性化して有害成分の浄化作用を奏するには、排ガスによる加熱で活性下限温度(触媒が活性化する温度の下限、例えば200℃)以上に保持する必要がある。従って、冷間始動時のように未だ排気温度が上昇せずに触媒20a,20bの昇温が望めない場合、及び走行中であっても、上記した圧縮行程噴射リーンモード時のように発熱量が少ない超リーン運転によって排気温度が低下して触媒20a,20bが冷却された場合には、触媒温度が活性下限温度を下回ってしまう事態が生じ、以上の運転状況で特に発生する未燃HCに対して浄化作用を発揮しなくなってしまう。
【0017】
そこで、本実施例の制御装置は、このような場合を想定して図2の始動時昇温制御ルーチン、及び図3の走行時昇温制御ルーチンを実行し、積極的に触媒の加熱を図っている。
図2の始動時昇温制御ルーチンは機関始動時に所定周期で実行される。まず、ECU31はステップS2でエンジン1の始動が完了したか否かを判定し、始動が完了してYES(肯定)の判定を下すとステップS4に移行する。この始動直後は比較的燃焼が安定し難いが、燃料噴射制御ルーチンでは燃費節減のために可能な限りリーン側の目標空燃比が設定されて、吸気行程噴射リーンモードや圧縮行程噴射リーンモードでリーン運転が実行される。
【0018】
ステップS4に移行すると、ECU31は水温センサ34にて検出された冷却水温WTが触媒活性推定水温WT0未満か否かを判定する。触媒活性推定水温WT0は、前記した活性下限温度に対応して試験結果から設定した冷却水温であって、冷却水温WTが触媒活性推定水温WT0未満のときには、未だ触媒温度が活性下限温度に達していないと推定できる。この場合、ステップS4でYESの判定を下してステップS6に移行し、2段噴射処理を実行する。
【0019】
2段噴射処理は、吸気行程又は圧縮行程(特に膨張行程中期又はそれ以降)で主噴射を、続く膨張行程で副噴射を実行する処理であり、主噴射の燃料が主に膨張仕事に費やされるのに対し、副噴射の燃料は主噴射の燃焼によって生じた高温雰囲気中で着火・燃焼して、排ガスの昇温に消費される。この2段噴射処理の詳細については、例えば、特開平8−100638号公報や特開平10−122015号公報を参照されたい。尚、前述のように実際の燃料噴射制御は燃料噴射制御ルーチンで実行されるため、ステップS6では、燃料噴射制御ルーチンの制御内容を通常の噴射処理から2段噴射処理に切換えるための処理が行われる。
【0020】
その後、ECU31はステップS8で排気弁進角処理を実行して、このルーチンを終了する。即ち、OCV36により排気側のバルブタイミング可変機構4bを駆動制御して、排気弁8bの開閉タイミングを進角側に所定量補正する。その結果、前記したマップに基づく通常のバルブタイミング制御に比較して排気弁8bが早期に開弁され、膨張行程途中の高温高圧で、且つ未燃HCを多量に含んだ排ガスがそのまま燃焼室11より排出される。又、前記のように2段噴射の副噴射は膨張行程で行われるため、その燃料の大半は未燃HCとして排出されると共に、排気時に燃焼を継続させていることから排ガスの昇圧及び昇温に寄与することになる。尚、実際のバルブタイミング制御はバルブタイミング制御ルーチンで実行されるため、ステップS8では、マップに基づいて設定した排気弁8bの進角量を進角側に補正する処理が行われる。
【0021】
周知のように、未燃HCの排出量は排気弁8bの開弁期間中の前期と後期に大きなピークを形成し、開弁期間中のそれ以外の時期では、この始動直後においてもリーン運転が実行されていることから、基本的に排ガス中及び反応型排気マニホールド18内には余剰O2が存在する。そして、排気弁8bの早期開弁による高温高圧の排ガスで強力なブローダウンが生じると共に、反応型排気マニホールド18内では各気筒の排ガスが相互に干渉して滞留しながら渦流れや衝突等が強められて混合が更に促進され、排ガス中の未燃HCは余剰O2と反応して燃焼する。
【0022】
その後、エンジン1の運転継続に伴って冷却水温WTが次第に上昇して触媒活性推定水温WT0に達すると、ステップS4でNO(否定)の判定を下して、この始動時昇温制御ルーチンを終了する。
一方、図3の走行時昇温制御ルーチンは車両の走行中に所定周期で実行される。まず、ECU31はステップS12で高温センサ35にて検出された排気温度AEXに基づいてリーンNOx触媒の温度Aを推定する。詳しくは、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとに応じて温度差マップが予め設定されており、そのマップに従って排気温度AEXより触媒温度Aを推定する。
【0023】
次いで、ステップS14で推定した触媒温度Aが前記した活性下限温度A0未満であるか否かを判定し、判定がYESの場合にはステップS16に移行する。そして、ステップS16で前記ステップS6と同様に2段噴射処理を、ステップS18でステップS8と同様に排気弁進角処理を実行する。
触媒温度Aの低下原因は圧縮行程噴射リーンモードによる超リーン運転にあるため、前記した始動時と同じく排ガス中には余剰O2が存在している。そして、始動時の説明と同様に、排気弁8bの早期開弁により排ガス中の未燃HCが増加すると共に、高温高圧の排ガスのブローダウンによって反応型排気マニホールド18内での混合が促進され、排ガス中の未燃HCは余剰O2と反応して燃焼する。
【0024】
そして、このステップS16及びステップS18の処理によって触媒温度Aが次第に上昇して活性下限温度A0に達すると、ステップS14でNOの判定を下して、この走行時昇温制御ルーチンを終了する。
尚、本実施例では、始動時昇温制御ルーチンと走行時昇温制御ルーチンを実行するときのECU31が、分割噴射手段及び昇温制御手段として機能する。
【0025】
以上のように、従来技術で述べた公報記載の内燃機関が、排気弁を進角化して単に膨張行程途中の排ガスの熱で触媒を加熱するに過ぎないのに対し、本実施例の内燃機関では、排気弁8bの進角化によって増加した未燃HCをリーン運転によって生じた余剰O2を利用して燃焼させることにより、排気温度を昇温させている。加えて、2段噴射の副噴射を実施することで燃焼に供される未燃HCがより増加する上に、反応型マニホールド18内で各気筒の排ガスを滞留させて混合を促進することで、未燃HCと余剰O2とが無駄なく反応する。
【0026】
その結果、リーンNOx触媒20aを迅速に昇温して早期活性化し、その浄化作用を速やかに発揮させて、未燃HC等の有害成分の排出を未然に防止することができる。又、上流側のリーンNOx触媒20aほどではないものの、下流側の三元触媒20bも当然ながら加熱されて活性化が早められるため、浄化作用をより確実なものとすることができる。しかも、余剰O2との燃焼によりリーンNOx触媒20aに達する未燃HCが減少することから、リーンNOx触媒20aが活性化する以前の僅かな期間においても、未燃HCの排出量を激減することができる。
【0027】
図4は、冷間始動後に所定の走行パターンで走行したときの触媒温度及び触媒下流側の未燃HC排出量を測定した試験結果を示すタイムチャートであり、本実施例のエンジン1を実線で、通常のマルチポイントインジェクション(MPI)式エンジンを一点鎖線で示している。この図から明らかなように、本実施例のエンジン1では始動直後より触媒温度が急激に上昇し、その結果、未燃HCの排出量を極めて少量に抑制できることがわかる。尚、本実施例のエンジン1の未燃HCが始動直後に一時増加しているのは、2段噴射処理の副噴射によるものであり、2段噴射処理の開始タイミングや副噴射量を加減することで、この期間の未燃HCも更に低減可能である。
【0028】
又、前記リーンNOx触媒20aとして所謂吸蔵型NOx触媒を用いた場合、周知のように、燃料中のS成分(硫黄成分)で次第に吸着されてしまうSOx(硫黄酸化物)を定期的に除去して、浄化能力を回復させている。このときには空燃比をリッチ化させると共に、触媒を600〜700℃程度まで加熱させる必要があるが、本実施例の内燃機関の制御装置を利用して排ガスを昇温させれば、容易に目的温度まで加熱させることができる。
【0029】
以上で実施例の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施例に限定されるものではない。例えば、上記実施例ではリーンNOx触媒20aの不活性を、始動時には冷却水温WTに基づいて、走行時には排気温度AEXより推定した触媒温度Aに基づいて判別したが、必ずしもこれらの条件に基づく必要はない。例えば、始動時には触媒温度Aが活性下限温度A0未満であることを条件として、走行時には圧縮行程リーンモードが所定時間以上継続して実行されたことを条件として、リーンNOx触媒20aが不活性であると判定してもよい。
【0030】
又、上記実施例では、燃焼室11内に直接燃料を噴射し、且つ膨張行程で副噴射を行う2段噴射処理機能を備えた筒内噴射型エンジン1用の制御装置として具体化したが、本発明の制御装置の対象はこれに限定されず、例えば、反応型排気マニホールド18を備えると共に、目標空燃比をリーン側に設定してリーン運転を行うリーンバーンエンジンを対象とした制御装置に具体化してもよい。この場合でも、リーン運転の余剰O2を利用して、排気弁8bの早期開弁により排出された未燃HCを反応型排気マニホールド18内で無駄なく燃焼させて、触媒を早期に活性化することができる。
【0031】
更に、上記実施例では、排気側のカムシャフト3bの位相をバルブタイミング可変機構4bにより変更し、これにより排気弁8bの開閉タイミングを調整した。よって、カムシャフト3bの作動角(=排気弁8bの開弁期間)は固定のままであったが、要は排気弁8bの開弁タイミングを進角側に変更可能でさえあれば、バルブタイミング可変機構4bの原理はこれに限定されるものではない。例えば、排気側のカムシャフト3bに作動角が異なる複数のカムを設けて、ステップS8又はステップS18の処理では、作動角が広いカムを排気弁8bに作用させることで、開弁期間を進角側に向けて拡大するように構成してもよい。又、吸気側のバルブタイミング可変機構4aは必ずしも必要でなく、これを省略すると共に、オーバラップの最適制御のための吸気側及び排気側のバルブタイミング制御を廃止してもよい。
【0032】
上記実施例では、排気干渉手段として反応型排気マニホールド18を設けたが、例えば、図6及び図7に示すように排気マニホールド43の直下にフロント触媒(ウォームアップ触媒等)41を配置した場合には、そのフロント触媒41と排気マニホールド43との間に排気干渉手段として容積拡張部42を設けてもよい。この場合でも、本実施例と同様に容積拡張部42内で排ガスを滞留させて積極的に混合させることができ、しかも、容積拡張部42内での燃焼による熱エネルギーがフロント触媒41の昇温に直接消費されるため、更なる昇温効果を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明の内燃機関によれば、排気弁の開弁タイミングを進角することにより、各気筒からの膨張行程途中の高温高圧で、且つ未燃HCを多量に含んだ排ガスを排気干渉手段内で干渉及び滞留させて混合を促進し、その未燃HCをリーン運転で生じた余剰O2と反応させて燃焼させ、もって、排ガスを速やかに昇温させて触媒の早期活性化を実現することができる。
【0034】
又、請求項2の発明の内燃機関によれば請求項1に加えて、膨張行程で副噴射を実施することで、より多量の未燃HCを余剰O2と反応させることができ、排ガスを一層速やかに昇温させて触媒の早期活性化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の内燃機関の制御装置を示す全体構成図である。
【図2】ECUが実行する始動時昇温制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】ECUが実行する走行時昇温制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】実施例のエンジンとMPI式エンジンの触媒温度及び未燃HC排出量の推移を示すタイムチャートである。
【図5】反応型排気マニホールドを示す正面図である。
【図6】排気干渉手段の別の実施形態を示す正面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
4b バルブタイミング可変機構(バルブタイミング可変手段)
8b 排気弁
10 燃料噴射弁(燃料噴射手段)
11 燃焼室
18 反応型排気マニホールド(排気干渉手段)
19 排気通路
20a リーンNOx触媒
20b 三元触媒
31 ECU(分割噴射手段、昇温制御手段)
41 フロント触媒
42 容積拡張部(排気干渉手段)

Claims (2)

  1. 燃料噴射手段の噴射量を制御して理論空燃比よりリーン側に目標空燃比を設定したリーン運転を実行可能な内燃機関において、
    前記内燃機関の排気弁の開弁タイミングを変更可能なバルブタイミング可変手段と、
    前記内燃機関の燃焼室の近傍に設けられて、各気筒の前記燃焼室より排出される排ガスが干渉すると共に該排ガスを滞留させる形状に設定された排気干渉手段と、
    前記内燃機関の排気通路に設けられた触媒の活性化を要するときに、前記排気干渉手段内での余剰O 2 と未燃HCとの反応を促進させるべく、前記内燃機関にリーン運転を実行させると共に、前記バルブタイミング可変手段により排気弁の開弁タイミングを進角する昇温制御手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記燃料噴射手段は、燃焼室内に直接燃料を噴射するものであり、該燃料噴射手段による燃料噴射を、吸気行程又は圧縮行程のいずれか一方の主噴射と、続く膨張行程の副噴射とに分割して実行する分割噴射手段を備え、前記昇温制御手段は、内燃機関の排気通路に設けられた触媒の活性化を要するときに、前記バルブタイミング可変手段により排気弁の開弁タイミングを進角すると共に、前記分割噴射手段により燃料噴射を分割して実行するものであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
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