JP3928385B2 - 照明器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、LED素子を有する照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
LEDチップを複数含むLEDモジュールと、このLEDモジュールに電力を供給するLED電源供給部と、LEDチップの前方に配置されるレンズを含むレンズ体を備えたLED照明器具があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これまで、LEDチップは小型であるなどの特徴を生かして、表示用などの補助的な光源としてのみ使用されてきた。高照度を要求されない補助的な光源としての使われ方では長寿命であり、ほぼ器具寿命までLEDの交換の必要は無かった。
【0004】
しかし、高照度な主光源として使われる場合では、点灯期間により照度が低下するため、交換する必要がある。
【0005】
ところが、これまでのLEDモジュールの取付けは、半田付けにより直接電線を取付ける手段が主力であった。
【0006】
また従来のランプの口金と受け金を流用した手段では、LEDモジュール全体が長大になり、LEDの長所である、小型・薄型の利点が生かされない。
【0007】
したがって、この発明の目的は、容易に交換可能で大型化しないLEDモジュールを使った照明器具を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の照明器具は、ばねおよびモジュール保持部材を有する器具本体と、前記ばねに押し付けられて前記モジュール保持部材に係合する嵌合部または切欠き部を有するとともに表面部に給電端子部を有するLEDモジュールとを備え、前記モジュール保持部材は前記LEDモジュールと接触する部分に電気的に接続する接続部を有するものである。
【0009】
請求項1記載の照明器具によれば、電気的接続と機械的接続を同じ部位にて同時に行うため、大型化することなくLEDモジュールの着脱操作が容易になる。
【0010】
請求項2記載の照明器具は、請求項1において、前記LEDモジュールの前記嵌合部は大径部と小径部からなる一対のだるま形孔であり、前記給電端子部を前記小径部の端部に有し、前記モジュール保持部材は前記大径部に挿通可能であり前記小径部に係止可能な頭部を有し、前記接続部は前記給電端子部に接触可能であり、前記ばねは前記LEDモジュールの前記小径部が前記頭部に係合する方向に付勢するものである。
【0011】
請求項2記載の照明器具によれば、請求項1と同様な効果がある。
【0012】
請求項3記載の照明器具は、請求項1において、前記LEDモジュールは嵌合部または切欠き部の縁部に給電端子部を有し、前記モジュール保持部材は前記器具本体に突設されて前記嵌合部または前記切欠き部を貫通したときその縁部に抜け止め係止する係止爪を有し、前記接続部は前記給電端子部に接触し、前記ばねは前記係止爪が前記嵌合孔または前記切欠き部によって係止される方向に付勢するものである。
【0013】
請求項3記載の照明器具によれば、請求項1と同様な効果がある。
【0014】
請求項4記載の照明器具は、請求項3において、前記係止爪が前記給電端子部に係止し、前記接続部は前記係止爪の係止面に形成されているものである。
【0015】
請求項4記載の照明器具によれば、請求項3と同様な効果がある。
【0016】
請求項5記載の照明器具は、請求項3において、係止爪を導電性の板ばねを折曲することにより形成したものである。
【0017】
請求項5記載の照明器具によれば、請求項3と同様な効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態を図1から図6により説明する。すなわち、この照明器具は、LEDモジュール1と、器具本体2を有する。
【0019】
LEDモジュール1は、給電端子部3を有して複数のLEDチップ4を搭載している。実施の形態では略平板状で円板形をなしている。
【0020】
器具本体2は、LEDモジュール1を着脱自在に保持するモジュール保持部材5を有し、給電端子部3に接続する接続部10をモジュール保持部材5に設けている。
【0021】
すなわち、モジュール保持部材5は引掛けスワン型式でLEDモジュール1を保持するものである。実施の形態ではLEDモジュール1の中心に対する対称位置にだるま形穴6を形成し、その小径部6aの端部に給電端子部3を導電体により形成している。またモジュール保持部材5はだるま形穴6の大径部6bに貫通し小径部6aに係止する頭部を有するピンである。またモジュール保持部材5に並設されてLEDモジュール1を器具本体2から外れる方向に押圧するばね7例えばコイルばねを設けている。
【0022】
実施の形態の器具本体2は、前面にLEDモジュール1を収容する内径をもつ周壁8を有し、周壁8の内側にモジュール保持部材5およびばね7を設けている。器具本体2の後面には小筒部9を設けている。モジュール保持部材5は導電体により形成して接続部10を兼用している。この接続部10はリード線等により電源に接続され、給電端子部3は各LEDチップ4に接続される。
【0023】
組み立ては、図1に示すようにLEDモジュール1を器具本体2に対向し、矢印のようにだるま形穴6の大径部6bをモジュール保持部材5の頭部に貫通した後、一点鎖線の矢印で示すように回動して図2および図3に示すようにモジュール保持部材5を小径部6aに通し給電端子部3に電気接触する。このときばね7のばね力でモジュール保持部材5の大径部6bに強く係止し、図4に示すように接続部10と給電端子部3が密接し、これによりLEDモジュール1の器具本体2への機械的保持と電気的接続が同時に行われる。LEDモジュール1を外すときはLEDモジュール1を上記と逆に回転するとモジュール保持部材5の頭部が大径部6bに位置したところでばね力によりLEDモジュール1が器具本体2から浮き上がる。
【0024】
図5および図6はこの照明器具の全体を示し、11はLEDチップ4の前面に位置するレンズ12を保持したレンズ体であり、器具本体2に嵌合する。13はレンズ体11の周縁を押さえて器具本体2に取付けられるカバーである。
【0025】
なお、ピンにより形成したモジュール保持部材5の位置は器具本体2の周辺部であったが、器具本体2の中央部に設けてもよい。この場合LEDモジュール1のだるま形穴も中央部に設けられる。
【0026】
この実施の形態によれば、電気的接続と機械的接続を同じ部位にて同時に行うため、大型化することなくLEDモジュール1の着脱操作が容易になる。また交換を行うLEDモジュール1には形状の簡単な穴を設けるだけであるため、LEDモジュール1を安価に製造でき、器具全体としてコスト的に有利である。またLEDモジュール1には取付のための追加部品がないため、小型化および薄型にできる。
【0027】
この発明の第2の実施の形態を図7から図9により説明する。第1の実施の形態と比べて機械的電気的な保持構造が異なる。すなわち、モジュール保持部材5はLEDモジュール1に係止する係止爪により形成している。このモジュール保持部材5は器具本体2の中央部に一対互いに反対向きに設けている。LEDモジュール1はモジュール保持部材5が引っ掛かる嵌合孔11'をモジュール保持部材5に対応して中央部に一対形成し、嵌合孔11'の孔内面および前面に導電部を形成することにより給電端子部3を形成し、接続部10はモジュール保持部材5が成形品により形成される場合にはその係止面5aおよび側面5bに連続して一体に形成されている。またLEDモジュール1を保持するばね7はコイルばねに代えて板ばねを用いている。板ばねは略くの字に折曲し、一端を折り返して器具本体2の前面に取付けている。
【0028】
LEDモジュール1の取付けは、嵌合孔11'をモジュール保持部材5である係止爪に通すことにより係止爪が撓んで爪先がLEDモジュール1の前面に引っ掛かる。係止爪の復元弾力によって側面5bの接続部10が給電端子部3に電気接触するとともに、LEDモジュール1がばね7に押されてLEDモジュール1を係止爪に強く係止させることにより、機械的保持の強化とともに係止面5aの接続部10が給電端子部3に強く電気接触する。したがってLEDモジュール1を係止爪に対して押し込むだけで機械的電気的接続が可能となる。LEDモジュール1を外すときは一対の係止爪の爪頭部間をつまむように狭めて嵌合孔11'から係止を外すことによりばね力でLEDモジュール1を浮き出すことができる。
【0029】
12'は接続部10に接続される接続電線である。
【0030】
なお、図9(b)は係止爪を板ばねを折曲することにより形成している変形の実施の形態である。
【0031】
この発明の第3の実施の形態を図10および図11により説明する。第2の実施の形態と比較してモジュール保持部材5である係止爪が器具本体2の周辺部の中心に対する対称位置に相対向して設けられ、LEDモジュール1の周縁に嵌合孔11'に対応して係止爪が引っ掛かる嵌合切欠き部12を形成している。給電端子部3が切欠き部12に形成され、接続部10が係止爪に形成されるほか、その他は第2の実施の形態と同様である。
【0032】
なお、第2の実施の形態および第3の実施の形態において、接続部10がモジュール保持部材5である係止爪の係止面および側面の双方に形成されているが、いずれか一方でもよい。また、係止爪は樹脂成形品により形成するほか、金属のダイキャスト品で形成されてもよい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の照明器具によれば、電気的接続と機械的接続を同じ部位にて同時に行うため、大型化することなくLEDモジュールの着脱操作が容易になる。
【0034】
請求項2記載の照明器具によれば、請求項1と同様な効果がある。
【0035】
請求項3記載の照明器具によれば、請求項1と同様な効果がある。
【0036】
請求項4記載の照明器具によれば、請求項3と同様な効果がある。
【0037】
請求項5記載の照明器具によれば、請求項3と同様な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の分解斜視図である。
【図2】LEDモジュールを取付けた状態の断面図である。
【図3】その斜視図である。
【図4】そのLEDモジュールの取付部分の拡大図である。
【図5】照明器具の全体の分解斜視図である。
【図6】その組み立て状態の斜視図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態の分解斜視図である。
【図8】LEDモジュールを取付けた状態の断面図である。
【図9】(a)はLEDモジュールの取付部分の拡大図、(b)は係止爪を板ばねで形成した場合の部分断面図である。
【図10】この発明の第3の実施の形態の分解斜視図である。
【図11】LEDモジュールを取付けた状態の断面図である。
【符号の説明】
1 LEDモジュール
2 器具本体
3 給電端子部
4 LEDチップ
5 モジュール保持部材
5a 係止面
5b 側面
6 だるま形穴
7 ばね
10 接続部
Claims (5)
- ばねおよびモジュール保持部材を有する器具本体と、前記ばねに押し付けられて前記モジュール保持部材に係合する嵌合部または切欠き部を有するとともに表面部に給電端子部を有するLEDモジュールとを備え、前記モジュール保持部材は前記LEDモジュールと接触する部分に電気的に接続する接続部を有する照明器具。
- 前記LEDモジュールの前記嵌合部は大径部と小径部からなる一対のだるま形孔であり、前記給電端子部を前記小径部の端部に有し、前記モジュール保持部材は前記大径部に挿通可能であり前記小径部に係止可能な頭部を有し、前記接続部は前記給電端子部に接触可能であり、前記ばねは前記LEDモジュールの前記小径部が前記頭部に係合する方向に付勢する請求項1記載の照明器具。
- 前記LEDモジュールは嵌合部または切欠き部の縁部に給電端子部を有し、前記モジュール保持部材は前記器具本体に突設されて前記嵌合部または前記切欠き部を貫通したときその縁部に抜け止め係止する係止爪を有し、前記接続部は前記給電端子部に接触し、前記ばねは前記係止爪が前記嵌合孔または前記切欠き部によって係止される方向に付勢する請求項1記載の照明器具。
- 前記係止爪は前記給電端子部に係止し、前記接続部は前記係止爪の係止面に形成されている請求項3記載の照明器具。
- 係止爪を導電性の板ばねを折曲することにより形成した請求項3記載の照明器具。
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