JP3930910B2 - 車の洗浄装置 - Google Patents

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Description

発明の背景および簡単な説明
本発明は車の洗浄装置に使用する流体発振器に関し、さらに詳細には、通常、異なる車に共通して使用することができるハウジングが、以降「流体素子インサート」と称する流体発振器を有し、「流体素子インサート」は、異なる偏向角度をつくるようになっている流体発振器の物理的輪郭、またはパターンを有している流体発振器に関する。
この明細書で使用する「偏向角度」という用語は、洗浄流体のジェットが輪郭の平面と直交する平面内で出口を出るときにつくる角度を意味する。用語の「ファン角度」は、輪郭の平面の出口の境界の間で左右に掃引することによってつくられる角度である。
「液体発振器装置」と題されたStoufferの米国特許第4,508,267号および「寒冷気候の流体ファンスプレー装置および方法」と題されたBray,Jr.の米国特許4,463,904号(特公昭63−57641号公報参照)は、高度に成功したことが証明された流体発振器を示している。それらは、ハウジングを有し、流体発振器の輪郭を有する流体素子インサートエレメントがハウジングにインサートされる。流体発振器の輪郭は、図2A、図2B、図3Aおよび図3Bに示されたタイプであり、図3A、図3Bは、前述したStoufferの米国特許第4,508,267号に示されているタイプであり、図2A、図2Bは、Bray,Jr.の米国特許第4,463,904号であり、これは、他の流体発振器を使用することもできる。このタイプの流体発振器は、出口OLに向かって発振室OCにウインドシールド洗浄流体JWのジェットを放出するパワーノズルPNを有し、出口OLは、洗浄液のジェットを大気に放射し、ここで水のジェットを往復運動するように左右に掃引するような方法で流体のジェットを所定の寸法の形状または範囲に小滴に破砕し、米国特許第4,157,161号に示された種々の駆動条件の下で、所定の位置でウインドシールドに衝突するように発振させる。Bray,Jr.の米国特許において、コアンダ効果による壁への付着またはロックオンは、掃引動作の端において、休止を生じ、これは、掃引の中間よりも最後に重いスプレーを生じる傾向がある。Stoufferの米国特許第4,508,267号において、発振器の輪郭の形状は、流体発振器が掃引扇形スプレーを生じるような傾向があり、流体の小滴はファンのスプレーを通じて比較的均一であり、均一な小滴は、さらによい清浄動作を提供する。
ウインドシールド洗浄ノズルの製造において、異なる車に1つのハウジングを提供することが望ましいことが分かっており、それによって、ハウジングの設計及び治具のコストを低減する。しかしながら、これは、流体発振エレメントそれ自身を含む流体素子インサートに異なる偏向角度をつくる必要がある。
偏向角度を可変にすることが望ましいことが分かった。図3Aおよび図3Bに説明する1つの方法において、前述したStoufferの米国特許第4,508,267号に示したタイプの流体発振器は、約6°までの偏向角度の発振器をつくるために流体回路の出口OLにステップまたはバンプ部分(図示せず)を備えている。このステップは、流体の機能を低下するように作用し、次のような不利な効果を有する。
1.ステップの高さに対して流れが高い感度を有することによる気まぐれで不確実な偏向角度。
2.小さいファン角度および流速。なぜならば、ステップまたはバンプ部分は、スロート断面積を低減するからである。
3.ステップまたはバンプ部分への流体の衝撃によって小滴が通常よりも小さくなる。
4.ステップまたはバンプ部分への流体衝撃によって、スプレーの分散が生じる。
5.ステップによって生じる流体機能の破壊の直接的な結果として波が減衰する。
さらに、流体洗浄のノズルの偏向角度は、前述したBray,Jr.米国特許第4,463,904号に示したような流体素子インサートの床のテーパを使用することによって調整することができる。これは、流体とステップとの間の衝撃をなくす。したがって、スプレーは分散したものではなくなり、波は、流れが、流体素子インサートの床から分離し始めるときテーパが約10°ないし12°に達するまで減衰しない。偏向角度は、ステップに対する程は、テーパに対して高い感度を有しない。しかしながら、大きなテーパを使用する場合、スプレーは厚くなり、それは、偏向角度の値の読み取りを非常に困難にし、気まぐれを生じるようにする。なぜならば、厚いスプレーの中心を見つけだすことは難しいからである。
本発明によれば、上述した問題は、流体洗浄ノズルの偏向角度を調節するために流体素子インサートの出口に逆テーパを使用することによって解決される。この逆テーパのタイプは、偏向角度に対する異なる要求を有するいくつかの異なるタイプの車に1つのハウジングを使用できるようにする。それは、所望の異なる偏向角度のためにそれぞれ1つのハウジングおよび治具を設計する必要はなく、流体素子インサートそれ自体で複数の異なる偏向角度をつくるようにする。従って、本発明によれば、ウインドシールド洗浄エレメントは、形成された流体発振器の輪郭または物理的パターンを收容する矩形の室を備えたハウジングを有する。流体発振器の輪郭は、発振室に洗浄液のジェットを放出するパワーノズルに結合された上流端と、流体を大気に放出する出口開口部を有する下流端とを有する発振室を有する。この発振室は、洗浄液のジェットを発振室の両側壁の間で洗浄液のジェットを往復運動するように左右に掃引し、出口を通じて掃引放出する手段を有する。本発明によれば、発振室の頂壁と底壁は、下流方向に所定の距離にわたって、広がり、次で出口開口下流端面まで互いに向かって収束する。異なるハウジングおよび異なる物理的適用において、テーパの程度は、異なる車に必要な偏向角度に適応し、ハウジングの設計および治具のコストを低減するように変更することができる。
本発明は、車に当たる風と空気の流れによって悪影響を受け易い比較的小さい小滴を増加することなく小滴の寸法を保持する。流体ウインドシールド洗浄ノズルの基本的な目的の1つは、ファンを通して所定の小滴配分を有するファンスプレーを有することであり、本発明は、Stoufferの米国特許第4,508,267号の一様な小滴配分を提供しながら、所望の小滴配分を保持する。
【図面の簡単な説明】
図1Aは、本発明を適用した自動車のウインドシールド洗浄装置の概略図である。
図1Bは、運転席側に1つ、助手席側に1つの2つのファンがある自動車のウインドシールド洗浄装置の概略図である。
図1Cは、ノズルがワイパーブレードのアームに取り付けられている「ウエットアーム」ウインドシールド洗浄装置の概略図である。
図2Aは、Bray,Jr.米国特許第4,463,904号及び4,645,126号に示されているパワー流体発振器の輪郭の平面図であり、図2Bは、矩形のハウジングに挿入されたときの図2Aに示す液圧発振器の断面図である。
図3Aは、Stoufferの米国特許第4,508,267号に説明されるような流体発振器の中心線を通る縦断面図である。
図3Bは、図3Aの流体発振器の平面図である。
図4Aは、ノズル出口開口部にバンプを有する流体発振器エレメントの平面図である。
図4Bは、図4Aの流体発信器エレメントのパワーノズルおよび出口開口部の断面図である。
図5Aは、本発明による流体発振器の平面図である。
図5Bは、図5Aの縦断面図である。
本発明の詳細な説明
図1A,図1Bおよび図1Cは、車のウインドシールド洗浄を示すものであり、清浄にすべきウインドシールドのガラス面に洗浄流体の小滴のファンスプレーを吹きつけるためにウインドシールド洗浄ノズルを取り付ける、この技術分野で使用できる異なる技術を示す。本発明は車のウインドシールド洗浄に適用されるものとして説明されるが、テールゲートウインドウやヘッドランプの洗浄にも適用でき、主な用途としてウインドシールドガラスに適用される。図1Aに示す車のウインドシールド10は、適当な小滴寸法および掃引周波数のファンスプレー12を放出する単一のファンスプレー装置11を備えている。スプレー12の洗浄液は、車のフードの下にあるリザーバ14からポンプ13によって送られる。ウインドシールド洗浄液16は、リザーバ14に收容されている。図1Bにおいては、車の運転席および助手席側における一対のウインドシールド洗浄12Rおよび12Lを放出するために運転席側に1つ、助手席側に1つの一対の流体発振器ノズル11Rおよび11Lが設けられている。図1Aにおいて、図2に示すタイプの流体発振器が用いられ、主としてコアンダ効果により、運転席および助手席側への等しい量の洗浄液を供給するようにスプレーの両側で洗浄液の小滴がスプレーの中心より集中される。
図1Bに示す実施例において、図3に示すタイプの流体発振器が好ましい。なぜならば、ファンスプレーを通して比較的一様な小滴配分を提供するからである。図1Cは、ノズルがワイパアームに取り付けられる「ウエットアーム」の実施例を示しており、図1Cには、位置が図示されたワイパアームの左側にスプレーが図示されているが、設計に依存してワイパアームの左または右のいずれかからスプレーされる種々の組み合わせを使用することができることは理解できよう。この実施例においていずれのタイプの流体発振器も使用することができる。
上述したBray,Jr.の米国特許第4,463,904号及び4,645,126号およびStoufferの米国特許第4,508,267号に説明するように、渦が、各発振器の発振室で形成される。発振器の各々は、洗浄液体のジェットを出口を通じて大気に放出し、このジェットは、ファン角度βで左右に掃引するように発振し、ファン角度βは、Stoufferの米国特許第4,508,267号では約30°から約160°までの範囲で変化する。
前述したBray,Jr.特許、またStouffer特許において、流体発振器の頂壁(ルーフ)または底壁またはその双方の壁が、寒冷時にパワージェットを拡張するように出口OLの方向に互いに広がるようにテーパを有し、典型的なテーパ角度は、約5°である。前述したBray,Jr.特許において、テーパは、2°から約10°までの範囲内であり、5°が最も好ましい。なぜならば、テーパ角度は、パワーノズルと流体出口との間の距離の関数であるからである。
図4Aと図4Bに示すノズル構造において、ステップまたはバンプ部分(図示せず)が、約6°までの偏向角度をつくるように流体回路の出口OL"に設けられている。しかししながら、このようなステップは、流体の機能を低下させ、次のような不利な効果を有する。
1.ステップの高さに対して流れが高い感度を有することによる気まぐれで不確実な偏向角度。
2.小さいファン角度および流速。なぜならば、ステップまたはバンプ部分は、スロート断面積を低減するからである。
3.ステップまたはバンプ部分への流体の衝撃によって小滴が通常よりも小さくなる。
4.ステップまたはバンプ部分への流体衝撃によって、スプレーの分散が生じる。
5.ステップによって生じる流体機能の破壊の直接的な結果として波が減衰する。
流体発振器の偏向角度は、Bray,Jr.およびStoufferの特許に示すようなテーパを使用することによって調整することができる。これは、流体とステップとの間の衝撃をなくし、したがって、スプレーは、分散せず、波は流れが流体素子インサートの床から離れはじめるとき、テーパが約10°ないし12°に達するまで減衰しない。偏向角度は、ステップに対する程は、テーパに対して高い感度を有しない。しかしながら、大きなテーパを使用する場合、スプレーは厚くなり、厚いスプレーの中心を見出すことが困難となる。
本発明
上述した問題のなしに必要な偏向角度をつくるために、本発明の流体発振器は流体洗浄ノズルの偏向角度を調整するために流体素子インサートの出口で逆テーパを使用することによってこの問題を解決する。これらは、図5Aおよび図5Bに示される。
逆テーパ流体素子インサートの最も重要なパラメータは、その偏向角度である(ファン角度、流量、スプレーの厚さ、波パターン、流体小滴寸法およびスプレーの清浄性のような他の性能要因も重要であるが)。角度φの逆テーパRTを加えることによって、スプレーの厚さは減少され、これは、偏向角度を確実なものとし、信頼性を増大させ、スプレーが薄くなる結果、流体が中間に収束し、流体のウインドシールド洗浄ノズルの動的性能を補助する。さらに、逆テーパは、流体素子インサートの出口のステップのようにはスプレーを破壊しない。これは、スプレーをきれいにし、出口にステップがある場合(図4Aおよび図4B)のような減衰を生じない。事実、小滴の寸法も大きく、小さい小滴に対しては高速の風の影響が大きい高速試験の結果は、良好である。多くの場合、スロート深さおよびスロート断面積は、逆テーパを流体素子インサートに加えた後も、テーパを調整することによっては変化しない。したがって、ファン角度は、逆テーパを加えることによって低減されることはない。
好ましい実施例において、パワーノズルPNから、収束、すなわち逆テーパが開始する位置Pまでの拡がりテーパは、約5°であり、逆テーパ角度φは、約3°である。流体素子インサートのこの角度における変化の種々の組み合わせをつくることによって、ハウジングにいかなる変化も生じることなく、偏向角度DAを調整することができる。また逆テーパの長さLrも調整することができる。
特定の実施例に関して本発明を図示し説明したが、添付された請求の範囲で定義された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明に種々の変形および改造がなされることは当業者に明らかである。

Claims (3)

  1. 加圧された洗浄液体源と、ハウジングおよび該ハウジングに挿入された流体素子インサートを有する流体発器とから成る車用ノズル装置であって、前記流体素子インサートは前記ハウジングとともに、パワーノズル(PN)と発室(OC")とを画成し、該発振室は、洗浄液のパワージェットを前記発振室に導入するために前記パワーノズルに接続された上流端と、洗浄液のジェットを外気へ放出するための出口開口(OL")を有する下流端と、両側壁と、それぞれ平面をなす頂壁および底壁と、前記両側壁の間で前記洗浄液のジェットを左右に往復掃引させるために前記発振室内に設けられた発振誘導装置とを有し、前記頂壁または底壁のいづれか片方の壁は前記ハウジングにより形成されているノズル装置において、
    前記頂壁又は底壁の方の壁は、単一平面をなす前記片方の壁から、下流方向へ所定距離の位置(P)まで漸次拡開し、次で、前記出口開口の下流端面まで前記片方の壁の前記単一平面の方へ漸次収束していることを特徴とする車用ノズル装置。
  2. 前記頂壁および底壁は、約5°の角度で互いに広がり、前記出口開口の上流側の前記位置(P)で互いに収束し始める、請求項1の車用ノズル装置。
  3. 前記頂壁又は底壁の、前記他方の壁は、前記流体素子インサートに形成されている、請求項1の車用ノズル装置。
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