JP3930951B2 - フィルム形成方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム形成方法および装置に係り、特に、インフレーション成形したフィルムの生産運転を短時間で容易に開始することができるフィルム形成方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、熱可塑性樹脂などからなる原料樹脂を押出機の加熱シリンダ中で溶融してスクリューによりダイから押し出しこれを吹膨して2軸方向に延伸させるというインフレーション成形によりチューブ状のフィルムを連続して形成するとともに、このチューブ状のフィルムを少なくとも一方が回転駆動される1対のロールからなるピンチロールにより2つ折り状態で引き取り、その後、巻取りロールに巻き取るフィルム形成方法および装置が知られている。
【0003】
図6は、この種の従来からあるフィルム形成方法を用いたフィルム形成装置の一例を示すものであり、従来のフィルム形成装置1においては、押出機2の上面に取着されたホッパ3から押出機2の加熱シリンダ4の内部へ供給された原料樹脂Rは、この加熱シリンダ4の内部で溶融され、駆動源たるスクリューモータ5の駆動力をもって回転駆動されるスクリュー6により加熱シリンダ4の内部を搬送されて、加熱シリンダ4の先端部に配設されたヘッド部7およびジョイント部8を通ってダイ9の樹脂吐出口10よりチューブ状にして押し出される。
【0004】
そして、ダイ9から押し出された溶融された原料樹脂Rは、コンプレッサ11から樹脂吐出口10の内側に設けられた拡張媒体吐出口12を介して内部に供給されるエアなどの拡張媒体によって吹膨されて2軸方向に延伸されるとともに、冷却ブロア13から分岐管14を介して環状に形成されたエアリング15に供給されるエアなどの冷却媒体により冷却されて薄膜のチューブ状のフィルムFとされる。前記冷却ブロア13、分岐管14およびエアリング15により、冷却手段16が構成されている。その後、チューブ状のフィルムFは、安定板17により規制されて、1対のロール18a,18aからなるピンチロール18により挟持するようにして引き取ることにより扁平化されて2つ折り状態とされる。このピンチロール18は、ピンチロールモータ19により少なくとも何れか一方のロール18aが回転駆動可能とされており、ピンチロールモータ19の回転速度を変化させることにより扁平化されたフィルムFの引取速度を変更することができるようになっている。
【0005】
前記ピンチロール18により引き取られた扁平化されたフィルムFは、所定のフィルム走行経路に沿って配設された図示しない複数のガイドロールにより案内されて巻取りロール20にロール状に巻き取られる。
【0006】
このような構成のフィルム形成装置1を用いて所定のフィルムFを形成する場合には、まず、準備運転が行われる。そして、準備運転において、熟練した作業者の経験および勘によって、少なくとも押出機2のスクリュー6の回転数、冷却手段16の冷却ブロア13の出力回転数およびピンチロール18によるフィルムFの引き取り速度が所定のフィルムFを得るように調整された後、所定のフィルムFを生産するための生産運転が開始される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のフィルム形成装置1においては、準備運転における少なくとも押出機2のスクリュー6の回転数、冷却手段16の冷却ブロア13の出力回転数およびピンチロール18によるフィルムFの引き取り速度の調整が作業者の経験および勘にゆだねられており、例え熟練した作業者であっても、幸運に恵まれた極まれな場合を除いて、準備運転から生産運転へ移行するまでに多大な労力と時間とを必要とし、熟練者ともいえども短時間で生産を立ち上げるのは困難で、ましてや初心者などの未熟練者には非常に困難であるという問題点があった。
【0008】
そこで、インフレーション成形したフィルムの生産運転を短時間で容易に開始することができるフィルム形成方法および装置が望まれている。
【0009】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、インフレーション成形したフィルムの生産運転を短時間で容易に開始することができるフィルム形成方法および装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため、本発明者らは、インフレーション成形したフィルムの生産運転を短時間で容易に開始することができるフィルム形成方法および装置を得るべく鋭意研究を行った結果、装置の運転状態を左右する各種のパラメータのうち、少なくとも溶融状態の原料樹脂を搬送する速度、2軸延伸したチューブ状のフィルムを冷却する速度および冷却したチューブ状のフィルムを扁平化して引き取る引き取り速度についての準備運転から生産運転へ移行する際の適正な運転条件の経時変化を経時変化データとして予め記憶し、この経時変化データに基づいて運転状態を制御することにより、インフレーション成形したフィルムの生産運転を短時間で容易に開始することができることを見出し、本発明を完成したものである。
【0011】
すなわち、特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明のフィルム形成方法の特徴は、少なくとも溶融状態の原料樹脂を搬送する速度、チューブ状のフィルムを冷却する速度および冷却したチューブ状のフィルムを扁平化して引き取る引き取り速度についての準備運転から生産運転に移行する際のスタートレベルから運転レベルまでの上昇と時間との関係が同時刻に運転レベルまで上昇するように形成された適正な運転条件の経時変化を経時変化データとして予め記憶し、この経時変化データに基づいて準備運転から生産運転に移行する際の運転状態を自動的に制御する点にある。そして、このような構成を採用したことにより、フィルムの過去の生産時の準備運転から生産運転に至る適正な運転条件を自動的に再現することができ、その結果、インフレーション成形したフィルムの生産運転を短時間で容易に開始することができる。
【0012】
また、特許請求の範囲の請求項2に記載の本発明のフィルム形成装置の特徴は、少なくとも押出機のスクリューの回転数、冷却手段の冷却ブロアの出力回転数およびピンチロールによるフィルムの引き取り速度についての準備運転から生産運転へ移行する際のスタートレベルから運転レベルまでの上昇と時間との関係が同時刻に運転レベルまで上昇するように形成された適正な運転条件の経時変化を経時変化データとして予め記憶したデータ記憶部と、データ記憶部に記憶した経時変化データに基づいて準備運転から生産運転に移行する際の少なくとも押出機のスクリューの回転数、冷却手段の冷却ブロアの出力回転数およびピンチロールによるフィルムの引き取り速度を自動的に制御する運転状態制御手段とを有する点にある。そして、このような構成を採用したことにより、請求項1に記載のフィルム形成方法、すなわち、少なくとも溶融状態の原料樹脂を搬送する速度、チューブ状のフィルムを冷却する速度および冷却したチューブ状のフィルムを扁平化して引き取る引き取り速度についての準備運転から生産運転に移行する際のスタートレベルから運転レベルまでの上昇と時間との関係が同時刻に運転レベルまで上昇するように形成された適正な運転条件の経時変化を経時変化データとして予め記憶し、この経時変化データに基づいて準備運転から生産運転に移行する際の運転状態を自動的に制御することができ、これにより、フィルムの過去の生産時の準備運転から生産運転に至る適正な運転条件を自動的に再現することができ、その結果、インフレーション成形したフィルムの生産運転を短時間で容易に開始することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
【0014】
図1および図2は本発明に係るフィルム形成方法を用いた本発明に係るフィルム形成装置の実施形態の一例を示すものであり、図1は要部の概略構成図であり、図2は運転状態制御手段の構成を示すブロック図である。なお、前述した従来のものと同一乃至相当する構成については図面中に同一の符号を付して説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態のフィルム成形装置25は、押出機2を有しており、この押出機2には、原料樹脂Rを溶融するための加熱シリンダ4が配設されている。この加熱シリンダ4の内部には、原料樹脂Rを搬送するためのスクリュー6が配設されており、スクリュー6は、図1において右方に配設された駆動源たるスクリューモータ5の駆動力をもって回転駆動可能とされている。つまり、スクリューモータ5の駆動力をもってスクリュー6を回転駆動することにより、原料樹脂Rは図1において右方から左方に向かって所望の速度で搬送されるとともに、原料樹脂Rは搬送の途中で加熱シリンダ4により所定温度に加熱されて溶融状態とされ、溶融されて液体状となった原料樹脂Rは、加熱シリンダ4の先端部から押し出されるようにされている。そして、スクリューモータ5は後述する運転状態制御手段26に電気的に接続されており、運転状態制御手段26から送出される制御指令に基づいて運転状態が制御されるようになっている。また、加熱シリンダ4の図1において右方に示す後端部近傍の上面には、原料樹脂Rを加熱シリンダ4の内部に供給するための原料樹脂供給手段としてのホッパ3が取着されている。
【0016】
前記押出機2の加熱シリンダ4の先端部には、溶融状態とされた原料樹脂Rを上方に向けて案内するためのヘッド部7が配設されており、ヘッド部7の上部には、ジョイント部8を介してダイ9が配設されている。このダイ9には、溶融状態にされた原料樹脂Rをチューブ状にして押し出すための平面略円環状に形成された樹脂吐出口10が設けられている。また、ダイ9には、拡張媒体吐出口12が樹脂吐出口10の内側に設けられている。この拡張媒体吐出口12は、コンプレッサ11から供給された拡張媒体としてのエアを樹脂吐出口10からチューブ状にして吐出された溶融状態の原料樹脂Rの内部に吐出して2軸方向に延伸し、所定のサイズの薄膜のチューブ状のフィルムFとするためのものである。
【0017】
前記ダイ9の上方には、エアなどの冷却媒体をチューブ状のフィルムFの外周面に向かって吐出してチューブ状のフィルムFを冷却するための平面略環状に形成されたエアリング15が配設されており、エアなどの冷却媒体は、冷却ブロア13から分岐管14を介してエアリング15に供給されるようになっている。
【0018】
前記冷却ブロア13、分岐管14およびエアリング15により、本実施形態の冷却手段16が構成されている。
【0019】
また、前記冷却ブロア13は後述する運転状態制御手段26に電気的に接続されており、運転状態制御手段26から送出される制御指令に基づいて運転状態が制御されるようになっている。
【0020】
前記ダイ9のさらに上方には、安定板17が配設されており、その上方には、1対のロール18a,18aからなるピンチロール18が配設されている。このピンチロール18は、冷却されて薄膜のチューブ状とされたフィルムFを挟持するようにして扁平化して2つ折り状態で引き取るためのものであり、1対のロール18a,18aのうちの少なくとも一方のロール18aがピンチロールモータ19により回転駆動可能とされており、ピンチロールモータ19の回転速度を変化させることにより、ピンチロール18の回転速度を変化させてフィルムFの引取速度を制御することができるようになっている。このピンチロールモータ19は、後述する運転状態制御手段26に電気的に接続されており、運転状態制御手段26から送出される制御指令に基づいて運転状態が制御されるようになっている。
【0021】
そして、前記ピンチロール18により引き取られた扁平化されたフィルムFは、フィルム走行経路に沿って配設された図示しないガイドロールにより案内されて巻取りロール20にロール状に巻き取られるようになされている。
【0022】
前記運転状態制御手段26は、図2に示すように、少なくともCPU27と、適宜な容量のROM、RAMなどにより形成されたメモリ28と、少なくとも前記スクリューモータ5の回転速度、冷却ブロア13の出力回転数およびピンチロールモータ19の回転速度をそれぞれ独立的に駆動するためのコントローラ29とを有している。
【0023】
前記メモリ28には、過去の生産実績、実験、シュミレーションなどにより得られた準備運転から生産運転へ移行する際の適正な運転条件の種々の経時変化データが原料樹脂の種類や生産するフィルムFのサイズなど毎に記憶されたデータ記憶部30が設けられている。そして、本実施形態におけるデータ記憶部30には、少なくとも、後に詳しく述べる押出機2のスクリュー5の回転数、冷却手段16の冷却ブロア13の出力回転数およびピンチロール18によるフィルムの引き取り速度の経時変化データが記憶されている。
【0024】
また、前記メモリ28には、図示しない入力機器から入力された生産するフィルムの原料樹脂の種類、幅、厚さなどに基づいて、前記データ記憶部30に記憶された種々の経時変化データから、生産するフィルムFに対応した経時変化データを選択するプログラムなどもなども記憶されている。
【0025】
つぎに、前述した構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0026】
図3はスクリューの回転数の経時変化データの一例を示す説明図であり、図4は冷却ブロアの出力回転数の経時変化データの一例を示す説明図であり、図5はピンチロールの経時変化データの一例を示す説明図である。
【0027】
本実施形態のフィルム形成装置25によってフィルムFを形成する際には、フィルムFの生産を開始する前に、図示しないキーボード、タッチパネルなどからなる入力機器から、生産するフィルムFの原料樹脂の種類を示す原料コード、幅、厚さなどを入力する。すると、運転状態制御手段26は、入力された生産するフィルムFの原料樹脂の種類、幅、厚さなどに基づいて、データ記憶部30に記憶された種々の経時変化データから、生産するフィルムFに対応する少なくとも、押出機2のスクリュー5の回転数(スクリューモータ5の回転数)、冷却手段16の冷却ブロア13の出力回転数およびピンチロール18によるフィルムの引き取り速度(ピンチロールモータ19の回転数)の経時変化データが選択される。
【0028】
すなわち、本実施形態においては、少なくとも、押出機2のスクリュー5の回転数、冷却手段16の冷却ブロア13の出力回転数およびピンチロール18によるフィルムの引き取り速度が自動的に制御される。
【0029】
つぎに、本実施形態のフィルム形成装置25を稼動して準備運転を開始すると、手動あるいは自動により、押出機2のスクリュー5の回転数(スクリューモータ5の回転数)、冷却手段16の冷却ブロア13の出力回転数およびピンチロール18によるフィルムの引き取り速度(ピンチロールモータ19の回転数)の押出機2のスクリュー5の回転数の各パラメータが、図3から図5に示すように、スタートレベルTAに到達するようにそれぞれ任意の時間ts,tb、tpで上昇させられ保持される。そして、各パラメータがすべてスタートレベルTAに到達すると、スタートレベルTAから運転レベルTBへの自動運転が行われる。
【0030】
具体的に説明すると、押出機2の上面に取着されたホッパ3から押出機2の加熱シリンダ4の内部へ供給された原料樹脂Rは、この加熱シリンダ4の内部で溶融され、スクリュモータ5の駆動力をもって回転駆動されるスクリュー6により加熱シリンダ4の内部を搬送されて、加熱シリンダ4の先端部に配設されたヘッド部7およびジョイント部8を通ってダイ9の樹脂吐出口10よりチューブ状にして押し出される。
【0031】
この時、スクリュー6の回転数は、手動あるいは自動により、図3に示すように、運転開始から所定時間ts経過した時点でスタートレベルTA、例えば25RPMに到達するように上昇させられて保持される。
【0032】
そして、ダイ9から押し出された溶融された原料樹脂Rは、コンプレッサ11から樹脂吐出口10の内側に設けられたエア吐出口12を介して内部に供給されるエアなどによって吹膨されて2軸方向に延伸されるとともに、冷却ブロア13から分岐管14を介して環状に形成されたエアリング15に供給されるエアなどの冷却媒体により冷却されて薄膜のチューブ状のフィルムFとされる。
【0033】
この時、冷却ブロア13の出力回転数は、手動あるいは自動により、運転開始から所定時間tb経過した時点でスタートレベルTA、例えば最大出力の15%に到達するように上昇させられて保持される。
そして、チューブ状のフィルムFは、安定板17により規制されて、ピンチロール18により挟持するようにして引き取ることにより扁平化されて2つ折り状態とされる。
【0034】
この時、ピンチロール18の回転数は、手動あるいは自動により、運転開始から所定時間tp経過した時点でスタートレベルTA、例えば8RPMに到達するように上昇させられて保持される。
【0035】
つぎに、運転開始から所定時間ti経過して前記各パラメータがすべてスタートレベルTAに到達すると、運転状態制御手段26のデータ記憶部30に記憶されている経時変化データに基づいて、各パラメータは、所定時間、例えば30秒程度でスタートレベルTAから運転レベルTBへの自動運転が行われる。
【0036】
すなわち、図3に示すように、スタートレベルTAにおいて25RPMとされたスクリュー6の回転数は、コントローラ29から送出される制御指令により、ti時から30秒経過したtr時において運転レベルTBである80RPMに到達するようにスクリューモータ5が自動制御される。また、図4に示すように、スタートレベルTAにおいて15%の冷却ブロア13の出力回転数は、コントローラ29から送出される制御指令により、ti時から30秒経過したtr時において運転レベルTBである最大出力の85%に到達するように自動制御される。さらに、図5に示すように、スタートレベルTAにおいて8RPMのピンチロール18の回転数は、コントローラ29から送出される制御指令により、ti時から30秒経過したtr時において運転レベルTBである80RPMに到達するようにピンチロールモータ19が自動制御される。
そして、ピンチロール18により引き取られた扁平化された所定サイズのフィルムFは、フィルム走行経路に沿って配設された図示しないガイドロールなどにより案内されて巻取りロール20によってロール状に巻き取られる。
【0037】
したがって、本実施形態によれば、人手によらず準備運転時のスタートレベルTAから生産運転時の運転レベルTBへ移行する際の、少なくとも押出機2のスクリュー5の回転数、冷却手段16の冷却ブロア13の出力回転数およびピンチロール18によるフィルムの引き取り速度の各パラメータに対してそれぞれ適正な運転条件を自動的に付与することができるので、インフレーション成形したフィルムFの生産運転を短時間で容易かつ確実に開始することができる。
【0038】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のフィルム形成方法および装置によれば、インフレーション成形したフィルムの生産運転を短時間で容易かつ確実に開始することができるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフィルム形成方法を用いた本発明に係るフィルム形成装置の実施形態の要部を示す概略構成図
【図2】 図1の運転状態制御手段の構成を示すブロック図
【図3】 スクリューの回転数の経時変化データの一例を示す説明図
【図4】 冷却ブロアの出力回転数の経時変化データの一例を示す図3と同様の図
【図5】 ピンチロールの経時変化データの一例を示す図3と同様の図
【図6】 従来のフィルム形成方法を用いた従来のフィルム形成装置の一例の要部を示す概略構成図
【符号の説明】
2 押出機
3 ホッパ
4 加熱シリンダ
5 スクリューモータ
6 スクリュー
9 ダイ
10 樹脂吐出口
11 コンプレッサ
12 拡張媒体吐出口
13 冷却ブロア
14 分岐管
15 エアリング
16 冷却手段
17 安定板
18 ピンチロール
19 ピンチロールモータ
20 巻取りロール
25 フィルム形成装置
26 運転状態制御手段
27 CPU
28 メモリ
29 コントローラ
30 データ記憶部
R 原料樹脂
F フィルム

Claims (2)

  1. 押出機の加熱シリンダの内部で溶融した原料樹脂を、前記加熱シリンダの内部に配設されたスクリューよりダイへ搬送し、この溶融状態とされた原料樹脂をダイからチューブ状のフィルムとして吐出するとともに、このダイから吐出されるチューブ状のフィルムを内部から吹膨して2軸方向に延伸し、その後、前記チューブ状のフィルムを冷却し、その後冷却したチューブ状のフィルムを扁平化して引き取るフィルム形成方法において、
    少なくとも前記溶融状態の原料樹脂を搬送する速度、前記チューブ状のフィルムを冷却する速度および前記冷却したチューブ状のフィルムを扁平化して引き取る引き取り速度についての準備運転から生産運転に移行する際のスタートレベルから運転レベルまでの上昇と時間との関係が同時刻に運転レベルまで上昇するように形成された適正な運転条件の経時変化を経時変化データとして予め記憶し、この経時変化データに基づいて準備運転から生産運転に移行する際の運転状態を自動的に制御することを特徴とするフィルム形成方法。
  2. 原料樹脂が送り込まれるとともにこの原料樹脂を内部で溶融し搬送する加熱シリンダおよび回転駆動されるスクリューを具備する押出し機と、この押出し機の内部で溶融されて溶融状態とされた原料樹脂をチューブ状のフィルムとして吐出する樹脂吐出口およびこの樹脂吐出口の内側に設けられ前記樹脂吐出口から吐出されるチューブ状のフィルムを内部から吹膨して2軸方向に延伸する拡張媒体吐出口を具備するダイと、この2軸方向に延伸したチューブ状のフィルムを冷却する冷却媒体を供給可能な冷却ブロアを具備する冷却手段と、このチューブ状のフィルムを扁平化して引き取るピンチロールとを有するフィルム成形装置において、
    少なくとも前記押出機のスクリューの回転数、前記冷却手段の冷却ブロアの出力回転数および前記ピンチロールによるフィルムの引き取り速度についての準備運転から生産運転へ移行する際のスタートレベルから運転レベルまでの上昇と時間との関係が同時刻に運転レベルまで上昇するように形成された適正な運転条件の経時変化を経時変化データとして予め記憶したデータ記憶部と、
    前記データ記憶部に記憶した経時変化データに基づいて準備運転から生産運転に移行する際の少なくとも前記押出機のスクリューの回転数、前記冷却手段の冷却ブロアの出力回転数および前記ピンチロールによるフィルムの引き取り速度を自動的に制御する運転状態制御手段と、
    を有することを特徴とするフィルム形成装置。
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