JP3930795B2 - トグルリンク式型締装置の型厚検出装置 - Google Patents

トグルリンク式型締装置の型厚検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、型厚調整機構により位置を調整可能な圧受盤と型締盤間にトグルリンク機構を配設したトグルリンク式型締装置の型厚検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固定型を支持する固定盤に、可動型を支持する型締盤を対向させるとともに、この型締盤と圧受盤間にトグルリンク機構を配設し、当該圧受盤に設けた駆動部によりトグルリンク機構のクロスヘッドを進退移動させて、固定型と可動型の型開閉及び型締を行うようにしたトグルリンク式型締装置は、特開平11−291312号公報及び特開2001−301000号公報等で知られており、通常、この種のトグルリンク式型締装置では、圧受盤を、型厚調整機構により位置調整可能に設置するとともに、固定盤と圧受盤間には、複数のタイバーを架設している。
【0003】
ところで、型締装置における型締力は、タイバーの伸量に関係するため、型締力を設定するに際しては、金型の厚さ(型厚データ)が必要になる。例えば、特開昭63−17021号公報に開示される型締め位置調整方法では、金型交換前に取付けられていた旧金型の厚さを記憶し、新たに取付けられる新金型の厚さを測定するとともに、これら旧金型と新金型の厚さの偏差を利用することにより型締め位置を調整する。一方、このような方法では、金型の厚さをスケール等により実際に測定する必要があることから、型締め位置の調整時に、金型の厚さをいわば自動で検出できるようにした自動型締力調整装置も、例えば、特開平5−309707号公報で知られている。この調整装置では、トグルリンクの角度と型締ハウジング(圧受盤)の位置により金型の厚さを自動で算出できる。
【特許文献1】
特開平11−291312号公報
【特許文献2】
特開2001−301000号公報
【特許文献3】
特開昭63−17021号公報
【特許文献4】
特開平5−309707号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した金型の厚さを自動で算出する従来の装置は、次のような問題点があった。
【0005】
第一に、圧受盤の位置を、直接位置検出センサにより検出することから、アブソリュートタイプセンサ(絶対位置検出センサ)が用いられるが、通常、アブソリュートタイプセンサはかなり高価となり、コストアップを招く。
【0006】
第二に、使用の繰り返しにより検出位置に対する誤差分も増加するが、この誤差分を除去する手段を備えていないため、使用を繰り返した際における検出精度及び信頼性を維持できない。
【0007】
本発明は、このような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、部品コストに係るコストダウンを図れるとともに、使用を繰り返した際においても常に検出精度及び信頼性を維持することができるトグルリンク式型締装置の型厚検出装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】
本発明は、型厚調整機構2により位置を調整可能な圧受盤3と型締盤4間にトグルリンク機構Lを配設し、圧受盤3に設けた駆動部5によりトグルリンク機構LのクロスヘッドLhを進退移動させて、型開閉及び型締を行うトグルリンク式型締装置Mcの型厚検出装置1を構成するに際して、圧受盤3の移動に対応してパルスPuを出力するインクリメンタルエンコーダ6と、パルスPuをカウントするカウンタ部7と、型取付後にトグルリンク機構Lを最大拡長させた状態で圧受盤3を前進移動させた際の型接触位置Xtのカウント値Npを取込み、このカウント値Npと予め設定した基礎データDoから金型の厚さWを演算する演算部8を備えることを特徴とする。
【0009】
この場合、好適な実施の形態により、インクリメンタルエンコーダ6は、型厚調整機構2により圧受盤3を移動させる駆動量が伝達されて回転するロータリタイプエンコーダを用いることができるとともに、カウンタ部7は、不揮発性メモリ(33)を利用して構成することができる。一方、カウンタ部7のカウント値を基準位置Xf,Xrでリセットするリセット手段を設けることができ、このリセット手段には、圧受盤3の前進限位置を検出する前進限位置検出スイッチSWf及び/又は圧受盤3の後退限位置を検出する後退限位置検出スイッチSWrを用いることができる。なお、型接触位置Xtは、圧受盤3を前進移動させるとともに、インクリメンタルエンコーダ6からのパルス入力を監視し、パルス入力が無くなったことにより判断することができる。また、基礎データDoには、圧受盤3の基準位置Xs,Xf,Xrにおけるカウント値(基準値)Ns,Nf,Nr及び圧受盤3の移動量に対するカウント数(変換値)を含ませることができるとともに、この変換値に係る基礎データDoは、予め圧受盤3を移動させて設定することができる。
【0010】
【実施例】
次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0011】
まず、本実施例に係る型厚検出装置1を備えるトグルリンク式型締装置Mcの構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0012】
図1は、トグルリンク式型締装置Mcと射出装置Miを備える射出成形機Mを示す。型締装置Mcは、離間して配した固定盤11と圧受盤3を備え、固定盤11は不図示の機台上に固定されるとともに、圧受盤3は当該機台上に進退変位可能に支持される。また、固定盤11と圧受盤3間には、四本のタイバー12…を架設する。この場合、各タイバー12…の前端は、固定盤11に固定するとともに、各タイバー12…の後端は、圧受盤3に対して挿通させ、かつ後端側に形成したねじ部13…に、圧受盤3に対するストッパを兼ねる調整ナット14…を螺合する。
【0013】
この調整ナット14…は、圧受盤3の位置を調整する型厚調整機構2を構成しており、この型厚調整機構2には、調整ナット14…を回転させる調整駆動機構部15を備える。この調整駆動機構部15は、駆動モータ16と、この駆動モータ16の回転を各調整ナット14…に同時に伝達する伝達機構部17を備える。このため、伝達機構部17には、四つの調整ナット14…に対して同時に回転伝達するタイミングベルト18を架け渡し、このタイミングベルト18に各調整ナット14…に一体形成したギア部19…を噛合させるとともに、駆動モータ16のシャフトに取付けた駆動ギア20を噛合させる。
【0014】
これにより、駆動モータ16を作動させれば、駆動ギア20の回転がタイミングベルト18を介して各調整ナット14…のギア部19…に伝達され、各調整ナット14…が回転するため、各調整ナット14…は各タイバー12…のねじ部13…に沿って進退移動する。この結果、圧受盤3も進退移動し、その前後方向位置を調整することができる。
【0015】
また、タイミングベルト18には、ロータリタイプエンコーダであるインクリメンタルエンコーダ6の回転入力軸に取付けた入力ギア22を噛合させる。インクリメンタルエンコーダ6は、圧受盤3を移動させる駆動量となるタイミングベルト18の移動量に対応したパルスPuが出力する。さらに、任意のタイバー12と圧受盤3間には、圧受盤3の前進限位置及び後退限位置を検出する位置検出機構23を配設する。この位置検出機構23は、タイバー12に取付けた検出子24,圧受盤3に支持された前進限位置検出スイッチSWf及び後退限位置検出スイッチSWrを備える。各位置検出スイッチSWf,SWrには、近接スイッチを用いることができる。これにより、圧受盤3が前進移動し、後側に配した前進限位置検出スイッチSWfが検出子24に近接すれば、前進限位置に達したことが検出されるとともに、圧受盤3が後退移動し、前側に配した位置検出スイッチSWfが検出子24に近接すれば、後退限位置に達したことが検出される。
【0016】
一方、タイバー12…には、型締盤4をスライド自在に装填する。この型締盤4により可動型Cmを支持するとともに、固定盤11により固定型Ccを支持する。この可動型Cmと固定型Ccにより金型Cを構成する。また、圧受盤3と型締盤4間にはトグルリンク機構Lを配設する。トグルリンク機構Lは、圧受盤3に結合した一対の第一リンクLa,Laと、型締盤4に結合した一対の出力リンクLc,Lcと、第一リンクLa,Laと出力リンクLc,Lcの結合軸に結合した一対の第二リンクLb,Lbを有し、この第二リンクLb,LbにクロスヘッドLhを結合する。
【0017】
さらに、圧受盤3とクロスヘッドLh間には駆動部5を配設する。駆動部5は、圧受盤3に回動自在に支持されたボールねじ部25sと、このボールねじ部25sに螺合し、かつクロスヘッドLhに一体に設けたボールナット部25nを有するボールねじ機構25を備えるとともに、ボールねじ部25sを回転駆動する回転駆動機構部26を備える。回転駆動機構部26は、サーボモータ27と、このサーボモータ27の回転をボールねじ部25sに伝達する回転伝達部28を備える。この場合、サーボモータ27には、このサーボモータ27の回転を検出するロータリエンコーダ29が付設され、回転伝達部28には、ボールねじ部25sに取付けた被動ギア,サーボモータ27のシャフトに取付けた駆動ギア及びこの駆動ギアと被動ギア間に架け渡したタイミングベルト28bを有する。
【0018】
これにより、サーボモータ27を作動させれば、サーボモータ27の回転は回転伝達部28を介してボールねじ部25sに伝達され、ボールねじ部25sが回転することによりボールナット部25nが進退移動する。この結果、ボールナット部25nと一体のクロスヘッドLhが進退移動し、トグルリンク機構Lが短縮又は拡長し、型締盤4が型開方向(後退方向)又は型閉方向(前進方向)へ進退移動する。
【0019】
他方、31は、各種制御処理,演算処理及び記憶処理等を実行するコンピュータ機能を備えるコントローラであり、このコントローラ31の出力側には、駆動モータ16及びサーボモータ27を接続するとともに、コントローラ31の入力側には、インクリメンタルエンコーダ6,ロータリエンコーダ29,各位置検出スイッチSWf及びSWrを接続する。この位置検出スイッチSWf及びSWrは、本実施例に係る型厚検出装置1におけるリセット手段を兼ねている。図2は、コントローラ31の機能ブロック図、特に、本実施例に係る型厚検出装置1に関連する機能ブロック図を示す。コントローラ31は、CPU等を含むコントローラ本体32,基礎データDoが設定された不揮発性メモリ33,各種データ等の表示を行うディスプレイ34を備える。この場合、基礎データDoには、圧受盤3の基準位置Xs,Xf,Xrにおけるカウント値(基準値)Ns,Nf,Nr及び圧受盤3の移動量に対するカウント数(変換値)が含まれる。
【0020】
さらに、コントローラ31は、アップダウンカウンタとして機能するカウンタ部7を備える。このカウンタ部7は、カウント値を累計するとともに、圧受盤3の後退移動によりカウントアップし、圧受盤3の前進移動によりカウントダウンする。カウンタ部7は、不揮発性メモリを利用して構成できる。したがって、このカウンタ部7は、上述した基礎データDoが設定される不揮発性メモリ33の一部を利用することができる。また、コントローラ本体32は、少なくとも型取付後にトグルリンク機構Lを最大拡長させた状態で圧受盤3を前進移動させた際の型接触位置Xtのカウント値を取込み、かつ基礎データDoから金型の厚さWを演算する演算部8として機能する。このような型厚調整機構2及びコントローラ31により本実施例に係る型厚検出装置1が構成される。
【0021】
次に、本実施例に係る型厚検出装置1の動作を含む型厚調整方法について、図1〜図3を参照しつつ図4及び図5に示すフローチャートに従って説明する。
【0022】
図4は型厚検出に伴う処理手順を示すフローチャート、図5は自動型厚調整モードの処理手順を示すフローチャートである。まず、予め、基礎データDoの設定を行う(ステップS1)。本実施例に係る型厚検出装置1では、比較的安価なインクリメンタルエンコーダ6を用いており、回転入力軸の回転に対応してパルスPuが出力する。このため、圧受盤3の移動量に対するカウント数(変換値)、さらには圧受盤3の基準位置Xs,Xf,Xrにおけるカウント値(基準値)Ns,Nf,Nrを、基礎データDoとして設定する。この場合、変換値は、駆動モータ16を回転駆動することにより、圧受盤3を一定ストロークだけ移動させたときに出力するカウント数から得られる。また、基準値Ns,Nf,Nrは、各基準位置Xs,Xs,Xrに圧受盤3が位置したときの金型の厚さに対応するカウント値を設定する。なお、基準位置Xsは、工場出荷時等において設定する最も望ましい位置であるとともに、基準位置Xf,Xrは、各位置検出スイッチSWf,SWrにより検出される圧受盤3の前進限位置,後退限位置である。したがって、図3に示すように、各基準位置Xs,Xf,Xrにおけるカウント値に対応した基準値Ns,Nf,Nrが設定される。また、各基準位置Xs,Xf,Xrでは、カウンタ部7のカウント値が「0」にリセットされる。
【0023】
そして、型厚調整に際しては、その前提となる金型Cの交換を行う。金型Cの交換に際しては、トグルリンク機構Lを短縮した状態(型開状態)にし、旧金型と新金型の交換を行う。また、新金型に対する高圧型締力(設定値)をディスプレイ34の画面上で設定する。
【0024】
次に、オペレータは、ディスプレイ34の画面上から自動型厚調整モードを選択する(ステップS11)。これにより、トグルリンク機構Lが拡長し、型締盤4は型閉方向に前進移動する(ステップS12)。この際、コントローラ本体32は、トグルリンク機構Lが最大拡長に達するか否か、即ち、トグルリンク機構Lが完全に伸び切るか否かを監視する(ステップS13)。この場合、新金型が旧金型よりも薄い場合には最大拡長に達するが、新金型が旧金型よりも厚い場合には最大拡長に達する前に、可動型Cmが固定型Ccに接触するため、最大拡長に達することができない。したがって、最大拡長に達しないときは、このときのトグルリンク機構Lの型閉動作量から、残りどの位の前進量Xmをもって最大拡長に達するかを知ることができるため、この前進量Xmに基づく「Xm+α」分だけ圧受盤3を後退移動させる(ステップS14)。また、インクリメンタルエンコーダ6はパルスPuを出力するため、このパルスPuをカウンタ部7によりカウント(カウントアップ)する。この際、「Xm+α」分に対応するカウント値の増加分は、基礎データDoに基づいて算出できるため、コントローラ本体32は、カウント値を監視し、「Xm+α」に対応するカウント値に達したなら圧受盤3の後退移動を停止させる。これにより、トグルリンク機構Lを最大拡長させることができる(ステップS13,S2)。
【0025】
この後、駆動モータ16を駆動制御し、圧受盤3を前進移動させる(ステップS15,S3)。この場合、インクリメンタルエンコーダ6はパルスPuを出力するため、このパルスPuに基づいてカウンタ部7はカウント(カウントダウン)する。そして、可動型Cmが固定型Ccに接触、即ち、型接触位置Xtに達したなら、駆動モータ16を停止させるとともに、この時のカウント値を取り込むことにより金型の厚さWを演算により求める(ステップS16,S17)。
【0026】
この際、型接触位置Xtに達したか否かは、コントローラ本体32によりパルスPuの入力有無を監視し、パルス入力が無くなったら、型接触位置Xtに達したものと判断する(ステップS4)。また、金型の厚さは、カウント値と基礎データDoに基づいて演算部8(コントローラ本体32)の演算により求められる(ステップS5,S6)。即ち、図3において、今、圧受盤3の停止位置(型接触位置Xt)におけるカウント値がNpであったとする。基礎データDoにおける基準位置Xsのカウント値はNsに設定されているため、NsにNpを加算し、このNs+Npと、変換値に係る基礎データDoから、仮想位置0sからの移動量Wpが得られることになり、このWpは金型の厚さWに一致する。このように、金型の厚さWを容易かつ正確に求めることができる。
【0027】
一方、コントローラ本体32では、得られた金型の厚さ(型厚データ)Wと予め設定した高圧型締力の設定値から、当該高圧型締力を発生させるに必要な圧受盤3の前進量Xcを求め(ステップS18)、「Xc+α」分だけ型締盤4を後退させた後(ステップS19)、Xc分だけ圧受盤3を前進移動させる(ステップS20)。これにより、自動型厚調整が終了する。
【0028】
ところで、使用を繰り返すことにより、インクリメンタルエンコーダ6に基づく検出結果には誤差を含む虞れがあるため、リセット手段により適時リセットを行う。本実施例では、リセット手段として、前進限位置検出スイッチSWfと後退限位置検出スイッチSWrを用いた。これにより、前進限位置検出スイッチSWf又は後退限位置検出スイッチSWrがONすることにより、カウンタ部7のカウント値(累計値)が「0」にリセットされる。この場合、基準位置Xsは、位置検出スイッチSWf又はSWrに対応した基準位置Xf又はXrに変更される。また、基準値Nsも、基準位置Xf又はXrに対応する基準値Nf又はNrに変更される。
【0029】
リセット手段に用いる前進限位置検出スイッチSWf及び後退限位置検出スイッチSWrは、本来、圧受盤3に対する前後方向のオーバラン防止用の保護スイッチであるが、この前進限位置検出スイッチSWf及び後退限位置検出スイッチSWrをリセット手段に兼用した。各位置検出スイッチSWf,SWrは、通常の使用時においてもONするが、必要に応じリセットを目的として、定期的にONさせてもよい
【0030】
このような本実施例に係る型厚検出装置1によれば、圧受盤3の移動に対応してパルスPuを出力するインクリメンタルエンコーダ6と、パルスPuをカウントするカウンタ部7と、型取付後にトグルリンク機構Lを最大拡長させた状態で圧受盤3を前進移動させた際の型接触位置Xtのカウント値Npを取込むとともに、圧受盤3の基準位置Xs,Xf,Xrにおけるカウント値(基準値)Ns,Nf,Nr及び圧受盤3の移動量に対するカウント数(変換値)に係る基礎データDoから金型の厚さWを演算する演算部8を備えるため、高価なアブソリュートタイプセンサ(絶対位置検出センサ)が不要となり、部品コストに係るコストダウンを図ることができる。
【0031】
また、カウンタ部7のカウント値を基準位置Xf,Xrでリセットするリセット手段、特に、圧受盤3の前進限位置を検出する前進限位置検出スイッチSWf及び/又は圧受盤3の後退限位置を検出する後退限位置検出スイッチSWrを用いたため、使用を繰り返した際においても常に検出精度及び信頼性を維持できるとともに、前進限位置検出スイッチSWfと後退限位置検出スイッチSWrと兼用したため、部品点数の削減を図ることができる。
【0032】
以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の構成,形状,配置,数量,手法等において本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。例えば、インクリメンタルエンコーダ6は、ロータリタイプエンコーダを用いたが、他のタイプであってもよいし、設置場所も任意である。また、リセット手段として、前進限位置検出スイッチSWf及び後退限位置検出スイッチSWrを用いた場合を例示したが、他の専用スイッチを設けてもよい。さらに、型接触位置Xtは、位置センサや位置検出スイッチ等の他の検出手段により検出してもよい。一方、基礎データDoも例示のものに限定するものではなく、同様の演算結果を導くことができる任意のデータを用いることができる。また、カウンタ部7は、不揮発性メモリ33を利用する場合を挙げたが、他のハードウェア又はソフトウェアにより構成してもよい。さらに、実施例は、駆動モータ16の回転を各調整ナット14…に同時に伝達する手段としてタイミングベルト18を用いる場合を例示したが、駆動モータ16のシャフトに取付けた駆動ギア20と各調整ナット14…のギア部19…間に平歯車を用いた一又は二以上の中間ギアを噛合させても同様に実施できる。したがって、この場合には、当該中間ギアにインクリメンタルエンコーダ6を噛合させればよい。
【0033】
【発明の効果】
このように、本発明に係るトグルリンク式型締装置の型厚検出装置は、圧受盤の移動に対応してパルスを出力するインクリメンタルエンコーダと、パルスをカウントするカウンタ部と、型取付後に前記トグルリンク機構を最大拡長させた状態で圧受盤を前進移動させた際の型接触位置のカウント値を取込み、このカウント値と予め設定した基礎データから金型の厚さを演算する演算部を備えるため、次のような顕著な効果を奏する。
【0034】
(1) 高価なアブソリュートタイプセンサ(絶対位置検出センサ)が不要となり、部品コストに係るコストダウンを図ることができる。
【0035】
(2) 好適な実施の態様により、カウンタ部のカウント値を基準位置でリセットするリセット手段を設ければ、使用を繰り返した際においても常に検出精度及び信頼性を維持することができる。
【0036】
(3) 好適な実施の態様により、特に、リセット手段を前進限位置検出スイッチ及び後退限位置検出スイッチと兼用すれば、部品点数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る型厚検出装置を備えるトグルリンク式型締装置の構成図、
【図2】同型厚検出装置におけるコントローラの機能ブロック図、
【図3】同型厚検出装置の作用説明図、
【図4】同型厚検出装置を用いた型厚検出に伴う処理手順を示すフローチャート、
【図5】同トグルリンク式型締装置における自動型厚調整モードの処理手順を示すフローチャート、
【符号の説明】
1 型厚検出装置
2 型厚調整機構
3 圧受盤
4 型締盤
5 駆動部
6 インクリメンタルエンコーダ
7 カウンタ部
8 演算部
Mc トグルリンク式型締装置
L トグルリンク機構
Lh クロスヘッド
Xt 型接触位置
Xs 基準位置
Xf 基準位置
Xr 基準位置
Np カウント値
Ns 基準値
Nf 基準値
Nr 基準値
Do 基礎データ
W 金型の厚さ
Pu パルス
SWf 前進限位置検出スイッチ
SWr 後退限位置検出スイッチ

Claims (8)

  1. 型厚調整機構により位置を調整可能な圧受盤と型締盤間にトグルリンク機構を配設し、前記圧受盤に設けた駆動部により前記トグルリンク機構のクロスヘッドを進退移動させて、型開閉及び型締を行うトグルリンク式型締装置の型厚検出装置において、前記圧受盤の移動に対応してパルスを出力するインクリメンタルエンコーダと、前記パルスをカウントするカウンタ部と、型取付後に前記トグルリンク機構を最大拡長させた状態で前記圧受盤を前進移動させた際の型接触位置のカウント値を取込み、このカウント値と予め設定した基礎データから金型の厚さを演算する演算部を備えることを特徴とするトグルリンク式型締装置の型厚検出装置。
  2. 前記インクリメンタルエンコーダは、前記型厚調整機構により前記圧受盤を移動させる駆動量が伝達されて回転するロータリタイプエンコーダであることを特徴とする請求項1記載のトグルリンク式型締装置の型厚検出装置。
  3. 前記カウンタ部は、不揮発性メモリを利用して構成することを特徴とする請求項1記載のトグルリンク式型締装置の型厚検出装置。
  4. 前記カウンタ部のカウント値を基準位置でリセットするリセット手段を備えることを特徴とする請求項1記載のトグルリンク式型締装置の型厚検出装置。
  5. 前記リセット手段は、前記圧受盤の前進限位置を検出する前進限位置検出スイッチ及び/又は前記圧受盤の後退限位置を検出する後退限位置検出スイッチを用いることを特徴とする請求項4記載のトグルリンク式型締装置の型厚検出装置。
  6. 前記型接触位置は、前記圧受盤を前進移動させるとともに、前記インクリメンタルエンコーダからのパルス入力を監視し、パルス入力が無くなったことにより判断することを特徴とする請求項1記載のトグルリンク式型締装置の型厚検出装置。
  7. 前記基礎データには、前記圧受盤の基準位置におけるカウント値(基準値)及び前記圧受盤の移動量に対するカウント数(変換値)を含むことを特徴とする請求項1記載のトグルリンク式型締装置の型厚検出装置。
  8. 前記変換値に係る基礎データは、予め前記圧受盤を移動させて求めることを特徴とする請求項7記載のトグルリンク式型締装置の型厚検出装置。
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